JP5363263B2 - 電動車両 - Google Patents

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Description

本発明は、前端部が車体フレームに揺動可能に支承されるとともに後部に駆動輪が軸支されるスイングアーム内に、前記駆動輪を回転駆動する動力を発揮する電動モータと、該電動モータのモータ軸および前記駆動輪の車軸間に介設される減速機構とが収納される電動車両に関する。
駆動輪である後輪を回転駆動する動力を発揮するようにしてスイングアームに収納される電動モータが、減速機構である遊星ギヤ機構と、後輪側からの動力伝達を遮断する一方向クラッチとを介して後輪の車軸に連結される電動二輪車が、特許文献1で既に知られている。
特開2003−191882号公報
ところで、電動モータは、回転し始めた後ではその回転を制御することが容易であるが、過負荷状態では回転し始めることが困難であり、上記特許文献1で開示された電動二輪車のように、電動モータの回転動力が減速機構および一方向クラッチを介して後輪の車軸に伝達される構成のものでは、坂道等での発進時には電動モータに過負荷がかかり、発進し難くなっている。そこで電動モータのモータ軸と後輪の車軸との間の動力伝達系に、動力伝達の断・接を切換える断・接機構を介設することが考えられるが、その配置設計によっては、駆動輪の車軸周りの装置が大型化したり、マスが分散したりするなどして、スイングアームの強度設計にも大きな制約を及ぼすことが考えられる。したがってスイングアームの設計自由度を考慮しつつ、電動モータ、減速機構および断・接機構をコンパクトに纏めて配置することが望まれる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、坂道等での発進を容易としつつ、スイングアームの設計自由度を維持しながら電動モータ、減速機構および断・接機構をコンパクトに纏めて配置し得るようにした電動車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、前端部が車体フレームに揺動可能に支承されるとともに後部に駆動輪が軸支されるスイングアームに、前記駆動輪を回転駆動する動力を発揮する電動モータが収納され、該電動モータのモータ軸および前記駆動輪の車軸間に減速機構が介設される電動車両であって、前記モータ軸が前記駆動輪の車軸と同軸に配置されるものにおいて、前記モータ軸前記減速機構との間に、少なくとも発進時に動力伝達を遮断するようにして動力伝達の断・接を切換える断・接機構が、前記車軸と同軸にして配置され、前記駆動輪が前記車軸の軸線に沿う方向で前記電動モータの一側に、また前記断・接機構が前記軸線に沿う方向で前記電動モータの他側にそれぞれ配置されると共に、前記減速機構が、前記断・接機構を前記電動モータとの間に挟むようにして前記断・接機構の外側方に配置され、前記スイングアームは、前端部が車体フレームに揺動可能に支承されるとともに前記電動モータおよび前記断・接機構を収納するスイングアーム主部と、該スイングアーム主部の、前記駆動輪とは反対側の外側面に着脱可能に取付けられるギヤケースとを備えていて、それらスイングアーム主部及びギヤケース間に前記減速機構が収納されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記断・接機構が、前記モータ軸の回転数が所定値以上で動力伝達状態となる遠心クラッチであることを第2の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、前記断・接機構が、前記モータ軸に固定されるドライブプレートと、該ドライブプレートに支持される遠心ウエイトと、該遠心ウエイトを摩擦、係合させ得るクラッチアウタとを備える遠心クラッチであり、前記減速機構である遊星ギヤ機構を構成する構成要素の1つが前記クラッチアウタに同軸にかつ相対回転不能に連結されることを第の特徴とする。
本発明は、第1〜第の特徴の構成のいずれかに加えて、前記断・接機構が、側面視では前記駆動輪のホイールハブ内に配置されることを第の特徴とする。
さらに本発明は、第1〜第の特徴の構成のいずれかに加えて、前記スイングアームの後部に、該スイングアームの前部よりも外側方に張り出した張り出し部が形成され、前記減速機構が該張り出し部に収納されることを第の特徴とする。
なお実施の形態の減速ギヤ機構39および遊星ギヤ機構79が本発明の減速機構に対応し、実施の形態の遠心クラッチ40が本発明の断・接機構に対応し、実施の形態のサンギヤ85、リングギヤ86および遊星キャリア88が本発明の構成要素に対応し、実施の形態の後輪WRが本発明の駆動輪に対応する。
本発明の第1の特徴によれば、電動モータおよび断・接機構が駆動輪の車軸と同軸に配置されるので、前記車軸の周囲に、電動モータ、断・接機構および減速機構を集約して配置することができ、スイングアームの設計自由度を維持しながら電動モータ、減速機構および断・接機構をコンパクトに纏めて配置することができる。しかも断・接機構が少なくとも発進時に動力伝達を遮断するものであるので、過負荷がかからないようにして電動モータを始動することができ、特に坂道等での発進に有利となる。
また、車軸の軸線に沿う方向で電動モータの一側に駆動輪が配置され、電動モータの他側に断・接機構が配置されるので、重量物を車体の幅方向中心寄りに配置することができる。さらに減速機構が断・接機構を電動モータとの間に挟むようにして断・接機構の外側方に配置されるので、車両の前後方向でのスイングアームの大型化を回避しつつ減速機構を配置することができる。その上、スイングアームが、電動モータおよび断・接機構を収納するスイングアーム主部と、該スイングアーム主部の、駆動輪とは反対側の外側面に着脱可能に取付けられるギヤケースとを備え、それらスイングアーム主部及びギヤケース間に減速機構が収納されるので、減速機構のメンテナンスが容易となる。
また本発明の第2の特徴によれば、断・接機構が遠心クラッチであるので、簡単な構造で、少なくとも発進時に電動モータに過負荷がかからないようにすることができるとともに、電動モータの作動停止状態での車両の押し歩きが前後とも容易となる。
また本発明の第の特徴によれば、断・接機構である遠心クラッチが備えるクラッチアウタに、減速機構である遊星ギヤ機構の1つの構成要素が同軸にかつ相対回転不能に連結されるので、遊星ギヤ機構の配置によるスイングアームの外側方への張り出しを抑えるように遊星ギヤ機構をコンパクト化することができる。
また本発明の第の特徴によれば、断・接機構が、側面視で駆動輪のホイールハブ内に配置されるので、電動モータおよび駆動輪の車軸間の動力伝達系をコンパクト化することができる。
さらに本発明の第の特徴によれば、外側方に張り出すようにしてスイングアームの後部に形成された張り出し部に減速機構が収納されるので、張り出し部に走行風を当てるようにして減速機構を効果的に冷却することができる。
実施例1の電動二輪車の側面図である。 図1の2−2線断面図である。 実施例2の図2に対応した断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の実施例1について図1および図2を参照しながら説明すると、先ず図1において、この電動車両は、低床フロア24を有するスクータ型の電動二輪車であり、駆動輪である後輪WRの車軸5を後部で軸支するスイングアーム6Aに内蔵された電動モータ7が発揮する回転動力で、前記後輪WRが回転駆動されるように構成される。
この電動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク8ならびに該フロントフォーク8の上部に連結された操向ハンドル9を操向可能に支承するヘッドパイプ10と、該ヘッドパイプ10から後下がりに延びるメインフレーム11と、該メインフレーム11の下部に連結されて後方に延びる左右一対のサイドフレーム12…と、それらのサイドフレーム12…の後端に一体に連なって後上がりに延びる左右一対のリヤフレーム13…とを備える。
前記車体フレームFにおける両リヤフレーム13…の前部に設けられたピボットプレート14…には、メインスタンド15が回動可能に取付けられるとともに、前記後輪WRの左側方に配置される前記スイングアーム6Aの前部が支軸16を介して揺動可能に支承され、前記両リヤフレーム13…のうち左側のリヤフレーム13の後部および前記スイングアーム6Aの後部間にはリヤクッションユニット17が設けられる。
前記両サイドフレーム12…間には、前記電動モータ7に電力を供給するためのたとえば72Vである高電圧バッテリ18が両サイドフレーム12…で支持されるようにして配置され、前記両リヤフレーム13…間には、側面視で前記スイングアーム6Aの上方に配置される収納ボックス19が、両リヤフレーム13…で支持されるようにして配置され、この収納ボックス19は、開閉可能な乗車用シート20で上方から覆われる。
前記車体フレームFは、合成樹脂から成る車体カバー21で覆われるものであり、該車体カバー21は、前記ヘッドパイプ10を前方から覆うフロントカウル22と、前記乗車用シート20に座った乗員の脚部を前方から覆うようにして前記フロントカウル22に連なるレッグシールド23と、前記乗車用シート20に座った乗員の足を載せるようにして前記レッグシールド23の下部に連なるとともに前記高電圧バッテリ18を上方から覆う低床フロア24と、前記両サイドフレーム12…を両側から覆うようにして前記低床フロア24の両側から垂下されるサイドカバー25…と、前記リヤフレーム13…、前記収納ボックス19の下部および前記スイングアーム6Aの前部を両側から覆うシートカウル26とを備え、前記乗車用シート20は前記シートカウル26上に配置される。前記フロントカウル22の前部には前照灯27が取付けられ、フロントカウル22の上部には速度計等を含むメータユニット28が取付けられ、シートカウル26の後側上部には尾灯29が取付けられる。
前記ヘッドパイプ10の後方には、前照灯27および尾灯29等の補機類や図示しない制御装置等に電力を供給するためのたとえば12Vの低電圧バッテリ30が、前記レッグシールド23で覆われるようにして配置される。この低電圧バッテリ30は、高電圧バッテリ18の電力で充電可能であり、収納ボックス19の下部前方には、高電圧バッテリ18の高電圧を低電圧に変換するDC−DCコンバータ31と、ヒューズやリレー等を収納するコンタクターボックス32が配設される。
またスイングアーム6Aの前側下部には、高電圧バッテリ18から供給される直流電流を交流電流に変換して電動モータ7に供給するパワーユニットドライブ33が収納、配置され、パワーユニットドライブ33から出力される電圧の波形振動を除去するための平滑コンデンサ34が、前記パワーユニットドライブ33の近傍に位置するようにして前記スイングアーム6Aの前部に収納、配置される。
図2において、ホイール36にタイヤ37が装着されて成る前記後輪WRの車軸5は、スイングアーム6Aの後部に軸支されており、このスイングアーム6Aに、前記車軸5と同軸のモータ軸38を有する前記電動モータ7と、前記モータ軸38および前記車軸5間に介設される減速機構である減速ギヤ機構39と、少なくとも発進時に動力伝達を遮断するようにして動力伝達の断・接を切換えるようにして前記モータ軸38および前記減速ギヤ機構39間に介設されるとともに前記車軸5と同軸に配置される断・接機構としての遠心クラッチ40とが収納される。
前記スイングアーム6Aは、前端部が車体フレームFのピボットプレート14に揺動可能に支承されるとともに前記電動モータ7および前記遠心クラッチ40を収納するスイングアーム主部41と、該スイングアーム主部41に着脱可能に取付けられるギヤケース42とを備える。
前記スイングアーム主部41は、前記ピボットプレート14から後方に延びる内側ケース43と、該内側ケース43に関して前記後輪WRと反対側に配置される外側ケース44とが複数のボルト75…で相互に結合されて成り、前記ギヤケース42は、前記スイングアーム主部41の後部において前記外側ケース44の外側面に複数のボルト67,67…で着脱可能に締結される。
前記後輪WRにおけるホイール37の中心部に貫通、固定される車軸5は、前記スイングアーム主部41における内側ケース43の後部を回転自在に貫通し、この車軸5および内側ケース43間には、ボールベアリング45と、該ボールベアリング45よりも内方に位置する環状のシール部材46とが介装され、内側ケース43には、前記車軸5を囲繞する筒状の支持部43aが一体に形成される。
前記電動モータ7は、ステータコイル47を有して前記支持部43aに固定されるステータ48と、前記車軸5を同軸に囲繞する筒状のモータ軸38に固定されて前記ステータ48内に同軸に配置されるロータ49とを有して、インナーロータ型に構成されており、前記モータ軸38および前記車軸5間には、軸方向に間隔をあけて配置される複数のニードルベアリング50,50…が介装される。
この電動モータ7は、前記内側ケース43と、該内側ケース43の前記支持部43aに複数のボルト51,51…で着脱可能に締結されるモータカバー52との間に形成されるモータ室53に収納される。しかも前記車軸5および前記モータ軸38は、モータカバー52を回転自在に貫通するものであり、モータカバー52およびモータ軸38間にはボールベアリング54が介装される。
ところで前記後輪WRが、その車軸5の軸線に沿う方向で前記電動モータ7の一側(この実施例1では右側)に配置されるのに対し、前記遠心クラッチ40は、前記車軸5の軸線に沿う方向で前記電動モータ7の他側(この実施例1では左側)に配置される。すなわち遠心クラッチ40は、前記後輪WRとの間に前記電動モータ7を挟む位置に配置される。
この遠心クラッチ40は、前記モータ軸38に固定されるドライブプレート56と、該ドライブプレート56の複数箇所に支持される遠心ウエイト57,57…と、該遠心ウエイト57,57…を摩擦、係合させ得る椀状のクラッチアウタ58と、各遠心ウエイト57,57…および前記ドライブプレート56間に設けられるクラッチばね59…とを備え、前記クラッチアウタ58は、前記車軸5を同軸に囲繞して前記外側ケース44を回転自在に貫通する伝動筒軸60に固定される。
この遠心クラッチ40は、前記モータ軸38および前記ドライブプレート56の回転に応じて各遠心ウエイト57,57…に作用する遠心力が各クラッチばね59…のばね付勢力を上回ったときに遠心ウエイト57,57…がクラッチアウタ58の内周に摩擦係合することで、前記モータ軸38および伝動筒軸60間が動力伝達状態となる。すなわち遠心クラッチ40は、前記モータ軸38の回転数が所定値以上で動力伝達状態となる。
前記伝動筒軸60と、前記外側ケース44との間には、ボールベアリング61と、該ボールベアリング61よりも内方に位置する環状のシール部材62とが介装され、前記伝動筒軸60の一端部および前記モータ軸38間には環状のシール部材63が介装される。
しかも前記遠心クラッチ40は、側面視では前記後輪WRにおけるホイール36のホイールハブ36a内に配置されるものであり、図2では、前記ホイールハブ36aの外周とを通る2つの仮想直線L,L間に前記遠心クラッチ40が配置される。
前記減速ギヤ機構39は、前記遠心クラッチ40を前記電動モータ7との間に挟むようにして前記遠心クラッチ40の外側方に配置される。しかも前記スイングアーム6Aの後部には、該スイングアーム6Aの前部よりも外側方に張り出した張り出し部65が形成され、前記減速ギヤ機構39は該張り出し部65に収納される。
前記張り出し部65は、スイングアーム主部41に複数のボルト67,67…によって着脱可能に取付けられるギヤケース42によって構成されるものであり、前記減速ギヤ機構39は、前記ギヤケース42および前記スイングアーム主部41間に形成されるギヤ室66に収納される。
前記減速ギヤ機構39は、前記ギヤ室66内で前記伝動筒軸60の端部に固定される駆動ギヤ67と、前記車軸5および前記伝動筒軸60と平行な軸線を有するアイドル軸71に固定されて前記駆動ギヤ67に噛合する第1アイドルギヤ68と、前記アイドル軸71に一体に設けられる第2アイドルギヤ69と、前記車軸5および前記伝動筒軸60と同軸に配置される伝動軸72に固定されて第2アイドルギヤ69に噛合する被動ギヤ70とを備える。
前記アイドル軸71の両端部は、前記外側ケース44および前記ギヤケース42で回転自在に支承される。また前記伝動軸72の一端部は、前記伝動筒軸60内で、前記車軸5の他端部にたとえば嵌合によって同軸にかつ相対回転不能に連結され、該伝動軸72の他端部はボールベアリング73を介して前記ギヤケース42に回転自在に支承され、伝動筒軸60および伝動軸72間にはニードルベアリング74が介装される。
次にこの実施例1の作用について説明すると、スイングアーム6Aに収納される伝動モータ7のモータ軸38は、後輪WRの車軸5と同軸に配置されており、そのモータ軸38と、該モータ軸38および前記車軸5間に介設される減速ギヤ機構39との間に、少なくとも発進時に動力伝達を遮断するようにして動力伝達の断・接を切換える断・接機構が、前記車軸5と同軸にして配置されるので、車軸5の周囲に、電動モータ7、断・接機構および減速ギヤ機構39を集約して配置することができ、スイングアーム6Aの設計自由度を維持しながら電動モータ7、減速ギヤ機構39および断・接機構をコンパクトに纏めて配置することができる。しかも断・接機構が少なくとも発進時に動力伝達を遮断するものであるので、過負荷がかからないようにして電動モータ7を始動することができ、特に坂道等での発進に有利となる。
しかも断・接機構が、モータ軸38の回転数が所定値以上で動力伝達状態となる遠心クラッチ40であるので、簡単な構造で、少なくとも発進時に電動モータ7に過負荷がかからないようにすることができるとともに、電動モータ7の作動停止状態での車両の押し歩きが前後とも容易となる。
また後輪WRが、前記車軸5の軸線に沿う方向で前記電動モータ7の一側に配置され、前記遠心クラッチ40が前記車軸5の軸線に沿う方向で前記電動モータ7の他側に配置されるので、重量物を車体の幅方向中心りに配置することができる。
また減速ギヤ機構39は、遠心クラッチ40を電動モータ7との間に挟むようにして遠心クラッチ40の外側方に配置されるので、車両の前後方向でのスイングアーム6Aの大型化を回避しつつ減速ギヤ機構39を配置することができる。
ところで、スイングアーム6Aは、前端部が車体フレームFのピボットプレート14に揺動可能に支承されるとともに前記電動モータ7および前記遠心クラッチ40を収納するスイングアーム主部41と、該スイングアーム主部41に着脱可能に取付けられるギヤケース42とを備え、前記減速ギヤ機構39が、前記ギヤケース42および前記スイングアーム主部41間のギヤ室66に収納されるので、ギヤケース42をスイングアーム主部41から外すことで減速ギヤ機構39のメンテナンスが容易となる。また内側ケース43および外側ケース44の結合を解除してスイングアーム主部41を分解した状態で、遠心クラッチ40のメンテナンスが可能であり、この際、モータカバー52を外さない限り、伝動モータ7に外部からの塵埃等が侵入するおそれはない。
また遠心クラッチ40が、側面視で小売りWRのホイールハブ36a内に配置されるので、電動モータ7および後輪WRの車軸5間の動力伝達系をコンパクト化することができる。
さらにスイングアーム6Aの後部に、該スイングアーム6Aの前部よりも外側方に張り出した張り出し部65が形成されており、減速ギヤ機構39が該張り出し部65に収納されるので、張り出し部65に走行風を当てるようにして減速ギヤ機構39を効果的に冷却することができる。
本発明の実施例2について図3を参照しながら説明するが、実施例1に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
スイングアーム6Bには、後輪WRの車軸5と同軸のモータ軸38を有する電動モータ7と、前記モータ軸38および前記車軸5間に介設される減速機構である遊星ギヤ機構79と、少なくとも発進時に動力伝達を遮断するようにして動力伝達の断・接を切換えるようにして前記モータ軸38および前記遊星ギヤ機構79間に介設されるとともに前記車軸5と同軸に配置される断・接機構としての遠心クラッチ40とが収納される。
前記スイングアーム6Bは、前端部が車体フレームFのピボットプレート14に揺動可能に支承されるとともに前記電動モータ7および前記遠心クラッチ40を収納するスイングアーム主部41と、該スイングアーム主部41の後部において外側ケース44の外側面に複数のボルト80,80…で着脱可能に締結されるギヤケース82とで構成される。
前記遊星ギヤ機構79は、前記遠心クラッチ40を前記電動モータ7との間に挟むようにして前記遠心クラッチ40の外側方に配置される。しかも前記スイングアーム6Bの後部には、該スイングアーム6Bの前部よりも外側方に張り出した張り出し部83が形成され、前記遊星ギヤ機構79は該張り出し部83に収納される。
前記張り出し部83は、スイングアーム主部41に複数のボルト80,80…によって着脱可能に取付けられるギヤケース82によって構成されるものであり、前記遊星ギヤ機構79は、前記ギヤケース82および前記スイングアーム主部41間に形成されるギヤ室84に収納される。
前記遊星ギヤ機構79は、サンギヤ85と、リングギヤ86と、サンギヤ85およびリングギヤ86に噛合する複数の遊星ギヤ87…を軸支する遊星キャリア88を構成要素として備えるものであり、それらの構成要素の1つであるサンギヤ85が、遠心クラッチ40のクラッチアウタ58に同軸にかつ相対回転不能に連結される。而してこの実施例2では、サンギヤ85は、前記クラッチアウタ58に連なる伝動筒軸60に同軸に固設され、前記リングギヤ86が前記ギヤケース82に固定され、前記遊星キャリア88が、前記車軸5および前記伝動筒軸60と同軸に配置される伝動軸89に固定される。
また前記伝動軸89の一端部は、前記伝動筒軸60内で、前記車軸5の他端部にたとえば嵌合によって同軸にかつ相対回転不能に連結され、該伝動軸89の他端部はボールベアリング90を介して前記ギヤケース82に回転自在に支承され、伝動筒軸60および伝動軸89間にはニードルベアリング91が介装される。
この実施例2によれば、上記実施例1と同様の効果を奏することができるとともに、遠心クラッチ40が備えるクラッチアウタ58に、遊星ギヤ機構79の1つの構成要素であるサンギヤ85が同軸にかつ相対回転不能に連結されるので、遊星ギヤ機構79の配置によるスイングアーム6Bの外側方への張り出しを抑えるように遊星ギヤ機構79をコンパクト化することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
5・・・車軸
6A,6B・・・スイングアーム
7・・・電動モータ
36a・・・ホイールハブ
38・・・モータ軸
39・・・減速機構である減速ギヤ機構
40・・・断・接機構である遠心クラッチ
41・・・スイングアーム主部
42,82・・・ギヤケース
56・・・ドライブプレート
57・・・遠心ウエイト
58・・・クラッチアウタ
65,83・・・張り出し部
79・・・減速機構である遊星ギヤ機構
85・・・遊星ギヤ機構の構成要素であるサンギヤ
86・・・遊星ギヤ機構の構成要素であるリングギヤ
88・・・遊星ギヤ機構の構成要素である遊星キャリア
F・・・車体フレーム
WR・・・駆動輪である後輪

Claims (5)

  1. 前端部が車体フレーム(F)に揺動可能に支承されるとともに後部に駆動輪(WR)が軸支されるスイングアーム(6A,6B)に、前記駆動輪(WR)を回転駆動する動力を発揮する電動モータ(7)が収納され、該電動モータ(7)のモータ軸(38)および前記駆動輪(WR)の車軸(5)間に減速機構(39,79)が介設される電動車両であって、
    前記モータ軸(38)が前記駆動輪(WR)の車軸(5)と同軸に配置されるものにおいて、
    前記モータ軸(38)前記減速機構(39,79)との間に、少なくとも発進時に動力伝達を遮断するようにして動力伝達の断・接を切換える断・接機構(40)が、前記車軸(5)と同軸にして配置され
    前記駆動輪(WR)が前記車軸(5)の軸線に沿う方向で前記電動モータ(7)の一側に、また前記断・接機構(40)が前記軸線に沿う方向で前記電動モータ(7)の他側にそれぞれ配置されると共に、前記減速機構(39,79)が、前記断・接機構(40)を前記電動モータ(7)との間に挟むようにして前記断・接機構(40)の外側方に配置され、
    前記スイングアーム(6A,6B)は、前端部が車体フレーム(F)に揺動可能に支承されるとともに前記電動モータ(7)および前記断・接機構(40)を収納するスイングアーム主部(41)と、該スイングアーム主部(41)の、前記駆動輪(WR)とは反対側の外側面に着脱可能に取付けられるギヤケース(42,82)とを備えていて、それらスイングアーム主部(41)及びギヤケース(42,82)間に前記減速機構(39,79)が収納されることを特徴とする電動車両。
  2. 前記断・接機構が、前記モータ軸(38)の回転数が所定値以上で動力伝達状態となる遠心クラッチ(40)であることを特徴とする請求項1記載の電動車両。
  3. 前記断・接機構が、前記モータ軸(38)に固定されるドライブプレート(56)と、該ドライブプレート(56)に支持される遠心ウエイト(57)と、該遠心ウエイト(57)を摩擦、係合させ得るクラッチアウタ(58)とを備える遠心クラッチ(40)であり、前記減速機構である遊星ギヤ機構(79)を構成する構成要素(85,86,88)の1つ(85)が前記クラッチアウタ(58)に同軸にかつ相対回転不能に連結されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動車両。
  4. 前記断・接機構(40)が、側面視では前記駆動輪(WR)のホイールハブ(36a)内に配置されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の電動車両。
  5. 前記スイングアーム(6A,6B)の後部に、該スイングアーム(6A,6B)の前部よりも外側方に張り出した張り出し部(65,83)が形成され、前記減速機構(39,79)が該張り出し部(65,83)に収納されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の電動車両。
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