JP2011055708A - 絶縁スペーサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】盤状絶縁スペーサ本体9、盤状絶縁スペーサ本体9の対をなす端面を形成する平面9a,9bの延在方向に延在する電極平面3a,3bが設けられ盤状絶縁スペーサ本体9と一体に形成された導体支持用埋込電極3を備え、導体支持用埋込電極3の絶縁スペーサ本体9との界面部分に、盤状絶縁スペーサ本体9へ突出し、導体支持用埋込電極3と絶縁スペーサ本体9との界面の垂直方向に作用する引き剥がし力を低減する断面が半円形状等を有する環状突出部3dを設けた
【選択図】図3
Description
しかし、このような埋め金構造では、U型溝を設ける必要があり機械加工が必要であること、また、溝先端を適切なR形状としないとこの部位に応力が集中し強度低下が発生すること、溝部に金属異物が入り込む等の品質保証上の問題や加工上の複雑さが存在することによるコスト増等の問題があった。
この発明による実施の形態1を図1および図2について説明する。図1は実施の形態1における絶縁スペーサが電気機器に組み込まれるときの構成を示す縦断面図および横断面図である。図1(a)は絶縁スペーサが電気機器に組み込まれるときの構成を示す縦断面図である。図1(b)は絶縁スペーサが電気機器に組み込まれるときの構成を模式的に示す縦断面図である。図2は実施の形態1における絶縁スペーサの構成を示す断面図である。
また、この絶縁スペーサ2には円筒容器1の中心部に配設される中心部導体5を支える固定金具4がボルト6で固定されている。この例では、中心部導体5が3本あり3相構造の例である。
絶縁スペーサ2はエポキシ樹脂のような絶縁物からなる絶縁スペーサ本体9と埋め金3から構成される円盤状の形状をしたものである。以下の実施形態では、3本の中心部導体5のうち1本の導体固定部に限定し記述する。
図2に示すように、絶縁物9内に埋め込まれる埋め金3の形状を中心部導体5を支える固定金具4(図1参照)との接触面の周辺に薄いリング形状の薄肉突出部3cを設けた構造とした。
この構造によれば、埋め金3の外表面外周に設けられたリング形状の薄肉突出部3cが、他の部位に比べ肉厚が薄いリング形状としているため、図中に示すように圧力や熱荷重により曲げモーメントMが作用すると、この埋め金3の外表面外周に設けられたリング形状の薄肉突出部3cが弾性変形をすることにより、この部位に作用する界面に垂直に作用する界面における引き剥がし力Pを低減させることができる。
また、この埋め金3には中心部導体5が固定されるが、リング形状内径部により導体端部の位置決め精度を上げることも可能となる。
埋め金3の外表面外周に設けられたリング形状の薄肉突出部3cは、埋め金3の平面3a,3bから平面3a,3bの延在方向と垂直方向に突出する。絶縁スペーサ本体9にも埋め金3の薄肉突出部3cに対応して突部9cが一体に設けられている。埋め金3の薄肉突出部3cと絶縁スペーサ本体9の突部9cとの間にも当然ながら界面が形成され、埋め金3と絶縁スペーサ本体9との間には内部から埋め金3の薄肉突出部3cと絶縁スペーサ本体9の突部9cが設けられた外表面部に至る界面が形成されている。
埋め金3に設けられたリング形状の薄肉突出部3cにより、前述の通り、埋め金3と絶縁スペーサ本体9との界面における引き剥がし力Pを低減させることができるものである。
この発明による実施の形態2を図3について説明する。図3は実施の形態2における絶縁スペーサの構成を示す断面図である。
この実施の形態2において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同一の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
すなわち、埋め金3の絶縁物9と接触する界面に断面が半円形状を有する突出部3dを絶縁物9の内部へ半円凸部側を先端にして図示水平方向に突出させて設けたものである。この突出部3dは円盤状の埋め金3の周面の全周にわたり突出して設けられているものであり、環状を形成する。
また、圧力や熱荷重が作用したとき界面に生じる引き剥がし力とせん断力のうち、この構造では膨らませた部分のせん断力が支配的で引っ張り力が小さくなる効果を有する。また、この膨らませたことで外表面に近い絶縁物9部分の肉厚が薄くなり変形がしやすくなることからも界面に作用する引き剥がし力を低減させることができる。従い、界面剥離に対して有利な構造となる。
この発明による実施の形態3を図4について説明する。図4は実施の形態3における絶縁スペーサの構成を示す縦断面図である。
この実施の形態3において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1および実施の形態2における構成と同一の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
この発明による実施の形態4を図5について説明する。図5は実施の形態4における絶縁スペーサの構成を示す縦断面図である。
この実施の形態4において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1から実施の形態3までにおける構成と同一の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
すなわち、埋め金3の絶縁物9との界面には、断面円弧状の輪郭をなす複数の環状突出部3fが設けられ、埋め金3の絶縁物9との界面は波打ち形状に形成されている。
この発明による実施の形態5を図6について説明する。図6は実施の形態5における絶縁スペーサの構成を示す縦断面図である。
この実施の形態5において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1から実施の形態4までにおける構成と同一の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
すなわち、埋め金3の絶縁物9と接触する界面に断面が半円形状を有する環状突出部3dを絶縁物9の内部へ半円凸部側を先端にして図示水平方向に突出させて設けるとともに、埋め金3と絶縁物9の外表面側に絶縁物9を構成する樹脂よりも小さい弾性定数を有する弾性部材11からなる変形吸収部材が挟み込まれている。
この発明による実施の形態6を図7について説明する。図7は実施の形態6における絶縁スペーサの構成を示す縦断面図である。
この実施の形態6において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同一の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
すなわち、絶縁物9内に埋め込まれる埋め金3の形状を薄いリング形状の薄肉突出部3cを設けた構造とするとともに、埋め金3と絶縁物9との界面の外表面に近い部分を接着部材12で接着し、絶縁物9の内部における埋め金3と絶縁物9との界面に導電性部材13を挿入した界面構造としたものである。
Claims (4)
- 盤状絶縁スペーサ本体、前記盤状絶縁スペーサ本体と一体に形成された導体支持用埋込電極を備え、前記導体支持用埋込電極の前記絶縁スペーサ本体との界面部分に、前記盤状絶縁スペーサ本体へ突出し、前記導体支持用埋込電極と前記絶縁スペーサ本体との界面の垂直方向に作用する引き剥がし力を低減する断面が半円形状を有する環状突出部を設けたことを特徴とする絶縁スペーサ。
- 盤状絶縁スペーサ本体、前記盤状絶縁スペーサ本体と一体に形成された導体支持用埋込電極を備え、前記導体支持用埋込電極の前記絶縁スペーサ本体との界面部分に、前記盤状絶縁スペーサ本体へ先端を突出し、前記導体支持用埋込電極と前記絶縁スペーサ本体との界面の垂直方向に作用する引き剥がし力を低減する断面がV形状を有する環状突出部を設けたことを特徴とする絶縁スペーサ。
- 盤状絶縁スペーサ本体、前記盤状絶縁スペーサ本体と一体に形成された導体支持用埋込電極を備え、前記導体支持用埋込電極の前記絶縁スペーサ本体との界面部分の形状を断面波打ち形状として複数の突出部分を形成し、前記導体支持用埋込電極と前記絶縁スペーサ本体との界面の垂直方向に作用する引き剥がし力を低減する断面が波打ち形状を有する波打ち突出部を設けたことを特徴とする絶縁スペーサ。
- 前記導体支持用埋込電極と前記絶縁スペーサ本体との界面の外表面部に前記絶縁スペーサ本体より低い弾性率を有する変形吸収部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の絶縁スペーサ。
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