JP2011055285A - 方向性結合器 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型、密結合かつ広帯域で、フォワード結合する方向性結合器を得る。
【解決手段】誘電体基板1に形成された第1ストリップ導体10と、第1ストリップ導体10と対向して形成された第2ストリップ導体20と、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20とを接続する第3ストリップ導体30aと、第1ストリップ導体10、第2ストリップ導体20および第3ストリップ導体30aから隔離して形成された地導体2と、第3ストリップ導体30aを接地電位に短絡するスルーホール31とを備え、第1ストリップ導体10および第2ストリップ導体20は、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20とが側結合される側結合部において、第1ストリップ導体10から地導体2までの距離および第2ストリップ導体20から地導体2までの距離の何れか短い方の2倍以内の距離とされている。
【選択図】図1

Description

この発明は、マイクロ波帯で使用される方向性結合器に関する。
方向性結合器は、電力監視を行うために広く用いられている。従来の方向性結合器としては、それぞれ右手/左手系複合線路を構成する第1ストリップ導体と第2ストリップ導体との間に、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とを接続する第3ストリップ導体および第3ストリップ導体を短絡する短絡手段からなるショートスタブを設けた構成が知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
このような構成のフォワード結合する方向性結合器では、偶モード動作時の結合線路における位相速度と、奇モード動作時の結合線路における位相速度との差を大きくすることができる。そのため、小型かつ密結合で、フォワード結合する方向性結合器を実現することができる。
特開2009−135918号公報
廣田明道、他2名、「右手/左手系複合線路を用いた密結合フォワードカプラの基礎検討」、電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会、C−2−31、pp.56、2008年9月
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
従来の方向性結合器では、偶モード動作時および奇モード動作時ともに、通過帯域である左手系の特性となる帯域と右手系の特性となる帯域との間に、高周波信号が伝搬されない帯域であるバンドギャップが存在する。
フォワード結合する帯域は、偶モード動作時の通過帯域と奇モード動作時の通過帯域とが重なる帯域のみなので、バンドギャップとなる帯域ではフォワード結合しない。すなわち、フォワード結合する帯域が不連続となるので、従来の方向性結合器は、周波数帯域が狭帯域になるという問題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、小型、密結合かつ広帯域で、フォワード結合する方向性結合器を得ることを目的とする。
この発明に係る方向性結合器は、誘電体基板に形成された第1ストリップ導体と、誘電体基板に、第1ストリップ導体と対向して形成された第2ストリップ導体と、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とを接続する第3ストリップ導体と、誘電体基板に、第1ストリップ導体、第2ストリップ導体および第3ストリップ導体から隔離して形成された地導体と、第3ストリップ導体を接地電位に短絡する短絡手段と、第1ストリップ導体の両端に近接して形成された一対の第1入出力線路と、第2ストリップ導体の両端に近接して形成された一対の第2入出力線路と、を備え、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とが側結合される側結合部において、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体との間の距離は、第1ストリップ導体から地導体までの距離および第2ストリップ導体から地導体までの距離の何れか短い方の2倍以内とされているものである。
この発明に係る方向性結合器によれば、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とが側結合される側結合部において、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体との間の距離が、第1ストリップ導体から地導体までの距離および第2ストリップ導体から地導体までの距離の何れか短い方の2倍以内とされることにより、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在せず、左手系の通過帯域と右手系の通過帯域とを連続させることができる。また、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とを接続する第3ストリップ導体と、第3ストリップ導体を接地電位に短絡する短絡手段とを備えたことにより、偶モード動作時の位相定数の周波数特性と奇モード動作時の位相定数の周波数特性とを平行移動するように変化させることができる。そのため、小型、密結合かつ広帯域で、フォワード結合する方向性結合器を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る方向性結合器を示す平面図である。 図1に示した方向性結合器を、A−A'線に沿って切断した断面図である。 図1に示した方向性結合器のB−B'線に沿って磁気壁を仮定した場合の、偶モード動作時の等価回路を示す回路図である。 図1に示した方向性結合器のB−B'線に沿って電気壁を仮定した場合の、奇モード動作時の等価回路を示す回路図である。 図3に示した等価回路において、L ・C の方がL ・C よりも大きい場合の分散特性を示す説明図である。 図3に示した等価回路において、L ・C とL ・C とが等しい場合の分散特性を示す説明図である。 バンドギャップが存在せず、かつ偶モード動作時の分散特性が奇モード動作時の分散特性に対して大きく平行移動した場合の分散特性を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態2に係る別の方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態3に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態4に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態5に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態5に係る別の方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態6に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態7に係る方向性結合器を示す平面図である。 図15に示した方向性結合器を、C−C'線に沿って切断した断面図である。 この発明の実施の形態8に係る方向性結合器を示す平面図である。 図17に示した方向性結合器を、C−C'線に沿って切断した断面図である。 この発明の実施の形態9に係る方向性結合器を示す平面図である。 図19に示した方向性結合器を、C−C'線に沿って切断した断面図である。 この発明の実施の形態10に係る方向性結合器を示す平面図である。 図21に示した方向性結合器のB−B'線に沿って磁気壁または電気壁を仮定した場合の等価回路を示す回路図である。 図22に示した等価回路において、キャパシタを置き換えた場合の等価回路を示す回路図である。 この発明の実施の形態11に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態12に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態13に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態14に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態15に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態16に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態16に係る別の方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態17に係る方向性結合器を示す平面図である。 この発明の実施の形態18に係る方向性結合器を示す平面図である。
以下、この発明の方向性結合器の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る方向性結合器を示す平面図である。また、図2は、図1に示した方向性結合器を、A−A'線に沿って切断した断面図である。
この発明の実施の形態1に係る方向性結合器は、マイクロストリップ線路を用いて構成されている。
図1、2において、この方向性結合器は、誘電体基板1と、誘電体基板1の一方の面(裏面)に形成された地導体2と、誘電体基板1の他方の面(表面)に形成された第1ストリップ導体10、第2ストリップ導体20、第3ストリップ導体30a、一対の第1入出力線路41、42および一対の第2入出力線路51、52と、誘電体基板1を貫通して設けられた接続導体であるスルーホール31(短絡手段)とを備えている。
第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20とは、互いに対向して形成されている。また、第3ストリップ導体30aは、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20とを接続している。また、地導体2は、第1ストリップ導体10、第2ストリップ導体20および第3ストリップ導体30aから隔離して形成されている。また、スルーホール31は、第3ストリップ導体30aを地導体2(接地電位)に短絡している。
ここで、第3ストリップ導体30aの半分(スルーホール31から第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20まで)とスルーホール31とで形成されるショートスタブの電気長は、それぞれ誘導性を示す0度以上90度以下に設定されている。また、第1ストリップ導体10、第2ストリップ導体20、第3ストリップ導体30aおよびスルーホール31をまとめたものを、単位セル100aと称する。
第1入出力線路41、42は、第1ストリップ導体10の両端に近接して形成されている。第1ストリップ導体10と第1入出力線路41、42との間には、それぞれ入出力ギャップ61、62が形成されている。また、第2入出力線路51、52は、第2ストリップ導体20の両端に近接して形成されている。第2ストリップ導体20と第2入出力線路51、52との間には、それぞれ入出力ギャップ71、72が形成されている。
第1ストリップ導体10は、第1導体部11、第2導体部12および第3導体部13を有している。また、第2ストリップ導体20は、第1導体部21、第2導体部22および第3導体部23を有している。なお、第1導体部11と第1導体部21と、第2導体部12と第2導体部22と、および第3導体部13と第3導体部23とは、それぞれ互いに平行に形成されている。また、第2導体部12と第2導体部22との間には、第3ストリップ導体30aが形成されている。
ここで、第1導体部11および第1導体部21と、第3導体部13および第3導体部23とは、それぞれ第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20とが側結合される側結合部を形成している。側結合部において、第1導体部11と第1導体部21との間の距離は、第1導体部11から地導体2までの距離および第1導体部21から地導体2までの距離の何れか短い方の2倍以内とされている。また、同様に、第3導体部13と第3導体部23との間の距離は、第3導体部13から地導体2までの距離および第3導体部23から地導体2までの距離の何れか短い方の2倍以内とされている。
図3は、図1に示した方向性結合器のB−B'線に沿って磁気壁を仮定した場合の、偶モード動作時の等価回路を示す回路図である。
図3の等価回路で表されるストリップ線路は、第1ストリップ導体10、第1入出力線路41、42、断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の第3ストリップ導体30a、および断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側のスルーホール31で構成されている。すなわち、この等価回路は、方向性結合器の偶モード動作時の回路を示している。
方向性結合器の偶モード動作時の等価回路は、順番に直列接続された伝送線路モデル101a、キャパシタ102a、インダクタ103a、インダクタ103b、キャパシタ102bおよび伝送線路モデル101bと、インダクタ103aとインダクタ103bとの間にそれぞれ一端が並列接続され、他端がグランド(接地電位)に接続されたキャパシタ104およびインダクタ105とを用いて表される。
伝送線路モデル101aは、第1入出力線路41に対応している。キャパシタ102aは、入出力ギャップ61のキャパシタンスに対応している。インダクタ103aは、第1導体部11および第2導体部12の半分(断面A−A'の第1入出力線路41側)のインダクタンスに対応している。また、インダクタ103bは、第2導体部12の残り半分(断面A−A'の第1入出力線路42側)および第3導体部13のインダクタンスに対応している。キャパシタ102bは、入出力ギャップ62のキャパシタンスに対応している。伝送線路モデル101bは、第1入出力線路42に対応している。
キャパシタ104は、第1導体部11、第2導体部12、第3導体部13および断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の第3ストリップ導体30aのキャパシタンスに対応している。インダクタ105は、キャパシタ104と並列接続され、断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の第3ストリップ導体30a、および断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側のスルーホール31のインダクタンスに対応している。
図4は、図1に示した方向性結合器のB−B'線に沿って電気壁を仮定した場合の、奇モード動作時の等価回路を示す回路図である。
図4の等価回路で表されるストリップ線路は、第1ストリップ導体10、第1入出力線路41、42、および断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の第3ストリップ導体30aで構成されている。すなわち、この等価回路は、方向性結合器の奇モード動作時の回路を示している。
方向性結合器の奇モード動作時の等価回路は、順番に直列接続された伝送線路モデル201a、キャパシタ202a、インダクタ203a、インダクタ203b、キャパシタ202bおよび伝送線路モデル201bと、インダクタ203aとインダクタ203bとの間にそれぞれ一端が並列接続され、他端がグランドに接続されたキャパシタ204およびインダクタ205とを用いて表される。
伝送線路モデル201aは、第1入出力線路41に対応している。キャパシタ202aは、入出力ギャップ61のキャパシタンスに対応している。インダクタ203aは、第1導体部11および第2導体部12の半分(断面A−A'の第1入出力線路41側)のインダクタンスに対応している。また、インダクタ203bは、第2導体部12の残り半分(断面A−A'の第1入出力線路42側)および第3導体部13のインダクタンスに対応している。キャパシタ202bは、入出力ギャップ62のキャパシタンスに対応している。伝送線路モデル201bは、第1入出力線路42に対応している。
キャパシタ204は、第1導体部11、第2導体部12、第3導体部13および断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の第3ストリップ導体30aのキャパシタンスに対応している。インダクタ205は、キャパシタ104と並列接続され、断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の第3ストリップ導体30aのインダクタンスに対応している。
次に、この発明の実施の形態1に係る方向性結合器の動作について説明する。
まず、図3または図4で示した等価回路において、キャパシタ102aの一端(伝送線路モデル101a側)とキャパシタ102bの他端(伝送線路モデル101b側)との間の伝搬定数γ、およびキャパシタ202aの一端とキャパシタ202bの他端との間の伝搬定数γは、それぞれ次式(1)で表される。
Figure 2011055285
式(1)において、iはeまたはoを示し、αは偶モード動作時の減衰定数、αは奇モード動作時の減衰定数、βは偶モード動作時の位相定数、βは奇モード動作時の位相定数をそれぞれ示している。
また、式(1)において、インピーダンスZ(i=e,o)は、次式(2)で表され、アドミッタンスY(i=e,o)は、次式(3)で表される。
Figure 2011055285
Figure 2011055285
式(2)、(3)において、ωは角周波数、L はインダクタ103a、103bのインダクタンス、L はインダクタ203a、203bのインダクタンス、C はキャパシタ102a、102bのキャパシタンス、C はキャパシタ202a、202bのキャパシタンス、C はキャパシタ104のキャパシタンス、C はキャパシタ204のキャパシタンス、L はインダクタ105のインダクタンス、L はインダクタ205のインダクタンスをそれぞれ示している。
続いて、図3に示した等価回路において、L ・C の方がL ・C よりも大きい場合の分散特性を図5に示す。
図5において、f clは位相定数βの値が0以外となる帯域における低周波側の帯域端部の周波数を示し、次式(4)で表される。また、f seは位相定数βの値が0となる周波数の低い方の周波数を示し、次式(5)で表される。また、f shは位相定数βの値が0となる周波数の高い方の周波数を示し、次式(6)で表される。また、f crは位相定数βの値が0以外となる帯域における高周波側の帯域端部の周波数を示し、次式(7)で表される。なお、次式(4)〜(7)において、ω は次式(8)、ω は次式(9)、κは次式(10)でそれぞれ表される。
Figure 2011055285
Figure 2011055285
Figure 2011055285
Figure 2011055285
Figure 2011055285
Figure 2011055285
Figure 2011055285
図5に示した分散特性の場合、f clからf seまでの帯域およびf shからf crまでの帯域は、通過帯域となる。これに対して、f seからf shまでの帯域は、位相定数βが0となるので、バンドギャップとなり高周波信号が伝搬されない。すなわち、通過帯域(f clからf seまでの帯域およびf shからf crまでの帯域)が不連続となるので、通過帯域は狭帯域となる。
次に、図3に示した等価回路において、L ・C とL ・C とが等しい場合の分散特性を図6に示す。
図6より、L ・C とL ・C とが等しい場合、f seとf shとが互いに一致するので、バンドギャップが存在しない分散特性となる。そのため、通過帯域がf clからf crまでと連続になるので、通過帯域は広帯域となる。すなわち、L ・C とL ・C とを等しくすることにより、広帯域な通過特性を実現することができる。
なお、ここでは、偶モード動作時の場合について説明したが、奇モード動作時においても同様に、L ・C とL ・C とを等しくすることにより、広帯域な通過特性を実現することができる。
ここで、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在せず、かつ偶モード動作時の分散特性が奇モード動作時の分散特性に対して大きく平行移動した場合について考える。この場合の分散特性を図7に示す。
図7より、バンドギャップが存在しないので、偶モード動作時および奇モード動作時ともに広帯域な通過特性が実現される。また、偶モード動作時および奇モード動作時において、f clからf crまでの帯域が各動作時に共通した通過帯域となるので、周波数帯域が広帯域になる。
また、偶モード動作時の分散特性が奇モード動作時の分散特性に対して大きく平行移動しているので、偶モード動作時と奇モード動作時との位相定数の差が大きくなり、偶モード動作時および奇モード動作時でともに通過帯域となる帯域において、位相定数の差がほぼ一定となる。以上のことから、図7に示した分散特性を実現することができれば、密結合で広帯域なフォワード結合を実現することができる。
続いて、この発明の実施の形態1に係る方向性結合器の偶モード動作時および奇モード動作時の等価回路における素子の値の関係について説明する。
この発明の実施の形態1に係る方向性結合器では、上述したように、第1導体部11と第1導体部21との間の距離は、第1導体部11から地導体2までの距離および第1導体部21から地導体2までの距離の何れか短い方の2倍以内とされている。また、同様に、第3導体部13と第3導体部23との間の距離は、第3導体部13から地導体2までの距離および第3導体部23から地導体2までの距離の何れか短い方の2倍以内とされている。そのため、側結合部において、電磁結合が生じる。
したがって、偶モード動作時においては、第1導体部11と第1導体部21との間、および第3導体部13と第3導体部23との間に相互インダクタンスが生じるので、偶モード動作時の等価回路におけるインダクタ103a、103bの値は、奇モード動作時の等価回路におけるインダクタ203a、203bよりも大きくなる。すなわち、L はL よりも大きくなる。
また、奇モード動作時においては、第1導体部11と第1導体部21との間、および第3導体部13と第3導体部23との間に相互キャパシタンスが生じるので、偶モード動作時の等価回路におけるキャパシタ104の値は、奇モード動作時の等価回路におけるキャパシタ204よりも小さくなる。すなわち、C はC よりも小さくなる。
一方、偶モード動作時の等価回路において入出力ギャップ61、62のキャパシタンスにそれぞれ対応したキャパシタ102a、102b、および奇モード動作時の等価回路において入出力ギャップ61、62のキャパシタンスにそれぞれ対応したキャパシタ202a、202bは、側結合部に生じる電磁結合の影響を受けない。すなわち、C とC とは、等しい値となる。
ここで、偶モード動作時において、第2導体部12は、断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の第3ストリップ導体30aとスルーホール31とを介して地導体2と接続されている。また、奇モード動作時において、第2導体部12は、断面B−B'が電気壁であることから、断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の第3ストリップ導体30aのみを介して地導体2と接続されている。
このことから、偶モード動作時においては、第2導体部12が地導体2と接続されるまでの長さが、奇モード動作時よりもスルーホール31分だけ長い。そのため、偶モード動作時の等価回路におけるインダクタ105の値は、奇モード動作時の等価回路におけるインダクタ205よりも大きくなる。すなわち、L はL よりも大きくなる。
上述したことをまとめると、偶モード動作時および奇モード動作時の等価回路における素子の値の関係は、次式(11)〜(14)で表される。
>L (11)
<C (12)
=C (13)
>L (14)
上記式(5)、(11)、(13)より、f seの方がf seよりも小さくなることが分かる(次式(15)参照)。また、式(12)と式(14)との関係を考慮して、次式(15)〜(19)を満たし、かつ偶モード動作時と奇モード動作時との位相定数βの差が大きくなるように各キャパシタおよびインダクタの値を決定することができる。すなわち、図7に示した分散特性を実現することができる。
se<f se (15)
se=f sh (16)
se=f sh (17)
cl<f cl (18)
cr<f cr (19)
これまで説明してきたことから、式(15)〜(19)を満たし、かつ偶モード動作時と奇モード動作時との位相定数βの差が大きくなるように各キャパシタおよびインダクタの値を決定することにより、偶モード動作時および奇モード動作時において、図7に示した分散特性を実現することができる。すなわち、この発明の実施の形態1に係る方向性結合器の寸法を、等価回路が図7に示した分散特性を実現するように決定することにより、密結合で広帯域なフォワード結合を実現することができる。
ここで、この発明の実施の形態1に係る方向性結合器は、偶モード動作時と奇モード動作時との位相定数βの差により結合するので、フォワード結合となる。また、偶モード動作時の位相速度と奇モード動作時の位相速度との差が大きいほど、フォワード結合の方向性結合器は密結合となるが、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。また、右手系線路を用いた一般的な方向性結合器と比較して、同じ結合量であれば、大幅に小型化することができる。
以上のように、実施の形態1によれば、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とが側結合される側結合部において、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体との間の距離が、第1ストリップ導体から地導体までの距離および第2ストリップ導体から地導体までの距離の何れか短い方の2倍以内とされることにより、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在せず、左手系の通過帯域と右手系の通過帯域とを連続させることができる。また、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とを接続する第3ストリップ導体と、第3ストリップ導体を接地電位に短絡する短絡手段とを備えたことにより、偶モード動作時の位相定数の周波数特性と奇モード動作時の位相定数の周波数特性とを平行移動するように変化させることができる。そのため、小型、密結合かつ広帯域で、フォワード結合する方向性結合器を得ることができる。
なお、上記実施の形態1では、地導体2が誘電体基板1の裏面に形成されていると説明した。しかしながら、これに限定されず、地導体2は、第1ストリップ導体10、第2ストリップ導体20、第3ストリップ導体30a等と同様に、誘電体基板1の表面に形成されて、コプレナ線路を構成してもよい。また、誘電体基板1が多層基板である場合には、地導体2、第1ストリップ導体10、第2ストリップ導体20、第3ストリップ導体30a等は、層の表面に形成されてもよいし、層間に形成されてもよい。
これらの場合も、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、これらの変形は、以下の実施の形態においても同様に適用することができる。
また、上記実施の形態1では、第1ストリップ導体10および第2ストリップ導体20の両端に位置する第1導体部11および第1導体部21と、第3導体部13および第3導体部23とによって側結合部が形成されていると説明した。しかしながら、これに限定されず、側結合部は、第1ストリップ導体10および第2ストリップ導体20の一端のみに形成されてもよいし、第3ストリップ導体30aで接続された箇所に形成されてもよい。
これらの場合も、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、これらの変形は、以下の実施の形態においても同様に適用することができる。
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2に係る方向性結合器を示す平面図である。
図8に示す方向性結合器は、図1に示した方向性結合器において、単位セル100aを3つ直列に並ぶように配置して構成されている。
第1ストリップ導体10と第1入出力線路41、42との間には、それぞれ入出力ギャップ61、62が形成されている。また、第2ストリップ導体20と第2入出力線路51、52との間には、それぞれ入出力ギャップ71、72が形成されている。また、第1ストリップ導体10同士の間、および第2ストリップ導体20同士の間には、それぞれ単位セル間ギャップ80が形成されている。すなわち、単位セル100aが、単位セル間ギャップ80を介して縦続接続されている。
次に、この発明の実施の形態2に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態2に係る方向性結合器は、上述した実施の形態1に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。また、右手系線路を用いた一般的な方向性結合器と比較して、同じ結合量であれば、大幅に小型化することができる。
以上のように、実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、この発明の実施の形態2に係る方向性結合器は、上述した実施の形態1に係る方向性結合器よりも、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とが側結合される側結合部(結合線路部分)が長いので、より密結合とすることができる。
なお、上記実施の形態2では、入出力ギャップ61、62、71、72および単位セル間ギャップ80の形状が相対する2本の直線であるが、これに限定されない。入出力ギャップ61、62、71、72および単位セル間ギャップ80を、図9に示すようなインターデジタルキャパシタとした場合にも、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。ここで、ギャップをインターデジタルキャパシタとすることにより、入出力ギャップ61、62、71、72および単位セル間ギャップ80に対応するキャパシタンスが増加し、より低周波で密結合な方向性結合器を構成することができる。
また、上記実施の形態2では、3つの単位セル100aを縦続接続して方向性結合器を構成したが、これに限定されず、2つまたは4つ以上の単位セル100aを縦続接続してもよい。
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3に係る方向性結合器を示す平面図である。
この発明の実施の形態3に係る方向性結合器は、マイクロストリップ線路を用いて構成されている。
図10において、この方向性結合器は、図1に示した第3ストリップ導体30aに代えて、第3ストリップ導体30bを備えている。
第3ストリップ導体30bは、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20とを接続するとともに、第1ストリップ導体10および第2ストリップ導体20と交差して外側にまで延びて形成されている。また、第3ストリップ導体30bを地導体2に短絡するスルーホール31は、第3ストリップ導体30bの両端に形成されている。
ここで、第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20と交差して外側に延びた部分の第3ストリップ導体30bとスルーホール31とで形成されるショートスタブの電気長は、それぞれ誘導性を示す0度以上90度以下に設定されている。また、第1ストリップ導体10、第2ストリップ導体20、第3ストリップ導体30bおよびスルーホール31をまとめたものを、単位セル100bと称する。
なお、その他の構成については、実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
次に、この発明の実施の形態3に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態3に係る方向性結合器では、上述した実施の形態1に係る方向性結合器と同様に、対称面となる断面B−B'に沿って磁気壁または電気壁を仮定することができ、そのときの等価回路は、それぞれ図3、4に示した等価回路となる。
このとき、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20との間に存在する部分の第3ストリップ導体30bは、偶モード動作時において無視できるように、線路幅が狭くされている。一方、奇モード動作時において、第1ストリップ導体10は、断面B−B'が電気壁であることから、断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の第3ストリップ導体30bを介して地導体2と接続されている。
すなわち、偶モード動作時におけるインダクタ105のインダクタンスL と、奇モード動作時におけるインダクタ205のインダクタンスL とは、互いに異なる。また、第1導体部11と第1導体部21との間、および第3導体部13と第3導体部23との間に電磁結合が生じるので、偶モード動作時におけるキャパシタ102a、102bのキャパシタンスC およびキャパシタ104のキャパシタンスC と、奇モード動作時におけるキャパシタ202a、202bのキャパシタンスC およびキャパシタ204のキャパシタンスC とは、互いに異なる。
したがって、上述した実施の形態1に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。
すなわち、実施の形態3によれば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
図11は、この発明の実施の形態4に係る方向性結合器を示す平面図である。
図11に示す方向性結合器は、図10に示した方向性結合器において、単位セル100bを3つ直列に並ぶように配置して構成されている。
第1ストリップ導体10と第1入出力線路41、42との間には、それぞれ入出力ギャップ61、62が形成されている。また、第2ストリップ導体20と第2入出力線路51、52との間には、それぞれ入出力ギャップ71、72が形成されている。また、第1ストリップ導体10同士の間、および第2ストリップ導体20同士の間には、それぞれ単位セル間ギャップ80が形成されている。すなわち、単位セル100bが、単位セル間ギャップ80を介して縦続接続されている。
次に、この発明の実施の形態4に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態4に係る方向性結合器は、上述した実施の形態3に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。また、右手系線路を用いた一般的な方向性結合器と比較して、同じ結合量であれば、大幅に小型化することができる。
以上のように、実施の形態4によれば、上記実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
また、この発明の実施の形態4に係る方向性結合器は、上述した実施の形態3に係る方向性結合器よりも、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とが側結合される側結合部(結合線路部分)が長いので、より密結合とすることができる。
なお、上記実施の形態4では、3つの単位セル100bを縦続接続して方向性結合器を構成したが、これに限定されず、2つまたは4つ以上の単位セル100bを縦続接続してもよい。
実施の形態5.
図12は、この発明の実施の形態5に係る方向性結合器を示す平面図である。
図12において、この方向性結合器は、図1に示した第3ストリップ導体30aに代えて、第3ストリップ導体30cを備えている。
第3ストリップ導体30cは、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20とを接続するとともに、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20との中間から、第3導体部13および第3導体部23の方向(図の右方向)に分岐するT分岐部を有している。また、第3ストリップ導体30cを地導体2に短絡するスルーホール31は、T分岐部に形成されている。
ここで、第3ストリップ導体30cの半分(スルーホール31から第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20まで)とスルーホール31とで形成されるショートスタブの電気長は、それぞれ誘導性を示す0度以上90度以下に設定されている。また、第1ストリップ導体10、第2ストリップ導体20、第3ストリップ導体30cおよびスルーホール31をまとめたものを、単位セル100cと称する。
なお、その他の構成については、実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
次に、この発明の実施の形態5に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態5に係る方向性結合器では、上述した実施の形態1に係る方向性結合器と同様に、対称面となる断面B−B'に沿って磁気壁または電気壁を仮定することができ、そのときの等価回路は、それぞれ図3、4に示した等価回路となる。
偶モード動作時において、第2ストリップ導体20は、断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の第3ストリップ導体30cとスルーホール31とを介して地導体2と接続されている。一方、奇モード動作時において、第2ストリップ導体20は、断面B−B'が電気壁であることから、断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の第3ストリップ導体30cを介して地導体2と接続されている。
すなわち、偶モード動作時におけるインダクタ105のインダクタンスL と、奇モード動作時におけるインダクタ205のインダクタンスL とは、互いに異なる。また、第1導体部11と第1導体部21との間、および第3導体部13と第3導体部23との間に電磁結合が生じるので、偶モード動作時におけるキャパシタ102a、102bのキャパシタンスC およびキャパシタ104のキャパシタンスC と、奇モード動作時におけるキャパシタ202a、202bのキャパシタンスC およびキャパシタ204のキャパシタンスC とは、互いに異なる。
したがって、上述した実施の形態1に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。
すなわち、実施の形態5によれば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施の形態5では、第3ストリップ導体30cがT分岐部を有し、T分岐部にスルーホール31が形成されていると説明した。しかしながら、これに限定されず、図13に示すように、第3ストリップ導体30dが、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20との中間に形成されたT分岐部の先にさらにT分岐部を有し、T分岐部の先端にスルーホール31が形成されてもよい。
実施の形態6.
図14は、この発明の実施の形態6に係る方向性結合器を示す平面図である。
図14に示す方向性結合器は、図12に示した方向性結合器において、単位セル100cを3つ直列に並ぶように配置して構成されている。
第1ストリップ導体10と第1入出力線路41、42との間には、それぞれ入出力ギャップ61、62が形成されている。また、第2ストリップ導体20と第2入出力線路51、52との間には、それぞれ入出力ギャップ71、72が形成されている。また、第1ストリップ導体10同士の間、および第2ストリップ導体20同士の間には、それぞれ単位セル間ギャップ80が形成されている。すなわち、単位セル100cが、単位セル間ギャップ80を介して縦続接続されている。
次に、この発明の実施の形態6に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態6に係る方向性結合器は、上述した実施の形態5に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。また、右手系線路を用いた一般的な方向性結合器と比較して、同じ結合量であれば、大幅に小型化することができる。
以上のように、実施の形態6によれば、上記実施の形態5と同様の効果を得ることができる。
また、この発明の実施の形態6に係る方向性結合器は、上述した実施の形態5に係る方向性結合器よりも、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とが側結合される側結合部(結合線路部分)が長いので、より密結合とすることができる。
なお、上記実施の形態6では、3つの単位セル100cを縦続接続して方向性結合器を構成したが、これに限定されず、2つまたは4つ以上の単位セル100cを縦続接続してもよい。
また、図13に示した第1ストリップ導体10、第2ストリップ導体20、第3ストリップ導体30dおよびスルーホール31からなる単位セル100dを複数個縦続接続して方向性結合器を構成してもよい。
実施の形態7.
図15は、この発明の実施の形態7に係る方向性結合器を示す平面図である。また、図16は、図15に示した方向性結合器を、C−C'線に沿って切断した断面図である。なお、図15において、入出力部容量形成導体111および単位セル間容量形成導体112が誘電体基板1の表面に見えるように図示されているが、これは理解しやすくするためのものであって、実際は図16に示すように誘電体基板1の内部に形成されている。
図15、16において、この方向性結合器は、図8に示した方向性結合器に加えて、入出力部容量形成導体111、単位セル間容量形成導体112およびスルーホール113を備えている。
入出力部容量形成導体111は、入出力ギャップ61、62、71、72の下方の誘電体基板1の内部に配置されている。また、単位セル間容量形成導体112は、単位セル間ギャップ80の下方の誘電体基板1の内部に配置されている。
入出力ギャップ61、71の下方に配置された入出力部容量形成導体111は、それぞれ第1ストリップ導体10および第2ストリップ導体20に形成されたスルーホール113を介して、第1ストリップ導体10および第2ストリップ導体20と接続されている。
また、入出力ギャップ62、72の下方に配置された入出力部容量形成導体111は、それぞれ第1入出力線路42および第2入出力線路52に形成されたスルーホール113を介して、第1入出力線路42および第2入出力線路52と接続されている。
また、単位セル間ギャップ80の下方に配置された単位セル間容量形成導体112は、それぞれ第1ストリップ導体10および第2ストリップ導体20に形成されたスルーホール113を介して、第1ストリップ導体10および第2ストリップ導体20と接続されている。
次に、この発明の実施の形態7に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態7に係る方向性結合器では、上述した実施の形態2に係る方向性結合器と同様に、対称面となる断面B−B'に沿って磁気壁または電気壁を仮定することができ、そのときの等価回路は、それぞれ図3、4に示した等価回路となる。
したがって、上述した実施の形態2に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。また、右手系線路を用いた一般的な方向性結合器と比較して、同じ結合量であれば、大幅に小型化することができる。
以上のように、実施の形態7によれば、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
また、この発明の実施の形態7に係る方向性結合器では、入出力部容量形成導体111および単位セル間容量形成導体112を設けたことにより、入出力ギャップ61、62、71、72および単位セル間ギャップ80に対応するキャパシタンスが増加し、より低周波で密結合な方向性結合器を構成することができる。
なお、上記実施の形態7では、入出力部容量形成導体111および単位セル間容量形成導体112を、それぞれ入出力ギャップ61、62、71、72および単位セル間ギャップ80の下方の誘電体基板1の内部に配置すると説明した。しかしながら、これに限定されず、入出力ギャップ61、62、71、72または単位セル間ギャップ80の上方、または入出力ギャップ61、62、71、72または単位セル間ギャップ80の近傍に配置してもよい。
実施の形態8.
図17は、この発明の実施の形態8に係る方向性結合器を示す平面図である。また、図18は、図17に示した方向性結合器を、C−C'線に沿って切断した断面図である。なお、図17において、第1浮遊導体114が誘電体基板1の表面に見えるように図示されているが、これは理解しやすくするためのものであって、実際は図18に示すように誘電体基板1の内部に形成されている。
図17、18において、この方向性結合器は、図1に示した方向性結合器に加えて、第1浮遊導体114を備えている。
第1浮遊導体114は、入出力ギャップ61、62、71、72の下方の誘電体基板1の内部に配置されている。
次に、この発明の実施の形態8に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態8に係る方向性結合器では、上述した実施の形態1に係る方向性結合器と同様に、対称面となる断面B−B'に沿って磁気壁または電気壁を仮定することができ、そのときの等価回路は、それぞれ図3、4に示した等価回路となる。
したがって、上述した実施の形態1に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。また、右手系線路を用いた一般的な方向性結合器と比較して、同じ結合量であれば、大幅に小型化することができる。
以上のように、実施の形態8によれば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、この発明の実施の形態8に係る方向性結合器では、第1浮遊導体114を設けたことにより、入出力ギャップ61、62、71、72に対応するキャパシタンスが増加し、より低周波で密結合な方向性結合器を構成することができる。
また、この発明の実施の形態8に係る方向性結合器は、第1浮遊導体114と第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20(第1入出力線路42または第2入出力線路52)とを接続するスルーホールを形成する必要がないので、スルーホール113を用いる実施の形態7に係る方向性結合器と比較して、容易に製造することができる。
実施の形態9.
図19は、この発明の実施の形態9に係る方向性結合器を示す平面図である。また、図20は、図19に示した方向性結合器を、C−C'線に沿って切断した断面図である。なお、図19において、第1浮遊導体114および第2浮遊導体115が誘電体基板1の表面に見えるように図示されているが、これは理解しやすくするためのものであって、実際は図20に示すように誘電体基板1の内部に形成されている。
図19、20において、この方向性結合器は、図8に示した方向性結合器に加えて、第1浮遊導体114および第2浮遊導体115を備えている。
第1浮遊導体114は、入出力ギャップ61、62、71、72の下方の誘電体基板1の内部に配置されている。また、第2浮遊導体115は、単位セル間ギャップ80の下方の誘電体基板1の内部に配置されている。
次に、この発明の実施の形態9に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態9に係る方向性結合器では、上述した実施の形態2に係る方向性結合器と同様に、対称面となる断面B−B'に沿って磁気壁または電気壁を仮定することができ、そのときの等価回路は、それぞれ図3、4に示した等価回路となる。
したがって、上述した実施の形態2に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。また、右手系線路を用いた一般的な方向性結合器と比較して、同じ結合量であれば、大幅に小型化することができる。
以上のように、実施の形態9によれば、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
また、この発明の実施の形態9に係る方向性結合器は、上述した実施の形態8に係る方向性結合器よりも、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とが側結合される側結合部(結合線路部分)が長いので、より密結合とすることができる。
また、この発明の実施の形態9に係る方向性結合器では、第1浮遊導体114および第2浮遊導体115を設けたことにより、入出力ギャップ61、62、71、72および単位セル間ギャップ80に対応するキャパシタンスが増加し、より低周波で密結合な方向性結合器を構成することができる。
また、この発明の実施の形態9に係る方向性結合器は、第1浮遊導体114または第2浮遊導体115と第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20(第1入出力線路42または第2入出力線路52)とを接続するスルーホールを形成する必要がないので、スルーホール113を用いる実施の形態7に係る方向性結合器と比較して、容易に製造することができる。
なお、上記実施の形態9では、3つの単位セル100aを縦続接続して方向性結合器を構成したが、これに限定されず、2つまたは4つ以上の単位セル100aを縦続接続してもよい。
実施の形態10.
図21は、この発明の実施の形態10に係る方向性結合器を示す平面図である。
図21に示す方向性結合器は、図8に示した方向性結合器において、単位セル間ギャップ80の間隔を変化させたものである。具体的には、単位セル間ギャップ80の間隔は、入出力ギャップ61、62、71、72の間隔に対して、約2倍に設定されている。
次に、この発明の実施の形態10に係る方向性結合器の動作について説明する。
図22は、図21に示した方向性結合器のB−B'線に沿って磁気壁または電気壁を仮定した場合の等価回路を示す回路図である。
図22の等価回路で表されるストリップ線路は、断面B−B'よりも第1ストリップ導体10側の単位セル100aおよび第1入出力線路41、42で構成されている。
例えば、方向性結合器の偶モード動作時において、この等価回路は、直列接続された複数の伝送線路モデル101、キャパシタ106およびインダクタ103と、インダクタ103間にそれぞれ一端が並列接続され、他端がグランドに接続されたキャパシタ104およびインダクタ105とを用いて表される。
ここで、単位セル間ギャップ80に対応する2つのキャパシタ106は、連続して直列に接続されているので、入出力ギャップ61、62に対応するキャパシタ106のキャパシタンスの約1/2倍となるキャパシタ107で置き換えることができる。このときの等価回路は、図23に示す等価回路となる。
一方、単位セル間ギャップ80の間隔が、入出力ギャップ61、62の間隔に対して、約2倍に設定されているので、単位セル間ギャップ80に対応するキャパシタンスは、入出力ギャップ61、62に対応するキャパシタンスに対して、約1/2倍となっている。
したがって、この発明の実施の形態10に係る方向性結合器では、より図23に示した等価回路に近い構成になるので、インピーダンス整合のとれた良好な反射特性を実現することができる。
すなわち、実施の形態10によれば、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができるとともに、良好な反射特性を有する方向性結合器を得ることができる。
なお、上記実施の形態10では、3つの単位セル100aを縦続接続して方向性結合器を構成したが、これに限定されず、2つまたは4つ以上の単位セル100aを縦続接続してもよい。
実施の形態11.
図24は、この発明の実施の形態11に係る方向性結合器を示す平面図である。
図24に示す方向性結合器は、図8に示した方向性結合器において、入出力ギャップ61、62、71、72および単位セル間ギャップ80の形状を変化させたものである。具体的には、入出力ギャップ61、62、71、72および単位セル間ギャップ80は、インターデジタルキャパシタである。
また、入出力ギャップ61、62、71、72に対応するキャパシタンスが、単位セル間ギャップ80に対応するキャパシタンスの約2倍となるように、単位セル間ギャップ80を構成するインターデジタルキャパシタの大きさは、入出力ギャップ61、62、71、72を構成するインターデジタルキャパシタの大きさの約1/2倍に設定されている。
次に、この発明の実施の形態11に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態11に係る方向性結合器は、入出力ギャップ61、62、71、72に対応するキャパシタンスを、単位セル間ギャップ80に対応するキャパシタンスの約2倍とすることができるので、上述した実施の形態10と同様の効果を得ることができる。
すなわち、実施の形態11によれば、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができるとともに、インピーダンス整合のとれた良好な反射特性を実現することができる。
なお、上記実施の形態11では、3つの単位セル100aを縦続接続して方向性結合器を構成したが、これに限定されず、2つまたは4つ以上の単位セル100aを縦続接続してもよい。
実施の形態12.
図25は、この発明の実施の形態12に係る方向性結合器を示す平面図である。なお、図25において、第1浮遊導体114および第2浮遊導体115が誘電体基板1の表面に見えるように図示されているが、これは理解しやすくするためのものであって、実際は誘電体基板1の内部に形成されている。
図25に示す方向性結合器は、図19に示した方向性結合器において、第1浮遊導体114の面積を変化させたものである。具体的には、入出力ギャップ61、62、71、72に対応するキャパシタンスが、単位セル間ギャップ80に対応するキャパシタンスの約2倍となるように、第1浮遊導体114が第1入出力線路41、42、第2入出力線路51、52および単位セル100aと重なる部分の面積は、第2浮遊導体115が単位セル100aと重なる部分の面積の約2倍に設定されている。すなわち、単位セル100aは、単位セル100a同士が縦続接続しているキャパシタンスの約2倍のキャパシタンスで、第1入出力線路41、42および第2入出力線路51、52と縦続接続している。
次に、この発明の実施の形態12に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態12に係る方向性結合器は、入出力ギャップ61、62、71、72に対応するキャパシタンスを、単位セル間ギャップ80に対応するキャパシタンスの約2倍とすることができるので、上述した実施の形態10と同様の効果を得ることができる。
すなわち、実施の形態12によれば、上記実施の形態9と同様の効果を得ることができるとともに、インピーダンス整合のとれた良好な反射特性を実現することができる。
なお、上記実施の形態12では、3つの単位セル100aを縦続接続して方向性結合器を構成したが、これに限定されず、2つまたは4つ以上の単位セル100aを縦続接続してもよい。
実施の形態13.
図26は、この発明の実施の形態13に係る方向性結合器を示す平面図である。
この発明の実施の形態13に係る方向性結合器は、マイクロストリップ線路を用いて構成されている。
図26において、この方向性結合器は、図1に示した第3ストリップ導体30aおよびスルーホール31に代えて、第3ストリップ導体30eを備えている。
第3ストリップ導体30eは、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20とを接続するとともに、第1ストリップ導体10および第2ストリップ導体20と交差して外側にまで延びて形成されている。
ここで、第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20と交差して外側に延びた部分の第3ストリップ導体30eで形成されるオープンスタブの電気長は、それぞれ誘導性を示す90度以上180度以下に設定されている。また、第1ストリップ導体10、第2ストリップ導体20および第3ストリップ導体30eをまとめたものを、単位セル100eと称する。
なお、その他の構成については、実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
次に、この発明の実施の形態13に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態13に係る方向性結合器では、上述した実施の形態1に係る方向性結合器と同様に、対称面となる断面B−B'に沿って磁気壁または電気壁を仮定することができる。
なお、第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20と交差して外側に延びた部分の第3ストリップ導体30eで形成されるオープンスタブの電気長が、それぞれ90度以上180度以下なので、第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20の端部から電気長が約90度内側の部分で、電位が必ず0となる。
すなわち、この発明の実施の形態13に係る方向性結合器において、第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20と交差して外側に延びた部分の第3ストリップ導体30eは、上述した実施の形態3に係る方向性結合器において、第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20と交差して外側に延びた部分の第3ストリップ導体30bとスルーホール31とで形成されるショートスタブと同様の機能を有している。
したがって、この発明の実施の形態13に係る方向性結合器の等価回路は、それぞれ図3、4に示した等価回路となる。
このことから、この発明の実施の形態13に係る方向性結合器では、上述した実施の形態3に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。
以上のように、実施の形態13によれば、上記実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
また、この発明の実施の形態13に係る方向性結合器は、第3ストリップ導体30eを地導体2に短絡するスルーホールを形成する必要がないので、スルーホール31を用いる実施の形態3に係る方向性結合器と比較して、容易に製造することができる。
実施の形態14.
図27は、この発明の実施の形態14に係る方向性結合器を示す平面図である。
図27に示す方向性結合器は、図26に示した方向性結合器において、単位セル100eを3つ直列に並ぶように配置して構成されている。
第1ストリップ導体10と第1入出力線路41、42との間には、それぞれ入出力ギャップ61、62が形成されている。また、第2ストリップ導体20と第2入出力線路51、52との間には、それぞれ入出力ギャップ71、72が形成されている。また、第1ストリップ導体10同士の間、および第2ストリップ導体20同士の間には、それぞれ単位セル間ギャップ80が形成されている。すなわち、単位セル100eが、単位セル間ギャップ80を介して縦続接続されている。
次に、この発明の実施の形態14に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態14に係る方向性結合器は、上述した実施の形態13に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。また、右手系線路を用いた一般的な方向性結合器と比較して、同じ結合量であれば、大幅に小型化することができる。
以上のように、実施の形態14によれば、上記実施の形態13と同様の効果を得ることができる。
また、この発明の実施の形態14に係る方向性結合器は、上述した実施の形態13に係る方向性結合器よりも、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とが側結合される側結合部(結合線路部分)が長いので、より密結合とすることができる。
なお、上記実施の形態14では、3つの単位セル100eを縦続接続して方向性結合器を構成したが、これに限定されず、2つまたは4つ以上の単位セル100eを縦続接続してもよい。
実施の形態15.
図28は、この発明の実施の形態15に係る方向性結合器を示す平面図である。
図28において、この方向性結合器は、図26に示した第3ストリップ導体30eに代えて、第3ストリップ導体30fを備えている。
第3ストリップ導体30fは、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20とを接続するとともに、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20との中間から、第3導体部13および第3導体部23の方向(図の右方向)に分岐するT分岐部を有している。
ここで、第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20と第3ストリップ導体30fとの接続点からT分岐部までの電気長は0度以上90度以下に設定され、T分岐部からT分岐部の先端までの電気長は0度以上90度以下に設定されている。すなわち、第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20と第3ストリップ導体30fとの接続点からT分岐部の先端までの電気長は、それぞれ誘導性を示す90度以上180度以下に設定されている。また、第1ストリップ導体10、第2ストリップ導体20および第3ストリップ導体30fをまとめたものを、単位セル100fと称する。
なお、その他の構成については、実施の形態13と同様なので、説明を省略する。
次に、この発明の実施の形態15に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態15に係る方向性結合器では、上述した実施の形態1に係る方向性結合器と同様に、対称面となる断面B−B'に沿って磁気壁または電気壁を仮定することができる。
なお、第1ストリップ導体10または第2ストリップ導体20と第3ストリップ導体30fとの接続点からT分岐部の先端までの電気長が、それぞれ90度以上180度以下なので、T分岐部からT分岐部の先端が開放となる部分までの間で、必ず電位が0となる部分が存在する。
すなわち、この発明の実施の形態15に係る方向性結合器の第3ストリップ導体30fは、上述した実施の形態5に係る方向性結合器において、第3ストリップ導体30cとスルーホール31とで形成されるショートスタブと同様の機能を有している。
したがって、この発明の実施の形態15に係る方向性結合器の等価回路は、それぞれ図3、4に示した等価回路となる。
このことから、この発明の実施の形態15に係る方向性結合器では、上述した実施の形態5に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。
以上のように、実施の形態15によれば、上記実施の形態5と同様の効果を得ることができる。
また、この発明の実施の形態15に係る方向性結合器は、第3ストリップ導体30fを地導体2に短絡するスルーホールを形成する必要がないので、スルーホール31を用いる実施の形態5に係る方向性結合器と比較して、容易に製造することができる。
実施の形態16.
図29は、この発明の実施の形態16に係る方向性結合器を示す平面図である。
図29に示す方向性結合器は、図28に示した方向性結合器において、単位セル100fを3つ直列に並ぶように配置して構成されている。
第1ストリップ導体10と第1入出力線路41、42との間には、それぞれ入出力ギャップ61、62が形成されている。また、第2ストリップ導体20と第2入出力線路51、52との間には、それぞれ入出力ギャップ71、72が形成されている。また、第1ストリップ導体10同士の間、および第2ストリップ導体20同士の間には、それぞれ単位セル間ギャップ80が形成されている。すなわち、単位セル100fが、単位セル間ギャップ80を介して縦続接続されている。
次に、この発明の実施の形態16に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態16に係る方向性結合器は、上述した実施の形態15に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。また、右手系線路を用いた一般的な方向性結合器と比較して、同じ結合量であれば、大幅に小型化することができる。
以上のように、実施の形態16によれば、上記実施の形態15と同様の効果を得ることができる。
また、この発明の実施の形態16に係る方向性結合器は、上述した実施の形態15に係る方向性結合器よりも、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とが側結合される側結合部(結合線路部分)が長いので、より密結合とすることができる。
なお、上記実施の形態16では、3つの単位セル100fを縦続接続して方向性結合器を構成したが、これに限定されず、2つまたは4つ以上の単位セル100fを縦続接続してもよい。
また、上記実施の形態16では、第3ストリップ導体30fがT分岐部を有していると説明した。しかしながら、これに限定されず、図30に示すように、第3ストリップ導体30gが、第1ストリップ導体10と第2ストリップ導体20との中間に形成されたT分岐部の先にさらにT分岐部を有していてもよい。
実施の形態17.
図31は、この発明の実施の形態17に係る方向性結合器を示す平面図である。なお、図31において、第1浮遊導体114および第3浮遊導体116が誘電体基板1の表面に見えるように図示されているが、これは理解しやすくするためのものであって、実際は誘電体基板1の内部に形成されている。
図31において、この方向性結合器は、図17に示した方向性結合器に加えて、第3浮遊導体116を備えている。
第3浮遊導体116は、入出力ギャップ61、62、71、72の下方の誘電体基板1の内部に配置されている。
次に、この発明の実施の形態17に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態17に係る方向性結合器では、上述した実施の形態1に係る方向性結合器と同様に、対称面となる断面B−B'に沿って磁気壁または電気壁を仮定することができ、そのときの等価回路は、それぞれ図3、4に示した等価回路となる。
ここで、第3浮遊導体116は、断面B−B'上に存在するので、偶モード動作時においては浮遊導体として作用するが、奇モード動作時においては、断面B−B'が電気壁であることから、地導体2に接続されるので、地導体として作用する。そのため、偶モード動作時の等価回路におけるキャパシタ102a、102bの値は、奇モード動作時の等価回路におけるキャパシタ202a、202bの値よりも大きくなり、また、偶モード動作時の等価回路におけるキャパシタ104の値は、奇モード動作時の等価回路におけるキャパシタ204の値よりも小さくなる。
したがって、第3浮遊導体116を設けたことにより、等価回路上の全ての素子の値を、偶モード動作時および奇モード動作時で変化させることができるので、回路設計が容易になる。
また、上述した実施の形態1に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。また、右手系線路を用いた一般的な方向性結合器と比較して、同じ結合量であれば、大幅に小型化することができる。
以上のように、実施の形態17によれば、上記実施の形態8と同様の効果を得ることができるとともに、回路設計が容易な方向性結合器を得ることができる。
実施の形態18.
図32は、この発明の実施の形態18に係る方向性結合器を示す平面図である。なお、図32において、第1浮遊導体114、第2浮遊導体115、第3浮遊導体116および第4浮遊導体117が誘電体基板1の表面に見えるように図示されているが、これは理解しやすくするためのものであって、実際は誘電体基板1の内部に形成されている。
図32において、この方向性結合器は、図19に示した方向性結合器に加えて、第3浮遊導体116および第4浮遊導体117を備えている。
第3浮遊導体116は、入出力ギャップ61、62、71、72の下方の誘電体基板1の内部に配置されている。また、第4浮遊導体117は、単位セル間ギャップ80の下方の誘電体基板1の内部に配置されている。
次に、この発明の実施の形態18に係る方向性結合器の動作について説明する。
この発明の実施の形態18に係る方向性結合器は、上述した実施の形態17に係る方向性結合器と同様に、偶モード動作時の位相定数βと奇モード動作時の位相定数βとを平行移動するように変化させることができ、その平行移動量を大きくすることもできるので、位相定数βの差が大きくなり、密結合かつフォワード結合となる。また、偶モード動作時および奇モード動作時ともにバンドギャップが存在しないので、広帯域となる。また、右手系線路を用いた一般的な方向性結合器と比較して、同じ結合量であれば、大幅に小型化することができる。
以上のように、実施の形態18によれば、上記実施の形態17と同様の効果を得ることができる。
また、この発明の実施の形態18に係る方向性結合器は、上述した実施の形態17に係る方向性結合器よりも、第1ストリップ導体と第2ストリップ導体とが側結合される側結合部(結合線路部分)が長いので、より密結合とすることができる。
また、上記実施の形態18では、3つの単位セル100aを縦続接続して方向性結合器を構成したが、これに限定されず、2つまたは4つ以上の単位セル100aを縦続接続してもよい。
1 誘電体基板、2 地導体、10 第1ストリップ導体、20 第2ストリップ導体、30a〜30g 第3ストリップ導体、31 スルーホール(短絡手段)、41、42 第1入出力線路、51、52 第2入出力線路、100a〜100g 単位セル、114 第1浮遊導体、115 第2浮遊導体、116 第3浮遊導体、117 第4浮遊導体。

Claims (13)

  1. 誘電体基板に形成された第1ストリップ導体と、
    前記誘電体基板に、前記第1ストリップ導体と対向して形成された第2ストリップ導体と、
    前記第1ストリップ導体と前記第2ストリップ導体とを接続する第3ストリップ導体と、
    前記誘電体基板に、前記第1ストリップ導体、前記第2ストリップ導体および前記第3ストリップ導体から隔離して形成された地導体と、
    前記第3ストリップ導体を接地電位に短絡する短絡手段と、
    前記第1ストリップ導体の両端に近接して形成された一対の第1入出力線路と、
    前記第2ストリップ導体の両端に近接して形成された一対の第2入出力線路と、を備え、
    前記第1ストリップ導体と前記第2ストリップ導体とが側結合される側結合部において、前記第1ストリップ導体と前記第2ストリップ導体との間の距離は、前記第1ストリップ導体から前記地導体までの距離および前記第2ストリップ導体から前記地導体までの距離の何れか短い方の2倍以内とされている
    ことを特徴とする方向性結合器。
  2. 前記短絡手段は、前記第3ストリップ導体と前記地導体とを接続する接続導体であることを特徴とする請求項1に記載の方向性結合器。
  3. 前記接続導体は、前記第3ストリップ導体の中央部に形成されることを特徴とする請求項2に記載の方向性結合器。
  4. 前記接続導体は、前記第3ストリップ導体の両端に形成されることを特徴とする請求項2に記載の方向性結合器。
  5. 前記短絡手段は、前記第3ストリップ導体の中央部から分岐した分岐部と、前記分岐部と前記地導体とを接続する接続導体とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の方向性結合器。
  6. 前記短絡手段は、前記第3ストリップ導体の両端から延びて形成されたオープンスタブであることを特徴とする請求項1に記載の方向性結合器。
  7. 前記短絡手段は、前記第3ストリップ導体の中央部から分岐した分岐部であることを特徴とする請求項1に記載の方向性結合器。
  8. 前記第1ストリップ導体と前記第1入出力線路とが対向する部分の近傍、および前記第2ストリップ導体と前記第2入出力線路とが対向する部分の近傍に、何れの導体にも接続されない第1浮遊導体を設けたことを特徴とする請求項1から請求項7までの何れか1項に記載の方向性結合器。
  9. 前記第1ストリップ導体および前記第2ストリップ導体と前記第1入出力線路および前記第2入出力線路とが対向する部分の近傍に、何れの導体にも接続されない第3浮遊導体を設けたことを特徴とする請求項1から請求項8までの何れか1項に記載の方向性結合器。
  10. 前記第1ストリップ導体、前記第2ストリップ導体および前記第3ストリップ導体から構成される単位セルが、前記第1ストリップ導体の端部同士が対向し、かつ前記第2ストリップ導体の端部同士が対向するように、複数個並べて配置される
    ことを特徴とする請求項1から請求項9までの何れか1項に記載の方向性結合器。
  11. 前記単位セルが、前記短絡手段を含むことを特徴とする請求項10に記載の方向性結合器。
  12. 前記第1ストリップ導体の端部同士が対向する部分の近傍、および前記第2ストリップ導体の端部同士が対向する部分の近傍に、何れの導体にも接続されない第2浮遊導体を設けたことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の方向性結合器。
  13. 前記第1ストリップ導体の段部同士および前記第2ストリップ導体の端部同士が対向する部分の近傍に、何れの導体にも接続されない第4浮遊導体を設けたことを特徴とする請求項10から請求項12までの何れか1項に記載の方向性結合器。
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