JP2011073528A - ハイブリッド小型車両 - Google Patents

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【課題】ホイールのハブケース内に配置されている電動モータから駆動力をホイールに伝達する第1の駆動手段と、ホイール外に配置される他の手段から駆動力をホイールに伝達する第2の駆動手段とを備え、駆動手段を切換える断接手段によって上記二つの駆動手段を選択または協働させて走行するハイブリッド小型車両において、上記電動モータは回生ブレーキとして使用可能とし、外部駆動源からの駆動力は、断接手段と緩衝機構とを介してホイールに伝達を可能にする。
【解決手段】上記断接手段はワンウエイクラッチであり、これは上記第2の駆動手段の動力伝達手段とホイールとの間に設けられ、上記第1の駆動手段である電動モータの駆動力はワンウエイクラッチを介すことなくホイールに直接伝達され、上記第2の駆動手段の動力伝達手段とハブケースとの間に緩衝機構が設けられる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ハイブリッド小型車両に関するものである。
特許文献1に、ユニットスイングタイプのエンジンを備え、そのエンジンの動力伝達手段の従動プーリと並列に電動モータによる駆動手段を備える車両が開示されている。これは、内燃機関からの駆動力は、従動プーリの固定半体の端部に設けられたワンウエイクラッチを介して減速機構に接続し、後輪を駆動するようになっており、電動モータからの駆動力は上記ワンウエイクラッチを介すことなく上記減速機構に直結し、後輪を駆動するようになっている。従って、内燃機関の駆動力は電動モータに伝達されるが、電動モータの駆動力は内燃機関に伝達されず、後輪から発せられる駆動力は電動モータに伝達されるが、内燃機関には伝達されないように構成されている。しかしながら、この車両の電動モータは、エンジンのワンウエイクラッチ下流の動力伝達系に設けられることになるので、モータの設計自由度に制約を受けたり、構成が複雑になったりしてしまう。また、2種類の動力を切換える際に、駆動力の差による衝撃や振動が生じることがあるが、そのようなことに何ら配慮がされていない。
特開2005−104247号公報(図3、図5)
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するものであって、外部駆動源と電動モータとを備えるハイブリッド小型車両であって、モータの設計自由度が高く、且つ、電動モータは、他の駆動源のフリクション(エンジンブレーキ)の影響を受けずにエネルギーを回収する回生ブレーキとして使用可能であり、外部駆動源からの駆動力は、ワンウエイクラッチと緩衝機構とを介してホイールに伝達されるので、駆動力の衝撃や振動が生じにくいハイブリッド小型車両を提供しようとするものである。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、
ホイールのハブケース内に配置されている電動モータから駆動力をホイールに伝達する第1の駆動手段と、ホイール外に配置される他の手段から駆動力を動力伝達手段を介してホイールに伝達する第2の駆動手段とを備え、駆動手段を切換える断接手段によって上記二つの駆動手段を選択または協働させて走行するハイブリッド小型車両において、
上記断接手段はワンウエイクラッチであり、これは上記第2の駆動手段の動力伝達手段とホイールとの間に設けられ、上記第1の駆動手段の電動モータの駆動力はワンウエイクラッチを介すことなくホイールに直接伝達され、上記第2の駆動手段の動力伝達手段とハブケースとの間に緩衝機構が設けられることを特徴とするハイブリッド小型車両に関するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のハイブリッド小型車両において、
上記第2の駆動手段はエンジンであり、上記動力伝達手段はエンジンの駆動スプロケットとホイールに設けられた従動スプロケットとの間に架渡されるチェーンであり、上記ワンウエイクラッチは上記従動スプロケットとホイールとの間に設けられることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のハイブリッド小型車両において、
上記緩衝機構は、ワンウエイクラッチとホイールとの間に配置されることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のハイブリッド小型車両において、
上記緩衝機構は、ワンウエイクラッチの外周側に配置され、上記ワンウエイクラッチは、従動スプロケット取付け部材と緩衝機構との間に配置されることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載のハイブリッド小型車両において、
上記ワンウエイクラッチおよび緩衝機構は、ホイールの一方の側に配置され、ホイールの他方の側には制動機構が配置されることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のハイブリッド小型車両において、
電動モータは車体中心線上に配置され、タイヤ中心線上に位置することを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載のハイブリッド小型車両において、
上記ホイールは左右2分割構造であり、一方のホイールには電動モータと、歯車減速機構の大部分が収容され、他方のホイールには、従動スプロケット、ワンウエイクラッチ、緩衝機構、歯車減速機構の大径内歯歯車が取付けられていることを特徴とするものである。
請求項1の発明において、
ホイールインモータを採用することによって、ハイブリッド機構を複雑にすることなく、モータの設計の自由度を高くすることができ、且つ、電動モータのみによる走行においては第2の駆動手段の動力伝達手段が連れ回ることなく、また、ホイール側からの回転は電動モータのみに伝達されるので、回生ブレーキ又は充電を行うことができ、コンパクトな構成で二つの動力手段による駆動が可能であり、また緩衝機構を備えるので駆動力切換え又は合力時の振動を吸収することができる。
請求項2の発明において、
上記動力伝達手段は、エンジンの駆動スプロケットとホイールに設けられた従動スプロケットとの間に架渡されるチェーンであり、上記ワンウエイクラッチは上記従動スプロケットとホイールとの間に設けられるのでハイブリッド小型車両をコンパクトな機器配置で構成することができる。
請求項3の発明において、
緩衝機構は、ワンウエイクラッチとホイールとの間に配置されるので、コンパクトな構成で、緩衝機構を構成することができる。また、エンジン本体を改造することなく最大限の回生エネルギーを取り出すことができる。
請求項4の発明において、
上記緩衝機構は、ワンウエイクラッチの外周側に配置され、上記ワンウエイクラッチは、従動スプロケット取付け部材と緩衝機構との間に配置されるので、コンパクトな形状とすることができる。
請求項5の発明において、
上記ワンウエイクラッチおよび緩衝機構は、ホイールの一方の側に配置され、ホイールの他方の側には制動機構が配置されるので、コンパクトな配置とすると共に、左右の重量バランスを良好にすることができる。
請求項6の発明において、
重量物を車体の左右方向の中心に配置することによって、左右の重量バランスが良好と成る。
請求項7の発明において、
上記ホイールは左右2分割構造であり、一方のホイールには電動モータと、歯車減速機構の大部分が収容され、他方のホイールには、従動スプロケット、ワンウエイクラッチ、緩衝機構、歯車減速機構の大径内歯歯車が取付けられているので、部分組立をしてから全体組立ができるので、組立が容易である。
本発明の一実施形態に係る自動二輪車1の側面図である。 図1のII−II断面図である。 図2に示したハブの拡大断面図である。 図3のIV−IV断面矢視図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車1の側面図である。この自動二輪車1の車体フレーム2は、車体前部のヘッドパイプ3から後方へ斜め下向きに傾斜して延出する1本のメインフレーム4、同メインフレーム4の後部から下方に延出して固着されている左右一対のピボットブラケット5、メインフレーム4の後部でピボットブラケット5の固着位置付近から後方へ斜め上向きに延出し途中で屈曲して後端に至る左右一対のシートレール6、及びこのシートレール6の中央部とピボットブラケット5との間に介装されている左右一対のミドルフレーム7から成っている。
上記左右一対のシートレール6間に収納ボックス8等が架設され、収納ボックス8等の上方をシート9が開閉自在に覆っている。車体前部下方にヘッドパイプ3に軸支されたフロントフォーク10が延び、その下端に前輪11が軸支され、フロントフォーク10の上方には、操向ハンドル12が設けられている。車体中央の左右一対のピボットブラケット5に設けられたピボット軸13により、左右一対のリヤフォーク14が前端を軸支されて後方に延び、その後端部に後輪15が軸支されている。シートレール6とミドルフレーム7との接合部付近にリヤクッションブラケット39が設けてある。ピボット軸13を中心に上下に揺動する左右のリヤフォーク14の後部と、上記左右のリヤクッションブラケット39との間に、リヤクッション16が介装されている。メインフレーム4の下方でかつピボットブラケット5の前方にエンジン17が搭載されている。エンジン17はメインフレーム4に設けられた支持ブラケット29に支軸を介して吊設されると共に、ピボットブラケット5の上部と下部で支軸によって支持されている。
エンジン17は前部の内燃機関18と後部の変速装置19から構成されている。内燃機関18は、クランクケース20の前面からシリンダブロック21、シリンダヘッド22およびシリンダヘッドカバー23が重ねられて略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢で突出している。シリンダヘッド22の上方に延出した吸気管24にスロットルボディ25とエアクリーナ26が接続されている。また、シリンダヘッド22の下方に延出し後方へ屈曲した排気管27は、後方へ延びて後輪15の右側のマフラー28に接続されている。車体フレーム2は、各部に分割された合成樹脂製のカバー部材30によって覆われている。
エンジン17の回転駆動力は、クランクケース20の後部から左方に突出しているエンジン出力軸31を介して出力される。上記エンジン出力軸31に嵌着された後輪駆動スプロケット32と、後輪15のハブ33に設けられた従動スプロケット34との間に動力伝達チェーン35が架渡され、エンジン17の回転駆動力が後輪15に伝達される。
後輪15のハブ33には電動モータ36(図2、図3)が組み込まれている。この電動モータ36の電源となるバッテリー37が、一対のシートレール6の間に搭載されている。また、電動モータ36を駆動制御するためのパワーコントロールユニット38が、シート9とシートレール6との間に設けてある。
図2は、図1のII−II断面図である。矢印L、Rは車両の左右を示している。後車軸40は、その両端部にねじが形成され、リヤフォーク14の後端部の保持孔に挿入され、ナット41で固定されている。リヤフォーク14とリヤクッションブラケット39との間にリヤクッション16が介装されている。固定された後車軸40の周囲部にハブ33が形成されている。ハブ33の外殻はハブケース42であり、その中に電動モータ36と歯車減速機構43が組み込まれ、ハブケース42を回転駆動する。ハブ33の側面に従動スプロケット34が取付けてあり、ワンウエイクラッチ44を介してハブケース42を回転駆動する。
ハブケース42の外周からスポーク45が伸び、リム46に達して一体のホイール47を形成している。リム46がタイヤ48を支持している。ホイール47とタイヤ48とによって後輪15が構成されている。ハブケース42が回転駆動されると、スポーク45を介してリム46及びタイヤ48が回転駆動される。ホイール47の右側に制動機構88が設けてある。
本明細書の用語の定義では、
(1)ハブ33は、ハブケース42と、その内部に収容されている電動モータ36、歯車減速機構43等からなる部分を指している。
(2)ホイール47は、ハブケース42、スポーク45、及びリム46からなる部分を指し、ハブ33の中に組み込まれている電動モータ36や歯車減速機構43などの装置はホイール47に含めていない。タイヤ48もホイール47に含めていない。
(3)後輪15は、ホイール47とタイヤ48から成るものとしている。
(4)従動スプロケット34は、ハブ33に含めず、ハブ33の側面に付設されているものとしている。
図3は、図2に示したハブ33の拡大断面図である。矢印L、Rは車両の左右に対応した装置類の左右を示している。ハブ33の中心部には、後車軸40と、その外周に嵌装されている固定スリーブ50が位置している。後車軸40の両端は、前述のように、車両のリヤフォーク14に固定されている(図2)。固定スリーブ50は後車軸40に固定されている。ハブ33の主な殻体は、中心の軸部の外側において、電動モータ36を収容するモータケース51と、さらにその外側のハブケース42である。
モータケース51は、右モータケース51Rと左モータケース51Lから成っている。右モータケース51Rは上記固定スリーブ50に嵌装されて固定されている。右モータケース51Rと左モータケース51Lは、間に電動モータ36のステータ36Aを挟んでモータケース連結ボルト53によって互いに連結固定されている。右モータケース51Rを貫通して三相交流入力ケーブル54が設けられ、三相交流電力をステータ36Aに送るようになっている。
ハブケース42は、右ハブケース42Rと左ハブケース42Lとから成っている。右ハブケース42Rは、上記右モータケース51Rにボールベアリング55を介して回転可能に支持され、左ハブケース42Lは後車軸40にボールベアリング56を介して回転可能に支持されている。右ハブケース42Rと左ハブケース42Lとはハブケース連結ボルト57によって連結され内部に、電動モータ36や歯車減速機構43を収容する空間を形成している。右ハブケース42Rにはスポーク45が一体に形成され、ホイール47のリム46(図2)へ向けて伸びている。
固定スリーブ50の外周に後車軸小径歯車58が、回転方向摺動可能に嵌装されている。この後車軸小径歯車58のボス部59にスプライン60が設けてある。電動モータ36のロータ支持部材61の左端の内周部が上記スプライン60を介して後車軸小径歯車58のボス部59に固定され、右端の内周部がボールベアリング62を介して固定スリーブ50に回転可能に支持され、更に、左端の外周部がボールベアリング63を介して、左モータケース51Lに回転可能に支持されている。ロータ支持部材61に電動モータ36のロータ36Bが固定されている。ロータ36Bとロータ支持部材61と後車軸小径歯車58とは一体となって、固定されている後車軸40と固定スリーブ50の周りを回転する。右モータケース51Rに回転センサ65が、取付けボルト66を介して取付けられ、ロータ支持部材61の回転を検知してして、ロータ36Bの回転速度を検出するようになっている。右モータケース51Rを貫通して外方へ、回転センサ出力ケーブル67が設けてある。
左モータケース51Lの左側に中間軸68が立設してある。中間軸68にニードルベアリング69を介して中間軸小径歯車70が回転可能に嵌装されている。中間軸小径歯車70のボス部71にスプライン72を介して中間軸大径歯車73が固定されている。中間軸小径歯車70と中間軸大径歯車73とは一体となって回転する。中間軸大径歯車73は後車軸小径歯車58と噛合っている。
左ハブケース42Lの内側に内歯歯車支持部材74が内歯歯車支持部材取付けボルト75を介して取付けてある。内歯歯車支持部材74の内周面に、大径内歯歯車76が嵌装固定されている。電動モータ36のロータ36Bが回転すると、ロータ支持部材61、後車軸小径歯車58、中間軸大径歯車73、中間軸小径歯車70、大径内歯歯車76、及び内歯歯車支持部材74を介してハブケース42が回転し、スポーク45を介してリム46及びタイヤ48が回転駆動される(図2)。
ボールベアリング56の隣のスペーサスリーブ77に隣接して、後車軸40にボールベアリング78が嵌装され、その隣の、後車軸40に嵌装されたスリーブ79に、ボールベアリング80が嵌装されている。上記ボールベアリング78,80によって従動スプロケット取付け部材81が回転可能に支持され、この従動スプロケット取付け部材81に、従動スプロケット34が固定支持されている。この従動スプロケット34は、前述のエンジン17から動力伝達チェーン35を介して駆動されるものである(図1)。
上記従動スプロケット取付け部材81にワンウエイクラッチ44を介してエンジン駆動力伝達機構82が設けてある。エンジン駆動力伝達機構82は、駆動プレート取付け部材83と、駆動プレート取付け部材83に取付けボルト84を介して取付けられた駆動プレート85と、上記駆動プレート85と左ハブケース42Lとの間に介装されたダンパ86とから成るものである。駆動プレート85とダンパ86と左ハブケース42Lとからなる部分は、緩衝機構87である。ダンパ86は弾性部材で構成されている。このエンジン駆動力伝達機構82によって、エンジン17の駆動力は、従動スプロケット34、従動スプロケット取付け部材81、ワンウエイクラッチ44、駆動プレート取付け部材83、駆動プレート85、及びダンパ86を介してハブケース42に伝達され、後輪15が回転駆動される。ダンパ86は、エンジン17からハブ33に伝わる動力を緩衝している。上記ワンウエイクラッチ44は、従動スプロケット34からハブケース42へ向かう駆動力のみを伝達し、逆方向の駆動力、即ちハブケース42から従動スプロケット34へ向かう駆動力は伝達しない。したがって、後輪15及び電動モータ36が発する回転駆動力はエンジン17へ伝達されない。
ハブ33の右側に、制動機構88が設けてある。制動機構88は、ブレーキディスク89と、ブレーキキャリパ90と、操向ハンドル12に付設されたマスターシリンダ(図示なし)からなっている。ブレーキディスク89は、右ハブケース42Rに取付けボルト91によって取付けられ、ホイール47と共に回転する。ブレーキキャリパ90は車体に対して固定されたピン92に、摺動可能に支持されている。ブレーキキャリパ90は、キャリパ本体93と内部のシリンダ部に嵌装されたピストン94と、キャリパ本体93及びピストン94のブレーキディスク当接部に取付けられたブレーキパッド95とから成っている。キャリパ本体93のシリンダ奥底部とピストン底面との間に形成された油圧室96に、操向ハンドル12に付設されたマスターシリンダから油圧が供給されたとき、キャリパ本体93とピストン94は互いに反対方向へ動き、ブレーキディスク89をブレーキパッド95で挟んで、右ハブケース42Rを介して後輪15を制動する。
図4は、図3のIV−IV断面矢視図である。ハブ33の中心を後車軸40が貫通し、後車軸40の周囲に固定スリーブ50が設けられ、その周囲に、電動モータ36によって駆動される後車軸小径歯車58が設けてある。ボルト53は左モータケース51Lと右モータケース51Rとを連結するモータケース連結ボルト53である。左モータケース51Lに、中間軸68が立設されている。その周囲に一体となっている中間軸大径歯車73と中間軸小径歯車70が設けてある。中間軸大径歯車73は上記後車軸小径歯車58に噛み合っている。内歯歯車支持部材74が内歯歯車支持部材取付けボルト75で左ハブケース42Lに取付けられている。この内歯歯車支持部材74に、大径内歯歯車76が嵌装固定されている。大径内歯歯車76は、上記中間軸小径歯車70に噛み合っている。上記歯車群によって、歯車減速機構43が構成され、電動モータ36の高速回転出力を減速してハブケース42に伝達し、スポーク45を介してリム46とタイヤ48を回転駆動する。ボルト57はハブケース連結ボルト57である。
以上の構成の自動二輪車1においては、次のような駆動フェーズがある。
(1)エンジン17を始動させ、その駆動力が動力伝達チェーン35を介して従動スプロケット34に伝わると、その駆動力はワンウエイクラッチ44を介してハブケース42に伝達され、後輪15が回転駆動され、車両が発進する。ハブケース42の回転に応じて電動モータ36のロータ36Bは回転するが、電動モータ36に通電されていない状態では、ロータは空転しているだけである。
(2)エンジン17による発進の代わりに、電動モータ36による発進も可能である。この時、電動モータ36の駆動力は、ハブケース42に達するが、ワンウエイクラッチ44が逆方向駆動力の伝達を阻止するので、ハブケース42側からエンジン17を逆駆動することはなく、エネルギーの消耗はない。ハブケース42に達した電動モータ36の駆動力によって後輪15が回転駆動され、車両が発進する。
(3)エンジン17のみで走行している時に、電動モータ36に通電されると、電動モータ36の駆動力はハブケース42を駆動し、エンジン17による後輪駆動がアシストされる。即ち、エンジン17による駆動力と、電動モータ36による駆動力との、合成駆動力によって車両は駆動される。
(4)電動モータ36のみで走行している時に、エンジン17が起動されると、エンジン17によって電動モータ36による後輪駆動がアシストされる。
(5)減速時には、後輪15のタイヤ48から発せられる逆方向の駆動力は、ワンウエイクラッチ44によってエンジン17側へは伝達されず、電動モータ36へのみ伝達されるので、電動モータ36は発電機として作用し、発生した電力はバッテリー37(図1)に充電される。この過程で、電動モータ36は回生ブレーキとして作用する。
以上詳述したように、上記実施形態においては次のような効果がもたらされる。
(1)二つの駆動手段を切換えて走行することが可能であり、電動モータ36(第1の駆動手段)による走行においては、エンジン17(第2の駆動手段)の動力伝達手段が連れ回ることなく、また、後輪15側からの回転は電動モータ36のみに伝達されるので、回生ブレーキを行うことができ、コンパクトな構成で二つの動力手段による駆動が可能である。またダンパ86を備えるので切換え時の衝撃、振動を吸収することができる。
(2)上記動力伝達手段はエンジン17の後輪駆動スプロケット32とホイール47に設けられた従動スプロケット34との間に架渡されるチェーン35であり、上記ワンウエイクラッチ44は上記従動スプロケット34とホイール47との間に設けられるので、ハイブリッド小型車両をコンパクトな機器配置で構成することができる。
(3)緩衝機構87は、ワンウエイクラッチ44とホイール47との間に配置されるので、コンパクトな構成で、緩衝機構87を構成することができる。
(4)上記緩衝機構87は、ワンウエイクラッチ44の外周側に配置され、上記ワンウエイクラッチ44は、従動スプロケット取付け部材81と緩衝機構87との間に配置されるので、コンパクトな形状とすることができる。
(5)上記ワンウエイクラッチ44および緩衝機構87は、ホイール47の一方の側に配置され、ホイール47の他方の側には制動機構88が配置されるので、コンパクトな配置とすると共に、左右の重量バランスを良好にすることができる。
(6)電動モータ36は車体左右方向の中心に配置され、タイヤ48の中心線上に位置するので、重量物を車体の左右方向の中心に配置することによって、左右の重量バランスが良好である。
(7)上記ホイール47は左右2分割構造であり、一方のホイールには電動モータ36と、歯車減速機構43の大部分が収容され、他方のホイールには、従動スプロケット34、ワンウエイクラッチ44、緩衝機構87、歯車減速機構43の大径内歯歯車76が取付けられているので、部分組立をしてから全体組立ができるので、組立が容易である。
17…エンジン、31…エンジン出力軸、32…後輪駆動スプロケット、33…ハブ、34…従動スプロケット、35…動力伝達チェーン、36…電動モータ、42…ハブケース、42R…右ハブケース、42L…左ハブケース、43…歯車減速機構、44…ワンウエイクラッチ、45…スポーク、46…リム、47…ホイール、48…タイヤ、58…後車軸小径歯車、68…中間軸、70…中間軸小径歯車、73…中間軸大径歯車、76…大径内歯歯車、81…従動スプロケット取付け部材、86…ダンパ、87…緩衝機構、88…制動機構

Claims (7)

  1. ホイールのハブケース内に配置されているモータから駆動力をホイールに伝達する第1の駆動手段と、ホイール外に配置される他の手段から駆動力を動力伝達手段を介してホイールに伝達する第2の駆動手段とを備え、駆動手段を切換える断接手段によって上記二つの駆動手段を選択または協働させて走行するハイブリッド小型車両において、
    上記断接手段はワンウエイクラッチであり、これは上記第2の駆動手段の動力伝達手段とホイールとの間に設けられ、上記第1の駆動手段の電動モータの駆動力はワンウエイクラッチを介すことなくホイールに直接伝達され、上記第2の駆動手段の動力伝達手段とハブケースとの間に緩衝機構が設けられることを特徴とするハイブリッド小型車両。
  2. 上記第2の駆動手段はエンジンであり、上記動力伝達手段はエンジンの駆動スプロケットとホイールに設けられた従動スプロケットとの間に架渡されるチェーンであり、上記ワンウエイクラッチは上記従動スプロケットとホイールとの間に設けられることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド小型車両。
  3. 上記緩衝機構は、ワンウエイクラッチとホイールとの間に配置されることを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド小型車両。
  4. 上記緩衝機構は、ワンウエイクラッチの外周側に配置され、上記ワンウエイクラッチは、従動スプロケット取付け部材と緩衝機構との間に配置されることを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド小型車両。
  5. 上記ワンウエイクラッチおよび緩衝機構は、ホイールの一方の側に配置され、ホイールの他方の側には制動機構が配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のハイブリッド小型車両。
  6. 電動モータは車体中心に配置され、タイヤ中心線上に位置することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド小型車両。
  7. 上記ホイールは左右2分割構造であり、一方のホイールには電動モータと、歯車減速機構の大部分が収容され、他方のホイールには、従動スプロケット、ワンウエイクラッチ、緩衝機構、歯車減速機構の大径内歯歯車が取付けられていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド小型車両。
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