JP2011063194A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】排水性を確保しつつ、制駆動制の低下を抑制できるタイヤの提供。
【解決手段】本発明に係る空気入りタイヤ1は、路面と接するトレッドに、タイヤ周方向タイヤ周方向TCに沿って延びる複数の周方向溝41、43、45、51、53、55、57と、少なくとも一方の端部が周方向溝41、又は周方向溝45に連通する中央ラグ溝12、中央ラグ溝14とが形成され、中央ラグ溝12、中央ラグ溝14の溝幅W1は、略一定であり、中央ラグ溝12、中央ラグ溝14には、タイヤ赤道線CL側からトレッド幅方向外側に向かうに連れて、溝深さが深くなるように傾斜する傾斜部70が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、路面と接するトレッドに、タイヤ周方向に沿って延びる複数の周方向溝と、少なくとも一方の端部が周方向溝に連通するラグ溝とが形成されるタイヤに関する。
従来、タイヤでは、ブロックの変形を抑制し、偏摩耗を抑制する様々な方法が用いられている。例えば、トレッド幅方向に沿って形成されたラグ溝に、他のラグ溝よりも溝深さが浅くなっている底上げ部をタイヤ赤道線側に設ける方法が知られている(例えば、特許文献1)。このようなタイヤによれば、底上げ部によりブロックの剛性が確保される。このため、ブロックの変形を抑制し、偏摩耗を抑制できる。更に、このタイヤでは、底上げ部の溝幅を他のラグ溝よりも広くすることで、溝深さが浅くなった分のラグ溝の断面積を確保している。これにより、排水性を確保し、ハイドロプレーニングを抑制できる。
特開2007−1484号公報(第4−6頁、第1、3−5図)
しかしながら、上述した従来のタイヤでは、次のような問題があった。すなわち、底上げ部の溝幅を他のラグ溝よりも広くしているため、各ブロックにおいて、底上げ部が設けられるタイヤ赤道線側の剛性が低下し、制駆動性が低下してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、排水性を確保しつつ、制駆動制の低下を抑制できるタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、路面と接するトレッドに、タイヤ周方向(タイヤ周方向TC)に沿って延びる複数の周方向溝(例えば、周方向溝53)と、少なくとも一方の端部が前記周方向溝に連通するラグ溝(例えば、中央ラグ溝12)とが形成されるタイヤ(空気入りタイヤ1)であって、前記ラグ溝の溝幅(溝幅W1)は、略一定であり、前記ラグ溝には、タイヤ赤道線(タイヤ赤道線CL)側からトレッド幅方向外側に向かうに連れて、溝深さが深くなるように傾斜する傾斜部(例えば、傾斜部70)が設けられていることを要旨とする。
このようなタイヤによれば、ラグ溝の溝幅は、略一定であるとともに、ラグ溝には、タイヤ赤道線側からトレッド幅方向外側に向かうに連れて、溝深さが深くなるように傾斜する傾斜部が設けられている。このため、ラグ溝では、タイヤ赤道線側からトレッド幅方向外側にかけて排水できるため、ハイドロプレーニング現象の発生を低減できる。
また、ラグ溝の溝幅は、略一定であるため、各ブロックにおいて、ラグ溝に沿った部分の剛性が、均一になり、一部に応力が集中することを抑制できる。また、傾斜部により、トレッドの剛性が確保される。このため、トレッドの変形を抑制し、偏摩耗を抑制できる。従って、排水性を確保しつつ、制駆動制の低下を抑制できる空気入りタイヤ1を提供できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記傾斜部の傾斜に沿った直線と、トレッド幅方向(トレッド幅方向TW)に沿った直線とが成す角度(傾斜角度θ2)は、35度以上、55度以下であることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1又は2の特徴に係り前記トレッドの踏面から前記溝浅部分までのタイヤ径方向(タイヤ径方向TD)に沿った深さ(溝深さD1)は、前記トレッドの踏面から前記ラグ溝の底部(底部122)までのタイヤ径方向に沿ったラグ溝深さ(溝深さD2)に対して、1%以上、30%以下に設定されることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、排水性を確保しつつ、制駆動制の低下を抑制できるタイヤを提供することができる。
本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1を構成するトレッドの展開図である。 本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1を構成するトレッドの踏面を示した模式図である。 本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1のタイヤ径方向及びトレッド幅方向に沿った断面図である。図3(a)は、図1に示すA−A断面図である。図3(b)は、図1に示すB−B断面図である。 本発明の変形例1に係る空気入りタイヤ1のタイヤ径方向及びトレッド幅方向に沿った断面図である。
次に、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[実施形態]
本実施形態においては、(1)空気入りタイヤの構成、(2)ショルダー陸部A1の詳細構成、(3)中央陸部A2の詳細構成、(4)中央ラグ溝12の形状、(5)比較評価、(6)変形例、(7)作用・効果、(8)その他の実施形態について説明する。
(1)空気入りタイヤの構成
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1を構成するトレッドの展開図である。図2は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1を構成するトレッドの踏面Gを示した模式図である。空気入りタイヤ1の路面と接するトレッドには、タイヤ周方向TCに沿って延びる複数の周方向溝が形成される。具体的には、トレッドには、周方向溝41、周方向溝43、周方向溝45、周方向溝51、周方向溝53、周方向溝55、周方向溝57が形成される。トレッドは、複数の周方向溝により、ショルダー陸部と、中央陸部とに区画される。具体的には、トレッドは、周方向溝41及び周方向溝45により、ショルダー陸部A1と、中央陸部A2と、ショルダー陸部A3とに区画される。
ショルダー陸部A1及びショルダー陸部A3は、トレッドにおいて、トレッド幅方向TWの両端に位置する。ショルダー陸部A1は、周方向溝51により、ショルダー最外陸部102と、ショルダー陸部104とに区画される。同様に、ショルダー陸部A3は、周方向溝57によりショルダー最外陸部116と、ショルダー陸部114とに区画される。ショルダー陸部A1及びショルダー陸部A3には、ショルダーラグ溝がそれぞれ形成される。
(2)ショルダー陸部A1の詳細構成
次に、ショルダー陸部A1について、更に詳細を説明する。なお、ショルダー陸部A3は、ショルダー陸部A1と同等の形状であるため、その詳細の説明については、省略する。
ショルダー陸部A1には、タイヤ周方向TCに沿って延びる周方向溝が少なくとも1つ形成される。具体的には、ショルダー陸部A1には、周方向溝51が形成される。ショルダー陸部A1は、トレッド幅方向TWの最も外側に位置する周方向溝51によって、トレッド幅方向TWの最も外側に区画されるショルダー最外陸部102を含む。ショルダー陸部A1には、複数のショルダーラグ溝が形成される。ショルダーラグ溝は、ショルダー陸部A1において、タイヤ周方向TCに対して傾斜した方向に延びる。
ショルダーラグ溝は、ショルダーラグ溝10と、ショルダーラグサイプ20と、ショルダーラグサイプ22とを含む。ショルダーラグサイプ20及びショルダーラグサイプ22は、ショルダーラグ溝10よりも溝幅が細い。例えば、ショルダーラグ溝10の溝幅は、2mm〜74mmに設定される。ショルダーラグサイプ20の溝幅は、0.5mm〜0.8mmに設定される。ショルダーラグサイプ22の溝幅は、0.5mm〜0.8mmに設定される。 ショルダーラグサイプ20は、トレッド幅方向TWの外側に延びる途中で、ショルダーラグ溝10に連なる。ショルダーラグ溝10は、トレッドの接地端L1まで延在する。
ショルダー陸部A1と同様に、ショルダー陸部A3には、周方向溝57、ショルダーラグ溝16と、ショルダーラグサイプ28と、ショルダーラグサイプ30とが形成される。ショルダーラグ溝16は、トレッドの接地端L2まで延在する。
(3)中央陸部A2の詳細構成
次に、中央陸部A2について、更に詳細を説明する。中央陸部A2は、トレッドにおいて、ショルダー陸部A1及びショルダー陸部A3よりもトレッド幅方向TWの中央側に位置する。中央陸部A2は、周方向溝53、周方向溝43、及び周方向溝55により、中央陸部106、中央陸部108、中央陸部110、中央陸部112に区画される。中央陸部A2には、複数の中央ラグ溝が形成される。中央ラグ溝は、中央ラグ溝12及び中央ラグ溝14と、中央ラグ溝12及び中央ラグ溝14よりも溝幅の細い中央ラグサイプとを含む。中央ラグ溝12及び中央ラグ溝14は、中央陸部106及び中央陸部112にそれぞれ形成される。中央ラグ溝12及び中央ラグ溝14の両端は、トレッド幅方向TWの両側に位置する周方向溝に連通する。中央ラグ溝12及び中央ラグ溝14の溝幅W1は、延在方向に対して、略一定である。例えば、中央ラグ溝12及び中央ラグ溝14の溝幅W1は、1.5mm〜2.5mmに設定される。中央ラグ溝12と、タイヤ周方向TCに隣り合う中央陸部に形成される中央ラグ溝12とのタイヤ周方向TCの間隔Pは、中央ラグ溝14、中央ラグサイプ、それぞれ同じ距離に設定される。
中央ラグサイプは、中央陸部106、中央陸部108、中央陸部110及び中央陸部112にそれぞれ形成される。具体的には、中央ラグサイプ24及び、中央ラグサイプ26が、中央陸部に形成される。中央ラグサイプ24は、中央陸部106及び、中央陸部108に連続的に形成される。すなわち、中央陸部106において、中央ラグサイプ24の一端は、中央陸部106内で終端する。中央ラグサイプ24の他端は、周方向溝53に連なる。中央ラグサイプ24は、中央陸部108において、中央陸部106の延在方向の延長上に形成される。すなわち、中央陸部108の中央ラグサイプ24の両端は、周方向溝53、周方向溝43にそれぞれ連なる。中央ラグサイプ26は、中央ラグサイプ24と同様に、中央陸部110及び中央陸部112に連続的に形成される。中央ラグサイプ24及び中央ラグサイプ26の溝幅は、延在方向に対して、略一定である。中央ラグサイプ24及び中央ラグサイプ26の溝幅は、0.5mm〜0.8mmに設定される。
中央ラグ溝は、タイヤ周方向TCに対して傾斜した方向に沿って延びる。すなわち、中央ラグ溝は、タイヤのトレッド面視において、右上がりに延在する。具体的には、タイヤのトレッド面視において、中央ラグ溝12に沿った直線と、タイヤ周方向TCに沿った直線とが成すセンタラグ溝角度θ1は、鋭角である。具体的には、センタラグ溝角度θ1は、30度以上、50度以下である。タイヤのトレッド面視において、中央ラグ溝12、中央ラグ溝14、中央ラグサイプ24、中央ラグサイプ26と、タイヤ周方向TCに沿った直線とがなす角度は、略一致している。中央ラグ溝の延在方向は、ショルダーラグ溝の延在方向と反対である。ここで記載した「反対」とは、具体的には、中央ラグ溝の延在方向が、タイヤ赤道線CLを軸として、ショルダーラグ溝の延在方向と、略線対称の関係にあることを示す。
(4)中央ラグ溝12の形状
次に、中央陸部A2に形成される中央ラグ溝12の形状ついて、図3を用いて、更に詳細を説明する。図3は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1のタイヤ径方向及びトレッド幅方向に沿った断面図である。具体的には、図3(a)は、図1に示す中央ラグ溝12を通るA−A断面図である。図3(b)は、図1に示す中央陸部A2の踏面を通るB−B断面図である。なお、中央ラグ溝14は、中央ラグ溝12と同等の形状であるため、その詳細の説明については、省略する。
図3(a)に示すように、中央ラグ溝12には、タイヤ赤道線CL側からトレッド幅方向外側に向かうに連れて、中央ラグ溝12の溝深さが深くなるように傾斜する傾斜部70が設けられている。具体的には、傾斜部70は、周方向溝53に連通する溝浅部分130から、周方向溝41に向かうに連れて中央ラグ溝12の溝深さが深くなるように傾斜する。傾斜部70において、溝深さが最も浅い溝浅部分130は、面取りされている。具体的には、溝浅部分130において面取りされた面は、タイヤ径方向TD、及びトレッド幅方向TWに沿った断面において、円弧状、或いは、平面上に形成される。溝浅部分130において面取りされた面は、タイヤ赤道線CL側の周方向溝53に対向する。溝浅部分130において面取りされた面は、タイヤ径方向TD、及びトレッド幅方向TWに沿った断面において、タイヤ赤道線CL側の周方向溝53に対向する。トレッドの踏面Gから、溝浅部分130までのタイヤ径方向TDに沿った溝深さD1は、トレッドの踏面Gから、底部122までのタイヤ径方向TDに沿った溝深さD2に対して、1%以上、30%以下に設定される。例えば、溝深さD1は、0.1mm以上、1.5mm以下に設定される。溝浅部分130を頂点として、タイヤ赤道線CL側では、タイヤ径方向TDに深くなることにより、周方向溝53が形成される。また、溝浅部分130を頂点として、トレッド幅方向TW外側では、タイヤ径方向TDに深くなることにより、中央ラグ溝12が形成される。中央ラグ溝12の延在方向及びタイヤ径方向TDに沿った断面において、中央ラグ溝12の延在方向に沿った傾斜部70の幅W2は、トレッドの踏面における中央ラグ溝12の幅W3に対して、30%以上、60%以下に設定される。すなわち、トレッドの踏面における中央ラグ溝12の幅W3とは、トレッド面視における中央ラグ溝12に沿った中央陸部106の幅を示す。
中央ラグ溝12の溝底部120は、底部122と、傾斜底部124とにより構成される。タイヤ径方向TD、及びトレッド幅方向TWに沿った断面において、底部122は、略直線状に形成される。具体的には、底部122は、周方向溝41と連なる端部134と、傾斜底部124との交点となる端部132とを両端とする部位である。すなわち、端部132と、端部134とを結ぶ直線は、略直線状に形成される。また、トレッドの踏面Gから、底部122までのタイヤ径方向TDに沿った溝深さD2は、一定に保たれる。例えば、溝深さD2は、4mm以上、6mm以下に設定される。また、傾斜底部124は、周方向溝53と連なる溝浅部分130と、端部132とを両端とする部位である。すなわち、傾斜底部124は、溝浅部分130から端部132にかけて傾斜する。また、溝深さD1だけでなく、例えば、トレッドの踏面Gから、周方向溝53の底部までのタイヤ径方向TDに沿った溝深さD3は、トレッドの踏面Gから、周方向溝41の底部までのタイヤ径方向TDに沿った溝深さD4に対して、50%に設定される。
タイヤ径方向TD、及びトレッド幅方向TWに沿った断面において、傾斜底部124は、略直線状に形成される。傾斜部70の傾斜に沿った直線と、トレッド幅方向TWに沿った直線とが成す傾斜角度θ2は、35度以上、55度以下である。例えば、傾斜角度θ2は、45度に設定されている。すなわち、タイヤ径方向TD、及びトレッド幅方向TWに沿った断面において、傾斜底部124と、トレッド幅方向TWに沿った直線とが成す角度が、傾斜角度θ2となる。
(5)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(5.1)評価方法、(5.2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(5.1)評価方法
以下に示す空気入りタイヤを用いて、(5.1.1)制動性能評価、(5.1.2)ハイドロプレーニング性能評価、及び(5.1.3)摩耗時における外観評価を行った。空気入りタイヤに関するデータは、以下に示す条件において測定された。
・ タイヤサイズ :155/65R14
・ リムホイールサイズ :14×4.5JJ
・ 内圧 :230kPa
・ 車種 :軽自動車(国産 FF)
・ 荷重条件 :車両重量+2名乗車
(5.1.1)制動性能評価
評価方法:各空気入りタイヤを車両に装着し、内圧、荷重条件を設定後、乾燥路面において、速度100km/hからフルブレーキを掛けて停止するまでの距離(減速度)を‘100’とし、各空気入りタイヤの減速度を評価した。なお、指数が大きいほど、制動性能が優れていることを示す。
(5.1.2)ハイドロプレーニング性能評価
評価方法:各空気入りタイヤを車両に装着し、内圧、荷重条件を設定後、湿潤路面において、速度50km/h〜80km/hの間で、速度を変更し、横向き最大加速度を15回算出した。評価結果は、比較例1に係る空気入りタイヤの評価結果を100としたときの対比指数で表示した。評価結果の数値は、大きい数値を示すほど、優れた性能を有することを示す。
(5.1.3)摩耗時における外観評価
評価方法:各空気入りタイヤについて、タイヤが摩耗した際に、トレッド幅方向及びタイヤ径方向に沿った断面に投影した溝において、タイヤ有効溝深さのトレッド幅方向の長さが、タイヤにおける最も深い周方向溝に挟まれた領域の幅に対して30%以上であれば、良とし、30%に満たない場合は否と評価する。ただし、タイヤ有効溝深さとは、タイヤ周方向において最も深い溝深さからトレッドウェアーインジケーターの高さを引いた長さを示す。
比較例1乃至6、実施例1乃至6の空気入りタイヤは、図1に示すようなトレッドをそれぞれ備えている。具体的には、比較例1の空気入りタイヤは、傾斜角度θ2が90度に設定されており、周方向溝と、ラグ溝との間で壁部を形成し、実質的に傾斜部が設けられていない点で、空気入りタイヤ1と異なる。比較例2の空気入りタイヤは、トレッドの踏面からラグ溝の底部までのタイヤ径方向に沿ったラグ溝深さが一定であり、傾斜部が形成されていない点で、空気入りタイヤ1と異なる。比較例3、4の空気入りタイヤは、ラグ溝が形成されていない点で、空気入りタイヤ1と異なる。比較例5、6の空気入りタイヤは、傾斜部において、溝深さが最も浅い溝浅部分が、トレッド踏面と同じ高さに設けられている。このため、ラグ溝と、周方向溝とが一部連通していない点で、空気入りタイヤ1と異なる。
実施例1乃至6の空気入りタイヤは、傾斜角度θ2及び溝深さD1がそれぞれ異なっている。
(5.2)評価結果
各空気入りタイヤの評価結果について、表1を参照しながら説明する。
Figure 2011063194
表1に示すように、比較例2乃至4の空気入りタイヤは、比較例1の空気入りタイヤと比べて、摩耗時における溝面積変化率が、確保されず、ハイドロプレーニング性能が低下した。比較例5、6の空気入りタイヤは、摩耗時における溝面積変化率は、確保されたものの、比較例1の空気入りタイヤと比べて、ハイドロプレーニング性能が低下した。実施例1乃至6の空気入りタイヤは、比較例1の空気入りタイヤと比べて、ハイドロプレーニング性能を同等以上に維持しつつ、制駆動制を向上できることが分かった。
(6)変形例
上述した実施形態では、傾斜部70の幅W2は、トレッドの踏面における中央ラグ溝12の幅W3に対して、30%以上、60%以下に、傾斜角度θ2は、35度以上、55度以下に設定される。変形例では、これと異なる傾斜部の形状について、説明する。なお、以下の変形例においては、実施形態と異なる点を主に説明し、重複する説明を省略する。
(6.1)変形例1
図4は、本発明の実施形態の変形例1に係る空気入りリタイヤのタイヤ径方向及びトレッド幅方向に沿った断面図である。具体的には、図4は、中央ラグ溝12Bを通る断面図である。図5に示すように、中央ラグ溝12Bには、タイヤ赤道線CL側からトレッド幅方向外側に向かうに連れて、中央ラグ溝12Bの溝深さが深くなるように傾斜する傾斜部70Bが、設けられている。具体的には、傾斜部70Bは、溝浅部分130Bと同一の高さに形成される平坦な部分を有する。すなわち、中央ラグ溝12Bの溝底部は、底部122Bと、傾斜底部124Bと、平坦底部126Bとにより構成される。具体的には、底部122Bは、傾斜底部124Bに連なる。また、トレッドの踏面Gから底部122Bまでの深さは、一定に保たれる。傾斜底部124Bは、平坦底部126Bと、底部122Bとに連なり、平坦底部126Bから底部122Bにかけて傾斜する。平坦底部126Bは、傾斜底部124Bにつらなり、溝浅部分130Bと同一の高さに形成される。
(7)作用・効果
以上説明したように、本実施形態によれば、中央ラグ溝12の溝幅は、略一定であるとともに、中央ラグ溝12には、タイヤ赤道線CL側からトレッド幅方向TW外側に向かうに連れて、溝深さが深くなるように傾斜する傾斜部70が設けられている。このため、中央ラグ溝12では、タイヤ赤道線CL側からトレッド幅方向TW外側にかけて排水できるため、ハイドロプレーニング現象の発生を低減できる。
また、中央ラグ溝12の溝幅W1は、略一定であるため、各ブロックにおいて、中央ラグ溝12に沿った部分の剛性が、均一になり、一部に応力が集中することを抑制できる。また、傾斜部70により、中央陸部106の剛性が確保される。このため、中央陸部106の変形を抑制し、偏摩耗を抑制できる。
従って、排水性を確保しつつ、制駆動性能の低下を抑制できる空気入りタイヤ1を提供できる。
ハイドロプレーニング現象は、接地圧の高い中央陸部の排水性に大きく寄与する。
本実施形態では、傾斜部70の傾斜に沿った直線と、トレッド幅方向TWに沿った直線とが成す傾斜角度θ2は、35度以上、55度以下である。このため、排水性を更に向上しつつ、制駆動制の低下を更に抑制できる。なお、傾斜角度θ2が、35度よりも小さい場合、摩耗時の外観が低下する可能性がある。また、傾斜角度θ2が、55度よりも大きい場合、中央ラグ溝12では、中央陸部106の一部の剛性が充分に確保できず、中央陸部106が変形し、制動性能が低下する可能性がある。
本実施形態では、トレッドの踏面Gから溝浅部分130までのタイヤ径方向TDに沿った溝深さD1は、トレッドの踏面Gから中央ラグ溝12の底部122までのタイヤ径方向TDに沿った溝深さD2に対して、1%以上、30%以下に設定される。このため、排水性を更に向上しつつ、制駆動制の低下を更に抑制できる。なお、溝深さD1が、溝深さD2に対して、1%よりも小さく設定される場合、周方向溝53を流れる水が、傾斜部70を乗り越えて、中央ラグ溝12へ流れにくくなり、ハイドロプレーニング現象の発生を低減できない可能性がある。また、溝深さD1が、溝深さD2に対して、30%よりも大きく設定される場合、中央ラグ溝12では、中央陸部106の剛性が充分に確保されず、中央陸部106が変形し、制動性能が低下する可能性がある。
(8)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。本発明は、中央ラグ溝12の延在方向及びタイヤ径方向TDに沿った断面において、傾斜部70の幅W2は、中央ラグ溝12の幅W3に対して、30%以上、60%以下に設定されていなくても構わない。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
θ1…センタラグ溝角度、θ2…傾斜角度、A1、A3…ショルダー陸部、A2…中央陸部、CL…タイヤ赤道線、D1、2、3、4…溝深さ、G…踏面、L1、L2…接地端、P…間隔、TC…タイヤ周方向、TC…タイヤ周方向タイヤ周方向、TD…タイヤ径方向
、TW…トレッド幅方向、W1…溝幅、W2、W3…幅、1…空気入りタイヤ、10…ショルダーラグ溝、12、12A、12B、14…中央ラグ溝、16…ショルダーラグ溝、20、22…ショルダーラグサイプ、24、26…中央ラグサイプ、28、30…ショルダーラグサイプ、41、43、45、51、53、55、57…周方向溝、70、70A、70B…傾斜部、102、116…ショルダー最外陸部、104、114…ショルダー陸部、106、108、110、112…中央陸部、120…溝底部、122、122B…底部、124、124A、124B…傾斜底部、126B…平坦底部、130、130A、130B…溝浅部分、132、134、134A…端部

Claims (3)

  1. 路面と接するトレッドに、タイヤ周方向に沿って延びる複数の周方向溝と、少なくとも一方の端部が前記周方向溝に連通するラグ溝とが形成されるタイヤであって、
    前記ラグ溝の溝幅は、略一定であり、
    前記ラグ溝には、タイヤ赤道線側からトレッド幅方向外側に向かうに連れて、溝深さが深くなるように傾斜する傾斜部が設けられているタイヤ。
  2. 前記傾斜部の傾斜に沿った直線と、トレッド幅方向に沿った直線とが成す角度は、35度以上、55度以下である請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記トレッドの踏面から前記溝浅部分までのタイヤ径方向に沿った深さは、
    前記トレッドの踏面から前記ラグ溝の底部までのタイヤ径方向に沿ったラグ溝深さに対して、1%以上、30%以下に設定される請求項1又は2に記載のタイヤ。
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