JP2009068802A - 調湿装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】居住者の活動状況に対応した湿度制御を行なうことができる調湿装置を提供する。
【解決手段】 調湿装置1では、制御部6が、加湿運転から除湿運転への切り換えを、湿度センサー26の検知結果に基づいて決定するので、加湿運転後、自動的に除湿運転に切り換ることができる。このため、ユーザーが就寝のために暖房機器の運転を停止し部屋の温度が低下し相対湿度が上昇したときは、自動的に除湿運転が開始され、加湿運転後の余剰水分が回収される。また、結露しやすい時期においては、結露の発生を抑制することができる。
【選択図】図10
【解決手段】 調湿装置1では、制御部6が、加湿運転から除湿運転への切り換えを、湿度センサー26の検知結果に基づいて決定するので、加湿運転後、自動的に除湿運転に切り換ることができる。このため、ユーザーが就寝のために暖房機器の運転を停止し部屋の温度が低下し相対湿度が上昇したときは、自動的に除湿運転が開始され、加湿運転後の余剰水分が回収される。また、結露しやすい時期においては、結露の発生を抑制することができる。
【選択図】図10
Description
本発明は、除湿機能および加湿機能を有する調湿装置に関する。
従来、除湿機能と加湿機能とを一台に持たせた調湿装置の代表的なものとしては、蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用したもの(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)、吸着素子を利用したもの(例えば、特許文献3参照)が挙げられる。
特許文献1に記載のものは、除湿運転時は蒸発器で空気中の水分を結露させて除湿し、加湿運転時は超音波加湿器で加湿を行う。特許文献2に記載のものは、除湿運転時は蒸発器で空気中の水分を結露させて除湿し、加湿運転時は貯水タンクの水を加熱して加湿している。また、特許文献3に記載のものは、回転する円板状の吸着素子を有しており、除湿運転時はその吸着素子に空気中の水分を吸着させて除湿し、加湿運転時はその吸着素子に温風を当て水分を放出させて加湿している。
特開平4−152408号公報
特開平6−307677号公報
特開平11−241838号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載のものは、調湿対象空間の湿度が設定湿度に維持されることを優先しており、居住者の活動状況を無視して除湿と加湿とが切り換わるため、居住者に不快感を与えることがある。
本発明の課題は、居住者の活動状況に対応した湿度制御を行なうことができる調湿装置を提供することにある。
第1発明に係る調湿装置は、湿度調節の対象となる調湿対象空間の湿度調節を行なう調湿装置であって、除湿部と、加湿部と、湿度センサーと、制御部とを備えている。除湿部は空気中から水分を除去して除湿し、加湿部は貯水容器から供給された水を気化させて加湿する。湿度センサーは、調湿対象空間の湿度を検知する。制御部は、除湿部を稼働させる除湿運転、及び加湿部を稼動させる加湿運転を行わせる。また、制御部は、少なくとも加湿運転から除湿運転への切り換えを、湿度センサーの検知結果に基づいて決定する。
この調湿装置では、加湿運転後、自動的に除湿運転に切り換ることができる。このため、ユーザーが就寝のために暖房機器の運転を停止し部屋の温度が低下し相対湿度が上昇したときは、自動的に除湿運転が開始され、加湿運転後の余剰水分が回収される。また、結露しやすい時期においては、結露の発生を抑制することができる。
第2発明に係る調湿装置は、第1発明に係る調湿装置であって、調湿対象空間の温度を検知する温度センサーをさらに備えている。制御部は、加湿運転から除湿運転への切り換えを、さらに温度センサーの検出結果に基づいて決定する。
この調湿装置では、料理など水蒸気を多量に発生させる状況では、一時的に湿度が設定値を超えることがあり、そのような過渡的多湿状況に対して、調湿対象空間の温度を温度センサーで監視することによって、除湿運転への切り換えを行なわないようにすることができる。
第3発明に係る調湿装置は、第1発明に係る調湿装置であって、調湿対象空間の人の有無を検知する人体検知センサーをさらに備えている。制御部は、さらに人体検知センサーの検知結果に基づいて加湿運転から除湿運転への切り換えを決定する。
この調湿装置では、調湿対象空間に人が居る状況では、人の鼻腔粘膜の保護およびウイルス感染防止の観点から、湿度が設定値を超えていても除湿運転への切り換えを行なわない方がよい。それゆえ、調湿対象空間の人の有無を人体検知センサーで監視することによって、人が居る間は、除湿運転への切り換えを行なわず、快適性を維持することができる。
第4発明に係る調湿装置は、第1発明に係る調湿装置であって、調湿対象空間の照度を検知する照度センサーをさらに備えている。制御部は、さらに照度センサーの検知結果に基づいて前記加湿運転から前記除湿運転への切り換えを決定する。
この調湿装置では、冬季夜間において、調湿対象空間に人が居る状況では、人の鼻腔粘膜の保護およびウイルス感染防止の観点から、湿度が設定値を超えていても除湿運転への切り換えを行なわない方がよい。それゆえ、調湿対象空間の人の有無を照度センサーで判定することによって、人が居て照明が使用されている間は、除湿運転への切り換えを行なわず、快適性を維持することができる。
第5発明に係る調湿装置は、第1発明から第4発明のいずれか1つに係る調湿装置であって、空気を清浄する空気清浄部をさらに備えている。制御部は、さらに空気清浄部を稼動させて空気清浄運転を行なわせる。そして、加湿運転及び除湿運転時に、空気清浄運転が行われる。
この調湿装置では、加湿運転及び除湿運転に関係なく、調湿対象空間の空気を常に清浄に維持することができる。
第6発明に係る調湿装置は、第1発明から第5発明のいずれか1つに係る調湿装置であって、制御部が、湿度センサーの検知結果が除湿運転への切り換えを許可できる値である場合でも、除湿運転への切り換えを所定時間行なわない。
この調湿装置では、調湿対象空間の湿度が設定値を越えているときであっても、ユーザーが湿度設定した直後の場合は、ユーザーがその空間にまだ居る可能性が高いので、人の鼻腔粘膜の保護およびウイルス感染防止の観点から、除湿運転への切り換えを行わない方がよい。それゆえ、除湿運転への切り換えを所定時間行なわないようにすることによって、快適性を維持することができる。
第7発明に係る調湿装置は、第6発明に係る調湿装置であって、制御部は、所定時間内に調湿対象空間の湿度が設定湿度に到達したときは、加湿運転を止め所定時間に達するまで前記空気清浄運転を行う。
この調湿装置では、調湿対象空間の空気を常に清浄に維持することができる。
第8発明に係る調湿装置は、除湿部と、加湿部と、人体検知センサーと、制御部とを備えている。除湿部は、空気中から水分を除去して除湿する。加湿部は、貯水容器から供給された水を気化させて加湿する。人体検知センサーは、調湿対象空間の人の有無を検知する。そして、制御部は、少なくとも前記加湿運転から前記除湿運転への切り換えを、人体検知センサーの検知結果に基づいて決定する。
この調湿装置では、人が居なくなったと同時に調湿対象空間の水分回収を行なうことができるので、余分な湿気、又は結露を防止することを優先する場合に適している。
第9発明に係る調湿装置は、除湿部と、加湿部と、照度センサーと、制御部とを備えている。除湿部は、空気中から水分を除去して除湿する。加湿部は、貯水容器から供給された水を気化させて加湿する。照度センサーは、調湿対象空間の照度を検知する。そして、制御部は、少なくとも加湿運転から除湿運転への切り換えを、照度センサーの検知結果に基づいて決定する。
この調湿装置では、夜間照明が消えて人が居なくなった判定されたと同時に調湿対象空間の水分回収を行なうことができるので、余分な湿気、又は結露を防止することを優先する場合に適している。
第10発明に係る調湿装置は、湿度調節の対象となる調湿対象空間の湿度調節を行なう調湿装置であって、除湿部と、加湿部と、制御部とを備えている。除湿部は、空気中から水分を除去して除湿し、加湿部は、貯水容器から供給された水を気化させて加湿する。制御部は、除湿部を稼働させる除湿運転、及び加湿部を稼動させる加湿運転、を行わせる。そして、制御部は、少なくとも加湿運転から除湿運転への切り換えを、加湿運転を開始してから所定時間が経過したときに行なう。
この調湿装置では、所定時間、加湿運転を行った後、自動的に除湿運転へ切り換えられる。その結果、加湿運転後の余剰水分が自動的に回収されるので、過度な湿度による調湿対象空間へのダメージを未然に防止することができる。
第1発明に係る調湿装置では、加湿運転後、自動的に除湿運転に切り換ることができる。このため、ユーザーが就寝のために暖房機器の運転を停止し部屋の温度が低下し相対湿度が上昇したときは、自動的に除湿運転が開始され、加湿運転後の余剰水分が回収される。また、結露しやすい時期においては、結露の発生を抑制することができる。
第2発明に係る調湿装置では、料理など水蒸気を多量に発生させる状況では、一時的に湿度が設定値を超えることがあり、そのような過渡的多湿状況に対して、調湿対象空間の温度を温度センサーで監視することによって、除湿運転への切り換えを行なわないようにすることができる。
第3発明に係る調湿装置では、調湿対象空間に人が居る状況では、人の鼻腔粘膜の保護およびウイルス感染防止の観点から、湿度が設定値を超えていても除湿運転への切り換えを行なわない方がよい。それゆえ、調湿対象空間の人の有無を人体検知センサーで監視することによって、人が居る間は、除湿運転への切り換えを行なわず、快適性を維持することができる。
第4発明に係る調湿装置では、冬季夜間において、調湿対象空間に人が居る状況では、人の鼻腔粘膜の保護およびウイルス感染防止の観点から、湿度が設定値を超えていても除湿運転への切り換えを行なわない方がよい。それゆえ、調湿対象空間の人の有無を照度センサーで判定することによって、人が居て照明が使用されている間は、除湿運転への切り換えを行なわず、快適性を維持することができる。
第5発明に係る調湿装置では、加湿運転及び除湿運転に関係なく、調湿対象空間の空気を常に清浄に維持することができる。
第6発明に係る調湿装置では、調湿対象空間の湿度が設定値を越えているときであっても、ユーザーが湿度設定した直後の場合は、ユーザーがその空間にまだ居る可能性が高いので、人の鼻腔粘膜の保護およびウイルス感染防止の観点から、除湿運転への切り換えを行わない方がよい。それゆえ、除湿運転への切り換えを所定時間行なわないようにすることによって、快適性を維持することができる。
第7発明に係る調湿装置では、調湿対象空間の空気を常に清浄に維持することができる。
第8発明に係る調湿装置では、人が居なくなったと同時に調湿対象空間の水分回収を行なうことができるので、余分な湿気、又は結露を防止することを優先する場合に適している。
第9発明に係る調湿装置では、夜間照明が消えて人が居なくなった判定されたと同時に調湿対象空間の水分回収を行なうことができるので、余分な湿気、又は結露を防止することを優先する場合に適している。
第10発明に係る調湿装置では、加湿運転後の余剰水分が自動的に回収されるので、過度な湿度による調湿対象空間へのダメージを未然に防止することができる。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<調湿装置の構成>
本発明に係る調湿装置は、空気清浄機能、除湿機能及び加湿機能を有しており、除湿運転時は除湿空気清浄装置として、加湿運転時は加湿空気清浄装置として稼働する。また、単に空気清浄装置として稼働することもできる。
本発明に係る調湿装置は、空気清浄機能、除湿機能及び加湿機能を有しており、除湿運転時は除湿空気清浄装置として、加湿運転時は加湿空気清浄装置として稼働する。また、単に空気清浄装置として稼働することもできる。
図1は、本発明の一実施形態に係る調湿装置の斜視図である。図1において、調湿装置1では、空気清浄ユニット2、除湿ユニット3、加湿ユニット4、送風機5及び制御部6が、本体10に収納されている。本実施形態では、ユーザーが容易に調湿装置1を移動させることができるように、本体10の側面上部には取っ手7が設けられ、本体10の下面(室内の床面と対向する面)に、キャスター8(図3参照)が設けられている。
送風機5は、本体10に対して空気清浄ユニット2と反対側に位置しており、空気清浄ユニット2側から視たとき、空気清浄ユニット2、除湿ユニット3、加湿ユニット4、送風機5の順で並んでいる。送風機5が稼働しているとき、空気が空気清浄ユニット2側から吸い込まれて、除湿ユニット3を通過した後に加湿ユニット4を通過し送風機5に至る空気風路Aが形成される。
図2は、調湿装置の本体上部の斜視図である。図2において、本体10の上部には吹出口11が設けられており、空気流路Aを経て浄化され調湿された空気は吹出口11から吹き出される。空気の吹き出し方向は、吹出口11の開口部に設置されたルーバー12によって変更することができる。
ルーバー12は、仕切羽根120と、第1風向調整羽根121と、第2風向調整羽根122とを有している。仕切羽根120は、吹出口11を、第1の吹出空気が通過する領域と第2の吹出空気が通過する領域とに仕切る。第1風向調整羽根121は、第1の吹出空気を第1方向に向かわせ、第2風向調整羽根122は、第1の吹出空気を第2方向に向かわせる。第1風向調整羽根121及び第2風向調整羽根122は、仕切羽根120と交差し、且つ鉛直方向に対して傾斜自在に仕切羽根120に支持されている。ルーバー12は、モータ駆動であり、図1では、ルーバー12が閉じた状態であるが、運転を開始するとモータ駆動によって自動的に真上に開く。
さらに、本体10の上部には操作パネル60(図1参照)が設けられており、カバー13によって保護されている。その操作パネル60の下方に制御部6(図1参照)が位置しており、操作パネル60から入力される信号に基づいて、空気清浄ユニット2、除湿ユニット3、加湿ユニット4、送風機5及びルーバー12が制御される。運転モードは、操作パネル60上の運転切換ボタンによって切り替えられる。
<空気清浄ユニット2>
図3は、調湿装置から空気清浄ユニットを取り外した斜視図である。図3において、空気清浄ユニット2は、カバー21と、フィルタ22と、脱臭触媒23と、ホコリセンサー24と、ニオイセンサー25とを有している。フィルタ22と脱臭触媒23は、本体10に設けられた収納部20に脱着可能に収納されており、脱臭触媒23がフィルタ22の空気流下流側に位置する。
図3は、調湿装置から空気清浄ユニットを取り外した斜視図である。図3において、空気清浄ユニット2は、カバー21と、フィルタ22と、脱臭触媒23と、ホコリセンサー24と、ニオイセンサー25とを有している。フィルタ22と脱臭触媒23は、本体10に設けられた収納部20に脱着可能に収納されており、脱臭触媒23がフィルタ22の空気流下流側に位置する。
フィルタ22内部には、空気流上流側から順に、プレフィルタと、ホコリをプラスに帯電させるイオン化部と、マイナスに帯電したプリーツフィルタとが並んで配置されている。空気中のホコリは、プレフィルタで取り除かれ、プレフィルタで取りきれなかった小さなホコリは、イオン化部でプラスに帯電され、マイナスに帯電したプリーツフィルタに吸着される。
脱臭触媒23は、フィルタ22を通過してきた空気から臭いや有害ガスを吸着し、分解する。ホコリセンサー24は、本体10の側面上部に設けられ、ニオイセンサー25は、収納部20の上方に設けられている。
<除湿ユニット3>
図4は、除湿ユニットの斜視図である。図4において、除湿ユニット3は、吸着素子31、ヒータ32、再生ファン33、送風管34及び熱交換部35を有している。吸着素子31は、ハニカム構造体であり、ゼオライト粉末、バインダー及び膨張剤を混合して練り上げた材料によって円板状で多孔質に成形されている。バインダーは、例えば、変性PPE、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂から選択される。膨張剤は、ハニカム構造体の成形時に膨張し無数の気泡を形成する。このため、吸着素子31は、水分に対して高い吸着性を有している。
図4は、除湿ユニットの斜視図である。図4において、除湿ユニット3は、吸着素子31、ヒータ32、再生ファン33、送風管34及び熱交換部35を有している。吸着素子31は、ハニカム構造体であり、ゼオライト粉末、バインダー及び膨張剤を混合して練り上げた材料によって円板状で多孔質に成形されている。バインダーは、例えば、変性PPE、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂から選択される。膨張剤は、ハニカム構造体の成形時に膨張し無数の気泡を形成する。このため、吸着素子31は、水分に対して高い吸着性を有している。
ヒータ32は、空気流路Aに対して吸着素子31の下流側の側面と対向する場所に配置されており、吸着素子31の側面の6分の1程度を覆うことができる扇形の取付部材によって取り付けられている。
再生ファン33は、吸着素子31の吸着性能を再生させる送風機であり、吸着素子31の上方から空気流路Aに対して吸着素子31の下流側へ突出するように取り付けられている。ヒータ32と再生ファン33とは空気の流通ができるように第1送風管34aによって連絡されている。再生ファン33の稼働によって発生する空気は、第1送風管34aを通ってヒータ32に至り、そこで加熱されて高温空気となる。
送風管34は、第1送風管34a、第2送風管34b、第3送風管34c及び第4送風管34dから成る。ヒータ32によって加熱された高温空気は、対向する吸着素子31の側面から吸着素子31の厚み方向に沿って進み、反対側の側面から出てくる。吸着素子31の高温空気が通過した領域は、高温空気に加熱されて水分を高温空気へ放出する。
吸着素子31を通過した高温空気は、高温高湿空気となって第2送風管34bに入る。第2送風管34bは、吸着素子31を通過してきた高温高湿空気を完全に回収できるように、空気流路Aに対して吸着素子31の上流側の側面を覆うように配置されている。第2送風管34bは、外形が扇形であって、側面の6分の1程度を覆っている。
第3送風管34cは、第2送風管34bから流れてくる高温高湿空気を、吸着素子31の径方向外側の外周に沿って流す。第3送風管34cには、空気流路Aと同じ方向に貫通する複数の長孔35aが設けられており、空気流路Aを流れる空気がその長孔35aを通過する。第3送風管34cを流れる高温高湿空気は、長孔35aの壁面に接触しながら流れているので、長孔35aを通過する空気は、高温高湿空気から熱量を奪う。このため、長孔35aの壁面に接触した高温高湿空気は冷却され、長孔35aの壁面は結露する。結露水は、所定の出口を通過して後述の水タンク40へ入る。
第4送風管34dは、第3送風管34cと再生ファン33とを連絡している。第3送風管34cを流れる高温高湿空気は、複数の長孔35aの壁面に接触して熱量と水分を奪われた後に、第4送風管34dを通って再生ファン33に吸い込まれる。
長孔35aは、吸着素子31の径方向外側を囲むように設けられており、複数の長孔35aが熱交換部35を形成している。除湿ユニット3は、厚み方向の寸法がほぼ同じ値に設定された平坦領域3aが形成されており、第3送風管34cと熱交換部35とは、この平坦領域3aに含まれる。
図5は、除湿ユニットをヒータ側から視た正面図である。図5において、除湿ユニット3は、駆動モータ36をさらに有している。駆動モータ36は、ピニオン歯車361を有しており、吸着素子31の外周には、ピニオン歯車361と噛み合う従動歯車311が設けられている。駆動モータ36が稼働している間、吸着素子31は回転しており、空気流路Aを通過する空気と接触して水分を吸着し、ヒータ32と対向する位置でその水分を放出し、再び空気流路Aを通過する空気と接触する。このため、吸着素子31は、水分の吸着と放出を繰り返すことができる。
<加湿ユニット4>
図6は、調湿装置の本体から水タンクと気化素子とを引き出した状態の斜視図であり、図7は、加湿ユニットの斜視図である。図6、図7において、加湿ユニット4は、水タンク40、気化素子41、水車42及び駆動部43を有している。水タンク40は、空気流路Aを通る空気に与える水分の水源であり、本体10に脱着可能に収納されている。水タンク40内の水が不足している場合は、ユーザーによって本体10の引き出し口から引き出されて、水が補充される。なお、本実施形態の調湿装置においては、除湿運転時に除湿ユニット3で捕獲された水を水タンク40に貯めており、加湿運転時には廃棄しているが、再利用して水の補充の回数を低減することも可能である。
図6は、調湿装置の本体から水タンクと気化素子とを引き出した状態の斜視図であり、図7は、加湿ユニットの斜視図である。図6、図7において、加湿ユニット4は、水タンク40、気化素子41、水車42及び駆動部43を有している。水タンク40は、空気流路Aを通る空気に与える水分の水源であり、本体10に脱着可能に収納されている。水タンク40内の水が不足している場合は、ユーザーによって本体10の引き出し口から引き出されて、水が補充される。なお、本実施形態の調湿装置においては、除湿運転時に除湿ユニット3で捕獲された水を水タンク40に貯めており、加湿運転時には廃棄しているが、再利用して水の補充の回数を低減することも可能である。
気化素子41は、不織布で円板状に成形され、回転することによって水タンク40から送られてくる水を蒸発させる気化部材である。気化素子41は外周に第1歯車411を有しており、第1歯車411は駆動部43によって回転する。気化素子41は、水タンク40の満水時の水位よりも上方に配置されているので、水タンク40内の水とは直接接触していない。
水量センサー44は、水タンク40の水量を検知するセンサーであり、水タンク40の満水状態及び渇水状態を未然に防止するために設けられている。なお、水量センサー44は、フロートスイッチで代用することができる。
図8は、図7の空気流れの下流側から視た加湿ユニットの斜視図である。図8において、水車42は、水タンク40に回転可能に支持されており、水タンク40内の水を汲み上げて気化素子41に向って放出する。加湿ユニット4の厚み方向の寸法を小さくするため、気化素子41と水車42は、回転の軸を並行にし、互いに近接して対向している。
したがって、水車42は側面で水を汲み上げ側面から気化素子41の側面に向って放出する必要があり、水車42の側面の外周近傍には、台形上の開口を有する複数の凹部421aが設けられている。
水車42は、回転することによって、凹部421aが順番に水タンク40の水中を通過して上昇してくる。凹部421aが浸水したとき、内部へ水が入るので、水中から出てきた凹部421aの内部は水で満たされている。
凹部421aが最上位置に近づくにしたがって、凹部421a内の水は徐々に流出し、最上位置を通過したときにほぼ全ての水が流出する。水は、流出する際に重力によってある程度の勢いが付加されているので、凹部421aと近接している気化素子41の側面に向って流出する。
図8において、水車42の回転軸は、水タンク40の軸受40aに回転可能に支持されており、水タンク40の底面から軸受40aの軸芯までの高さは、水車42が配置されたときに水タンク40が最低水位のときであっても、水車42の最下位置にある凹部421aが水没するように設定されている。
また、軸受40aは、上半分が開いているので、水タンク40が本体10から引き出されたときに、ユーザーは水車42を水タンク40から取り出して洗浄することができる。
水タンク40は、引き出し式の第1扉10aを引き出すことによって本体10の引き出し口14から取り出すことができ、気化素子41は、回転式の第2扉10bを開けることによって、本体10の引き出し口15から取り出すことができる。これによって、ユーザーは、水タンク40を取り出して、水の補給および水車42の洗浄を行うことができ、気化素子41を取り出して交換することもできる。
なお、水タンク40内の水の過不足は、第1扉10aに設けられた窓部10cから目視によって確認することができる。本実施形態では、窓部10cは矩形状の孔であり、この孔に水タンク40に予め形成されている凸部40c(図8参照)が嵌合している。ユーザーは、窓部10cの孔から凸部40cに映る水位を目視することができる。
図6、図7、図8で示すように、気化素子41は、本体10からの取り出しを容易にするために、回転軸を突出させない形状に成形されている。このため、気化素子41は、第1歯車411が駆動歯車431及び第2歯車423と噛み合うことによって支持されている。第1歯車411が、安定した姿勢を維持するために、駆動歯車431及び第2歯車423は、第1歯車411の回転軸よりも下方に位置し、且つ気化素子41の鉛直中心線に対して互いに反対側に位置している。このため、気化素子41は、軸支持されていなくても、安定して回転することができ、本体10から取り出されるときには、突出する軸がないので、本体10内部に引っ掛かることなく容易に取り出される。
<操作パネル60>
図9は、操作パネルの斜視図である。図9において、操作パネル60上には、運転入/切ボタン61、運転切換ボタン62、風量選択ボタン63、湿度選択ボタン64、コース選択ボタン65、タイマー選択ボタン66、オートルーバーボタン67、及びおすすめボタン68が設けられており、各ボタンを押すことによって、押されたボタンに対応した信号が、操作パネル60の下方に配置された制御部6に入力される。なお、制御部6は、マイコンとメモリを内蔵している。
図9は、操作パネルの斜視図である。図9において、操作パネル60上には、運転入/切ボタン61、運転切換ボタン62、風量選択ボタン63、湿度選択ボタン64、コース選択ボタン65、タイマー選択ボタン66、オートルーバーボタン67、及びおすすめボタン68が設けられており、各ボタンを押すことによって、押されたボタンに対応した信号が、操作パネル60の下方に配置された制御部6に入力される。なお、制御部6は、マイコンとメモリを内蔵している。
(各ボタンの説明)
運転入/切ボタン61は、調湿装置1への電源供給をオン・オフするボタンであり、電源プラグをコンセントに差し込んだ後、押されると運転を開始し、再度押されると運転を停止する。
運転入/切ボタン61は、調湿装置1への電源供給をオン・オフするボタンであり、電源プラグをコンセントに差し込んだ後、押されると運転を開始し、再度押されると運転を停止する。
運転切換ボタン62は、運転モードを選択するボタンであり、「空気清浄」、「加湿」及び「除湿」のいずれか1つを選択することができる。なお、ここで述べる「加湿」とは、空気清浄をしながらの加湿運転であり、設定湿度に達すると、加湿運転を停止するが、空気清浄運転はそのまま行なう。同様に、「除湿」とは、空気清浄をしながらの除湿運転であり、設定湿度に達すると、除湿運転を停止するが、空気清浄運転はそのまま行なう。
風量選択ボタン63は、風量レベルを選択するボタンであり、「自動」、「しずか」、「標準」、「ターボ」及び「花粉」のいずれか1つを選択することができる。「自動」を選択したときは、空気の汚れに応じて自動的に風量を調節する。「ターボ」を選択したときは、大風量で空気の汚れを素早く取り除く。「花粉」を選択したときは、5分ごとに風量が「標準」と「しずか」に切り換わり、緩やかな気流をおこして、花粉が床に落ちる前に捕獲する。
湿度選択ボタン64は、湿度レベルを選択するボタンであり、「低め」、「標準」、「高め」及び「連続」のいずれか1つを選択することができる。湿度の目安として、「低め」が40%、「標準」が50%、「高め」が60%である。
コース選択ボタン65は、季節や居住環境に対応した運転を選択するためのボタンであり、「内部乾燥」、「ハウスキープ」、「ランドリー乾燥」及び「のど・はだ加湿」のいずれか1つを選択することができる。
タイマー選択ボタン66は、運転時間を設定するボタンであり、1時間、2時間及び4時間のいずれかを1つを選択することができる。タイマー運転中であっても、設置時間を選択することができる。
オートルーバーボタン67は、ルーバー12を遥動させるボタンであり、ルーバー12が遥動しているときに押したときは、そのときの位置で停止する。おすすめボタン68は、運転内容を自動で選択させるボタンである。
<操作パネル60の操作例>
(おすすめ)
運転入/切ボタン61を押した後、おすすめボタン68を押したとき、制御部6が、その時の空気の状態に適した運転を行ない、風量は自動となる。但し、その後、室内の温度・湿度が変わっても運転内容は見直さないので、運転内容を見直す場合は、再度、おすすめボタン68を押す。
(おすすめ)
運転入/切ボタン61を押した後、おすすめボタン68を押したとき、制御部6が、その時の空気の状態に適した運転を行ない、風量は自動となる。但し、その後、室内の温度・湿度が変わっても運転内容は見直さないので、運転内容を見直す場合は、再度、おすすめボタン68を押す。
(空気清浄)
運転入/切ボタン61を押した後、運転切換ボタン62を押して「空気清浄」を選ぶ。風量は、風量選択ボタン63で切り換える。
運転入/切ボタン61を押した後、運転切換ボタン62を押して「空気清浄」を選ぶ。風量は、風量選択ボタン63で切り換える。
(加湿)
運転入/切ボタン61を押した後、運転切換ボタン62を押して「加湿」を選ぶ。風量選択ボタン63で風量を切り換え、湿度選択ボタン64で湿度を切り換える。水タンク40が空になるとブザー音が鳴り、表示部69上の給水ランプが点灯し、加湿運転を停止するが、空気清浄運転は継続する。
運転入/切ボタン61を押した後、運転切換ボタン62を押して「加湿」を選ぶ。風量選択ボタン63で風量を切り換え、湿度選択ボタン64で湿度を切り換える。水タンク40が空になるとブザー音が鳴り、表示部69上の給水ランプが点灯し、加湿運転を停止するが、空気清浄運転は継続する。
(除湿)
運転入/切ボタン61を押した後、運転切換ボタン62を押して「除湿」を選ぶ。風量選択ボタン63で風量を切り換え、湿度選択ボタン64で湿度を切り換える。水タンク40が満水になるとブザー音が鳴り、表示部69上の満水ランプが点灯し、除湿運転を停止するが、空気清浄運転は継続する。
運転入/切ボタン61を押した後、運転切換ボタン62を押して「除湿」を選ぶ。風量選択ボタン63で風量を切り換え、湿度選択ボタン64で湿度を切り換える。水タンク40が満水になるとブザー音が鳴り、表示部69上の満水ランプが点灯し、除湿運転を停止するが、空気清浄運転は継続する。
(内部乾燥)
運転入/切ボタン61を押した後、コース選択ボタン65を押して「内部乾燥」を選ぶ。このコースは、約3時間の送風運転を行い、本体10内部を乾燥させるので、カビの発生を抑えることができる。
運転入/切ボタン61を押した後、コース選択ボタン65を押して「内部乾燥」を選ぶ。このコースは、約3時間の送風運転を行い、本体10内部を乾燥させるので、カビの発生を抑えることができる。
(ハウスキープ)
運転入/切ボタン61を押した後、コース選択ボタン65を押して「ハウスキープ」を選ぶ。このコースは、加湿運転後に不要になった湿気を取り除くために除湿運転を行うので、結露が発生しやすい冬季に適用することによって、結露の発生を抑制することができる。このコースでは、加湿運転から除湿運転に切り換わる制御が行なわれており、詳細については後で説明する。
運転入/切ボタン61を押した後、コース選択ボタン65を押して「ハウスキープ」を選ぶ。このコースは、加湿運転後に不要になった湿気を取り除くために除湿運転を行うので、結露が発生しやすい冬季に適用することによって、結露の発生を抑制することができる。このコースでは、加湿運転から除湿運転に切り換わる制御が行なわれており、詳細については後で説明する。
(ランドリー乾燥)
運転入/切ボタン61を押した後、コース選択ボタン65を押して「ランドリー乾燥」を選ぶ。このコース運転は、約12時間の大風量と、除湿運転と、オートルーバーの遥動とによって、洗濯物を乾かしながら室内の空気清浄を行なうので、湿度の高い梅雨の季節に適している。
運転入/切ボタン61を押した後、コース選択ボタン65を押して「ランドリー乾燥」を選ぶ。このコース運転は、約12時間の大風量と、除湿運転と、オートルーバーの遥動とによって、洗濯物を乾かしながら室内の空気清浄を行なうので、湿度の高い梅雨の季節に適している。
(のど・はだ加湿)
運転入/切ボタン61を押した後、コース選択ボタン65を押して「のど・はだ加湿」を選ぶ。このコースは、室温にあわせて、のどや肌に適した湿度に加湿するので、乾燥しやすい冬季に適している。
運転入/切ボタン61を押した後、コース選択ボタン65を押して「のど・はだ加湿」を選ぶ。このコースは、室温にあわせて、のどや肌に適した湿度に加湿するので、乾燥しやすい冬季に適している。
<加湿運転から除湿運転に切り換わる制御>
コース選択ボタン65で「ハウスキープ」を選択した場合、先ず、加湿運転が開始される。この加湿運転によって、部屋の湿度は、予め設定された湿度に維持されるが、湿度センサー26の検出値が、所定値に達したとき、自動的に除湿運転に切り換わる。
コース選択ボタン65で「ハウスキープ」を選択した場合、先ず、加湿運転が開始される。この加湿運転によって、部屋の湿度は、予め設定された湿度に維持されるが、湿度センサー26の検出値が、所定値に達したとき、自動的に除湿運転に切り換わる。
以下、図面を用いて、制御フローを説明する。図10は、ハウスキープの制御フローである。図10において、ハウスキープが選択されると、ステップS1では、加湿自動運転が開始される。ステップS2では、湿度センサー26の検出値から部屋の湿度が設定湿度に達しているか否かを判定する。ステップS2での判定がNoのときは、設定湿度に達するまでステップS1の加湿自動運転を継続する。
ステップS2での判定がYesのときは、ステップS3に進み、加湿自動運転開始から所定時間(30分)が経過しているか否かを判定する。本実施形態では、所定時間が30分間に設定されている。
ステップS3での判定がNoのときは、ステップS5に進み、30分間が経過するまで空気清浄運転を行う。例えば、加湿自動運転を開始したとき、すでに部屋の湿度が設定湿度以上である場合は、30分間の空気清浄運転を行う。また、加湿自動運転開始後15分で設定湿度に達した場合は、残り15分間は空気清浄運転を行う。
ステップS3での判定がYesのときは、ステップS4に進み、除湿自動運転を開始する。
図11は、ハウスキープの運転イメージを示すグラフである。図11に示すように、ハウスキープを選択した状態で、使用者が就寝のためにエアコンなどの暖房器具の運転を停止すると、部屋の温度が下がり相対湿度が上昇する。このとき、除湿自動運転に切り換わることによって、部屋内の余剰水分が回収され結露の発生が抑制される。
<第1変形例>
上記ハウスキープ制御では、湿度センサー26の検出値が設定湿度に到達することを、加湿自動運転から除湿自動運転に切り換わる条件としているが、第1変形例では、その条件に加えて、温度センサー27の検出値が所定温度を下回ったときに、切り換わるようにしている。
上記ハウスキープ制御では、湿度センサー26の検出値が設定湿度に到達することを、加湿自動運転から除湿自動運転に切り換わる条件としているが、第1変形例では、その条件に加えて、温度センサー27の検出値が所定温度を下回ったときに、切り換わるようにしている。
これによって、部屋内で鍋料理など、多量の蒸気を生成し一時的に湿度が上昇する状況が生じても、除湿自動運転に切り換わることがない。
<第2変形例>
また、人検知センサー28を使用して、部屋に人がいなくなったと判定したときに、除湿自動運転に切り換えてもよい。即ち、部屋に人が居る間は、加湿自動運転が継続されるので、人の鼻腔粘膜を潤し、ウイルスの感染を防止することができる。
また、人検知センサー28を使用して、部屋に人がいなくなったと判定したときに、除湿自動運転に切り換えてもよい。即ち、部屋に人が居る間は、加湿自動運転が継続されるので、人の鼻腔粘膜を潤し、ウイルスの感染を防止することができる。
<第3変形例>
さらに、照度センサー29を使用して、部屋に人がいなくなったと判定したときに、除湿自動運転に切り換えてもよい。即ち、部屋に人が居る間は、加湿自動運転が継続されるので、人の鼻腔粘膜を潤し、ウイルスの感染を防止することができる。
さらに、照度センサー29を使用して、部屋に人がいなくなったと判定したときに、除湿自動運転に切り換えてもよい。即ち、部屋に人が居る間は、加湿自動運転が継続されるので、人の鼻腔粘膜を潤し、ウイルスの感染を防止することができる。
<第4変形例>
また、上記実施形態では、制御部6は、湿度センサー26が検知した湿度と、加湿自動運転開始から経過した所定時間とに基づいて、除湿自動運転へ切り換えているが、それに限定されるものではなく、加湿自動運転開始から所定時間が経過したときに除湿自動運転へ切り換えてもよい。例えば、壁に壁紙が使用されている部屋内で加湿自動運転が行なわれている場合、所定時間が経過した後、加湿自動運転から除湿自動運転へ自動的に切り換えられるので、部屋内の余剰水分が自動的に回収され、部屋の壁紙が過度な湿度によって変形、変色することが未然に防止される。
また、上記実施形態では、制御部6は、湿度センサー26が検知した湿度と、加湿自動運転開始から経過した所定時間とに基づいて、除湿自動運転へ切り換えているが、それに限定されるものではなく、加湿自動運転開始から所定時間が経過したときに除湿自動運転へ切り換えてもよい。例えば、壁に壁紙が使用されている部屋内で加湿自動運転が行なわれている場合、所定時間が経過した後、加湿自動運転から除湿自動運転へ自動的に切り換えられるので、部屋内の余剰水分が自動的に回収され、部屋の壁紙が過度な湿度によって変形、変色することが未然に防止される。
<第5変形例>
調湿装置1は、加湿自動運転によって水分を部屋中に拡散させた後、除湿自動運転に切り換えて部屋中を除湿し乾燥させる動作を複数回繰り返すことができる。その運転モードを便宜上、クリーン運転モードと呼ぶ。このクリーン運転モードによって、加湿時に水分子が部屋のカーテンや衣類に付着した匂い成分を捕獲し、除湿時に匂い成分を捕獲した水分子が除湿によって回収され廃棄される。また、高湿度から除湿するので、カビや細菌をドライショックによって死滅させることができる。
調湿装置1は、加湿自動運転によって水分を部屋中に拡散させた後、除湿自動運転に切り換えて部屋中を除湿し乾燥させる動作を複数回繰り返すことができる。その運転モードを便宜上、クリーン運転モードと呼ぶ。このクリーン運転モードによって、加湿時に水分子が部屋のカーテンや衣類に付着した匂い成分を捕獲し、除湿時に匂い成分を捕獲した水分子が除湿によって回収され廃棄される。また、高湿度から除湿するので、カビや細菌をドライショックによって死滅させることができる。
図12は、クリーン運転モードの制御フローである。図12において、ステップS1では、制御部6は、人体検知センサー28によって、部屋に人が居ないか否かを判定する。ステップS1で人が居ないと判定した場合は、ステップS2へ進み、加湿自動運転を行う。人が居ると判定した場合は、検知を継続する。
ステップS3では、制御部6は、湿度センサー26によって部屋が高湿度になったか否かを判定する。ステップS3で高湿度になったと判定した場合は、ステップS4へ進み、除湿自動運転を開始する。高湿度になっていないと判定した場合は、検知を継続する。
ステップS5では、制御部6は、湿度センサー26によって部屋が乾燥したか否かを判定する。ステップS5で乾燥したと判定した場合は、ステップS6へ進み、加湿自動運転から除湿自動運転へ切り換った回数Nを計数する。乾燥していないと判定した場合は、検知を継続する。
ステップS7では、制御部6は、回数Nが所定回数(3回)に達したか否かを判定する。ステップS7で所定回数に達したと判定したときは、運転を停止する。所定回数に到達していないと判定した場合は、ステップS2へ戻る。
なお、部屋が高湿度になったか否かを判定する方法としては、湿度センサー26と加湿運転時間とを併用してもよい。同様に、部屋が乾燥したか否かを判定する方法としては、湿度センサー26と除湿運転時間とを併用してもよい。
また、部屋に人が居るか否かの判定は、人体検知センサー28以外のセンサーを用いてもよい、例えば、照度センサー29を用いて、夜間に照明が消えたとき、人が居なくなったと判定するようにしてもよい。
<特徴>
(1)
調湿装置1では、制御部6が、加湿運転から除湿運転への切り換えを、湿度センサー26の検知結果に基づいて決定するので、加湿運転後、自動的に除湿運転に切り換ることができる。このため、ユーザーが就寝のために暖房機器の運転を停止し部屋の温度が低下し相対湿度が上昇したときは、自動的に除湿運転が開始され、加湿運転後の余剰水分が回収される。また、結露しやすい時期においては、結露の発生を抑制することができる。また、温度センサー27をさらに備えているので、料理など水蒸気を一時的に多量に発生させるような過渡的多湿状況に対しては、温度センサー27で監視することによって、除湿運転への切り換えを行なわないようにすることができる。
(1)
調湿装置1では、制御部6が、加湿運転から除湿運転への切り換えを、湿度センサー26の検知結果に基づいて決定するので、加湿運転後、自動的に除湿運転に切り換ることができる。このため、ユーザーが就寝のために暖房機器の運転を停止し部屋の温度が低下し相対湿度が上昇したときは、自動的に除湿運転が開始され、加湿運転後の余剰水分が回収される。また、結露しやすい時期においては、結露の発生を抑制することができる。また、温度センサー27をさらに備えているので、料理など水蒸気を一時的に多量に発生させるような過渡的多湿状況に対しては、温度センサー27で監視することによって、除湿運転への切り換えを行なわないようにすることができる。
(2)
調湿装置1では、加湿運転及び除湿運転時に、空気清浄運転が行われているので、空気を常に清浄に維持することができる。また、ユーザーが湿度設定した直後の場合は、ユーザーがその空間にまだ居る可能性が高いので、人の鼻腔粘膜の保護およびウイルス感染防止の観点から、制御部6が、湿度センサー26の検知結果が除湿運転への切り換えを許可できる値である場合でも、除湿運転への切り換えを所定時間行なわない。また、制御部6は、所定時間内に湿度が設定湿度に到達したときは、加湿運転を止め所定時間に達するまで前記空気清浄運転を行う。
調湿装置1では、加湿運転及び除湿運転時に、空気清浄運転が行われているので、空気を常に清浄に維持することができる。また、ユーザーが湿度設定した直後の場合は、ユーザーがその空間にまだ居る可能性が高いので、人の鼻腔粘膜の保護およびウイルス感染防止の観点から、制御部6が、湿度センサー26の検知結果が除湿運転への切り換えを許可できる値である場合でも、除湿運転への切り換えを所定時間行なわない。また、制御部6は、所定時間内に湿度が設定湿度に到達したときは、加湿運転を止め所定時間に達するまで前記空気清浄運転を行う。
(3)
調湿装置1では、人体検知センサー28又は照度センサー29を備えることによって、調湿対象空間の人の有無を人体検知センサー28又は照度センサーで監視することができるので、人が居る間は、湿度が設定値を超えていても除湿運転への切り換えを行なわず、人の鼻腔粘膜の保護およびウイルス感染防止し、快適性を維持することができる。
調湿装置1では、人体検知センサー28又は照度センサー29を備えることによって、調湿対象空間の人の有無を人体検知センサー28又は照度センサーで監視することができるので、人が居る間は、湿度が設定値を超えていても除湿運転への切り換えを行なわず、人の鼻腔粘膜の保護およびウイルス感染防止し、快適性を維持することができる。
一方、余分な湿気、又は結露を防止することを優先する場合には、人体検知センサー28又は照度センサー29の検知結果に基づいて、人が居なくなった判定されたと同時に水分回収を行なうことができる。
<その他>
上記実施形態、第1変形例、第2変形例、第3変形例、第4変形例および第5変形例で説明した制御は、調湿装置や調湿空気清浄機だけでなく、除湿機能を有する空調機へ適用することができる。具体例として、特開2004−069174号公報に開示されているような加湿ユニットを搭載し、且つ除湿機能を有するエアコンに適用することによって、上記実施形態、第1変形例、第2変形例、第3変形例、第4変形例および第5変形例で説明した効果と同様の効果を得ることができる。
上記実施形態、第1変形例、第2変形例、第3変形例、第4変形例および第5変形例で説明した制御は、調湿装置や調湿空気清浄機だけでなく、除湿機能を有する空調機へ適用することができる。具体例として、特開2004−069174号公報に開示されているような加湿ユニットを搭載し、且つ除湿機能を有するエアコンに適用することによって、上記実施形態、第1変形例、第2変形例、第3変形例、第4変形例および第5変形例で説明した効果と同様の効果を得ることができる。
以上にように、本発明によれば、空気清浄を行いながら加湿又は除湿を行ない、且つ居住者の存在を確認しながら加湿運転から除湿運転への切り換えを行なうので、居住者にとって、常に快適な空気が提供される。したがって、除湿機能及び加湿機能を備えた空気調和機に有用である。
1 調湿装置
2 空気清浄ユニット(空気清浄部)
3 除湿ユニット(除湿部)
4 加湿ユニット(加湿部)
6 制御部
26 湿度センサー
27 温度センサー
28 人体検知センサー
29 照度センサー
40 水タンク(貯水容器)
2 空気清浄ユニット(空気清浄部)
3 除湿ユニット(除湿部)
4 加湿ユニット(加湿部)
6 制御部
26 湿度センサー
27 温度センサー
28 人体検知センサー
29 照度センサー
40 水タンク(貯水容器)
Claims (10)
- 湿度調節の対象となる調湿対象空間の湿度調節を行なう調湿装置であって、
空気中から水分を除去して除湿する除湿部(3)と、
貯水容器(40)から供給された水を気化させて加湿する加湿部(4)と、
前記調湿対象空間の湿度を検知する湿度センサー(26)と、
前記除湿部(3)を稼働させる除湿運転、及び前記加湿部(4)を稼動させる加湿運転、を行わせる制御部(6)と、
を備え、
前記制御部(6)は、少なくとも前記加湿運転から前記除湿運転への切り換えを、前記湿度センサー(26)の検知結果に基づいて決定する、
調湿装置(1)。 - 前記調湿対象空間の温度を検知する温度センサー(27)をさらに備え、
前記制御部(6)は、前記加湿運転から前記除湿運転への切り換えを、さらに前記温度センサー(27)の検出結果に基づいて決定する、
請求項1に記載の調湿装置(1)。 - 前記調湿対象空間の人の有無を検知する人体検知センサー(28)をさらに備え、
前記制御部(6)は、さらに前記人体検知センサー(28)の検知結果に基づいて前記加湿運転から前記除湿運転への切り換えを決定する、
請求項1に記載の調湿装置(1)。 - 前記調湿対象空間の照度を検知する照度センサー(29)をさらに備え、
前記制御部(6)は、さらに前記照度センサー(29)の検知結果に基づいて前記加湿運転から前記除湿運転への切り換えを決定する、
請求項1に記載の調湿装置(1)。 - 空気を清浄する空気清浄部(2)をさらに備え、
前記制御部(6)は、さらに前記空気清浄部(2)を稼動させて空気清浄運転を行なわせ、
前記加湿運転及び前記除湿運転時に、空気清浄運転が行われる、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の調湿装置(1)。 - 前記制御部(6)は、前記湿度センサー(26)の検知結果が前記除湿運転への切り換えを許可できる値である場合でも、前記除湿運転への切り換えを所定時間行なわない、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の調湿装置(1)。 - 前記制御部(6)は、前記所定時間内に前記調湿対象空間の湿度が設定湿度に到達したときは、前記加湿運転を止め前記所定時間に達するまで前記空気清浄運転を行う、
請求項6に記載の調湿装置(1)。 - 空気中から水分を除去して除湿する除湿部(3)と、
貯水容器(40)から供給された水を気化させて加湿する加湿部(4)と、
前記調湿対象空間の人の有無を検知する人体検知センサー(28)と、
少なくとも加湿運転から除湿運転への切り換えを、前記人体検知センサー(28)の検知結果に基づいて決定する制御部(6)と、
を備えた調湿装置(1)。 - 空気中から水分を除去して除湿する除湿部(3)と、
貯水容器(40)から供給された水を気化させて加湿する加湿部(4)と、
前記調湿対象空間の照度を検知する照度センサー(29)と、
少なくとも加湿運転から除湿運転への切り換えを、前記照度センサー(29)の検知結果に基づいて決定する制御部(6)と、
を備えた調湿装置(1)。 - 湿度調節の対象となる調湿対象空間の湿度調節を行なう調湿装置であって、
空気中から水分を除去して除湿する除湿部(3)と、
貯水容器(40)から供給された水を気化させて加湿する加湿部(4)と、
前記除湿部(3)を稼働させる除湿運転、及び前記加湿部(4)を稼動させる加湿運転、を行わせる制御部(6)と、
を備え、
前記制御部(6)は、少なくとも前記加湿運転から前記除湿運転への切り換えを、前記加湿運転を開始してから所定時間が経過したときに行なう、
調湿装置(1)。
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