JP2011059603A - 静電荷潜像現像用トナーとその製造方法、該トナーを用いた現像剤、画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジ - Google Patents

静電荷潜像現像用トナーとその製造方法、該トナーを用いた現像剤、画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有する樹脂を含有するにも拘わらず、耐ホットオフセット性が確保でき、低温定着性にも優れ、画像濃度、ヘイズ度が良好な画像が得られると共に、耐熱保存性も良好な静電荷潜像現像用トナーとその製造方法、及び、該トナーを用いた現像剤、画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジの提供。
【解決手段】結着樹脂、着色剤、離型剤を含有し、該結着樹脂が、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有さない結晶性を有するポリエステル樹脂(a)と、同骨格を有する樹脂(b)とからなり、樹脂(b)のポリヒドロキシカルボン酸骨格は、モノマー成分換算で、光学純度X(%)=|X(L体)−X(D体)|が80%以下である〔但し、X(L体)、X(D体)はそれぞれ光学活性モノマー換算でのL体比率(モル%)、D体比率(モル%)〕静電荷潜像現像用トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、静電印刷、プリンター、ファクシミリ、静電記録等の電子写真方式の画像形成に用いられる静電荷潜像現像用トナーとその製造方法、及び、該トナーを用いた現像剤、画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジに関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置、静電記録装置等において、電気的又は磁気的潜像は、静電荷潜像現像用トナーによって顕像化されている。例えば、電子写真法では、感光体上に静電荷像(潜像)を形成した後、トナーを用いて潜像を現像し、トナー画像を形成している。トナー画像は、通常、紙等の記録媒体上に転写された後、加熱等の方法で定着される。
静電荷潜像現像用トナーは、一般に、結着樹脂中に着色剤、帯電制御剤等を含有する着色粒子であり、その製造方法には、大別して粉砕法と懸濁重合法とがある。
前記粉砕法では、熱可塑性樹脂中に、着色剤、帯電制御剤、オフセット防止剤等を溶融混合し均一に分散させて得られるトナー組成物を粉砕し、分級することにより、トナーを製造する。この粉砕法によれば、ある程度優れた特性を有するトナーを製造することができるが、材料の選択に制限がある。例えば、溶融混合により得られるトナー組成物は、経済的に使用可能な装置により粉砕し分級できるものでなければならない。この要請から、溶融混合により得られるトナー組成物は、充分に脆くせざるを得ない。しかし、このようなトナー組成物を粉砕する際には粒径分布が広い粒子が形成されやすい。このとき、良好な解像度と階調性のある複写画像を得ようとすると、例えば、粒径5μm以下の微粉と、粒径20μm以上の粗粉とを分級により除去しなければならず、収率が非常に低くなるという問題がある。また、前記粉砕法では、着色剤、帯電制御剤等を熱可塑性樹脂中に均一に分散させることが困難であり、得られるトナーは、流動性、現像性、耐久性、画像品質等に悪影響が生じるという問題がある。
そこで、特許文献1及び2には、予め重合反応により合成した樹脂を溶解させた樹脂溶液を、界面活性剤又は水溶性樹脂等の分散(助)剤及び無機微粒子、樹脂微粒子等の分散安定剤の存在下、水性媒体中に分散させ、加熱、減圧等によって溶剤を除去することによりトナーを得る溶解樹脂懸濁法が提案されている。この溶解樹脂懸濁法によれば、分級しなくても均一なトナーが得られる。
また、電子写真方式の画像形成装置では、熱ローラ等の加熱部材を使用して行われる接触加熱方式による定着工程において、加熱部材に対する離型性(以下、耐オフセット性と称することもある)が要求される。この耐オフセット性は、溶解樹脂懸濁法において、変性ポリエステル樹脂を用いることで解決が図られている(特許文献3参照)。
ところで、トナーの構成成分の70%以上を占める結着樹脂は、そのほとんどが石油資源を原料としており、石油資源の枯渇問題、石油資源を大量消費して二酸化炭素を大気中へ排出することによる温暖化問題が懸念されている。そこで、結着樹脂として、大気中の二酸化炭素を取り込んで成長する植物由来の樹脂を使用すれば、生じる二酸化炭素は、環境中で循環するだけとなり、温暖化問題と石油資源の枯渇問題を同時に解決できる可能性があり、このような植物由来の樹脂を結着樹脂として用いたトナーが種々提案されている。例えば、特許文献4では、結着樹脂として、ポリ乳酸を使用することが提案されている。しかし、この提案のようにポリ乳酸をそのまま用いた場合、ポリエステル樹脂に比べてエステル結合の濃度が高いため、定着時に熱可塑性樹脂としての作用が低くなる。また、トナーが非常に硬くなるため、粉砕性に欠け、生産性が劣るという問題がある。
また、特許文献5では、乳酸、及び3官能以上のオキシカルボン酸を含有する組成物を脱水重縮合して得られたポリエステル樹脂、及び着色剤を含有する静電荷潜像現像用トナーが提案されている。しかし、この提案では、乳酸の水酸基とオキシカルボン酸のカルボキシル基との脱水重縮合反応によりポリエステル樹脂を形成しているため、分子量が大きくなり、シャープメルト性が損なわれ、低温定着性に欠けるという問題がある。
また、特許文献6では、熱特性を改良するために、ポリ乳酸系生分解性樹脂とテルペンフェノール共重合体とを含有する電子写真用トナーが開示されているが、低温定着性とホットオフセット性を同時に満足できるものではない。
これらの先行技術文献に係るトナーは、いずれも粉砕法により得られるものであるため、分級によって生じるトナーのロスと、それに伴う廃棄の問題がある。また、粉砕法に必要なエネルギー量が比較的大きいことから、更なる環境負荷の低減が必要とされている。
また、植物由来の樹脂として、汎用で入手しやすいポリ乳酸は、特許文献7及び8に記載されているような乳酸の脱水縮合、もしくは乳酸環状ラクチドの開環重合によって合成される。このため、ポリ乳酸を用いてトナーを製造する際には、前記特許文献1〜3のような溶解樹脂懸濁法を用いることができる。しかし、ポリ乳酸は、L体又はD体のみでは結晶性が高いため、有機溶剤に対する溶解性が極めて低く、溶解樹脂懸濁法を用いることは困難である。これに対して、特許文献9ではポリ乳酸のL体及びD体を混合して結晶性を低下させて、有機溶剤への溶解性を向上させることが開示されている。
その一方で、ポリ乳酸は、分子量の制御が難しいこと、炭素原子のみを介してエステル結合が存在することから、トナーに必要な物性をポリ乳酸のみで達成することは困難である。これに対して、従来から用いられている方法のように、ポリ乳酸と、それ以外の樹脂を混合することで、トナーに必要な物性、及び熱特性を確保することが考えられるが、ポリ乳酸は、トナーに汎用に用いられるポリエステル樹脂及びスチレン−アクリル共重合体に対する相溶性及び分散性が極めて悪いため、このような方法でトナーを製造することが非常に困難である。
また、ポリ乳酸の結晶化速度が遅いため、溶解樹脂懸濁法を用いて製造したトナーは、ポリ乳酸の結晶状態を制御することが困難であり、結晶性が高いポリ乳酸と結晶性が低いポリ乳酸が混在していることがある。そのため、結晶性が低いポリ乳酸を有する部分が、経時で結晶成長することにより帯電量、画像濃度が経時で変化するという問題がある。
一方、省エネルギー化の達成を目的とした低温定着や高速複写のように、定着時にトナーに与える熱エネルギーは低下する傾向にある。低温定着に対応したトナーを得る方法としては、一般に低軟化点の樹脂やワックスを用いて低温定着化を図る方法が提案されている。
しかし、このような方法で得られる低温定着トナーは、熱に弱いため、使用する機械の熱や保存時の熱により固化する、いわゆるブロッキングを起こすという問題があるほか、充分な定着温度範囲を確保することが困難である。
そこで、低温定着性の改善を目的として、例えば、結着樹脂中にガラス転移温度がシャープメルト性を有する特定の結晶性樹脂を含有させたトナーなどが提案されている。
例えば特許文献10では、結晶性樹脂と特定のポリカーボネート樹脂やポリアリレート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂などを含有させたトナー、また、特許文献11では、シクロオレフィン系共重合体樹脂と結晶性樹脂を含有させたトナーなどが提案されている。
しかし、これらの方法では、十分な低温定着性を得ることができず、仮に、シャープメルト性により、画像の低温定着化に寄与するトナーを得ることができたとしても、ガラス転移温度を低下させ過ぎると、耐熱保存性が悪化することがある。また、分子量を小さくして樹脂の軟化温度を低下させ過ぎると、ホットオフセット発生温度が低下するという問題があり、画像の低温定着化と耐熱保存性との両立を図ることが困難である。
このように、ポリ乳酸を含有するが、定着性、画像濃度、ヘイズ度、及び耐熱保存性に優れ、経時での定着性変化が少ない静電荷潜像現像用トナー及びその関連技術は未だ得られておらず、更なる改良、開発が望まれているのが現状である。
本発明は、ポリ乳酸のような光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有する樹脂を含有するにも拘わらず、耐ホットオフセット性が確保でき、低温定着性にも優れ、画像濃度、ヘイズ度が良好な画像を得ることができると共に、耐熱保存性も良好な静電荷潜像現像用トナーとその製造方法、及び、該トナーを用いた現像剤、画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジの提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち上記課題は、次の1)〜13)の発明によって解決される。
1) 少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を含有する静電荷潜像現像用トナーであって、
前記結着樹脂が、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有さない樹脂(a)と、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有する樹脂(b)とからなり、
前記樹脂(a)が結晶性を有するポリエステル樹脂であり、
前記樹脂(b)のポリヒドロキシカルボン酸骨格は、モノマー成分換算で、光学純度X(%)=|X(L体)−X(D体)|が80%以下である〔ただし、X(L体)は光学活性モノマー換算でのL体比率(モル%)、X(D体)は光学活性モノマー換算でのD体比率(モル%)を表す。〕
ことを特徴とする静電荷潜像現像用トナー。
2) 前記樹脂(a)を、−20℃から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した時のDSC吸熱ピーク温度が、50〜150℃であることを特徴とする1)に記載の静電荷潜像現像用トナー。
3) 前記樹脂(a)が、下記一般式(1)で表されることを特徴とする1)又は2)に記載の静電荷潜像現像用トナー。
Figure 2011059603
(上記式中、n及びmは繰返単位数を表し、pは1〜3の整数を表し、R及びRは互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子又は炭化水素基を表す。)
4) 前記樹脂(b)のポリヒドロキシカルボン酸骨格が炭素数3〜6のヒドロキシカルボン酸が共重合した骨格であることを特徴とする1)〜3)のいずれかに記載の静電荷潜像現像用トナー。
5) 前記樹脂(b)が、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有するポリエステルジオール(b11)と、(b11)以外のポリエステルジオール(b12)とを、伸長剤とともに反応させて得られる直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)を含有することを特徴とする1)〜4)のいずれかに記載の静電荷潜像現像用トナー。
6) 前記(b11)と(b12)の質量比が、31:69〜90:10であることを特徴とする5)に記載の静電荷潜像現像用トナー。
7) 前記樹脂(a)と樹脂(b)の質量比が、1:99〜30:70であることを特徴とする1)〜6)のいずれかに記載の静電荷潜像現像用トナー。
8) 有機溶媒中に少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を溶解乃至分散させた溶液乃至分散液を水系媒体中で乳化乃至分散させて静電荷潜像現像用トナーを造粒することを特徴とする1)〜7)のいずれかに記載の静電荷潜像現像用トナーの製造方法。
9) 1)〜7)のいずれかに記載の静電荷潜像現像用トナーを含むことを特徴とする現像剤。
10) 更にキャリアを含むことを特徴とする9)に記載の現像剤。
11) 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記現像剤が、9)又は10)に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
12) 静電潜像担持体表面を帯電させる帯電工程と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像を現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、前記現像剤が、9)又は10)に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
13) 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、前記現像剤が、9)又は10)に記載の現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
本発明によれば、ポリ乳酸のような光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有する樹脂を含有するにも拘わらず、耐ホットオフセット性が確保でき、低温定着性にも優れ、画像濃度、ヘイズ度が良好な画像を得ることができるできると共に、耐熱保存性も良好な静電荷潜像現像用トナーとその製造方法、及び、該トナーを用いた現像剤、画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジを提供できる。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す図である。 プロセスカートリッジの一例を示す図である。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明の静電荷潜像現像用トナー(以下、単にトナーということもある)は、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有し、更に必要に応じてその他の構成成分を含有する。
前記結着樹脂としては、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有さない樹脂(a)と、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有する樹脂(b)とを組み合わせて用いる。
樹脂(a)と樹脂(b)の質量比は、1:99〜30:70が好ましい。樹脂(a)の割合が1:99以上であれば、結着樹脂組成物の相溶性が低下したり、低温定着性が悪化したりすることはなく、30:70以下であれば、結着樹脂組成物の可塑化が進んで保存安定性が悪化したりすることはない。
また、樹脂(a)としては結晶性を有するポリエステル樹脂を用いる。
このような樹脂(a)は融点を有し、該融点において結晶転移を起こすと同時に、固体状態から急激に溶融粘度が低下するシャープメルト性を有する。その結果、溶融開始温度直前までは結晶性により耐熱保存性が良好であり、溶融開始温度では急激な粘度低下を生じて定着するので、優れた耐熱保存性と低温定着性とを兼ね備えたトナーを作製することができる。また、離型幅(低温定着下限温度とホットオフセット発生温度との差)にも優れる。
また、樹脂(a)は樹脂(b)に部分的に相溶可能であるものが好ましい。樹脂(a)と樹脂(b)の少なくとも一部が互いに相溶することにより、トナーの溶融粘度が低下し始める温度を低下させることができる。また、樹脂(b)よりも融点の高い樹脂(a)が分散し、トナーのガラス転移温度が低くても耐ブロッキング性が確保される。
樹脂(a)としては、結晶性を有するポリエステル樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ヘキサメチレングリコール、テトラメチレングリコール等のポリオールと、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の多塩基酸とを縮重合して得られるポリエステル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテル類;アクリル酸ベヘニル、メタクリル酸ベヘニル、イタコン酸ベヘニル、イタコン酸ステアリル等の直鎖のアルキルエステル;を主重合単位として含む重合体などが挙げられる。
具体例としては日本合成化学製;HP−320などが挙げられる。
また、前記結晶性ポリエステル樹脂としては、炭素数2〜6のジオール化合物、特に、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及びこれらの誘導体を80モル%以上、好ましくは85〜100モル%含有するアルコール成分と、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、又はこれらの誘導体からなる酸成分とを用いて合成される下記一般式(1)で表される樹脂が好ましい。
Figure 2011059603
(上記式中、n及びmは、繰返単位数を表し、pは1〜3の整数を表し、R及びRは、互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子又は炭化水素基を表す。)
樹脂(a)の結晶性及び軟化点を制御するため、樹脂(a)を合成する際に、アルコール成分としてグリセリン等の3価以上の多価アルコールを追加したり、酸成分として無水トリメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸を追加したりして縮重合を行った非線状ポリエステルなどを使用してもよい。なお、樹脂(a)の分子構造は、固体NMRなどにより確認することができる。
樹脂(a)の重量平均分子量(Mw)は、オルトジクロロベンゼン可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による分子量分布で、1,000〜30,000が好ましく、1,000〜6,500がより好ましい。該重量平均分子量(Mw)が1,000以上であれば、耐熱保存性が悪化することはなく、30,000以下であれば、低温定着性が悪化することはない。
樹脂(a)の数平均分子量(Mn)は、オルトジクロロベンゼン可溶分のGPCによる分子量分布で、500〜6,000が好ましく、500〜2,000がより好ましい。
また、(Mw/Mn)としては、1.7〜8が好ましく、2〜5がより好ましい。
更に、前記GPCによる分子量分布において、横軸をlog(M)、縦軸を質量%で表した分子量分布図のピーク位置が3.5〜4.0の範囲にあり、ピークの半値幅が1.5以下であるものが好ましい。
前記GPCによる分子量分布の測定は、例えば、以下のようにして行うことができる。
すなわち、まず、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させる。この温度でカラム溶媒としてオルトジクロロベンゼンを毎分1mlの流速で流し、試料濃度を0.05〜0.6質量%に調整した樹脂のオルトジクロロベンゼン溶液を50〜200μl注入して検出器で測定する。試料の分子量は、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical Co.又は東洋ソーダ工業社製の、分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、1.1×10、3.9×10、8.6×10、2×10、及び4.48×10のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いることが好ましい。なお、前記検出器としてはRI(屈折率)検出器を用いることができる。
樹脂(a)の融解温度及びF1/2温度は、耐熱保存性が悪化しない範囲で低いことが好ましく、例えばDSC法による吸熱ピーク温度が50〜150℃であることが好ましい。該融解温度及び該F1/2温度が50℃以上であれば、耐熱保存性が悪化したり、現像装置内部の温度でブロッキングが発生したりすることはなく、150℃以下であれば、定着下限温度が高くなって低温定着性が悪化したりすることはない。なお、DSC法とは、ASTM D3418−82に規定する方法である。
樹脂(a)は、赤外吸収スペクトルにおいて965±10cm−1及び990±10cm−1の少なくとも一方に、オレフィンのδCH(面外変角振動)に基づく吸収を有するものが好ましい。該吸収が存在すると、低温定着性が向上する。
樹脂(a)の酸価は、紙と樹脂(a)との親和性を考慮した場合、低温定着性を実現するためには8mgKOH/g以上が好ましく、20mgKOH/g以上がより好ましい。一方、ホットオフセット性を向上させるためには、45mgKOH/g以下が好ましい。
樹脂(a)の水酸基価は、低温定着性、帯電特性の向上の点から、0〜50mgKOH/gが好ましく、5〜50mgKOH/gがより好ましい。
樹脂(b)としては、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有し、ポリヒドロキシカルボン酸骨格のモノマー成分換算での光学純度X(%)=|X(L体)−X(D体)|が80%以下のものを用いる。好ましくは60%以下である。ここで、X(L体)は光学活性モノマー換算でのL体比率(モル%)、X(D体)は光学活性モノマー換算でのD体比率(モル%)を表す。
該光学純度Xが80%以下であれば、溶剤溶解性、樹脂の透明性が向上するとともに、好ましい製造方法である後述の(I)の製造方法を適用しやすい。
また、樹脂(b)を用いると、顔料やワックスの樹脂中への分散を均一にし易く、また透明性が高いため、顔料やワックスを内包するトナーに使用した場合には画像濃度やヘイズ度が良好になる。
なお、前記光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有する樹脂は、後述する直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)のように、光学活性を有さないモノマーを共重合したものであってもよい。
前記ポリヒドロキシカルボン酸骨格は、ヒドロキシカルボン酸を直接脱水縮合する方法、又は、対応する環状エステルを開環重合する方法で形成できる。ポリヒドロキシカルボン酸の分子量を大きくするには環状エステルの開環重合が好ましい。
ヒドロキシカルボン酸としては、脂肪族ヒドロキシカルボン酸(グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸等)、芳香族ヒドロキシカルボン酸(サリチル酸、クレオソート酸、マンデル酸、バーリン酸、シリング酸等)あるいはこれらの混合物が挙げられ、対応する環状エステルとしては、グリコリドなどのラクチド、γ−ブチロラクトン、6−バレロラクトン等が挙げられる。
これらの中で、結着樹脂の透明性と熱特性の観点から、脂肪族ヒドロキシカルボン酸が好ましく、更に好ましいのは炭素数2〜6の脂肪族ヒドロキシカルボン酸であり、特に好ましくはグリコール酸、乳酸、及びそれらのラクチドであり、最も好ましくは、グリコール酸及び乳酸である。
ヒドロキシカルボン酸の環状エステルを用いる場合には、重合で得られる樹脂のヒドロキシカルボン酸骨格は、環状エステルを構成するヒドロキシカルボン酸が重合した骨格となる。例えば乳酸のラクチドを用いて得られる樹脂のポリヒドロキシカルボン酸骨格は、乳酸が重合した骨格になる。
樹脂(b)としては、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有するポリエステルジオール(b11)と、(b11)以外のポリエステルジオール(b12)とを、伸長剤とともに反応させて得られる直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)を含有することが好ましい。
直鎖状ポリエステルは構造が単純であり、分子量や物性(熱特性、他樹脂との相溶性など)の制御が容易である。また、前記直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)は(b11)と(b12)のユニットから構成されるので、(b12)のユニットに用いるポリエステル種、分子量、構造によっても物性制御が可能になるメリットがあり、従来の乳酸を含有する組成物に比べて、明確な物性制御手段を具備させることができる。
直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)を得るためには、(b11)、(b12)及び伸長剤が、それぞれ2官能である必要がある。いずれかが3官能以上であると、架橋反応が進行し直鎖状ポリエステルを得ることができない。
ポリエステルジオール(b11)は、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を形成する際に、ジオール(11)を添加して共重合することにより得られる。好ましいジオールとしては、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数2〜30)(以下、アルキレンオキサイドを「AO」と略記する)などが挙げられる。AOとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどが挙げられる。
上記ジオールは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよいが、好ましいのは、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ビスフェノールAのAO付加物であり、特に好ましいのは、1,3−プロピレングリコールである。
(b11)以外のポリエステルジオール(b12)としては、後述するポリエステル樹脂のうちの、ジオール(11)とジカルボン酸(13)の反応物と同様のものが使用可能であり、重合時にジオールとジカルボン酸の仕込み比率を調整して、水酸基を過剰にすることにより得られる。ジカルボン酸(13)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデセニルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);炭素数8以上の分岐アルキレンジカルボン酸[ダイマー酸、アルケニルコハク酸(ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸など)、アルキルコハク酸(デシルコハク酸、ドデシルコハク酸、オクタデシルコハク酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
中でも(b12)として好ましいものは、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)のAO付加物(付加モル数2〜30)から選ばれる1種以上と、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、コハク酸から選ばれる1種以上との反応物である。
(b11)及び(b12)の数平均分子量(以下、Mnと略記する)は、直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)の物性調整の観点から、500〜30000が好ましく、更に好ましくは1000〜20000、最も好ましくは2000〜5000である。
また、(b11)と(b12)の質量比は、31:69〜90:10が好ましく、結着樹脂の透明性と熱特性の観点から、更に好ましくは、40:60〜80:20である。
前記伸長剤としては、(b11)及び(b12)が有する水酸基と反応可能な官能基を2つ有しているものであれば、特に制限されないが、後述するジカルボン酸(13)及びその無水物、ポリイソシアネート(15)、ポリエポキシド(19)のうち、2官能のものが挙げられる。これらのうち、(b11)及び(b12)との相溶性の観点から、ジイソシアネート化合物及びジカルボン酸化合物が好ましく、更に好ましくはジイソシアネート化合物である。
具体的には、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸(及び無水物)、フマル酸(及び無水物)、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,4′−及び/又は4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート(水添MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等が挙げられるが、中でも好ましいのは、コハク酸、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸(及び無水物)、フマル酸(及び無水物)、及びHDI、IPDIであり、最も好ましいのは、マレイン酸(及び無水物)、フマル酸(及び無水物)、及びIPDIである。
直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)中の伸長剤の含有量は、透明性と熱特性の観点から0.1〜30質量%が好ましく、更に好ましくは1〜20質量%である。
樹脂(b)中の直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)の含有量は、トナーの用途に応じて適宜好ましい範囲に調整すればよいが、結着樹脂の透明性と熱特性の観点から、樹脂(b)全体の40〜100質量%が好ましく、更に好ましくは60〜90質量%である。
直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)に含まれるヒドロキシカルボン酸が、乳酸のような光学活性モノマーの場合でも、直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)のポリヒドロキシカルボン酸骨格の、モノマー成分換算での光学純度Z(%)=|Z(L体)−Z(D体)|が80%以下である場合には〔ただし、Z(L体)は光学活性モノマー換算でのL体比率(モル%)、Z(D体)は光学活性モノマー換算でのD体比率(モル%)を表す。〕、溶剤溶解性の観点から上記と同様の含有量が好ましい。しかし、上記光学純度Zが80%を越える場合には、溶剤溶解性の観点から、樹脂(b)中の直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)の含有率Yモル%とZの関係は、Y≦−1.5Z+220を満たすことが好ましい。
樹脂(b)としては、上記の直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)以外に、トナーの用途・目的に応じて適宜好ましい公知の樹脂を併用することができる。また、併用する樹脂は、樹脂粒子形成工程で前駆体(b0)が反応して得られる樹脂(b2)であってもよく、粒子形成が容易であるという観点から、前駆体(b0)を用いて、併用する樹脂を含有させる方法が好ましい。前駆体(b0)、及び、(b0)から(b2)を得る反応方法は後述のものが使用できる。
好ましい併用樹脂としては、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられるが、中でもポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂が好ましく、特に、1,2−プロピレングリコールからなる構成部分を有するポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂が好ましい。
上記直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)以外の併用樹脂の含有量は、用途に応じて適宜好ましい範囲に調整すればよいが、結着樹脂の透明性と熱特性の観点から、樹脂(b)全体の60質量%以下が好ましく、更に好ましくは10〜40質量%である。
樹脂(b)の数平均分子量(GPCで測定、測定法の詳細は後述する。以下、Mnと略記する)、融点(DSCで測定)、ガラス転移温度(Tg)、sp値(sp値の計算方法はPolymer Engineering and Science,Feburuary,1974、Vol.14、No.2 P.147〜154による)は、用途によって好ましい範囲に適宜調整すればよい。
例えば、樹脂(b)のMnは、好ましくは1,000〜500万、更に好ましくは2,000〜50万である。樹脂(b)の融点は、好ましくは20℃〜300℃、更に好ましくは80℃〜250℃である。樹脂(b)のTgは、好ましくは20℃〜200℃、更に好ましくは40℃〜200℃である。樹脂(b)のsp値は、好ましくは8〜16、更に好ましくは9〜14である。
上記Tgは、DSC測定又はフローテスター測定(DSCで測定できない場合)から求められる値である。
DSC測定は、セイコー電子工業社製DSC20、SSC/580を用い、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で行うことができる。
フローテスター測定には、島津製作所製の高架式フローテスターCFT500型を用いる。その測定条件は下記のとおりであり、後述する実施例についても同様である。
(フローテスター測定条件)
・荷重:30kg/cm
・昇温速度:3.0℃/min
・ダイ口径:0.50mm
・ダイ長さ:10.0mm
本発明において、ポリエステル樹脂等のポリウレタン樹脂以外の樹脂の、数平均分子量(Mn)、及び重量平均分子量(Mw)は、テトラヒドロフラン(THF)可溶分について、GPCにより以下の条件で測定される。
・装置(一例) :東ソー製HLC−8120
・カラム(一例) :TSKgelGMHXL(2本)
:TSKgelMultiporeHXL−M(1本)
・試料溶液 :0.25%のTHF溶液
・溶液注入量 :100μl
・流量 :1ml/分
・測定温度 :40℃
・検出装置 :屈折率検出器
・基準物質 :東ソー製標準ポリスチレン(TSKstandardPOLYS
TYRENE)12点
(分子量500 1050 2800 5970 9100
18100 37900 96400 190000
355000 1090000 2890000)
また、ポリウレタン樹脂のMn及びMwは、GPCにより以下の条件で測定される。
・装置(一例) :東ソー製HLC−8220GPC
・カラム(一例) :GuardcolumnαTSKgelα−M
・試料溶液 :0.125%のジメチルホルムアミド溶液
・溶液注入量 :100μl
・流量 :1ml/分
・温度 :40℃
・検出装置 :屈折率検出器
・基準物質 :東ソー製標準ポリスチレン(TSKstandardPOLYS
TYRENE)12点
(分子量500 1050 2800 5970 9100
18100 37900 96400 190000
355000 1090000 2890000)
前駆体(b0)としては、反応性基を有するプレポリマー(α)と硬化剤(β)の組合せを用いることもできる。ここで「反応性基」とは硬化剤(β)と反応可能な基のことをいう。この場合、トナー粒子の形成工程で前駆体(b0)を反応させて得られる樹脂(b2)を含有するトナー粒子を形成する方法としては、反応性基含有プレポリマー(α)、硬化剤(β)及び必要により有機溶剤(u)を含む油相を、トナー材料溶液の水系分散液中に分散させ、加熱により反応性基含有プレポリマー(α)と硬化剤(β)を反応させて樹脂(b2)を含有するトナー粒子を形成させる方法;反応性基含有プレポリマー(α)又はその有機溶剤溶液乃至分散液をトナー材料溶液の水系分散液中に分散させ、ここに水溶性の硬化剤(β)を加え反応させて、樹脂(b2)を含有するトナー粒子を形成させる方法;反応性基含有プレポリマー(α)が水と反応して硬化するものである場合は、反応性基含有プレポリマー(α)又はその有機溶剤溶液乃至分散液をトナー材料溶液の水性分散液(W)に分散させることで水と反応させて、樹脂(b2)を含有するトナー粒子を形成させる方法等が挙げられる。
反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基と、硬化剤(β)の組合せの例としては、下記〔1〕、〔2〕が挙げられるが、水中での反応率の観点から〔1〕が好ましい。
〔1〕反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)であり、硬化剤(β)が活性水素基含有化合物(β1)である組合せ。
〔2〕反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が活性水素含有基(α2)であり、硬化剤(β)が活性水素含有基と反応可能な化合物(β2)である組合せ。
上記組合せ〔1〕における活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)としては、イソシアネート基(α1a)、ブロック化イソシアネート基(α1b)、エポキシ基(α1c)、酸無水物基(α1d)、酸ハライド基(α1e)などが挙げられる。これらのうち好ましいのは、(α1a)、(α1b)、(α1c)であり、特に好ましいのは、(α1a)、(α1b)である。ブロック化イソシアネート基(α1b)は、ブロック化剤によりブロックされたイソシアネート基のことをいう。上記ブロック化剤としては、オキシム類[アセトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、ジエチルケトオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、メチルエチルケトオキシム等];ラクタム類[γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクタム等]:炭素数1〜20の脂肪族アルコール類[エタノール、メタノール、オクタノール等];フェノール類[フェノール、クレゾール、キシレノール、ノニルフェノール等];活性メチレン化合物[アセチルアセトン、マロン酸エチル、アセト酢酸エチル等];塩基性窒素含有化合物[N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、2−ヒドロキシピリジン、ピリジン−N−オキサイド、2−メルカプトピリジン等]:及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいのはオキシム類であり、特に好ましいのはメチルエチルケトオキシムである。
反応性基含有プレポリマー(α)の骨格としては、ポリエーテル(αw)、ポリエステル(αx)、エポキシ樹脂(αy)、ポリウレタン(αz)などが挙げられる。これらのうち好ましいのは、(αx)、(αy)、(αz)であり、特に好ましいのは(αx)、(αz)である。
ポリエーテル(αw)としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイドなどが挙げられる。
ポリエステル(αx)としては、ジオール(11)とジカルボン酸(13)の重縮合物、ポリラクトン(ε−カプロラクトンの開環重合物)などが挙げらる。
エポキシ樹脂(αy)としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)とエピクロルヒドリンとの付加縮合物などが挙げられる。
ポリウレタン(αz)としては、ジオール(11)とポリイソシアネート(15)の重付加物、ポリエステル(αx)とポリイソシアネート(15)の重付加物などが挙げられる。
ポリエステル(αx)、エポキシ樹脂(αy)、ポリウレタン(αz)などに反応性基を含有させる方法としては、下記〔1〕〔2〕などの方法が挙げられる。
〔1〕二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させる方法。
〔2〕二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させ、更に残存した該官能基と反応可能な官能基及び反応性基を含有する化合物を反応させる方法。
上記方法〔1〕では、水酸基含有ポリエステルプレポリマー、カルボキシル基含有ポリエステルプレポリマー、酸ハライド基含有ポリエステルプレポリマー、水酸基含有エポキシ樹脂プレポリマー、エポキシ基含有エポキシ樹脂プレポリマー、水酸基含有ポリウレタンプレポリマー、イソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマーなどが得られる。
構成成分の比率は、例えば、水酸基含有ポリエステルプレポリマーの場合、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率が、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/1、更に好ましくは、1.5/1〜1/1、特に好ましくは1.3/1〜1.02/1である。他の骨格、末端基のプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
上記方法〔2〕では、上記方法〔1〕で得られたプレプリマーに、ポリイソシアネートを反応させることでイソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ブロック化ポリイソシアネートを反応させることでブロック化イソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ポリエポキサイドを反応させることでエポキシ基含有プレポリマーが得られ、ポリ酸無水物を反応させることで酸無水物基含有プレポリマーが得られる。
官能基及び反応性基を含有する化合物の使用量は、例えば、水酸基含有ポリエステルにポリイソシアネートを反応させてイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを得る場合、ポリイソシアネートの比率が、イソシアネート基[NCO]と、水酸基含有ポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、好ましくは5/1〜1/1、更に好ましくは4/1〜1.2/1、特に好ましくは2.5/1〜1.5/1である。他の骨格、末端基を有するプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
反応性基含有プレポリマー(α)中の1分子当たりの反応性基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、更に好ましくは、平均1.8〜2.5個である。上記範囲にすることで、硬化剤(β)と反応させて得られる硬化物の分子量が大きくなる。
反応性基含有プレポリマー(α)のMnは、好ましくは500〜30,000、更に好ましくは1,000〜20,000、特に好ましくは2,000〜10,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)の重量平均分子量は、1,000〜50,000、好ましくは2,000〜40,000、更に好ましくは4,000〜20,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)の粘度は、100℃において、好ましくは2,000ポイズ以下、更に好ましくは1,000ポイズ以下である。2,000ポイズ以下にすることで、少量の有機溶剤で粒度分布のシャープな結着樹脂が得られる点で好ましい。
活性水素基含有化合物(βl)としては、脱離可能な化合物によりブロック化されていてもよいポリアミン(β1a)、ポリオール(β1b)、ポリメルカプタン(β1c)、水(β1d)などが挙げられる。これらのうち好ましいのは、(β1a)、(β1b)、(β1d)であり、更に好ましいものは、(β1a)、(β1d)であり、特に好ましいのは、ブロック化されたポリアミン類及び(β1d)である。
(β1a)の例としては、脂肪族ポリアミン類(C2〜C18):脂肪族ポリアミン{C2〜C6のアルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)、ポリアルキレン(C2〜C6)ポリアミン〔ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなど〕};これらのアルキル(C1〜C4)又はヒドロキシアルキル(C2〜C4)置換体〔ジアルキル(C1〜C3)アミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミンなど〕;脂環又は複素環含有脂肪族ポリアミン〔3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなど〕;芳香環含有脂肪族アミン類(C8〜C15)(キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミンなど)、脂環式ポリアミン(C4〜C15):1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4′−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)など、複素環式ポリアミン(C4〜C15):ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4−ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジンなど、芳香族ポリアミン類(C6〜C20):非置換芳香族ポリアミン〔1,2−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、1,4−フェニレンジアミン、2,4′−ジフェニルメタンジアミン、4,4′−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリアミン、ナフチレンジアミンなど;核置換アルキル基〔メチル,エチル,n−プロピル、i−プロピル、ブチルなどのC1〜C4アルキル基)を有する芳香族ポリアミン、たとえば2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、4,4′−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジエチル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジブチル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジイソプロピル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジブチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3′,5,5′−テトラメチルベンジジン、3,3′,5,5′−テトライソプロピルベンジジン、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テトラエチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テトライソプロピル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テトラブチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3′−メチル−2′,4−ジアミノジフェニルメタン,3,5−ジイソプロピル−3′−メチル−2′,4−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジエチル−2,2′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニルメタン、3,3′,5,5′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,3′,5,5′−テトライソプロピル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,3′,5,5′−テトラエチル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′,5,5′−テトライソプロピル−4,4′−ジアミノジフェニルスルホンなど〕、及びこれらの異性体の種々の割合の混合物;核置換電子吸引基(Cl,Br,I,Fなどのハロゲン;メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基;ニトロ基など)を有する芳香族ポリアミン〔メチレンビス−o−クロロアニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、2−クロル−1,4−フェニレンジアミン、3−アミノ−4−クロロアニリン、4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン、2,5−ジクロル−1,4−フェニレンジアミン、5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン、3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル−5,5′−ジブロモジフェニルメタン、3,3′−ジクロロベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン、ビス(4−アミノフェニル)スルフイド、ビス(4−アミノフェニル)テルリド、ビス(4−アミノフェニル)セレニド、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフイド、4,4′−メチレンビス(2−ヨードアニリン)、4,4′−メチレンビス(2−ブロモアニリン)、4,4′−メチレンビス(2−フルオロアニリン)、4−アミノフェニル−2−クロロアニリンなど〕;2級アミノ基を有する芳香族ポリアミン〔上記芳香族ポリアミンの−NHの一部又は全部が−NH−R′(R′はアルキル基、たとえばメチル、エチルなどの低級アルキル基)で置き換ったもの〕〔4,4′−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼンなど〕、ポリアミドポリアミン:ジカルボン酸(ダイマー酸など)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類(上記アルキレンジアミン,ポリアルキレンポリアミンなど)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミンなど、ポリエーテルポリアミン:ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコールなど)のシアノエチル化物の水素化物などが挙げられる。
中でも(β1a)として好ましいものは、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン及びそれらの混合物である。
(β1a)が脱離可能な化合物でブロック化されたポリアミンである場合の例としては、前記ポリアミン類と炭素数3〜8のケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、炭素数2〜8のアルデヒド化合物(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド)から得られるアルジミン化合物、エナミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。
ポリオール(β1b)としては、前記ジオール(11)及びポリオール(12)と同様のものが例示される。ジオール(11)単独、又はジオール(11)と少量のポリオール(12)の混合物が好ましい。
ポリメルカプタン(β1c)としては、エチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオールなどが挙げられる。
必要により活性水素基含有化合物(β1)と共に反応停止剤(βs)を用いることができる。反応停止剤を(βl)と一定の比率で併用することにより、樹脂(b2)を所定の分子量に調整することが可能である。反応停止剤(βs)としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなど);モノアミンをブロックしたもの(ケチミン化合物など):モノオール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、フェノールなど);モノメルカプタン(ブチルメルカプタン、ラウリルメルカブタンなど);モノイソシアネート(ラウリルイソシアネートフェニルイソシアネートなど):モノエポキサイド(ブチルグリシジルエーテルなど)などが挙げられる。
上記組合せ〔2〕における反応性基含有プレポリマー(α)が有する活性水素含有基(α2)としては、アミノ基(α2a)、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)(α2b)、メルカプト基(α2c)、カルボキシル基(α2d)及びそれらが脱離可能な化合物でブロック化された有機基(α2e)などが挙げられる。これらのうち好ましいのは、(α2a)、(α2b)及びアミノ基が脱離可能な化合物でブロック化された有機基(α2e)であり、特に好ましいのは、(α2b)である。アミノ基が脱離可能な化合物でブロック化された有機基としては、前記(β1a)の場合と同様のものが例示できる。
活性水素含有基と反応可能な化合物(β2)としては、ポリイソシアネート(β2a)、ポリエポキシド(β2b)、ポリカルボン酸(β2c)、ポリカルボン酸無水物(β2d)、ポリ酸ハライド(β2e)などが挙げられる。これらのうち好ましいのは、(β2a)、(β2b)であり、更に好ましいのは、(β2a)である。
ポリイソシアネート(β2a)としては、前述したポリイソシアネート(15)と同様のものが例示され、好ましいものも同様である。ポリエポキシド(β2b)としては、前述したポリエポキシド(19)と同様のものが例示される。
ポリカルボン酸(β2c)としては、ジカルボン酸(β2c−1)、3価以上のポリカルボン酸(β2c−2)が挙げられ、(β2c−1)単独、及び(β2c−1)と少量の(β2c−2)の混合物が好ましい。ジカルボン酸(β2c−1)としては、前述したジカルボン酸(13)と同様のものが挙げられ、3価以上のポリカルボン酸(β2c−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)が挙げられ、好ましいものも同様である。なお、ジカルボン酸(13)又は3価以上のポリカルボン酸(β2c−2)としては、上述のものの酸無水物、酸ハライド又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてもよい。
ポリカルボン酸無水物(β2d)としては、ピロメリット酸無水物などが挙げられる。
ポリ酸ハライド類(β2e)としては、前記(β2c)の酸ハライド(酸クロライド、酸ブロマイド、酸アイオダイド)などが挙げられる。
更に、必要により(β2)と共に反応停止剤(βs)を用いることができる。
硬化剤(β)の比率は、反応性基含有プレポリマー(α)中の反応性基の当量[α]と、硬化剤(β)中の活性水素含有基[β]の当量の比[α]/[β]として、好ましくは1/2〜2/1、更に好ましくは1.5/1〜1/1.5、特に好ましくは1.2/1〜1/1.2である。なお、硬化剤(β)が水(β1d)である場合は、水は2価の活性水素化合物として取り扱う。
反応性基含有プレポリマー(α)と硬化剤(β)を含有する前駆体(b0)を水系媒体中で反応させた樹脂(b2)が樹脂粒子(B)並びに結着樹脂の構成成分となる。
反応性基含有プレポリマー(α)と硬化剤(β)を反応させた樹脂(b2)の重量平均分子量は、好ましくは3000以上、更に好ましくは3,000〜1000万、特に好ましくは5000〜100万である。
また、反応性基含有プレポリマー(α)と硬化剤(β)との水系媒体中での反応時に、直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)等の反応性基含有プレポリマー(α)及び硬化剤(β)と反応しないポリマー[いわゆるデッドポリマー]を系内に含有させることにより、樹脂(b)は、反応性基含有プレポリマー(α)と硬化剤(β)を水系媒体中で反応させて得られた樹脂(b2)と、直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)等の反応させていない樹脂の混合物となる。
(着色剤)
本発明のトナーの着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得ることが可能な公知の顔料や染料が使用できる。
例えば、黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
また、橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキが挙げられる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
トナー中における着色剤の含有量は、1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。含有量が1質量%未満ではトナーの着色力が低下することがあり、15質量%を超えると、トナー中での顔料の分散不良が起こり、着色力の低下及びトナーの電気特性の低下を招くことがある。
着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。このような樹脂としては、例えば、ポリエステル、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、スチレン又はその置換体の重合体が特に好ましい。
前記スチレン又はその置換体の重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリ(p−クロロスチレン)、ポリビニルトルエン等が挙げられる。スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等が挙げられる。
前記マスターバッチは、高せん断力をかけて、樹脂と着色剤を混合又は混練させて製造することができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶媒を添加することが好ましい。また、いわゆるフラッシング法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がない点で好適である。フラッシング法は、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶媒と共に混合又は混練し、着色剤を樹脂側に移行させて水及び有機溶媒を除去する方法である。混合又は混練には、例えば、三本ロールミル等の高せん断分散装置を用いることができる。
(離型剤)
本発明のトナーの離型剤としては公知のものが使用できるが、特に脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、ポリエチレンワックス、モンタンワックス及び酸化ライスワックスを単独又は組み合わせて使用することができる。カルナウバワックスとしては、微結晶のものが良く、酸価が5以下であり、トナーバインダー中に分散した時の粒子径が1μm以下の粒径であるものが好ましい。モンタンワックスについては、一般に鉱物より精製されたモンタン系ワックスを指し、カルナウバワックス同様、微結晶であり、酸価が5〜14であることが好ましい。酸化ライスワックスは、米ぬかワックスを空気酸化したものであり、その酸価は10〜30が好ましい。その理由は、これらのワックスは本発明のトナー結着樹脂に対して適度に微分散するため、後述するようにオフセット防止性と転写性・耐久性ともに優れたトナーとすることが容易なためである。これらワックス類は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他の離型剤としては、固形シリコーンワックス、高級脂肪酸高級アルコール、モンタン系エステルワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等、従来公知の種々の離型剤を混合して使用することもできる。
本発明のトナーに使用する離型剤の融点は70〜90℃が好ましい。70℃以上であればトナーの耐熱保存性が悪化することはなく、90℃以下であれば低温での離型性が発現せず、耐コールドオフセット性の悪化、定着機への紙の巻付きなどが発生するようなこともない。
これらの離型剤の使用量は、トナー樹脂成分に対し、1〜20質量%程度が好ましく、更に好ましくは3〜10質量%である。1質量%以上であれば、十分なオフセット防止効果が得られ、20質量%以下であれば、転写性、耐久性が低下するようなこともない。
(帯電制御剤:CCA)
本発明のトナーには必要に応じて帯電制御剤を含有させることができる。
その例としては、ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料、例えばC.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue 25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)など及びこれらの塩基性染料のレーキ顔料、C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩、或いはジブチル又はジオクチルなどのジアルキルスズ化合物、ジアルキルスズボレート化合物、グアニジン誘導体、アミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂、特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩、特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサルチル酸、ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体、スルホン化した銅フタロシアニン顔料、有機ホウ素塩類、含フッ素四級アンモニウム塩、カリックスアレン系化合物等が挙げられる。
ブラック以外のカラートナーは、当然目的の色を損なう帯電制御剤の使用は避けるべきであり、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好適に使用される。
帯電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.01〜2質量部が好ましく、0.02〜1質量部がより好ましい。含有量が、0.01質量部以上であれば十分な帯電制御性が得られ、2質量部以下であれば、トナーの帯電性が大きくなりすぎることがなく、主帯電制御剤の効果を減退させることもなく、現像ローラとの静電的吸引力が増大してトナーの流動性低下や画像濃度の低下を招くということもない。
本発明のトナーには、層状無機鉱物が有する層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物(以下、変性層状無機鉱物と略称する)を含有することが好ましい。このような変性層状無機鉱物としては、スメクタイト系の基本結晶構造を持つものを有機物カチオンで変性したものが望ましい。また、層状無機鉱物の2価金属の一部を3価の金属に置換することにより、金属アニオンを導入することが出来る。しかし、金属アニオンを導入すると親水性が高くなるため、金属アニオンの少なくとも一部を有機アニオンで変性した層状無機化合物が望ましい。
前記変性層状無機鉱物の有機物カチオン変性剤としては、第4級アルキルアンモニウム塩、フォスフォニウム塩、イミダゾリウム塩などが挙げられるが、第4級アルキルアンモニウム塩が望ましい。前記第4級アルキルアンモニウムとしては、トリメチルステアリルアンモニウム、ジメチルステアリルベンジルアンモニウム、オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムなどが挙げられる。
前記変性層状無機鉱物の有機物アニオン変性剤としては、更に分岐、非分岐又は環状アルキル(C1〜C44)、アルケニル(C1〜C22)、アルコキシ(C8〜C32)、ヒドロキシアルキル(C2〜C22)、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等を有する硫酸塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩、又はリン酸塩が挙げられる。エチレンオキサイド骨格を持ったカルボン酸が望ましい。
前記変性層状無機鉱物は適度な疎水性を持ち、トナー組成物を含む油相が非ニュ−トニアン粘性を持ち、トナーを異形化することが出来る。
前記変性層状無機鉱物の含有量は、0.05〜10質量%が好ましく、0.05〜5質量%であることがより好ましい。
前記層状無機鉱物は、適宜選択することができるが、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、セピオライト及びこれらの混合物等が挙げられる。中でも、トナー特性に影響を与えず、容易に粘度調整ができ、添加量を少量とすることができることから有機変性モンモリロナイト又はベントナイトが好ましい。
一部を有機カチオンで変性した層状無機鉱物の市販品としては、Bentone 3、Bentone 38、Bentone 38V(以上、レオックス社製)、チクソゲルVP(United catalyst社製)、クレイトン34、クレイトン40、クレイトンXL(以上、サザンクレイ社製)等のクオタニウム18ベントナイト;Bentone 27(レオックス社製)、チクソゲルLG(United catalyst社製)、クレイトンAF、クレイトンAPA(以上、サザンクレイ社製)等のステアラルコニウムベントナイト;クレイトンHT、クレイトンPS(以上、サザンクレイ社製)等のクオタニウム18/ベンザルコニウムベントナイトが挙げられる。特に好ましいのはクレイトンAF、クレイトンAPAである。
また、一部を有機アニオンで変性した層状無機鉱物の市販品としては、DHT−4A(協和化学工業社製)を下記一般式で表される有機アニオンで変性させたものが特に好ましい。その具体例としては、ハイテノール330T(第一工業製薬社製)が挙げられる。
R1(OR2)nOSO
[式中、R1は炭素数13のアルキル基を表し、R2は炭素数2〜6のアルキレン基を表す。nは2〜10の整数を表し、Mは1価の金属元素を表す。]
本発明のトナーは、体積平均粒径(Dv)が3〜8μmであることが好ましく、個数平均粒径(Dn)に対するDvの比(Dv/Dn)が1.00〜1.25であることが好ましい。これにより、耐熱保存性、低温定着性及び耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、とりわけフルカラー複写機等に用いた場合に、画像の光沢性に優れる。更に、二成分現像剤に用いた場合は、長期に亘るトナーの収支(トナーの消費と、消費されたトナーを補償するためのトナーの補充)が行われても、トナーの粒径の変動が少なくなる。その結果、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。従来、例えば、粒径が大きいトナーの方が速やかに消費される結果、長期ランの後には、粒径が小さいトナーの含有率が上昇する現象が生じることがあった。また、一成分現像剤として用いた場合も、トナーの収支が行われても、トナーの粒径の変動が少なくなると共に、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着を抑制することができる。その結果、現像装置の長期の使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。
一般には、トナーの粒径が小さい程、高解像で高画質の画像を得るために有利であると言われているが、逆に転写性やクリーニング性に対しては不利である。前記体積平均粒径(Dv)が3μm未満のトナー母体粒子を有するトナーを二成分現像剤に用いると、現像装置における長期の攪拌において、キャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがある。また、一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着が発生しやすくなることがある。
一方、前記トナーの体積平均粒径(Dv)が8μmを超える場合及びDv/Dnが1.25を超える場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合に、トナーの粒径の変動が大きくなることが多い。
前記体積平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)は、例えば粒度測定器(マルチサイザーIII、ベックマンコールター社製)などを用いて、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフトBeckman Coulter Multisizer 3 Version3.51で解析することができる。
具体的には、ガラス製の100mlビーカーに、アルキルベンゼンスルホン酸塩(ネオゲンSC−A、第一工業製薬社製)の10質量%水溶液0.5ml、及びトナー母体粒子0.5gを添加し、ミクロスパーテルでかき混ぜた後、イオン交換水80mlを添加する。得られた分散液を超音波分散器W−113MK−II(本多電子社製)で10分間分散処理する。更に、分散処理された試料分散液を、マルチサイザーIII及び測定用溶液アイソトンIII(ベックマンコールター社製)を用いて測定する。なお、測定は、マルチサイザーIIIが示す濃度が8±2%になるように、試料分散液を滴下する。本測定法は、粒径の測定再現性の点から、濃度を8±2%にすることが重要である。
(トナーの製造方法)
本発明のトナーを製造する方法は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、粉砕法、特定の結晶性高分子及び重合性単量体を含有する単量体組成物を水相中で直接的に重合する重合法(懸濁重合法、乳化重合法)、特定の結晶性高分子及びイソシアネート基含有プレポリマーを含有する組成物を水相中においてアミン類で直接的に伸長/架橋する重付加反応法、イソシアネート基含有プレポリマーを用いた重付加反応法、溶剤で溶解し脱溶剤して粉砕する方法、溶融スプレー法などが挙げられる。
前記粉砕法は、例えば、結着樹脂、着色剤、離型剤、離型剤の分散用樹脂等のトナー材料を溶融乃至混練し、粉砕、分級等することによりトナーの母体粒子を得る方法である。なお、該粉砕法の場合、トナーの平均円形度を高くする目的で、得られたトナーの母体粒子に対し、機械的衝撃力を与えて形状を制御してもよい。この場合、機械的衝撃力は、例えば、ハイブリタイザー、メカノフュージョンなどの装置を用いてトナーの母体粒子に付与することができる。
以上のトナー材料を混合した混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。溶融混練機としては、例えば、一軸の連続混練機、二軸の連続混練機、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所製KTK型二軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイシーケイ社製二軸押出機、池貝社製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、バインダー樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は、バインダー樹脂の軟化点を参考にして行われ、該軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温すぎると分散が進まないことがある。
前記粉砕では、混練で得られた混練物を粉砕する。この粉砕においては、まず、混練物を粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。その際、ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
前記分級は、前記粉砕で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができる。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナーを製造する。
前記懸濁重合法は、油溶性重合開始剤、重合性単量体中に着色剤、離型剤、離型剤の分散用樹脂等を分散し、界面活性剤、その他固体分散剤等が含まれる水系媒体中で、後述する乳化法によって乳化分散する。その後、重合反応を行い粒子化し、次いで本発明におけるトナー粒子表面に無機微粒子を付着させる湿式処理を行えばよい。その際、余剰の界面活性剤等を洗浄し、除去したトナー粒子に処理を施すことが好ましい。
前記重合性単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸又は無水マレイン酸などの酸類;アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド又はこれらのメチロール化合物;ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のアミノ基を有する(メタ)アクリレートなどを一部用いることによってトナー粒子表面に官能基を導入できる。
また、使用する分散剤として酸基や塩基性基を有するものを選ぶことによって粒子表面に分散剤を吸着残存させ、官能基を導入することができる。
前記乳化重合法としては、水溶性重合開始剤、重合性単量体を水中で界面活性剤を用いて乳化し、通常の乳化重合の手法によりラテックスを合成する。別途着色剤、離型剤、離型剤の分散用樹脂等を水系媒体中に分散した分散体を用意し、混合の後にトナーサイズまで凝集させ、加熱融着させることによりトナーを得る。その後、後述する無機微粒子の湿式処理を行えばよい。ラテックスとして懸濁重合法に使用される単量体と同様なものを用いればトナー粒子表面に官能基を導入できる。
これらの中でも、樹脂の選択性が高く、低温定着性が高く、また造粒性に優れ、粒径、粒度分布、形状の制御が容易であるため、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤及び離型剤の分散用樹脂を含むトナー材料を有機溶剤に溶解乃至分散させてトナー溶液を調製した後、該トナー溶液を水系媒体中に乳化乃至分散させて分散液を調製し、トナーを造粒する方法が好適である。更に前記結着樹脂として、イソシアネート基等の活性水素基と反応可能な官能基を有するポリエステル樹脂を含有するものを使用し、該水系媒体中で、活性水素基含有化合物と、前記活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル樹脂とを反応させて結着樹脂を粒子状に生成させ、前記有機溶剤を除去して得られるものがより好適である。具体的には、以下の工程(1)〜(6)を含むことが好ましい。
(1)トナー材料液の調製
トナー材料を有機溶媒に溶解乃至分散させることにより、トナー材料液を調製する。
有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリエステル樹脂の溶解性に優れることから、エステル系溶剤が好ましく、除去が容易であることから、酢酸エチルが特に好ましい。
前記有機溶媒の使用量は、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トナー材料100質量部に対して、40〜300質量部が好ましく、60〜140質量部がより好ましく、80〜120質量部が更に好ましい。
(2)水系媒体の調製
前記水系媒体は、例えば、樹脂微粒子を水性溶媒に分散させることにより調製することができる。水性溶媒中の樹脂微粒子の添加量は、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5〜10質量%であることが好ましい。
前記水性溶媒としては、例えば、水、水と混和可能な溶剤等が挙げられ、2種以上併用してもよいが、中でも、水が好ましい。水と混和可能な溶剤としては、例えば、アルコール(例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セロソルブ類、低級ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)等が挙げられる。
前記樹脂微粒子の材料としては、水性溶媒中で分散することが可能な樹脂であれば特に限定されないが、例えば、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、微細な球状の樹脂粒子の水性分散液を得やすいことから、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びポリエステル樹脂が好ましい。なお、ビニル樹脂は、ビニルモノマーを単独重合又は共重合することにより得られる樹脂であり、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
また、不飽和基を2個以上有する単量体を用いて樹脂微粒子を形成することもできる。不飽和基を2個以上有する単量体としては、例えば、メタクリル酸のエチレンオキシド付加物の硫酸エステルのナトリウム塩、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等が挙げられる。
前記樹脂微粒子は、公知の重合法を用いて形成することができるが、樹脂微粒子の水性分散液として得ることが好ましい。樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法としては、例えば、以下の(a)〜(h)に示す方法が挙げられる。
(a)ビニルモノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法、分散重合法のいずれかの重合反応により、直接、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(b)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加乃至縮合系樹脂の前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液を、適当な分散剤の存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱又は硬化剤を添加して硬化させ、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(c)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加乃至縮合系樹脂の前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液(液体であることが好ましく、加熱により液状化してもよい。)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化させ、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(d)予め重合反応(例えば、付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等)により合成した樹脂を機械回転式又はジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、分級することによって樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤の存在下、水中に分散させて、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(e)予め重合反応(例えば、付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等)により合成した樹脂を溶剤に溶解させた樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂微粒子を形成した後、樹脂微粒子を適当な分散剤の存在下、水中に分散させて、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(f)予め重合反応(例えば、付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等)により合成した樹脂を溶剤に溶解させた樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、又は予め溶剤に加熱溶解させた樹脂溶液を冷却することにより樹脂微粒子を析出させ、溶剤を除去して樹脂微粒子を形成した後、樹脂微粒子を適当な分散剤の存在下、水中に分散させて、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(g)予め重合反応(例えば、付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等)により合成した樹脂を溶剤に溶解させた樹脂溶液を、適当な分散剤の存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱、減圧等によって溶剤を除去して、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(h)予め重合反応(例えば、付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等)により合成した樹脂を溶剤に溶解させた樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化させて、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
また、水系媒体は、トナー材料液を乳化乃至分散させる際に、油滴を安定化させ、所望の形状を得ながら、粒度分布をシャープにする観点から、必要に応じて、分散剤を含有することが好ましい。
前記分散剤としては、例えば、界面活性剤、難水溶性の無機化合物分散剤、高分子系保護コロイド等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等の界面活性剤が特に好ましい。
前記陰イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等が挙げられ、フルオロアルキル基を有するものが好ましい。フルオロアルキル基を有する陰イオン性界面活性剤としては、例えば、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(炭素数6〜11)オキシ]−1−アルキル(炭素数3〜4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(炭素数6〜8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(炭素数11〜20)カルボン酸又はその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数7〜13)又はその金属塩、パーフルオロアルキル(炭素数4〜12)スルホン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(炭素数6〜16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する陰イオン性界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113(以上、旭硝子社製);フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(以上、住友3M社製);ユニダインDS−101、DS−102(以上、ダイキン工業社製);メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(以上、大日本インキ化学工業社製);エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(トーケムプロダクツ社製);フタージェントF−100、F150(ネオス社製)等が挙げられる。
前記陽イオン性界面活性剤としては、例えば、アミン塩型の界面活性剤、4級アンモニウム塩型の界面活性剤等が挙げられる。アミン塩型の界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等が挙げられる。また、4級アンモニウム塩型の界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。中でも、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級又は3級アミン酸、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等の脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が好ましい。
陽イオン性界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−121(旭硝子社製);フロラードFC−135(住友3M社製);ユニダインDS−202(ダイキン工業社製)、メガファックF−150、F−824(以上、大日本インキ化学工業社製);エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製);フタージェントF−300(ネオス社製)等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アラニン、ドデシルビス(アミノエチル)グリシン、ビス(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等が挙げられる。
前記非イオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体等が挙げられる。
難水溶性の無機化合物分散剤としては、例えば、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等が挙げられる。
高分子系保護コロイドとしては、例えば、酸モノマー、水酸基を有する(メタ)アクリル系モノマー、ビニルアルコールのエーテル、ビニルアルコールとカルボキシル基を有する化合物のエステル、アミド結合を有するモノマー、アミド結合を有するモノマーのメチロール化物、酸塩化物モノマー、窒素原子又は窒素原子を含有する複素環を有するモノマー等の単独重合体又は共重合体、ポリオキシエチレン系樹脂、セルロース類等が挙げられる。
前記酸モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
前記水酸基を有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、グリセリンモノアクリレート、グリセリンモノメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
前記ビニルアルコールのエーテルとしては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等が挙げられる。
前記ビニルアルコールとカルボキシル基を有する化合物のエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等が挙げられる。
前記アミド結合を有するモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド酸等が挙げられる。
前記酸塩化物モノマーとしては、例えば、アクリル酸塩化物、メタクリル酸塩化物等が挙げられる。
前記窒素原子又は窒素原子を含有する複素環を有するモノマーとしては、例えば、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等が挙げられる。
前記ポリオキシエチレン系樹脂としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等が挙げられる。
前記セルロース類としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
樹脂微粒子の水性分散液を調製する際には、必要に応じて、分散安定剤を用いることができる。分散安定剤としては、例えば、リン酸カルシウム塩等の酸、アルカリに可溶な化合物等が挙げられる。
また、結着樹脂がポリエステルプレポリマーを含有する場合は、水系媒体は、例えば、ジブチルスズラウレート、ジオクチルスズラウレート等のウレア反応、ウレタン反応の触媒を含有することもできる。
(3)乳化スラリーの調製
乳化スラリーは、トナー材料液を水系媒体中に乳化乃至分散させることにより調製されるが、攪拌しながら乳化乃至分散させることが好ましい。乳化乃至分散させる装置としては、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(以上、特殊機化工業製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(以上、三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。中でも、粒径の均一化の観点から、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーが好ましい。
(4)有機溶媒の除去
乳化スラリーから、有機溶媒を除去する際には、反応系全体を徐々に昇温させて、乳化分散体中の有機溶媒を蒸発除去する方法、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、有機溶媒を除去すると共に、水性溶媒を蒸発除去する方法等が挙げられる。
(5)洗浄、乾燥、分級等
乳化スラリーから有機溶媒が除去されると、トナー母体粒子が形成される。トナー母体粒子に対しては、洗浄、乾燥等を行うことができ、更に、所望により分級等を行うことができる。例えば、水系媒体中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子成分を取り除くことにより分級してもよいし、乾燥後のトナー母体粒子を分級してもよい。
なお、分散安定剤として、リン酸カルシウム塩等の酸、アルカリに可溶な化合物を用いた場合には、塩酸等の酸で分散安定剤を溶解させた後に、水洗する方法等により、トナー母体粒子から分散安定剤を除去することができる。
(6)無機微粒子等の外添
トナー母体粒子を、必要に応じてシリカ、酸化チタン等の無機微粒子等と共に混合し、更に機械的衝撃力を印加することにより、トナー母体粒子の表面からの無機微粒子等の脱離を抑制することができる。機械的衝撃力を印加する方法としては、例えば、高速で回転する羽根を用いて、粒子に衝撃力を印加する方法、高速気流中に粒子を投入し加速させて粒子同士又は複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させ衝撃力を印加する方法等が挙げられる。機械的衝撃力を印加する装置としては、例えば、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して粉砕エアー圧力を低下させた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢等が挙げられる。
(現像剤)
現像剤は、本発明のトナーを少なくとも含有し、キャリア等の適宜選択したその他の成分を含有してなる。該現像剤としては、一成分現像剤であっても、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンター等に使用する場合には、寿命向上等の点で二成分現像剤が好ましい。
(キャリア)
キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
前記芯材の材料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料などが好ましく、画像濃度の確保の点では、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75〜120emu/g)等の高磁化材料が好ましい。また、トナーが穂立ち状態となっている静電潜像担持体への当りを弱くでき高画質化に有利である点で、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30〜80emu/g)等の弱磁化材料が好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記芯材の粒径は、重量平均粒径(D50)で、10〜200μmが好ましく、40〜100μmがより好ましい。重量平均粒径(D50)が10μm未満では、キャリア粒子の分布において微粉系が多くなり、1粒子当たりの磁化が低くなってキャリア飛散を生じることがあり、200μmを超えると、比表面積が低下し、トナーの飛散が生じることがあり、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現が悪くなることがある。
前記樹脂層の材料としては特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー〔フッ化三重(多重)共重合体〕、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でもシリコーン樹脂が特に好ましい。
前記シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、一般的に知られているシリコーン樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オルガノシロキサン結合のみからなるストレートシリコーン樹脂;アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等で変性したシリコーン樹脂、などが挙げられる。
前記シリコーン樹脂の市販品としては、ストレートシリコーン樹脂として、信越化学工業社製のKR271、KR255、KR152;東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSR2400、SR2406、SR2410などが挙げられる。また、変性シリコーン樹脂として、信越化学工業社製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性);東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)、などが挙げられる。
なお、シリコーン樹脂を単体で用いることも可能であるが、架橋反応する成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。
前記樹脂層には必要に応じて導電粉等を含有させてもよく、該導電粉としては、例えば金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛などが挙げられる。これらの導電粉の平均粒子径は、1μm以下が好ましい。平均粒子径が1μmを超えると電気抵抗の制御が困難になることがある。
前記樹脂層は、例えば、前記シリコーン樹脂等を有機溶剤に溶解させて塗布溶液を調製した後、該塗布溶液を前記芯材の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼付を行うことにより形成することができる。前記塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、などが挙げられる。
前記有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セロソルブ、ブチルアセテート、などが挙げられる。
前記焼付の方法としては、特に制限はなく、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロウエーブを用いる方法、などが挙げられる。
前記キャリアにおける前記樹脂層の量は、0.01〜5.0質量%が好ましい。樹脂層の量が、0.01質量%未満であると、前記芯材の表面に均一な樹脂層を形成することができないことがあり、5.0質量%を超えると、樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の造粒が発生し、均一なキャリア粒子が得られないことがある。
前記現像剤が二成分現像剤である場合、該二成分現像剤における前記キャリアの含有量には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、二成分系現像剤のトナーとキャリアの好ましい混合割合は、一般にキャリア100質量部に対し、トナー1〜10.0質量部である。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置の概略について説明する。
本発明の画像形成装置は静電潜像担持体(感光体)と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、トナーを用いて前記静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有しており、現像剤として本発明の現像剤を用いる。
図1に、本発明の画像形成装置の一例であるタンデム型間接転写方式の電子写真複写装置の内部構成を示すが、本発明の画像形成装置はこの例に限られるものではない。
図中の符号100は複写装置本体、200は複写装置本体100を載せる給紙テーブル、300は複写装置本体100上に取り付けるスキャナ(読取り光学系)、400は更にその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。複写装置本体100の中央位置には、横方向へ延びる無端ベルト状の中間転写体10を設け、該中間転写体を3つの支持ローラ14、15、16に掛け回して図中の時計回りに回転搬送可能とする。第2の支持ローラ15の左には、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置17を設ける。また、第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、その搬送方向に沿って、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの4つの画像形成手段18を横に並べて配置し、タンデム画像形成部20を構成する。タンデム画像形成部20の直上には、更に露光装置21を設ける。
一方、中間転写体10を挟んでタンデム画像形成部20と反対の側には、2次転写装置22を設ける。2次転写装置22は、2つのローラ23間に、無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写体10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写体10上の画像をシートに転写する。2次転写装置22の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。上記2次転写装置22は、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えている。また、2次転写装置22及び定着装置25の下に、上記タンデム画像形成部20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置28を備えている。
上記図1のカラー電子写真装置を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。又は、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。次いで、スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動させた後、他方、コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34を走行させる。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光を更に反射して第2走行体34に送り、第2走行体34のミラーで反射した光を、結像レンズ35を通して読取りセンサ36に送り、原稿内容を読み取る。また、スタートスイッチ(不図示)を押すと、駆動モータ(不図示)により支持ローラ14、15、16のうちの1つが回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転させ、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体40を回転させて、各感光体40上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
一方、スタートスイッチ(不図示)を押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写装置22との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。画像転写後のシートは、2次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着した後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。あるいは、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。一方、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング装置17で、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成部20による再度の画像形成に備える。
なお、上記タンデム画像形成部20において、個々の画像形成手段18は、ドラム状の感光体40のまわりに、帯電装置(不図示)、現像装置(不図示)、1次転写装置62、感光体クリーニング装置(不図示)、除電装置(不図示)などを備えている。感光体クリーニング装置は少なくともブレードクリーニング部材を有する。
(画像形成方法)
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体表面を帯電させる帯電工程と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、該静電潜像を現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像工程と、該可視像を記録媒体に転写する転写工程と、該記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含み、前記現像剤として本発明のトナーを含む現像剤を用いる。
本発明のトナーは、前記静電潜像担持体と現像手段とを少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジに収容して用いることもできる。
図2に本発明のトナーを有するプロセスカートリッジを備えた画像形成装置の概略構成を示す。図2において、1はプロセスカートリッジ全体を示し、2は感光体、3は帯電手段、4は現像手段、5はクリーニング手段を示す。
上記感光体2、帯電手段3、現像手段4及びクリーニング手段5等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
図2の画像形成装置の動作は次の通りである。
感光体2を所定の周速度で回転駆動すると、感光体2は、回転過程において帯電手段3によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受ける。更に、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受けると、感光体2の周面に静電潜像が順次形成される。形成された静電潜像は現像手段4によりトナー現像され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリーニング手段によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、説明中の「部」は質量部を示す。
[製造例1〜3]−樹脂(a)の製造−
窒素導入管、脱水管、攪拌機及び熱伝対の付いた容積5リットルの四つ口フラスコに、表1に示す原料を入れ、160℃で5時間反応させた後、200℃に昇温して1時間反応させ、8.3kPaで更に1時間反応させて樹脂1〜3を合成した。
Figure 2011059603
得られた樹脂1〜3について、−20℃から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した時のDSCの吸熱ピーク温度、オルトジクロロベンゼン可溶分のGPCによる分子量分布における、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、Mw/Mn、及び、赤外吸収スペクトルにおけるオレフィンのδCH(面外変角振動)に基づく吸収を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2011059603
[製造例4〜6]−樹脂(b)の製造−
温度計、攪拌機及び窒素挿入管の付いたオートクレーブ反応槽中に、表3のポリエステルジオール(b11)の欄に示す原材料、及び、2−エチルヘキシル酸スズ2部を入れ、常圧下、160℃で3時間開環重合させ、更に常圧下、130℃で1時間反応させた。なお、表中のラクチドは乳酸のラクチドである。
取り出した樹脂を室温まで冷却した後、粉砕粒子化し、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有するポリエステルジオール(b11)−1〜3を得た。
これらのポリエステルジオール(b11)−1〜3と、表3のポリエステルジオール(b12)の欄に示す原材料を用いて脱水縮合して得たポリエステルジオール(b12)−1〜3のそれぞれをメチルエチルケトン中に溶解し、更に伸長剤としてIPDIを加えて50℃で6時間伸長反応を行った後、溶媒を留去して製造例4〜6の[樹脂b−1]〜[樹脂b−3]を得た。
Figure 2011059603
[製造例7〜9]−樹脂(b)の製造−
L−ラクチド、D−ラクチド、ε−カプロラクトンを表4に示す部数で4つ口フラスコに加え、窒素雰囲気下、120℃で20分間加熱溶融させた後、オクチル酸スズを表4に示す部数で加えて190℃で3時間反応させた。その後、残留ラクチドとカプロラクトンを減圧下留去し、[樹脂b−4]〜[樹脂b−6]を得た。なお、前記ラクチドはいずれも乳酸のラクチドである。
Figure 2011059603
[製造例10]−ポリエステルプレポリマーの合成−
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器内に、ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物720部、ビスフェノールAのプロピレンオキシド2モル付加物90部、テレフタル酸290部、無水トリメリット酸25部、及びジブチルスズオキシド2部を入れ、常圧下、230℃で8時間反応させた後、10〜15mmHgの減圧下で7時間反応させ、中間体ポリエステル樹脂を合成した。
得られた中間体ポリエステル樹脂は、数平均分子量(Mn)が2,500、重量平均分子量(Mw)が10,700、ピーク分子量が3,400、ガラス転移温度(Tg)が57℃、酸価が0.4mgKOH/g、水酸基価が49mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器内に、中間体ポリエステル樹脂400部、イソホロンジイソシアネート95部、及び酢酸エチル580部を入れ、100℃で8時間反応させて[ポリエステルプレポリマー]を合成した。
得られたポリエステルプレポリマーは、遊離イソシアネートの含有量が1.42質量%であった。
[製造例11]−ケチミン化合物の合成−
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器内に、イソホロンジアミン30部、及びメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応させてケチミン化合物を合成した。
得られたケチミン化合物は、アミン価が423mgKOH/gであった。
[製造例12]−マスターバッチの作製−
水1,000部、DBP吸油量が42ml/100g、pHが9.5のカーボンブラック(Printex35、デグサ社製)530部、及び樹脂(b)1200部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。
得られた混合物を、二本ロールを用いて150℃で30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを作製した。
[製造例13]―樹脂微粒子分散液の製造−
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水600部、スチレン120部、メタクリル酸100部、アクリル酸ブチル45部、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩(エレミノールJS−2、三洋化成工業製)10部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で20分攪拌したところ、白色の乳濁液が得られた。
この乳濁液を加熱して、系内温度75℃まで昇温し、6時間反応させた。
更に1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃で6時間熟成してビニル樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸ブチル−アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液]を得た。
動的光散乱粒度分布測定装置ELS−800(大塚電子社製)で測定した上記[微粒子分散液]の体積平均粒径は0.08μmであった。また、上記[微粒子分散液]の一部を乾燥して単離した樹脂分の、フローテスター測定によるガラス転移温度は74℃であった。
[製造例14]−水系媒体の調製−
イオン交換水300部、前記[微粒子分散液]300部、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を混合撹拌して均一に溶解させ、[水系媒体相1]を調製した。
[製造例15]−樹脂溶液の調製−
反応容器内に、表5に示す部数で[樹脂b−1]〜[樹脂b−6]、[ポリエステルプレポリマー]、及び酢酸エチル80部を加えて攪拌し、樹脂溶液1〜6を調製した。
Figure 2011059603
[製造例16]−乳化液の調製−
樹脂溶液1に樹脂(a)である樹脂1を10部、カルナウバワックス〔分子量1,800、酸価2.7mgKOH/g、針入度1.7mm(40℃)〕5部、及びマスターバッチ5部を加え、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスク周速度6m/秒で、粒径0.5mmのジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスした。更に、ケチミン化合物2.5部を加えて溶解させトナー材料液を得た。
次に、容器内に[水系媒体相1]150部を入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用いて、12,000rpmで攪拌しながら、上記トナー材料液100部を添加し、10分間混合して乳化スラリーを得た。
更に、攪拌機及び温度計をセットしたコルベンに上記乳化スラリー100部を仕込み、攪拌周速20m/分で攪拌しながら、30℃で10時間脱溶剤し、分散スラリーを得た。
次に、分散スラリー100部を減圧濾過し、得られた濾過ケーキにイオン交換水100部を添加し、TK式ホモミキサーを用いて、12,000rpmで10分間混合した後、濾過した。
得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーを用いて、12,000rpmで10分間混合した後、濾過する操作を2回行った。
得られた濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液20部を添加し、TK式ホモミキサーを用いて、12,000rpmで30分間混合した後、減圧濾過した。
得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーを用いて、12,000rpmで10分間混合した後、濾過する操作を2回行った。
得られた濾過ケーキに10質量%塩酸20部を添加し、TK式ホモミキサーを用いて、12,000rpmで10分間混合した後、フッ素系第四級アンモニウム塩化合物フタージェントF−310(ネオス社製)を、トナーの固形分100部に対して0.1部相当になるように5質量%エタノール溶液として添加し、10分間攪拌した後、濾過した。
得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーを用いて、12,000rpmで10分間混合した後、濾過する操作を2回行った。
得られた濾過ケーキを、循風乾燥機を用いて、40℃で36時間乾燥し、目開きが75μmのメッシュで篩い、トナー母体粒子1を作製した。
樹脂溶液の種類、樹脂(a)の種類とその配合量を表6に示すように変えた点以外は、トナー母体粒子1の場合と同様にして、トナー母体粒子2〜13を作製した。
Figure 2011059603
−トナーの作製−
トナー母体粒子1〜13を100部と、外添剤の疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)1.0部とを、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて、周速30m/秒で30秒間混合し、1分間休止する処理を5サイクル行った後、目開きが35μmのメッシュで篩い、実施例及び比較例のトナー1〜13を作製した。
−キャリアの作製−
トルエン100部に、シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコーン)100部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5部、及びカーボンブラック10部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製した。
次いで、流動床型コーティング装置を用いて、体積平均粒径が50μmの球状マグネタイト1,000部の表面に樹脂層塗布液を塗布し、キャリアを作製した。
−現像剤の作製−
トナー1〜13のそれぞれ5部と、前記キャリア95部とを混合して、実施例1〜10、及び比較例1〜3の各現像剤を作製した。
次に、上記トナー又は現像剤を用いて、以下のようにして定着性、画像濃度、ヘイズ度及び耐熱保存性を評価した。結果を表7に示す。
<定着性>
定着ローラとしてテフロン(登録商標)ローラを用いた電子写真方式の複写機(MF−200、リコー社製)の定着部を改造した装置を用い、定着ベルトの温度を変化させて、普通紙と厚紙の転写紙タイプ6200(リコー社製)及び複写印刷用紙<135>(NBSリコー社製)に、トナーの付着量が0.85±0.1mg/cmのベタ画像を形成した。このとき、普通紙でホットオフセットの発生しない上限温度を定着上限温度とした。また、厚紙でベタ画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる下限温度を定着下限温度とした。
〔定着上限温度の評価基準〕
A:190℃以上
B:180℃以上190℃未満
C:170℃以上180℃未満
D:170℃未満
〔定着下限温度の評価基準〕
A:130℃未満
B:130℃以上140℃未満
C:140℃以上150℃未満
D:150℃以上
<画像濃度>
タンデム型カラー画像形成装置(imagio Neo 450、リコー社製)を用い、定着ローラの表面温度を160±2℃にし、複写紙TYPE 6000<70W>(リコー社製)に、トナーの付着量が1.00±0.05mg/cmのベタ画像を形成した。得られたベタ画像の任意の6箇所の画像濃度を、分光計(938 スペクトロデンシトメータ、X−Rite社製)を用いて測定し、画像濃度(平均値)を求め、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
A:2.0以上
B:1.70以上2.0未満
C:1.70未満
<ヘイズ度>
定着性評価の画像サンプルとして、定着ベルトの温度を160℃にしてOHPシートのタイプPPC−DX(リコー社製)に現像した単色画像サンプルを作成し、そのヘイズ度を、直読ヘイズ度コンピュータ(HGM−2DP型、スガ試験機社製)により測定した。
ヘイズ度(%)は曇り度とも言われ、トナーの透明性を示す尺度として測定されるが、この値が低い程、透明性が高く、OHPシートを用いた場合の発色性が良好となる。
〔評価基準〕
A:20%未満
B:20%以上30%未満
C:30%以上
<耐熱保存性(針入度)>
50mlのガラス容器に各トナーを充填し、50℃の恒温槽に入れて20時間放置した。その後、各トナーを室温まで冷却し、針入度試験(JIS K2235―1991)により針入度(mm)を測定し、下記基準に基づいて、耐熱保存性を評価した。なお、針入度の値が大きいほど、耐熱保存性が優れていることを示す。
〔評価基準〕
A:20mm以上
B:15mm以上20mm未満
C:10mm以上15mm未満
D:10mm未満
Figure 2011059603
表7の結果から分かるように、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有する樹脂のみからなる比較例1〜3では、定着下限温度の評価がDであったが、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有する樹脂と、ポリヒドロキシカルボン酸骨格を有さない結晶性樹脂を含有する実施例1〜10のトナーは、定着下限温度も含めて全ての項目で良好であった。
本発明のトナーは熱特性(特に低温定着性)に優れており、かつ良好な画質が得られるため、複写機、静電印刷、プリンター、ファクシミリ、静電記録等の電子写真方式の画像形成用トナーとして好適である。
(図1について)
10 中間転写体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム画像形成部
21 露光装置
22 2次転写装置
23 ローラ
24 2次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 感光体
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
62 1次転写装置
100 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
(図2について)
1 プロセスカートリッジ
2 感光体
3 帯電手段
4 現像手段
5 クリーニング手段
特開平9−319144号公報 特開2002−284881号公報 特開2003−140381号公報 特開平7−120975号公報 特開平9−274335号公報 特開2001−166537号公報 特開平7−33861号公報 特開昭59−96123号公報 特開2008−262179号公報 特開2006−267980号公報 特開2006−276074号公報

Claims (13)

  1. 少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を含有する静電荷潜像現像用トナーであって、
    前記結着樹脂が、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有さない樹脂(a)と、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有する樹脂(b)とからなり、
    前記樹脂(a)が結晶性を有するポリエステル樹脂であり、
    前記樹脂(b)のポリヒドロキシカルボン酸骨格は、モノマー成分換算で、光学純度X(%)=|X(L体)−X(D体)|が80%以下である〔ただし、X(L体)は光学活性モノマー換算でのL体比率(モル%)、X(D体)は光学活性モノマー換算でのD体比率(モル%)を表す。〕
    ことを特徴とする静電荷潜像現像用トナー。
  2. 前記樹脂(a)を、−20℃から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した時のDSC吸熱ピーク温度が、50〜150℃であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷潜像現像用トナー。
  3. 前記樹脂(a)が、下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷潜像現像用トナー。
    Figure 2011059603
    (上記式中、n及びmは繰返単位数を表し、pは1〜3の整数を表し、R及びRは互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子又は炭化水素基を表す。)
  4. 前記樹脂(b)のポリヒドロキシカルボン酸骨格が炭素数3〜6のヒドロキシカルボン酸が共重合した骨格であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電荷潜像現像用トナー。
  5. 前記樹脂(b)が、光学活性モノマーからなるポリヒドロキシカルボン酸骨格を有するポリエステルジオール(b11)と、(b11)以外のポリエステルジオール(b12)とを、伸長剤とともに反応させて得られる直鎖状ポリエステル系樹脂(b1)を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の静電荷潜像現像用トナー。
  6. 前記(b11)と(b12)の質量比が、31:69〜90:10であることを特徴とする請求項5に記載の静電荷潜像現像用トナー。
  7. 前記樹脂(a)と樹脂(b)の質量比が、1:99〜30:70であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の静電荷潜像現像用トナー。
  8. 有機溶媒中に少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を溶解乃至分散させた溶液乃至分散液を水系媒体中で乳化乃至分散させて静電荷潜像現像用トナーを造粒することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の静電荷潜像現像用トナーの製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の静電荷潜像現像用トナーを含むことを特徴とする現像剤。
  10. 更にキャリアを含むことを特徴とする請求項9に記載の現像剤。
  11. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、前記現像剤が、請求項9又は10に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
  12. 静電潜像担持体表面を帯電させる帯電工程と、帯電された静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像を現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、前記現像剤が、請求項9又は10に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
  13. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、前記現像剤が、請求項9又は10に記載の現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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