JP2011072906A - 液処理用放電ユニット、調湿装置、及び給湯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液中で発生させた気泡内で安定的に放電を行うことができる、液処理用放電ユニット、及びこの液処理用放電ユニットを備えた調湿装置及び給湯器を提案する。
【解決手段】液処理用放電ユニットでは、液中に設けられる電極対(52,53)と、電極対(52,53)の間で放電が行われるように電極対(52,53)に高圧の直流電圧を印加する直流電源(61)とが設けられる。電極対(52,53)の間の電流経路では、放電に伴うジュール熱によって液が気化されて気泡が生成され、気泡内で放電が行われる。
【選択図】図3

Description

本発明は、液中で放電を行って液を浄化する液処理用放電ユニットと、この液処理用放電ユニットを備えた調湿装置及び給湯器に関するものである。
従来より、液中の有害物質等を分解して液を浄化する液浄化技術が広く知られている。この種の液浄化技術として、特許文献1には、放電を行って液を浄化する放電ユニットを備えた液処理装置が開示されている。
具体的に、特許文献1に開示の液処理装置は、水中に浸漬される電極対と、該電極対に電圧を印加するための電源部とを備えている。この電源部は、高圧のパルス電源で構成されている。電源部から電極対に電圧が印加されると、両者の電極の間で放電が行われる。この際、電極の近傍では、放電に伴うジュール熱によって液が気化される。これにより、放電時には、液中で気泡が発生する。この液処理装置では、このような気泡中において、高電圧の絶縁破壊放電が生じることで、気泡内でイオン等の活性種を生成し、この活性種によって液中の被処理物質(有害物質等)の分解や殺菌等を行っている。
特開2007−207540号公報
特許文献1に開示されている液処理装置のように、気泡内で放電を継続的に行うためには、液中で気泡を安定的に発生させる必要がある。ところが、特許文献1に開示の液処理装置では、例えば±50kVの高電圧パルスを電極対へ印加して放電を行っているため、このようなパルス電圧に起因して液中で比較的大きな衝撃波が発生してしまう。その結果、このような衝撃波の影響により、液中で発生した気泡が破壊され、気泡内での放電を継続的に行うことができない虞がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、液中で発生させた気泡内で安定的に放電を行うことができる、液処理用放電ユニットと、この液処理用放電ユニットを備えた調湿装置及び給湯器を提案することである。
第1の発明は、液中に設けられる電極対(52,53)と、該電極対(52,53)の間で放電が行われるように該電極対(52,53)に電圧を印加する電源部(61)とを備え、上記電極対(52,53)の間の電流経路では、放電に伴うジュール熱によって液が気化されて気泡が生成され、該気泡内で放電が行われる液処理用放電ユニットを対象とする。そして、この液処理用放電ユニットは、上記電源部が、高圧の直流電源(61)で構成されていることを特徴とする。
第1の発明では、電源部(61)から電極対(52,53)に電圧が印加されることで、電極対(52,53)の間で放電が行われる。この際、電極対(52,53)の間の電流経路では、電流が流れることに起因してジュール熱が発生する。電極対(52,53)の間では、このジュール熱によって液が気化されて、気泡が発生する。電極対(52,53)に電圧が印加されると、この気泡内で放電が発生し、この気泡中においてOHラジカル等の活性種が生成する。液中に含まれる被処理物質(有害物質や菌等)は、この活性種によって酸化/分解される。
本発明では、電極対(52,53)に電圧を印加するための電源部(61)として、高圧の直流電源(61)が用いられる。即ち、従来例の放電ユニットでは、高圧のパルス電源から電極対へ高電圧パルスが印加されていたのに対し、本発明の放電ユニットでは、高圧の直流電源(61)から電極対(52,53)へ直流電圧が印加される。このため、本発明では、放電に伴って液中で衝撃波が発生することが抑制されるため、液中で発生した気泡の安定化を図ることができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記電極対(52,53)間の電流経路の電流密度を上昇させるための電流密度集中部(70)を備えていることを特徴とする。
第2の発明では、電流密度集中部(70)によって、電極対(52,53)の間の電流経路の電流密度が高くなる。このようにして、電流経路の電流が局所的に集中すると、この部位におけるジュール熱が大きくなり、ひいてはこの部位で気泡が発生し易くなる。従って、電極対(52,53)の間で確実に気泡を発生させることができる。
第3の発明は、第2の発明において、上記電流密度集中部(70)は、上記電極対(52,53)のうちの少なくとも一方の電極(52,53)の一部を覆う絶縁性のカバー部材(71)であることを特徴とする。
第3の発明の液処理用放電ユニットには、上記電流密度集中部(70)として絶縁性のカバー部材(71)が設けられる。このカバー部材(71)は、電極対(52,53)のうちの一方、あるいは両方の電極(52,53)について、その一部を覆うように配設される。これにより、電極(52)のうちカバー部材(71)で覆われた部位への電流の分散が抑止される。その結果、電極対(52,53)の間の電流経路の電流密度を上昇させて、気泡の発生を促進できる。
第4の発明は、第3の発明において、上記カバー部材(71)は、軸方向の少なくとも一端が開口する筒状に形成され、上記筒状のカバー部材(71)で覆われる電極(52)は、該筒状のカバー部材(71)の内部に嵌合する棒状に形成されていることを特徴とする。
第4の発明では、筒状のカバー部材(71)の内部に棒状の電極(52)が内嵌する。これにより、電極(52)の外周側への電流の分散を回避しつつ、電極(52)の先端側の電流密度を高くできる。その結果、電極(52)の先端側の近傍において、気泡の発生を促進できる。
第5の発明では、第4の発明において、上記棒状の電極(52)は、先端が上記筒状のカバー部材(71)の一端側の開口面(72a)よりも内方に凹むように配設されていることを特徴とする。
第5の発明では、棒状の電極(52)の先端が、筒状のカバー部材(71)の開口面(72a)よりも内方に陥没した位置となる。これにより、カバー部材(71)の開口面(72a)の内部には、電流経路の断面積を縮小させるための絞り空間が形成される。その結果、棒状の電極(52)の先端部では、電流密度を更に高くできる。その結果、カバー部材(71)の開口部近傍において、気泡の発生を促進できる。
第6の発明は、第5の発明において、上記カバー部材(71)は、その一端側の開口が下方を向くように配設されていることを特徴とする。
第6の発明では、カバー部材(71)の一端側の開口が下方を向いている。これにより、カバー部材(71)の開口部近傍で気泡が発生すると、この気泡は、電極(52)の先端部とカバー部材(71)の開口面(72a)の間に溜まり込む。その結果、カバー部材(71)の下側に気泡を安定的に保持することができる。
第7の発明は、第2の発明において、上記電流密度集中部(70)は、上記電極対(52,53)を仕切るように配設されると共に該電極対(52,53)の電流経路を構成するための貫通穴(74)が形成される絶縁性の遮蔽部材(71a,77)であることを特徴とする。
第7の発明の液処理用放電ユニットには、電流密度集中部(70)として、絶縁性の遮蔽部材(71a,77)が設けられる。遮蔽部材(71a,77)は、2つの電極(52,53)を仕切るように、これらの電極(52,53)の間に配設される。また、遮蔽部材(71a,77)は、2つの電極対(52,53)の間での電流経路を構成するために貫通穴(74)が形成されている。つまり、電極対(52,53)の間では、遮蔽部材(71a,77)の貫通穴(74)を通じて、放電が許容される。以上のような構成により、遮蔽部材(71a,77)の貫通穴(74)内の電流経路では、電流密度が上昇する。その結果、遮蔽部材(71a,77)の貫通穴(74)の近傍において、気泡の発生を促進できる。
第8の発明は、第1乃至7のいずれか1つの発明において、放電に伴って生成される気泡を保持するための気泡保持部(75)を備えていることを特徴とする。
第8の発明では、放電に伴って生成される気泡が、気泡保持部(75)によって保持される。これにより、液中の気泡が上方へ逃げてしまうことが防止される。
第9の発明は、第1乃至8のいずれか1つの発明において、上記電極対(52,53)の間の電流経路を囲むように配設される断熱部材(80)を備えていることを特徴とする。
第9の発明では、電極対(52,53)の間の電流経路が、断熱部材(80)によって囲まれる。これにより、断熱部材(80)の内側の電流経路では、ジュール熱による液中の温度上昇が促進される。その結果、液の気化が促進され、ひいては気泡の発生が促進される。
第10の発明は、水を貯留する貯留部(41)と、該貯留部(41)の水を空気中へ付与する加湿部(43)と、該貯留部(41)の水を浄化するための液処理用放電ユニット(50)とを備えた調湿装置を対象としている。そして、この調湿装置は、上記液処理用放電ユニット(50)が、第1乃至第9のいずれか1つの液処理用放電ユニットで構成されていることを特徴とする。
第10の発明の調湿装置では、貯留部(41)に貯留された水が加湿部(43)によって空気中へ付与され、室内空間等の加湿が行われる。液処理用放電ユニット(50)で放電が行われると、放電に伴って生成される活性種によって貯留部(41)内の水が浄化される。ここで、本発明の液処理用放電ユニット(50)では、電源部として高圧の直流電源(61)が用いられている。このため、放電に伴って液中で衝撃波が発生することが抑制されるので、液中で発生した気泡の安定化を図ることができる。
第11の発明は、空気中の水分を捕捉して空気を除湿する除湿部(31)と、該除湿部(31)で捕捉した水が回収される貯留部(41)と、該貯留部(41)の水を浄化するための液処理用放電ユニット(50)とを備えた調湿装置を対象とする。そして、この調湿装置は、上記液処理用放電ユニット(50)が、第1乃至第9のいずれか1つの発明の液処理用放電ユニットで構成されていることを特徴とする。
第11の発明では、除湿部(31)によって空気の水分が捕捉されることで、この空気が除湿される。除湿部(31)で捕捉された水は、貯留部(41)に回収される。液処理用放電ユニット(50)で放電が行われると、放電に伴って生成される活性種によって貯留部(41)内の水が浄化される。ここで、本発明の液処理用放電ユニット(50)では、電源部として高圧の直流電源(61)が用いられている。このため、放電に伴って液中で衝撃波が発生することが抑制されるので、液中で発生した気泡の安定化を図ることができる。
第12の発明は、加熱された水が貯留される給水タンク(91)と、該給水タンク(91)内の水を浄化するための液処理用放電ユニット(50)とを備えた給湯器を対象としている。そして、この給湯器は、上記液処理用放電ユニット(50)が、第1乃至第9のいずれか1つの発明の液処理用放電ユニットで構成されていることを特徴とする。
第12の発明では、給水タンク(91)内に加熱された水(温水)が貯留される。液処理用放電ユニット(50)で放電が行われると、放電に伴って生成される活性種によって貯留部(41)内の水が浄化される。ここで、本発明の液処理用放電ユニット(50)では、電源部として高圧の直流電源(61)が用いられている。このため、放電に伴って液中で衝撃波が発生することが抑制されるので、液中で発生した気泡の安定化を図ることができる。
本発明では、高圧の直流電源(61)から電極対(52,53)へ直流電圧を印加することにより、気泡内で放電を行うようにしている。このため、パルス電源であれば水中で衝撃波が発生して気泡が壊れやすくなるのに対し、本願発明では、このような衝撃波がほとんど発生しないため気泡が安定する。従って、気泡内で安定した放電を行うことができる。
また、直流電源(61)を用いることで、パルス電源と比較して電源部の低コスト化を図ることができる。また、直流電源(61)を用いることで、パルス電源と比較して、放電時における騒音を低減できる。
第2の発明では、電流密度集中部(70)によって、電流経路の電流密度を上昇させている。これにより、電流経路におけるジュール熱を増大させて液の気化を促進でき、これに伴って気泡の発生を促進できる。その結果、液中で気泡を確実に発生させることができるため、気泡内での放電の一層の安定化を図ることができる。
特に、第3の発明では、絶縁性のカバー部材(71)によって、電極対(52,53)の一部を覆うようにしたため、液中における放電の拡散を確実に防止できる。その結果、電流経路の電流密度を効果的に上昇させて、気泡の発生を促進することができる。
また、第4の発明では、筒状のカバー部材(71)の内部に棒状の電極(52)を嵌合させている。これにより、カバー部材(71)の開口部の近傍において、電流経路の電流密度を上昇させて、気泡の発生を促進することができる。また、電極(52)の周囲をカバー部材(71)で覆うことで、電極(52)の外周面と液との接触を抑制できる。このため、電極(52)から液中への漏れ電流を防止できるため、直流電源(61)の電源電圧を低減できる。その結果、直流電源(61)の更なる低コスト化を図ることができる。
更に、第5の発明では、電極(52)の先端面(52a)が、筒状のカバー部材(71)の一端側の開口面(72a)よりも内方に凹んでいる。これにより、カバー部材(71)の開口面(72a)と電極(52)の先端面(52a)との間に、電流経路の断面積を縮小させるための絞り空間を形成できる。従って、この空間における電流密度を大幅に上昇させて、気泡の発生を促すことができる。
第6の発明では、カバー部材(71)の嵌合溝(72)の一端側の開口面(72a)が下方を向いている。このため、開口面(72a)の近傍で発生させた気泡を電極(52)の先端の下側に保持させることができる。その結果、液中で発生した気泡が上方に逃げてしまうことを回避できるので、気泡内の放電を一層安定的に行うことができる。
第7の発明では、電極対(52,53)を仕切る遮蔽部材(71a,77)に貫通穴(74)を形成することで、この貫通穴(74)の近傍で電流密度を大幅に上昇させることができる。従って、比較的シンプルな構成で気泡の発生を促進させ、気泡内での放電を安定的に行うことができる。
第8の発明では、発生した気泡を保持する気泡保持部(75)を設けたので、液中で発生した気泡が上方へ逃げてしまうことを回避できる。従って、気泡内の放電を一層安定的に行うことができる。
第9の発明では、電極対(52,53)の間の電流経路を断熱部材(80)で囲むようにしたため、電流経路での液の温度上昇を更に促進させて、気泡の発生を促すことができる。その結果、気泡内での放電を安定的に行うことができる。
第10の発明では、空気の少なくとも加湿を行う調湿装置において、水中で気泡内の放電を確実且つ安定的に行うことができる。また、第11の発明では、空気の少なくとも除湿を行う調湿装置において、水中で気泡内の放電を確実且つ安定的に行うことができる。第12の発明では、温水を供給する給湯器において、水中で気泡内の放電を確実且つ安定的に行うことができる。
図1は、実施形態1に係る調湿装置の全体構成を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係る調湿装置の内部構造を表した概略の構成図である。 図3は、実施形態1に係る放電ユニットの概略の構成図である。 図4は、実施形態1に係る放電ユニットの気泡発生領域の近傍を拡大した構成図である。 図5は、変形例1の放電ユニットの概略の構成図である。 図6は、変形例2の放電ユニットの概略の構成図である。 図7は、変形例3の放電ユニットの概略の構成図である。 図8は、変形例4の放電ユニットの概略の構成図である。 図9は、変形例5の放電ユニットの概略の構成図である。 図10は、変形例6の放電ユニットの概略の構成図である。 図11は、変形例7の放電ユニットの概略の構成図である。 図12は、変形例8の放電ユニットの概略の構成図である。 図13は、実施形態2に係る調湿装置の内部構造を表した概略の構成図である。 図14は、実施形態3に係る給湯器の概略の構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1に係る調湿装置(10)は、空気を加湿する加湿運転が可能に構成されている。また、上記調湿装置(10)は、空気を浄化するための種々の空気浄化手段を有している。
図1及び図2に示すように、調湿装置(10)は、樹脂製のケーシング(11)内に空気の加湿や空気の浄化を行うための各種の構成機器が収納されたものである。このケーシング(11)は、幅方向寸法が前後方向の寸法よりも大きく、且つ高さ寸法が該幅方向や前後方向の寸法よりも大きい直方体状に形成されている。上記ケーシング(11)には、その前面及び側面の少なくとも一方に、ケーシング(11)内に空気を導入するための吸込口(12)が形成されている。また、上記ケーシング(11)には、その上部後方寄りの部位にケーシング(11)内の空気を室内へ吹き出すための吹出口(13)が形成されている。そして、上記ケーシング(11)の内部には、上記吸込口(12)から吹出口(13)に亘って、空気が流れる空気通路(14)が形成されている。なお、図1に示す調湿装置(10)では、上記ケーシング(11)の前面が、前面パネル(11a)によって覆われている。
図2に示すように、空気通路(14)内には、空気の流れの上流側から下流側に向かって順に、空気浄化手段(20)、加湿ユニット(40)(加湿機構)及び遠心ファン(15)が配設されている。
〈空気浄化手段の構成〉
図2に示すように、空気浄化手段(20)は、空気通路(14)内を流れる空気を浄化するためのものであり、空気の流れの上流側から下流側に向かって順に、プレフィルタ(21)、イオン化部(22)、プリーツフィルタ(23)、及び脱臭フィルタ(24)を有している。
上記プレフィルタ(21)は、空気中に含まれる比較的大きな塵埃を物理的に捕捉する集塵用のフィルタを構成している。
上記イオン化部(22)は、空気中の塵埃を帯電させる塵埃荷電手段を構成している。このイオン化部(22)には、例えば線状の電極と、この線状の電極に対向する板状の電極とが設けられている。上記イオン化部(22)では、両電極に電源から電圧が印加されることで、両電極の間でコロナ放電が行われる。このコロナ放電により、空気中の塵埃が所定の電荷(正又は負の電荷)に帯電される。
上記プリーツフィルタ(23)は、波板状の静電フィルタを構成している。つまり、プリーツフィルタ(23)では、上記イオン化部(22)で帯電された塵埃が電気的に誘引されて捕捉される。なお、上記プリーツフィルタ(23)に光触媒等の脱臭用の材料を担持させても良い。
脱臭フィルタ(24)は、ハニカム構造の基材の表面に空気を脱臭するための脱臭剤が担持されて構成されている。脱臭剤は、空気中の被処理成分(臭気物質や有害物質)を吸着する吸着剤や、該被処理成分を酸化分解するための触媒等が用いられる。
〈加湿ユニットの構成〉
図2に示すように、加湿ユニット(40)は、液体としての加湿水を貯留する貯留部としての水タンク(41)と、該水タンク(41)内の水を汲み上げるための水車(42)と、該水車(42)によって汲み上げられた水を空気中へ付与するための加湿部としての加湿ロータ(43)と、該加湿ロータ(43)を回転駆動するための駆動モータ(44)とを備えている。また、加湿ユニット(40)は、加湿ロータ(43)を加熱するためのヒータ(48)も備えている。
水タンク(41)は、図1にも示すように、上側が開口する横長の箱部材(45)と該箱部材(45)の上側を覆う蓋部材(46)とによって構成されている。この水タンク(41)は、ケーシング(11)の下部の空間内に、該水タンク(41)の長手方向がケーシング(11)の幅方向になるように設置され、該ケーシング(11)の側面に形成された引出口(11b)に対して出し入れ可能(スライド可能)に構成されている。即ち、水タンク(41)は、ケーシング(11)内に着脱自在に収容されている。これにより、水タンク(41)をケーシング(11)から引き出した状態で、該水タンク(41)内に加湿用の水を適宜補充することができる。
水車(42)は、略円盤状に形成され、その軸心部に両面から厚み方向外方に突出するように回転軸(42a)が設けられている。この回転軸(42a)は、上記水タンク(41)の底面に立設された軸受部(図示省略)の上端に枢支されており、これにより、水車(42)は水タンク(41)内に回転自在に支持されている。また、上記水車(42)は、その下端部を含む所定部位が水タンク(41)内の水中に浸漬される高さ位置になるように、上記軸受部に支持されている。
水車(42)には、ケーシング後方側に位置する側面(上記加湿ロータ(43)に面する側面)に複数の凹部(42b)が形成されている。これらの凹部(42b)は、加湿水を上記加湿ロータ(43)側へ汲み上げるための加湿用凹部を構成している。上記凹部(42b)は、上記水車(42)の径方向外側端部において周方向に等間隔になるように形成されている。また、上記凹部(42b)は、水車(42)の回転動作によって、水タンク(41)の水中に浸積する位置と、水中から引き出される位置との間を交互に変位する。これにより、水車(42)では、水中に浸漬する位置の凹部(42b)内に浸入した水を、液面の上方まで汲み上げることが可能となる。
また、水車(42)の後側の側面上には、該水車(42)と同軸状に中間歯車(42d)が配設されていて、該中間歯車(42d)の外周面上には歯部(42c)が一体的に形成されている。この中間歯車(42d)の歯部(42c)は、後述する加湿ロータ(43)の従動歯車(43a)と噛み合うように構成されている。
加湿ロータ(43)は、環状の従動歯車(43a)と、この従動歯車(43a)に内嵌して保持される円盤状の吸着部材(43b)とを有している。この吸着部材(43b)は、吸水性を有する不織布によって構成されている。上記加湿ロータ(43)は、上記水タンク(41)の満水時の水位よりも高い位置において、回転軸を介して回転自在に保持されている。また、上記加湿ロータ(43)は、その下端を含む所定部位が上記水車(42)と実質的に接触するように配置されている。つまり、上記加湿ロータ(43)は、水車(42)の凹部(42b)と軸方向(前後方向)に重なる部位を有している。これにより、上記加湿ロータ(43)の吸着部材(43b)には、水車の凹部(42b)によって汲み上げられた水が吸収される。
駆動モータ(44)は、ピニオン等を介して加湿ロータ(43)の従動歯車(43a)を回転駆動するように構成されている。そして、駆動モータ(44)によって従動歯車(43a)が回転すると、該従動歯車(43a)と歯合する水車(42)が回転する。これにより、上記駆動モータ(44)によって、加湿ロータ(43)及び水車(42)を回転させることができる。
ヒータ(48)は、加湿ロータ(43)の上流側の側面の上端部に近接するように配置されている。このヒータ(48)を設けることによって、上記加湿ロータ(43)に流入する空気を加熱することができ、その熱によって該加湿ロータ(43)の水を気化させて空気を加湿することができる。
〈液処理用放電ユニットの構成〉
図2及び図3に示すように、調湿装置(10)は、水タンク(41)内に貯留される水を浄化するための液処理用放電ユニットとして、放電ユニット(50)を備えている。放電ユニット(50)は、水を浄化するための放電が行われる放電部(51)と、この放電部(51)の電源回路を構成する電源ユニット(60)とを有している。
放電部(51)は、水タンク(41)の内部において、水タンク(41)の底面寄りに配設されている。放電部(51)は、2つの電極(52,53)から成る電極対(52,53)を有している。この電極対(52,53)は、放電電極(52)と対向電極(53)とから構成されている。
放電電極(52)は、水タンク(41)内の水中に浸漬されるように設けられている。放電電極(52)は、金属製であり、対向電極(53)側に向かって延びる棒状ないし線状に構成されている。この放電電極(52)は、軸直角断面が円形状に形成されているが、その軸直角断面を三角形状、四角形状、楕円形状等の他の形状としても良い。
対向電極(53)は、水タンク(41)内の水中に浸漬されるように設けられている。対向電極(53)は、放電電極(52)の軸方向端部(上端部)に対向するようにして、放電電極(52)と所定の間隔を介して配設されている。対向電極(53)は、金属製であり、その外形が平板状をしている。対向電極(53)は、その一方の平面が放電電極(52)の先端を向いている。
放電ユニット(50)は、放電電極(52)の一部を覆うカバー部材(71)を備えている。このカバー部材(71)は、電極対(52,53)の間の電流経路の電流密度を上昇させるための電流密度集中部(70)を構成している。また、本実施形態において、カバー部材(71)は、絶縁性のセラミックス材料で構成されている。
カバー部材(71)は、上端が開口して下端が閉塞する有底筒状に形成されている。カバー部材(71)の中央には、該カバー部材(71)の上端面から該カバー部材(71)の下端面よりもやや上方の部位に亘って、軸方向に延びる嵌合溝(72)が形成されている。嵌合溝(72)は、軸直角断面が正円形状に形成されている。この嵌合溝(72)の内部には、棒状の放電電極(52)が嵌合する。つまり、カバー部材(71)は、放電電極(52)の外周面及び下端面を覆う一方、放電電極(52)の上端面(先端面(52a))を対向電極(53)に露出させている。
なお、本実施形態では、カバー部材(71)の嵌合溝(72)の内壁と放電電極(52)とが実質的に接触しており、放電電極(52)と水との接触面積の縮小化が図られている。しかしながら、カバー部材(71)の嵌合溝(72)の内壁と放電電極(52)との間に隙間を形成しても良い。
本実施形態では、嵌合溝(72)に内嵌する放電電極(52)の先端面(52a)が、嵌合溝(72)の一端側(上端側)の開口部の開口面(72a)よりも内方(下方)に凹んでいる。これにより、嵌合溝(72)の内部には、開口面(72a)と放電電極(52)の先端面(52a)との間に絞り空間(73)が形成されている。この絞り空間(73)は、放電電極(52)から対向電極(53)までの間の電流経路を絞る(電流経路の断面積を縮小する)ことで、電流を集中させるための空間である。これにより、放電ユニット(50)の放電時には、この絞り空間(73)を基点として気泡が発生する(図4を参照、詳細は後述する)。つまり、本実施形態の絞り空間(73)は、気泡が発生する気泡発生領域(B)の一部を構成している。
本実施形態の電源ユニット(60)は、高圧の直流電源(61)を有している。直流電源(61)の正極には、放電電極(52)が接続されている。一方、直流電源(61)の負極には、対向電極(53)が接続されている。つまり、直流電源(61)は、電極対(52,53)に直流電圧を印加する電源部を構成している。なお、電極対(52,53)に印加される電圧は、例えば10kV程度に設定されている。また、電極対(52,53)の放電電流は、例えば10mA程度となるように設定されている。更に、電源ユニット(60)には、電極対(52,53)の放電電流が一定となるような定電流制御、又は電極対(52,53)の放電電力が一定となるような定電力制御を行うための制御部(図示省略)が設けられている。
−運転動作−
次に調湿装置(10)の運転動作について説明する。調湿装置(10)は、室内空気を浄化しながら、この室内空気を加湿する加湿運転を行う。また、調湿装置(10)は、この加湿運転時や停止時において、水タンク(41)内の水を浄化する水浄化動作を行う(詳細は後述する)。
〈加湿運転〉
加湿運転では、遠心ファン(15)が運転されるとともに、加湿ロータ(43)が駆動モータ(44)によって回転駆動される。また、イオン化部(22)の電極に電圧が印加されるとともに、ヒータ(48)が通電状態となる。
遠心ファン(15)が運転されると、室内空気(図1及び図2の白抜きの矢印)が吸込口(12)からケーシング(11)内の空気通路(14)に導入される。空気通路(14)に導入された空気は、プレフィルタ(21)を通過して該プレフィルタ(21)で塵埃が捕捉された後、イオン化部(22)を通過する。イオン化部(22)では、対となる電極の間でコロナ放電が行われており、このコロナ放電により空気中の塵埃が帯電される。イオン化部(22)を通過した空気は、プリーツフィルタ(23)を通過する。プリーツフィルタ(23)では、イオン化部(22)で帯電した塵埃が電気的に誘引されて捕捉される。プリーツフィルタ(23)を通過した空気は、脱臭フィルタ(24)を流れる。脱臭フィルタ(24)では、空気中に含まれる被処理成分(臭気物質や有害物質)が除去される。脱臭フィルタ(24)を通過した空気は、ヒータ(48)で加熱された後、加湿ロータ(43)を通過する。
加湿ユニット(40)では、水車(42)が回転することで、水タンク(41)内の水(加湿水)が加湿ロータ(43)の吸着部材(43b)に適宜供給される。
具体的には、水車(42)が回転して該水車(42)の凹部(42b)が水タンク(41)内の加湿水中に浸漬することにより、凹部(42b)内に加湿水が浸入し、該凹部(42b)内に保持される。水車(42)がさらに回転すると、加湿水を保持した状態の凹部(42b)は、加湿水中から引き上げられて上方へ変位する。そして、上述のように、水車(42)の回転に伴って凹部(42b)が上方へ移動すると、該凹部(42b)は加湿ロータ(43)に徐々に近接するとともに、該凹部(42b)内に保持されている加湿水は自重によって徐々に該凹部(42b)から流出する。これにより、凹部(42b)内の加湿水は、加湿ロータ(43)の吸着部材(43b)に吸着される。このような動作によって、加湿ユニット(40)において、加湿ロータ(43)に連続的に加湿水が供給される。
なお、凹部(42b)は、水車(42)の回転によって最上端位置まで到達すると、該凹部(42b)内の加湿水が概ね全量流出するように構成されている。
以上のようにして加湿水が吸着された加湿ロータ(43)を空気が通過すると、加湿ロータ(43)の吸着部材(43b)に吸着された水分が空気中へ放出される。これにより、加湿水が空気中に付与されて、この空気の加湿が行われる。
以上のようにして、清浄化及び加湿された空気は、吹出口(13)から室内へ供給される。なお、この加湿運転では、電源からイオン化部(22)への電圧の供給を停止することで、イオン化部(22)による空気の浄化を休止させながら室内を加湿する運転も可能である。
〈水浄化動作〉
水タンク(41)内に加湿水が長期間に亘って貯留されると、水中でカビや雑菌等が繁殖することにより、水タンク(41)内の加湿水が汚染される場合がある。また、例えば空気通路(14)内を流れる空気中にアンモニア等の物質(有害物質や臭気物質)が含まれている場合、この物質が水中に溶解して水タンク(41)内の加湿水が汚染されることもある。従って、このように汚染された加湿水が上述のようにして室内へ供給されると、室内に雑菌や有害物質等を付与することになり、室内の清浄度を損なう虞がある。そこで、調湿装置(10)では、放電ユニット(50)によって水タンク(41)内の水を浄化する水浄化動作を行うようにしている。
水浄化動作時には、電源ユニット(60)の直流電源(61)から、放電部(51)の電極対(52,53)に所定の直流電圧が印加される。これにより、放電部(51)では、放電電極(52)から対向電極(53)に向かって放電が行われる。なお、本実施形態の放電部(51)では、放電電極(52)がプラス電位となり、対向電極(53)がマイナス電位となる、いわゆるプラス放電が行われる。以上のように放電が行われると、水中では、放電に伴ってOHラジカル等の活性種が生成される。
また、放電電極(52)と対向電極(53)との間で放電が行われると、両者の電極対(52,53)の間の電流経路では、放電に伴うジュール熱によって水の温度が著しく上昇する。特に、本実施形態では、カバー部材(71)によって放電電極(52)の先端側に絞り空間(73)が形成されており、電流経路の断面積の縮小化が図られている。このため、絞り空間(73)では、電流密度も大幅に高くなる。これにより、絞り空間(73)で発生するジュール熱が大きくなり、この絞り空間(73)内の水の気化が促進される。その結果、絞り空間(73)の近傍での気泡の発生が促進され、気泡発生領域(B)において気泡を確実に発生できる(図4を参照)。なお、この気泡発生領域(B)では、水の気化に伴う気泡の発生と、周囲の水に冷やされることによる気泡の液化とが同じ速度で進行する。このため、気泡発生領域(B)の気泡は、同じ形状を維持したままとなる。
更に、本実施形態では、高圧の直流電源(61)によって、電極対(52,53)に直流電圧が印加されている。このため、例えば電極対に高電圧パルスを印加する場合と比較すると、水中では、放電に伴う衝撃波がほとんど発生しない。従って、本実施形態では、このような衝撃波に起因して気泡が壊れてしまうことがないため、気泡発生領域(B)で安定的に気泡を発生できる。
以上のようにして、気泡発生領域(B)で気泡が生成されると、気泡内では、気体の絶縁破壊に伴って放電が行われる。これにより、本実施形態の放電部(51)では、液中だけでなく、気泡内中においてもOHラジカル等の活性種が生成される。以上のようにして、水タンク(41)内で生成された活性種は、被処理物質(有害物質や菌等)の清浄化に利用される。つまり、水タンク(41)内では、活性種によって有害物質が酸化分解され、且つ活性種によって殺菌がなされる。その結果、水タンク(41)内の水が浄化されるので、その後の加湿動作では、清浄な水を室内に供給することができる。
−実施形態1の効果−
上記実施形態によれば、放電に伴うジュール熱を利用して気泡を発生させ、この気泡内でも放電を行うようにしている。ここで、本実施形態の電源ユニット(60)では、電極対(52,53)に電圧を印加する電源部として、高圧の直流電源(61)を用いている。このため、例えばパルス電源から高電圧パルスを印加して放電を行う場合には、水中で比較的大きな衝撃波が発生してしまうのに対し、本実施形態では、このような衝撃波が水中でほとんど発生ない。従って、気泡発生領域(B)において気泡を安定的に生成できる。その結果、気泡内での放電を確実に行うことができる。
また、高圧の直流電源(61)を用いることで、放電に起因する騒音も低減できる。また、パルス電源と比較すると、電源部の簡素化、低コスト化を図ることができる。
また、上記実施形態では、絶縁性のカバー部材(71)によって放電電極(52)の一部を覆うことで、電流経路の電流密度を高めている。特に、カバー部材(71)では、放電電極(52)の先端側に絞り空間(73)を形成しているため、この絞り空間(73)によって電流経路の断面積を大幅に小さくできる。その結果、絞り空間(73)でのジュール熱を増大させて気泡の発生を促進することができる。
また、上記実施形態では、放電電極(52)の一部とカバー部材(71)とを接触させることで、放電電極(52)と水との接触面積を小さくしている。このため、放電電極(52)から水中へ流れる漏れ電流を少なくできるので、直流電源(61)の電源電圧を低減できる。従って、直流電源(61)の小型化、低コスト化を図ることができる。また、水浄化動作に要する消費電力も低減できる。
−実施形態1の変形例−
上記実施形態の放電ユニット(50)については、以下のような各変形例の構成としても良い。
〈変形例1〉
図5に示すように、変形例1の放電ユニット(50)では、放電電極(52)の先端面(52a)と、カバー部材(71)の嵌合溝(72)の開口面(72a)とが、同一平面上に位置している。つまり、変形例1では、嵌合溝(72)の深さと放電電極(52)の長さとが概ね等しくなっている。また、カバー部材(71)の嵌合溝(72)の内壁と放電電極(52)とは、実質的に接触している。
変形例1においては、放電電極(52)の先端面(52a)の近傍において、電流密度が高くなる。このため、放電電極(52)の先端面(52a)の近傍では、ジュール熱が増大することにより水が気化し、気泡発生領域(B)が形成される。従って、この気泡発生領域(B)の気泡内において、放電を行うことができる。この際、放電ユニット(50)では、電極対(52,53)に直流電圧が印加されるため、気泡を安定的に形成することができる。
〈変形例2〉
図6に示すように、変形例2の放電ユニット(50)では、放電電極(52)が水平方向に延びている。一方、対向電極(53)は、放電電極(52)の先端と向かい合うように、鉛直な姿勢で水中に保持されている。また、カバー部材(71)では、水平方向に延びる嵌合溝(72)が形成され、その一端側(図6における右側)の開口部が対向電極(53)を向いている。上記実施形態1と同様、嵌合溝(72)には、カバー部材(71)の開口面(72a)よりも放電電極(52)の先端面(52a)が内部へ凹むように、放電電極(52)が配設されている。これにより、嵌合溝(72)の開口面(72a)と放電電極(52)の先端面(52a)との間には、絞り空間(73)が形成されている。
変形例2では、絞り空間(73)において、電流密度が高くなる。このため、放電電極(52)の先端面(52a)の近傍では、ジュール熱が増大することにより水が気化し、気泡発生領域(B)が形成される。従って、この気泡発生領域(B)の気泡内において、放電を行うことができる。この際、放電ユニット(50)では、電極対(52,53)に直流電圧が印加されるため、気泡を安定的に形成することができる。
〈変形例3〉
図7に示すように、変形例3の放電ユニット(50)では、上記実施形態1に対して、放電電極(52)及びカバー部材(71)と、対向電極(53)との相対的な位置関係が上下に反転している。
変形例3では、放電電極(52)の先端面(52a)の下側の絞り空間(73)において、気泡発生領域(B)が形成される。ここで、変形例3では、気泡発生領域(B)の上側に嵌合溝(72)及び放電電極(52)が形成されるため、発生した気泡を嵌合溝(72)の内部に確実に保持することができる。従って、水中内で発生した気泡の一層の安定化を図ることができる。
〈変形例4〉
図8に示すように、変形例4の放電ユニット(50)では、カバー部材(71)が2つの部材(71a,71b)によって構成されている。具体的に、カバー部材(71)は、上方が開放された箱部(71a)と、該箱部(71a)の上方の開放部を閉塞する蓋部(71b)とを有している。箱部(71a)及び蓋部(71b)は、それぞれセラミックス等の絶縁材料で構成されている。
変形例4では、箱部(71a)の底部に、板状の放電電極(52)が敷設されている。また、蓋部(71b)には、放電電極(52)から対向電極(53)への放電を許容するように、貫通穴(74)が形成されている。つまり、カバー部材(71)の蓋部(71b)は、電極対(52,53)を仕切るように配設されると共に、電極対(52,53)の電流経路を構成するための貫通穴(74)が形成される絶縁性の遮蔽部材を構成している。そして、カバー部材(71)の蓋部(71b)は、電極対(52,53)の間の電流経路の電流密度を上昇させるための電流密度集中部(70)を構成している。
変形例4では、蓋部(71b)の貫通穴(74)の内部において、電流経路の断面積の縮小化が図られ、電流密度が上昇する。このため、貫通穴(74)の近傍では、ジュール熱が大きくなって気泡発生領域(B)が形成される。その結果、この変形例4においても、気泡の発生を促すことができ、気泡内での放電を安定的に行うことができる。
〈変形例5〉
図9に示すように、変形例5の放電ユニット(50)では、変形例4と同様、カバー部材(71)が、箱部(71a)と蓋部(71b)とを有している。変形例5の箱部(71a)は、変形例4と比較よりも扁平に構成される一方、変形例5の蓋部(71b)は、変形例4よりも上下に厚くなっている。放電電極(52)は、箱部(71a)の底面と蓋部(71b)の下面とに当接するようにして、箱部(71a)の内部に収容されている。
変形例5の蓋部(71b)には、テーパー形状の貫通穴(74)が形成されている。即ち、変形例5の貫通穴(74)は、放電電極(52)に近い下側から、対向電極(53)に近い上側に向かうにつれて、徐々に軸直角断面積が小さくなるような台形円錐状に形成されている。これにより、貫通穴(74)の内部では、電流経路の断面積も上方に向かうにつれて徐々に小さくなっている。
変形例5においては、特に貫通穴(74)の上端部近傍において、電流密度が上昇するため、この部位近傍に気泡発生領域(B)が形成される。その結果、この変形例5においても、気泡の発生を促すことができ、気泡内での放電を安定的に行うことができる。
〈変形例6〉
図10に示すように、変形例6の放電ユニット(50)では、板状の放電電極(52)と板状の対向電極(53)とが、水平方向において互いに向かい合うように配設されている。そして、これらの電極対(52,53)の間には、遮蔽部材としての遮蔽板(77)が設けられている。遮蔽板(77)は、セラミックス等の絶縁材料で構成されている。遮蔽板(77)には、放電電極(52)と対向電極(53)との間に介在する部位において、水平方向に延びる貫通穴(74)が形成されている。この貫通穴(74)は、電極対(52,53)の間の電流経路の一部を構成している。そして、遮蔽板(77)は、電極対(52,53)の間の電流経路の電流密度を上昇させるための電流密度集中部(70)を構成している。
変形例6においては、貫通穴(74)の内部において、電流の密度が上昇するため、貫通穴(74)の内部近傍に気泡発生領域(B)が形成される。なお、図10に示す例では、貫通穴(74)の軸方向の両端の開口部近傍に、それぞれ気泡発生領域(B)が形成されている。その結果、この変形例6において、気泡の発生を促すことができ、気泡内での放電を安定的に行うことができる。
〈変形例7〉
図11に示すように、変形例7の放電ユニット(50)では、上記実施形態1に対して、気泡保持部としての気泡保持板(75)を更に追加したものである。気泡保持板(75)は、上記実施形態1のカバー部材(71)の嵌合溝(72)の上方(即ち、気泡発生領域(B)の上方)に設けられている。気泡保持板(75)は、セラミックスや絶縁性樹脂等の絶縁材料で構成されている。また、気泡保持板(75)は、上側から気泡を覆えるような板状であることが好ましく、例えば円板状、四角形状、下側に開放するお椀状、下側に開放する半休形状等になっている。
変形例7においては、気泡発生領域(B)で発生した気泡を、気泡保持板(75)の下側に保持することができる。このため、気泡発生領域(B)で発生した気泡が、液中から上方へ逃げてしまうことを回避できるため、液中の気泡の安定化を図ることができる。その結果、気泡内での放電を安定的に行うことができる。
〈変形例8〉
図12に示すように、変形例8の放電ユニット(50)では、上記実施形態1に対して、断熱部材(80)を更に追加したものである。断熱部材(80)は、中空の矩形箱状に形成されており、その内部に放電電極(52)と対向電極(53)とカバー部材(71)とを収容している。
断熱部材(80)は、絶縁性のセラミックス材料で構成されており、側方に複数の開口穴(81,81)が形成されている。この開口穴(81,81)により、断熱部材(80)の外部から内部への水の流入、及び断熱部材(80)の内部から外部への水の流出が許容されている。カバー部材(71)は、断熱部材(80)の底部に設置されている。また、対向電極(53)は、カバー部材(71)の嵌合溝(72)に嵌合する放電電極(52)と対向するように、断熱部材(80)の上方寄りに配置されている。以上のようにして、断熱部材(80)は、電極対(52,53)の電流経路を囲むように配設されている。
変形例8においては、電流経路を断熱部材(80)で囲むことによって、電流経路の水の温度が外気の影響により低下しにくくなっている。つまり、変形例8では、放電に伴う水の温度上昇が促進されるため、電流経路での水の気化も促進される。その結果、変形例8では、気泡を一層確実に発生させることができ、気泡内での放電を安定的に行うことができる。
なお、上述した実施形態1や各変形例の組み合わせに係る放電ユニット(50)を採用しても良いのは勿論のことである。
《発明の実施形態2》
実施形態2に係る調湿装置(10)は、上記実施形態1の調湿装置について、空気の除湿機能が付与されたものである。つまり、図13に示す実施形態2の調湿装置(10)には、上記実施形態1の空気浄化手段(20)及び加湿ユニット(40)に加えて、除湿ユニット(30)が設けられている。
除湿ユニット(30)は、空気通路(14)における加湿ユニット(40)の上流側に設けられている。この除湿ユニット(30)は、除湿ロータ(31)とロータケース(32)と循環ファン(33)と除湿ヒータ(34)とを有している。
除湿ロータ(31)は、空気中の水分を捕捉して空気を除湿する除湿部を構成している。実施形態2の除湿ロータ(31)は、いわゆる回転式の吸着ロータである。つまり、除湿ロータ(31)は、空気が流通可能なハニカム構造の基材の表面に吸着剤(ゼオライト等)が担持されて構成されている。除湿ロータ(31)は、モータ等の駆動機構に駆動される回転軸と共に回転自在となっている。
ロータケース(32)は、その上部寄りに円形の開口(図示省略)が形成されている。ロータケース(32)は、この円形開口の内部に除湿ロータ(31)を回転自在に保持している。これにより、空気通路(14)を流れる空気は、円形開口を介して除湿ロータ(31)を通過する。また、ロータケース(32)には、除湿ロータ(31)の吸着剤を再生するための空気が流れる循環通路(35)が形成されている。循環通路(35)は、除湿ロータ(31)の外回りに形成されており、この循環通路(35)に跨るように循環ファン(33)及び除湿ヒータ(34)が設けられている。即ち、循環ファン(33)によって循環通路(35)内で搬送される空気は、除湿ヒータ(34)で加熱された後、除湿ロータ(31)の再生部を通過する。これにより、除湿ロータ(31)の吸着剤の水分が脱離して、この吸着剤が再生される。除湿ロータ(31)の吸着剤から水分を奪った空気は、ロータケース(32)の下部を流れる。この際、循環通路(35)を流れる空気は、空気通路(14)を流れる空気によって冷却される。これにより、循環通路(35)内の空気中に含まれる水蒸気が凝縮して凝縮水が生成される。この凝縮水は、図示しない凝縮水通路を通じて、水タンク(41)へ送られる。
以上のように、実施形態2の調湿装置(10)では、除湿ロータ(31)で捕捉された水が水タンク(41)に回収される。つまり、実施形態2の調湿装置(10)は、除湿ロータ(31)で回収した水を加湿水として利用できるように構成されている。循環通路(35)で凝縮水が生成した後の空気は、再び除湿ヒータ(34)で加熱されて除湿ロータ(31)の吸着剤の再生に利用される。
実施形態2の調湿装置(10)においても、実施形態1と同様の放電ユニット(50)が設けられている(図3を参照)。つまり、実施形態2の放電ユニット(50)は、実施形態1と同様の放電部(51)及び電源ユニット(60)を備えている。そして、電源ユニット(60)には、電極対(52,53)に直流電圧を印加して気泡内での放電を行うための直流電源(61)が設けられている。
−運転動作−
実施形態2の調湿装置(10)は、空気を浄化しながらの除湿運転と、空気を浄化しながらの加湿運転とを実行可能に構成されている。実施形態2の調湿装置(10)の加湿運転は、上記実施形態1と実質的に同じである。そこで、以下には、実施形態2の調湿装置(10)の除湿運転について説明する。
〈除湿運転〉
除湿運転では、除湿ロータ(31)が回転すると共に、除湿ヒータ(34)が通電状態となる。一方、加湿ロータ(43)は回転駆動されず、よって加湿ロータ(43)に連動して回転する水車(42)も停止状態となる。また、遠心ファン(15)が運転されることで、室内の空気が吸込口(12)を通じて空気通路(14)内に導入される。同時に、循環ファン(33)が運転されることで循環通路(35)内を再生用空気が循環する。また、イオン化部(22)の電極に電圧が印加される。
遠心ファン(15)が運転されると、室内空気が吸込口(12)からケーシング(11)内の空気通路(14)に導入される。空気通路(14)に導入された空気は、プレフィルタ(21)を通過して該プレフィルタ(21)で塵埃が捕捉された後、イオン化部(22)を通過する。イオン化部(22)では、対となる電極の間でコロナ放電が行われており、このコロナ放電により空気中の塵埃が帯電される。イオン化部(22)を通過した空気は、プリーツフィルタ(23)を通過する。プリーツフィルタ(23)では、イオン化部(22)で帯電した塵埃が電気的に誘引されて捕捉される。プリーツフィルタ(23)を通過した空気は、脱臭フィルタ(24)を流れる。脱臭フィルタ(24)では、空気中に含まれる被処理成分(臭気物質や有害物質)が除去される。脱臭フィルタ(24)を通過した空気は、ロータケース(32)の円形開口を介して除湿ロータ(31)を通過する。
除湿ロータ(31)において空気通路(14)の空気が流れる部位は、循環通路(35)を流れる再生用空気によって再生された状態となっている。このため、空気通路(14)を流れる空気中に含まれる水分が、除湿ロータ(31)の吸着剤に吸着される。その結果、除湿ロータ(31)を通過する空気が除湿される。以上のようにして清浄化及び除湿された空気は、吹出口(13)を通じて室内へ供給される。
〈水浄化動作〉
以上のような除湿運転では、循環通路(35)を循環する空気に付与された水が、水タンク(41)に回収される。そして、この水タンク(41)に回収された水は、その後の加湿水としても利用される。このため、実施形態2においても、水タンク(41)内の水を浄化するために上記実施形態1と同様の水浄化動作を行うようにしている。
即ち、図3及び図4に示すように、水浄化動作では、直流電源(61)から電極対(52,53)へ電圧が印加されることで、放電電極(52)と対向電極(53)との間で放電が行われる。この際、カバー部材(71)の絞り空間(73)では、電流密度が高くなっているため、この絞り空間(73)の近傍で気泡発生領域(B)が形成される。このため、気泡発生領域(B)で発生した気泡中で放電を確実に行って水を浄化するための活性種を生成できる。この際、電極対(52,53)には、直流電圧が印加されるため、液中において衝撃波が発生することもほとんどない。従って、液中の気泡が壊れてしまうことが回避され、気泡内で安定的に放電を行うことができる。
なお、実施形態2の調湿装置(10)について、上述した各変形例やそれらの組み合わせに係る放電ユニット(50)を採用しても良いのは勿論のことである。
《発明の実施形態3》
実施形態3は、上述した実施形態1に係る放電ユニット(50)を給湯器(90)に適用したものである。給湯器(90)は、水道やお風呂等に温水を供給するためのものである。図14に示すように、給湯器(90)は、水(温水)が貯留される給水タンク(91)と、水を浄化するためのサブタンク(92)とを備えている。給水タンク(91)には、流入水路(93)と流出水路(94)と循環水路(95)とが接続されている。
流入水路(93)の流出端は、給水タンク(91)の頂部に接続されている。流入水路(93)の流入側には、加熱手段(図示省略)が設けられている。つまり、流入水路(93)は、加熱手段で加熱された水(温水)を給水タンク(91)へ供給するための流路である。なお、本実施形態では、加熱手段として、二酸化炭素を冷媒として冷凍サイクルを行うヒートポンプ装置の放熱器が用いられている。
流出水路(94)は、給水タンク(91)の底部に接続されている。流出水路(94)は、給水タンク(91)に貯留された温水を所定の供給源(風呂、水道の蛇口等)へ供給するための流路である。
循環水路(95)は、流入端が給水タンク(91)の下部に接続され、流出端が給水タンク(91)の中間部に接続されている。循環水路(95)には、循環ポンプ(96)とサブタンク(92)とが接続されている。循環ポンプ(96)は、給水タンク(91)の水をサブタンク(92)へ送り、このサブタンク(92)の水を再び給水タンク(91)へ送るためのものである。サブタンク(92)は、循環水路(95)を循環する水を一時的に貯留し、貯留した水を浄化するように構成されている。
実施形態3の給湯器(90)は、上記実施形態1や2と同様の液処理用放電ユニット(50)を有している。そして、サブタンク(92)には、上記実施形態1や2と同様の放電部(51)が設けられている(例えば図3を参照)。更に、給湯器(90)は、放電部(51)の電極対(52,53)に高圧の直流電圧を印加するための直流電源(61)が設けられている。
実施形態3において、直流電源(61)から電極対(52,53)に高圧の直流電圧が印加されると、液中で気泡が発生すると共に、気泡内でも放電が行われる。これにより、気泡中や液中において活性種が生成され、この活性種によりサブタンク(92)内の水が浄化される。この際、電極対(52,53)へは高圧の直流電圧が印加されるため、液中で衝撃波が発生することはほとんどない。このため、水中で発生した気泡が壊れてしまうことが抑制され、気泡内で安定的に放電を行うことができる。以上のようにして、サブタンク(92)で浄化された水は、給水タンク(91)へ送られる。その結果、本実施形態の給湯器(90)では、給水タンク(91)の水の清浄度が保たれる。
なお、実施形態3の給湯器(90)について、上述した各変形例やそれらの組み合わせに係る放電ユニット(50)を採用しても良いのは勿論のことである。
《その他の実施形態》
上記実施形態(各変形例も含む)については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態に係るカバー部材(71)は、放電電極(52)の一部を覆うのであれば、必ずしも放電電極(52)と接触していなくても良い。この場合にも、放電電極(52)の一部を覆うことで、電流経路における電流密度を高めることができる。
また、上記実施形態に係るカバー部材(71)は、放電電極(52)に対応して該放電電極(52)の一部を覆っている。しかしながら、このカバー部材(71)を対向電極(53)に対応させ、この対向電極(53)の一部を覆うように設けても良い。即ち、対向電極(53)の近傍をカバー部材(71)で覆うことによっても、電流経路の電流密度を上昇させ、気泡の発生を促進させることができる。更に、放電電極(52)と対向電極(53)との双方をそれぞれカバー部材(71)で覆うようにしても良い。
また、上記実施形態に係るカバー部材(71)は、放電電極(52)の一部が対向電極(53)に対向するように放電電極(52)を覆っている。しかしながら、放電電極(52)と対向電極(53)との間での電流経路が確保できるのであれば、放電電極(52)の一部を必ずしも対向電極(53)に対向させなくても良い。
また、上記実施形態に係る放電ユニット(50)では、放電電極(52)をプラス電位として対向電極(53)をマイナス電位とすることで、放電電極(52)から対向電極(53)に向かってプラス放電を行うようにしている。しかしながら、放電電極(52)をマイナス電位として対向電極(53)をプラス電位とすることで、放電電極(52)から対向電極(53)に向かってマイナス放電を行うようにしても良い。
また、上記実施形態に係る放電ユニット(50)では、放電電極(52)が1つだけ設けられているが、放電ユニット(50)に複数の放電電極(52)を設けるようにしても良い。また、対向電極(53)の外形が略板状に形成されているが、例えば対向電極(53)を線状ないし棒状としても良いし、対向電極(53)を点形状としても良い。同様に、放電電極(52)を点状、あるいは板状に形成しても良い。
以上説明したように、本発明は、液中で放電を行って液を浄化する液処理用放電ユニットと、この液処理用放電ユニットを備えた調湿装置及び給湯器について有用である。
10 調湿装置
31 除湿ロータ(除湿部)
41 水タンク(貯留部)
43 加湿ロータ(加湿部)
50 放電ユニット(液処理用放電ユニット)
52 放電電極(電極対)
53 対向電極(電極対)
61 電極部(直流電源)
70 電流密度集中部
71 カバー部材(電流密度集中部)
71a 蓋部(遮蔽部材)
72 嵌合溝
72a 開口面
74 貫通穴
75 気泡保持板(気泡保持部)
77 遮蔽板(遮蔽部材)
80 断熱部材
90 給湯器
91 給水タンク
B 気泡発生領域

Claims (12)

  1. 液中に設けられる電極対(52,53)と、該電極対(52,53)の間で放電が行われるように該電極対(52,53)に電圧を印加する電源部(61)とを備え、上記電極対(52,53)の間では、放電に伴うジュール熱によって液が気化されて気泡が生成されると共に、該気泡内でも放電が行われる液処理用放電ユニットであって、
    上記電源部は、高圧の直流電源(61)で構成されていることを特徴とする液処理用放電ユニット。
  2. 請求項1において、
    上記電極対(52,53)間の電流経路の電流密度を上昇させるための電流密度集中部(70)を備えていることを特徴とする液処理用放電ユニット。
  3. 請求項2において、
    上記電流密度集中部(70)は、上記電極対(52,53)のうちの少なくとも一方の電極(52)の一部を覆う絶縁性のカバー部材(71)であることを特徴とする液処理用放電ユニット。
  4. 請求項3において、
    上記カバー部材(71)は、軸方向の少なくとも一端が開口する筒状に形成され、
    上記筒状のカバー部材(71)で覆われる電極(52)は、該筒状のカバー部材(71)の内部に嵌合する棒状に形成されていることを特徴とする液処理用放電ユニット。
  5. 請求項4において、
    上記棒状の電極(52)は、先端が上記筒状のカバー部材(71)の一端側の開口面(72a)よりも内方に凹むように配設されていることを特徴とする液処理用放電ユニット。
  6. 請求項5において、
    上記カバー部材(71)は、その一端側の開口が下方を向くように配設されていることを特徴とする液処理用放電ユニット。
  7. 請求項2において、
    上記電流密度集中部(70)は、上記電極対(52,53)を仕切るように配設されると共に該電極対(52,53)の電流経路を構成するための貫通穴(74)が形成される絶縁性の遮蔽部材(71a,77)であることを特徴とする液処理用放電ユニット。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1つにおいて、
    放電に伴って生成される気泡を保持するための気泡保持部(75)を備えていることを特徴とする液処理用放電ユニット。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1つにおいて、
    上記電極対(52,53)の間の電流経路を囲むように配設される断熱部材(80)を備えていることを特徴とする液処理用放電ユニット。
  10. 水を貯留する貯留部(41)と、該貯留部(41)の水を空気中へ付与する加湿部(43)と、該貯留部(41)の水を浄化するための液処理用放電ユニット(50)とを備えた調湿装置であって、
    上記液処理用放電ユニット(50)は、請求項1乃至9のいずれか1つの液処理用放電ユニットで構成されていることを特徴とする調湿装置。
  11. 空気中の水分を捕捉して空気を除湿する除湿部(31)と、該除湿部(31)で捕捉した水が回収される貯留部(41)と、該貯留部(41)の水を浄化するための液処理用放電ユニット(50)とを備えた調湿装置であって、
    上記液処理用放電ユニット(50)は、請求項1乃至9のいずれか1つの液処理用放電ユニットで構成されていることを特徴とする調湿装置。
  12. 加熱された水が貯留される給水タンク(91)と、該給水タンク(91)内の水を浄化するための液処理用放電ユニット(50)とを備えた給湯器であって、
    上記液処理用放電ユニット(50)は、請求項1乃至9のいずれか1つの液処理用放電ユニットで構成されていることを特徴とする給湯器。
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