JP2011073919A - ペースト組成物及び焼成物パターン - Google Patents

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Abstract

【課題】黒色度が良好で、接触抵抗値の低い黒層を形成することができ、保存安定性が良好なペースト組成物、及び黒色度が良好で、接触抵抗値の低い黒層として用いることが可能な焼成物パターンを提供する。
【解決手段】ペースト組成物において、Mnと、Fe、Srの少なくともいずれかとの複合酸化物を含む黒色無機酸化物、および有機バインダーとを含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、プラズマディスプレイパネルのバス電極などの作成に用いられるペースト組成物及びこのペースト組成物のパターンを焼成して得られる焼成物パターンに関する。
プラズマディスプレイパネル(以下PDPと記す)において、前面板に形成されるバス電極や、ブラックパターンには、コントラストを向上させるために、黒色顔料が含有される。例えば、二層構造のバス電極においては、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明電極上に、下層に黒色顔料を含む黒層が、上層にAgなどを含む白層が形成される。
このような黒層における黒色顔料としては、一般に、カーボンブラックや、銅・鉄・マンガン系複合酸化物、四三酸化コバルトなどの無機酸化物が用いられる。これらのうち、四三酸化コバルトは、赤みや黄色みを呈しない、すなわち通常L値として評価される黒色度に優れるとともに、過酷な使用条件下においても安定であることが知られている(例えば、特許文献1など参照)。
しかしながら、四三酸化コバルトは、透明電極や白層との接触抵抗値が高く、特に大画面のPDPにおいて、消費電力が増大するという問題がある。さらに、電極パターン形成のために、感光性樹脂などを加えてペースト化すると、経時的に粘度上昇が起こり、ペースト組成物の長期間の保存が困難であるという問題がある。
特開2003−138160号公報(特許請求の範囲など)
本発明は、黒色度が良好で、接触抵抗値の低い黒層を形成することができ、良好な保存安定性を得ることが可能なペースト組成物及び黒色度が良好で、接触抵抗値の低い黒層として用いることが可能な焼成物パターンを提供することを目的とする。
本発明の一態様のペースト組成物は、Mnと、Fe、Srの少なくともいずれかとの複合酸化物を含む黒色無機酸化物、および有機バインダーとを含有することを特徴とする。このような構成のペースト組成物により、黒色度が良好で、接触抵抗値の低い黒層を形成することができ、良好な保存安定性を得ることが可能となる。
また、本発明の一態様のペースト組成物において、黒色無機酸化物は、Mn、Fe、およびSrの複合酸化物を含むことが好ましい。このような構成により、さらに保存安定性を向上させることができる。
また、本発明の一態様のペースト組成物において、黒色無機酸化物は、MnとFeのモル比が、MnFe1−x(0<x≦0.8)であるMn−Fe酸化物であることが好ましい。Mn−Fe複合酸化物におけるMnとFeのモル比をこの範囲とすることにより、より良好な保存安定性を得ることが可能となる。
また、本発明の一態様のペースト組成物において、黒色無機酸化物は、Mn、Fe及びSrのモル比が、MnFeSr1−x−y(0<x≦0.8、0<y≦0.6、0<1−x−y≦0.6)であるMn−Fe−Sr複合酸化物であることが好ましい。Mn−Fe−Sr複合酸化物におけるMn、Fe及びSrのモル比をこの範囲とすることにより、このモル比の範囲とすることにより、さらなる保存安定性の向上、黒色度劣化の抑制の少なくともいずれかを図ることが可能となる。
また、本発明の一態様の焼成物パターンは、基体上に形成され、Mnと、Fe、Srの少なくともいずれかとの複合酸化物を含むことを特徴とする。特に、複合酸化物がMn−Fe複合酸化物のとき、MnとFeのモル比が、MnFe1−x(0<x≦0.8)、Mn−Fe−Sr複合酸化物のとき、Mn、Fe及びSrのモル比が、MnFeSr1−x−y(0<x≦0.8、0<y≦0.6、0<1−x−y≦0.6)とすることにより、より黒色度が良好で、接触抵抗値の低い黒層を構成することができる。
さらに、このような焼成物パターンが、PDPに用いられることが好ましい。PDPにおいて、本発明の一態様の焼成物パターンを有することにより、発光むら、画像欠陥や、消費電力の増大を抑えることが可能となる。
本発明の一態様によれば、黒色度が良好で、接触抵抗値の低い黒層を形成することができ、保存安定性が良好なペースト組成物、及び黒色度が良好で、接触抵抗値の低い黒層を形成することが可能な焼成物パターンを提供することが可能となる。
本発明の一態様に係る接触抵抗値の測定に用いられるパターンを示す図。
以下に本実施形態のペースト組成物について詳細に説明する。
本実施形態のペースト組成物は、Mnと、Fe、Srの少なくともいずれかとの複合酸化物を含む黒色無機酸化物、および有機バインダーとを含有するものである。
本実施形態の黒色無機酸化物は、Mnと、Fe、Srの少なくともいずれかとの複合酸化物が含まれる。このような複合酸化物を含むことにより、黒色度、接触抵抗値を劣化させることなく、保存安定性を向上させることができる。このうち、Mn、Fe、およびSrの複合酸化物を含むことがより好ましい。FeとSrを共に含有することにより、さらに保存安定性を向上させることができる。
Srを含まないMn−Fe複合酸化物とする場合には、MnとFeのモル比が、MnFe1−x(0<x≦0.8)であることが好ましい。Mnのモル比が0.8を超えると、保存安定性が劣化する傾向となる。
Srを含む、Mn−Fe−Srの複合酸化物とする場合には、MnとFeとSrのモル比が、MnFeSr1−x−y(0<x≦0.8、0<y≦0.6、0<(1−x−y)≦0.6)であることが好ましい。Srを含むことで、より保存安定性を向上させることができるが、このモル比の範囲とすることにより、さらなる保存安定性の向上、黒色度劣化の抑制の少なくともいずれかを図ることが可能となる。
また、黒色無機酸化物の粒子は、一次粒径D50(一次粒径の個数分布曲線において、その累積頻度が50%の粒径を意味する)が0.10〜0.60μmであることが好ましい。一次粒径D50が0.10μmよりも小さくなると、粒子の赤み、黄色みが強くなり、0.60μmよりも大きくなると、粒子の黒色度が低くなる。より好ましくは、0.16〜0.60μmであり、更に好ましくは0.20〜0.40μmである。かつ、最大一次粒径が2.0μm以下であることが好ましい。最大一次粒径が2.0μmよりも大きくなると、粒子の黒色度が低くなる傾向にある。
このような黒色無機酸化物は、例えば以下のようにして調製することができる。
まず、反応槽において、不活性ガス雰囲気下、反応温度30〜70℃に維持しつつ、十分な攪拌を加えながら、金属塩(Mn塩、Fe塩、Sr塩)の混合水溶液に、錯化剤としてアンモニア水溶液を添加する。そして、pHを9〜12に維持するよう、アルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて、Mn−(Fe−Sr)複合水酸化物を生成する。このMn−(Fe−Sr)複合水酸化物を、固液分離、水洗、乾燥後、空気雰囲気下または酸素雰囲気下、温度600〜800℃で熱処理し、必要に応じて粉砕する。
このようにして、黒色無機酸化物を得ることができる。
黒色無機酸化物は、ペースト組成物中の含有量が1〜30質量%であることが好ましい。1質量%未満であると、黒層を形成した際に良好な黒色度を得られず、30質量%を超えると分散性が劣化する。より好ましくは5〜25質量%である。
本実施形態の有機バインダーは、塗膜の密着性、光硬化性などを付与するために用いられる。有機バインダーとしては、カルボキシル基を有する樹脂、具体的にはそれ自体がエチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂およびエチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂を用いることができる。具体的には、以下の樹脂(オリゴマーおよびポリマーのいずれでもよい)が好適に用いられる。
(1)不飽和カルボン酸と不飽和二重結合を有する化合物を共重合させることによって得られるカルボキシル基含有樹脂。
(2)不飽和カルボン酸と不飽和二重結合を有する化合物の共重合体にエチレン性不飽和基をペンダントとして付加させることによって得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(3)エポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物と不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、不飽和カルボン酸を反応させ、生成した2級の水酸基に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(4)不飽和二重結合を有する酸無水物と不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、水酸基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(5)エポキシ化合物と不飽和モノカルボン酸を反応させ、生成した2級の水酸基に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(6)不飽和二重結合を有する化合物とグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体のエポキシ基に、1分子中に1つのカルボキシル基を有し、エチレン性不飽和結合を持たない有機酸を反応させ、生成した2級の水酸基に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(7)水酸基含有ポリマーに多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(8)水酸基含有ポリマーに多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂に、エポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物をさらに反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
これらのカルボキシル基含有感光性樹脂およびカルボキシル基含有樹脂は、単独で又は混合して用いることができる。
なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語であり、他の類似の表現についても同様である。
また、これらのカルボキシル基含有感光性樹脂およびカルボキシル基含有樹脂において、重量平均分子量が1,000〜100,000であることが好ましい。分子量が1,000より低い場合、現像時の塗膜の密着性に悪影響を与え、一方、100,000よりも高い場合、現像不良を生じ易くなる。より好ましくは5,000〜70,000である。
そして、その酸価は50〜250mgKOH/gはであることが好ましい。酸価が50mgKOH/gより低い場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が不充分で現像不良を生じ易く、一方、250mgKOH/gより高い場合、現像時に塗膜の密着性の劣化や光硬化部(露光部)の溶解が生じてしまう。
また、カルボキシル基含有感光性樹脂の場合、その二重結合当量が350〜2,000であることが好ましい。二重結合当量が350よりも小さいと、焼成時に残渣が残り易くなり、一方、2,000よりも大きいと、現像時の作業余裕度が狭く、また光硬化時に高露光量が必要となる。より好ましくは400〜1,500である。
このような有機バインダーは、ペースト組成物全量の10〜80質量%の割合で配合することが好ましい。10質量%未満の場合、形成する塗膜中の分布が不均一になり易くなり、充分な光硬化性、光硬化深度が得られにくくなるため、選択的露光、現像によるパターニングが困難となる。一方、80質量%を超えると、焼成時のパターンのよれや、線幅収縮を生じてしまう。
本実施形態のペースト組成物において、黒色無機酸化物をスラリー中に分散させるために、分散剤を配合することができる。このような分散剤は、スラリーの長期保存時に、スラリー中の溶剤と黒色無機酸化物との分離を抑えるために、水溶性であることが好ましい。
このような分散剤は、酸価が30mgKOH/g以上、かつアミン価が20mgKOH/g以上の両性系の分散剤であることが好ましい。酸価が30mgKOH/gより小さい、あるいはアミン価が20mgKOH/gより小さいと、黒色無機酸化物と有機バインダーとの分散性が低下するため、現像性が低下し、残渣が発生しやすくなる。また、保存安定性が低下し、経時的に分離が発生しやすくなる。
このような分散剤は、その10質量%水溶液pHが6.0〜10.0であることが好ましい。pHが6.0よりも小さくなると、ペースト組成物中の黒色無機酸化物と分散剤が反応し、長期保存した場合、黒色無機酸化物が溶解する可能性がある。一方、pHが10.0よりも大きくなると、ペースト組成物の長期保存時に、黒色無機酸化物と溶剤の分離が生じやすくなる。
このような特性を有する分散剤としては、市販品では、例えばDisperbyk−180、Disperbyk−187、Disperbyk−191(いずれもビックケミー社製)が挙げられる。
このような分散剤の配合量は、有機バインダー100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましい。0.1質量部未満であると、十分な分散性が得られず、一方、20質量部を超えると、黒色度が低下してしまう。より好ましくは0.5〜10質量部、更に好ましくは1〜6質量部である。
また、本実施形態において、組成物の光硬化性の促進および現像性を向上させるために光重合性モノマーを配合することができる。このような光重合性モノマーとしては、具体的には、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート,2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリウレタンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよび上記アクリレートに対応する各メタクリレート類;フタル酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、こはく酸、トリメリット酸、テレフタル酸等の多塩基酸とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとのモノ−、ジ−、トリ−又はそれ以上のポリエステルなどが挙げられるが、特定のものに限定されるものではない。
これらのうち、1分子中に2個以上のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する多官能モノマーが好ましい。これらの光重合性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような光重合性モノマーの配合量は、有機バインダー100質量部当り20〜100質量部が適当である。光重合性モノマーの配合量が20質量部未満であると、ペースト組成物の充分な光硬化性を得ることが困難となる。一方、100質量部を超えると、塗膜の深部に比べて表面部の光硬化が早くなるため、硬化むらを生じ易くなる。
また、本実施形態のペースト組成物において、光硬化を促進するために、光重合開始剤を配合することができる。このような光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシー2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシー2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;又はキサントン類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィネイト等のフォスフィンオキサイド類;各種パーオキサイド類などが挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの光重合開始剤の配合量は、有機バインダー100質量部当り1〜30質量部が適当である。1質量部未満であると、ペースト組成物の充分な光硬化性を得ることが困難となる。一方、30質量部を超えると、充分な黒色度を得ることが困難となる。より好ましくは、5〜20質量部である。
また、このような光重合開始剤は、例えばN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなど三級アミン類の光増感剤を1種あるいは2種以上と組み合わせて用いることができる。さらに、より深い光硬化深度を要求される場合、必要に応じて、硬化助剤として可視領域でラジカル重合を開始するチタノセン系光重合開始剤、ロイコ染料等を組み合わせて用いることができる。チタノセン系光重合開始剤としては、市販品では、例えばイルガキュア784(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)などが挙げられる。
さらに、本実施形態のペースト組成物において、焼成後におけるパターンの密着性向上のため、必要に応じてガラス粉末を配合することができる。このようなガラス粉末としては、下地ガラス基材の観点から、ガラス転移点(Tg)300〜500℃、ガラス軟化点(Ts)400〜600℃のものが好ましい。
また、解像度の観点からは、平均粒径が20μm以下、より好ましくは5μm以下のガラス粉末を用いることが好ましい。
このようなガラス粉末としては、酸化鉛、酸化ビスマス、又は酸化亜鉛などを主成分とする非結晶性フリットが好適に使用される。
このようなガラス粉末の配合量は、ペースト組成物中に1〜25質量%が適当である。1質量%未満であると、十分な密着性を得ることができず、25質量%を超えると、良好な黒色度を得ることが困難となる。より好ましくは5〜20質量%である。
本実施形態のペースト組成物において、保存安定性の低下や、ゲル化や流動性の低下による塗布作業性の悪化を抑えるために、黒色無機酸化物やガラス粉末の成分である金属やその酸化物との錯体、塩を形成する化合物、例えば有機酸や無機酸などの安定剤を添加することが好ましい。このような安定剤の添加量は、黒色無機酸化物、ガラス粉末100質量部当り0.1〜10質量部の割合が好ましい。0.1質量部未満であると、十分な添加効果が得られず、10質量部を超えると、選択的露光、現像による充分なパターニングが困難となる。
その他、本実施形態のペースト組成物においては、ペースト化のため、あるいは各種塗布方法に応じた粘度調整のための希釈剤として、適宜有機溶剤を配合することができる。具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの酢酸エステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、テルピネオールなどのアルコール類;オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤が挙げられる。これらの希釈剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに必要に応じて、シリコーン系、アクリル系等の消泡・レベリング剤、塗膜の密着性向上のためのシランカップリング剤等の添加剤を配合することもできる。また、必要に応じて、公知の酸化防止剤や、焼成時における基板との結合成分としての金属酸化物、ケイ素酸化物、ホウ素酸化物などの微粒子を添加することもできる。
このように構成されるペースト組成物は、所定の組成で調製された後、例えば、希釈剤で塗布方法に適した粘度に調整され、例えばPDPの前面基板となるガラス基板などの基材上に塗布される。塗布方法としては、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法などの方法が用いられる。このような塗布方法を用いて、所望の膜厚の塗膜が形成される。
このようにして形成された塗膜は、指触乾燥性を得るために、揮発乾燥される。揮発乾燥には、例えば熱風循環式乾燥炉、遠赤外線乾燥炉などが用いられる。このような乾燥炉を用いて、例えば約60〜120℃で5〜40分程度乾燥させて有機溶剤を蒸発させ、乾燥塗膜(タックフリーの塗膜)が形成される。
このようにして基材上に形成された乾燥塗膜に、選択的に活性エネルギー線を照射(露光)し、パターンを形成する。露光方法としては、所定のネガパターンが形成されたフォトマスクを用いた接触式又は非接触式露光、あるいは直接描画が用いられる。露光光源としては、ハロゲンランプ、高圧水銀灯、レーザー光、メタルハライドランプ、ブラックランプ、無電極ランプなどが用いられる。
具体的には、メタルハライドランプを搭載した露光機、(超)高圧水銀ランプを搭載した露光機、水銀ショートアークランプを搭載した露光機や、例えばコンピューターからのCADデータにより、直接レーザーで画像を描くレーザーダイレクトイメージング装置などの直接描画装置、もしくは(超)高圧水銀ランプ等の紫外線ランプを使用した直接描画装置などを用いることができる。
活性エネルギー線としては、波長が350〜410nmのもの用いることが好ましい。波長をこの範囲とすることにより、光重合開始剤から効率よくラジカルを生成することができ、光重合反応を促進させることができる。また、その露光量は、50〜1000mJ/cm程度が好ましい。
このようにして、乾燥塗膜を選択的に露光することにより、露光部(活性エネルギー線により照射された部分)が硬化される。
次いで、このようにして選択的に硬化された塗膜を現像する。このとき、現像方法としては、ディッピング法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法等によることができる。
また、現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウムなどの金属アルカリ水溶液や、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン水溶液、特に約1.5質量%以下の濃度の希アルカリ水溶液が好適に用いられるが、これらに限定されるものではない。例えば、ペースト組成物中にカルボキシル基含有樹脂を含有する場合、カルボキシル基がケン化され、未硬化部(未露光部)が除去されればよい。なお、このようにして現像を行った後に、不要な現像液の除去のため、水洗や酸中和を行なうことが好ましい。
さらに、このようにして現像された塗膜を焼成する。焼成工程においては、現像後の塗膜を、空気中又は窒素雰囲気下、約400〜600℃で加熱処理を行ない、所望のパターンを形成する。なお、この時の昇温速度は、ペース組成物中の有機成分の充分な焼成のため、20℃/分以下に設定することが好ましい。
このようにして焼成されることにより、基体上に黒層となる焼成物パターンが形成される。このとき、焼成物パターンは、Mnと、Fe、Srの少なくともいずれかとの複合酸化物を含む。このような焼成物パターンにおける複合酸化物は、複合酸化物がMn−Fe複合酸化物のとき、MnとFeのモル比が、MnFe1−x(0<x≦0.8)、Mn−Fe−Sr複合酸化物のとき、Mn、Fe及びSrのモル比が、MnFeSr1−x−y(0<x≦0.8、0<y≦0.6、0≦1−x−y≦0.6)であることが好ましい。この範囲とすることにより、より黒色度が良好で、接触抵抗値の低い黒層を構成することができる。
また、焼成物パターン中に、このような複合酸化物を含む黒色無機酸化物が10〜100質量%の割合で含まれていることが好ましい。10質量%未満であると、良好な接触抵抗値と黒色度を得ることが困難となるためである。
このような焼成物パターンは、例えばPDPの前面板に形成されるバス電極や、ブラックパターンなどとして用いられる。
以下、実施例および比較例を示して、本実施形態について具体的に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、「部」および「%」とあるのは、特に断りがない限り全て質量基準である。
(黒色無機酸化物の調製)
硫酸マンガン、硫酸鉄および炭酸ストロンチウムが、所定のモル比率になるようにイオン交換水に溶解して、1.5mol/L金属塩水溶液を調製した。
調製された金属塩水溶液を、窒素雰囲気下、反応槽温度が50℃になるように制御しながら、10Lのイオン交換水の入った有効容積15L反応槽に、硫酸アンモニウム水溶液とともに滴下しながら、pHが10.8を維持するように水酸化ナトリウム水溶液を滴下した。このようにして、球状の複合水酸化物を得た。
この球状の複合水酸化物を、焼成温度650℃で5時間熱処理し、粉砕することにより、表1に示す組成、モル比の黒色無機酸化物を得た。
ここで、得られた黒色無機酸化物の一部を塩酸溶解し、ICP発光分析法を用いて、各金属の含有率の測定を行った。
(黒色無機酸化物スラリーの調製)
このようにして得られた黒色無機酸化物15kgを、希釈剤であるトリプロピレングリコールモノメチルエーテル5.09kgと分散剤であるBYK(登録商標)180(ビックケミー社製)0.21kgの混合溶液に混合した。そして、黒色無機酸化物粉末の凝集した粉末塊が混合溶液中に残らないように、ビーズミルを用いて1時間攪拌し、予備スラリーを得た。
このようにして得られた予備スラリーを、直径0.1mmジルコニアビーズが体積換算で充填率85%充填されたビーズミル(アシザワ・ファインテック社製LMZ4型)へポンプにて導入して、ローターの回転周速12m/sで循環、湿式粉砕を行ない、表1に示す組成、モル比の黒色無機酸化物を含む黒色無機酸化物スラリーを得た。このとき、レーザー回折法による粒子径測定で、スラリー中の黒色無機酸化物の平均粒径が0.26〜0.31μmに達したところを終点とした。
(有機バインダーの合成)
温度計、攪拌機、滴下ロート、および還流冷却機を備えたフラスコに、メチルメタクリレートとメタクリル酸を0.87:0.13のモル比で仕込み、溶媒としてジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを入れ、窒素雰囲気下、80℃で2〜6時間攪拌して有機バインダーを得た。
得られた有機バインダーは、重量平均分子量が約30,000、酸価が90mgKOH/g、固形分50%であった。なお、重量平均分子量は、島津製作所製ポンプLC−6ADと昭和電工製カラムShodex(登録商標)KF−804、KF−803、KF−802を三本つないだ高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
(ガラススラリーの調製)
ガラス粉末として、Bi 50%、B 16%、ZnO 14%、SiO 2%、BaO 18%、熱膨張係数α300=86×10−7/℃、ガラス軟化点501℃のものを使用した。
このようなガラス粉末を、ビーズミルを用いて粉砕した。このとき、メディア径が0.3〜0.8mmφのZrO製のビーズを使用し、粉砕条件は、回転数2,000〜3,300rpmで、3〜9時間とした。
ガラス粉末を粗粉砕した後、300メッシュのスクリーンにてフィルタリングを行なった。そして、このガラス粉末70質量部に、希釈剤として、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノブチレートを29.16質量部、分散剤として、BYK−410(ビックケミー社製)を0.14質量部、BYK−182(ビックケミー社製)を0.7質量部加えて、ビーズミルにて微粉砕した。このようにして、ガラス粉末の含有量が70質量%のスラリーを得た。なお、堀場レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920を用いて、ガラス粉末の粒度分布を測定したところ、D50:1.0μm、Dmax:3.9μmであった。
さらに、作製したガラススラリーを、SUS製200×1400綾畳織りのメッシュにてろ過を行った。このとき粒度分布に変化は見られなかった。
(ペーストの調製)
このようにして得られた表1に示す組成、モル比の黒色無機酸化物を含む各黒色無機酸化物スラリーと、有機バインダー、ガラススラリーおよびその他添加物を、それぞれ以下の配合比でポリ容器において混合し、ディゾルバーを用いて500rpmで10分間攪拌を行なった。そして、得られた混合物について、セラミック製3本ロールにて2回練肉を行ない、各ペーストを得た。
黒色無機酸化物スラリー:67.0部
有機バインダー:100.0部
ガラススラリー:43.0部
希釈剤:ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート:110.0部
トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート:30.0部
ジベンタエリスリトールヘキサアクリレート:15.0部
ポリエステルアクリレート(商品名M−7100、東亜合成社製):50.0部
2,4-ジエチルチオキサントン:3.0部
4,4-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン:1.0部
レベリング剤(モダフロー(登録商標)、モンサント社製):3.0部
リン酸エステル:1.0部
2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モリフォリノプロパン-1-オン:10.0部
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:3.0部
得られた各ペースト組成物について、以下のような評価を行った。
(黒色度の評価)
〈黒色度測定用試験片の作製〉
まず、ガラス基板上に、300メッシュのポリエステルスクリーンを用いて、各ペーストを全面に塗布した。次いで、熱風循環式乾燥炉を用いて、90℃で20分間乾燥して、約4μm厚の乾燥塗膜を形成した。
得られた乾燥塗膜を、光源として超高圧水銀灯を用い、露光量(乾燥塗膜上の積算光量)600mJ/cmでパターン露光した後、液温25℃の0.4wt%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を行い、水洗した。
このようにして得られたパターンの形成されたベタ膜を、昇温速度:14℃/min、焼成温度:590℃で10分間焼成した。
次いで、焼成後の膜上に、誘電体(YPT−065F(AP5655AE)、旭硝子社製)を、100メッシュのポリエステルスクリーンを用いて全面に塗布した。
さらに、熱風循環式乾燥炉を用いて、90℃で20分間乾燥した後、昇温速度:14℃/min、焼成温度:590℃で10分間焼成して、試験片を得た。
〈黒色度の測定〉
このようにして作製された試験片について、分光測色計(ミノルタカメラ(株)CM2600d)を用いてL値を測定し、明度を表す指数であるL値を黒色度の指標として評価した。評価基準は以下の通りである。
○:L値が30以下
×:L値が30を超える
(接触抵抗値の評価)
〈Agペーストの調製〉
以下のようにして、接触抵抗値測定用基板の作成に用いられるAgペーストを調製した。
まず、温度計、攪拌機、滴下ロート、および還流冷却器を備えたフラスコに、溶媒としてジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを入れ、窒素雰囲気下で、80℃に加熱しながら、メタクリル酸:0.4mol、メチルメタアクリレート:0.6molのモル比で混合したモノマーを、約2時間かけて滴下した。
さらに1時間攪拌後、温度を115℃まで上げて失活させ、樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を冷却後、触媒として臭化テトラブチルアンモニウムを用い、95〜115℃、30時間の条件で、ブチルグリジルエーテル:0.4molを得られた樹脂溶液のカルボキシル基の等量と付加反応させ、冷却した。さらに、得られた樹脂溶液のOH基に対して、95〜105℃、8時間の条件で、無水テトラヒドロフタル酸0.26molを付加反応させ、冷却後取り出して固形分の55%の有機バインダーを得た。
得られた有機バインダーと、平均粒径(D50)2.2μm、最大粒径(Dmax)6.3μm、表面積0.3m/gの銀粉、およびその他添加物を、以下の配合比でポリ容器において混合し、ディゾルバーを用いて500rpmで10分間攪拌を行なった。そして、得られた混合物について、セラミック製3本ロールにて2回練肉を行ない、Agペーストを得た。
有機バインダー:100.0部
銀粉:450.0部
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート:90.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート:25.0部
トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート:25.0部
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン:10.0部
ガラススラリー:22.0部
リン酸エステル:1.0部
消泡剤(BYK−354:ビックケミージャパン社製):1.0部
〈接触抵抗値測定用基板の作製〉
あらかじめITO皮膜が形成されているガラス基板(PD200旭硝子社製)上に、各ペーストを200メッシュのポリエステルスクリーンを用いて、全面に塗布した。次いで、熱風循環式乾燥炉を用いて、90℃で20分間乾燥して約5μmの乾燥塗膜を形成した。
次に、光源として超高圧水銀灯を用い、乾燥塗膜上の積算光量が600mJ/cm2となるように露光した後、露光塗膜上に、調製したAgペーストを、200メッシュのポリエステルスクリーンを用いて全面に塗布した。
得られたAgペースト塗布膜を、熱風循環式乾燥炉にて90℃で20分間乾燥して約10μmの乾燥塗膜を形成した。
得られた乾燥塗膜を、光源として超高圧水銀灯を用い、露光量(乾燥塗膜上の積算光量)400mJ/cmでパターン露光した後、液温25℃の0.4wt%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を行い、水洗した。
このようにして得られたパターンの形成されたベタ膜を、昇温速度:14℃/min、焼成温度:590℃で10分間焼成して、図1に示すパターンを有する試験片を得た。
〈接触抵抗値の測定〉
図1に示す焼成パターンにおいて、HIOKI社製:HIOKI(登録商標)3540mΩハイテスタを用いて、各ペースト組成物より形成されたパターンにおける接触抵抗値の測定((1)〜(5))を行い、それぞれこれらの平均値を求めた。
(保存安定性の評価)
各ペースト組成物において、初期粘度を測定し、40℃で7日間保存した後、初期粘度と同様に、保存後粘度を測定した。
測定された初期粘度、保存後粘度より、以下の式により粘度増加率を求めた。
(保存後粘度−初期粘度)×100/初期粘度(%)
このようにして求められた粘度増加率より、保存安定性を評価した。評価基準は以下の通りである。
○:粘度増加率が30%未満
×:粘度増加率が30%を超えるもの
ゲル化:保存後、ペースト組成物が液状から半固形状になったもの
黒色度、接触抵抗値、保存安定性の評価結果を表1に示す。
Figure 2011073919
表1に示すように、Mn酸化物や、Srの代わりにCuを用いたMn−Fe−Cu複合酸化物を用いた比較例1、2においては、保存安定性が明らかに劣化している。また、比較例2、Co酸化物を用いた比較例3においては、接触抵抗値が高くなっている。一方、実施例1〜5は、焼成物において、良好な黒色度と低い接触抵抗値が得られるとともに、ペーストにおける良好な保存安定性を得ることができることがわかる。

Claims (7)

  1. Mnと、Fe、Srの少なくともいずれかとの複合酸化物を含む黒色無機酸化物、および有機バインダーとを含有することを特徴とするペースト組成物。
  2. 前記黒色無機酸化物は、MnとFeのモル比が、MnFe1−x(0<x≦0.8)であるMn−Fe複合酸化物であることを特徴とする請求項1に記載のペースト組成物。
  3. 前記黒色無機酸化物は、Mn、Fe及びSrのモル比が、MnFeSr1−x−y(0<x≦0.8、0<y≦0.6、0<1−x−y≦0.6)であるMn−Fe−Sr複合酸化物であることを特徴とする請求項1に記載のペースト組成物。
  4. 基体上に形成され、Mnと、Fe、Srの少なくともいずれかとの複合酸化物を含むことを特徴とする焼成物パターン。
  5. 前記複合酸化物は、MnとFeのモル比が、MnFe1−x(0<x≦0.8)であることを特徴とする請求項4に記載の焼成物パターン。
  6. 前記複合酸化物は、Mn、Fe及びSrのモル比が、MnFeSr1−x−y(0<x≦0.8、0<y≦0.6、0<1−x−y≦0.6)であることを特徴とする請求項4に記載の焼成物パターン。
  7. 請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の焼成物パターンを有することを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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