JP2012037170A - 加湿機能付脱臭装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送風機20により吸込口11から導入された空気は、触媒フィルタ41の中を通過する間に臭い成分を吸着し、脱臭処理した後の空気を気化フィルタ30の中を通過させて加湿処理が行われる。触媒フィルタ41は、定期的にヒータユニット50によって加熱することで、触媒に付着した臭い成分の分解が促進され、加熱再生を行うことができる。ヒータユニット50は、脱臭ユニット40内の触媒フィルタ41の風下側に直接接触した状態で配置され、加熱するシーズヒータを保持すると共に、熱を周囲に伝達し、通気性が確保された保持プレートを備えている。
【選択図】 図3
Description
実施例1における加湿機能付脱臭装置100の構成は、図3に示すように、筐体10の内部に吸込口11から吹出口12までを結ぶ空気通路17が形成されている。この空気通路17の途中に設けられた送風機20は、ファンモータ20aとシロッコファンなどのファン20bで構成されており、ファンモータ20aがファン20bを回すことによって、吸込口11から外部空気が装置内へ導入される(白抜き矢印A)。導入された空気は、既存の脱臭器等で使用されているプレフィルタ80と集塵フィルタ81を通過する間に、除塵される。そして、集塵フィルタ81の風下側には、本発明の特徴的な脱臭ユニット40が配置されている。この脱臭ユニット40は、触媒フィルタ41を用いて脱臭処理を行うと共に、ヒータユニット50により触媒フィルタ41を定期的に加熱することで、触媒に付着した臭い成分の分解を促進し、触媒フィルタ41を繰り返し再生できるようになっている。脱臭ユニット40のさらに風下側(送風機20の風上側)には、水を吸水して湿潤した状態で通過する空気に湿度を与える加湿フィルタとしての気化フィルタ30が配置されている。気化フィルタ30で加湿された空気は、送風機20のファン20bによって空気通路17を白抜き矢印B方向に送られ、白抜き矢印Eのように吹出口12から吐出される。
脱臭ユニット40は、図3に示すように、集塵フィルタ81と気化フィルタ30との間に配置される。脱臭ユニット40は、図4ないし図6に示すように、臭い成分を吸着して分解する触媒フィルタ41と、この触媒フィルタ41を加熱して吸着した臭い成分の分解を促進するヒータユニット50と、これら触媒フィルタ41およびヒータユニット50を挟むように両側に配置された通気性を有する一対の板状断熱材42と、これら触媒フィルタ41とヒータユニット50と板状断熱材42の外周を囲って配置される環状断熱材43と、板状断熱材42および環状断熱材43の通風方向両側を覆って配置される一対の遮熱板44とにより構成されている。この遮熱板44は、多数の透孔によって通気性が確保された金属製のパンチングプレートで形成されている。
次に、上述したヒータユニット50を詳細に説明する。シーズヒータ52は、図6に示すように、保持プレート51上をW字状に折曲形成され、不図示のリード線が接続される両端部52a、52bが上方に位置するように固定配置されている。
次に、気化フィルタ30は、図3に示すように、脱臭ユニット40と送風機20との間に配置される。つまり、気化フィルタ30は、脱臭ユニット40に対して風下側になるが、送風機12に対しては風上側に位置する。気化フィルタ30は、後述する給水トレイ35に貯めた水を吸水して湿潤した状態で空気が通過する間に、水が気化して空気を加湿させる。気化フィルタ30に用いられるフィルタ材としては、ここでは、ポリエステルとレーヨンを50:50の割合で配合し、プリーツ構造に形成したもので、通気性と吸水性を兼ね備えているが、必ずしもこの材質や配合割合に限定されない。
気化フィルタ30と送風機20との間の隙間には、送風ガイド82が設けられている。この送風ガイド82は、気化フィルタ30と送風機20との間に隙間があると、吸込口11から導入され、脱臭ユニット40を通過した空気が気化フィルタ30を通過せずに、隙間を通って外部へ吐出されるのを防ぐものである。送風ガイド82は、内部壁面の一部を帯状に突起させたり、内部壁面に帯状のガイド板を取り付けたりすることで、容易に実施することができる。送風ガイド82は、図8に示すように、給水トレイ35で覆われていない部分をカバーするとともに、送風機20と気化フィルタ30との間の隙間を塞ぐよう外周部に沿って配置されている。
また、実施例1の加湿機能付脱臭装置100には、オゾン発生ユニット83を備えている。送風機20により空気通路17内を流通する空気は、白抜き矢印Bから白抜き矢印Cが分岐してオゾン発生ユニット83に流入する。オゾン発生ユニット83に取り込まれた空気は、水銀ランプなどのUV(紫外線)ランプ84で照射されると、空気の約1.6倍の比重を持つオゾンが発生する。オゾン発生ユニット83には、発生したオゾンを脱臭ユニット40と気化フィルタ30の間へ導く中空状のオゾンダクト85が設けられ、その先端に気化フィルタ30の表面に直接オゾンを吹き付ける吹付口86が形成されている。送風機20の風下側に設けられたオゾン発生ユニット83には、正圧がかかり、送風機20の風上側に設けられた気化フィルタ30付近には、吸込口11から空気を導入する際に負圧が生じる。このため、オゾン発生ユニット83で発生したオゾンは、その圧力差によってオゾンダクト85を通って吹付口86から気化フィルタ30の風上面に吹き付けられ、気化フィルタ30の除菌と消臭を行うことができる。オゾン発生部83で発生した残留オゾンは、オゾンダクト85の直上に配置された酸化チタンなどのオゾン分解触媒87により分解され、分解オゾン吹出口88から外へ放出される(白抜き矢印F)。
また、実施例1の加湿機能付脱臭装置100には、マイナスイオンを発生するイオナイザ89が空気通路17内に配置されている。イオナイザ89は、針状の電極を備えており、電極に例えば数kVの高電圧を印加すると、電極の先端でコロナ放電が生じ、マイナスイオンとオゾンを発生させる。イオナイザ89から発生したマイナスイオンは、同じくイオナイザ89やオゾン発生ユニット83から発生したオゾンと反応して、強い酸化力を有するOHラジカルを生成する。
加湿機能付脱臭装置100の背面パネル14の上部には、図3に示すように、加湿機能付脱臭装置100を制御するメイン基板90が配置されている。このメイン基板90には、加湿機能付脱臭装置100の動作全体を制御する制御部を備えている。制御部は、操作パネル16からの指示に基づいて、運転制御を行う。例えば、制御部は、脱臭運転モード、加湿運転モードの他、脱臭ユニット40の触媒フィルタ41をヒータユニット50によって定期的に加熱処理を行い、触媒を再生する制御などを行っている。
脱臭運転モードでは、UVランプ84によりオゾンを発生させ、イオナイザ89をONにして、気化フィルタ30の回転を停止した状態で指定風量にて送風運転を行い、気化フィルタ30および空気の除菌・消臭を行うモードである。脱臭運転モードには、弱運転、強運転、急速運転、自動運転の4種類が設けられている。弱運転の風量は、「弱」の1段階、強運転の風量は、「強」の1段階、急速運転の風量は「急速」の1段階、自動運転の風量は、「中L(ロー)」、「中H(ハイ)」、「強」の3段階となる。「急速」とは、「強」よりも風量が多く、「中L(ロー)」と「中H(ハイ)」は、「強」と「弱」の間の2段階の風量をいう。弱運転と強運転は、決められた風量により脱臭運転が行われるが、自動運転は臭いセンサ91で検知された臭いレベルに応じて風量を変化させる。例えば、検知された臭いレベルが高いと、風量を多くして脱臭能力を高め、臭いレベルが一定レベル以下になると、少ない風量で運転する。また、急速運転は、指定後1時間「急速」で運転を行い、その後は、自動運転に移行する。
加湿運転モードでは、UVランプ84によりオゾンを発生させ、イオナイザ89をONして、気化フィルタ30を回転させながら、室内の空気が設定された目標湿度となるように湿度調整を行い、気化フィルタ30や空気の除菌・消臭を行うモードである。加湿運転モードには、風量ではなく、目標湿度別に低湿度設定運転(目標湿度が40%に設定される)、高湿度設定運転(目標湿度が60%に設定される)、自動湿度設定運転(室温に応じた目標湿度が設定される)の3種類が設けられている。自動湿度設定運転では、予め室温に応じた目標湿度が決められていている。このため、メイン基板90の制御部は、温度センサ92から室温データを得ると、当該室温に対応した目標湿度に設定される。低湿度設定運転と高湿度設定運転では、それぞれの目標湿度に設定される。目標湿度となるように湿度を下げる場合は、気化フィルタ30の回転を停止し、風量を少なくする。また、目標湿度となるように湿度を上げる場合は、気化フィルタ30を回転させ、風量を多くする。つまり、加湿運転モードにおける制御部は、目標湿度と湿度センサ93により検知した雰囲気湿度との差に基づいて、必要風量を判定する。
10 筐体
11 吸込口
12 吹出口
13 前面パネル
14 背面パネル
15 ルーバ
16 操作パネル
20 送風機
22a ファンモータ
22b ファン
30 気化フィルタ
31 回転軸
32 駆動歯車
33 水汲みポケット
34 従動歯車
35 給水トレイ
36 給水タンクガイド
37 仕切り板
38 軸受支持部
39 フィルタ回転モータ
40 脱臭ユニット
41 触媒フィルタ
42 板状断熱材
43 環状断熱材
44 遮熱板
45 ブラケット
50 ヒータユニット
51 保持プレート
52 シーズヒータ(ヒータ本体)
60 サーモスタット
61 本体部
70 防水板
80 プレフィルタ
81 集塵フィルタ
90 メイン基板
91 臭いセンサ
92 温度センサ
93 湿度センサ
Claims (4)
- 空気の吸込口と吹出口とを有し、前記吸込口と前記吹出口とを結ぶ空気通路を内部に有する筐体と、
前記空気通路内に設けられ、前記吸込口から吸引した空気を前記吹出口から吐出させる送風機と、
前記空気通路内に配置され、空気に湿度を与える気化フィルタと、
前記空気通路内に配置され、前記吸込口から導入した空気を脱臭する触媒フィルタを有する脱臭ユニットと、
前記触媒フィルタを加熱して触媒に付着した臭い成分の分解を促進するヒータユニットと、
を備え、前記脱臭ユニットは、前記空気通路内における前記気化フィルタの風上側に配置されていることを特徴とする加湿機能付脱臭装置。 - 前記ヒータユニットは、前記脱臭ユニット内の前記触媒フィルタの風下側に直接接触させて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の加湿機能付脱臭装置。
- 前記ヒータユニットは、加熱を行うヒータ本体を保持すると共に、前記ヒータ本体が発する熱を周囲に伝達し、多数の透孔により通気性が確保された保持プレートを備え、
前記ヒータ本体の一側を前記触媒フィルタに直接接触させると共に、前記ヒータ本体の他側を前記保持プレートに直接接触させ、前記ヒータ本体から前記保持プレートに伝達された熱を前記保持プレートによって放熱させることを特徴とする請求項1または2に記載の加湿機能付脱臭装置。 - 前記脱臭ユニットは、前記触媒フィルタと、これに直接接触させた前記ヒータユニットとの周囲を断熱材で覆い、
前記断熱材のうち、少なくとも前記空気通路に面する断熱材に通気性を持たせることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の加湿機能付脱臭装置。
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