JP2011072255A - コンバインの操縦部 - Google Patents

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達也 山根
Yasuhiko Funo
泰彦 布野
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大 松本
Sadahiko Fukuda
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Abstract

【課題】コラムカバーが落下した際に仮支持部材によってそれ以上の落下を規制すると共に、コラムカバーの固定及び取外しを簡単に行うことができるコンバインの操縦部を提供する。
【解決手段】操縦部4のステップ部7に立設した操縦コラム17の前面に沿ってコラムカバーを着脱可能に装着するに、コラムカバーの下部左右に穿設される係合孔35を、ステップ部7に設けた係止ピン23に挿入したのち、上部を操縦コラム17の取付部材26に固定部材によって固定するコンバインの操縦部であって、前記係止ピン23をステップ部7に下向きに設け、コラムカバーを前記係止ピン23に係合孔35を下方から挿入し操縦コラム17に沿わせたとき、コラムカバーの落下をステップ部7に接当させて規制する仮支持部材36を設けた。
【選択図】図7

Description

本発明は、操縦コラムの前面にコラムカバーを着脱可能に取付けるコンバインの操縦部に関する。
一般にコンバインの操縦部は、運転フレーム(ステップフレーム)に立設した操縦塔(操縦コラム)の前面に沿ってフロントパネル(コラムカバー)を着脱可能に装着するようにしている(例えば特許文献1。)。
そして、上記フロントパネルは、その下部左右を運転フレームの下部でピンブラケットを介し上向きに立設した位置決めピン(係止ピン)に、フロントパネル下部の的孔(係合孔)を挿入した状態で、上部左右を操縦塔に設けた取付部材に取付ネジを挿入して固定する構造にしている。
特開2008−29312号公報
上記特許文献1で示されるフロントパネルは、その下部の係合孔を運転フレームに設けた位置決めピンに挿入した状態で、上部を操縦塔にノブ付きボルトを挿入し固定することができるが、位置決めピンを運転フレームに設けたL字状のピンブラケットに上向きに立設しているため、位置決めピンの上方にフロントパネルの下辺部及び的孔を挿入するに十分な空間を必要とし、位置決めピン及びピンブラケットが運転フレームの下部前方に大きく突出する。
従って、フロントパネルはピンブラケットを用いることなく、運転フレームに下向きに突設した位置決めピンに下方から的孔を直接的に挿入することが望まれるが、この場合に下向きの位置決めピンに下方から的孔を挿入したフロントパネルは、手で押さえないと落下するという課題がある。
本発明によるコンバインの操縦部は係る課題を解決するために、第1に、操縦部4のステップ部7に立設した操縦コラム17の前面に沿ってコラムカバー19を着脱可能に装着するに、コラムカバー19の下部左右に穿設される係合孔35を、ステップ部7に設けた係止ピン23に挿入したのち、上部を操縦コラム17の取付部材26に固定部材32によって固定するコンバインの操縦部において、前記係止ピン23をステップ部7に下向きに設け、コラムカバー19を前記係止ピン23に係合孔35を下方から挿入し操縦コラム17に沿わせたとき、コラムカバー19の落下をステップ部7に接当させて規制する仮支持部材36を設けたことを特徴としている。
第2に、操縦コラム17にコラムカバー19を装着した際に、コラムカバー19の係合孔35から突出する係止ピン23の長さを、仮支持部材36とステップ部7との間に形成される融通スペースHより長くしたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、コラムカバーをステップ部に下向きに突設した係止ピンに係合孔を下方から挿入するようになし、且つコラムカバーの落下を仮支持部材をステップ部に接当させて規制することにより、コラムカバーを支えないままに固定部材を外したとしても、仮支持部材がステップ部に接当してそれ以上の落下を規制することができ、またコラムカバーの損傷も防ぐことができる。そして、コラムカバーは仮支持部材を介しステップ部に仮支持状態にすることができるので、コラムカバーの固定及び取外しを簡単に行うことができる。
請求項2の発明によれば、係止ピンはコラムカバーの係合孔から突出する長さを、仮支持部材とステップ部との間に形成される融通スペースより長くしたことにより、コラムカバーが支えれないままに固定部材を外して落下したとしても、コラムカバーは融通スペースを介して仮支持部材とステップ部との接当により落下が規制された状態で、係合孔も係止ピンから外れないで係合を維持するので、それ以上の下降と傾倒を防ぐことができる。また係止ピンを支点にコラムカバーを前方側へ回動させて仮支持部材による接当支持を解除することができ、こののちコラムカバーは自重を利用し係止ピンから下方に離脱させて簡単に外すことができる。
本発明が適用されたコンバインの右側面図である。 コラムカバーを外した操縦部の斜視図である。 操縦部の正面図である。 コラムカバーを外した操縦部の正面図である。 コラムカバーを外した操縦部の右側面図である。 図5にコラムカバーを装着する第1作業状態を示す操縦部の右側面図である。 図5にコラムカバーを装着する第2作業状態を示す操縦部の右側面図である。 図5にコラムカバーを装着した状態を示す操縦部の右側面図である。 コラムカバーの背面斜視図である。 コラムカバーを装着した要部の拡大正面図である。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。コンバインには走行機台1の前部に前処理部2を昇降自在に設け、後方左右に藁処理装置付の脱穀装置3と操縦部4を配設し、該操縦部4の後方にはグレンタンク5を載置している。また走行機台1の左右下部にクローラ方式の走行装置6を備えている。
図1〜図4を参照し操縦部4について詳述する。この操縦部4は従来のものと略同様の配置構造を以って、走行機台1の右側前部に構成される立方体状のフレームをなすステップ部7の前側と左側に、操向レバー8等を備える前操縦パネル部9と、主変速レバー10並びに副変速レバー11等を備える左操縦パネル部12とを平面視逆L字状に配置している。またステップ部7の後方には走行機台1に搭載されるエンジン13を配置し、該エンジン13は座席シート15を載置するエンジンカバー体16で覆っている。
図示例の前操縦パネル部9は、ステップ部7の前部に立設される操縦コラム17と、該操縦コラム17とステップ部7との前面と側面を外観よく覆うことができる、合成樹脂製のコラムカバー19等からなる。このコラムカバー19は後述する本発明に関わるカバー取付構造によって、上下部左右を操縦コラム17とステップ部7とに着脱可能に取付けられる。
上記ステップ部7は図2で示すように、走行機台1の前部において方形状に枠組みされるステップ枠20を一体的に形成して前部に操縦コラム17を立設しており、該ステップ枠20とその内側に収納される燃料タンクを下方から覆うカバーを兼用するステップフレーム21とからなる。また操縦コラム17とエンジンカバー体16との間の上面をステップ板22によって覆い、ステップ部7はステップフレーム21の前側下部の左右に、前記コラムカバー19の下部両側の後述する係合孔35,35を挿入し位置決め支持する係止ピン23を下向きに突設している。
操縦コラム17は断面コ字状をなすコラムフレームの上部を操縦パネルカバー25で閉鎖するように覆うと共に、該操縦パネルカバー25の外周下部は操縦コラム17に取付けられるコラムカバー19の外周上部と略同一面をなして連なり近接することができる形状にしている。
また操縦コラム17の左側と右側の側面には、上記操縦パネルカバー25の下縁から所定距離を隔てた下方に、コラムカバー19の上部両側をネジ止めするPナットを溶着した取付部材26,26を設けている。
そして、操縦コラム17とステップ部7の前面側には、電装ボックス27,ホーン27aやブレーキペダル29の回動支持軸29a等を取付けており、前照灯等のランプ27bを備えるコラムカバー19によって覆うようにしている。また操縦コラム17の右側面には、回動支軸30を介してブレーキペダル29に連動する機体駐車レバー31を取付け支持している。尚、機体駐車レバー31は非制動操作姿勢では図1,図8で示すように、側面視においてコラムカバー19を後述するように固定する取付ネジ32にラップさせるようにしている。取付ネジ32を外す際には図2,図5で示すように機体駐車レバー31を前方にむけ回動操作する。これにより機体を制動停止状態にすることを失念することなく、コラムカバー19を着脱して行なうメンテナンス作業を行うことができる。
コラムカバー19には、操縦コラム17に設けた前記取付部材26,26に対応する位置に固定部材32として、ノブ付きボルト等の取付ネジを挿入する取付孔33,33を穿設していると共に、前記係止ピン23,23に各対応して下方から挿入することができる位置に、当該ピン径よりやや径大な係合孔35,35を穿設している。
またコラムカバー19は図9で示すように、その右側壁の内面に仮支持部材36を設けることにより、該仮支持部材36とステップ部7(以下ステップ枠20を合わせたステップフレーム21と言う)との接当を介して、コラムカバー19の取付け及び取外し等の作業を能率よく簡単に行うことができるようにしている。尚、上記固定部材32は取付ネジに限ることなく抜き差し可能なロックピン等にすることもできる。
実施形態の仮支持部材36は帯板をL字状に屈曲形成してなり、鉛直部37をコラムカバー19の右側壁の後縁に沿って上下方向に取付固定することにより、内向きに突出される支持部39を所定の距離を有しステップフレーム21の上方に臨ませるように設けている。
これによりコラムカバー19を操縦コラム17の取付部材26,26に取付ネジ32,32を介して取付けたとき、支持部39は図3,図8,図10で示すように、ステップフレーム21の上方に融通スペース(上方接当間隔)Hを有した位置にすることになる。
従って、コラムカバー19は取付ネジ32,32が外されると、融通スペースHだけ自重で下降したのち支持部39がステップフレーム21の上面に接当し、当該接当位置で図7に示すようにコラムカバー19を仮支持状態にすることができ、且つこのとき前記操縦パネルカバー25の下縁と下降したコラムカバー19の上縁との間に間隙が形成される。
一方、左右の係止ピン23,23は、ステップフレーム21の下面から下向きに突設した自由端までのピン長さを、ステップフレーム21の下面とコラムカバー19の係合孔35を形成する下辺部とは、互いの接触を防ぐ十分な隙間を有する長さで、且つコラムカバー19の係合孔35から突出する長さLを、仮支持部材36とステップフレーム21との間に形成される融通スペースHより長くしている。
これによれば、コラムカバー19が既述のように下降し支持部39とステップフレーム21との接当による仮支持状態になるとき、図7に示すように係合孔35は係止ピン23の先端側に移動しつつ嵌合状態が維持されるので、係止ピン23を支点にコラムカバー19を前方側に向けて簡単に傾倒回動させることができる。そして、コラムカバー19は前方傾動により支持部39をステップフレーム21の前端から外すと、以降は自重によって下降させることができて係止ピン23との係合を解くことができるので、従来のもののようにコラムカバー19を持ち上げたりすることなく、コラムカバー19を簡単且つスムーズに取外すことができる。
次に以上のように構成されるコンバインのコラムカバー19の取付け作業の態様について図5〜図8を参照し説明する。コンバインは図5で示すように、操縦コラム17及びステップ部7に所要部品が組み付けられた最終工程において、図6で示すようにコラムカバー19の取付けが行なわれる。この場合コラムカバー19は先ず点線で示す前傾状態でステップフレーム21の下方から、係止ピン23に対し係合孔35を挿入しながら持ち上げ、コラムカバー19を係止ピン23を支点に後方側に向けて回動させる。
そして、図7に示すようにコラムカバー19は、支持部39をステップフレーム21に接当させる仮支持位置で一旦仮支持し、他方の手で取付ネジ32,32を準備する。
次いで、この仮支持状態において、融通スペースHより長い係止ピン23は係合孔35を離脱させることがないから、この位置でコラムカバー19を操縦パネルカバー25の下縁と接当させる程度に少し持ち上げると、コラムカバー19の取付孔33,33を取付部材26,26aのネジ孔に簡単に一致させることができる。
次いで作業者は片手でコラムカバー19を操縦コラム17に押し付けて位置決め保持をしながら他方の手で各取付ネジ32を取付孔33,33に挿入し取付部材26,26に締着する。これによりコラムカバー19は上部左右が取付ネジ32,32によって締着されると、下部左右は係合孔35,35を係止ピン23,23の中途に係合させて取付け作業を完了することができる。尚、このとき支持部39はステップフレーム21から融通スペースHを有して離間する。
またコラムカバー19を取外す際には、前記の逆順の作業により行なうことができるが、例えば取付ネジ32,32を外した直後に片手によるコラムカバー19の押し付け保持が不十分でずり落ちたとしても、コラムカバー19は融通スペースHだけ下降すると仮支持部材36がステップフレーム21に接当し落下が規制された状態で、且つ係合孔35も係止ピン23から外れないで係合を維持するので、それ以上の下降と傾倒を防ぐことができる。また係止ピンを支点にコラムカバーを前方側へ回動させて仮支持部材による接当支持を解除することができ、こののちコラムカバーは自重を利用し係止ピンから下方に離脱させて簡単に外すことができる。尚、仮支持部材36は回動支点になる係止ピン23から、より後方側に設けることが望ましい。
以上のように、コラムカバー19の係合孔35をステップ部7のステップフレーム21から下向きに立設した係止ピン23に下方から挿入してコラムカバー19を操縦コラム17に沿わせ、この状態でコラムカバー19が落下又は下降をした際にステップフレーム21と接当して、それ以上の落下を規制する仮支持部材36を設けた構成にしたことにより、コラムカバー19の着脱を1人作業でも大きな力を要することなく簡単に組付けることができると共に、コラムカバー19を取外す際にも不慮の落下及び落下に伴う損傷等を防止することができる。従って、コラムカバー19を着脱して行なうメンテナンス作業を能率よく行うことができる。
さらに、コラムカバー19は大型と小型のコンバインとに共用し部品の兼用化をする場合に、ステップ部7は機種毎にその上下高さに差異を伴うものであり、この場合に小型コンバイン等下位機種のものは係止ピン23を長くすることによって対応することができる。またこの際に係止ピン23を下方に長く突出させたとしても、該係止ピン23は下端を自由端にしているので、雑草等の引っ掛かりによる絡みを防止することができると共に、簡潔で廉価な取付け構造にすることができる等の特徴がある。
1 コンバイン
6 操縦部
7 ステップ部
17 操縦コラム
19 コラムカバー
21 ステップフレーム
23 係止ピン
26 取付部材
32 固定部材(取付ネジ)
35 係合孔
36 仮支持部材
H 融通スペース

Claims (2)

  1. 操縦部(4)のステップ部(7)に立設した操縦コラム(17)の前面に沿ってコラムカバー(19)を着脱可能に装着するに、コラムカバー(19)の下部左右に穿設される係合孔(35)を、ステップ部(7)に設けた係止ピン(23)に挿入したのち、上部を操縦コラム(17)の取付部材(26)に固定部材(32)によって固定するコンバインの操縦部において、前記係止ピン(23)をステップ部(7)に下向きに設け、コラムカバー(19)を前記係止ピン(23)に係合孔(35)を下方から挿入し操縦コラム(17)に沿わせたとき、コラムカバー(19)の落下をステップ部(7)に接当させて規制する仮支持部材(36)を設けたコンバインの操縦部。
  2. 操縦コラム(17)にコラムカバー(19)を装着した際に、コラムカバー(19)の係合孔(35)から突出する係止ピン(23)の長さを、仮支持部材(36)とステップ部(7)の間に形成される融通スペース(H)より長くした請求項1記載のコンバインの操縦部。

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