JP2011074282A - 熱膨張性マイクロカプセル - Google Patents

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泰広 川口
Toshiharu Furukawa
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Abstract

【課題】 優れた耐熱性や高い発泡倍率を実現しつつ、高温での後加工が必要な用途にも好適に使用可能な熱膨張性マイクロカプセルを提供することを目的とする。また、本発明は、該熱膨張性マイクロカプセルを用いた樹脂組成物、発泡成形体及び発泡シートを提供する。
【解決手段】 重合体からなるシェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包されている熱膨張性マイクロカプセルであって、前記シェルは、モノマー混合物100重量部に対して、アクリロニトリルを70〜90重量%含有するニトリル系モノマー(I)95〜100重量部、分子内に二重結合を2つ以上有する重合性モノマー(II)0.1〜3重量部、及び、前記ニトリル系モノマー(I)、重合性モノマー(II)以外の重合性モノマー(III)0〜4重量部を含有するモノマー混合物を重合させてなる重合体からなり、前記シェルの架橋度が40〜80重量%であり、かつ、前記コア剤は、40℃における蒸気圧が0.15MPa以上の揮発性膨張剤を含有する熱膨張性マイクロカプセル。
【選択図】 なし

Description

本発明は、優れた耐熱性や高い発泡倍率を実現しつつ、高温での後加工が必要な用途にも好適に使用可能な熱膨張性マイクロカプセルに関する。また、本発明は、該熱膨張性マイクロカプセルを用いた樹脂組成物、発泡成形体及び発泡シートに関する。
熱膨張性マイクロカプセルは、意匠性付与剤や軽量化剤として幅広い用途に使用されており、発泡インク、壁紙をはじめとした軽量化を目的とした塗料等にも利用されている。
このような熱膨張性マイクロカプセルとしては、熱可塑性シェルポリマーの中に、シェルポリマーの軟化点以下の温度でガス状になる揮発性膨張剤が内包されているものが広く知られており、例えば、特許文献1には、低沸点の脂肪族炭化水素等の揮発性膨張剤をモノマーと混合した油性混合液を、油溶性重合触媒とともに分散剤を含有する水系分散媒体中に攪拌しながら添加し懸濁重合を行うことにより、揮発性膨張剤を内包する熱膨張性マイクロカプセルを製造する方法が開示されている。
しかしながら、この方法によって得られた熱膨張性マイクロカプセルは、80〜130℃程度の比較的低温で熱膨張させることができるものの、高温又は長時間加熱すると、膨張したマイクロカプセルが破裂又は収縮してしまい発泡倍率が低下するため、耐熱性に優れた熱膨張性マイクロカプセルを得ることができないという欠点を有していた。
一方、特許文献2には、ニトリル系モノマー80〜97重量%、非ニトリル系モノマー20〜3重量%及び三官能性架橋剤0.1〜1重量%を含有する重合成分から得られるポリマーをシェルとして用い、揮発性膨張剤を内包させた熱膨張性マイクロカプセルを製造する方法が開示されている。
また、特許文献3には、ニトリル系モノマー80重量%以上、非ニトリル系モノマー20重量%以下及び架橋剤0.1〜1重量%を含有する重合成分から得られるポリマーを用い、揮発性膨張剤を内包させた熱膨張性マイクロカプセルにおいて、非ニトリル系モノマーがメタクリル酸エステル類又はアクリル酸エステル類である熱膨張性マイクロカプセルが開示されている。
これらの方法によって得られる熱膨張性マイクロカプセルは、従来のマイクロカプセルに比べ耐熱性に優れ、140℃以下では発泡しないとされているが、実際には130〜140℃で1分程度加熱を続けると一部のマイクロカプセルが熱膨張してしまうものであり、最大発泡温度が180℃以上の優れた耐熱性を有する熱膨張性マイクロカプセルを得ることは困難であった。
更に、特許文献4には、最大発泡温度が180℃以上、好ましくは190℃以上である熱膨張性マイクロカプセルを得ることを目的として、85重量%以上のニトリル基をもつエチレン性不飽和モノマーの単独重合体又は共重合体からなるシェルポリマーと50重量%以上のイソオクタンを有する発泡剤からなる熱膨張性マイクロカプセルが開示されている。
このような熱膨張性マイクロカプセルでは、最大発泡温度が非常に高い値となっているものの、その後の膨張した状態を維持することができず、高温領域における長時間の使用は困難であった。
更に、特許文献5には、熱膨張性マイクロカプセルのシェルを構成するモノマーを規定することで、広範囲な発泡温度領域、特に高温領域(160℃以上)において良好な発泡性能を有し、耐熱性をより向上させた熱膨張性マイクロカプセルが開示されている。しかしながら、この熱膨張性マイクロカプセルは、最大発泡温度は高い値を示すものの、強い剪断力が加えられる混練成形、カレンダー成形、押出成形、射出成形等の成形加工、特に射出成形に使用した場合、溶融混練工程において、熱膨張性マイクロカプセルの耐熱性や強度の問題から、いわゆる「へたり」と呼ばれる現象が生じたり、潰れてしまうことがあった。
特許文献6には、カルボキシル基を含有するモノマーと、カルボキシル基と反応する基を持つモノマーとを重合することにより得られるポリマーをシェルとして用いた熱膨張性マイクロカプセルが開示されている。このような熱膨張性マイクロカプセルでは、3次元架橋密度が高まることで、発泡後のシェルが非常に薄い状態でも収縮に対して強い抵抗を示し、耐熱性は飛躍的に向上するとしている。
しかしながら、特許文献6に記載の熱膨張性マイクロカプセルは、カルボキシル基を含有するモノマーを使用しているため、水系の塗料では熱膨張性マイクロカプセルが膨潤してしまい、使用できない欠点を有していた。
また、熱膨張性マイクロカプセルを含む樹脂組成物を成形することでシート成形品を作製した後、後加工を行うことにより、表面に凹凸を形成し、シート成形品の意匠性を向上させることが行われている。このようなシート成形品の用途に用いられる熱膨張性マイクロカプセルとしては、低温時には潰れにくく、反対に後加工は一般的に比較的高温時に実施されるため、高温時には潰れやすくなるという性質を有する必要がある。
しかしながら、このように低温時と高温時で相反する性能を有する熱膨張性マイクロカプセルは現時点で開発されていなかった。
従って、高い発泡倍率や成形時のへたり等を防止できるという性能を有しつつ、発泡後の高温時には、逆に潰れやすくなることにより、シート成形品の用途にも好適に使用することが可能な熱膨張性マイクロカプセルが必要とされていた。
特公昭42−26524号公報 特公平5−15499号公報 特許第2894990号公報 欧州特許出願第1149628号公報 国際公開WO2003/099955号公報 国際公開WO1999/43758号公報
本発明は、優れた耐熱性や高い発泡倍率を実現しつつ、高温での後加工が必要な用途にも好適に使用可能な熱膨張性マイクロカプセルを提供することを目的とする。また、本発明は、該熱膨張性マイクロカプセルを用いた樹脂組成物、発泡成形体及び発泡シートを提供することを目的とする。
本発明は、重合体からなるシェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包されている熱膨張性マイクロカプセルであって、前記シェルは、モノマー混合物100重量部に対して、アクリロニトリルを70〜90重量%含有するニトリル系モノマー(I)95〜100重量部、分子内に二重結合を2つ以上有する重合性モノマー(II)0.1〜3重量部、及び、前記ニトリル系モノマー(I)、重合性モノマー(II)以外の重合性モノマー(III)0〜4重量部を含有するモノマー混合物を重合させてなる重合体からなり、前記シェルの架橋度が40〜80重量%であり、かつ、前記コア剤は、40℃における蒸気圧が0.15MPa以上の揮発性膨張剤を含有する熱膨張性マイクロカプセルである。
以下に本発明を詳述する。
本発明の熱膨張性マイクロカプセルは、重合体からなるシェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包されており、上記シェルは、モノマー混合物100重量部に対して、アクリロニトリルを70〜90重量%含有するニトリル系モノマー(I)95〜100重量部、分子内に二重結合を2つ以上有する重合性モノマー(II)0.1〜3重量部、及び、前記ニトリル系モノマー(I)、重合性モノマー(II)以外の重合性モノマー(III)0〜4重量部を含有するモノマー混合物を重合させてなる重合体からなり、上記シェルの架橋度は40〜80重量%である。
上記モノマー混合物において、ニトリル系モノマー(I)中のアクリロニトリルの含有量の下限は70重量%、上限は90重量%である。上記アクリロニトリルの含有量が70重量%未満であると、ガスバリア性やシェル弾性率が下がり、発泡倍率が低下する。また、低温時における50%圧縮時の歪み回復率が低下する。上記アクリロニトリルの含有量が90重量%を超えると、シェルの弾性率が上がりすぎ、発泡しなくなることがある。
なお、上記アクリロニトリル以外のニトリル系モノマー(I)としては、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロニトリル又はこれらの任意の混合物等が挙げられる。
上記モノマー混合物中のニトリル系モノマー(I)の含有量の下限は、モノマー混合物100重量部に対して、95重量部である。上記モノマー混合物中のニトリル系モノマー(I)の含有量が95重量部未満であると、シェルのガスバリア性が低くなるため発泡倍率が低下する。また、低温時における50%圧縮時の歪み回復率が低下する。上記ニトリル系モノマー(I)の含有量の好ましい下限は97重量部、好ましい上限は99重量部である。
上記モノマー混合物は、分子内に二重結合を2つ以上有する重合性モノマー(II)を含有する。上記重合性モノマー(II)は、架橋剤としての役割を有する。上記重合性モノマー(II)を含有することにより、シェルの強度を強化することができ、熱膨張時にセル壁が破泡し難くなる。また、上記重合性モノマー(II)の添加により、50%圧縮時の歪み回復率の低下を抑制することが可能となる。
上記重合性モノマー(II)としては、ラジカル重合性二重結合を2以上有するモノマーが挙げられ、具体例には例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、重量平均分子量が200〜600であるポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアリルホルマールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのなかでは、トリメチロールプロパンジアクリレート等の3官能性のものや、ポリエチレングリコール等の2官能性のアクリレートのもの等の2官能以上のアクリレートが、アクリロニトリルを主体としたシェルには比較的均一に架橋が施され、180℃を超える高温領域でも熱膨張したマイクロカプセルが収縮しにくく、膨張した状態を維持しやすいため、いわゆる「へたり」と呼ばれる現象を抑制することができ、好適に用いられる。また、これらを用いることで50%圧縮時の歪み回復率の低下を抑制することが可能となる。
上記モノマー混合物中における、上記重合性モノマー(II)の含有量の下限は、モノマー混合物100重量部に対して、0.1重量部、好ましい上限は3重量部である。上記重合性モノマー(II)の含有量が0.1重量部未満であると、架橋剤としての効果が発揮されないことがあり、上記重合性モノマー(II)を3重量部を超えて添加した場合、熱膨張性マイクロカプセルの発泡倍率が低下する。上記重合性モノマー(II)の含有量の好ましい下限は0.2重量部、好ましい上限は2重量部である。
上記モノマー混合物は、上記ニトリル系モノマー(I)、分子内に二重結合を2つ以上有する重合性モノマー(II)に加えて、上記ニトリル系モノマー(I)、重合性モノマー(II)以外の重合性モノマー(III)[以下、その他の重合性モノマー(III)ともいう]を含有してもよい。上記その他の重合性モノマー(III)としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ジシクロペンテニルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、イソボルニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、スチレン等のビニルモノマー等が挙げられる。その他の重合性モノマー(III)は、熱膨張性マイクロカプセルに必要な特性に応じて適宜選択されて使用され得るが、これらのなかでメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸メチル等が好適に用いられる。
上記モノマー混合物中における、上記その他の重合性モノマー(III)の含有量の上限は、モノマー混合物100重量部に対して、4重量部である。上記その他の重合性モノマー(III)の含有量が4重量部を超えると、セル壁のガスバリア性が低下し、熱膨張性が悪化しやすくなる。低温時における50%圧縮時の歪み回復率が低下することがある。
上記その他の重合性モノマー(III)の含有量の好ましい下限は1重量部、好ましい上限は3重量部である。
上記モノマー混合物中には、上記モノマーを重合させるため、重合開始剤を含有させる。
上記重合開始剤としては、例えば、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシル、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、アゾ化合物等が好適に用いられる。具体例には、例えば、メチルエチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の過酸化ジアルキル、イソブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド等の過酸化ジアシル、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデカノエート、(α,α−ビス−ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン等のパーオキシエステル、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピル−オキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルエチルパーオキシ)ジカーボネート、ジメトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記シェルは、架橋度の下限が40重量%、上限が80重量%である。上記架橋度が40重量%未満であると、耐熱性及び低温時における50%圧縮時の歪み回復率が低下し、80重量%を超えると、発泡倍率が低下する。
なお、上記架橋度は、溶剤と混合させた時の熱膨張マイクロカプセルのポリマー中における未溶解物の重量%であり、アクリロニトリルポリマーを溶解する溶剤であるN,N−ジメチルホルムアミドを使用し、未溶解物の重量%を測定することにより確認することができる。
上記シェルを構成する重合体の重量平均分子量の好ましい下限は10万、好ましい上限は200万である。重量平均分子量が10万未満であると、シェルの強度が低下することがあり、重量平均分子量が200万を超えると、シェルの強度が高くなりすぎ、発泡倍率が低下することがある。
上記シェルは、更に必要に応じて、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、シランカップリング剤、色剤等を含有していてもよい。
本発明の熱膨張性マイクロカプセルは、上記シェルにコア剤として揮発性膨張剤が内包されている。
上記揮発性膨張剤は、シェルを構成するポリマーの軟化点以下の温度でガス状になる物質であり、低沸点有機溶剤が好適である。
上記コア剤は、40℃における蒸気圧が0.15MPa以上である揮発性膨張剤を含有する。上記揮発性膨張剤として、40℃における蒸気圧が0.15MPa以上のものを含有することで、140℃以下の低温における歪み回復率を高め、逆に200℃以上の高温における歪み回復率を低下させることができる。好ましくは40℃における蒸気圧が0.53MPa以上のものを用いることが好ましい。
また、40℃における蒸気圧が0.15MPa以上である揮発性膨張剤は、全コア剤に対して60重量%以上含有することが好ましい。
上記揮発性膨張剤としては、例えば、エタン、エチレン、プロパン、プロペン、n−ブタン、イソブタン、ブテン、イソブテン、イソペンタン、ネオペンタン等の低分子量炭化水素が挙げられる。なかでも、イソブタン、n−ブタン、イソペンタン、及び、これらの混合物が好ましい。これらの揮発性膨張剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、上記40℃における蒸気圧が0.15MPa以上である揮発性膨張剤以外の揮発性膨張剤としては、イソオクタンを用いることが好ましい。但し、上記イソオクタンを含有させる場合、上記イソオクタンの含有量が全コア剤に対して40重量%以下とすることが好ましい。上記イソオクタンの含有量が40重量%を超えると、低温における50%圧縮時の歪み回復率が低下したり、高温における50%圧縮時の歪み回復率が高くなったりすることがある。
更に、上記揮発性膨張剤として、加熱により熱分解してガス状になる熱分解型化合物を用いてもよい。
本発明の熱膨張性マイクロカプセルにおいて、コア剤として用いる揮発性膨張剤の含有量の好ましい下限は10重量%、好ましい上限は25重量%である。
上記シェルの厚みはコア剤の含有量によって変化するが、コア剤の含有量を減らして、シェルが厚くなり過ぎると発泡性能が低下し、コア剤の含有量を多くすると、シェルの強度が低下する。上記コア剤の含有量を10〜25重量%とした場合、熱膨張性マイクロカプセルのへたり防止と発泡性能向上とを両立させることが可能となる。
なお、揮発性膨張剤の含有量が上記範囲外である場合、140℃以下の低温における歪み回復率を高め、逆に200℃以上の高温における歪み回復率を低下させることができないことがある。
本発明の熱膨張性マイクロカプセルは、熱機械分析で測定した最大変位量(Dmax)の下限が300μmである。300μm未満であると、発泡倍率が低下し、所望の発泡性能が得られない。好ましい下限は400μmである。
なお、上記最大変位量は、所定量の熱膨張性マイクロカプセルを常温から加熱しながらその径を測定したときに、所定量全体の熱膨張性マイクロカプセルの径が最大となるときの値をいう。
また、発泡開始温度(Ts)の好ましい上限は180℃である。180℃を超えると特に射出成形の場合、金型に樹脂材料をフル充填した後に金型を発泡させたいところまで開くコアバック発泡成形においては、コアバック発泡過程で樹脂温度が冷えてしまい発泡倍率が上がらないことがある。より好ましい下限は130℃、好ましい上限は160℃である。
なお、本明細書において、最大発泡温度は、熱膨張性マイクロカプセルを常温から加熱しながらその径を測定したときに、熱膨張性マイクロカプセルが最大変位量となったときにおける温度を意味する。
本発明の熱膨張性マイクロカプセルは、最大発泡温度(Tmax)の好ましい下限が170℃である。170℃未満であると、耐熱性が低くなることから、高温領域や成形加工時において、熱膨張性マイクロカプセルが破裂、収縮することがある。また、マスターバッチペレット等として使用する場合、ペレット製造時に剪断により発泡していまい、未発泡のマスターバッチペレットを安定して製造することができない。より好ましい下限は210℃である。
本発明の熱膨張性マイクロカプセルは、140℃以下の温度での50%圧縮時の歪み回復率が90%以上、200℃以上の温度での50%圧縮時の歪み回復率が50%以下であることが好ましい。このような熱膨張性マイクロカプセルは、低温時と高温時で相反する歪み特性を有し、低温時には潰れが起こりにくく、高温時には逆に潰れやすくなる。これにより、特に、後加工において、高温での加熱が行われるシート成形品の製造において、特に好適に使用することができる。
なお、上記50%圧縮時の歪み回復率は、DMA(動的粘弾性装置)やTMA(熱機械分析装置)を使用することによって測定することができる。
本発明の熱膨張性マイクロカプセルは、最大発泡温度で1分間保持した場合の発泡倍率が3倍以上であることが好ましい。上記発泡倍率が3倍未満であると、発泡性が悪く、得られる成形品に軽量性、断熱性、耐衝撃性等の性能を付与することができない。
なお、最大発泡温度で1分間保持した場合における(発泡後粒径/発泡前粒径)を算出することにより、求めることができる。
本発明の熱膨張性マイクロカプセルの体積平均粒子径の好ましい下限は5μm、好ましい上限は100μmである。5μm未満であると、得られる成形体の気泡が小さすぎるため、成形体の軽量化が不充分となることがあり、100μmを超えると、得られる成形体の気泡が大きくなりすぎるため、強度等の面で問題となることがある。より好ましい下限は10μm、より好ましい上限は40μmである。
本発明の熱膨張性マイクロカプセルを製造する方法としては特に限定されないが、例えば、水性媒体を調製する工程、モノマー混合物100重量部に対して、アクリロニトリルを70〜90重量%含有するニトリル系モノマー(I)95〜100重量部と、分子内に二重結合を2つ以上有する重合性モノマー(II)0.1〜3重量部と、その他の重合性モノマー(III)0〜4重量部と、揮発性膨張剤とを含有する油性混合液を水性媒体中に分散させる工程、及び、上記モノマーを重合させる工程を行うことにより製造することができる。
本発明の熱膨張性マイクロカプセルを製造する場合、最初に水性媒体を調製する工程を行う。具体例には例えば、重合反応容器に、水と分散安定剤、必要に応じて補助安定剤を加えることにより、分散安定剤を含有する水性分散媒体を調製する。また、必要に応じて、亜硝酸アルカリ金属塩、塩化第一スズ、塩化第二スズ、重クロム酸カリウム等を添加してもよい。
上記分散安定剤としては、例えば、シリカ、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化第二鉄、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、シュウ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。
上記分散安定剤の添加量は特に限定されず、分散安定剤の種類、マイクロカプセルの粒子径等により適宜決定されるが、モノマー100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が20重量部である。
上記補助安定剤としては、例えば、ジエタノールアミンと脂肪族ジカルボン酸との縮合生成物、尿素とホルムアルデヒドとの縮合生成物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ゼラチン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ジオクチルスルホサクシネート、ソルビタンエステル、各種乳化剤等が挙げられる。
また、上記分散安定剤と補助安定剤との組み合わせとしては特に限定されず、例えば、コロイダルシリカと縮合生成物との組み合わせ、コロイダルシリカと水溶性窒素含有化合物との組み合わせ、水酸化マグネシウム又はリン酸カルシウムと乳化剤との組み合わせ等が挙げられる。これらの中では、コロイダルシリカと縮合生成物との組み合わせが好ましい。
更に、上記縮合生成物としては、ジエタノールアミンと脂肪族ジカルボン酸との縮合生成物が好ましく、特にジエタノールアミンとアジピン酸との縮合物やジエタノールアミンとイタコン酸との縮合生成物が好ましい。
上記水溶性窒素含有化合物としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレートやポリジメチルアミノエチルアクリレートに代表されるポリジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ポリジメチルアミノプロピルアクリルアミドやポリジメチルアミノプロピルメタクリルアミドに代表されるポリジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ポリアクリルアミド、ポリカチオン性アクリルアミド、ポリアミンサルフォン、ポリアリルアミン等が挙げられる。これらのなかでは、ポリビニルピロリドンが好適に用いられる。
上記コロイダルシリカの添加量は、熱膨張性マイクロカプセルの粒子径により適宜決定されるが、ビニル系モノマー100重量部に対して、好ましい下限が1重量部、好ましい上限が20重量部である。更に好ましい下限は2重量部、更に好ましい上限は10重量部である。また、上記縮合生成物又は水溶性窒素含有化合物の量についても熱膨張性マイクロカプセルの粒子径により適宜決定されるが、モノマー100重量部に対して、好ましい下限が0.05重量部、好ましい上限が2重量部である。
上記分散安定剤及び補助安定剤に加えて、更に塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等の無機塩を添加してもよい。無機塩を添加することで、より均一な粒子形状を有する熱膨張性マイクロカプセルが得ることができる。上記無機塩の添加量は、通常、モノマー100重量部に対して0〜100重量部が好ましい。
上記分散安定剤を含有する水性分散媒体は、分散安定剤や補助安定剤を脱イオン水に配合して調製され、この際の水相のpHは、使用する分散安定剤や補助安定剤の種類によって適宜決められる。例えば、分散安定剤としてコロイダルシリカ等のシリカを使用する場合は、酸性媒体で重合がおこなわれ、水性媒体を酸性にするには、必要に応じて塩酸等の酸を加えて系のpHが3〜4に調製される。一方、水酸化マグネシウム又はリン酸カルシウムを使用する場合は、アルカリ性媒体の中で重合させる。
次いで、熱膨張性マイクロカプセルを製造する方法では、モノマー混合物100重量部に対して、アクリロニトリルを70〜90重量%含有するニトリル系モノマー(I)95〜100重量部と、分子内に二重結合を2つ以上有する重合性モノマー(II)0.1〜3重量部と、その他の重合性モノマー(III)0〜4重量部と、揮発性膨張剤とを含有する油性混合液を水性媒体中に分散させる工程を行う。この工程では、モノマー及び揮発性膨張剤を別々に水性分散媒体に添加して、水性分散媒体中で油性混合液を調製してもよいが、通常は、予め両者を混合し油性混合液としてから、水性分散媒体に添加する。この際、油性混合液と水性分散媒体とを予め別々の容器で調製しておき、別の容器で攪拌しながら混合することにより油性混合液を水性分散媒体に分散させた後、重合反応容器に添加しても良い。
なお、上記モノマーを重合するために、重合開始剤が使用されるが、上記重合開始剤は、予め上記油性混合液に添加してもよく、水性分散媒体と油性混合液とを重合反応容器内で攪拌混合した後に添加してもよい。
上記油性混合液を水性分散媒体中に所定の粒子径で乳化分散させる方法としては、ホモミキサー(例えば、特殊機化工業社製)等により攪拌する方法や、ラインミキサーやエレメント式静止型分散器等の静止型分散装置を通過させる方法等が挙げられる。
なお、上記静止型分散装置には水系分散媒体と重合性混合物を別々に供給してもよいし、予め混合、攪拌した分散液を供給してもよい。
本発明の熱膨張性マイクロカプセルに、熱可塑性樹脂等のマトリックス樹脂を加えた樹脂組成物、又は、熱膨張性マイクロカプセルと熱可塑性樹脂等のベースレジンとを混合したマスターバッチペレットに熱可塑性樹脂等のマトリックス樹脂を加えた樹脂組成物を添加し、射出成形等の成形方法を用いて成形した後、成形時の加熱により、上記熱膨張性マイクロカプセルを発泡させることにより、発泡成形体を製造することができる。このような樹脂組成物、発泡成形体もまた本発明の1つである。
本発明の発泡成形体の成形方法としては、特に限定されず、例えば、混練成形、カレンダー成形、押出成形、射出成形等が挙げられる。射出成形の場合、工法は特に限定されず、金型に樹脂材料を一部入れて発泡させるショートショート法や金型に樹脂材料をフル充填した後に金型を発泡させたいところまで開くコアバック法等が挙げられる。
また、本発明の熱膨張性マイクロカプセルを用いて得られる発泡シートもまた本発明の1つである。特に本発明の熱膨張性マイクロカプセルは、高温での後加工が必要な用途にも好適に使用可能であることから、凹凸形状等の高外観品質を有する発泡シートが得られ、住宅用壁紙等の用途に好適に用いることができる。
本発明によれば、優れた耐熱性や高い発泡倍率を実現しつつ、高温での後加工が必要な用途にも好適に使用可能な熱膨張性マイクロカプセルを提供できる。また、本発明は、該熱膨張性マイクロカプセルを用いた樹脂組成物、発泡成形体及び発泡シートを提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜6、比較例1〜7)
(熱膨張性マイクロカプセルの作製)
重合反応容器に、水300重量部と、調整剤として塩化ナトリウム89重量部、水溶性重合禁止剤として亜硝酸ナトリウム0.07重量部、分散安定剤としてコロイダルシリカ(旭電化社製)8重量部及びポリビニルピロリドン(BASF社製)0.3重量部を投入し、水性分散媒体を調製した。次いで、表1に示した配合量のモノマー、揮発性膨張剤、重合開始剤からなる油性混合液を水性分散媒体に添加、混合することにより、分散液を調製した。全分散液は15kgである。得られた分散液をホモジナイザーで攪拌混合し、窒素置換した加圧重合器(20L)内へ仕込み、加圧(0.2MPa)し、60℃で20時間反応させることにより、反応生成物を調製した。得られた反応生成物について、遠心分離機にて脱水と水洗を繰り返した後、乾燥して熱膨張性マイクロカプセルを得た。
(評価)
実施例1〜6、比較例1〜7で得られた熱膨張性マイクロカプセルについて、下記性能を評価した。結果を表1に示した。
(1)体積平均粒子径
粒度分布径測定器(LA−910、HORIBA社製)を用い、体積平均粒子径を測定した。
(2)発泡開始温度、最大発泡温度、最大変位量
熱機械分析装置(TMA)(TMA2940、TA instruments社製)を用い、発泡開始温度(Ts)、最大変位量(Dmax)及び最大発泡温度(Tmax)を測定した。具体的には、試料25μgを直径7mm、深さ1mmのアルミ製容器に入れ、上から0.1Nの力を加えた状態で、5℃/minの昇温速度で80℃から220℃まで加熱し、測定端子の垂直方向における変位を測定し、変位が上がり始める温度を発泡開始温度、その変位の最大値を最大変位量とし、最大変位量における温度を最大発泡温度とした。
(3)発泡倍率
発泡前粒子径[1]と、最大発泡温度で1分間保持した場合の発泡後粒子径[2]とを、上記(1)の方法で測定した後、下記式を用いて発泡倍率を算出した。
発泡倍率=発泡後粒子径[2]/発泡前粒子径[1]
(4)架橋度の測定
ガラス容器にN,N−ジメチルホルムアミド29gと熱膨張性マイクロカプセルを1g秤量した試料を添加し、24時間振とうして膨潤液とした後、遠心分離により上澄み液を除いたゲル分を130℃真空乾燥機で蒸発乾固した。その重量を測定し、下記の式により架橋度を得た。
架橋度=(ゲル分の乾燥重量/試料1gに含まれる熱膨張性マイクロカプセルのポリマー重量)×100
(5)50%歪み回復率
熱機械分析装置(TMA)(TMA2940、TA instruments社製)を用い、上記(2)の条件でTmax時の発泡後マイクロカプセルを1分間保持した後、各温度(40℃、140℃、200℃)まで冷却又は昇温し、その時の変位[1]を測定した。次いで、測定端子の荷重を変位[1]の50%まで変形するまで上げて、その状態の変位[2]で10分保持した後、0.1Nに下げ、10分間保持し、その時の変位[3]を測定した。そして、変位[1]〜変位[3]から、下記式にて歪み回復率を算出した。
歪み回復率(%)={(変位[3]−変位[2])/(変位[1]−変位[2])}×100
Figure 2011074282
表1に示すように、実施例1〜6で得られた熱膨張性マイクロカプセルは、シェルの架橋度が高く、最大発泡温度も高いものであった。また、最大発泡温度で膨張させたマイクロカプセルにおける50%圧縮時の歪み回復率が40℃、140℃の場合は高く、200℃の場合低いという特性を有していた。更に、実施例1〜6で得られた熱膨張性マイクロカプセルは、最大発泡温度で1分保持した場合の発泡倍率はいずれも3倍以上であった。
一方、比較例1、2で得られた熱膨張性マイクロカプセルは、架橋度が低く、200℃における50%圧縮時の歪み回復率が高いものであり、発泡倍率も低いものであった。比較例3、4で得られた熱膨張性マイクロカプセルは、40℃、140℃における50%圧縮時の歪み回復率が低くなっていた。更に、比較例6で得られた熱膨張性マイクロカプセルは、最大発泡温度が低く、40℃、140℃における50%圧縮時の歪み回復率が低くなっていた。比較例7で得られた熱膨張性マイクロカプセルは、架橋度が高すぎ、200℃における50%圧縮時の歪み回復率が高く、発泡倍率も低いものとなっていた。
なお、比較例5で得られた熱膨張性マイクロカプセルは発泡しなかった。
本発明によれば、優れた耐熱性や高い発泡倍率を実現しつつ、高温での後加工が必要な用途にも好適に使用可能な熱膨張性マイクロカプセルを提供できる。また、本発明は、該熱膨張性マイクロカプセルを用いた樹脂組成物、発泡成形体及び発泡シートを提供できる。

Claims (7)

  1. 重合体からなるシェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包されている熱膨張性マイクロカプセルであって、
    前記シェルは、モノマー混合物100重量部に対して、
    アクリロニトリルを70〜90重量%含有するニトリル系モノマー(I)95〜100重量部、
    分子内に二重結合を2つ以上有する重合性モノマー(II)0.1〜3重量部、及び、
    前記ニトリル系モノマー(I)、重合性モノマー(II)以外の重合性モノマー(III)0〜4重量部
    を含有するモノマー混合物を重合させてなる重合体からなり、
    前記シェルの架橋度が40〜80重量%であり、かつ、
    前記コア剤は、40℃における蒸気圧が0.15MPa以上の揮発性膨張剤を含有する
    ことを特徴とする熱膨張性マイクロカプセル。
  2. 分子内に二重結合を2つ以上有する重合性モノマー(II)は、2官能以上のアクリレートであることを特徴とする請求項1記載の熱膨張性マイクロカプセル。
  3. 最大発泡温度が170℃以上であり、かつ、
    140℃以下の温度での50%圧縮時の歪み回復率が90%以上、
    200℃以上の温度での50%圧縮時の歪み回復率が50%以下である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の熱膨張性マイクロカプセル。
  4. 最大発泡温度で1分間保持した場合の発泡倍率(発泡後粒径/発泡前粒径)が3倍以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の熱膨張性マイクロカプセル。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の熱膨張性マイクロカプセルを用いてなることを特徴とする樹脂組成物。
  6. 請求項1、2、3又は4記載の熱膨張性マイクロカプセルを用いてなることを特徴とする発泡成形体。
  7. 請求項1、2、3又は4記載の熱膨張性マイクロカプセルを用いてなることを特徴とする発泡シート。
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