JP2011071287A - ウエーハの加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】環状凸部に発生する欠けを減少させるとともに、エッチング液やレジスト液等の処理液を効率良くウエハ外に排出可能なウエハの加工方法を提供する。
【解決手段】複数のデバイスが形成されたデバイス領域と、デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを表面に備えたウエハ11の加工方法であって、ホイール基台24に環状に配設された研削砥石25を、回転させつつウエハの裏面に当接させて、裏面に円形凹部56を形成するとともに、円形凹部を囲繞する環状凸部58を形成する研削ステップを具備し、研削砥石はウエハを研削する研削面と、研削面に対して垂直な回転軸を有するホイール基台に装着される装着面と、装着面から回転軸方向に向かって傾斜する外周側面25cとを有しており、研削ステップでは、環状凸部の上面内周側から円形凹部のウエハ中心方向に向かって、研削砥石の傾斜する外周側面に倣って、傾斜する環状傾斜面が形成される。
【選択図】図6
【解決手段】複数のデバイスが形成されたデバイス領域と、デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを表面に備えたウエハ11の加工方法であって、ホイール基台24に環状に配設された研削砥石25を、回転させつつウエハの裏面に当接させて、裏面に円形凹部56を形成するとともに、円形凹部を囲繞する環状凸部58を形成する研削ステップを具備し、研削砥石はウエハを研削する研削面と、研削面に対して垂直な回転軸を有するホイール基台に装着される装着面と、装着面から回転軸方向に向かって傾斜する外周側面25cとを有しており、研削ステップでは、環状凸部の上面内周側から円形凹部のウエハ中心方向に向かって、研削砥石の傾斜する外周側面に倣って、傾斜する環状傾斜面が形成される。
【選択図】図6
Description
本発明は、薄く加工されても取り扱いが容易なウエーハの加工方法に関する。
半導体デバイス製造プロセスにおいては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配設されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC,LSI等のデバイスを形成する。そして、半導体ウエーハをストリートに沿って切削装置で切削することにより、半導体ウエーハが個々の半導体チップ(デバイス)に分割される。
分割されるウエーハは、ストリートに沿って切削する前に裏面を研削や研磨して所定の厚さに形成される(例えば、特開2004−319885号公報参照)。近年、電気機器の軽量化、小型化、薄型化を達成するために、ウエーハの厚さをより薄く、例えば50μm程度にすることが要求されている。薄化されたウエーハは、研削によって生成された研削歪を除去するために適宜数μm程度エッチングされる。
このように薄く形成されたウエーハは取り扱いが困難になり、搬送等において破損する恐れがある。この問題を解消するために本出願人は、薄化されたウエーハのハンドリングを容易にしたウエーハの加工方法を特開2007−19461号公報で提案した。
この方法では、デバイスが形成されたデバイス領域に対応するウエーハの裏面を研削してデバイス領域を所定の厚さへ薄化することでウエーハの裏面に円形凹部を形成するとともに、ウエーハの裏面における外周余剰領域を残存させて環状凸部(環状補強部)を形成することによりウエーハのハンドリングを容易にしている。
一方、特開2009−21462号公報は、ウエーハの裏面を研削して円形凹部を形成するとともに該円形凹部を囲繞する環状凸部を形成した後、円形凹部内に再配線層を形成するウエーハの加工方法を開示している。
ところが、円形凹部を囲繞する環状凸部の側面がウエーハの研削面に対して垂直である場合には、搬送等のハンドリング時に環状凸部の外周エッジが非常に欠け易いという問題がある。
特に環状凸部の内周部分に欠けが生じると、後にエッチングを施した際、欠けた部分がよりエッチングされ易くなるために環状凸部が大きく浸食されて、その結果、環状凸部が補強部としての役目を果たせなくなってしまう。
また、円形凹部を囲繞する環状凸部の側面がウエーハの研削面に対して垂直であるウエーハの円形凹部内に再配線層を形成する場合、フォトリソグラフィで使用するレジスト液が円形凹部外に排出されにくいという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、環状凸部に発生する欠けを減少させるとともにエッチング液やレジスト液等の処理液を効率良く円形凹部外に排出可能なウエーハの加工方法を提供することである。
本発明によると、複数のデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを表面に備えたウエーハを加工するウエーハの加工方法であって、ウエーハの表面側に保護部材を配設する保護部材配設ステップと、保持面と該保持面に対して垂直な回転軸を備える保持手段で該保護部材が配設されたウエーハの表面側を保持する保持ステップと、ホイール基台に環状に配設された研削砥石を回転させつつ回転駆動される該保持手段で保持されたウエーハの裏面に当接させてウエーハの該デバイス領域に相当する裏面を研削して裏面に円形凹部を形成するとともに、該円形凹部を囲繞する環状凸部を形成する研削ステップとを具備し、該研削砥石はウエーハの裏面に対面してウエーハを研削する研削面と、該研削面に対して垂直な回転軸を有するホイール基台に装着される装着面と、該装着面から該回転軸方向に向かって傾斜する外周側面とを有しており、該研削ステップでは、該環状凸部の上面内周側から該円形凹部のウエーハ中心方向に向かって該研削砥石の傾斜する該外周側面に倣って傾斜する環状傾斜面が形成されることを特徴とするウエーハの加工方法が提供される。
本発明によると、環状凸部の内周側には環状傾斜面が形成されているため、環状凸部に欠けが生じにくい。また、研削後のエッチング時には環状傾斜面によって円形凹部内に供給されたエッチング液を円形凹部外へ排出され易くするとともに、円形凹部上に再配線層を形成する場合等においてレジスト液の円形凹部内からの排出が容易となる。
更に、裏面研削によって円形凹部が形成されたウエーハを切削装置で個々のチップへと分割する際には、分割後の各チップのハンドリングを容易にするために、裏面にダイシングテープを貼着しているが、本願発明では環状凸部に環状傾斜面が形成されているため、ダイシングテープ貼着時に環状凸部と円形凹部との間に気泡が発生されることが防止される。
以下、図面を参照して、本発明実施形態のウエーハの加工方法を詳細に説明する。図1を参照すると、半導体ウエーハ11の表面側斜視図が示されている。半導体ウエーハ11は、例えば厚さが700μmのシリコンウエーハから成っており、表面11aに複数のストリート(分割予定ライン)13が格子状に形成されているとともに、これら複数のストリート13によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイス15が形成されている。
このように構成された半導体ウエーハ11は、デバイス15が形成されているデバイス領域17と、デバイス領域17を囲繞する外周余剰領域19を備えている。尚、外周余剰領域19の幅は約2〜3mmに設定されている。半導体ウエーハ11の外周には、シリコンウエーハの結晶方位を示すマークとしてのノッチ21が形成されている。
半導体ウエーハ11の裏面研削時には、半導体ウエーハ11の表面11a側を研削装置のチャックテーブルで吸引保持するため、表面11aを保護する必要がある。よって、半導体ウエーハ11の表面11aには、保護部材配設ステップにより例えば保護テープ23が貼着される。従って、半導体ウエーハ11の表面11aは保護テープ23によって保護され、図2に示すように、裏面11bが露出する形態となる。
図3を参照すると、半導体ウエーハ11の裏面11bを研削加工するのに適した研削装置2の斜視図が示されている。4は研削装置2のベース(ハウジング)であり、ベース4の後方にはコラム6が立設されている。コラム6には、上下方向に延びる一対のガイドレール8が固定されている。
この一対のガイドレール8に沿って研削ユニット(研削手段)10が上下方向に移動可能に装着されている。研削ユニット10は、ベース12と、ベース12を保持する支持部14を有しており、支持部14が一対のガイドレール8に沿って上下方向に移動される移動基台16に取り付けられている。
研削ユニット10は、ベース12中に回転可能に収容されたスピンドル18と、スピンドル18の先端に固定されたマウンタ20と、マウンタ20にねじ締結され環状に配設された複数の研削砥石を有する研削ホイール22と、スピンドル18を回転駆動するサーボモータ26を含んでいる。
研削装置2は、研削ユニット10を一対の案内レール8に沿って上下方向に移動するボールねじ28とパルスモータ30とから構成される研削ユニット移動機構32を備えている。パルスモータ30を駆動すると、ボールねじ28が回転し、移動基台16が上下方向に移動される。
ベース4の上面には凹部4aが形成されており、この凹部4aにチャックテーブル機構34が配設されている。チャックテーブル機構34はチャックテーブル36を有し、図示しない移動機構により図3に示されたウエーハ着脱位置Aと、研削ユニット10に対向する研削位置Bとの間でY軸方向に移動される。38,40は蛇腹である。ベース4の前方側には、研削装置2のオペレータが研削条件等を入力する操作パネル42が配設されている。
以上のように構成された研削装置2により、半導体ウエーハ11のデバイス領域17に対応する裏面に円形凹部を形成し、外周余剰領域19に環状凸部を残存させるウエーハの加工方法について以下に説明する。
図4に示すように、スピンドル18の先端に固定されたマウンタ20に研削ホイール22が着脱可能に装着されている。研削ホイール22は、ホイール基台24と、ホイール基台24の下面外周に環状に配設された複数の研削砥石25とから構成される。
図6(A)に示すように、研削砥石25は、ウエーハ11の裏面11bに対面してウエーハを研削する研削面25aと、研削面25aに対して垂直な回転軸を有するホイール基台24に装着される装着面25bと、装着面25bから回転軸方向に向かって傾斜する外周側面25cを有している。
図3に示すウエーハ着脱位置Aに位置付けられたチャックテーブル36上に、図2に示された保護テープ23が貼着されたウエーハ11を保護テープ23を下にして吸引保持する。次いで、チャックテーブル36をY軸方向に移動して研削位置Bに位置付ける。
そして、図4及び図5に示すように、チャックテーブル36を矢印37で示す方向に例えば300rpmで回転しつつ、研削砥石25を矢印53で示す方向に例えば6000rpmで回転させるとともに、研削ユニット移動機構32を駆動して研削ホイール22の研削砥石25をウエーハ11の裏面に接触させる。そして、研削ホイール22を所定の研削送り速度で下方に所定量研削送りする。
その結果、半導体ウエーハ11の裏面には、図6(B)及び図7に示すように、デバイス領域17に対応する領域が研削除去されて所定厚さ(例えば30μm)の円形状の凹部56が形成されるとともに、外周余剰領域19に対応する領域が残存されて環状凸部58が形成される。
更に、研削砥石25は外周傾斜側面25cを有しているため、環状凸部58の内周面は、研削砥石25の傾斜する外周側面25cに倣って傾斜する環状傾斜面59として形成される。
ここで、チャックテーブル36に保持されたウエーハ11と、研削ホイール22を構成する研削砥石25との関係について図5を参照して説明する。チャックテーブル36の回転中心P1と研削砥石25の回転中心P2は偏心しており、研削砥石25の外径はウエーハ11のデバイス領域17と外周余剰領域19との境界線60の直径より小さく、境界線60の半径より大きい寸法に設定され、環状に配置された研削砥石25がチャックテーブル36の回転中心P1を通過するように設定して研削が遂行される。
研削が終了すると、図8に示すようにエッチング装置のチャックテーブル62で吸引保持した半導体ウエーハ11の円形凹部56内にエッチング液供給手段64からエッチング液を供給して、円形凹部56の底面の研削歪を除去する。
エッチング終了後には、円形凹部56内からエッチング液を排出する必要があるが、図8の一部拡大図に示すように、環状凸部58と円形凹部56との間に環状傾斜面59が形成されているため、エッチング液を矢印66で示すように円形凹部56内から容易に排出することができる。
オプションとして、ウエーハ11の円形凹部56の底面上に再配線層を形成する必要がある場合には、半導体製造プロセスで使用するフォトリソグラフィにより再配線層を形成するが、この時に使用するレジスト液を傾斜面59が形成されているため円形凹部56内から容易に排出することができる。
本実施形態のウエーハの加工方法によると、ウエーハ11の環状凸部58の内周側に環状傾斜面59が形成されているため、環状凸部58部分に欠けが生じにくい。更に、このように研削されたウエーハ11を切削装置で個々のチップへと分割する際には、分割後の各チップのハンドリングを容易にするために裏面に環状フレームに装着されたダイシングテープを貼着しているが、環状凸部58と円形凹部56との間に環状傾斜面59が形成されているため、ダイシングテープ貼着時に環状凸部58と円形凹部56との間に気泡が発生することが防止される。
2 研削装置
10 研削ユニット
11 半導体ウエーハ
17 デバイス領域
18 スピンドル
19 外周余剰領域
22 研削ホイール
25 研削砥石
36 チャックテーブル
56 円形凹部
58 環状凸部
59 環状傾斜面
10 研削ユニット
11 半導体ウエーハ
17 デバイス領域
18 スピンドル
19 外周余剰領域
22 研削ホイール
25 研削砥石
36 チャックテーブル
56 円形凹部
58 環状凸部
59 環状傾斜面
Claims (1)
- 複数のデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを表面に備えたウエーハを加工するウエーハの加工方法であって、
ウエーハの表面側に保護部材を配設する保護部材配設ステップと、
保持面と該保持面に対して垂直な回転軸を備える保持手段で該保護部材が配設されたウエーハの表面側を保持する保持ステップと、
ホイール基台に環状に配設された研削砥石を回転させつつ回転駆動される該保持手段で保持されたウエーハの裏面に当接させて、ウエーハの該デバイス領域に相当する裏面を研削して裏面に円形凹部を形成するとともに、該円形凹部を囲繞する環状凸部を形成する研削ステップとを具備し、
該研削砥石はウエーハの裏面に対面してウエーハを研削する研削面と、該研削面に対して垂直な回転軸を有するホイール基台に装着される装着面と、該装着面から該回転軸方向に向かって傾斜する外周側面とを有しており、
該研削ステップでは、該環状凸部の上面内周側から該円形凹部のウエーハ中心方向に向かって該研削砥石の傾斜する該外周側面に倣って傾斜する環状傾斜面が形成されることを特徴とするウエーハの加工方法。
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- 2009-09-25 JP JP2009220704A patent/JP2011071287A/ja active Pending
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