JP2011063308A - 吸引補助具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】注出口部24を有する容器の注出口部に設けられ、飲み口部分として使用する吸引補助具10であって、注出口部の外面に設けられた雄ねじ23aに係合する雌ねじ11aを内面に有する係合筒部11と、係合筒部の上端から径方向内方に延びるリング状天面壁12と、リング状天面壁の上面から上方に延びる吸引筒部13とからなり、
吸引筒部は内面側が内容物流入路15となり、外面側の少なくとも開口端部側水平断面が長辺と短辺とからなる略矩形状であり、長辺側側面14aの外面には複数本のリブ13cが開口端部側水平断面に対して平行に設けられ、且つリブの垂直断面は先端が曲面となる山形状13cdに形成されている。
【選択図】図1
Description
一般に内容物が収納されたパウチ容器は、そのスパウトに螺着されるねじキャップによって密閉されており、使用に際してねじキャップを開栓して使用する。たとえば、特許文献1には、筒状口部と該筒状口部の下方に連接する舟形状接着基部とからなる注出口本体と、該注出口本体を構成する舟形状接着基部に固着する樹脂フィルムなどを積層させた袋状容器本体とからなる注出口付き袋が開示されている。
特にこのような吸引補助具を偏平袋状のパウチ容器に装着する際には、パウチ本体に対する吸引補助具の取り付け角度などが定まらないために、高齢者などでは吸引補助具の締付けを確実に行えない場合がある。このため、締付け過ぎによってアダプタやスパウトが変形したり、パウチ容器を加圧して液漏れを起こしたりするおそれもあった。
本発明は上記した従来技術の問題点を解決するためになされたもので、高齢者などでもその内容物の摂取が違和感なく容易に行うことができ、使い勝手に優れた吸引補助具を提供することを目的とする。
(a)該注出口部の外面に設けられた雄ねじに係合する雌ねじを内面に有する係合筒部と、
(b)該係合筒部の上端から径方向内方に延びるリング状天面壁と、
(c)該リング状天面壁の上面から上方に延びる吸引筒部とからなり、
該吸引筒部は内面側が内容物流入路となり、外面側の少なくとも開口端部側水平断面が長辺と短辺とからなる略矩形状であり、前記長辺側側面の外面には複数本のリブが該長辺側の開口端部に対して平行に設けられ、且つ該リブの垂直断面は先端が曲面となる山形状に形成されていることを特徴とする。
前記容器がパウチ容器であって、前記注出口部が、外面に雄ねじを有する注出筒と、該注出筒の下端部の両側から外方に突出し、偏平袋状に形成されたパウチ本体の開口部に溶着される溶着部とを有するスパウトからなり、
前記係合筒部の雌ねじを前記スパウトの雄ねじに巻き締めて接続したときに前記吸引筒部の前記長辺側側面と前記パウチ本体の側面とが互いに平行となる位置で前記係合筒部の巻き締めを拘束するストッパーが、前記係合筒部の雌ねじの終端部と前記スパウトの雄ねじの始端部、或いは前記係合筒部の雌ねじの始端部と前記スパウトの雄ねじの終端部に設けられていることを特徴とする。
これによって、吸引補助具がその上部が略矩形状に形成された吸引筒部を備えているので、高齢者や障害者などでも容易にかつ違和感なくその内容物を摂取できる。
容器は、例えば、アルミニウムなどの蒸着層を有するプラスチックフィルムを素材として形成できる。このようなプラスチック材料としては例えば、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリスチレン系、ポリカ−ボネ−ト系、ポリエステル系、ポリアミド系、ABS系、ポリアセタ−ル系などの合成樹脂やその他の耐熱性樹脂、紙パルプ材などが適用できる。
また、このようなリング状天面壁を設けることによって、金型成形などにより吸引補助具を製造する場合におけるアンダーカット部分を少なくして成形性に優れたものとすることもできる。
また、前記長辺側側面の外方には複数本のリブが吸引補助具の開口端部側水平断面に対して平行に設けられており、前記リブの断面はその先端が曲面となる山形状であることにも特徴を有している。
これによって、吸引補助具を利用者が口にした際の感触をソフトにして心地よいものにすることができるとともに、吸引筒部の外周に突出したリブを設けることで吸引筒部を口中で確実に固定して、その使い勝手をさらに高めることができる。
前記係合筒部の雌ねじを前記スパウトの雄ねじに巻き締めて接続したときに前記吸引筒部の長辺側側面と前記パウチ本体の側面とが互いに平行となる位置で前記係合筒部の巻き締めを拘束するストッパーが、前記係合筒部の雌ねじの終端部と前記スパウトの雄ねじの始端部、或いは前記係合筒部の雌ねじの始端部と前記スパウトの雄ねじの終端部に設けられていることを特徴とする。
これによって、吸引補助具を偏平袋状のパウチ容器に装着する際に、高齢者や障害者などであってもパウチ本体に対する吸引補助具の取り付け角度を確実かつ容易に設定することができる。また締付け過ぎによる吸引補助具やスパウトの変形や、加圧による液漏れなどを防止することもできる。
なお、このような吸引筒部の長さが30mmより短かくなると、口中にくわえ難くなり、逆に吸引筒部の長さが50mmより長くなると、その取り扱いに不便をきたすこともあるので好ましくない。
図1は本発明の実施例に係る吸引補助具の全体斜視図であり、図2は、実施例に係る吸引補助具の長辺側及び短辺側からみた、それぞれの側面図及びその断面図(右側に示す)である。(a)の左右図は長辺側側面図及びその縦断面図であり、(b)の左右図は短辺側側面図及びその縦断面図である。図3は、実施例に係る吸引補助具をスパウトへ装着した状態を示す平面図及び正面図である。図4は、実施例に係る吸引補助具をスパウトへ装着する方法の説明図である。
図示するように、実施例の吸引補助具10は、熱殺菌可能で熱可塑性エラストマー(スチレン系エラストマー)などの軟質素材によりその断面が略矩形状となる細長管状に形成されている。
吸引筒部13における長辺13aと短辺13bから形成される内面側は、パウチ容器内の流動食などを吸引する際に所定の内容物の流入を確保することのできる流入路となる。また、吸引筒部13の長辺側側面14aと短辺側側面14bとで形成される境界部13d及び開口端部16が外方且つ下方に延びる丸みのある滑らかな面を有しているので違和感なく口に入れることができる。
さらに、リブ13cの垂直断面はその先端が曲面となる山形状13cdであるために、口中にふくんだ時に過度の刺激を与えるようなこともなく柔らかにフィットするとともに、リブ13cによって口にくわえた際に滑りにくくなるため、高齢者などでも吸引補助具10を口の中に安定して保持できる。
また、図3に示すように、吸引筒部13の長さLは30〜50mmの範囲とすることによって、パウチ容器の内容物の吸引が容易にできる。30mm未満では吸引補助具を唇によって捕捉し辛く、50mmを超える長さではその取り扱いに不便をきたすこととなるからである。
使用時には、図4に示すように、未使用時においてパウチ容器20のスパウト24の注出筒23に螺着されて封止されているキャップ25を取り外し、注出筒23の雄ねじ23aに本実施例の吸引補助具10を装着する。
本実施例の吸引補助具10は、キャップ25が取り外されたスパウト24に対して、所定角度で位置決めして取付けることのできる位置決め機構を備えている。すなわち、吸引補助具10の係合筒部11には、注出筒23外周の雄ねじ23aに螺合する雌ねじ11aが設けられており、偏平袋状となるパウチ本体21の平面に対して平行な角度で、吸引補助具10を固定できるようになっている。
図5(b)の上下図は、従来の通常のねじ機構を示すもので、本実施例とは異なり注出筒外周における雄ねじの終端部の溝又は山の形状が漸次縮小するように形成されているため、キャップの内側に形成されている雌ねじを注出筒23外周の雄ねじを巻き締めて接続する際に回転停止位置が定まらない。
これに対し、本実施例のねじ機構は、図5(a)に示すように、雌ねじ11aの終端部11bとスパウト24の注出筒23外周の雄ねじ23aの始端部23bにストッパーを設けることにより、確実に巻き締め停止位置を定めることができる。
なお、上記ストッパーの構成は、係合筒部11の内面に形成された雌ねじ11aの終端部とスパウト24の注出筒23外周の雄ねじの始端部との組合せに変えて、係合筒部の雌ねじの始端部とスパウトの雄ねじの終端部という組合せとしても、同様に巻き締め停止位置を確実に定めることができる。
従って、使用者が吸引筒部13を口にくわえた状態でパウチ本体21の平面状側面21aを両手でスクイズしながら吸引することが容易となり、内容物のスムーズな押し出しを可能とする。
パウチ本体21は、ヒートシール可能なプラスチックシート、通常ポリオレフィン系の樹脂シートを複数重ね合わせるように溶着して作られる。
パウチ容器20のスパウト24は、パウチ本体21の開口端に溶着部22で溶着されて取り付けられている。
また、長辺13aと短辺13bとの設定サイズを調整することにより、吸引補助具10の流入路を大きくすることにより、内容物をスムーズに注出することができる。
さらに、吸引補助具10は、係合筒部11と吸引筒部13との間に係合筒部の上端から径方向内方に延びるリング状天面壁を設けているので、吸引補助具10をスパウト24の注出筒23に確実に装着することができ、装着部分からの漏れがなく衛生的に使用できる。
11 係合筒部
11a 雌ねじ
11b 終端部
12 リング状天面壁
13 吸引筒部
13a 長辺
13b 短辺
13c リブ
13cd 山形状
13d 境界部
14a 長辺側側面
14b 短辺側側面
15 流入路
16 開口端部
20 パウチ容器
21 パウチ本体
22 溶着部
23 注出筒
23a 雄ねじ
23b 始端部
24 スパウト(注出口部)
25 キャップ
Claims (3)
- 注出口部を有する容器の該注出口部に設けられ、飲み口部分として使用する吸引補助具であって、
(a)該注出口部の外面に設けられた雄ねじに係合する雌ねじを内面に有する係合筒部と、(b)該係合筒部の上端から径方向内方に延びるリング状天面壁と、
(c)該リング状天面壁の上面から上方に延びる吸引筒部とからなり、
該吸引筒部は内面側が内容物流入路となり、外面側の少なくとも開口端部側水平断面が長辺と短辺とからなる略矩形状であり、前記長辺側側面の外面には複数本のリブが該開口端部側水平断面に対して平行に設けられ、且つ該リブの垂直断面は先端が曲面となる山形状に形成されていることを特徴とする吸引補助具。 - 前記吸引筒部の短辺が僅かに外方に膨らんだ円弧を有し、前記長辺側側面と前記短辺側側面とで形成される境界部が丸みのある滑らかな面から形成され、前記吸引筒部の開口端部が外方且つ下方に延びる丸みのある滑らかな面から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の吸引補助具。
- 前記容器がパウチ容器であって、前記注出口部が、外面に雄ねじを有する注出筒と、該注出筒の下端部の両側から外方に突出し、偏平袋状に形成されたパウチ本体の開口部に溶着される溶着部とを有するスパウトからなり、
前記係合筒部の雌ねじを前記スパウトの雄ねじに巻き締めて接続したときに前記吸引筒部の前記長辺側側面と前記パウチ本体の側面とが互いに平行となる位置で前記係合筒部の巻き締めを拘束するストッパーが、前記係合筒部の雌ねじの終端部と前記スパウトの雄ねじの始端部、或いは前記係合筒部の雌ねじの始端部と前記スパウトの雄ねじの終端部に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸引補助具。
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