JP2011052353A - 吸放湿シート及び吸放湿シートの製造方法 - Google Patents

吸放湿シート及び吸放湿シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸放湿性と耐久性とを兼ね備えた吸放湿シートを提供する。
【解決手段】吸放湿シート10は、吸水性を有する吸水アクリル繊維と吸水アクリル繊維より強度の大きいPET繊維とが、20:80〜50:50の範囲の割合で構成されたシート状の不織布2を備えている。不織布2では、繊維間に適度な空隙が確保されている。両表層部2bに形成された繊維間の空隙が、両表層部2bに挟まれた中央部2aに形成された繊維間の空隙より、カルボキシル変性SBRで狭められている。カルボキシル変性SBRの含有量は、20〜65重量%である。湿潤時でも形態が安定に保たれ、両表層部2bで毛細管現象が起こる。
【選択図】図1

Description

本発明は吸放湿シート及び吸放湿シートの製造方法に係り、特に、シート状の繊維集合体を有する吸放湿シート及び該吸放湿シートの製造方法に関する。
従来、低温ショーケースや冷蔵庫、自動販売機、あるいは空気調和機等の冷却装置などには、冷却器(蒸発器)からの除霜水などのドレン水を受ける吸水部が設けられる。吸水部には受け皿や吸放湿シートが配され、捕集された水分は高温冷媒をガスや庫外送風ファンの作用により蒸発させて処理するように構成されている。(特許文献1参照)
吸放湿シートとしては、ポリエステル短繊維等の不織布にフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂の微粒体を混合して熱硬化させた後、粒径1μm以下のシリカ系微粒子を添着させたシートが知られている(特許文献2参照)。この技術では、シリカ系微粒子により吸放湿機能が発揮される。
特開平11−250330号公報 特公平06−045185号公報
しかしながら、特許文献2の技術では、気孔率が40〜80%を有することで、吸水性および吸水スピードを向上させることができるものの、吸水後のシートは膨潤し軟化してしまう。吸放湿シートには埃やカビ等の汚れが付着する場合があり、洗浄して繰り返し使用できることが求められている。ところが、従来の吸放湿シートは、洗浄によりシートが膨潤するため、繊維の偏りが生じる等形態安定性に欠ける。また、強度が低下するため、洗浄による繰り返しの使用に耐えることができず、耐久性に問題がある。
本発明は上記事案に鑑み、吸放湿性と洗浄耐久性とを兼ね備えた吸放湿シート及び該吸放湿シートの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、繊維が交絡することで空隙が略均一に形成されたシート状の繊維集合体を有する吸放湿シートにおいて、前記繊維集合体は、吸水性を有する第1の繊維と前記第1の繊維より強度が大きい第2の繊維とを含む少なくとも2種の繊維で形成されており、両表層部に形成された前記繊維間の空隙が該両表層部に挟まれた中央部に形成された前記繊維間の空隙より、合成ゴムないし合成樹脂で狭められていることを特徴とする。
第1の態様では、第2の繊維が第1の繊維より強度が大きく、繊維集合体の骨組みとしての役割を果たしているので、湿潤時でも形態が安定し、繊維間の空隙が確保されるため、洗浄耐久性を向上させることができると共に、合成ゴムラテックスないし合成樹脂エマルジョンを使用することで確実に両表層部の空隙を中央部の空隙より狭めることができ、狭められた空隙での毛細管現象により両表面から吸水された水分を繊維間の空隙及び第1の繊維に保水することで、吸水性も向上させることができる。
第1の態様において、第2の繊維の繊度は、3〜12d(デニール)の範囲であることが好ましい。第1の繊維の繊度は、1〜6dの範囲であり、第2の繊維の繊度より小さいことが好ましい。また、合成ゴムないし合成樹脂の繊維に対する含有量が、20〜65重量%の範囲であることが好適である。
本発明の第2の態様は、第1の態様の吸放湿シートの製造方法であって、合成ゴムラテックスないし合成樹脂エマルジョンが含まれ水を主成分とする樹脂分散液と前記第1および第2の繊維を含む少なくとも2種の繊維で形成された繊維集合体とを準備する準備ステップと、前記準備ステップで準備した樹脂分散液に、前記繊維集合体を含浸させる含浸ステップと、前記含浸ステップで前記樹脂分散液に含浸させた前記繊維集合体を両表面に熱風を吹き付けて乾燥させる乾燥ステップと、を含むことを特徴とする。この場合において、乾燥ステップでは、繊維集合体を110℃以上の温度で乾燥させてもよい。
本発明によれば、第2の繊維が第1の繊維より強度が大きく、繊維集合体の骨組みとしての役割を果たしているので、湿潤時でも形態が安定し、繊維間の空隙が確保されるため、耐久性を向上させることができると共に、合成ゴムラテックスないし合成樹脂エマルジョンを使用することで確実に両表層部の空隙を中央部の空隙より狭めることができ、狭められた空隙での毛細管現象により両表面から吸水された水分を繊維間の空隙及び第1の繊維に保水することで、吸水性も向上させることができる。
本発明を適用可能な実施形態の吸放湿シートを模式的に示す断面図である。 実施形態の吸放湿シートの製造工程の概略を示す工程図である。 実施形態の吸放湿シートの空隙の大きさを模式的に示す説明図であり、(A)は空隙が狭められた表面を示し、(B)は厚さ方向中央部を示す。 実施形態の吸放湿シートの断面を拡大した電子顕微鏡写真である。 実施形態の吸放湿シートの両表面を拡大した電子顕微鏡写真であり、(A)は一側の表面を示し、(B)は他側の表面を示す。
以下、図面を参照して、本発明を適用した吸放湿シートの実施の形態について説明する。
(構成)
図1に示すように、本実施形態の吸放湿シート10は、繊維が交絡してシート状に形成された繊維集合体としての不織布2を備えている。不織布2は、繊維が交絡することで網目状に形成されており、繊維間に空隙が形成されている。
不織布2を構成する繊維には、吸放湿性を有する第1の繊維としての吸水アクリル繊維および、第2の繊維としてのポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)繊維が使用されている。PET繊維は、骨組みとしての役割を果たすため、吸水アクリル繊維より強度の大きいものが使用されている。吸水アクリル繊維には、公定水分率が2.0%以上のものを使用することができ、本例では、東レ株式会社製の吸水アクリル繊維(商品名:トレロン)が使用されている。不織布2を構成する繊維に占める吸水アクリル繊維の割合が20重量%未満では、吸水アクリル繊維が少なくなるため、吸放湿性が不十分となる。一方、50重量%を超えると、吸水アクリル繊維が多く、骨格の役割を果たすPET繊維が少なくなるため、熱プレス成形時(詳細後述)に変形し繊維が高密度となり、繊維間の空隙が減少して、吸放湿性が低下する。そのため、吸水アクリル繊維とPET繊維との割合を、20:80〜50:50重量%の範囲とすることが好ましい。また、PET繊維の繊度は3d未満では、PET繊維の強度が小さくなるため、形態を安定させることができず、熱プレス成形時に繊維が高密度となる。そのため、繊維間の空隙が減少して、吸放湿性が低下する。PET繊維の繊度が12dを超えると、PET繊維の強度は大きくなるが、繊維間の空隙が増大し、湿潤時の強度が低下し、耐久性に問題が生じる。そのため、PET繊維の繊度は、3〜12dの範囲とすることが好ましい。吸放湿性を考慮して、吸水アクリル繊維の繊度は、1〜6dの範囲とすることが好ましく、吸水アクリル繊維とPET繊維の長さは、いずれも40〜60mmの範囲とすることが、不織布2の作製上、好適である。本例では、吸水アクリル繊維とPET繊維との割合は、50:50、PET繊維の繊度は12d、アクリル繊維の繊度は3d、吸水アクリル繊維とPET繊維の長さはいずれも51mmに設定されている。
不織布2は、一側の表面S1および他側の表面S2をそれぞれ有する両表層部2bが形成されており、両表層部2bに挟まれた中央部2aを有している。中央部2aでは、繊維が交絡することで略均一に繊維間の空隙が形成されている。両表層部2bでは、繊維間の空隙が中央部2aより、合成ゴムないし合成樹脂で狭められている。両表層部2bでは、繊維間の空隙から水分が吸放湿されるため、合成ゴムないし合成樹脂で繊維間の空隙が埋められることなく、適度な空隙が確保される必要がある。両表層部2bおよび中央部2aの空隙率を走査型電子顕微鏡(SEM)により測定することができる。両表層部2bの空隙率は15〜35%の範囲、中央部2aの空隙率は45〜70%の範囲に調整することが好ましい。両表層部2bの空隙率に対する中央部2aの空隙率の比は1.3〜4.7の範囲に調整される。本例では、両表層部2bの空隙率は28%、中央部2aの空隙率は54%にそれぞれ調整されている。このようにすれば、両表層部2bの繊維間の空隙が適度に狭められ、毛細管現象により水分の吸水が起こりやすくなる。また、毛細管現象により両表層部2bの繊維間の空隙から吸収された水分は、主に中央部2aで吸水アクリル繊維および繊維間の空隙に保水される。そのため、中央部2aは、ある程度の厚みが確保される必要がある。保水性を有する中央部2aと毛細管現象による吸水性が発揮される両表層部2bとの厚さのバランスを考慮すると、全体の厚さに対する両表層部2bの合計厚さの比率は、5〜6割の範囲であることが好ましい。本例では、両表層部2bの合計厚さの比率は6割に設定されている。図5(A)(B)に示すように、不織布2の表面S1と表面S2とでは、繊維間の空隙が合成ゴムないし合成樹脂で狭められており、その狭められた繊維間の空隙及び吸水アクリル繊維から、水分が吸放湿される。
(製造)
吸放湿シート10は、図2に示す各工程を経て製造される。まず、準備工程(準備ステップ)では、合成ゴムないし合成樹脂が分散され水を主成分とする樹脂分散液を調製する。得られた樹脂分散液は、ラテックスないしエマルジョンを形成する。合成ゴムラテックスないし合成樹脂エマルジョンとしては、吸水性を阻害しないポリマーのエマルジョンやラテックスが好ましく、例えば、スチレン・ブタジエン系ラテックス(SBR)、カルボキシル変性SBR(カルボキシル置換基を含むSBR)、ブタジエンゴムラテックス(BR)、ニトリルゴムラテックス(NBR)、クロロプレンゴムラテックス(CR)、イソプレンゴムラテックス(IR)、水性ポリウレタンラテックス、水分散ポリウレタンエマルジョン、アクリル系エマルジョン等が挙げられる。本例では、カルボキシル変性SBRラテックスが使用されている。すなわち、カルボキシル変性SBRを水と混合し、水を主成分とする樹脂分散液を作製する。次に、不織布基材を準備する。不織布基材としては、本例では吸水アクリル繊維とPET繊維とを略均一に混合し、ニードルパンチ方式で形成した不織布2を使用する。
含浸工程(含浸ステップ)では、準備工程で準備された不織布2を、樹脂分散液に浸漬した後、1対のローラ間を加圧可能なマングルローラを用いて過剰な樹脂分散液を絞り落とし、不織布2に樹脂分散液を均一に含浸させる。このとき、不織布2の繊維に対するカルボキシル変性SBRの含有量が20重量%に満たないと、湿潤時に繊維の膨潤が大きくなるため、形態保持性が悪化し、強度が低下するおそれがある。また、カルボキシル変性SBRの含有量が65重量%を超えると、繊維間の空隙を埋めてしまい、吸放湿性が低下する。そのため、繊維に対するカルボキシル変性SBRの含有量は20〜65重量%の範囲とすることが好ましい。
乾燥工程(乾燥ステップ)では、樹脂分散液を含浸させた不織布2を水平方向に並列配置された複数のローラで搬送しながら、両表面に熱風を当てることにより、乾燥させる。熱風により、両表層部2bは中央部2aより高温になると共に、両表層部2bで、水の蒸発が起こる。熱風により蒸気は、両表層部2bへ拡散し、カルボキシル変性SBRが蒸気の拡散につられて両表層部2bへ移動し(樹脂マイグレーション)、カルボキシル変性SBRが両表層部2bに偏在する。このとき、樹脂マイグレーションの度合いを考慮して、110℃〜140℃の範囲の温度で熱風乾燥させることが好ましい。熱風乾燥の温度が110℃に満たない場合、乾燥が不十分となるため好ましくない。また、熱風乾燥の温度が140℃を超える場合、不織布の表面で炭化する部分が発生することがあるため好ましくない。本例では、温度130℃で熱風乾燥させている。
熱プレス工程では、乾燥させた不織布2に熱プレスを施すことで、乾燥工程で両表層部2bに移動したカルボキシル変性SBRを軟化ないし溶融させ、不織布2を成形する。熱プレス工程により、両表層部2bへ移動したカルボキシル変性SBRで繊維間の空隙が、中央部2aより狭められる。図3(B)に示すように、中央部2aでは、吸水アクリル繊維とPET繊維が交絡することにより繊維間の空隙が形成されている。これに対し、図3(A)に示すように、表面(S1、S2共に同じ。)では、変形したカルボキシル変性SBRにより、繊維間の空隙が中央部2aの空隙より狭められている。また、図4に示すように、中央部2aでは、カルボキシル変性SBRはほとんど存在せず、両表層部2bでは、カルボキシル変性SBRで、繊維間の空隙が狭められている。なお、中央部2aでは、準備工程で準備された不織布基材の繊維構造がそのまま残されている。
(作用等)
次に、本実施形態の吸放湿シート10の作用等について説明する。
従来知られている不織布やフェルト等のシート状に形成された繊維集合体を有する吸放湿シートは、柔軟で変形しやすいため、湿潤時に繊維が膨潤し、形態安定性が悪化すると共に、強度が低下する。そのため、繰り返しの使用に耐えることができず、耐久性に問題がある。また、繊維集合体は、吸水性と放湿性の両特性を併せ持つ繊維で構成されているものの、シリカゲル等の吸湿剤や乾燥剤と比較すると、吸水性は極めて低い場合がある。更に、放湿性にも限度があり時間とエネルギーを要することがある。本実施形態は、これらの問題を解決することができる吸放湿シートである。
本実施形態の吸放湿シート10では、繊維集合体としての不織布2が、吸水性を有する吸水アクリル繊維と吸水アクリル繊維より強度が大きいPET繊維とで構成されている。PET繊維は、外部からの圧力に対する強度(曲げ剛性)が大きく、不織布2の骨組みとしての役割を果たしているため、湿潤時でも形態を安定させることができ、耐久性を向上させることができる。そのため、不織布2に汚れ等が付着しても洗浄して、繰り返しの使用に対応することができるので、長寿命化を図ることができる。
また、本実施形態の吸放湿シート10では、吸水アクリル繊維より強度の大きいPET繊維が含まれていることで、繊維間の空隙が確保されている。更に、不織布2の両表層部2bに形成された繊維間の空隙は、カルボキシル変性SBRの存在により中央部2aに形成された繊維間の空隙より狭められている。このため、毛細管現象により両表層部2bの空隙から吸水された水分が、繊維間の空隙及び吸水アクリル繊維に保水されることで、優れた吸水性を発揮することができると共に、従来よりも吸水速度を向上させることができる。また、毛細管現象による物理的な作用を利用して、吸水性が発揮されるため、放湿性においても時間とエネルギーを要することなく発揮することができる。
更に、本実施形態の吸放湿シート10では、不織布2を構成する吸水アクリル繊維とPET繊維との割合が、20:80〜50:50の範囲に設定され、PET繊維の繊度が、3〜12dの範囲に設定されている。PET繊維は外部からの圧力に対する強度を有しているため、熱プレス時の変形により高密度で繊維が交絡することを防ぎ、繊維間に適度な空隙を確保することができるため、保水性および吸放湿性を十分に発揮することができる。また、吸水アクリル繊維の繊度が1〜6dの範囲に設定されている。このため、繊維の剛性を有すると共に繊維の表面積や繊維間の空隙を適度に確保するため吸放湿性を発揮することができる。吸放湿性を考慮すると、吸水アクリル繊維の繊度は、1〜3dの範囲とすることがより好ましい。
また、本実施形態の吸放湿シート10では、カルボキシル変性SBRの繊維に対する含有量は、20重量%〜65重量%の範囲に設定されている。このため、不織布2が湿潤しても、カルボキシル変性SBRにより、繊維の膨潤が抑制され、形態保持性を維持することができると共に、繊維間の空隙を、カルボキシル変性SBRで埋めることなく適度に確保することができ、吸放湿性を発揮することができる。
更に、本実施形態の吸放湿シート10では、繊維集合体(不織布2)を樹脂分散液に含浸後、110℃〜140℃の範囲の温度で、両表面に熱風を吹き付けて乾燥させる。このため、樹脂マイグレーションが起きやすくなる。このとき、カルボキシル変性SBRが可塑性を有しているため、不織布2の両表層部2bに効率よくカルボキシル変性SBRを移動させることができると共に、確実に繊維間の空隙を狭めることができる。
なお、本実施形態の吸放湿シート10では、合成ゴムないし合成樹脂としてカルボキシル変性SBRを用いる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、吸水性を阻害しない樹脂であれば他の樹脂を使用してもよい。
また、本実施形態の吸放湿シート10では、繊維集合体にニードルパンチ方式で形成した不織布を用いる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、水流交絡方式で形成した不織布や、通常の編織方法で得られる編織布を用いてもよい。
更に、本実施形態の吸放湿シート10では、繊維集合体(不織布2)を構成する第1の繊維として吸水アクリル繊維を用い、第2の繊維としてPET繊維を用いる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。第1の繊維としては、公定水分率が2.0%以上の親水性を有し水に不溶の短繊維であればよい。例えば、レーヨン等の合成繊維が使用可能であり、繊度を上述した範囲とすることで十分な吸水性を得ることができる。また、第2の繊維としては、第1の繊維より、外部からの圧力に対する強度が大きい繊維を用いることが好ましい。外部からの圧力に対する強度が大きい繊維を用いれば、湿潤時でも、形態保持性を維持することができ、繊維間の空隙を確保することができる。例えば、ナイロンやポリエステル繊維等の多くの合成繊維が使用可能であり、繊度を上述した範囲とすることで十分な強度を得ることができる。
また更に、本実施形態の吸放湿シート10では、不織布2を熱風で乾燥後、熱プレス工程で、不織布2に熱プレスを施す例を示したが、本発明は必ずしも熱プレス工程を必要とするものではない。例えば、乾燥工程において、熱風の温度を調整することで、両表層部2bに移動したカルボキシル変性SBRが、繊維間の空隙を適度に狭められる程度に軟化ないし溶融させることができればよい。
更にまた、不織布2を構成する繊維に、吸水アクリル繊維とPET繊維の2種を用いる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。吸水性を有する第1の繊維及び第1の繊維より強度の大きい第2の繊維が含まれていればよく、例えば、3種以上の繊維を混合して使用してもよい。また、不織布2の両表面S1、S2のいずれかに両面テープ等を貼り付けて使用してもよい。このようにすれば、吸放湿シート10を一定の位置に固定して使用することができる。
次に、本実施形態に従い製造した吸放湿シート10の実施例について説明する。なお、比較のために製造した比較例の吸放湿シートについても併記する。
(実施例1)
実施例1では、繊維集合体として、吸水アクリル繊維とPET繊維とを50対50の割合で混合し、1cm当たり700本のニードルパンチを施し、厚さ4.0mm、目付880g/mの不織布2を製造した。吸水アクリル繊維には繊度3d、PET繊維には繊度6dのものを用いた。不織布2の厚さの半分にスライスした。樹脂80gと水320gとを配合した樹脂濃度20重量%のカルボキシル変性SBRラテックス水分散液を調製し、不織布2をカルボキシル変性SBRラテックス水分散液に含浸させた。含浸後、不織布2を両表面側から、温度130℃の熱風を当てて乾燥させた。乾燥させた不織布2を、温度120℃、圧力10MPaの条件下で40秒間熱プレス成形して、厚み940μmの吸放湿シート10を作製した。
(実施例2)
実施例2では、カルボキシル変性SBRラテックス水分散液の樹脂濃度を40重量%に調製し不織布2を含浸させたこと以外は、実施例1と同様にして吸放湿シート10を作製した。
(実施例3)
実施例3では、カルボキシル変性SBRラテックス水分散液の樹脂濃度を50重量%に調製し不織布2を含浸させたこと以外は、実施例1と同様にして吸放湿シート10を作製した。
(比較例1)
比較例1では、カルボキシル変性SBRラテックス水分散液の樹脂濃度を10重量%に調製し不織布を含浸させたこと以外は、実施例1と同様にして吸放湿シートを作製した。
(比較例2)
比較例2では、カルボキシル変性SBRラテックス水分散液の樹脂濃度を70重量%に調製し不織布を含浸させたこと以外は、実施例1と同様にして吸放湿シートを作製した。
(比較例3)
比較例3では、繊度が3dの吸水アクリル繊維と繊度が15dのPET繊維とを混合して不織布を作製したこと以外は、実施例1と同様にして吸放湿シートを作製した。
(評価1)
実施例および比較例で得られた吸放湿シートの見掛け密度、樹脂付着率、湿潤時の強度、および吸上げ量をそれぞれ測定した。見掛け密度の測定では、ダイヤルゲージ(最小目盛り0.01mm)を使用し、加重100g/cmをかけ、縦1m×横1mの吸放湿シートを縦横10cmピッチで最小目盛りの10分の1(0.001mm)まで読み取り、厚さの平均を求めた。見掛け密度は、30cm当たりの重量を測定し、厚さの測定結果を用いて算出した。樹脂付着率(%)は、次のように算出した。すなわち、樹脂含浸前の不織布乾燥重量をW1、樹脂付着後の不織布乾燥重量をW2としたときに、樹脂付着率Aは、A=(W2−W1)/W1×100の式にて算出した。湿潤時の強度は、吸放湿シートの湿潤時の垂れ下がり幅(cm)を測定することで評価した。垂れ下がり幅の測定では、まず、2cm×15cmの大きさの長方形に切り出した吸放湿シートの試験片を2枚ずつ用意した。この試験片を1枚ずつ60℃の温水に3分間浸漬後、試験片の長手方向の一端から5cmまでの部分を1分間固定した。この固定した試験片の長手方向の一端から15cmの部分(長手方向の他端)が垂直方向に垂れ下がる長さを垂れ下がり幅(cm)として測定した。判定基準は、水平方向と試験片の垂れ下がり部分とがなす角度で20°未満とした。このとき、垂れ下がり部分の試験片の長さが10cmのため、垂れ下がり幅としては3.5cmが基準となる。すなわち、湿潤時の強度の評価では、垂れ下がり幅が3.5cm未満(垂れ下がり角度が20°未満)の場合を○、垂れ下がり幅が3.5cm以上(垂れ下がり角度が20°以上)の場合を×とした。吸上げ量の測定は、日本工業規格(JIS L−1907)のバイレック法に準じて実施した。吸放湿シートの試験片を1枚ずつ用いた。試験片の大きさは2cm×15cmとした。20℃の蒸留水中に試験片の下端を垂直に浸漬し、毛細管現象により5分間に水が上昇した高さをスケール目盛りにて読み取り、比較した。吸上げ量が100mmより大きければ、実用的に適している。実施例および比較例の吸放湿シートの見掛け密度、樹脂付着率、湿潤時の強度、および吸上げ量の測定結果を下表1に示す。
表1に示すように、比較例1では、樹脂付着率が16.4%で実施例1より少ない。このため、比較例1は両表層部の空隙が多く、吸上げ量は120mmと高い値を示したものの、シートの強度は小さく、湿潤時の垂れ下がり幅は、6.3cmを示し、実施例1と比較して大幅に垂れ下がった。比較例2では、樹脂付着率が86%で実施例1より多い。このため、比較例2は両表層部と中央部の空隙が樹脂により埋められたため、吸上げ量は100mm以下の88mmを示し不十分であった。比較例3では、PET繊維の繊度が15dと実施例1より大きいため、不織布製造時の熱プレスに対し曲げ剛性が大きく繊維間の空隙が増す。このため、吸上げ量は118mmと高い値を示し、吸水性に優れるが、湿潤時の垂れ下がり幅は6.6cmを示し、実施例1と比較して大幅に垂れ下がり、湿潤時の強度が小さいことが判った。比較例1〜3に対して、実施例1〜3では、湿潤時の強度に優れ、吸上げ量は全て、100mm以上で十分な値を示した。これは、繊維間の空隙が確保され、カルボキシル変性SBRで両表層部2bの空隙が適度に狭められたことで毛細間現象が働いたためと考えられる。従って、吸放湿シート10は、湿潤時の強度に優れると共に、吸水性を向上させることができることが判明した。
(評価2)
実施例および比較例で得られた吸放湿シートの両表層部および中央部の空隙率をSEMにより測定した。すなわち、吸放湿シートの断面画像をSEMにより倍率50倍で撮影し、画像処理を施すことで、厚み方向に3分割した各部分の厚み310μm×幅1000μmの領域内に樹脂および繊維が存在しない面積比率を算出し空隙率とした。空隙率の解析には、SEM用画像解析ソフトウェア『Scandium』(Olympus Soft−Imaging Solutions社製)を用いた。吸放湿シートの断面に存在する樹脂および繊維が含まれる濃度範囲(閾値)を画像と一致するように目視で設定し、測定領域全体の面積に対して、樹脂および繊維の存在する面積の割合(%)を測定した。得られた樹脂および繊維の存在する面積の割合以外の面積割合を空隙率とした。両表層部の空隙率に対する中央部の空隙率の比を表1に合わせて示した。
表1に示すように、比較例1〜3では空隙率の比はそれぞれ、1.2〜1.3を示した。これに対して、実施例1〜3の空隙率の比はそれぞれ4.3〜2.2を示し各比較例より大きくなった。このため、実施例1〜3の吸放湿シート10では、両表層部2bの繊維間の空隙が適度に狭められ、毛細管現象により水分の吸水が起こりやすくなることが期待される。
本発明は、吸放湿性と耐久性とを兼ね備えた吸放湿シート及び該吸放湿シートの製造方法を提供するため、吸放湿シートの製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
2 不織布(繊維集合体)
2a 中央部
2b 両表層部
10 吸放湿シート

Claims (6)

  1. 繊維が交絡することで空隙が略均一に形成されたシート状の繊維集合体を有する吸放湿シートにおいて、前記繊維集合体は、吸水性を有する第1の繊維と前記第1の繊維より強度が大きい第2の繊維とを含む少なくとも2種の繊維で形成されており、両表層部に形成された前記繊維間の空隙が該両表層部に挟まれた中央部に形成された前記繊維間の空隙より、合成ゴムないし合成樹脂で狭められていることを特徴とする吸放湿シート。
  2. 前記繊維集合体は、前記第2の繊維の繊度が、3デニール〜12デニールの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の吸放湿シート。
  3. 前記繊維集合体は、前記第1の繊維の繊度が、1デニール〜6デニールの範囲であり、前記第2の繊維の繊度より小さいことを特徴とする請求項2に記載の吸放湿シート。
  4. 前記繊維集合体は、前記合成ゴムないし合成樹脂の含有量が20重量%〜65重量%の範囲であることを特徴とする請求項3に記載の吸放湿シート。
  5. 請求項1に記載の吸放湿シートの製造方法であって、
    合成ゴムラテックスないし合成樹脂エマルジョンが含まれ水を主成分とする樹脂分散液と前記第1および第2の繊維を含む少なくとも2種の繊維で形成された繊維集合体とを準備する準備ステップと、
    前記準備ステップで準備した樹脂分散液に、前記繊維集合体を含浸させる含浸ステップと、
    前記含浸ステップで前記樹脂分散液に含浸させた前記繊維集合体を両表面に熱風を吹き付けて乾燥させる乾燥ステップと、
    を含むことを特徴とする製造方法。
  6. 前記乾燥ステップにおいて、前記繊維集合体を110℃以上の温度で乾燥させることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
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