JP2010096987A - 電子写真用トナー及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐凝集性、帯電性、流動性、転写性、定着性等の諸特性に優れ、着色剤の分散性が良好で、色再現範囲が広く、着色度、透明性及び精彩性を充分に改善でき、銀塩写真法や印刷法等で形成したフルカラー画像に匹敵する高画質が得られるトナー及びトナー用母体粒子を提供すること。また、このトナーを含む現像剤を提供し、優れた画像を出力する現像装置、画像形成装置、プロセスカートリッジを提供すること。
【解決手段】少なくとも2種類以上の結着樹脂、着色剤及び疎水化処理された無機微粒子を含む電子写真用トナーであって、該トナー粒子内で、前記着色剤を含有する樹脂相Aが連続相となり、前記着色剤を含有せず前記無機微粒子を含有する樹脂相Bが相Aとは分離した相となり、かつ樹脂相Bのうちの少なくとも1部が互いに分離状態にあることを特徴とする電子写真用トナー。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも2種類以上の結着樹脂、着色剤及び疎水化処理された無機微粒子を含む電子写真用トナーであって、該トナー粒子内で、前記着色剤を含有する樹脂相Aが連続相となり、前記着色剤を含有せず前記無機微粒子を含有する樹脂相Bが相Aとは分離した相となり、かつ樹脂相Bのうちの少なくとも1部が互いに分離状態にあることを特徴とする電子写真用トナー。
【選択図】図1
Description
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の静電複写プロセスの画像形成に用いられるトナー、トナー用母体粒子及び現像剤に関し、更には、当該現像剤を使用する現像装置並びに画像形成装置に関する。
電子写真法による画像形成方法は、潜像担持体である感光体の表面に放電によって電荷を与える帯電工程と、帯電した感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、感光体表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像する現像工程と、感光体表面のトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、被転写体表面のトナー像を定着する定着工程と、転写工程後に像担持体表面に残留するトナーを除去するクリーニング工程とからなる。
該電子写真法による画像形成においては、従来より、フルカラー画像を形成することが検討されてきている。
該電子写真法による画像形成においては、従来より、フルカラー画像を形成することが検討されてきている。
ところが、一般に、前記電子写真法により形成したフルカラー画像の場合、銀塩写真法や印刷法により形成したフルカラー画像に比し、色再現範囲が狭く、見慣れたユーザーの目で判断すると画質の点で未だ充分なレベルに達していない。
前記電子写真法により形成したフルカラー画像を、銀塩写真法や印刷法等で形成したフルカラー画像に匹敵する程度に高画質化させるためには、前記電子写真法に用いるトナー中に含まれる色材(着色剤)としては、色再現範囲が広いもの、着色度の高いものを用いることが必要となる。
しかし、従来より前記色材(着色剤)として汎用されてきた顔料の場合、染料に比し耐光性及び耐熱性には優れるものの、前記トナー中での分散性が悪く、均一に分散可能なものが少ないため、選択の幅が狭いという問題がある。その結果、該顔料を含むトナーを用いてフルカラー画像を形成した場合には、色再現範囲が狭く、着色度、透明性、精彩性、画像濃度等が充分ではないという問題がある。
前記電子写真法により形成したフルカラー画像を、銀塩写真法や印刷法等で形成したフルカラー画像に匹敵する程度に高画質化させるためには、前記電子写真法に用いるトナー中に含まれる色材(着色剤)としては、色再現範囲が広いもの、着色度の高いものを用いることが必要となる。
しかし、従来より前記色材(着色剤)として汎用されてきた顔料の場合、染料に比し耐光性及び耐熱性には優れるものの、前記トナー中での分散性が悪く、均一に分散可能なものが少ないため、選択の幅が狭いという問題がある。その結果、該顔料を含むトナーを用いてフルカラー画像を形成した場合には、色再現範囲が狭く、着色度、透明性、精彩性、画像濃度等が充分ではないという問題がある。
そこで、トナー中での顔料の分散性を向上することにより、前記課題を解決する試みが行なわれてきた。
例えば、前記色材(着色剤)を、高分子分散助剤と、該顔料と該高分子分散剤と強く相互作用させる化合物(シナージスト)とによって顔料を高分散化することにより、前記課題を解決するトナーも提案されている(特許文献1、2参照)。
しかし、このようにシナージストを用いて顔料を高分散化させた場合、シナージストによってトナーの帯電特性や静電現像性・転写性を悪化させてしまうことがある。
また、トナーの着色度を向上させる手段として、トナー中の色剤量を増量することが挙げられる。
しかし、色剤量を増大させることによりトナー表面に偏在する色剤が増加するため、トナー特性が色材の影響を大きく受け、同じく帯電特性や静電現像性・転写性を悪化させることが懸念される。
例えば、前記色材(着色剤)を、高分子分散助剤と、該顔料と該高分子分散剤と強く相互作用させる化合物(シナージスト)とによって顔料を高分散化することにより、前記課題を解決するトナーも提案されている(特許文献1、2参照)。
しかし、このようにシナージストを用いて顔料を高分散化させた場合、シナージストによってトナーの帯電特性や静電現像性・転写性を悪化させてしまうことがある。
また、トナーの着色度を向上させる手段として、トナー中の色剤量を増量することが挙げられる。
しかし、色剤量を増大させることによりトナー表面に偏在する色剤が増加するため、トナー特性が色材の影響を大きく受け、同じく帯電特性や静電現像性・転写性を悪化させることが懸念される。
近時、カラー複写機やカラープリンタ等を用いた電子写真による画像形成に関し、様々な角度から高画質化が検討されてきている。
該高画質化には、トナーの小径化及び球形化が有効であるが、トナーを小径化すると転写性及び定着性が低下しまう一方、トナーを球形化するとクリーニング性が低下してしまうことが知られている(特許文献3参照)。
該高画質化には、トナーの小径化及び球形化が有効であるが、トナーを小径化すると転写性及び定着性が低下しまう一方、トナーを球形化するとクリーニング性が低下してしまうことが知られている(特許文献3参照)。
そして、前記高画質化に加え、更に高速化も検討されてきており、より高速化に対応するためには、迅速な定着性が必要とされる。
従来においては、耐凝集性、帯電性、流動性、転写性、定着性等の諸特性に優れ、着色剤の分散性が良好で、色再現範囲が広く、着色度、透明性及び精彩性を充分に改善でき、銀塩写真法や印刷法等で形成したフルカラー画像に匹敵する高画質が得られるトナー及びその効率的な製造方法、並びに、該トナーを用いた関連技術は、未だ提供されていないのが現状である。
従来においては、耐凝集性、帯電性、流動性、転写性、定着性等の諸特性に優れ、着色剤の分散性が良好で、色再現範囲が広く、着色度、透明性及び精彩性を充分に改善でき、銀塩写真法や印刷法等で形成したフルカラー画像に匹敵する高画質が得られるトナー及びその効率的な製造方法、並びに、該トナーを用いた関連技術は、未だ提供されていないのが現状である。
上記問題点に鑑み、本発明は、耐凝集性、帯電性、流動性、転写性、定着性等の諸特性に優れ、着色剤の分散性が良好で、色再現範囲が広く、着色度、透明性及び精彩性を充分に改善でき、銀塩写真法や印刷法等で形成したフルカラー画像に匹敵する高画質が得られるトナー及びトナー用母体粒子を提供することを課題とする。
また、このトナーを含む現像剤を提供し、優れた画像を出力する現像装置、画像形成装置、プロセスカートリッジを提供することを課題とする。
また、このトナーを含む現像剤を提供し、優れた画像を出力する現像装置、画像形成装置、プロセスカートリッジを提供することを課題とする。
本発明者等が前記課題について鋭意検討を行なった結果、トナーの結着樹脂が、着色剤が高分散化されている相Aと着色剤を含有しない相Bに分離するだけでなく、相Aが連続相として存在し、相Bのうちの少なくとも1部(トナー粒子表面に露出した部分)が相互に分離した構造をとることで、前記課題を解決できることを見出した。
すなわち、着色剤含有相Aが色再現範囲、高着色度、透明性及び精彩性を確保し、着色剤含有相Aの表層に現れ着色剤を含有しない相Bが、トナーの帯電特性や静電現像性、転写性を確保するという、2つの相がそれぞれトナーに必要とされる機能を分離して持つことができた。
また、樹脂相A、Bに相分離するだけでなく、更に相Bのうちの少なくとも1部が相互に分離した構造を採ることで、トナー粒子の形状は真球形から異形化するため、クリーニング性に対して優位な形状を有することができた。
しかしその着色剤を含有しない相Bが、キャリアとの接触やブレードとの摩擦、圧迫など機械的なストレスによって使用時に変形、膜化して帯電特性や静電現像性・転写性を確保できなくなってくることが判明し、これを少なくすべきこと、及び、そのための方策を見出した。
すなわち、着色剤含有相Aが色再現範囲、高着色度、透明性及び精彩性を確保し、着色剤含有相Aの表層に現れ着色剤を含有しない相Bが、トナーの帯電特性や静電現像性、転写性を確保するという、2つの相がそれぞれトナーに必要とされる機能を分離して持つことができた。
また、樹脂相A、Bに相分離するだけでなく、更に相Bのうちの少なくとも1部が相互に分離した構造を採ることで、トナー粒子の形状は真球形から異形化するため、クリーニング性に対して優位な形状を有することができた。
しかしその着色剤を含有しない相Bが、キャリアとの接触やブレードとの摩擦、圧迫など機械的なストレスによって使用時に変形、膜化して帯電特性や静電現像性・転写性を確保できなくなってくることが判明し、これを少なくすべきこと、及び、そのための方策を見出した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題は本発明の下記(1)〜(17)によって解決される。
(1)「少なくとも2種類以上の結着樹脂、着色剤及び疎水化処理された無機微粒子を含む電子写真用トナーであって、該トナー粒子内で、前記着色剤を含有する樹脂相Aが連続相となり、前記着色剤を含有せず前記無機微粒子を含有する樹脂相Bが相Aとは分離した相となり、かつ樹脂相Bのうちの少なくとも1部が互いに分離状態にあることを特徴とする電子写真用トナー」、
(2)「前記分離状態にある樹脂相B部分が、トナー粒子の表面近傍に存在することを特徴とする前記第(1)項に記載のトナー」、
(3)「前記無機微粒子の疎水化度が40から80であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載のトナー」。
(4)「前記樹脂相Aが、ポリエステル骨格を有する樹脂を含むものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載のトナー」
(5)「前記樹脂相Bが、シリコーン骨格を有する樹脂を含むものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載のトナー」、
(6)「前記樹脂相Bが、アクリル又はメタクリル骨格を有する樹脂を含むものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載のトナー」、
(7)「前記樹脂相Aが、トナー全重量に対して50−95重量%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載のトナー」、
(8)「前記樹脂相Bが、トナー全重量に対して5−50重量%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載のトナー」、
(9)「該樹脂相Bが該樹脂相Aより大きい帯電付与性を持つことを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項いずれかに記載のトナー」、
(10)「前記樹脂相Bのうちの前記分離状態にある部分は、該樹脂相Bの全表面積の合計に対し該表面積の30%以上がトナー粒子最表面に露出していることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載のトナー」、
(11)「該トナーの平均円形度が0.920以上0.970以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載のトナー」、
(12)「少なくとも2種類以上の結着樹脂成分及び着色剤を含むトナー用組成物と、疎水化処理された無機微粒子とを有機溶媒中に溶解又は分散させてなる溶解液又は分散液を、水相中で乳化乃至分散させた乳化乃至分散液を調製し、造粒して得られたものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(11)項のいずれかに記載の電子写真用トナー」、
(13)「前記トナー用組成物は、前記樹脂相Bとなる1種以上の結着樹脂成分に前記無機微粒子を分散させ、これを前記樹脂相Aとなる1種以上の結着樹脂成分及び着色剤と混合して調製されたものであることを特徴とする前記第(12)項に記載の電子写真用トナー」、
(14)「前記結着樹脂成分Aが、活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを少なくとも含み、前記造粒が、前記活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを反応させて接着性基材を生成しつつ、該接着性基材を少なくとも含む粒子を得ることにより行なわれるものであることを特徴とする前記第(12)項又は第(13)項に記載の電子写真用トナー」、
(15)「少なくとも2種類以上の結着樹脂成分及び着色剤を含むトナー用組成物と、疎水化処理された無機微粒子とを有機溶媒中に溶解又は分散させて溶解液又は分散液を得て、これを水相中で乳化乃至分散させた乳化乃至分散液を調製した後、造粒して得られたものであり、少なくとも2種類以上の結着樹脂、着色剤及び疎水化処理された無機微粒子を含み、該トナー粒子内で、前記着色剤を含有する樹脂相Aが連続相となり、前記着色剤を含有せず前記無機微粒子を含有する樹脂相Bが相Aとは分離した相となり、かつ樹脂相Bのうちの少なくとも1部が互いに分離状態であることを特徴とする電子写真用トナーの製造方法」、
(16)「前記第(1)項乃至第(13)項のいずれかに記載のトナーとキャリアからなる二成分現像剤」、
(17)「静電潜像担持体上に、静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を請求項からのいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(13)項のいずれかに記載のトナーを用いた画像形成方法」
(1)「少なくとも2種類以上の結着樹脂、着色剤及び疎水化処理された無機微粒子を含む電子写真用トナーであって、該トナー粒子内で、前記着色剤を含有する樹脂相Aが連続相となり、前記着色剤を含有せず前記無機微粒子を含有する樹脂相Bが相Aとは分離した相となり、かつ樹脂相Bのうちの少なくとも1部が互いに分離状態にあることを特徴とする電子写真用トナー」、
(2)「前記分離状態にある樹脂相B部分が、トナー粒子の表面近傍に存在することを特徴とする前記第(1)項に記載のトナー」、
(3)「前記無機微粒子の疎水化度が40から80であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載のトナー」。
(4)「前記樹脂相Aが、ポリエステル骨格を有する樹脂を含むものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載のトナー」
(5)「前記樹脂相Bが、シリコーン骨格を有する樹脂を含むものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載のトナー」、
(6)「前記樹脂相Bが、アクリル又はメタクリル骨格を有する樹脂を含むものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載のトナー」、
(7)「前記樹脂相Aが、トナー全重量に対して50−95重量%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載のトナー」、
(8)「前記樹脂相Bが、トナー全重量に対して5−50重量%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載のトナー」、
(9)「該樹脂相Bが該樹脂相Aより大きい帯電付与性を持つことを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項いずれかに記載のトナー」、
(10)「前記樹脂相Bのうちの前記分離状態にある部分は、該樹脂相Bの全表面積の合計に対し該表面積の30%以上がトナー粒子最表面に露出していることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載のトナー」、
(11)「該トナーの平均円形度が0.920以上0.970以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載のトナー」、
(12)「少なくとも2種類以上の結着樹脂成分及び着色剤を含むトナー用組成物と、疎水化処理された無機微粒子とを有機溶媒中に溶解又は分散させてなる溶解液又は分散液を、水相中で乳化乃至分散させた乳化乃至分散液を調製し、造粒して得られたものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(11)項のいずれかに記載の電子写真用トナー」、
(13)「前記トナー用組成物は、前記樹脂相Bとなる1種以上の結着樹脂成分に前記無機微粒子を分散させ、これを前記樹脂相Aとなる1種以上の結着樹脂成分及び着色剤と混合して調製されたものであることを特徴とする前記第(12)項に記載の電子写真用トナー」、
(14)「前記結着樹脂成分Aが、活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを少なくとも含み、前記造粒が、前記活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを反応させて接着性基材を生成しつつ、該接着性基材を少なくとも含む粒子を得ることにより行なわれるものであることを特徴とする前記第(12)項又は第(13)項に記載の電子写真用トナー」、
(15)「少なくとも2種類以上の結着樹脂成分及び着色剤を含むトナー用組成物と、疎水化処理された無機微粒子とを有機溶媒中に溶解又は分散させて溶解液又は分散液を得て、これを水相中で乳化乃至分散させた乳化乃至分散液を調製した後、造粒して得られたものであり、少なくとも2種類以上の結着樹脂、着色剤及び疎水化処理された無機微粒子を含み、該トナー粒子内で、前記着色剤を含有する樹脂相Aが連続相となり、前記着色剤を含有せず前記無機微粒子を含有する樹脂相Bが相Aとは分離した相となり、かつ樹脂相Bのうちの少なくとも1部が互いに分離状態であることを特徴とする電子写真用トナーの製造方法」、
(16)「前記第(1)項乃至第(13)項のいずれかに記載のトナーとキャリアからなる二成分現像剤」、
(17)「静電潜像担持体上に、静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を請求項からのいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(13)項のいずれかに記載のトナーを用いた画像形成方法」
本発明によれば、有機溶剤に溶解している2種類以上の樹脂が、着色剤含有樹脂相Aと、着色剤を含まない樹脂相Bに分離することで、着色剤含有樹脂相が色再現範囲、高着色度、透明性及び精彩性を確保し、着色剤含有樹脂相Aの表層に現れる着色剤を含有しない樹脂相Bがトナーの帯電特性や静電現像性、転写性を確保することができるため、色再現範囲、高着色度、透明性及び精彩性に優れ、かつ、帯電特性や静電現像性、転写性に優れたトナーを提供することができる。
また、樹脂相A、Bに相分離するだけでなく、更に相Bのうちの少なくとも1部(トナー粒子表面に露出した部分)が相互に分離した構造を採ることで、トナー粒子の形状が球形から適度に異形化させることができるため、クリーニング性に対して優位な形状を有することができる。
また、樹脂相A、Bに相分離するだけでなく、更に相Bのうちの少なくとも1部(トナー粒子表面に露出した部分)が相互に分離した構造を採ることで、トナー粒子の形状が球形から適度に異形化させることができるため、クリーニング性に対して優位な形状を有することができる。
通常のトナー用の外添剤の機能とは異なり、本発明で添加する無機微粒子は、樹脂相同士の分離を促したり、また、樹脂相Bの内部やトナー相の外周部に存在することによって互いに分離した相Bの大きさを小さく制御し、接触力を下げることにより有効に転写性を上げたり、樹脂相Bの強度を上げ機械的なストレスに対する変形や膜化を防止する働きがある。
無機微粒子のケイ素化合物による疎水化の程度によってその存在状態や位置を制御することができ、互いに分離したB相の大きさ、該B相の強度、トナー全体の強度を調整できる。
無機微粒子のケイ素化合物による疎水化の程度によってその存在状態や位置を制御することができ、互いに分離したB相の大きさ、該B相の強度、トナー全体の強度を調整できる。
本発明におけるトナーは、少なくとも結着樹脂として2種類以上の樹脂、疎水化表面処理された無機微粒子及び着色剤を含み、更に必要に応じて、離型剤、帯電制御剤等のその他の成分を含んでなる。
前記結着樹脂は、着色剤含有樹脂相Aと着色剤を含まない樹脂相Bに相分離し、着色剤を含まない樹脂相Bのうちの少なくとも1部が、連続相である着色剤含有相Aに対して海島状に被覆している。
異なる2種類の樹脂成分を含むO/W型エマルジョンを用いて樹脂微粒子を造粒するときには、造粒された粒子は、内部のより親油性の樹脂芯が、表層のより親水性の樹脂層で被覆された二重層構造を採り得るとしても、表側(O/W型エマルジョンのW相に面した側)のより親水性の樹脂層は、本発明におけるトナー粒子構造と異なり、連続層となって芯部分全面を被覆してしまう。
本発明においては、有機溶媒中に結着樹脂成分(樹脂又は前駆体)と着色剤、及び無機微粒子を含む溶解液又は分散液を水相中で乳化乃至分散させて乳化乃至分散液を調製する前に、あらかじめ着色剤を含まない樹脂相(樹脂相B)に該無機微粒子を分散した後に、樹脂成分相A(本明細書では、単に「樹脂相A」と略称することがある)が含まれるトナー用組成物と混合してから、造粒することによって、樹脂Bと無機微粒子の相互作用を強くすることができ、相分離した後も樹脂相Bの中に無機微粒子を保持できるようになる。
前記結着樹脂は、着色剤含有樹脂相Aと着色剤を含まない樹脂相Bに相分離し、着色剤を含まない樹脂相Bのうちの少なくとも1部が、連続相である着色剤含有相Aに対して海島状に被覆している。
異なる2種類の樹脂成分を含むO/W型エマルジョンを用いて樹脂微粒子を造粒するときには、造粒された粒子は、内部のより親油性の樹脂芯が、表層のより親水性の樹脂層で被覆された二重層構造を採り得るとしても、表側(O/W型エマルジョンのW相に面した側)のより親水性の樹脂層は、本発明におけるトナー粒子構造と異なり、連続層となって芯部分全面を被覆してしまう。
本発明においては、有機溶媒中に結着樹脂成分(樹脂又は前駆体)と着色剤、及び無機微粒子を含む溶解液又は分散液を水相中で乳化乃至分散させて乳化乃至分散液を調製する前に、あらかじめ着色剤を含まない樹脂相(樹脂相B)に該無機微粒子を分散した後に、樹脂成分相A(本明細書では、単に「樹脂相A」と略称することがある)が含まれるトナー用組成物と混合してから、造粒することによって、樹脂Bと無機微粒子の相互作用を強くすることができ、相分離した後も樹脂相Bの中に無機微粒子を保持できるようになる。
(トナー)
本発明の結着樹脂としては、少なくとも2種類以上の樹脂を含む以外には特に制限はなく、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、スチレン・アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ジエン系樹脂、フェノール樹脂、テルペン樹脂、クマリン樹脂、アミド樹脂、アミドイミド樹脂、ブチラール樹脂、ウレタン樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂等、公知の結着樹脂を用いることができる。
本発明の結着樹脂としては、少なくとも2種類以上の樹脂を含む以外には特に制限はなく、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、スチレン・アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ジエン系樹脂、フェノール樹脂、テルペン樹脂、クマリン樹脂、アミド樹脂、アミドイミド樹脂、ブチラール樹脂、ウレタン樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂等、公知の結着樹脂を用いることができる。
[樹脂相A]
この中でも前記樹脂相Aには、定着時にシャープにメルトし、画像表面を平滑化できる点で、低分子量化しても充分な可とう性を有しているポリエステル樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂に更に他の樹脂を組み合せて用いてもよい。
本発明で用いるポリエステル樹脂とは、下記一般式(1)
A−(OH)m・・・・・・・(1)
(式中、Aは炭素数1〜20のアルキル基、アルキレン基、置換基を有していてもよい芳香族基若しくはヘテロ環芳香族基を表わす。mは2〜4の整数を表わす。)で表わされる1種若しくは2種以上のポリオールと、下記一般式(2)
B−(COOH)n・・・・・(2)
(式中、Bは炭素数1〜20のアルキル基、アルキレン基、置換基を有していてもよい芳香族基若しくはヘテロ環芳香族基を表わす。nは2〜4の整数を表わす。)で表わされる1種若しくは2種以上のポリカルボン酸とをポリエステル化したものである。
この中でも前記樹脂相Aには、定着時にシャープにメルトし、画像表面を平滑化できる点で、低分子量化しても充分な可とう性を有しているポリエステル樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂に更に他の樹脂を組み合せて用いてもよい。
本発明で用いるポリエステル樹脂とは、下記一般式(1)
A−(OH)m・・・・・・・(1)
(式中、Aは炭素数1〜20のアルキル基、アルキレン基、置換基を有していてもよい芳香族基若しくはヘテロ環芳香族基を表わす。mは2〜4の整数を表わす。)で表わされる1種若しくは2種以上のポリオールと、下記一般式(2)
B−(COOH)n・・・・・(2)
(式中、Bは炭素数1〜20のアルキル基、アルキレン基、置換基を有していてもよい芳香族基若しくはヘテロ環芳香族基を表わす。nは2〜4の整数を表わす。)で表わされる1種若しくは2種以上のポリカルボン酸とをポリエステル化したものである。
前記一般式(1)で表わされる具体的なポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールA酸化エチレン付加物、ビスフェノールA酸化プロピレン付加物、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA酸化エチレン付加物、水素化ビスフェノールA酸化プロピレン付加物等が挙げられる。
前記一般式(2)で表わされる具体的なポリカルボン酸としては、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(トリメリット酸)等が挙げられる。
樹脂相Aはトナー全重量に対して50−95%の範囲であることが好ましい。樹脂相Aが50%以下であると、顔料分散相のトナーに占める割合が低いため、トナーが充分な着色力を得にくい場合がある。また、充分な低温定着性が得られない場合がある。
[樹脂相B]
樹脂相Bとして用いる樹脂としては特に制限はないが、トナーに帯電性を付与するという観点から、シリコーン樹脂、スチレン―アクリル樹脂が好ましい。前記樹脂を用いる場合、トナーの帯電性を向上させることが比較的容易で、帯電特性や静電現像性、転写性を向上させることができる。
シリコーン構造を持ったアクリル化合物の重合体や、シルセスキオキサン化合物の重合体などが例示できる。
樹脂相Bとして用いる樹脂としては特に制限はないが、トナーに帯電性を付与するという観点から、シリコーン樹脂、スチレン―アクリル樹脂が好ましい。前記樹脂を用いる場合、トナーの帯電性を向上させることが比較的容易で、帯電特性や静電現像性、転写性を向上させることができる。
シリコーン構造を持ったアクリル化合物の重合体や、シルセスキオキサン化合物の重合体などが例示できる。
特に重合性二重結合を有するカーボンファンクショナルシラン(シランカップリング剤など)と、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルとの共重合体が好適である。
上記化合物の水素元素をフッ素元素に変換した化合物も、ケイ素とフッ素を同時にB相内に含有させることができ、帯電性能と付着力を下げ、転写性能を上げるという面から好ましい。
例えばビニルトリエトキシシランとメタクリル酸パーフルオロアルキルの共重合体や、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとメタクリル酸パーフルオロアルキルの共重合体などが例示される。
上記化合物の水素元素をフッ素元素に変換した化合物も、ケイ素とフッ素を同時にB相内に含有させることができ、帯電性能と付着力を下げ、転写性能を上げるという面から好ましい。
例えばビニルトリエトキシシランとメタクリル酸パーフルオロアルキルの共重合体や、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとメタクリル酸パーフルオロアルキルの共重合体などが例示される。
樹脂相Bのトナー重量に占める割合は、5−50%であることが好ましい。5%以下であると、帯電能力付与相としてトナー中に占める割合が低いため、トナーに充分な帯電能力を与えることができず、帯電特性や静電現像性・転写性が悪化する場合がある。また、50%以上であると着色剤を含有しない相のトナー中に占める割合が増加するため、トナーの着色力を低下させる場合がある。
また、樹脂相Bは、該樹脂相Bの全表面積の合計に対し該表面積の30%以上がトナー最表面に露出していることが好ましい。樹脂相Bの表面露出面積が30%以下であると、帯電付与相である樹脂相Bのトナー表層に露出している割合が低いため、充分な帯電能力が得られない場合がある。
また、樹脂相Bは、該樹脂相Bの全表面積の合計に対し該表面積の30%以上がトナー最表面に露出していることが好ましい。樹脂相Bの表面露出面積が30%以下であると、帯電付与相である樹脂相Bのトナー表層に露出している割合が低いため、充分な帯電能力が得られない場合がある。
[トナー粒子形状]
本発明のトナーとしては、樹脂相Aを母体として、樹脂相Bが樹脂相Aの表層を海島状に被覆している形状が好ましい。
本発明のトナーの形状として好ましい例を図1に示す。
図1は、灰色部を着色剤含有相A、白色部を着色剤を含まない相Bとしてトナーの形状を模式的に表わしたものである。
図1中(A)は、トナー1粒子内で樹脂相Bが樹脂相Aに対して1箇所で海島状に覆い被さっている形状を表わしている(このように、表面に存在している樹脂相Bが1つであっても、海島状であればよい)。
図1(B)は、樹脂相Bが数点に分かれて樹脂相Aに被覆している形状を表わしている。
これら図1(A)、(B)のように、樹脂相Aの表層に帯電付与相である樹脂相Bがトナー最表面に露出することによりトナーの帯電性を向上させることができる。
本発明のトナーとしては、樹脂相Aを母体として、樹脂相Bが樹脂相Aの表層を海島状に被覆している形状が好ましい。
本発明のトナーの形状として好ましい例を図1に示す。
図1は、灰色部を着色剤含有相A、白色部を着色剤を含まない相Bとしてトナーの形状を模式的に表わしたものである。
図1中(A)は、トナー1粒子内で樹脂相Bが樹脂相Aに対して1箇所で海島状に覆い被さっている形状を表わしている(このように、表面に存在している樹脂相Bが1つであっても、海島状であればよい)。
図1(B)は、樹脂相Bが数点に分かれて樹脂相Aに被覆している形状を表わしている。
これら図1(A)、(B)のように、樹脂相Aの表層に帯電付与相である樹脂相Bがトナー最表面に露出することによりトナーの帯電性を向上させることができる。
[樹脂相A・Bの判別法]
トナー1粒子内における樹脂相A、Bの判別法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば下記の方法が挙げられる。
簡易的には、光学顕微鏡により直接観察を行ない、トナー粒子内で着色剤含有相Aと未含有相Bに分離する構造を持つかどうか判断できる。
樹脂相Bのドメイン径が比較的大きい場合(1um以上程度)、光学顕微鏡により粒子内の相分離構造を直接観察できる。樹脂相Bのドメイン径が微小で光学顕微鏡での判別が困難である場合、トナーをエポキシ樹脂に包埋して約100μmに超薄切片化し、四酸化ルテニウムにより染色した後、透過型電子顕微鏡(TEM)により倍率10,000倍で観察を行ない、写真撮影し、この写真を用いてトナー粒子表層に着色剤を含まない樹脂相Bが存在するか画像評価することにより判別可能である。
また、走査型電子顕微鏡によって蒸着せずに、低加速電圧下で元素分析と形態を同時に解析する方法も使用できる。
トナー1粒子内における樹脂相A、Bの判別法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば下記の方法が挙げられる。
簡易的には、光学顕微鏡により直接観察を行ない、トナー粒子内で着色剤含有相Aと未含有相Bに分離する構造を持つかどうか判断できる。
樹脂相Bのドメイン径が比較的大きい場合(1um以上程度)、光学顕微鏡により粒子内の相分離構造を直接観察できる。樹脂相Bのドメイン径が微小で光学顕微鏡での判別が困難である場合、トナーをエポキシ樹脂に包埋して約100μmに超薄切片化し、四酸化ルテニウムにより染色した後、透過型電子顕微鏡(TEM)により倍率10,000倍で観察を行ない、写真撮影し、この写真を用いてトナー粒子表層に着色剤を含まない樹脂相Bが存在するか画像評価することにより判別可能である。
また、走査型電子顕微鏡によって蒸着せずに、低加速電圧下で元素分析と形態を同時に解析する方法も使用できる。
[平均円形度]
トナー粒子の平均円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長を、実在粒子の周囲長で除した値である。
具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000;シスメックス社製)を用いて測定を行なう。
所定の容器に、予め不純固形物を除去した水100〜150mLを入れ、分散剤として界面活性剤0.1〜0.5mLを加え、さらに、測定試料0.1〜9.5g程度を加える。試料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3,000〜10,000個/μLにしてトナーの形状及び分布を測定する。
本発明のトナーは平均円形度が0.930以上0.970以下であることが好ましい。
平均円形度が前記範囲内にある場合、平均円形度が前記範囲内にあることで、ドット再現性、現像性、転写性に優れ、かつ、クリーニング性にも優れた形状を得ることができる。
トナー粒子の平均円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長を、実在粒子の周囲長で除した値である。
具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000;シスメックス社製)を用いて測定を行なう。
所定の容器に、予め不純固形物を除去した水100〜150mLを入れ、分散剤として界面活性剤0.1〜0.5mLを加え、さらに、測定試料0.1〜9.5g程度を加える。試料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3,000〜10,000個/μLにしてトナーの形状及び分布を測定する。
本発明のトナーは平均円形度が0.930以上0.970以下であることが好ましい。
平均円形度が前記範囲内にある場合、平均円形度が前記範囲内にあることで、ドット再現性、現像性、転写性に優れ、かつ、クリーニング性にも優れた形状を得ることができる。
[樹脂相Bのトナー最表面露出面積比率]
樹脂相Bのトナー粒子最表層露出面積比率の算出法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば下記の方法が挙げられる。
図2に本発明のトナー粒子の断面TEM観察像の模式図を示す。
樹脂相Bにおいて、断面像の外周が全て樹脂相Aで覆われている部分の面積の合計を(断面積1)とし、断面像の外周の1部がトナー最表層に露出している部分の面積の合計を(断面積2)とする。このとき、(樹脂相Bのトナー最表面露出面積)は下記式で算出できる。
(樹脂相Bのトナー粒子最表面露出比率)=(断面積2)/[(断面積1)+(断面積2)]×100
上記式により5点以上のTEM像から算出した平均値を、樹脂相Bのトナー粒子最表面露出比率とする。
本発明では樹脂相Bのトナー粒子最表面露出比率が30%以上であることが好ましい。樹脂相Bのトナー粒子最表面露出比率が30%以下であると、帯電付与相である樹脂相Bのトナー表層に露出している割合が低いため、充分な帯電能力が得られない場合がある。
樹脂相Bのトナー粒子最表層露出面積比率の算出法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば下記の方法が挙げられる。
図2に本発明のトナー粒子の断面TEM観察像の模式図を示す。
樹脂相Bにおいて、断面像の外周が全て樹脂相Aで覆われている部分の面積の合計を(断面積1)とし、断面像の外周の1部がトナー最表層に露出している部分の面積の合計を(断面積2)とする。このとき、(樹脂相Bのトナー最表面露出面積)は下記式で算出できる。
(樹脂相Bのトナー粒子最表面露出比率)=(断面積2)/[(断面積1)+(断面積2)]×100
上記式により5点以上のTEM像から算出した平均値を、樹脂相Bのトナー粒子最表面露出比率とする。
本発明では樹脂相Bのトナー粒子最表面露出比率が30%以上であることが好ましい。樹脂相Bのトナー粒子最表面露出比率が30%以下であると、帯電付与相である樹脂相Bのトナー表層に露出している割合が低いため、充分な帯電能力が得られない場合がある。
[無機微粒子]
前記無機微粒子としては特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記無機微粒子の一次粒子径としては、5nm〜2μmが好ましく、5nm〜500nmがより好ましい。
前記無機微粒子の樹脂A、B合計の重量に対する含有量としては、0.1〜10.0質量%が好ましく、0.5〜3.0質量%がより好ましい。
前記無機微粒子は、表面処理を行なって、疎水性を上げ、乳化、分散後、トナー内部に保持させる必要がある。例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、等が挙げられる。
前記無機微粒子としては特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記無機微粒子の一次粒子径としては、5nm〜2μmが好ましく、5nm〜500nmがより好ましい。
前記無機微粒子の樹脂A、B合計の重量に対する含有量としては、0.1〜10.0質量%が好ましく、0.5〜3.0質量%がより好ましい。
前記無機微粒子は、表面処理を行なって、疎水性を上げ、乳化、分散後、トナー内部に保持させる必要がある。例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、等が挙げられる。
無機微粒子の疎水化度は以下のように測定される。
<疎水化度の測定>
微粒子0.02gを添加したイオン交換水50ml中に、メタノールを0.5ml/分の滴下速度で液中にチューブを用いて添加する。微粒子はメタノール添加によって沈降、分散し、波長780nmでの透過率が90%となる時のメタノールの体積%を疎水化度と定義する。
本測定法による疎水化度の値が40から90の時に、樹脂相Bに無機微粒子が優先的に含まれやすく、樹脂相Bの機械的強度が高くなり、作られたトナーの耐久性が高まる。
本樹脂相Bは樹脂相Aとは異なる物性(典型的には例えば極性)に設定されるため、あまり無機微粒子の疎水性が低いと樹脂相Aに含まれやすく、また、さらに疎水性が低いと水相中に逃げ出しトナー中に含まれなくなる。また、疎水性が余りに高いと、樹脂相Bには含まれるが樹脂相Bによって形成される分離相もしくは突起のトナー表面に存在しなくなり、トナー粒子内部にもぐって存在することによって所定の効果が発揮できないことになる。
<疎水化度の測定>
微粒子0.02gを添加したイオン交換水50ml中に、メタノールを0.5ml/分の滴下速度で液中にチューブを用いて添加する。微粒子はメタノール添加によって沈降、分散し、波長780nmでの透過率が90%となる時のメタノールの体積%を疎水化度と定義する。
本測定法による疎水化度の値が40から90の時に、樹脂相Bに無機微粒子が優先的に含まれやすく、樹脂相Bの機械的強度が高くなり、作られたトナーの耐久性が高まる。
本樹脂相Bは樹脂相Aとは異なる物性(典型的には例えば極性)に設定されるため、あまり無機微粒子の疎水性が低いと樹脂相Aに含まれやすく、また、さらに疎水性が低いと水相中に逃げ出しトナー中に含まれなくなる。また、疎水性が余りに高いと、樹脂相Bには含まれるが樹脂相Bによって形成される分離相もしくは突起のトナー表面に存在しなくなり、トナー粒子内部にもぐって存在することによって所定の効果が発揮できないことになる。
好ましい無機微粒子の例としては、ヘキサメチルジシラザンで表面処理された平均一次粒子径10から200nmの疎水性シリカ又は酸化チタン、ジメチルジクロロシランで表面処理された平均一次粒子径10から200nmの疎水性シリカ又は酸化チタン、イソブチルトリメトキシシランにて表面処理された平均一次粒子径10から200nmの疎水性シリカ又は酸化チタン挙げられる。
[その他の成分]
前記その他の成分としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、着色剤、離型剤、帯電制御剤、無機微粒子、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸、等が挙げられる。
前記その他の成分としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、着色剤、離型剤、帯電制御剤、無機微粒子、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸、等が挙げられる。
前記着色剤としては特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポン、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の前記トナーにおける含有量は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。前記含有量が1質量%未満であると、トナーの着色力の低下が見られ、15質量%を超えると、トナー中での顔料の分散不良が起こり、着色力の低下、及びトナーの電気特性の低下を招くことがある。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。
該樹脂としては特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、ポリエステル、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
該樹脂としては特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、ポリエステル、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記スチレン又はその置換体の重合体としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン、等が挙げられる。
前記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、等が挙げられる。
前記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、等が挙げられる。
前記マスターバッチは、前記マスターバッチ用樹脂と、前記着色剤とを高せん断力をかけて混合又は混練させて製造することができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を添加することが好ましい。
また、いわゆるフラッシング法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がない点で好適である。このフラッシング法は、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合又は混練し、着色剤を樹脂側に移行させて水分及び有機溶剤成分を除去する方法である。前記混合又は混練には、例えば、三本ロールミル等の高せん断分散装置が好適に用いられる。
また、いわゆるフラッシング法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がない点で好適である。このフラッシング法は、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合又は混練し、着色剤を樹脂側に移行させて水分及び有機溶剤成分を除去する方法である。前記混合又は混練には、例えば、三本ロールミル等の高せん断分散装置が好適に用いられる。
前記離型剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、融点が50〜120℃の低融点の離型剤が好ましい。低融点の離型剤は、前記樹脂と分散されることにより、離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これによりオイルレス(定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布しない)でもホットオフセット性が良好である。
前記離型剤としては、例えば、ロウ類、ワックス類、等が好適に挙げられる。
前記ロウ類及びワックス類としては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス;などの天然ワックスが挙げられる。
また、これら天然ワックスのほか、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス;などが挙げられる。更に、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド;低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等);側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子、などを用いてもよい。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記離型剤としては、例えば、ロウ類、ワックス類、等が好適に挙げられる。
前記ロウ類及びワックス類としては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス;などの天然ワックスが挙げられる。
また、これら天然ワックスのほか、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス;などが挙げられる。更に、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド;低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等);側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子、などを用いてもよい。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記離型剤の融点としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50〜120℃が好ましく、60〜90℃がより好ましい。前記融点が50℃未満であると、ワックスが耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、120℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こし易いことがある。
前記離型剤の溶融粘度としては、該ワックスの融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、10〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が5cps未満であると、離型性が低下することがあり、1,000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が得られなくなることがある。
前記離型剤の前記トナーにおける含有量としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0〜40質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。前記含有量が40質量%を超えると、トナーの流動性が悪化することがある。
前記帯電制御剤としては特に制限はなく、公知のもの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤は、市販品を使用してもよく、該市販品としては、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物、等が挙げられる。
前記帯電制御剤の前記トナーにおける含有量としては、前記樹脂の種類、添加剤の有無、分散方法等により異なり、一概に規定することができないが、例えば、前記結着樹脂100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましい。
該含有量が、0.1質量部未満であると、帯電制御性が得られないことがあり、10質量部を超えると、トナーの帯電性が大きくなりすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させて、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や画像濃度の低下を招くことがある。
該含有量が、0.1質量部未満であると、帯電制御性が得られないことがあり、10質量部を超えると、トナーの帯電性が大きくなりすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させて、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や画像濃度の低下を招くことがある。
前記トナー内部に添加した無機微粒子は、トナー粒子に流動性、現像性、帯電性等を付与するための外添剤として使用することができる。前記トナーにおける含有量としては、0.01〜5.0質量%が好ましく、0.01〜2.0質量%がより好ましい。
前記クリーニング性向上剤は、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加され、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子、などが挙げられる。該ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01〜1μmのものが好適である。
前記磁性材料としては特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライト、等が挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
本発明のトナーとしては、例えば、トナー材料の有機溶媒の溶解乃至分散液を水系媒体中に乳化乃至分散させて乳化乃至分散液を調製した後トナーを造粒することにより得ることができる。
本発明のトナーの好ましい態様としては、活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを少なくとも含むトナー材料の溶解乃至分散液を、水系媒体中に乳化乃至分散させ、該水系媒体中で、前記活性水素基含有化合物と、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを反応させて接着性基材を少なくとも含む粒子を生成させて得られるトナーが挙げられる。
本発明のトナーの好ましい態様としては、活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを少なくとも含むトナー材料の溶解乃至分散液を、水系媒体中に乳化乃至分散させ、該水系媒体中で、前記活性水素基含有化合物と、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを反応させて接着性基材を少なくとも含む粒子を生成させて得られるトナーが挙げられる。
以下、本発明の好ましい態様のトナーについて説明する。
−トナー材料の溶解乃至分散液−
前記トナー材料の溶解乃至分散液は、前記トナー材料を溶媒に溶解乃至分散させてなる。
前記トナー材料としては、トナーを形成可能である限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基含有化合物、及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(プレポリマー)のいずれかを少なくとも含み、好ましくは前記可塑剤を含み、更に必要に応じて、未変性ポリエステル樹脂や、離型剤、着色剤、帯電制御剤等の上記その他の成分を含んでなる。
前記トナー材料の溶解乃至分散液は、前記トナー材料を前記有機溶剤に溶解乃至分散させて調製するのが好ましい。なお、前記有機溶剤は、トナーの造粒時乃至造粒後に除去するのが好ましい。
−トナー材料の溶解乃至分散液−
前記トナー材料の溶解乃至分散液は、前記トナー材料を溶媒に溶解乃至分散させてなる。
前記トナー材料としては、トナーを形成可能である限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基含有化合物、及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(プレポリマー)のいずれかを少なくとも含み、好ましくは前記可塑剤を含み、更に必要に応じて、未変性ポリエステル樹脂や、離型剤、着色剤、帯電制御剤等の上記その他の成分を含んでなる。
前記トナー材料の溶解乃至分散液は、前記トナー材料を前記有機溶剤に溶解乃至分散させて調製するのが好ましい。なお、前記有機溶剤は、トナーの造粒時乃至造粒後に除去するのが好ましい。
前記有機溶剤としては、前記トナー材料を溶解乃至分散可能な溶媒であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除去の容易性の点で沸点が150℃未満の揮発性のものが好ましく、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、等が挙げられるが、エステル系溶剤であるのが好ましく、酢酸エチルが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機溶剤の使用量としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記トナー材料100質量部に対し、40〜300質量部が好ましく、60〜140質量部がより好ましく、80〜120質量部が更に好ましい。
前記有機溶剤の使用量としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記トナー材料100質量部に対し、40〜300質量部が好ましく、60〜140質量部がより好ましく、80〜120質量部が更に好ましい。
なお、本発明の前記好ましい態様のトナーの製造方法において、前記トナー用材料の溶解乃至分散液の調製は、前記活性水素基含有化合物、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体、前記未変性ポリエステル樹脂、前記離型剤、前記着色剤、前記帯電制御剤、等のトナー用材料を、前記有機溶剤中に溶解乃至分散させることにより行なうことができ、前記トナー用材料の中で、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(プレポリマー)以外の成分は、後述する水系媒体の調製において、該水系媒体中に添加混合してもよいし、あるいは、前記トナー材料の溶解乃至分散液を前記水系媒体に添加する際に、該溶解乃至分散液と共に前記水系媒体に添加してもよい。
《活性水素基含有化合物》
前記活性水素基含有化合物は、前記水系媒体中で、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が伸長反応、架橋反応等する際の伸長剤、架橋剤等として作用する。
前記活性水素基含有化合物としては、活性水素基を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)である場合には、該イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)と伸長反応、架橋反応等の反応により高分子量化可能な点で、前記アミン類(B)が好適である。
前記活性水素基含有化合物は、前記水系媒体中で、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が伸長反応、架橋反応等する際の伸長剤、架橋剤等として作用する。
前記活性水素基含有化合物としては、活性水素基を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)である場合には、該イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)と伸長反応、架橋反応等の反応により高分子量化可能な点で、前記アミン類(B)が好適である。
前記活性水素基としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基(アルコール性水酸基又はフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルコール性水酸基、が特に好ましい。
前記アミン類(B)としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、前記(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)等、が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジアミン(B1)、ジアミン(B1)と少量の3価以上のポリアミン(B2)との混合物、が特に好ましい。
前記ジアミン(B1)としては、例えば、芳香族ジアミン、脂環式ジアミン、脂肪族ジアミン、等が挙げられる。
該芳香族ジアミンとしては、例えば、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。
該脂環式ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等が挙げられる。該脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
前記3価以上のポリアミン(B2)としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、等が挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン、等が挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン、等が挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸、等が挙げられる。
前記(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、例えば、前記(B1)から(B5)のいずれかのアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリゾン化合物、等が挙げられる。
該芳香族ジアミンとしては、例えば、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。
該脂環式ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等が挙げられる。該脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
前記3価以上のポリアミン(B2)としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、等が挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン、等が挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン、等が挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸、等が挙げられる。
前記(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、例えば、前記(B1)から(B5)のいずれかのアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリゾン化合物、等が挙げられる。
なお、前記活性水素基含有化合物と前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体との伸長反応、架橋反応等を停止させるには、反応停止剤を用いることができる。
該反応停止剤を用いると、前記接着性基材の分子量等を所望の範囲に制御することができる点で好ましい。
該反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)、又はこれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)、などが挙げられる。
該反応停止剤を用いると、前記接着性基材の分子量等を所望の範囲に制御することができる点で好ましい。
該反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)、又はこれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)、などが挙げられる。
前記アミン類(B)と、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)との混合比率としては、前記イソシアネート基含有プレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、前記アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の混合当量比([NCO]/[NHx])が、1/3〜3/1であるのが好ましく、1/2〜2/1であるのがより好ましく、1/1.5〜1.5/1であるのが特に好ましい。前記混合当量比([NCO]/[NHx])が、1/3未満であると、低温定着性が低下することがあり、3/1を超えると、前記ウレア変性ポリエステル樹脂の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
《活性水素基含有化合物と反応可能な重合体》
前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(以下「プレポリマー」と称することがある)としては、前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位を少なくとも有しているものであれば特に制限はなく、公知の樹脂等の中から適宜選択することができ、例えば、ポリオール樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、これらの誘導体樹脂、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、溶融時の高流動性、透明性の点で、ポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(以下「プレポリマー」と称することがある)としては、前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位を少なくとも有しているものであれば特に制限はなく、公知の樹脂等の中から適宜選択することができ、例えば、ポリオール樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、これらの誘導体樹脂、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、溶融時の高流動性、透明性の点で、ポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記プレポリマーにおける前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位としては特に制限はなく、公知の置換基等の中から適宜選択することができるが、例えば、イソシアネート基、エポキシ基、カルボン酸、酸クロリド基、等が挙げられる。これらは、1種単独で含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。これらの中でも、イソシアネート基が特に好ましい。
前記プレポリマーの中でも、高分子成分の分子量を調節し易く、乾式トナーにおけるオイルレス低温定着特性、特に定着用加熱媒体への離型オイル塗布機構のない場合でも良好な離型性及び定着性を確保できる点で、ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂(RMPE)であるのが特に好ましい。
前記プレポリマーの中でも、高分子成分の分子量を調節し易く、乾式トナーにおけるオイルレス低温定着特性、特に定着用加熱媒体への離型オイル塗布機構のない場合でも良好な離型性及び定着性を確保できる点で、ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂(RMPE)であるのが特に好ましい。
前記ウレア結合生成基としては、例えば、イソシアネート基、等が挙げられる。
前記ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂(RMPE)における該ウレア結合生成基が該イソシアネート基である場合、該ポリエステル樹脂(RMPE)としては、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)等が特に好適に挙げられる。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物であり、かつ前記活性水素基含有ポリエステル樹脂をポリイソシアネート(PIC)と反応させてなるもの、等が挙げられる。
前記ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂(RMPE)における該ウレア結合生成基が該イソシアネート基である場合、該ポリエステル樹脂(RMPE)としては、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)等が特に好適に挙げられる。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物であり、かつ前記活性水素基含有ポリエステル樹脂をポリイソシアネート(PIC)と反応させてなるもの、等が挙げられる。
前記ポリオール(PO)としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジオール(DIO)、3価以上のポリオール(TO)、ジオール(DIO)と3価以上のポリオール(TO)との混合物、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記ジオール(DIO)単独、又は前記ジオール(DIO)と少量の前記3価以上のポリオール(TO)との混合物、等が好ましい。
前記ジオール(DIO)としては、例えば、アルキレングリコール、アルキレンエーテルグリコール、脂環式ジオール、脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノール類、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、等が挙げられる。
前記アルキレングリコールとしては、炭素数2〜12のものが好ましく、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記アルキレンエーテルグリコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
前記脂環式ジオールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記脂環式ジオールに対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。
前記ビスフェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。
前記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記ビスフェノール類に対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。
これらの中でも、炭素数2〜12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物等が好ましく、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物と炭素数2〜12のアルキレングリコールとの混合物が特に好ましい。
前記アルキレングリコールとしては、炭素数2〜12のものが好ましく、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記アルキレンエーテルグリコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
前記脂環式ジオールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記脂環式ジオールに対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。
前記ビスフェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。
前記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記ビスフェノール類に対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。
これらの中でも、炭素数2〜12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物等が好ましく、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物と炭素数2〜12のアルキレングリコールとの混合物が特に好ましい。
前記3価以上のポリオール(TO)としては、3〜8価又はそれ以上のものが好ましく、例えば、3価以上の多価脂肪族アルコール、3価以上のポリフェノール類、3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、等が挙げられる。
前記3価以上の多価脂肪族アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。
前記3価以上のポリフェノール類としては、例えば、トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
前記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記3価以上のポリフェノール類に対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。
前記3価以上の多価脂肪族アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。
前記3価以上のポリフェノール類としては、例えば、トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
前記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記3価以上のポリフェノール類に対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。
前記ジオール(DIO)と前記3価以上のポリオール(TO)との混合物における、前記ジオール(DIO)と前記3価以上のポリオール(TO)との混合質量比(DIO:TO)としては、100:0.01〜10が好ましく、100:0.01〜1がより好ましい。
前記ポリカルボン酸(PC)としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジカルボン酸(DIC)、3価以上のポリカルボン酸(TC)、ジカルボン酸(DIC)と3価以上のポリカルボン酸との混合物、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジカルボン酸(DIC)単独、又はDICと少量の3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合物が好ましい。
前記ジカルボン酸(DIC)としては、例えば、アルキレンジカルボン酸、アルケニレンジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、等が挙げられる。
前記アルキレンジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。
前記アルケニレンジカルボン酸としては、炭素数4〜20のものが好ましく、例えば、マレイン酸、フマール酸等が挙げられる。前記芳香族ジカルボン酸としては、炭素数8〜20のものが好ましく、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
これらの中でも、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が好ましい。
前記ジカルボン酸(DIC)としては、例えば、アルキレンジカルボン酸、アルケニレンジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、等が挙げられる。
前記アルキレンジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。
前記アルケニレンジカルボン酸としては、炭素数4〜20のものが好ましく、例えば、マレイン酸、フマール酸等が挙げられる。前記芳香族ジカルボン酸としては、炭素数8〜20のものが好ましく、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
これらの中でも、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が好ましい。
前記3価以上のポリカルボン酸(TO)としては、3〜8価又はそれ以上のものが好ましく、例えば、芳香族ポリカルボン酸、等が挙げられる。
前記芳香族ポリカルボン酸としては、炭素数9〜20のものが好ましく、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
前記芳香族ポリカルボン酸としては、炭素数9〜20のものが好ましく、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
前記ポリカルボン酸(PC)としては、前記ジカルボン酸(DIC)、前記3価以上のポリカルボン酸(TC)、及び、前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸との混合物、から選択されるいずれかの酸無水物又は低級アルキルエステル物を用いることもできる。前記低級アルキルエステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等が挙げられる。
前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合物における前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合質量比(DIC:TC)としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、100:0.01〜10が好ましく、100:0.01〜1がより好ましい。
前記ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)とを重縮合反応させる際の混合比率としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記ポリオール(PO)における水酸基[OH]と、前記ポリカルボン酸(PC)におけるカルボキシル基[COOH]との当量比([OH]/[COOH])が、通常、2/1〜1/1であるのが好ましく、1.5/1〜1/1であるのがより好ましく、1.3/1〜1.02/1であるのが特に好ましい。
前記ポリオール(PO)の前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)における含有量としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.5〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、2〜20質量%が特に好ましい。
前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、トナーの耐熱保存性と低温定着性とを両立させることが困難になることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、トナーの耐熱保存性と低温定着性とを両立させることが困難になることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記ポリイソシアネート(PIC)としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート、イソシアヌレート類、これらのフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタム等でブロックしたもの、などが挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。
前記脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。前記イソシアヌレート類としては、例えば、トリス−イソシアナトアルキル−イソシアヌレート、トリイソシアナトシクロアルキル−イソシアヌレート等が挙げられる。これらは、1種単独でも使用することができ、2種以上を併用してもよい。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。
前記脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。前記イソシアヌレート類としては、例えば、トリス−イソシアナトアルキル−イソシアヌレート、トリイソシアナトシクロアルキル−イソシアヌレート等が挙げられる。これらは、1種単独でも使用することができ、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネート(PIC)と、前記活性水素基含有ポリエステル樹脂(例えば水酸基含有ポリエステル樹脂)とを反応させる際の混合比率としては、該ポリイソシアネート(PIC)におけるイソシアネート基[NCO]と、該水酸基含有ポリエステル樹脂における水酸基[OH]との混合当量比([NCO]/[OH])が、通常、5/1〜1/1であるのが好ましく、4/1〜1.2/1でるのがより好ましく、3/1〜1.5/1であるのが特に好ましい。
前記イソシアネート基[NCO]が、5を超えると、低温定着性が悪化することがあり、1未満であると、耐オフセット性が悪化することがある。
前記イソシアネート基[NCO]が、5を超えると、低温定着性が悪化することがあり、1未満であると、耐オフセット性が悪化することがある。
前記ポリイソシアネート(PIC)の前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)における含有量としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.5〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、2〜20質量%が更に好ましい。
前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、耐熱保存性と低温定着性とを両立させることが困難になることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、耐熱保存性と低温定着性とを両立させることが困難になることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)の1分子当たりに含まれるイソシアネート基の平均数としては、1以上が好ましく、1.2〜5がより好ましく、1.5〜4がより好ましい。
前記イソシアネート基の平均数が、1未満であると、前記ウレア結合生成基で変性されているポリエステル樹脂(RMPE)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記イソシアネート基の平均数が、1未満であると、前記ウレア結合生成基で変性されているポリエステル樹脂(RMPE)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体の重量平均分子量(Mw)としては、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による分子量分布で、3,000〜40,000が好ましく、4,000〜30,000がより好ましい。該重量平均分子量(Mw)が、3,000未満であると、耐熱保存性が悪化することがあり、40,000を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による分子量分布の測定は、例えば、以下のようにして行なうことができる。
すなわち、まず、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させる。この温度でカラム溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度を0.05〜0.6質量%に調整した樹脂のテトラヒドロフラン試料溶液を50〜200μl注入して測定する。
前記試料における分子量の測定に当たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
前記検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical Co.又は東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102、2.1×102、4×102、1.75×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、及び4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いることが好ましい。なお、前記検出器としてはRI(屈折率)検出器を用いることができる。
すなわち、まず、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させる。この温度でカラム溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度を0.05〜0.6質量%に調整した樹脂のテトラヒドロフラン試料溶液を50〜200μl注入して測定する。
前記試料における分子量の測定に当たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
前記検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical Co.又は東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102、2.1×102、4×102、1.75×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、及び4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いることが好ましい。なお、前記検出器としてはRI(屈折率)検出器を用いることができる。
[水系媒体]
前記水系媒体としては特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、水、該水と混和可能な溶剤、これらの混合物、などが挙げられるが、これらの中でも、水が特に好ましい。
前記水と混和可能な溶剤としては、前記水と混和可能であれば特に制限はなく、例えば、アルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブの登録商標名で知られるエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル類、低級ケトン類、などが挙げられる。
前記アルコールとしては、例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。前記低級ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水系媒体としては特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、水、該水と混和可能な溶剤、これらの混合物、などが挙げられるが、これらの中でも、水が特に好ましい。
前記水と混和可能な溶剤としては、前記水と混和可能であれば特に制限はなく、例えば、アルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブの登録商標名で知られるエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル類、低級ケトン類、などが挙げられる。
前記アルコールとしては、例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。前記低級ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水系媒体の調製は、例えば、樹脂微粒子を前記水系媒体に分散させることにより行なうことができる。該樹脂微粒子の該水系媒体中の添加量としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.5〜10質量%が好ましい。
前記樹脂微粒子としては、水系媒体中で水性分散液を形成しうる樹脂であれば特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂でもよく、例えば、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、微細な球状の樹脂粒子の水性分散液が得られ易い点で、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種で形成されているのが好ましい。
なお、前記ビニル樹脂は、ビニルモノマーを単独重合又は共重合したポリマーであり、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、などが挙げられる。
また、前記樹脂微粒子としては、少なくとも2つの不飽和基を有する単量体を含んでなる共重合体を用いることもできる。
前記少なくとも2つの不飽和基を持つ単量体としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(「エレミノールRS−30」;三洋化成工業製)、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールアクリレートなどが挙げられる。
なお、前記ビニル樹脂は、ビニルモノマーを単独重合又は共重合したポリマーであり、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、などが挙げられる。
また、前記樹脂微粒子としては、少なくとも2つの不飽和基を有する単量体を含んでなる共重合体を用いることもできる。
前記少なくとも2つの不飽和基を持つ単量体としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(「エレミノールRS−30」;三洋化成工業製)、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールアクリレートなどが挙げられる。
前記樹脂微粒子は、目的に応じて適宜選択した公知の方法に従って重合させることにより得ることができるが、該樹脂微粒子の水性分散液として得るのが好ましい。
該樹脂微粒子の水性分散液の調製方法としては、例えば、(1)前記ビニル樹脂の場合、ビニルモノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法及び分散重合法から選択されるいずれかの重合反応により、直接、樹脂微粒子の水性分散液を製造する方法、(2)前記ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加乃至縮合系樹脂の場合、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液を適当な分散剤の存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱、又は硬化剤を添加して硬化させて、樹脂微粒子の水性分散体を製造する方法、(3)前記ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加乃至縮合系樹脂の場合、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法、(4)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を機械回転式又はジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法、(5)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂微粒子を得た後、該樹脂微粒子を適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法、(6)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、又は予め溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂微粒子を析出させ、次に溶剤を除去して樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法、(7)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱又は減圧等によって溶剤を除去する方法、(8)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法、などが好適に挙げられる。
該樹脂微粒子の水性分散液の調製方法としては、例えば、(1)前記ビニル樹脂の場合、ビニルモノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法及び分散重合法から選択されるいずれかの重合反応により、直接、樹脂微粒子の水性分散液を製造する方法、(2)前記ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加乃至縮合系樹脂の場合、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液を適当な分散剤の存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱、又は硬化剤を添加して硬化させて、樹脂微粒子の水性分散体を製造する方法、(3)前記ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加乃至縮合系樹脂の場合、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法、(4)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を機械回転式又はジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法、(5)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂微粒子を得た後、該樹脂微粒子を適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法、(6)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、又は予め溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂微粒子を析出させ、次に溶剤を除去して樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下、水中に分散させる方法、(7)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱又は減圧等によって溶剤を除去する方法、(8)予め重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい)により調製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法、などが好適に挙げられる。
[乳化乃至分散]
前記トナー材料の溶解乃至分散液の前記水系媒体中への乳化乃至分散は、前記トナー材料の溶解乃至分散液を前記水系媒体中で攪拌しながら分散させるのが好ましい。
該分散の方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の分散機などを用いて行なうことができ、該分散機としては、前記低速せん断式分散機、前記高速剪断式分散機などが挙げられる。
前記トナー材料の溶解乃至分散液の前記水系媒体中への乳化乃至分散は、前記トナー材料の溶解乃至分散液を前記水系媒体中で攪拌しながら分散させるのが好ましい。
該分散の方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の分散機などを用いて行なうことができ、該分散機としては、前記低速せん断式分散機、前記高速剪断式分散機などが挙げられる。
本発明の前記好ましい態様のトナーの製造方法においては、前記乳化乃至分散の際、前記活性水素基含有化合物と前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを伸長反応乃至架橋反応させると、接着性基材(上記樹脂)が生成する。
《接着性基材》
前記接着性基材は、紙等の記録媒体に対し接着性を示し、前記活性水素基含有化合物及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体を前記水系媒体中で反応させてなる接着性ポリマーを少なくとも含み、更に公知の結着樹脂(又はその前駆体)から適宜選択した結着樹脂(又はその前駆体)を含んでいてもよい。
前記接着性基材は、紙等の記録媒体に対し接着性を示し、前記活性水素基含有化合物及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体を前記水系媒体中で反応させてなる接着性ポリマーを少なくとも含み、更に公知の結着樹脂(又はその前駆体)から適宜選択した結着樹脂(又はその前駆体)を含んでいてもよい。
前記接着性基材の重量平均分子量としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、3,000以上が好ましく、5,000〜1,000,000がより好ましく、7,000〜500,000が特に好ましい。前記重量平均分子量が、3,000未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記接着性基材のガラス転移温度(Tg)としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、30〜70℃が好ましく、40〜65℃がより好ましい。前記トナーでは、架橋反応、伸長反応したポリエステル樹脂が共存していることにより、従来のポリエステル系トナーと比較してガラス転移温度が低くても良好な保存性を示すものである。前記ガラス転移温度(Tg)が、30℃未満であると、トナーの耐熱保存性が悪化することがあり、70℃を超えると、低温定着性が充分でないことがある。
前記ガラス転移温度は、例えば、TG−DSCシステムTAS−100(理学電機社製)を用いて、以下の方法により測定することができる。
まず、トナー約10mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、試料容器をホルダーユニットにのせ、電気炉中にセットする。室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置し、室温まで試料を冷却して10min放置する。
その後、窒素雰囲気下、150℃まで昇温速度10℃/minで加熱して示差走査熱量計(DSC)によりDSC曲線を計測する。得られたDSC曲線から、TG−DSCシステムTAS−100システム中の解析システムを用いて、ガラス転移温度(Tg)近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点からガラス転移温度(Tg)を算出することができる。
前記接着性基材の具体例としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリエステル系樹脂、などが特に好適に挙げられる。
前記ポリエステル系樹脂としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ウレア変性ポリエステル系樹脂、などが特に好適に挙げられる。
前記ウレア変性ポリエステル系樹脂は、前記活性水素基含有化合物としてのアミン類(B)と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体としてのイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)とを前記水系媒体中で反応させて得られる。
前記ウレア変性ポリエステル系樹脂は、ウレア結合のほかに、ウレタン結合を含んでいてもよく、この場合、該ウレア結合と該ウレタン結合との含有モル比(ウレア結合/ウレタン結合)としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100/0〜10/90が好ましく、80/20〜20/80がより好ましく、60/40〜30/70が特に好ましい。前記ウレア結合が10未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
まず、トナー約10mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、試料容器をホルダーユニットにのせ、電気炉中にセットする。室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置し、室温まで試料を冷却して10min放置する。
その後、窒素雰囲気下、150℃まで昇温速度10℃/minで加熱して示差走査熱量計(DSC)によりDSC曲線を計測する。得られたDSC曲線から、TG−DSCシステムTAS−100システム中の解析システムを用いて、ガラス転移温度(Tg)近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点からガラス転移温度(Tg)を算出することができる。
前記接着性基材の具体例としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリエステル系樹脂、などが特に好適に挙げられる。
前記ポリエステル系樹脂としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ウレア変性ポリエステル系樹脂、などが特に好適に挙げられる。
前記ウレア変性ポリエステル系樹脂は、前記活性水素基含有化合物としてのアミン類(B)と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体としてのイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)とを前記水系媒体中で反応させて得られる。
前記ウレア変性ポリエステル系樹脂は、ウレア結合のほかに、ウレタン結合を含んでいてもよく、この場合、該ウレア結合と該ウレタン結合との含有モル比(ウレア結合/ウレタン結合)としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100/0〜10/90が好ましく、80/20〜20/80がより好ましく、60/40〜30/70が特に好ましい。前記ウレア結合が10未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記ウレア変性ポリエステル樹脂の好ましい具体例としては、以下(1)から(10)、即ち、(1)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをイソホロンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物との混合物、(2)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをイソホロンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物、(3)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをイソホロンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物、(4)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをイソホロンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物、(5)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーを、ヘキサメチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物、(6)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをヘキサメチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物、(7)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをエチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物、(8)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物をジフェニルメタンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをヘキサメチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物との混合物、(9)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸/ドデセニルコハク酸無水物の重縮合物をジフェニルメタンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをヘキサメチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物、(10)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物をトルエンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをヘキサメチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物との混合物、等が好適に挙げられる。
前記接着性基材(例えば、前記ウレア変性ポリエステル樹脂)は、例えば、(1)前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(例えば、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A))を含む前記トナー用材料の有機溶媒の溶解乃至分散液を、前記活性水素基含有化合物(例えば、前記アミン類(B))と共に、前記水系媒体中に乳化乃至分散させ、前記油滴を形成し、該水系媒体中で両者を伸長反応乃至架橋反応させることにより生成させてもよく、(2)前記トナー材料の溶解乃至分散液を、予め前記活性水素基含有化合物を添加した前記水系媒体中に乳化乃至分散させ、前記油滴を形成し、該水系媒体中で両者を伸長反応乃至架橋反応させることにより生成させてもよく、あるいは(3)前記トナー用材料の有機溶媒の溶解乃至分散液を、前記水系媒体中に添加混合させた後で、前記活性水素基含有化合物を添加し、前記油滴を形成し、該水系媒体中で粒子界面から両者を伸長反応乃至架橋反応させることにより生成させてもよい。
なお、前記(3)の場合、生成するトナー粒子表面に優先的に変性ポリエステル樹脂が生成され、該トナー粒子において濃度勾配を設けることもできる。
なお、前記(3)の場合、生成するトナー粒子表面に優先的に変性ポリエステル樹脂が生成され、該トナー粒子において濃度勾配を設けることもできる。
前記乳化乃至分散により、前記接着性基材を生成させるための反応条件としては特に制限はなく、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体と前記活性水素基含有化合物との組合せに応じて適宜選択することができ、反応時間としては、10分間〜40時間が好ましく、2時間〜24時間がより好ましい。
前記水系媒体中において、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(例えば、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A))を含む前記分散体を安定に形成する方法としては、例えば、前記水系媒体中に、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(例えば、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A))、前記着色剤、前記離型剤、前記帯電制御剤、前記未変性ポリエステル樹脂等の前記トナー材料を前記有機溶剤に溶解乃至分散させて調製した前記トナー材料の溶解乃至分散液を添加し、剪断力により分散させる方法、等が挙げられる。
前記水系媒体への乳化乃至分散において、前記水系媒体の使用量としては、前記トナー材料100質量部に対し、50〜2,000質量部が好ましく、100〜1,000質量部がより好ましい。前記使用量が、50質量部未満であると、前記トナー材料の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られないことがあり、2,000質量部を超えると、生産コストが高くなることがある。
前記乳化乃至分散においては、必要に応じて、前記油滴を安定化させ、所望の形状を得つつ粒度分布をシャープにする観点から、分散剤を用いることが好ましい。
前記分散剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、難水溶性の無機化合物分散剤、高分子系保護コロイド、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、界面活性剤が好ましい。
前記分散剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、難水溶性の無機化合物分散剤、高分子系保護コロイド、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、界面活性剤が好ましい。
前記界面活性剤としては、例えば、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、等が挙げられる。
前記陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等が挙げられ、フルオロアルキル基を有するものが好適に挙げられる。
該フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、例えば、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(炭素数6〜11)オキシ]−1−アルキル(炭素数3〜4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(炭素数6〜8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(炭素数11〜20)カルボン酸又はその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数7〜13)又はその金属塩、パーフルオロアルキル(炭素数4〜12)スルホン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(炭素数6〜16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。
該フルオロアルキル基を有する界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製);フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製);ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製);メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製);エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(ト−ケムプロダクツ社製);フタージェントF−100、F150(ネオス社製)等が挙げられる。
前記陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等が挙げられ、フルオロアルキル基を有するものが好適に挙げられる。
該フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、例えば、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(炭素数6〜11)オキシ]−1−アルキル(炭素数3〜4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(炭素数6〜8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(炭素数11〜20)カルボン酸又はその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数7〜13)又はその金属塩、パーフルオロアルキル(炭素数4〜12)スルホン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(炭素数6〜16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。
該フルオロアルキル基を有する界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製);フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製);ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製);メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製);エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(ト−ケムプロダクツ社製);フタージェントF−100、F150(ネオス社製)等が挙げられる。
前記陽イオン界面活性剤としては、例えば、アミン塩型界面活性剤、四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤等が挙げられる。
前記アミン塩型界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等が挙げられる。
前記四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
該陽イオン界面活性剤の中でも、フルオロアルキル基を有する脂肪族一級、二級又は三級アミン酸、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10個)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等の脂肪族四級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、などが挙げられる。
該カチオン界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−121(旭硝子社製);フロラードFC−135(住友3M社製);ユニダインDS−202(ダイキン工業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製);エクトップEF−132(ト−ケムプロダクツ社製);フタージェントF−300(ネオス社製)等が挙げられる。
前記アミン塩型界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等が挙げられる。
前記四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
該陽イオン界面活性剤の中でも、フルオロアルキル基を有する脂肪族一級、二級又は三級アミン酸、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10個)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等の脂肪族四級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、などが挙げられる。
該カチオン界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−121(旭硝子社製);フロラードFC−135(住友3M社製);ユニダインDS−202(ダイキン工業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製);エクトップEF−132(ト−ケムプロダクツ社製);フタージェントF−300(ネオス社製)等が挙げられる。
前記非イオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等が挙げられる。
前記難水溶性の無機化合物分散剤としては、例えば、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト、等が挙げられる。
前記高分子系保護コロイドとしては、例えば、酸類、水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、アミド化合物又はこれらのメチロール化合物、クロライド類、窒素原子若しくはその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン系、セルロース類、等が挙げられる。
前記酸類としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
前記水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
前記ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類としては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等が挙げられる。
前記ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等が挙げられる。
前記アミド化合物又はこれらのメチロール化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド酸、又はこれらのメチロール化合物、などが挙げられる。
前記クロライド類としては、例えば、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等が挙げられる。
前記窒素原子若しくはその複素環を有するもの等ホモポリマー又は共重合体としては、例えば、ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等が挙げられる。
前記ポリオキシエチレン系としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等が挙げられる。
前記セルロース類としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
前記高分子系保護コロイドとしては、例えば、酸類、水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、アミド化合物又はこれらのメチロール化合物、クロライド類、窒素原子若しくはその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン系、セルロース類、等が挙げられる。
前記酸類としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。
前記水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
前記ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類としては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等が挙げられる。
前記ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等が挙げられる。
前記アミド化合物又はこれらのメチロール化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド酸、又はこれらのメチロール化合物、などが挙げられる。
前記クロライド類としては、例えば、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等が挙げられる。
前記窒素原子若しくはその複素環を有するもの等ホモポリマー又は共重合体としては、例えば、ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等が挙げられる。
前記ポリオキシエチレン系としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等が挙げられる。
前記セルロース類としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
前記分散液の調製においては、必要に応じて分散安定剤を用いることができる。
該分散安定剤としては、例えば、リン酸カルシウム塩等の酸、アルカリに溶解可能なもの等が挙げられる。
該分散安定剤を用いた場合は、塩酸等の酸によりリン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する方法、酵素により分解する方法等によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去することができる。
該分散安定剤としては、例えば、リン酸カルシウム塩等の酸、アルカリに溶解可能なもの等が挙げられる。
該分散安定剤を用いた場合は、塩酸等の酸によりリン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する方法、酵素により分解する方法等によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去することができる。
前記分散液の調製においては、前記伸長反応乃至前記架橋反応の触媒を用いることができる。該触媒としては、例えば、ジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレート、等が挙げられる。
前記乳化乃至分散により得られた乳化スラリーから、前記有機溶剤を除去する。
前記有機溶剤の除去は、(1)反応系全体を徐々に昇温させて、前記油滴中の前記有機溶剤を完全に蒸発除去する方法、(2)乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、油滴中の非水溶性有機溶剤を完全に除去してトナー微粒子を形成し、併せて水系分散剤を蒸発除去する方法、等が挙げられる。
前記有機溶剤の除去は、(1)反応系全体を徐々に昇温させて、前記油滴中の前記有機溶剤を完全に蒸発除去する方法、(2)乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、油滴中の非水溶性有機溶剤を完全に除去してトナー微粒子を形成し、併せて水系分散剤を蒸発除去する方法、等が挙げられる。
前記有機溶剤の除去が行なわれると、トナー粒子が形成される。
該トナー粒子に対し、洗浄、乾燥等を行なうことができ、更にその後、所望により分級等を行なうことができる。該分級は、例えば、液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことにより行なうことができ、乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行なってもよい。
該トナー粒子に対し、洗浄、乾燥等を行なうことができ、更にその後、所望により分級等を行なうことができる。該分級は、例えば、液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことにより行なうことができ、乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行なってもよい。
こうして、得られたトナー粒子を、前記着色剤、離型剤、前記帯電制御剤等の粒子と共に混合したり、更に機械的衝撃力を印加することにより、該トナー粒子の表面から該離型剤等の粒子が脱離するのを防止することができる。
前記機械的衝撃力を印加する方法としては、例えば、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し加速させて粒子同士又は複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法、等が挙げられる。この方法に用いる装置としては、例えば、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢、等が挙げられる。
前記機械的衝撃力を印加する方法としては、例えば、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し加速させて粒子同士又は複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法、等が挙げられる。この方法に用いる装置としては、例えば、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢、等が挙げられる。
本発明のトナーは、その形状、大きさ等の諸物性については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下のような、体積平均粒径(Dv)、体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn)、針入度、低温定着性、オフセット未発生温度、等を有していることが好ましい。
前記トナーの体積平均粒径(Dv)としては、例えば、3〜8μmが好ましい。
前記体積平均粒径が、3μm未満であると、二成分現像剤では現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがあり、また、一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するため、ブレード等の部材へのトナー融着が発生し易くなることがあり、8μmを超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行なわれた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。
前記体積平均粒径が、3μm未満であると、二成分現像剤では現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがあり、また、一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するため、ブレード等の部材へのトナー融着が発生し易くなることがあり、8μmを超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行なわれた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。
前記トナーにおける体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)としては、例えば、1.30以下が好ましく、1.00〜1.30がより好ましい。
前記体積平均粒径と個数平均粒径との比(Dv/Dn)が、1.00未満であると、二成分現像剤では現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させたり、クリーニング性を悪化させることがあり、また、一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するため、ブレード等の部材へのトナー融着が発生し易くなることがあり、1.30を超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行なわれた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。
前記体積平均粒径と個数平均粒径との比(Dv/Dn)が、1.00〜1.30であると、保存安定性、低温定着性、及び耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、特に、フルカラー複写機に使用した場合に画像の光沢性に優れる。
二成分現像剤では長期にわたるトナーの収支が行なわれても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なく、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られ、一成分現像剤ではトナーの収支が行なわれても、トナーの粒子径の変動が少なくなるとともに、現像ローラへのトナーのフィルミングやトナーを薄層化するブレード等への部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性が得られるため、高画質の画像を得ることができる。
前記体積平均粒径と個数平均粒径との比(Dv/Dn)が、1.00未満であると、二成分現像剤では現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させたり、クリーニング性を悪化させることがあり、また、一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するため、ブレード等の部材へのトナー融着が発生し易くなることがあり、1.30を超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行なわれた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。
前記体積平均粒径と個数平均粒径との比(Dv/Dn)が、1.00〜1.30であると、保存安定性、低温定着性、及び耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、特に、フルカラー複写機に使用した場合に画像の光沢性に優れる。
二成分現像剤では長期にわたるトナーの収支が行なわれても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なく、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られ、一成分現像剤ではトナーの収支が行なわれても、トナーの粒子径の変動が少なくなるとともに、現像ローラへのトナーのフィルミングやトナーを薄層化するブレード等への部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性が得られるため、高画質の画像を得ることができる。
前記体積平均粒径、及び、前記体積平均粒径と個数平均粒子径との比(Dv/Dn)は、例えば、ベックマン・コールター社製の粒度測定器「マルチサイザーII」を用いて測定することができる。
前記針入度としては、例えば、針入度試験(JIS K2235−1991)で測定した針入度が、15mm以上であることが好ましく、20〜30mmがより好ましい。
前記針入度が、15mm未満であると、耐熱保存性が悪化することがある。
前記針入度は、JIS K2235−1991に従って測定することができ、具体的には、50mlのガラス容器にトナーを充填し、50℃の恒温槽に20時間放置する。
このトナーを室温まで冷却し、針入度試験を行なうことにより針入度を測定することができる。なお、前記針入度の値が大きいほど、前記耐熱保存性が優れることを示している。
前記低温定着性としては、定着温度低下とオフセット未発生とを両立させる観点からは、定着下限温度が低くなるほど好ましく、また、オフセット未発生温度が高くなるほど好ましく、定着温度低下とオフセット未発生とを両立させ得る温度領域としては、前記定着下限温度が150℃未満であり、前記オフセット未発生温度が200℃以上である。
なお、定着下限温度は、例えば、画像形成装置を用い、転写紙をセットし、複写テストを行ない、得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度を定着下限温度としたものである。
前記オフセット未発生温度は、例えば、画像形成装置を用いて、転写紙をセットし、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各単色、及び中間色としてレッド、ブルー、及びグリーンのベタ画像を各単色で現像されるように調整し、定着ベルトの温度が可変となるように調整して、オフセットの発生しない温度を測定することにより求めることができる。
本発明のトナーの着色としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ブラックトナー、シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーから選択される少なくとも1種とすることができ、各色のトナーは前記着色剤の種類を適宜選択することにより得ることができる。
前記針入度が、15mm未満であると、耐熱保存性が悪化することがある。
前記針入度は、JIS K2235−1991に従って測定することができ、具体的には、50mlのガラス容器にトナーを充填し、50℃の恒温槽に20時間放置する。
このトナーを室温まで冷却し、針入度試験を行なうことにより針入度を測定することができる。なお、前記針入度の値が大きいほど、前記耐熱保存性が優れることを示している。
前記低温定着性としては、定着温度低下とオフセット未発生とを両立させる観点からは、定着下限温度が低くなるほど好ましく、また、オフセット未発生温度が高くなるほど好ましく、定着温度低下とオフセット未発生とを両立させ得る温度領域としては、前記定着下限温度が150℃未満であり、前記オフセット未発生温度が200℃以上である。
なお、定着下限温度は、例えば、画像形成装置を用い、転写紙をセットし、複写テストを行ない、得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度を定着下限温度としたものである。
前記オフセット未発生温度は、例えば、画像形成装置を用いて、転写紙をセットし、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各単色、及び中間色としてレッド、ブルー、及びグリーンのベタ画像を各単色で現像されるように調整し、定着ベルトの温度が可変となるように調整して、オフセットの発生しない温度を測定することにより求めることができる。
本発明のトナーの着色としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ブラックトナー、シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーから選択される少なくとも1種とすることができ、各色のトナーは前記着色剤の種類を適宜選択することにより得ることができる。
本発明のトナーは、流動性、定着性等の諸特性が良好であり、優れた低温定着性と耐熱保存性とを両立する。このため、本発明のトナーは、各種分野において好適に使用することができ、電子写真法による画像形成に、より好適に使用することができ、以下の本発明のトナー入り容器、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に特に好適に使用することができる。
(現像剤)
本発明の現像剤は、本発明のトナーを少なくとも含有してなり、前記キャリア等の適宜選択したその他の成分を含有してなる。
該現像剤としては、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。
本発明の前記トナーを用いた前記一成分現像剤の場合、トナーの収支が行なわれても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。
また、本発明の前記トナーを用いた前記二成分現像剤の場合、長期にわたるトナーの収支(消費、補充)が行なわれても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なく、現像装置における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
前記キャリアとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
前記芯材の材料としては特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料等が好ましく、画像濃度の確保の点では、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75〜120emu/g)等の高磁化材料が好ましい。
また、トナーが穂立ち状態となっている感光体への当りを弱くでき高画質化に有利である点で、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30〜80emu/g)等の弱磁化材料が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよい、2種以上を併用してもよい。
本発明の現像剤は、本発明のトナーを少なくとも含有してなり、前記キャリア等の適宜選択したその他の成分を含有してなる。
該現像剤としては、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。
本発明の前記トナーを用いた前記一成分現像剤の場合、トナーの収支が行なわれても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。
また、本発明の前記トナーを用いた前記二成分現像剤の場合、長期にわたるトナーの収支(消費、補充)が行なわれても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なく、現像装置における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
前記キャリアとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
前記芯材の材料としては特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料等が好ましく、画像濃度の確保の点では、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75〜120emu/g)等の高磁化材料が好ましい。
また、トナーが穂立ち状態となっている感光体への当りを弱くでき高画質化に有利である点で、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30〜80emu/g)等の弱磁化材料が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよい、2種以上を併用してもよい。
前記芯材の粒径としては、体積平均粒径で、10〜150μmが好ましく、40〜100μmがより好ましい。
前記平均粒径(体積平均粒径(D50))が、10μm未満であると、キャリア粒子の分布において、微粉系が多くなり、1粒子当たりの磁化が低くなってキャリア飛散を生じることがあり、150μmを超えると、比表面積が低下し、トナーの飛散が生じることがあり、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現が悪くなることがある。
前記平均粒径(体積平均粒径(D50))が、10μm未満であると、キャリア粒子の分布において、微粉系が多くなり、1粒子当たりの磁化が低くなってキャリア飛散を生じることがあり、150μmを超えると、比表面積が低下し、トナーの飛散が生じることがあり、ベタ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現が悪くなることがある。
前記樹脂層の材料としては特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アミノ系樹脂としては、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記ポリビニル系樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。
前記ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂等が挙げられる。前記ハロゲン化オレフィン樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。
前記ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
前記樹脂層には、必要に応じて導電粉等を含有させてもよく、該導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、等が挙げられる。これらの導電粉の平均粒子径としては、1μm以下が好ましい。
前記平均粒子径が1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
前記ポリビニル系樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。
前記ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂等が挙げられる。前記ハロゲン化オレフィン樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。
前記ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
前記樹脂層には、必要に応じて導電粉等を含有させてもよく、該導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、等が挙げられる。これらの導電粉の平均粒子径としては、1μm以下が好ましい。
前記平均粒子径が1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
前記樹脂層は、例えば、前記シリコーン樹脂等を溶剤に溶解させて塗布溶液を調製した後、該塗布溶液を前記芯材の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼付を行なうことにより形成することができる。
前記塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、等が挙げられる。
前記溶剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブチルアセテート、等が挙げられる。
前記焼付としては特に制限はなく、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロウエーブを用いる方法、などが挙げられる。
前記塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、等が挙げられる。
前記溶剤としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブチルアセテート、等が挙げられる。
前記焼付としては特に制限はなく、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロウエーブを用いる方法、などが挙げられる。
前記樹脂層の前記キャリアにおける量としては、0.01〜5.0質量%が好ましい。
前記量が、0.01質量%未満であると、前記芯材の表面に均一な前記樹脂層を形成することができないことがあり、5.0質量%を超えると、前記樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の造粒が発生し、均一なキャリア粒子が得られないことがある。
前記量が、0.01質量%未満であると、前記芯材の表面に均一な前記樹脂層を形成することができないことがあり、5.0質量%を超えると、前記樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の造粒が発生し、均一なキャリア粒子が得られないことがある。
前記現像剤が前記二成分現像剤である場合、前記キャリアの該二成分現像剤における含有量としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、90〜98質量%が好ましく、93〜97質量%がより好ましい。
本発明の現像剤は、前記トナーを含有しているので、流動性、定着性等の諸特性が良好であり、優れた低温定着性と耐熱保存性とを両立し、高画質な画像を安定に形成することができる。
本発明の現像剤は、磁性一成分現像方法、非磁性一成分現像方法、二成分現像方法等の公知の各種電子写真法による画像形成に好適に用いることができ、以下の本発明のトナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に特に好適に用いることができる。
本発明の現像剤は、磁性一成分現像方法、非磁性一成分現像方法、二成分現像方法等の公知の各種電子写真法による画像形成に好適に用いることができ、以下の本発明のトナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に特に好適に用いることができる。
(トナー入り容器)
本発明のトナー入り容器は、本発明のトナー乃至前記現像剤を容器中に充填してなる。
前記容器としては特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、トナー入り容器本体とキャップとを有してなるもの、等が好適に挙げられる。
前記トナー入り容器本体としては、その大きさ、形状、構造、材質等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、円筒状等が好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより内容物であるトナーが排出口側に移行可能であり、かつ該スパイラル部の一部又は全部が蛇腹機能を有しているもの、等が特に好ましい。
前記トナー入り容器本体の材質としては特に制限はなく、寸法精度がよいものが好ましく、例えば、樹脂が好適に挙げられ、その中でも、例えば、ポリエステル樹脂,ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、等が好適に挙げられる。
本発明のトナー入り容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れ、後述する本発明のプロセスカートリッジ、画像形成装置等に、着脱可能に取り付けてトナーの補給に好適に使用することができる。
本発明のトナー入り容器は、本発明のトナー乃至前記現像剤を容器中に充填してなる。
前記容器としては特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、トナー入り容器本体とキャップとを有してなるもの、等が好適に挙げられる。
前記トナー入り容器本体としては、その大きさ、形状、構造、材質等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、円筒状等が好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより内容物であるトナーが排出口側に移行可能であり、かつ該スパイラル部の一部又は全部が蛇腹機能を有しているもの、等が特に好ましい。
前記トナー入り容器本体の材質としては特に制限はなく、寸法精度がよいものが好ましく、例えば、樹脂が好適に挙げられ、その中でも、例えば、ポリエステル樹脂,ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、等が好適に挙げられる。
本発明のトナー入り容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れ、後述する本発明のプロセスカートリッジ、画像形成装置等に、着脱可能に取り付けてトナーの補給に好適に使用することができる。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に担持された静電潜像を、現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを、少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有してなる。
前記現像手段としては、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を収容する現像剤収容器と、該現像剤収容器内に収容されたトナー乃至現像剤を担持しかつ搬送する現像剤担持体とを、少なくとも有してなり、更に、担持させるトナー層厚を規制するための層厚規制部材等を有していてもよい。
本発明のプロセスカートリッジは、各種電子写真装置に着脱自在に備えさせることができ、後述する本発明の画像形成装置に着脱自在に備えさせるのが好ましい。
本発明のプロセスカートリッジは、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に担持された静電潜像を、現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを、少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有してなる。
前記現像手段としては、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を収容する現像剤収容器と、該現像剤収容器内に収容されたトナー乃至現像剤を担持しかつ搬送する現像剤担持体とを、少なくとも有してなり、更に、担持させるトナー層厚を規制するための層厚規制部材等を有していてもよい。
本発明のプロセスカートリッジは、各種電子写真装置に着脱自在に備えさせることができ、後述する本発明の画像形成装置に着脱自在に備えさせるのが好ましい。
(画像形成方法及び画像形成装置)
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、好ましくはクリーニング工程を含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば除電工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、好ましくはクリーニング手段を有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、好ましくはクリーニング工程を含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば除電工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、好ましくはクリーニング手段を有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
本発明の画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、前記静電潜像形成工程は前記静電潜像形成手段により行なうことができ、前記現像工程は前記現像手段により行なうことができ、前記転写工程は前記転写手段により行なうことができ、前記定着工程は前記定着手段により行なうことができ、前記その他の工程は前記その他の手段により行なうことができる。
<静電潜像形成工程及び静電潜像形成手段>
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像担持体(「光導電性絶縁体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像担持体(「光導電性絶縁体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行なうことができ、前記静電潜像形成手段により行なうことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行なうことができる。
前記帯電器としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記帯電器としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行なうことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行なうことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行なう光背面方式を採用してもよい。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行なうことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行なう光背面方式を採用してもよい。
<現像工程及び現像手段>
前記現像工程は、前記静電潜像を、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行なうことができ、前記現像手段により行なうことができる。
前記現像手段は、例えば、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられ、本発明の前記トナー入り容器を備えた現像器等がより好ましい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行なうことができ、前記現像手段により行なうことができる。
前記現像手段は、例えば、本発明の前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられ、本発明の前記トナー入り容器を備えた現像器等がより好ましい。
前記現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるもの、等が好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体(感光体)の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体(感光体)の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させる現像剤は、本発明の前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。該現像剤に含まれるトナーは、本発明の前記トナーである。
<転写工程及び転写手段>
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行なうことができ、前記転写手段により行なうことができる。
前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行なうことができ、前記転写手段により行なうことができる。
前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記静電潜像担持体(感光体)上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2以上であってもよい。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、等が挙げられる。
なお、前記記録媒体としては特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、等が挙げられる。
なお、前記記録媒体としては特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
<定着工程及び定着手段>
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を前記定着手段を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行なってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行なってもよい。
前記定着手段としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。
前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を前記定着手段を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行なってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行なってもよい。
前記定着手段としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。
前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電工程は、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行なう工程であり、除電手段により好適に行なうことができる。
前記除電手段としては特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去
前記除電手段としては特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去
する工程であり、クリーニング手段により好適に行なうことができる。
前記クリーニング手段としては特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記電子写真用カラートナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行なうことができる。
前記リサイクル手段としては特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記クリーニング手段としては特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記電子写真用カラートナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行なうことができる。
前記リサイクル手段としては特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行なうことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
本発明の画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する一の態様について、図3を参照しながら説明する。
図3に示す画像形成装置(100)は、前記静電潜像担持体としての感光体ドラム(10)(以下「感光体(10)」という)と、前記帯電手段としての帯電ローラ(20)と、前記露光手段としての露光装置(30)と、前記現像手段としての現像装置(40)と、中間転写体(50)と、クリーニングブレードを有する前記クリーニング手段としてのクリーニング装置(60)と、前記除電手段としての除電ランプ(70)とを備える。
図3に示す画像形成装置(100)は、前記静電潜像担持体としての感光体ドラム(10)(以下「感光体(10)」という)と、前記帯電手段としての帯電ローラ(20)と、前記露光手段としての露光装置(30)と、前記現像手段としての現像装置(40)と、中間転写体(50)と、クリーニングブレードを有する前記クリーニング手段としてのクリーニング装置(60)と、前記除電手段としての除電ランプ(70)とを備える。
中間転写体(50)は、無端ベルトであり、その内側に配置されこれを張架する3個のローラ(51)によって、矢印方向に移動可能に設計されている。3個のローラ(51)の一部は、中間転写体(50)へ所定の転写バイアス(一次転写バイアス)を印加可能な転写バイアスローラとしても機能する。
中間転写体(50)には、その近傍にクリーニングブレードを有するクリーニング装置(90)が配置されており、また、最終転写材としての転写紙(95)に現像像(トナー像)を転写(二次転写)するための転写バイアスを印加可能な前記転写手段としての転写ローラ(80)が対向して配置されている。
中間転写体(50)の周囲には、中間転写体(50)上のトナー像に電荷を付与するための図示されてないコロナ帯電器が、該中間転写体(50)の回転方向において、感光体(10)と中間転写体(50)との接触部と、中間転写体(50)と転写紙(95)との接触部との間に配置されている。
中間転写体(50)には、その近傍にクリーニングブレードを有するクリーニング装置(90)が配置されており、また、最終転写材としての転写紙(95)に現像像(トナー像)を転写(二次転写)するための転写バイアスを印加可能な前記転写手段としての転写ローラ(80)が対向して配置されている。
中間転写体(50)の周囲には、中間転写体(50)上のトナー像に電荷を付与するための図示されてないコロナ帯電器が、該中間転写体(50)の回転方向において、感光体(10)と中間転写体(50)との接触部と、中間転写体(50)と転写紙(95)との接触部との間に配置されている。
現像装置(40)は、前記現像剤担持体としての現像ベルト(41)と、現像ベルト(41)の周囲に併設したブラック現像ユニット(45K)、イエロー現像ユニット(45Y)、マゼンタ現像ユニット(45M)及びシアン現像ユニット(45C)とから構成されている。なお、ブラック現像ユニット(45K)は、現像剤収容部(42K)と現像剤供給ローラ(43K)と現像ローラ(44K)とを備えており、イエロー現像ユニット(45Y)は、現像剤収容部(42Y)と現像剤供給ローラ(43Y)と現像ローラ(44Y)とを備えており、マゼンタ現像ユニット(45M)は、現像剤収容部(42M)と現像剤供給ローラ(43M)と現像ローラ(44M)とを備えており、シアン現像ユニット(45C)は、現像剤収容部(42C)と現像剤供給ローラ(43C)と現像ローラ(44C)とを備えている。また、現像ベルト(41)は、無端ベルトであり、複数のベルト
ローラに回転可能に張架され、一部が感光体(10)と接触している。
ローラに回転可能に張架され、一部が感光体(10)と接触している。
図3に示す画像形成装置(100)において、例えば、帯電ローラ(20)が感光体ドラム(10)を一様に帯電させる。露光装置(30)が感光ドラム(10)上に像様に露光を行ない、静電潜像を形成する。感光ドラム(10)上に形成された静電潜像を、現像装置(40)からトナーを供給して現像して可視像(トナー像)を形成する。
該可視像(トナー像)が、ローラ(51)から印加された電圧により中間転写体(50)上に転写(一次転写)され、更に転写紙(95)上に転写(二次転写)される。その結果、転写紙(95)上には転写像が形成される。なお、感光体(10)上の残存トナーは、クリーニング装置(60)により除去され、感光体(10)における帯電は除電ランプ(70)により一旦、除去される。
該可視像(トナー像)が、ローラ(51)から印加された電圧により中間転写体(50)上に転写(一次転写)され、更に転写紙(95)上に転写(二次転写)される。その結果、転写紙(95)上には転写像が形成される。なお、感光体(10)上の残存トナーは、クリーニング装置(60)により除去され、感光体(10)における帯電は除電ランプ(70)により一旦、除去される。
本発明の画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する他の態様について、図4を参照しながら説明する。
図4に示す画像形成装置(100)は、図3に示す画像形成装置(100)において、現像ベルト(41)を備えてなく、感光体(10)の周囲に、ブラック現像ユニット(45K)、イエロー現像ユニット(45Y)、マゼンタ現像ユニット(45M)及びシアン現像ユニット(45C)が直接対向して配置されていること以外は、図3に示す画像形成装置(100)と同様の構成を有し、同様の作用効果を示す。なお、図4においては、図3におけるものと同じものは同符号で示した。
図4に示す画像形成装置(100)は、図3に示す画像形成装置(100)において、現像ベルト(41)を備えてなく、感光体(10)の周囲に、ブラック現像ユニット(45K)、イエロー現像ユニット(45Y)、マゼンタ現像ユニット(45M)及びシアン現像ユニット(45C)が直接対向して配置されていること以外は、図3に示す画像形成装置(100)と同様の構成を有し、同様の作用効果を示す。なお、図4においては、図3におけるものと同じものは同符号で示した。
本発明の画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する他の態様について、図5を参照しながら説明する。
図5に示すタンデム画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置である。このタンデム画像形成装置は、複写装置本体(150)と、給紙テーブル(200)と、スキャナ(300)と、原稿自動搬送装置(ADF)(400)とを備えている。
複写装置本体(150)には、無端ベルト状の中間転写体(50)が中央部に設けられている。そして、中間転写体(50)は、支持ローラ(14)、(15)及び(16)に張架され、図5中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ(15)の近傍には、中間転写体(50)上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置(17)が配置されている。支持ローラ(14)と支持ローラ(15)とにより張架された中間転写体(50)には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段(18)が対向して並置されたタンデム型現像器(120)が配置されている。タンデム型現像器(120)の近傍には、露光装置(21)が配置されている。中間転写体(50)における、タンデム型現像器(120)が配置された側とは反対側には、二次転写装置(22)が配置されている。二次転写装置(22)においては、無端ベルトである二次転写ベルト(24)が一対のローラ(23)に張架されており、二次転写ベルト(24)上を搬送される転写紙と中間転写体(50)とは互いに接触可能である。二次転写装置(22)の近傍には定着装置(25)が配置されている。定着装置(25)は、無端ベルトである定着ベルト(26)と、これに押圧されて配置された加圧ローラ(27)とを備えている。なお、タンデム画像形成装置(100)においては、二次転写装置(22)及び定着装置(25)の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行なうために該転写紙を反転させるためのシート反転装置(28)が配置されている。
図5に示すタンデム画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置である。このタンデム画像形成装置は、複写装置本体(150)と、給紙テーブル(200)と、スキャナ(300)と、原稿自動搬送装置(ADF)(400)とを備えている。
複写装置本体(150)には、無端ベルト状の中間転写体(50)が中央部に設けられている。そして、中間転写体(50)は、支持ローラ(14)、(15)及び(16)に張架され、図5中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ(15)の近傍には、中間転写体(50)上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置(17)が配置されている。支持ローラ(14)と支持ローラ(15)とにより張架された中間転写体(50)には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段(18)が対向して並置されたタンデム型現像器(120)が配置されている。タンデム型現像器(120)の近傍には、露光装置(21)が配置されている。中間転写体(50)における、タンデム型現像器(120)が配置された側とは反対側には、二次転写装置(22)が配置されている。二次転写装置(22)においては、無端ベルトである二次転写ベルト(24)が一対のローラ(23)に張架されており、二次転写ベルト(24)上を搬送される転写紙と中間転写体(50)とは互いに接触可能である。二次転写装置(22)の近傍には定着装置(25)が配置されている。定着装置(25)は、無端ベルトである定着ベルト(26)と、これに押圧されて配置された加圧ローラ(27)とを備えている。なお、タンデム画像形成装置(100)においては、二次転写装置(22)及び定着装置(25)の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行なうために該転写紙を反転させるためのシート反転装置(28)が配置されている。
次に、タンデム型現像器(120)を用いたフルカラー画像の形成(カラーコピー)について説明する。
即ち、先ず、原稿自動搬送装置(ADF)(400)の原稿台(130)上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置(400)を開いてスキャナ(300)のコンタクトガラス(32)上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置(400)を閉じる。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置(400)に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス(32)上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス(32)上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ(300)が駆動し、第1走行体(33)及び第2走行体(34)が走行する。このとき、第1走行体(33)により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体(34)におけるミラーで反射し、結像レンズ(35)をとおして読取りセンサ(36)で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。
即ち、先ず、原稿自動搬送装置(ADF)(400)の原稿台(130)上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置(400)を開いてスキャナ(300)のコンタクトガラス(32)上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置(400)を閉じる。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置(400)に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス(32)上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス(32)上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ(300)が駆動し、第1走行体(33)及び第2走行体(34)が走行する。このとき、第1走行体(33)により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体(34)におけるミラーで反射し、結像レンズ(35)をとおして読取りセンサ(36)で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。
そして、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各画像情報は、タンデム型現像器(120)における各画像形成手段(18)(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)にそれぞれ伝達され、各画像形成手段において、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各トナー画像が形成される。
即ち、タンデム型現像器(120)における各画像形成手段(18)(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)は、図6に示すように、それぞれ、感光体(10)(ブラック用感光体(10K)、イエロー用感光体(10Y)、マゼンタ用感光体(10M)及びシアン用感光体(10C)と、該感光体を一様に帯電させる帯電器(60)と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像様に前記感光体を露光(図6中、L)し、該感光体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光器と、該静電潜像を各カラートナー(ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナー)を用いて現像して各カラートナーによるトナー像を形成する現像器(61)と、該トナー像を中間転写体(50)上に転写させるための転写帯電器(62)と、感光体クリーニング装置(63)と、除電器(64)とを備えており、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像、イエロー画像、マゼンタ画像及びシアン画像)を形成可能である。
こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、支持ローラ(14)、(15)及び(16)により回転移動される中間転写体(50)上にそれぞれ、ブラック用感光体(10K)上に形成されたブラック画像、イエロー用感光体(10Y)上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用感光体(10M)上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用感光体(10C)上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体(50)上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。
即ち、タンデム型現像器(120)における各画像形成手段(18)(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)は、図6に示すように、それぞれ、感光体(10)(ブラック用感光体(10K)、イエロー用感光体(10Y)、マゼンタ用感光体(10M)及びシアン用感光体(10C)と、該感光体を一様に帯電させる帯電器(60)と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像様に前記感光体を露光(図6中、L)し、該感光体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光器と、該静電潜像を各カラートナー(ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナー)を用いて現像して各カラートナーによるトナー像を形成する現像器(61)と、該トナー像を中間転写体(50)上に転写させるための転写帯電器(62)と、感光体クリーニング装置(63)と、除電器(64)とを備えており、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像、イエロー画像、マゼンタ画像及びシアン画像)を形成可能である。
こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、支持ローラ(14)、(15)及び(16)により回転移動される中間転写体(50)上にそれぞれ、ブラック用感光体(10K)上に形成されたブラック画像、イエロー用感光体(10Y)上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用感光体(10M)上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用感光体(10C)上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体(50)上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。
再び図5に戻って、一方、給紙テーブル(200)においては、給紙ローラ(142)の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク(143)に多段に備える給紙カセット(144)の1つからシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ(145)で1枚ずつ分離して給紙路(146)に送出し、搬送ローラ(147)で搬送して複写装置本体(150)内の給紙路(148)に導き、レジストローラ(49)に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラ(58)を回転して手差しトレイ(51)上のシート(記録紙)を繰り出し、給紙ローラ(58)で1枚ずつ分離して手差し給紙路(53)に入れ、同じくレジストローラ(49)に突き当てて止める。なお、レジストローラ(49)は、一般には接地されて使用されるが、シートの紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。
そして、中間転写体(50)上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ(49)を回転させ、中間転写体(50)と二次転写装置(22)との間にシート(記録紙)を送出させ、二次転写装置(22)により該合成カラー画像(カラー転写像)を該シート(記録紙)上に転写(二次転写)することにより、該シート(記録紙)上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体(50)上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置(17)によりクリーニングされる。
そして、中間転写体(50)上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ(49)を回転させ、中間転写体(50)と二次転写装置(22)との間にシート(記録紙)を送出させ、二次転写装置(22)により該合成カラー画像(カラー転写像)を該シート(記録紙)上に転写(二次転写)することにより、該シート(記録紙)上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体(50)上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置(17)によりクリーニングされる。
カラー画像が転写され形成された前記シート(記録紙)は、二次転写装置(22)により搬送されて、定着装置(25)へと送出され、定着装置(25)において、熱と圧力とにより前記合成カラー画像(カラー転写像)が該シート(記録紙)上に定着される。その後、該シート(記録紙)は、切換爪(55)で切り換えて排出ローラ(56)により排出され、排紙トレイ(57)上にスタックされ、あるいは、切換爪(55)で切り換えてシート反転装置(28)により反転されて再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ(56)により排出され、排紙トレイ(57)上にスタックされる。
本発明の画像形成装置及び画像形成方法では、本発明の前記トナーを用いるので、耐凝集性、帯電性、流動性、転写性、定着性等の諸特性に優れ、着色剤の分散性が良好で、色再現範囲が広く、着色度、透明性及び精彩性を充分に改善でき、銀塩写真法や印刷法等で形成したフルカラー画像に匹敵する高画質が得られる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
[トナー材料の溶解乃至分散液の調製]
《ポリエステル(低分子ポリエステル)の合成》
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物67質量部、ビスフェノールAプロピオンオキサイド3モル付加物84質量部、テレフタル酸274質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を投入し、常圧下、230℃にて8時間反応させた。次いで、該反応液を10〜15mmHgの減圧下にて5時間反応させて、未変性ポリエステルを合成した。
得られた未変性ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が5,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃であった。
(実施例1)
[トナー材料の溶解乃至分散液の調製]
《ポリエステル(低分子ポリエステル)の合成》
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物67質量部、ビスフェノールAプロピオンオキサイド3モル付加物84質量部、テレフタル酸274質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を投入し、常圧下、230℃にて8時間反応させた。次いで、該反応液を10〜15mmHgの減圧下にて5時間反応させて、未変性ポリエステルを合成した。
得られた未変性ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が5,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃であった。
《マスターバッチ(MB)の調製》
水1000質量部、及びカーボンブラック「Printex35」;デグサ社製、DBP吸油量=42ml/100g、pH=9.5)540質量部、及び前記未変性ポリエステル1200質量部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。該混合物を二本ロールで150℃にて30分混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを調製した。
水1000質量部、及びカーボンブラック「Printex35」;デグサ社製、DBP吸油量=42ml/100g、pH=9.5)540質量部、及び前記未変性ポリエステル1200質量部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。該混合物を二本ロールで150℃にて30分混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを調製した。
《プレポリマーの合成》
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81質量部、テレフタル酸283質量部、無水トリメリット酸22質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を仕込み、常圧下で、230℃にて8時間反応させた。次いで、10〜15mHgの減圧下で、5時間反応させて、中間体ポリエステルを合成した。
得られた中間体ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が9,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃、酸価が0.5、水酸基価が49であった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記中間体ポリエステル411質量部、イソホロンジイソシアネート89質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、プレポリマー(前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られたプレポリマーの遊離イソシアネート含有量は、1.60質量%であり、プレポリマーの固形分濃度(150℃、45分間放置後)は50質量%であった。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81質量部、テレフタル酸283質量部、無水トリメリット酸22質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を仕込み、常圧下で、230℃にて8時間反応させた。次いで、10〜15mHgの減圧下で、5時間反応させて、中間体ポリエステルを合成した。
得られた中間体ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が9,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃、酸価が0.5、水酸基価が49であった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記中間体ポリエステル411質量部、イソホロンジイソシアネート89質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、プレポリマー(前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られたプレポリマーの遊離イソシアネート含有量は、1.60質量%であり、プレポリマーの固形分濃度(150℃、45分間放置後)は50質量%であった。
《ケチミン(前記活性水素基含有化合物)の合成》
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン30質量部及びメチルエチルケトン70質量部を仕込み、50℃にて5時間反応を行ない、ケチミン化合物(前記活性水素基含有化合物)を合成した。
得られたケチミン化合物(前記活性水素機含有化合物)のアミン価は423であった。
酢酸エチル30質量部、シリコーン樹脂30質量部(東レダウコーニング株式会社製 220FLAKE)、ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水化度48の一次粒子径15nmの疎水性シリカ3重量部を加え、ホモジナイザーによって分散し溶解させた。
ビーカー内に、前記プレポリマー10質量部、前記未変性ポリエステル60質量部、酢酸エチル100質量部、次いで、カルナウバワックス(分子量=1,800、酸価=2.5、針入度=1.5mm(40℃))10質量部、及び前記マスターバッチ10質量部を仕込み、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/s、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスして原料溶解液を調製し、前記ケチミン2.7質量部を加えて溶解させ、トナー材料の溶解乃至分散液を調製した。その後前記シリコーン樹脂、無機微粒子分散液を加えさらにホモジナイザーによって1時間分散を加えた。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン30質量部及びメチルエチルケトン70質量部を仕込み、50℃にて5時間反応を行ない、ケチミン化合物(前記活性水素基含有化合物)を合成した。
得られたケチミン化合物(前記活性水素機含有化合物)のアミン価は423であった。
酢酸エチル30質量部、シリコーン樹脂30質量部(東レダウコーニング株式会社製 220FLAKE)、ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水化度48の一次粒子径15nmの疎水性シリカ3重量部を加え、ホモジナイザーによって分散し溶解させた。
ビーカー内に、前記プレポリマー10質量部、前記未変性ポリエステル60質量部、酢酸エチル100質量部、次いで、カルナウバワックス(分子量=1,800、酸価=2.5、針入度=1.5mm(40℃))10質量部、及び前記マスターバッチ10質量部を仕込み、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/s、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスして原料溶解液を調製し、前記ケチミン2.7質量部を加えて溶解させ、トナー材料の溶解乃至分散液を調製した。その後前記シリコーン樹脂、無機微粒子分散液を加えさらにホモジナイザーによって1時間分散を加えた。
[水系媒体相の調製]
イオン交換水306質量部、リン酸三カルシウム10質量%懸濁液265質量部、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2質量部を混合撹拌し、均一に溶解させて水系媒体相を調製した。
イオン交換水306質量部、リン酸三カルシウム10質量%懸濁液265質量部、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2質量部を混合撹拌し、均一に溶解させて水系媒体相を調製した。
[乳化乃至分散液の調製]
前記水系媒体相150質量部を容器に入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用い、回転数12,000rpmで攪拌し、これに前記トナー材料の溶解乃至分散液100質量部を添加し、10分間混合して乳化乃至分散液(乳化スラリー)を調製した。
前記水系媒体相150質量部を容器に入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用い、回転数12,000rpmで攪拌し、これに前記トナー材料の溶解乃至分散液100質量部を添加し、10分間混合して乳化乃至分散液(乳化スラリー)を調製した。
[有機溶剤の除去]
攪拌機及び温度計をセットしたコルベンに、前記乳化スラリー100 質量部を仕込み、攪拌周速20m/分で攪拌しながら30℃にて12時間脱溶剤した。
攪拌機及び温度計をセットしたコルベンに、前記乳化スラリー100 質量部を仕込み、攪拌周速20m/分で攪拌しながら30℃にて12時間脱溶剤した。
[洗浄・乾燥]
前記分散スラリー100質量部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行なった。得られた濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液20質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて30分間)した後減圧濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行なった。更に得られた濾過ケーキに10質量%塩酸20質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行ない、最終濾過ケーキを得た。
得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、実施例1のトナー母体粒子を得た。
前記分散スラリー100質量部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行なった。得られた濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液20質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて30分間)した後減圧濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行なった。更に得られた濾過ケーキに10質量%塩酸20質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行ない、最終濾過ケーキを得た。
得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、実施例1のトナー母体粒子を得た。
(実施例2)
実施例1において、前記無機微粒子を疎水化度65のイソブチルトリメトキシシランで処理した(基材酸化チタンに対し10重量%使用)疎水性酸化チタン(一次粒子径25nm)に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例2のトナー母体粒子を製造した。
実施例1において、前記無機微粒子を疎水化度65のイソブチルトリメトキシシランで処理した(基材酸化チタンに対し10重量%使用)疎水性酸化チタン(一次粒子径25nm)に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例2のトナー母体粒子を製造した。
(実施例3)
実施例1において、前記シリコーン樹脂を、ビニルトリエトキシシランとメタクリル酸メチルの(50対50重量比)の共重合体、重量平均分子量5300 に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例3のトナー母体粒子を製造した。
実施例1において、前記シリコーン樹脂を、ビニルトリエトキシシランとメタクリル酸メチルの(50対50重量比)の共重合体、重量平均分子量5300 に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例3のトナー母体粒子を製造した。
(実施例4)
実施例1において、前記シリコーン樹脂を、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとメタクリル酸パーフルオロブチルの(70対30重量比)の共重合体、重量平均分子量7800に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例4のトナー母体粒子を製造した。
この例における外添剤を混合する前の走査型電子顕微鏡の二次電子像、フッ素元素のマッピング像、ケイ素元素のマッピング像を、図7、図8、図9に示す。
図8、図9ともにフッ素、ケイ素元素が表面の凸部の微粒子部分に観測されている。
実施例1において、前記シリコーン樹脂を、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとメタクリル酸パーフルオロブチルの(70対30重量比)の共重合体、重量平均分子量7800に変えた以外は、実施例1と同様にして実施例4のトナー母体粒子を製造した。
この例における外添剤を混合する前の走査型電子顕微鏡の二次電子像、フッ素元素のマッピング像、ケイ素元素のマッピング像を、図7、図8、図9に示す。
図8、図9ともにフッ素、ケイ素元素が表面の凸部の微粒子部分に観測されている。
(実施例5)
実施例1において、前記無機微粒子を、実施例1の微粒子に対してイソブチルトリメトキシシランの処理量を1/2で処理した疎水化度35のものに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5のトナー母体粒子を製造した。
実施例1において、前記無機微粒子を、実施例1の微粒子に対してイソブチルトリメトキシシランの処理量を1/2で処理した疎水化度35のものに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例5のトナー母体粒子を製造した。
(実施例6)
実施例1において、前記無機微粒子を、実施例1の微粒子に対してイソブチルトリメトキシシランの処理量を2倍で処理した疎水化度85のものに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例6のトナー母体粒子を製造した。
実施例1において、前記無機微粒子を、実施例1の微粒子に対してイソブチルトリメトキシシランの処理量を2倍で処理した疎水化度85のものに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例6のトナー母体粒子を製造した。
(比較例1)
実施例1において、前記無機微粒子を、用いなかった以外は、実施例1と同様にして比較例1のトナー母体粒子を製造した。
実施例1において、前記無機微粒子を、用いなかった以外は、実施例1と同様にして比較例1のトナー母体粒子を製造した。
(比較例2)
実施例1において、前記シリコーン樹脂を、スチレン−アクリル酸n−ブチル(80対20重量比)の共重合体、重量平均分子量8300 に変えた以外は、実施例1と同様にして比較例2のトナー母体粒子を製造した。
実施例1において、前記シリコーン樹脂を、スチレン−アクリル酸n−ブチル(80対20重量比)の共重合体、重量平均分子量8300 に変えた以外は、実施例1と同様にして比較例2のトナー母体粒子を製造した。
[外添剤処理]
得られた実施例1〜3及び比較例1〜2のトナー母体粒子100質量部に対し、外添剤としての疎水性シリカR972(日本アエロジル社製)1.0質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用い、周速30m/sとして30秒間混合し1分間休止する処理を5サイクル行ない、目開き35μmメッシュで篩い、実施例1〜4及び比較例1〜2のトナーを製造した。
得られた実施例1〜3及び比較例1〜2のトナー母体粒子100質量部に対し、外添剤としての疎水性シリカR972(日本アエロジル社製)1.0質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用い、周速30m/sとして30秒間混合し1分間休止する処理を5サイクル行ない、目開き35μmメッシュで篩い、実施例1〜4及び比較例1〜2のトナーを製造した。
次に、以下のようにして、キャリアを作製した。
トルエン100質量部に、シリコーン樹脂(「オルガノストレートシリコーン」100質量部、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5質量部、及びカーボンブラック10質量部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、コート層形成液を調製した。該コート層形成液を流動床型コーティング装置を用い、粒径50μmの球状マグネタイト1,000質量部の表面にコーティングして磁性キャリアを作製した。
トルエン100質量部に、シリコーン樹脂(「オルガノストレートシリコーン」100質量部、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン5質量部、及びカーボンブラック10質量部を添加し、ホモミキサーで20分間分散させて、コート層形成液を調製した。該コート層形成液を流動床型コーティング装置を用い、粒径50μmの球状マグネタイト1,000質量部の表面にコーティングして磁性キャリアを作製した。
外添剤処理済の実施例1〜4及び比較例1〜2の各トナー5質量部と前記キャリア95質量部とをボールミル混合し、実施例1〜4及び比較例1〜2の各二成分現像剤を製造した。
得られた各現像剤を用いて、以下のような評価を行なった。結果を表1に示す。
得られた各現像剤を用いて、以下のような評価を行なった。結果を表1に示す。
<トナー形状>
得られたトナーを光学顕微鏡による観察、TEMによる断面像の観察を行ない、図10に示す分類を行なった。
得られたトナーを光学顕微鏡による観察、TEMによる断面像の観察を行ない、図10に示す分類を行なった。
<画像濃度>
タンデム型カラー電子写真装置(imagio Neo 450、株式会社リコー製)を用いて、複写紙(TYPE 6000<70W>、株式会社リコー製)に各現像剤の付着量が1.00±0.05mg/cm2のベタ画像を定着ローラの表面温度が160±2℃で形成した。得られたベタ画像における任意の6箇所の画像濃度を、分光計(938 スペクトロデンシトメータ、X−Rite社製)を用いて測定し、下記評価基準に基づいて、評価を行なった。なお、この画像濃度値は、6箇所の画像濃度の平均値で示した。
その後1000枚の白紙画像を形成させ、現像剤にトナー消費がない状態でストレスを与えた後に初期と同様な画像濃度評価を行なった。
〔評価基準〕
○・・・2.0以上
△・・・1.70以上2.0未満
×・・・1.70未満
タンデム型カラー電子写真装置(imagio Neo 450、株式会社リコー製)を用いて、複写紙(TYPE 6000<70W>、株式会社リコー製)に各現像剤の付着量が1.00±0.05mg/cm2のベタ画像を定着ローラの表面温度が160±2℃で形成した。得られたベタ画像における任意の6箇所の画像濃度を、分光計(938 スペクトロデンシトメータ、X−Rite社製)を用いて測定し、下記評価基準に基づいて、評価を行なった。なお、この画像濃度値は、6箇所の画像濃度の平均値で示した。
その後1000枚の白紙画像を形成させ、現像剤にトナー消費がない状態でストレスを与えた後に初期と同様な画像濃度評価を行なった。
〔評価基準〕
○・・・2.0以上
△・・・1.70以上2.0未満
×・・・1.70未満
<かぶり評価>
感光体に当接するクリーニングブレード及び帯電ローラを有する前記タンデム型カラー電子写真装置(imagio Neo 450、株式会社リコー製)を用いて、現像スリーブの回転方向に対して垂直な方向に1cm間隔で黒ベタと白ベタを繰り返したA4横チャート(画像パターンA)を1万枚出力したのち、白紙画像を出力し、かぶりの有無を目視評価した。その後1000枚の白紙画像を形成させ、現像剤にトナー消費がない状態でストレスを与えた後に初期と同様なかぶり評価を行なった。
〔評価基準〕
○・・・かぶりあり
×・・・かぶりなし
感光体に当接するクリーニングブレード及び帯電ローラを有する前記タンデム型カラー電子写真装置(imagio Neo 450、株式会社リコー製)を用いて、現像スリーブの回転方向に対して垂直な方向に1cm間隔で黒ベタと白ベタを繰り返したA4横チャート(画像パターンA)を1万枚出力したのち、白紙画像を出力し、かぶりの有無を目視評価した。その後1000枚の白紙画像を形成させ、現像剤にトナー消費がない状態でストレスを与えた後に初期と同様なかぶり評価を行なった。
〔評価基準〕
○・・・かぶりあり
×・・・かぶりなし
<クリーニング性評価>
前記タンデム型カラー電子写真装置(imagio Neo 450、株式会社リコー製)を用いて画像面積率95%チャートを1,000枚出力後、クリーニング工程を通過した感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、下記評価基準に基づいて、評価を行なった。
〔評価基準〕
○・・・0.010未満
△・・・0.011以上0.020未満
×・・・0.020以上
前記タンデム型カラー電子写真装置(imagio Neo 450、株式会社リコー製)を用いて画像面積率95%チャートを1,000枚出力後、クリーニング工程を通過した感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、下記評価基準に基づいて、評価を行なった。
〔評価基準〕
○・・・0.010未満
△・・・0.011以上0.020未満
×・・・0.020以上
L 露光手段
10 感光体(感光体ドラム)
10K ブラック用感光体
10Y イエロー用感光体
10M マゼンタ用感光体
10C シアン用感光体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラ
43Y 現像剤供給ローラ
43M 現像剤供給ローラ
43C 現像剤供給ローラ
44K 現像ローラ
44Y 現像ローラ
44M 現像ローラ
44C 現像ローラ
45K ブラック現像ユニット
45Y イエロー現像ユニット
45M マゼンタ現像ユニット
45C シアン現像ユニット
49 レジストローラ
50 中間転写体
51 ローラ(図3、図4)
51 手差しトレイ(図5)
52 コロナ帯電器
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 供紙ローラ
60 クリーニング装置(図3、図4)
60 帯電器(図6)
61 現像器
62 転写帯電器
63 感光体クリーニング装置
64 除電器
65 現像位置
66 現像器ケース
67 現像器ケース
68 搬送スクリュー
69 現像部隔壁
70 除電ランプ
71 トナー濃度センサ
72 現像スリーブ
73 現像ドクター
75 クリーニングブレード
76 トナー回収ローラ
77 回収バイアスローラ
78 回収ブレード
79 回収トナー搬送スクリュー
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 転写紙
100 画像形成装置
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
10 感光体(感光体ドラム)
10K ブラック用感光体
10Y イエロー用感光体
10M マゼンタ用感光体
10C シアン用感光体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラ
43Y 現像剤供給ローラ
43M 現像剤供給ローラ
43C 現像剤供給ローラ
44K 現像ローラ
44Y 現像ローラ
44M 現像ローラ
44C 現像ローラ
45K ブラック現像ユニット
45Y イエロー現像ユニット
45M マゼンタ現像ユニット
45C シアン現像ユニット
49 レジストローラ
50 中間転写体
51 ローラ(図3、図4)
51 手差しトレイ(図5)
52 コロナ帯電器
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 供紙ローラ
60 クリーニング装置(図3、図4)
60 帯電器(図6)
61 現像器
62 転写帯電器
63 感光体クリーニング装置
64 除電器
65 現像位置
66 現像器ケース
67 現像器ケース
68 搬送スクリュー
69 現像部隔壁
70 除電ランプ
71 トナー濃度センサ
72 現像スリーブ
73 現像ドクター
75 クリーニングブレード
76 トナー回収ローラ
77 回収バイアスローラ
78 回収ブレード
79 回収トナー搬送スクリュー
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 転写紙
100 画像形成装置
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
Claims (17)
- 少なくとも2種類以上の結着樹脂、着色剤及び疎水化処理された無機微粒子を含む電子写真用トナーであって、該トナー粒子内で、前記着色剤を含有する樹脂相Aが連続相となり、前記着色剤を含有せず前記無機微粒子を含有する樹脂相Bが相Aとは分離した相となり、かつ樹脂相Bのうちの少なくとも1部が互いに分離状態にあることを特徴とする電子写真用トナー。
- 前記分離状態にある樹脂相B部分が、トナー粒子の表面近傍に存在することを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記無機微粒子の疎水化度が40から80であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記樹脂相Aが、ポリエステル骨格を有する樹脂を含むものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
- 前記樹脂相Bが、シリコーン骨格を有する樹脂を含むものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
- 前記樹脂相Bが、アクリル又はメタクリル骨格を有する樹脂を含むものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
- 前記樹脂相Aが、トナー全重量に対して50−95重量%であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のトナー。
- 前記樹脂相Bが、トナー全重量に対して5−50重量%であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のトナー。
- 該樹脂相Bが該樹脂相Aより大きい帯電付与性を持つことを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載のトナー。
- 前記樹脂相Bのうちの前記分離状態にある部分は、該樹脂相Bの全表面積の合計に対し該表面積の30%以上がトナー粒子最表面に露出していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のトナー。
- 該トナーの平均円形度が0.920以上0.970以下であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のトナー。
- 少なくとも2種類以上の結着樹脂成分及び着色剤を含むトナー用組成物と、疎水化処理された無機微粒子とを有機溶媒中に溶解又は分散させてなる溶解液又は分散液を、水相中で乳化乃至分散させた乳化乃至分散液を調製し、造粒して得られたものであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の電子写真用トナー。
- 前記トナー用組成物は、前記樹脂相Bとなる1種以上の結着樹脂成分に前記無機微粒子を分散させ、これを前記樹脂相Aとなる1種以上の結着樹脂成分及び着色剤と混合して調製されたものであることを特徴とする請求項12に記載の電子写真用トナー。
- 前記結着樹脂成分Aが、活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを少なくとも含み、前記造粒が、前記活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体とを反応させて接着性基材を生成しつつ、該接着性基材を少なくとも含む粒子を得ることにより行なわれるものであることを特徴とする請求項12又は13に記載の電子写真用トナー。
- 少なくとも2種類以上の結着樹脂成分及び着色剤を含むトナー用組成物と、疎水化処理された無機微粒子とを有機溶媒中に溶解又は分散させて溶解液又は分散液を得て、これを水相中で乳化乃至分散させた乳化乃至分散液を調製した後、造粒して得られたものであり、少なくとも2種類以上の結着樹脂、着色剤及び疎水化処理された無機微粒子を含み、該トナー粒子内で、前記着色剤を含有する樹脂相Aが連続相となり、前記着色剤を含有せず前記無機微粒子を含有する樹脂相Bが相Aとは分離した相となり、かつ樹脂相Bのうちの少なくとも1部が互いに分離状態であることを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
- 請求項1乃至13のいずれかに記載のトナーとキャリアからなる二成分現像剤。
- 静電潜像担持体上に、静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を請求項からのいずれかに記載のトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載のトナーを用いた画像形成方法。
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