JP2011050427A - 遊技機の施錠装置 - Google Patents

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雅之 谷口
Yutaka Yamada
裕 山田
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Abstract

【課題】モーターの駆動力によって施錠を行う際に、施錠が中途半端になってしまうことがない遊技機の施錠装置を提供する。
【解決手段】支持体には扉体が回転可能に枢支されており、扉体を支持体に対して閉じた状態で駆動モーターMを駆動すると、支持体に設けられたスライド部材72が解錠位置から施錠位置までスライドして、扉体に設けられた被係止孔22に鉤片82が掛け止められて遊技機の施錠が行われる。スライド部材72が解錠位置から施錠位置へスライドする過程でロック部材84が抑止位置に移動し、スライド部材72が施錠位置から解錠位置へ移動するのが抑止される。扉体の開閉状況を検出するスイッチと、スライド部材72の位置を検出するスイッチとを設け、スライド部材72が施錠位置にあるにも関わらず扉体が開放されている場合には、ロック部材84を退避位置へ移動させるように報知する。
【選択図】図17

Description

本発明は、遊技盤やガラス等を保持した扉体を支持体に施錠するための遊技機の施錠装置に関する。
一般的な遊技機においては、遊技盤を保持する遊技盤保持枠や、遊技盤の前面を覆うガラスなどからなる透過部材を保持する透過部材保持枠等の扉体が支持体に枢支されており、何らかの不具合が生じた際には、扉体(遊技盤保持枠や透過部材保持枠)を開放してメンテナンスが行われる。こうした遊技機には、遊技者が扉体を無断で開放して不正が行われないように、当然のことながら施錠装置が設けられている。
そして、特許文献1には、扉体の開閉をモーターの駆動力によって行う遊技機が開示されている。この遊技機のように、モーターの駆動力によって施錠を行えば、遊技盤やガラス等の重たい部材を保持する枠体を、確実に支持体に密着させることができる。
特開2007−319536号公報
上記の遊技機の施錠装置においては、モーターの駆動力によって施錠が行われるが、例えば、モーターの駆動中に扉体を開放してしまったり、あるいは扉体が支持体に対してしっかりと閉じられていないにも関わらずモーターが駆動したりすると、扉体が支持体に対して施錠されなくなってしまう。
このとき、扉体が支持体に対してある程度閉じられていると、実際に施錠されているか解錠されているかを見た目で判断することができない。また、シリンダに鍵を挿入して施錠操作をする場合には、確実に施錠されているか否かを感覚的に判別することが可能であるが、モーターの駆動力によって施錠を行う場合には、こうした感覚による判断が難しい。
そのため、扉体が支持体に対して閉じられているだけで、実際には遊技機が施錠されていないおそれが生じてしまい、不正が行われるおそれがあった。
本発明は、モーターの駆動力によって施錠を行う場合において、施錠が行われないままになってしまうことがない遊技機の施錠装置を提供することを目的とする。
本発明は、支持体には扉体が回転可能に枢支され、前記扉体が前記支持体に対して閉じられた状態で、前記支持体または扉体のいずれか一方に設けられた鉤部が、前記支持体または扉体のいずれか他方に設けられた被係止部に係止されることにより、前記扉体の開放が抑止される遊技機の施錠装置を前提とする。
上記の構成を前提として、請求項1に記載の発明は、前記鉤部を有し、前記鉤部が前記被係止部に係止する施錠位置および前記鉤部と前記被係止部との係止関係が断たれる解錠位置の間を移動可能な係止部材と、該係止部材の解錠位置から施錠位置への移動に連動して可動するとともに、前記係止部材が所定位置に到達したところで、前記係止部材の施錠位置から解錠位置への移動を規制するロック部材と、駆動モーターの回転動力によって回転するとともに、回転過程で前記係止部材を前記施錠位置から解錠位置まで移動させる回転体と、前記係止部材の位置を検出する係止部材位置検出手段と、前記扉体の開閉位置を検出する扉体状態検出手段と、前記係止部材位置検出手段および前記扉体状態検出手段の検出状況に応じて報知装置を制御する報知制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記報知制御手段が、前記係止部材位置検出手段によって前記係止部材が前記施錠位置にあることが検出され、かつ、前記扉体状態検出手段によって前記扉体が支持体に対して所定位置まで閉じられていないことが検出されたときに報知装置によって報知させることを特徴とする。
本発明の扉体は、支持体に回転可能に枢支されるものを広く含むものであり、その詳細な構造や形状、あるいは役割等は限定されない。したがって、例えば、扉体は、遊技盤を保持するものであってもよいし、遊技盤の前面を覆う透過部材保持枠であってもよい。また、これらとは別の部材を保持した枠であってもよいし、さらには枠体にも限らない。
また、支持体に対する扉体の枢支は、ヒンジ等の何らかの部材を介して実現してもよいし、あるいは両者の一部を接合させて実現してもよい。このとき、扉体が支持体に直接枢支されるようにしてもよいし、他の部材や部品を介して間接的に枢支されるようにしてもよい。
本発明において、係止部材および被係止部の構造や形状は特に限定されない。いずれにしても、係止部材が可動可能に設けられ、その可動によって係止部材の一部である鉤部が被係止部に係止して、扉体の開放が抑止されるものであればよい。したがって、孔や凹み、あるいは扉体または支持体に一体または別部材で設けられた突起等も、本発明の被係止部に相当する。
また、本発明において、ロック部材は、係止部材の施錠位置から解錠位置への移動を規制したり許容したりする。ロック部材は、少なくとも、係止部材の解錠位置から施錠位置への移動に連動して可動すればよく、施錠位置から解錠位置への係止部材の移動に必ずしも連動して可動する必要はない。また、係止部材の施錠位置から解錠位置への移動が規制された状態から、その移動を許容する場合には、ロック部材を可動させる必要があるが、その可動の態様や方法は特に限定されず、ロック部材の形状や構造、取り付け位置等は特に限定されない。
本発明によれば、係止部材の位置と扉体の開閉位置とに基づいて報知装置が制御されるので、施錠されているか否かを見た目で判断できない場合においても、遊技機の施錠状態を判断することができる。これにより、扉体が支持体に対して閉じられているものの、実際には施錠されていないといった状態のままになってしまったり、あるいは係止部材が施錠位置に位置したまま施錠操作を行ってしまったりするといった不具合が生じなくなり、よって不正対策を向上することができる。
遊技機の正面図である。 透過部材保持枠の開放状態を示す斜視図である。 遊技機の側面図である。 透過部材保持枠の背面図である。 錠機構の中立状態を示す斜視図である。 鍵をx方向に回転させたときの錠機構の状態を示す斜視図である。 鍵をy方向に回転させたときの錠機構の状態を示す斜視図である。 遊技盤保持枠の側面を部分的に拡大した図である。 透過部材保持枠に遊技盤保持枠を保持する過程を示す簡易説明図である。 透過部材保持枠および遊技盤保持枠が互いに保持された状態の背面図である。 錠機構が中立状態にあるときの遊技盤保持枠の背面を部分的に拡大した斜視図である。 鍵をy方向に回転させたときの遊技盤保持枠の背面を部分的に拡大した斜視図である。 支持体を部分的に拡大して簡易的に示した断面図である。 支持体に遊技盤保持枠を保持する過程を示す簡易説明図である。 解錠位置にある係止部材と、透過部材保持枠を支持体に対して閉じた状態の錠機構との関係を示す図である。 図15を部分的に拡大した斜視図である。 施錠位置にある係止部材と、透過部材保持枠を支持体に対して閉じた状態の錠機構との関係を示す図である。 図17を部分的に拡大した斜視図である。 係止孔に鉤部材が係止する過程を説明する図である。 駆動モーターを模して示した説明図である。 駆動モーターと係止部材との連係部分を示す部分拡大図である。 駆動モーターと係止部材との連係およびロック部材の退避位置から抑止位置への移動を示す説明図である。 駆動モーターの駆動を制御する制御手段のブロック図である。 施錠制御基板における割込処理を示す図である。 施錠制御基板における入力制御処理を示す図である。 施錠制御基板における施錠操作検出スイッチ入力処理を示す図である。 施錠制御基板における扉体開閉検出スイッチ入力処理を示す図である。 施錠制御基板における連係始点検出スイッチ入力処理を示す図である。 施錠制御基板における連係終点検出スイッチ入力処理を示す図である。 施錠制御基板における原点検出スイッチ入力処理を示す図である。 施錠制御基板における電断割込処理を示す図である。 施錠制御基板における電源投入時処理を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1に示すように、遊技機1は、支持体2と、この支持体2に回転可能に枢支された扉体3とを備えている。支持体2は、上板2a、下板2b、側板2c,2dによって四辺を構成する枠体からなる。各板2a〜2dは、変形や歪みが生じにくい木材等を材質とするもので、略長方形状に囲繞空間が形成されるように連結金具によって連結されている。
そして、これら連結金具のうち、上板2aと側板2cとを連結する金具および側板2cと下板2bとを連結する金具には、一対のヒンジ4a,4bが、遊技機1の前面側に突出した位置で対面するように固定されている。
そして、一対のヒンジ4a,4bには、扉体3が回転可能に枢支されている。扉体3は、支持体2に対して開閉可能となるものであり、本実施形態においては、透過部材保持枠5と遊技盤保持枠6とによって扉体3が構成されている。なお、図1は、支持体2に対して透過部材保持枠5が開放され、遊技盤保持枠6が支持体2に対して閉じられた状態を示している。これら透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6は、その背面の一部または全部を支持体2の前面に接触させ、支持体2、透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6が略平行となる閉位置から、上記背面が支持体2の前面から離間した開位置まで回転する。
透過部材保持枠5は、支持体2と同様に、上辺5a、下辺5b、側辺5c,5dからなる四辺によって略長方形状の囲繞空間が形成される枠体からなり、後述する遊技盤17の前面を覆う透過部材7が囲繞空間に固定される。本実施形態においては、透明のガラス板によって透過部材7を構成しているが、この透過部材7を介して後述する遊技盤17が見えるものであれば、その材質や形状は特に問わず、例えば合成樹脂等によって構成してもよい。また、透過部材保持枠5の材質も特に問わないが、軽量化や装飾性の向上の目的から合成樹脂性とすることが望ましく、特にこの場合には補強金具8を固定して歪みや変形を防止するとよい。
なお、図2に示すように、遊技機1の前面すなわち透過部材保持枠5の前面には、装飾ランプ9、遊技球を発射するための操作ハンドル10、払い出された賞球を溜める上皿11、スピーカー12が固定されている。また、図1に示すように、上記の補強金具8や、上皿11に賞球を送球する供給路13、装飾ランプ9の照射方向を変更するためのモーター等を制御する制御基板14が、遊技機1の背面側に位置するように設けられている。
図1および図2からも明らかなように、透過部材保持枠5の上辺5aおよび下辺5bは、支持体2の上板2aおよび下板2bと長さを等しくしており、透過部材保持枠5を閉じて、支持体2および透過部材保持枠5が略平行になったとき(透過部材保持枠5が閉位置にあるとき)に、上辺5aが上板2aに、側辺5c,5dが側板2c,2dに、それらの外周面が面一の状態で重なる。したがって、遊技機1を正面から見たときに、支持体2の上板2aおよび側板2c,2dは、透過部材保持枠5に覆われて見えなくなる。ただし、側辺5c,5dは、側板2c,2dよりも短く形成されており、支持体2の下板2bが遊技機1の正面側に露出する。支持体2の下板2bは、上板2aや側板2c,2dに比べて厚く形成されており、その正面側に装飾部材15が固定されている。
そして、透過部材保持枠5には、側辺5cの上方に突出する枢支軸16a、および側辺5cの下方に突出する枢支軸16bが固定されており、枢支軸16aがヒンジ4aに、枢支軸16bがヒンジ4bに回転可能に枢支されている。これにより、透過部材保持枠5が支持体2に対して開閉可能に支持されることとなる。なお、透過部材保持枠5を支持体2に回転可能に枢支する構造は上記に限らず、例えば、透過部材保持枠5の側辺5cの一部を凸状に形成し、この凸状部分をヒンジ4a,4bや支持体2に直接嵌合させて枢支するようにしてもよい。
また、ヒンジ4a,4bには、透過部材保持枠5と同様に、遊技盤保持枠6が回転可能に枢支されている。図1に示すように、遊技盤保持枠6は、上辺6a、下辺6b、側辺6c,6dからなる四辺によって略長方形状の囲繞空間が形成される枠体からなり、この囲繞空間に図2に示す遊技盤17が固定される。遊技盤17の前面には、複数の釘や風車、遊技球が入球可能な各種の入賞口、演出用の役物等が設けられており、その略中央部分に形成された孔に演出用の液晶表示装置18が固定されている。透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6が閉じられて遊技が可能な状態では、遊技盤17に所定の間隔を維持して略平行に透過部材7が対面するとともに、遊技盤17の前面が透過部材7によって覆われる。
説明の都合上、図1においては遊技盤17を省略しているが、遊技盤17の背面には遊技の進行を制御するさまざまな制御基板が固定されている。また、遊技盤保持枠6において、遊技盤17の固定位置の下方には、スピーカー19や、操作ハンドル10の操作に応じて遊技領域に遊技球を発射する発射装置20等が固定され、その背面にはさらに各種の制御基板が固定されている。
ここで、遊技盤保持枠6は、支持体2および透過部材保持枠5に比べて一回り小さく形成されている。より詳細には、上辺6a、下辺6b、側辺6c,6dは、透過部材保持枠5の上辺5a、下辺5b、側辺5c,5dよりもそれぞれ少しずつ短く形成されている。また、透過部材保持枠5の上辺5aおよび側辺5dは、透過部材保持枠5が閉じる方向に厚さを有しており、これら上辺5aおよび側辺5dが、透過部材7や補強金具8よりも背面側に突出するようにしている。そして、透過部材保持枠5を閉じた状態では、遊技盤保持枠6の上辺6aおよび側辺6dが、支持体2および透過部材保持枠5よりも内側に収容される。また、図3に示すように、透過部材保持枠5が閉じられた状態では、上辺5aの背面と上板2aの前面とが接触し、側辺5dの背面と側板2dの前面とが接触する寸法関係を維持している。したがって、遊技盤保持枠6は、支持体2および透過部材保持枠5の内側に位置して、少なくとも遊技機1の上方および側方(側辺5d側)から見えなくなる。
上記の構成からなる透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6は、施錠機構によって支持体2に施錠されるが、その構造について以下に説明する。
図4は、透過部材保持枠5の背面を簡略化して示した平面図である。透過部材保持枠5の背面には、側辺5dの長手方向に沿って金属板21が固定されている。この金属板21には、本発明の被係止部を構成する被係止孔22が形成されている。詳しくは後述するが、この被係止孔22に、支持体2に設けられた鉤部材78の鉤片82が掛け止められることにより、透過部材保持枠5が支持体2に施錠される(図17参照)。
なお、被係止孔22は金属板21を貫通しているが、透過部材保持枠5の平面やこの平面に設けられた装飾用の部材等により、遊技機1の正面からは被係止孔22が見えないようになっている(図2参照)。
また、金属板21の下部位置すなわち透過部材保持枠5の開放側の背面には、錠機構30が設けられている。この錠機構30は、透過部材保持枠5の前面側から所定の鍵を操作することにより、図5〜図7に示すように可動する。
図5は、錠機構30の中立状態を示している。金属板21に固定された固定板31にはシリンダS(図5においては不図示、図15〜図18参照)が設けられており、このシリンダSに形成された鍵穴32を透過部材保持枠5の前面に露出させている(図2参照)。このシリンダSにはピン33が連結しており、鍵穴32に所定の鍵を挿入して回転させると、ピン33が回転するとともに、このピン33に固定された回転部材34が回転する。
また、固定板31には、ガイドピン35が3つ固定されており、これらガイドピン35によって、前板36、中板37、後板38が積層状態で挟持されている。そして、前板36の下部位置にはフック36aが設けられ、後板38の上部位置には上記フック36aに対面するようにフック38aが設けられ、これら両フック36a,38a間にスプリング39が架け渡されている。前板36は、スプリング39の弾性力によって図中上方に引っ張られ、長穴36bの下辺がガイドピン35に当接したところで図示のように静止している。また、後板38は、スプリング39の弾性力によって図中下方に引っ張られ、長穴38bの上辺がガイドピン35に当接したところで図示のように静止している。
なお、中板37は、ガイドピン35に固定されており、スプリング39や鍵の操作によって移動することはない。
そして、前板36、中板37、後板38には、その中央部を大きく貫通させた孔が形成されており、この孔に連続するように切り欠き部36c〜38cが形成されている。上記の回転部材34は、これら前板36、中板37、後板38の孔および切り欠き部36c〜38c内に位置するようにしている。なお、図示のとおり、錠機構30の中立状態においては、回転部材34の先端に設けられた起立壁34aが、前板36の切り欠き部36cの下辺に当接し、後板38の切り欠き部38cの上辺に当接している。
また、前板36および後板38は、長穴36bおよび長穴38bの範囲内で上下方向に可動可能であるが、図示の中立状態においては、前板36は可動範囲の中でもっとも上方に位置し、後板38は可動範囲の中でもっとも下方に位置している。
図示の中立状態から、鍵穴32に所定の鍵を挿入して図中x方向に回転させると、図6に示すように、ピン33と一体となって回転部材34が回転する。回転部材34がx方向に回転すると、スプリング39の弾性力に抗して、起立壁34aが後板38の切り欠き部38c上辺を図中上方に押し上げる。このとき、回転部材34は、中立状態にある前板36の切り欠き部36cの範囲内で回転するので、前板36は図示のとおり静止したままである。
一方、錠機構30の中立状態から、鍵穴32に所定の鍵を挿入して図中y方向に回転させると、図7に示すように、ピン33と一体となって回転部材34が回転する。回転部材34がy方向に回転すると、スプリング39の弾性力に抗して、起立壁34aが前板36の切り欠き部36c下辺を図中下方に押し下げる。このとき、回転部材34は、中立状態にある後板38の切り欠き部38cの範囲内で回転するので、後板38は図示のとおり静止したままである。
なお、図6または図7に示すように、後板38が上方に押し上げられた状態または前板36が下方に押し下げられた状態で、鍵穴32に挿入された鍵から手を離すと、スプリング39の弾性力によって、前板36および後板38は図5に示す中立状態に復帰する。
そして、金属板21には、透過部材保持枠5(遊技盤保持枠6)に遊技盤保持枠6(透過部材保持枠5)を保持するための第1保持手段40が設けられている。この第1保持手段40は、後板38に一体に形成された第1保持部材40aと、金属板21に設けられた第1ガイド40bとからなり、第1保持部材40aは第1ガイド40bに沿って、後板38とともに図5に示す中立状態から図6に示すように上方に移動する。
また、図8に示すように、遊技盤保持枠6には、側辺6dの前面であって上記第1保持手段40に対面する位置に透過部材保持枠掛け止め片50が設けられている。この透過部材保持枠掛け止め片50は、先端から基端に向かって上方に傾斜する傾斜面50aと、この傾斜面50aに連続するとともに、側辺6dの前面と平行な保持面50bとを有している。
そして、透過部材保持枠5と遊技盤保持枠6とを互いに近づけると、言い換えれば透過部材保持枠5を遊技盤保持枠6に対して閉じると、図9(a)に示すように、透過部材保持枠5に設けられた第1保持手段40の第1保持部材40aに、透過部材保持枠掛け止め片50の傾斜面50aが接触する。
この状態で、透過部材保持枠5を遊技盤保持枠6にさらに押し付けると、図9(b)に示すように、透過部材保持枠掛け止め片50の傾斜面50aに沿って第1保持部材40aが上方に移動する。上述のとおり、第1保持部材40aは後板38に一体成形されているため、第1保持部材40aが上方に移動すると、後板38もスプリング39の弾性力に抗して一体的に上方に移動する。つまり、第1保持部材40aと傾斜面50aとの間に生じる抵抗力と、スプリング39の弾性力との合成力以上の押圧力で透過部材保持枠5を遊技盤保持枠6に押し付けることにより、第1保持部材40aは、傾斜面50aに沿うようにして上方に移動する。
そして、第1保持部材40aが傾斜面50aの終端にまで到達すると、今度はスプリング39の弾性力と自重によって後板38と一体的に第1保持部材40aが下方に押し下げられる。これにより、図9(c)に示すように、透過部材保持枠掛け止め片50の保持面50bと、遊技盤保持枠6の側辺6dの前面との間に第1保持部材40aが進入し、透過部材保持枠5に遊技盤保持枠6が保持されることとなる。
このように、透過部材保持枠5に遊技盤保持枠6が保持された状態においては、保持面50bと第1保持部材40aとによって、透過部材保持枠5を遊技盤保持枠6に対して開くことができなくなる。
これに対して透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6を互いに開放する場合には、図9(c)に示す状態から、鍵穴32に挿入した鍵を上記x方向に回転させ、後板38を上方に押し上げたまま透過部材保持枠5を開けばよい(図6)。後板38が上方に押し上げられると、これと一体となって第1保持部材40aが上方に移動して透過部材保持枠掛け止め片50の移動軌跡上から退避し、透過部材保持枠5を遊技盤保持枠6に対して開くことができる。
なお、図5〜図7に示すように、後板38には、透過部材保持枠5を閉じる方向(透過部材保持枠5の背面)に垂直に起立する解錠阻止片41が設けられている。この解錠阻止片41には、上方から下方に向かって徐々に起立高さが高くなるように、阻止面41aが形成されている。この阻止面41aは、透過部材保持枠5が支持体2に施錠された状態で、後板38が上方に移動するのを阻止するために設けられているが、その詳細については後述する。
また、前板36には、上記の解錠阻止片41と同様に、透過部材保持枠5を閉じる方向に垂直に起立するロック解除片42が設けられている。このロック解除片42には、上方から下方に向かって徐々に起立高さが低くなるように、解除面42aが形成されている。この解除面42aは、解錠阻止片41の阻止面41aに対して、その厚さ分だけずらした位置において臨んでおり、図5に示す中立状態から後板38を上方に押し上げたり、あるいは前板36を下方に押し下げたりすると、解除面42aと阻止面41aとの対向間隔が小さくなる。なお、この解除面42aと阻止面41aとの間には、後述するロック部材84が両面42a,41aに臨むようにして位置することとなるが、その詳細については後述する。
さらに、前板36には、ロック解除片42の下方に保持解除片43が設けられている。この保持解除片43は、遊技盤保持枠6の背面に設けられた第2保持手段52に連係するもので、前板36と一体となって図5に示す位置から図7に示す位置まで移動する。
図10〜図12を用いて、保持解除片43および第2保持手段52について説明する。
図10は、図9(c)に示すように、透過部材保持枠5の背面に設けられた第1保持手段40に、遊技盤保持枠6の前面に設けられた透過部材保持枠掛け止め片50が掛け止められた状態を、遊技盤保持枠6の背面側から見た図である。つまり、透過部材保持枠5と遊技盤保持枠6とが所定の間隔を維持して略平行に対面した状態を、遊技盤保持枠6の背面側から見た図である。ただし、図10においては、遊技盤17や、遊技盤保持枠6に取り付けられるスピーカー19、発射装置20等を省略している。
すでに説明したとおり、遊技盤保持枠6は透過部材保持枠5よりも一回り小さく形成されており、しかも、側辺6d側の外縁を一部切り欠いて、透過部材保持枠5に設けられた金属板21の被係止孔22,22が露出するようにしている。
また、遊技盤保持枠6の側辺6d側下部には貫通孔51が形成されており、この貫通孔51を、透過部材保持枠5の背面に設けられた錠機構30の解除阻止片41、ロック解除片42、保持解除片43が貫通し、遊技盤保持枠6の背面側に露出するようにしている。
そして、図11に示すように、遊技盤保持枠6の背面には、貫通孔51に隣接するように第2保持手段52が設けられている。この第2保持手段52は、遊技盤保持枠6の側辺6dに沿って設けられた第2ガイド53と、この第2ガイド53に沿って上下方向に移動する第2保持部材54とを備えている。また、第2保持部材54は、第2ガイド53よりも下方に突出した後、貫通孔51側に向かって屈曲するL型先端部54aを有している。なお、第2保持手段52には、第2保持部材54を上方に押し上げるように弾性力を付与する不図示のスプリングが設けられている。
図11は、錠機構30の中立状態すなわち前板36の中立状態を示しているが、この中立状態において、前板36に設けられた保持解除片43の下辺に、L型先端部54aが接触している。
そして、図11に示す状態から、鍵穴32に鍵を挿入してy方向に回転させると、前板36と一体となってロック解除片42および保持解除片43が下方へ移動する(図7)。すると、図12に示すように、保持解除片43がL型先端部54aを下方へ押し下げて、第2保持部材54が第2ガイド53に沿って下方へ移動する。
また、図13(a)は、支持体2の側板2dを上方から見た状態を簡易的に示した部分断面図であり、図13(b)は、支持体2の側板2dを外方から見た状態を簡易的に示した部分側面図である。この図に示すように、支持体2には、側板2dの内側面であって上記第2保持手段52に対面する位置に遊技盤保持枠掛け止め片60が設けられている。この遊技盤保持枠掛け止め片60は、先端から基端に向かって下方に傾斜する傾斜面60aと、この傾斜面60aに連続するとともに側板2dの長手方向に沿った保持面60bとを有している。
そして、図14(a)に示すように、遊技盤保持枠6が開いた状態から遊技盤保持枠6を支持体2に近づけると、言い換えれば、遊技盤保持枠6を支持体2に対して閉じると、図14(b)に示すように、遊技盤保持枠6の背面に設けられた第2保持手段52の第2保持部材54に、遊技盤保持枠掛け止め片60の傾斜面60aが接触する。
この状態で、遊技盤保持枠6を支持体2にさらに押し付けると、図14(c)に示すように、遊技盤保持枠掛け止め片60の傾斜面60aに沿って第2保持手段52の第2保持部材54が下方に移動する。つまり、第2保持部材54と傾斜面60aとの間に生じる抵抗力と、第2保持部材54に対して上方に作用するスプリングの弾性力との合成力以上の押圧力で遊技盤保持枠6を支持体2に押し付けることにより、第2保持部材54は、傾斜面60aに沿うようにして下方に移動する。
そして、図14(c)に示すように、第2保持部材54が傾斜面60aの終端にまで到達すると、今度はスプリングの弾性力によって第2保持部材54が上方に押し上げられる。これにより、図14(d)に示すように、遊技盤保持枠掛け止め片60の保持面60bに、第2保持部材54が掛け止められる。したがって、遊技盤保持枠6は、支持体2に対して開くことができなくなる。
これに対して遊技盤保持枠6を支持体2に対して開く場合には、図14(d)に示す状態で、鍵穴32に挿入した鍵を上記y方向に回転させ、前板36を下方に押し下げたまま遊技盤保持枠6を開けばよい。前板36が下方に押し下げられると、これと一体となって第2保持手段52の第2保持部材54が下方に移動するとともに、第2保持部材54が遊技盤保持枠掛け止め片60の移動軌跡上から退避して、遊技盤保持枠6を支持体2に対して開くことができる(図7、図12)。
上記したように、第2保持手段52に遊技盤保持枠掛け止め片60が掛け止められることで遊技盤保持枠6を支持体2に対して開くことができなくなり、第1保持手段40に透過部材保持枠掛け止め片50が掛け止められることで透過部材保持枠5と遊技盤保持枠6とを互いに開くことができなくなる。
ただし、これらの構造だけでは、工具等を使って容易に両枠5,6が開放されてしまう。本実施形態においては、上記の構造によって透過部材保持枠5や遊技盤保持枠6を仮止めしているに過ぎず、遊技機1の本来の施錠は、後述する係止部材70によって行うようにしている。以下に、遊技機1の施錠つまり透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6の支持体2に対する施錠について説明する。
図15は、支持体2の側板2d内側に固定される係止部材70の正面図であるが、この図においては、透過部材保持枠5を支持体2に対して閉じた状態の金属板21および錠機構30を一体的に示している。
係止部材70は、支持体2の側板2d内側に、その長手方向に沿って固定されるガイド金具71を備えている。このガイド金具71には、平面71aよりも凹んだガイド溝71bが、その長手方向に沿って形成されており、このガイド溝71bに沿ってスライド部材72がスライドするようにしている。
スライド部材72は、その幅をガイド溝71bの幅よりも僅かに狭く、かつ、ガイド金具71よりも短く形成された細長形状の金属板によって構成されている。スライド部材72には、長孔73が複数形成されており、この長孔73を貫通するように、ガイドピン74がガイド金具71に固定されている。したがって、スライド部材72は、長孔73の範囲内で上下方向にスライド可能となる。
また、ガイド金具71の上部にはスプリングからなる付勢手段75の一端が固定され、この付勢手段75の他端がスライド部材72に固定されている。スライド部材72には、それを上方に引き上げる付勢手段75の付勢力が常時作用しており、通常、平面部71aに固定されたストッパー76に、スライド部材72の段部77が接触したところでスライド部材72は静止している。
そして、ガイド金具71の平面部71aには、所定の間隔をあけて一対の鉤部材78が設けられている。図16からも明らかなように、この鉤部材78は、回動ピン79によってガイド金具71の平面部71aに回動可能に取り付けられている。また、鉤部材78には、長孔80が形成されており、この長孔80を貫通するように、平面部71aにガイドピン81が固定されている。したがって、鉤部材78は、回動ピン79を支点にして長孔80の範囲内で回動可能となる。
なお、スライド部材72には、鉤部材78を上下方向から挟み込む挟持片83a,83bが設けられており、スライド部材72が上下方向にスライドすると、挟持片83a,83bが鉤部材78を押し上げたり押し下げたりして、鉤部材78が回動することとなる。本実施形態においては、スライド部材72および鉤部材78が図15および図16に示すように静止する位置を係止部材70の解錠位置という。
そして、鉤部材78は、透過部材保持枠5の背面に固定された金属板21の被係止孔22を貫通する鉤片82を有しており、この鉤片82が被係止孔22に係止することによって遊技機1の施錠が行われるようにしている。なお、本実施形態における鉤部材78の鉤片82が、本発明の鉤部を構成している。
さらに、係止部材70には、ガイド金具71の平面71aの下方であって錠機構30に対面する位置にロック部材84が設けられている。このロック部材84は、回動ピン85によって回動可能に平面71aに取り付けられている。ロック部材84の下端には、スプリング86の一端が取り付けられ、このスプリング86の他端がスライド部材72を跨ぐようにしてガイド金具71の平面71aに取り付けられている。ロック部材84には、スプリング86の弾性力によって常に時計回り方向へ回動する力が付与されているが、係止部材70が解錠位置にあるとき、ロック部材84の下端に設けられたロック用突部84aが、スライド部材72に設けられたロック片87に接触する。これにより、ロック部材84は、図示の位置で静止することとなる。なお、本実施形態においては、ロック部材84の図示の位置を退避位置という。
そして、図15および図16に示すように、係止部材70が解錠位置にある状態、すなわち鉤部材78が非係止位置に、ロック部材84が退避位置にある状態から、スライド部材72が付勢手段75の付勢力に抗して図中下方に押し下げられると、図17および図18に示す状態となる。
すなわち、スライド部材72が下方に押し下げられると、挟持片83aが鉤部材78に接触して、回動ピン79を支点にして図17および図18に示す位置まで回動する。この鉤部材78の回動過程で、鉤片82が被係止孔22に掛け止められるとともに、透過部材保持枠5が金属板21と一体的に支持体2に引きつけられて施錠される。
より詳細には、図19に示すように、鉤部材78の鉤片82には、鉤部材78の回動過程で金属板21の被係止孔22に当接する当接面82aが設けられている。この当接面82aは、金属板21すなわち透過部材保持枠5が閉じる方向に凸状に湾曲している。
そして、遊技機1を施錠する際には、まず、図19(a)に示すように、鉤部材78を非係止位置に位置させる。また、透過部材保持枠5を閉位置まで回転させ、鉤片82が被係止孔22を貫通するとともに、この被係止孔22を当接面82aの移動軌跡上に進入させる。なお、支持体2に対して透過部材保持枠5を閉じるときに、金属板21に鉤片82が接触しないような寸法関係が維持されている。
この状態で、スライド部材72を下方に押し下げると、図19(b)に示すように、鉤部材78が回動して当接面82aが被係止孔22に当接する。この状態から引き続きスライド部材72を下方に押し下げると、図19(c)に示すように、被係止孔22の下端すなわち金属板21が当接面82aに沿って引き寄せられる。このとき、当接面82aは、透過部材保持枠5が閉じる方向に凸状に湾曲しているので、透過部材保持枠5が閉じる過程で金属板21を引き寄せる力が徐々に強くなる。
そして、図19(d)に示すように、鉤片82が完全に金属板21の前面側に貫通したところでスライド部材72が静止することにより、金属板21すなわち透過部材保持枠5を支持体2に対して開くことができなくなり、遊技機1が施錠される。なお、図19(d)に示す位置が鉤部材78の係止位置であり、このとき、透過部材保持枠5の上辺5aおよび側片5dの背面は、支持体2の上板2aおよび側板2dの前面に圧接している。つまり、被係止孔22(金属板21)が当接面82aによって支持体2に引き寄せられた状態で、遊技機1の施錠状態が維持されることとなる。
上記のように、遊技機1の施錠状態においては、被係止孔22(金属板21)が当接面82aによって引き寄せられており、透過部材保持枠5の背面が支持体2の前面に圧接したまま静止しているので、透過部材保持枠5と支持体2との隙間から工具を侵入させることができない。このように、透過部材保持枠5を閉位置に強固に維持できるのは、当接面82aが凸状に湾曲しており、被係止孔22を引き寄せる力が徐々に増して、そのままの状態で当接面82aが静止するからである。ただし、当接面82aを凸状に湾曲させるのではなく、例えば、当接面82aを、被係止孔22に接触する先端から基端にかけて、透過部材保持枠5が閉じる方向に傾斜させても、上記と同様に遊技機1の強固な施錠状態を維持することができる。
上記のように、鉤部材78を非係止位置から係止位置まで回動させるのはスライド部材72であるが、スライド部材72が、図15および図16に示す位置から図17および図18に示す位置まで移動することで、鉤部材78は非係止位置から係止位置まで回動する。本実施形態においては、スライド部材72および鉤部材78が、図17および図18に示すように静止する位置を係止部材70の施錠位置という。
そして、係止部材70が解錠位置にあるとき、ロック部材84は図15および図16に示す退避位置にあるが、係止部材70の移動過程において、ロック部材84は、図17および図18に示す抑止位置まで移動する。
すなわち、図16に示すように、係止部材70が解錠位置にあるとき、ロック用突部84aがスライド部材72のロック片87に接触することにより、ロック部材84は退避位置に静止している。この状態からスライド部材72が図中下方へ移動すると、これと一体となってロック片87が図中下方へ移動する。ロック部材84には、スプリング86によって、常時、時計回り方向に回動する力が付与されており、ロック片87が図18に示す位置まで移動すると、スプリング86の弾性力によってロック部材84が時計回り方向に回動し、ロック片87の移動軌跡上にロック用突部84aが進入する。このようにしてロック用突部84aがロック片87の上方に移動すると、ロック用突部84aによって、ロック片87すなわちスライド部材72の上方への移動が規制される。これにより遊技機1の施錠状態が維持されることとなる。
また、上記のロック用突部84aは、ロック部材84の一端側に形成されているが、このロック部材84の他端側にはロック解除用突片84bが形成されている。このロック解除用突片84bは、透過部材保持枠5が閉位置にあって施錠されているときに、解錠阻止片41の阻止面41aとロック解除片42の解除面42aとの対向間隔に位置する。つまり、ロック部材84は、抑止位置にあるときに、ロック用突部84aによってスライド部材72の上方への移動を規制するのと同時に、ロック解除片84bを、解錠阻止片41の阻止面41aとロック解除片42の解除面42aとの対向間隔に位置させることとなる。
このロック解除片84bは、遊技機1を解錠する際に機能するものである。以下に、遊技機1の解錠操作について説明する。図18に示すように、鉤部材78の鉤片82が金属板21の被係止孔22に係止した遊技機1の施錠状態において、シリンダSの鍵穴32に所定の鍵を挿入して図中y方向に回転させる。すると、鍵の操作に連動して錠機構30の回転部材34がy方向に回転するとともに、起立壁34aによって前板36が図中下方に押し下げられる(図7)。前板36が図中下方に押し下げられると、これと一体となってロック解除片42および保持解除片43が図中下方に押し下げられる。
図15〜図18では遊技盤保持枠6を省略しているが、遊技機1の施錠状態においては、透過部材保持枠5が支持体2に施錠されているとき、遊技盤保持枠6は、透過部材保持枠5と支持体2との間に収容された状態で透過部材保持枠5に保持されている。
そして、上記のようにして保持解除片43が図中下方に押し下げられると、図12に示すように、遊技盤保持枠6の背面に設けられた第2保持手段52のL型先端部54aが下方に押し下げられる。このようにして第2保持部材54が下方に押し下げられると、支持体2に設けられた遊技盤保持枠掛け止め片60の掛け止め状態が解除される(図13、図14参照)。
また、図18において、保持解除片43が下方に押し下げられるのと一体となってロック解除片42が下方に押し下げられると、解除面42aがロック部材84のロック解除用突片84bに接触する。つまり、シリンダSの鍵穴32に挿入した鍵をy方向に回転させると、その力がロック解除片42の解除面42aからロック解除用突片84bに伝達する。ロック解除片42の解除面42aからロック部材84のロック解除用突片84bに力が伝達すると、スプリング86の弾性力に抗して、ロック解除用突片84bが解除面42aによって反時計回り方向に押し出される。これにより、ロック部材84は、回動ピン85を中心に反時計回り方向に回動するとともに、ロック用突部84aがロック片87の移動軌跡上から退避して、図16に示す退避位置に移動する。
このように、ロック部材84が退避位置に移動すると、今度はスライド部材72が付勢手段75の付勢力によって図中上方に引き上げられる。スライド部材72が図中上方に引き上げられると、その移動過程で挟持片83bが鉤部材78を図中下方から上方に押し上げるように作用する。したがって、鉤部材78は、回動ピン79を支点にして反時計回り方向に回動し、図示の非係止位置に移動する。
以上のように、遊技機1の施錠状態すなわち係止部材70の施錠位置において、鍵穴32に鍵を挿入してy方向に回転させると、ロック部材84が抑止位置から退避位置へ移動するとともに、鉤部材78が係止位置から非係止位置へ移動する。したがって、係止部材70は、施錠位置から解錠位置へと移動することとなり、透過部材保持枠5を支持体2から開放することが可能となる。
上記の解錠操作は、透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6を一体的に支持体2から開放するためのものであり、この解錠操作では、透過部材保持枠5と遊技盤保持枠6との保持は解除されない。つまり、遊技機1の施錠状態において、鍵穴32に鍵を挿入してy方向に回転させると、必ず、透過部材保持枠5と遊技盤保持枠6との保持関係が維持されたまま、言い換えると、透過部材保持枠5と遊技盤保持枠6とが互いに閉じられたまま、一体となって支持体2から開放可能となる。
したがって、例えば、遊技盤17の遊技領域において生じた球詰まりを解消したり、遊技盤17に配設された釘等を調整したりするために、透過部材保持枠5と遊技盤保持枠6とを互いに開くためには、次の操作が必要となる。
すなわち、上記の解錠操作によって、まず、透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6を一体的に支持体2から開放する。透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6が一体的に支持体2から開放された状態で、今度は、図6に示すように、鍵穴32に挿入した鍵をx方向に回転させて、後板38を上方に押し上げる。これにより、遊技盤保持枠6の前面に位置する透過部材保持枠掛け止め片50と(図8)、透過部材保持枠5の背面に位置する第1保持手段40との保持関係が解消される。したがって、透過部材保持枠5と遊技盤保持枠6とを互いに開放することが可能となる。
一方で、本実施形態においては、遊技機1の施錠状態、すなわち透過部材保持枠5および遊技盤保持枠6が閉位置において施錠された状態では、鍵穴32に挿入した鍵をx方向に回転させることができない。鍵をx方向に回転させると後板38が上方に移動するとともに、これと一体となって解錠阻止片41が上方に移動しようとする。しかしながら、図18に示すような施錠状態では、解錠阻止片41が上方に移動すると、阻止面41aがロック部材84のロック解除用突片84bに接触し、それ以上の移動が阻止されてしまう。このように、遊技機1の施錠状態では、後板38が上方に移動することができないため、第1保持手段40と透過部材保持枠掛け止め片50との保持を解除することができず(図6、図8、図9)、透過部材保持枠5と遊技盤保持枠6とを互いに開くことができない。
つまり、上記のように、解錠阻止片41が、ロック解除用突片84bに対して、それを下方から上方へ押し上げるように作用しても、ロック部材84は反時計回り方向に回転しないように設計されている。したがって、鍵をx方向に回転させても、ロック部材84は図示の抑止位置に静止したままとなり、係止部材70は施錠位置に保たれることとなる。
ここで、係止部材70は、駆動モーターMの駆動力によって解錠位置から施錠位置まで移動する。図20は、この駆動モーターMを簡易的に示した図であるが、この図に示すように、駆動モーターMはケース90に収容されており、このケース90がモーター固定板91に固定されている。ケース90には、モーター回転軸に連係する減速機が収容されており、この減速機を介して、出力軸がモーター回転軸に連係している。また、モーター固定板91には不図示の貫通孔が設けられており、この貫通孔に上記の出力軸を貫通させるとともに、当該出力軸の先端に回転体92が固定されている。出力軸は回転体92の中心に固定されており、駆動モーターMを駆動して出力軸が回転すると、回転体92が一体となって回転する。また、回転体92には、出力軸の固定位置からずらした位置に連係ピン93を突出させており、駆動モーターMを駆動することによって、連係ピン93が所定の円弧を描いて回転するようにしている。
上記のような駆動モーターMは、モーター固定板91を介してガイド金具71の最下端に取り付けられている。つまり、駆動モーターMは、モーター固定板91およびガイド金具71を介して支持体2の側板2dの下部位置に取り付けられることとなる。仮に、透過部材保持枠5や遊技盤保持枠6に係止部材70や駆動モーターMを設けてしまうと、その重量が、ヒンジ4a,4bおよび枢支軸16a,16bへ作用するため、透過部材保持枠5や遊技盤保持枠6が長期的にがたつきやすくなる(図1、図2参照)。これに対して、支持体2は、一般的に遊技場においてボルト等で固定されるため、その重量が増しても特段の支障をきたすことはない。したがって、所定の重量を有する係止部材70や駆動モーターMを、透過部材保持枠5や遊技盤保持枠6ではなく支持体2に設ければ、これら駆動モーターMや係止部材70による重量増に起因して、透過部材保持枠5や遊技盤保持枠6が支持体2に対して歪むことがなくなり、長期的にがたつきを軽減することができる。しかも、駆動モーターMが、支持体2の側板2dの最下端に設けられれば、側板2dの歪みもほとんど生じなくなる。なお、駆動モーターMを支持体2の下板2bに設ければ、駆動モーターMの重量に起因するがたつきが一切生じなくなるが、本実施形態のように、駆動モーターMを係止部材70に固定してユニット化すれば、施錠機構の組み付けを容易化することができる。
また、図15〜図18に示すように、駆動モーターMには連係始点検出スイッチ94、連係終点検出スイッチ95、原点検出スイッチ96が設けられている。これら検出スイッチ94〜96は、駆動モーターMの出力軸すなわち連係ピン93と一体となって回転する被検出体89の位置を検出するものである。なお、検出スイッチ94〜96および被検出体89の構成は特に限定されず、被検出体89の位置を検出することができれば、例えば磁気で位置を検出してもよいし光で検出してもよい。
そして、図15〜図18においては駆動モーターMに隠れているが、スライド部材72の最下端には、図21に示すように、駆動モーターMの連係ピン93に連係する被連係部材88が固定されている。この被連係部材88は、連係ピン93の回転軌跡上に接触面88aを臨ませており、連係ピン93がその回転過程で接触面88aにあたり、駆動モーターMの駆動力によって、被連係部材88が下方に押し下げられるようにしている。
駆動モーターMの駆動力によって、係止部材70が解錠位置から施錠位置まで移動する過程を、図22を用いて説明する。図22は、駆動モーターMに設けられた連係ピン93と係止部材70に設けられた被連係部材88との連係関係、およびロック部材84と係止部材70との相対関係を示している。
係止部材70が解錠位置にあるとき、スライド部材72は付勢手段75の付勢力によって上方に押し上げられている。すでに説明したとおり、このとき、図22(a)に示すように、ロック用突部84aがロック片87に接触して、ロック部材84は退避位置に静止している。
一方、詳しくは後述するが、遊技機1が解錠されて透過部材保持枠5が開放されると、後述する制御手段が駆動モーターMを駆動して、連係ピン93を図示の原点位置に到達させる。この原点位置においては、連係ピン93と被連係部材88の接触面88aとが非接触状態に保たれている。
そして、係止部材70が図22(a)に示す解錠位置にあるときに、透過部材保持枠5を閉位置まで回転させると、後述する施錠操作検出スイッチ99が信号を検知するとともに、当該信号の検出を契機として制御手段が駆動モーターMを駆動する。すると、図22(b)に示すように、連係ピン93が被連係部材88の接触面88aに接触するとともに、駆動モーターMの駆動力によって、連係ピン93が被連係部材88(スライド部材72)を、付勢手段75の付勢力に抗して下方に押し下げる。そして、被連係部材88(スライド部材72)は、連係ピン93によって、図22(c)に示す位置まで下方に押し下げられる。
また、図22(b)に示す位置から図22(c)に示す位置までスライド部材72が移動する過程で、ロック片87と、ロック部材84のロック用突部84aとの接触が断たれるとともに、スプリング86の弾性力によってロック部材84が時計回り方向に回動し、ロック用突部84aがロック片87の上方に進入する。
図22(c)に示す状態からさらに連係ピン93が回転すると、図22(d)に示すように、連係ピン93と接触面88aとの接触が断たれ、付勢手段75の付勢力によってスライド部材72は上方に押し上げられる。このとき、ロック部材84のロック用突部84aがロック片87の上方に位置しており、ロック片87の上端がロック用突部84aに接触したところで、スライド部材72は上方への移動が規制されて図示の位置で静止する。
上記のように、スライド部材72(係止部材70)は、図22(a)に示す解錠位置から図22(d)に示す施錠位置まで移動するが、その際に一度、図22(c)に示す最大到達位置を経由する。つまり、スライド部材72(係止部材70)は、解錠位置から施錠位置へ移動するとき、施錠位置よりもスライド部材72(係止部材70)の移動方向前方にある最大到達位置まで移動したのち、移動方向を逆にして施錠位置へ位置することとなる。これにより、駆動モーターMと係止部材70との連係が断たれた状態で、係止部材70を施錠位置に保持することが可能となる。このように、係止部材70は、施錠位置において、駆動モーターMからフリーな状態となるので、透過部材保持枠5を開放する際に、駆動モーターMと係止部材70との間に抵抗がなくなり、ロック部材84を退避位置に移動させるだけで速やかに透過部材保持枠5を開放することができる。
仮に、ロック部材84が、図22(d)の上段に示すように抑止位置にあり、係止部材70および駆動モーターMが、図22(c)の下段に示すように連係したままになっているとする。この状態で鍵の操作によってロック部材84を退避位置に移動させると、付勢手段75の付勢力によってスライド部材72が上方に押し上げられ、係止部材70が解錠位置に移動しようとする。このとき、接触面88aと連係ピン93とが接触状態にあるため、接触面88aが連係ピン93を押し上げながら、スライド部材72が上方に移動することとなる。
つまり、係止部材70が解錠位置に移動する際に、連係ピン93を介して駆動モーターMが反転することとなる。しかしながら、駆動モーターMには減速機が設けられており、駆動モーターMを反転する際の抵抗は大きい。そのため、解錠操作を行っても、速やかに遊技機1を解錠することができなくなってしまう。また、付勢手段75に、駆動モーターMを反転する際の抵抗に打ち勝つ付勢力が要求されたり、駆動モーターMを反転することによる不具合が生じたりするおそれがある。
本実施形態のように、係止部材70の施錠位置において、係止部材70と駆動モーターMとの連係を断たせておけば、速やかに解錠することができ、また、上記のような不具合が生じることもなくなる。
そして、上記のように駆動モーターMを駆動するのが制御手段であるが、この制御手段の構成および制御手段による駆動モーターMの駆動または停止制御について以下に説明する。
図23に示すように、遊技機1の施錠は、施錠制御基板101によって行われる。この施錠制御基板101は、CPU101a、ROM101b、RAM101cを備えており、電源プラグ115および電源基板110を介して電源が供給されている。施錠制御基板101の入力側には、連係始点検出スイッチ94、連係終点検出スイッチ95、原点検出スイッチ96、係止部材位置検出スイッチ97、扉体開閉検出スイッチ98、施錠操作検出スイッチ99が接続されている。また、施錠制御基板101の出力側には、画像制御基板120および駆動モーターMが接続されている。CPU101aは、各検出スイッチ94〜99から入力する検出信号に基づいて、駆動モーターMを駆動または停止したり、あるいは液晶表示装置18、スピーカー12,19を制御するためのコマンドを画像制御基板120に送信したりする。
連係始点検出スイッチ94は、連係ピン93が図22(b)に回転位置変位したときに信号を出力する。つまり、連係始点検出スイッチ94は、連係ピン93が被連係部材88の接触面88aに接触して、駆動モーターMと係止部材70(スライド部材72)とが連係状態となったときに信号を出力する。
連係終点検出スイッチ95は、連係ピン93が図22(d)に回転位置変位したときに信号を出力する。つまり、連係終点検出スイッチ95は、連係ピン93と被連係部材88の接触面88aとの接触が断たれて、駆動モーターMと係止部材70(スライド部材72)とが非連係状態となったときに信号を出力する。
原点検出スイッチ96は、連係始点検出スイッチ94よりも、連係ピン93の正転方向手前側に設けられており、連係ピン93が図22(a)に回転位置変位したときに信号を出力する。
係止部材位置検出スイッチ97は、図15、図17に示すように、一対の鉤部材78のうち上方に位置する鉤部材78の下辺に当接する挟持片83bに接触可能にガイド金具71に設けられている。この係止部材位置検出スイッチ97は、マイクロスイッチによって構成されており、図17に示すとおり、係止部材70が施錠位置にあるときに挟持片78によって押圧されるスイッチ部(アクチュエータ)を有している。係止部材位置検出スイッチ97は、係止部材70が解錠位置にあるときには電気回路が開かれているが、係止部材70が施錠位置に移動すると、挟持片78によってスイッチ部(アクチュエータ)が押圧されて電気回路が閉じられる。係止部材位置検出スイッチ97は、この電気回路の開閉状態から、係止部材70の施錠状態すなわち係止部材70が解錠位置にあるか施錠位置にあるかを、電力供給中に常時検出している。
扉体開閉検出スイッチ98は、図1、図4に示すように、透過部材保持枠5の開放側の背面(金属板21の背面)に設けられたマイクロスイッチによって構成されている。この扉体開閉検出スイッチ98は、透過部材保持枠5が支持体2に対して閉じられたときに押圧されるスイッチ部(アクチュエータ)を有している。透過部材保持枠5が支持体2に対して開かれた状態では、電気回路が開かれているが、透過部材保持枠5が支持体2に対して閉じられると、スイッチ部(アクチュエータ)が押圧されて電気回路が閉じられる。扉体開閉検出スイッチ98は、この電気回路の開閉状態から透過部材保持枠5の開閉状態を検出するものであるが、図19に示すように、鉤片82が被係止孔22に係止可能な範囲になったところで、電気回路が閉じられるようにしている。このように、扉体開閉検出スイッチ98は、鉤片82が被係止孔22に係止可能な範囲にあるか否かを、電力供給中に常時検出している。
施錠操作検出スイッチ99は、施錠操作が行われたか否かを検出するものであり、図1に示すように透過部材保持枠5の開放側の背面(金属板21の背面)に設けられた磁石99aと、支持体2の側板2dの前面に設けられた磁気検知センサ99bとによって構成されている。この磁気センサ99bは、透過部材保持枠5が支持体2に対して所定の位置まで閉じられたときに、磁石99aの移動によって生じる磁界の変動を検出することによって、透過部材保持枠5が支持体2に対して閉じられたことを検出するものである。なお、この施錠操作検出スイッチ99は、上記扉体開閉検出スイッチ98と同様に、鉤片82が被係止孔22に係止可能な範囲となったところで磁界の変動を検出するようにしている。言い換えれば、施錠操作検出スイッチ99における磁界の変動の検出範囲は、鉤片82が被係止孔22に係止可能な範囲内にある。
なお、本実施形態においては、施錠操作検出スイッチ99を磁気センサによって構成したが、施錠操作検出スイッチ99はこれに限らず、例えばフォトセンサや上記のようなマイクロスイッチによって構成しても構わない。また、本実施形態においては、透過部材保持枠5が支持体2に対して閉じられたことをもって施錠操作が行われたこととしたが、例えば、施錠操作ボタンを設けるとともに、この施錠操作ボタンの押圧操作の検出をもって施錠操作が行われたこととしてもよい。
次に、図24〜図32を用いて施錠制御基板における各種の処理について説明する。図24は、施錠制御基板割込処理であるが、CPU101aは、この割込処理を所定の時間(例えば4/1000秒)ごとに繰り返し行っている。
(ステップS1)
CPU101aは、連係始点検出スイッチ94、連係終点検出スイッチ95、原点検出スイッチ96、扉体開閉検出スイッチ98、施錠操作検出スイッチ99からの検出信号の入力に応じて入力制御処理を実行する。この入力制御処理について図25を用いて後述する。
(ステップS2)
CPU101aは、上記ステップS1でセットされたコマンドに基づいて、駆動モーターMを駆動または停止させる制御を行う。
図25を用いて入力制御処理について説明する。
(ステップS100)
まず、CPU101aは、ROM101bに格納された所定のプログラムを読み出して施錠操作検出スイッチ入力処理を実行する。この施錠操作検出スイッチ入力処理においては、施錠操作検出スイッチ99からの信号入力を契機として、CPU101aが駆動モーターMを駆動して遊技機1の施錠を行う。この施錠操作検出スイッチ入力処理については、図26を用いて後述する。
(ステップS200)
次に、CPU101aは、ROM101bに格納された所定のプログラムを読み出して扉体開閉検出スイッチ入力処理を実行する。この扉体開閉検出スイッチ入力処理においては、扉体開閉検出スイッチ98からの信号入力を契機として、CPU101aが駆動モーターMを駆動して遊技機1の施錠を行ったり、あるいは液晶表示装置18の画像制御やスピーカー12,19から音声出力制御を行うためのコマンドを送信したりする。この扉体開閉検出スイッチ入力処理については、図27を用いて後述する。
(ステップS300)
次に、CPU101aは、ROM101bに格納された所定のプログラムを読み出して連係始点検出スイッチ入力処理を実行する。この連係始点検出スイッチ入力処理においては、連係始点検出スイッチ94からの信号入力を契機として、CPU101aが、RAM101cの連係過程フラグ記憶領域および非連係過程フラグ記憶領域のフラグをONまたはOFFする。この連係始点検出スイッチ入力処理については、図28を用いて後述する。
(ステップS400)
次に、CPU101aは、ROM101bに格納された所定のプログラムを読み出して連係終点検出スイッチ入力処理を実行する。この連係終点検出スイッチ入力処理においては、連係終点検出スイッチ95からの信号入力を契機として、CPU101aが、RAM101cの連係過程フラグ記憶領域および非連係過程フラグ記憶領域のフラグをONまたはOFFする。この連係始点検出スイッチ入力処理については、図29を用いて後述する。
(ステップS500)
次に、CPU101aは、ROM101bに格納された所定のプログラムを読み出して原点検出スイッチ入力処理を実行する。この原点検出スイッチ入力処理においては、原点検出スイッチ96からの信号入力を契機として、CPU101aが、駆動モーターMを停止する制御を行う。この原点検出スイッチ入力処理については、図30を用いて後述する。
図26を用いて、施錠操作検出スイッチ入力処理について説明する。
(ステップS101)
CPU101aは、施錠操作検出スイッチ信号を入力したか否かを判定する。施錠操作検出スイッチ信号が施錠制御基板101に入力する場合というのは、上記したとおり、鉤片82が被係止孔22に係止可能な範囲まで、透過部材保持枠5を支持体2に対して閉じた場合である。鉤片82が被係止孔22に係止可能な範囲まで透過部材保持枠5を閉じると、磁気センサ99bが磁界の変動を検出するとともに当該検出信号が施錠制御基板101に入力する。この施錠操作検出スイッチ信号を入力したと判定した場合にはステップS103に処理を移し、施錠操作検出スイッチ信号を入力していないと判定した場合には当該施錠操作検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS102)
上記ステップS101において施錠操作検出スイッチ信号を入力したと判定した場合には、CPU101aは、RAM101cに設けられた正転フラグ記憶領域または逆転フラグ記憶領域のいずれかにフラグがONしているか否かを判定する。本実施形態においては、駆動モーターMは正転または逆転可能なものであり、本実施形態においては、図22(a)から図22(e)に向かって回転位置変位する回転体92の回転方向、すなわち解錠位置から施錠位置まで係止部材70(スライド部材72)を移動させる回転体92の回転方向を正転方向とし、図22(e)に示す状態から図22(a)に示す状態への回転方向を逆転方向としている。そして、駆動モーターMが正転方向に回転しているときには正転フラグ記憶領域にフラグがONされ、駆動モーターMが逆転方向に回転しているときには逆転フラグ記憶領域にフラグがONされる。したがって、ここでは、駆動モーターMがいずれかの回転方向に駆動しているか否かを判定することとなる。その結果、駆動モーターMが駆動中であると判定した場合には、当該施錠操作検出スイッチ入力処理を終了し、駆動モーターMが停止中であると判定した場合には、ステップS103に処理を移す。
(ステップS103)
上記ステップS102において駆動モーターMが停止中であると判定した場合には、CPU101aは、駆動モーターMを正転するための駆動モーター正転コマンドを生成する。
(ステップS104)
次に、CPU101aは、上記ステップS103で生成された駆動モーター正転コマンドを所定の処理領域にセットする。これにより、上記ステップS2において駆動モーターMが通電され、駆動モーターMおよび回転体92が一体となって正転方向に回転することとなる。
(ステップS105)
次に、CPU101aは、施錠制御基板101のRAM101cに設けられた正転フラグ記憶領域にフラグをONする。これにより、駆動モーターMを正転方向に回転するための制御中であることが記憶される。
以上のように、この施錠操作検出スイッチ入力処理によれば、透過部材保持枠5を支持体2に対して閉じた際に、施錠制御基板101の制御によって自動で施錠操作が行われることとなる。ただし、駆動モーターMが駆動している最中に施錠操作検出スイッチ99から検出信号が入力した場合には、当該検出信号の入力を無視するようにしている。
これにより、CPU101aは、施錠操作検出スイッチ入力処理を終了して図27の扉体開閉検出スイッチ入力処理に処理を移す。
図27を用いて、扉体開閉検出スイッチ入力処理について説明する。
(ステップS201)
鉤片82が被係止孔22に係止可能な範囲まで透過部材保持枠5を支持体2に対して閉じると、扉体開閉検出スイッチ98のスイッチ(アクチュエータ)が押圧されて、施錠制御基板101に検出信号が入力する。電力供給がなされた状態で透過部材保持枠5が支持体2に対して閉じられていれば、施錠制御基板101に検出信号が常時入力することとなり、透過部材保持枠5が支持体2に対して開かれていれば、施錠制御基板101への信号入力が断たれる。CPU101aは、検出信号が入力しているか否かによって透過部材保持枠5すなわち扉体3が閉じられているのか開かれているのかを判定する。CPU101aは、扉体3が開放中である(施錠制御基板101への検出信号の入力が断たれている)と判定した場合にはステップS202に処理を移し、扉体3が閉じられている(施錠制御基板101に検出信号が入力している)と判定した場合にはステップS209に処理を移す。
(ステップS202)
上記ステップS201において、扉体3の開放中であると判定した場合には、CPU101aは、RAM101cの正転フラグ記憶領域にフラグがONしているか否かを判定する。すでに説明したとおり、正転フラグ記憶領域にフラグがONしている場合というのは、駆動モーターMが正転方向に回転中であることを意味している。CPU101aは、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていると判定した場合、つまり、扉体3が開放中であり、かつ、駆動モーターMが正転方向に回転中であると判定した場合にはステップS203に処理を移す。一方、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていないと判定した場合、つまり、駆動モーターMが逆転方向に回転中である場合、あるいは駆動モーターMが停止中であると判定した場合には、ステップS208に処理を移す。
(ステップS203)
上記ステップS202において、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていると判定した場合には、CPU101aは、回転体92が連係過程にあるか否かを判定する。ここで、連係過程というのは、回転体92(連係ピン93)の回転過程において、連係ピン93が、図22(b)〜図22(c)に示す状態にある過程をいう。つまり、回転体92(連係ピン93)の回転過程において、連係ピン93と係止部材70(スライド部材72)とが連係する過程を連係過程といい、図22(d)〜図22(a)に示す状態にある過程を非連係過程という。このように、回転体92(連係ピン93)が連係過程にあるか非連係過程にあるかは、RAM101cの連係過程フラグ記憶領域または非連係過程フラグ記憶領域におけるフラグの記憶状況に基づいて判定される。詳しくは後述するが、回転体92(連係ピン93)が連係過程にあるときには連係過程フラグ記憶領域にフラグがONされており、回転体92(連係ピン93)が非連係過程にあるときには非連係過程フラグ記憶領域にフラグがONされている。したがって、ここでは、CPU101aは、連係過程フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判定することとなる。その結果、CPU101aは、連係過程フラグ記憶領域にフラグがONしていると判定した場合にはステップS204に処理を移し、連係過程フラグ記憶領域にフラグがONしていないと判定した場合にはステップS208に処理を移す。
なお、ステップS203において、連係過程フラグ記憶領域にフラグがONしていると判定する場合というのは、扉体3が開放中であるにも関わらず、駆動モーターMが正転方向に回転駆動しており、連係ピン93が係止部材70(スライド部材72)に連係している場合である。このような状況は、次のような場合に生じる。
例えば、透過部材保持枠5を支持体2に対して閉じることにより、図26の施錠操作検出スイッチ入力処理が実行され、駆動モーターMが正転方向に回転を開始したとする。すると、図22(b)に示すように連係ピン93が係止部材70(スライド部材72)に連係して、回転体92は非連係過程から連係過程へと移行する。すると、スライド部材72は、図15に示す解錠位置から図17に示す施錠位置まで下方に移動するとともに、このスライド部材72の移動にともなって鉤部材78が回動する。このとき、鉤片82は、被係止孔22に即座に係止するわけではなく、鉤部材78が所定量回動したところで、言い換えれば、スライド部材72が所定量下方に移動したところで被係止孔22に係止される(図19参照)。したがって、回転体92が連係過程へ移行してから、鉤部材78が被係止孔22に係止するまでの間に透過部材保持枠5を開放した場合には、ステップS201〜ステップS203で「YES」と判定されることとなる。
(ステップS204)
上記ステップS203において、回転体92(連係ピン93)が連係過程にあると判定した場合には、CPU101aは、駆動モーターMを逆転するための駆動モーター逆転コマンドを生成する。
(ステップS205)
次に、CPU101aは、上記ステップS204で生成された駆動モーター逆転コマンドを所定の処理領域にセットする。これにより、上記ステップS2において駆動モーターMが通電され、駆動モーターMおよび回転体92が一体となって逆転方向に回転することとなる。
(ステップS206)
次に、CPU101aは、施錠制御基板101のRAM101cに設けられた逆転フラグ記憶領域にフラグをONする。この逆転フラグ記憶領域にフラグがONされている場合というのは、駆動モーターMを逆転方向に回転するための制御中であることを示すものである。なお、CPU101aは、逆転フラグ記憶領域にフラグをONする場合には、正転フラグ記憶領域のフラグをOFFする処理を同時に行っており、逆転フラグ記憶領域と正転フラグ記憶領域との双方にフラグがONされることがないようにしている。
(ステップS207)
次に、CPU101aは、扉体3が開放していることを報知するための処理を実行する。具体的には、扉体3が開いていることを報知するメッセージを、液晶表示装置18に表示したり、スピーカー12,19から音声出力したりするためのコマンドを画像制御基板120に送信する。
なお、扉体3が開いていることの報知は、駆動モーターMの駆動状況や回転体92の回転過程とは無関係に、扉体3が開放されたときに必ず開始する。したがって、この扉体開放報知処理においては、扉体3が開放中であると判定された場合に、画像制御基板120にコマンドが既に送信されているか否かを判定し、まだコマンドが送信されていないと判定した場合に限って、画像制御基板120にコマンドを送信するといった処理を行うようにしている。
(ステップS208)
一方、上記ステップS201において、扉体3は開放中ではないと判定した場合には、CPU101aは扉体閉成中処理を実行する。具体的には、扉体3が開放された後に閉じられた場合には、液晶表示装置13やスピーカー12,19によって扉体3が開放中であることの報知が行われている。したがって、扉体3が開放中であることの報知が行われている場合には、こうした報知を終了させるためのコマンドを画像制御基板120に送信することとなる。ただし、扉体3が開放中であることの報知が行われていない場合には、CPU101aは特段の処理を行うことなく、扉体開閉検出スイッチ入力処理を終了する。
なお、連係ピン93が図22(a)〜図22(b)の範囲にある間に扉体3が開放されると、回転体92はまだ非連係過程にあるため、上記ステップS203で「NO」と判定される。したがって、上記ステップS207において扉体3が開放されていることの報知は開始されるものの、駆動モーターMは正転し続けることとなる。ただし、駆動モーターMが正転し続ければ、連係ピン93が係止部材70(スライド部材72)に連係することとなり、この時点で、上記ステップS203において「YES」と判定され、駆動モーターMを逆転させる制御がなされることとなる。
また、連係ピン93(回転体92)が図22(d)〜図22(a)の範囲にある場合には、鉤片82が被係止孔22に係止しているため、扉体3を支持体2から開放することはできない。したがって、連係ピン93(回転体92)が図22(d)〜図22(a)の範囲にあるときに、扉体3が開放中であると判定されることはない。
図28を用いて、連係始点検出スイッチ入力処理について説明する。
(ステップS301)
CPU101aは、連係始点検出スイッチ94から検出信号が入力したか否かを判定する。すでに説明したとおり、図22(b)に示すように、連係ピン93と係止部材70(スライド部材72)との連係開始位置に回転体92が到達したところで、連係始点検出スイッチ94から施錠制御基板101に検出信号が入力する。したがって、ここでは、連係ピン93と係止部材70(スライド部材72)とが連係開始位置に到達したか否かを判定することとなる。CPU101aは、連係始点検出スイッチ94から検出信号が入力したと判定した場合にはステップS302に処理を移し、連係始点検出スイッチ94から検出信号が入力していないと判定した場合には当該連係始点検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS302)
上記ステップS301において、連係始点検出スイッチ信号が入力したと判定した場合には、CPU101aは、RAM101cの正転フラグ記憶領域にフラグがONしているか否かを判定する。つまり、ここでは、回転体92が正転方向に回転したことにより、連係ピン93が図22(b)の位置に到達したのか否かを判定することとなる。その結果、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていると判定した場合にはステップS303に処理を移し、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていないと判定した場合にはステップS305に処理を移す。
(ステップS303)
上記ステップS302において、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていると判定した場合には、CPU101aは、RAM101cの連係過程フラグ記憶領域にフラグをONする。これにより、連係ピン93(回転体92)が、その回転過程において連係過程にあることが記憶されることとなる。
(ステップS304)
次に、CPU101aは、RAM101cの非連係過程フラグ記憶領域にONされているフラグをOFFして、当該連係始点検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS305)
一方、上記ステップS302において、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていないと判定する場合というのは、回転体92が逆転方向に回転したことにより、連係ピン93が図22(b)の位置に到達した場合である。したがって、この場合には、連係過程フラグ記憶領域にフラグがONされていることとなるが、CPU101aは、この連係過程フラグ記憶領域にONされているフラグをOFFする。
(ステップS306)
次に、CPU101aは、RAM101cの非連係過程フラグ記憶領域にフラグをONして、当該連係始点検出スイッチ入力処理を終了する。
図29を用いて、連係終点検出スイッチ入力処理について説明する。
(ステップS401)
CPU101aは、連係終点検出スイッチ95から検出信号が入力したか否かを判定する。すでに説明したとおり、図22(d)に示すように、連係ピン93と係止部材70(スライド部材72)との連係終了位置に回転体92が到達したところで、連係終点検出スイッチ95から施錠制御基板101に検出信号が入力する。したがって、ここでは、連係ピン93と係止部材70(スライド部材72)とが連係終了位置に到達したか否かを判定することとなる。CPU101aは、連係終点検出スイッチ95から検出信号が入力したと判定した場合にはステップS402に処理を移し、連係終点検出スイッチ95から検出信号が入力していないと判定した場合には当該連係終点検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS402)
上記ステップS401において、連係終点検出スイッチ信号が入力したと判定した場合には、CPU101aは、RAM101cの正転フラグ記憶領域にフラグがONしているか否かを判定する。つまり、ここでは、回転体92が正転方向に回転したことにより、連係ピン93が図22(d)の位置に到達したのか否かを判定することとなる。その結果、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていると判定した場合にはステップS406に処理を移し、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていないと判定した場合にはステップS403に処理を移す。
(ステップS403)
上記ステップS402において、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていないと判定する場合というのは、回転体92(連係ピン93)が逆転している場合である。通常、回転体92(連係ピン93)の逆転方向への回転によって連係終点検出スイッチ95から検出信号が入力することはないが、何らかの不具合が生じた場合に、図22(e)に示す状態から図22(d)に示す状態へと回転する可能性がある。このとき、回転体92(連係ピン93)が逆転方向に回転し続けると、連係ピン93が被連係部材88に衝突して、連係ピン93や回転体92が損傷するおそれがある。したがって、この場合には、CPU101aが、駆動モーターMを正転するための駆動モーター正転コマンドを生成する。
(ステップS404)
次に、CPU101aは、上記ステップS403で生成された駆動モーター正転コマンドを所定の処理領域にセットする。これにより、上記ステップS2において駆動モーターMが通電され、駆動モーターMおよび回転体92が一体となって正転方向に回転することとなる。
(ステップS405)
次に、CPU101aは、施錠制御基板101のRAM101cに設けられた正転フラグ記憶領域にフラグをONする。
(ステップS406)
一方、上記ステップS402において、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていると判定した場合には、CPU101aは、RAM101cの非連係過程フラグ記憶領域にフラグをONする。これにより、連係ピン93(回転体92)が、その回転過程において非連係過程にあることが記憶されることとなる。
(ステップS407)
次に、CPU101aは、RAM101cの連係過程フラグ記憶領域にONされているフラグをOFFして、当該連係終点検出スイッチ入力処理を終了する。
以上のように、連係始点検出スイッチ入力処理および連係終点検出スイッチ入力処理によって、回転体92(連係ピン93)がいずれの回転過程にあるか、つまり、回転体92と係止部材70(スライド部材72)とが連係しているか否かを把握するようにしている。
図30を用いて、原点検出スイッチ入力処理について説明する。
(ステップS501)
CPU101aは、原点検出スイッチ96から検出信号が入力したか否かを判定する。すでに説明したとおり、回転体92(連係ピン93)が図22(a)に示す位置に到達したところで、原点検出スイッチ96から施錠制御基板101に検出信号が入力する。この原点検出スイッチ96からは、回転体92(連係ピン93)が正転方向に回転した場合と、逆転方向に回転した場合の双方において検出信号が入力しうる。CPU101aは、原点検出スイッチ96から検出信号が入力したと判定した場合にはステップS502に処理を移し、原点検出スイッチ96から検出信号が入力していないと判定した場合には当該原点検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS502)
上記ステップS501において、原点検出スイッチ信号が入力したと判定した場合には、CPU101aは、駆動モーターMを停止させる処理を行う。これにより、図22(a)に示す状態で回転体92(連係ピン93)が停止することとなる。
(ステップS503)
次に、CPU101aは、正転フラグ記憶領域または逆転フラグ記憶領域にONされているフラグをOFFする。これにより、駆動モーターMがいずれの方向にも回転しておらず停止中であることが把握されることとなる。
(ステップS504)
次に、CPU101aは、係止部材位置検出スイッチ97から検出信号が入力しているかを判定することにより、係止部材70が施錠位置にあるか否かを判定する。その結果、係止部材位置検出スイッチ97から検出信号が入力しており、係止部材70が施錠位置にあると判定した場合にはステップS507に処理を移し、係止部材位置検出スイッチ97から検出信号が入力しておらず、係止部材70が施錠位置にはないと判定した場合にはステップS505に処理を移す。
(ステップS505)
上記ステップS504において、係止部材70は施錠位置にはないと判定した場合には、CPU101aは、扉体3が開放中であるか否かを判定する。ここでは、扉体開閉検出スイッチ98から検出信号が入力していない場合には扉体3が開放中であると判定し、扉体開閉検出スイッチ98から検出信号が入力している場合には扉体3が閉じられていると判定する。その結果、扉体3は開放中ではないと判定した場合にはステップS506に処理を移し、扉体3が開放中であると判定した場合には当該原点検出スイッチ入力処理を終了する。
なお、上記ステップS504において係止部材70が施錠位置にはなく、かつ、当該ステップS505で扉体3が開放中であると判定する場合としては、例えば、駆動モーターMが駆動する施錠動作中に扉体3を開放した場合が考えられる。より具体的には、施錠動作中において、回転体92(連係ピン93)が図22(e)に示す状態まで回転したところで扉体3が開放されたとする。すると、回転体92(連係ピン93)は、そのまま原点位置まで回転を続けることとなり、回転体92(連係ピン93)が原点位置に到達したときには、係止部材70が解錠位置に位置するとともに、扉体3が開放されていることとなる。この場合には、扉体3が開放された時点で、上記した図27の扉体開閉検出スイッチ入力処理において、扉体3が開放されていることが報知されている。したがって、当該原点検出スイッチ入力処理では、駆動モーターMを駆動したり何らかの報知をしたりすることなく処理を終了することとなる。
(ステップS506)
一方、上記ステップS505において、扉体3は開放中ではないと判定する場合としては、例えば、施錠動作中において、回転体92(連係ピン93)が図22(e)に示す状態まで回転したところで扉体3が開放され、その後、駆動モーターMが原点位置に到達するまでの間に、再び扉体3が支持体2に対して閉じられた場合が考えられる。このように、施錠されていないものの、扉体3が支持体2に対して閉じられれば、図27の扉体開閉検出スイッチ入力処理において、扉体3が開放されていることの報知は行われない。したがって、ここでは、駆動モーターMが原点位置に到達したところで、遊技機1の施錠が行われていないことを報知すべく異常報知処理が行われる。具体的には、施錠がなされていないことを報知するメッセージを、液晶表示装置18に表示したり、あるいはスピーカー12,19から音声出力したりするためのコマンドを画像制御基板120に送信する。扉体3が閉じられた状態では、係止部材70が解錠位置にあるのか施錠位置にあるのかについて判別することができないが、上記のように異常報知処理を行うことにより、施錠がなされていないことを報知することができる。なお、この異常報知処理は、上記ステップS208の扉体閉成中処理によって報知が停止されなければ、上記ステップS207における扉体開放報知処理と全く同じ処理を行うようにしてもよいし、異なる処理を行うようにしてもよい。
(ステップS507)
また、上記ステップS504において、係止部材70は施錠位置にあると判定した場合には、CPU101aは、上記ステップS505と同様に、扉体3が開放中であるかを判定する。その結果、扉体3が開放中であると判定した場合にはステップS508に処理を移し、扉体3は開放中ではないと判定した場合には当該原点検出スイッチ入力処理を終了する。
(ステップS508)
上記ステップS507において、扉体3は開放中であると判定する場合としては、例えば、施錠動作中に扉体3を開放するとともに、人手によってスライド部材72を押し下げるなどして係止部材70を施錠位置まで移動させた場合が考えられる。このように、係止部材70が施錠位置にあり、かつ、扉体3の開放中に回転体92(連係ピン93)が原点位置に到達した場合には、CPU101aは、ロックの解除を促すべくロック解除報知処理を実行する。つまり、扉体3が開放されているにも関わらず係止部材70が施錠位置にある場合には、遊技機1を施錠するにあたって、まず、係止部材70を解錠位置に移動させなければならない。したがって、このステップS508においては、ロック部材84を抑止位置から退避位置に移動させてロックを解除するとともに、係止部材70を施錠位置から解錠位置へと移動させることを促すメッセージを、液晶表示装置18に表示したり、あるいはスピーカー12,19から音声出力したりするためのコマンドを画像制御基板120に送信する。これにより、原点検出スイッチ入力処理が終了となる。
なお、上記ステップS507において、扉体3は開放中ではないと判定する場合というのは、回転体92(連係ピン93)が原点位置に到達したときに、係止部材70が施錠位置にあり、かつ、扉体3が閉じられている場合である。したがって、この場合には、遊技機1の施錠がしっかりとなされたものと判断し、当該原点検出スイッチ入力処理を終了することとなる。
以上のように、本実施形態においては、扉体開閉検出スイッチ98の検出信号に基づく扉体3の開閉状態と、係止部材位置検出スイッチ97の検出信号に基づく係止部材70の施錠状態とに基づいて種々の報知がなされるので、遊技機1が解錠されたままになってしまうことがない。
図31を用いて、施錠制御基板電断割込処理について説明する。
電源基板110が停電を検出すると、電断検知信号が施錠制御基板101に出力される。この電断検知信号を施錠制御基板101が受信すると、CPU101aは、以下の電断割込処理を行う。
(ステップS601)
CPU101aは、使用しているRAM101cのチェックサムを作成して保存する。
(ステップS602)
次に、CPU101aは、RAM101cへのアクセスを禁止に設定してRAM101cの内容を保護するとともに、その後、無限ループを行って電源ダウンに備える。この処理により、施錠制御基板101のRAM101cに設けられた正転フラグ記憶領域、逆転フラグ記憶領域、連係過程フラグ記憶領域、非連係過程フラグ記憶領域におけるフラグのON/OFF状況を記憶するようにしている。
なお、RAM101cは、不揮発性メモリによって構成することとしてもよいし、あるいは、RAM101cを揮発性メモリによって構成するとともに、バックアップ電源からの電力供給が可能な期間のみ、フラグのON/OFF状況を記憶するようにしてもよい。
いずれにしても、電源基板110からの電力供給が停止した場合には、電力供給停止時におけるRAM101cのフラグ状況を記憶するとともに、この電力供給停止時におけるフラグ状況が電源の投入時に読み出されればよい。
図32を用いて、施錠制御基板電源投入時処理について説明する。
(ステップS701)
電源が投入されて電源基板110から施錠制御基板101に電力供給が開始されると、CPU101aは、まず、初期化処理を行う。この初期化処理の中で、RAM101cへのアクセスが許可に設定される。
(ステップS702)
次に、CPU101aは、扉体開閉検出スイッチ98から検出信号が入力しているか否かを判定する。つまり、電力供給が開始されたときに、扉体3が開放されているか否かを判定する。その結果、扉体3が開放中であると判定した場合にはステップS709に処理を移し、扉体3は開放中ではないと判定した場合にはステップS703に処理を移す。
(ステップS703)
上記ステップS702において、扉体3は開放されていない(扉体3は閉じられている)と判定した場合には、CPU101aは、RAM101cの連係過程フラグ記憶領域にフラグがONしているか否かを判定する。つまり、ここでは、回転体92が図22(b)〜図22(c)の範囲内にあるときに、電力供給が停止されたか否かを判定することとなる。その結果、回転体92(連係ピン93)は連係過程にあると判定した場合にはステップS706に処理を移し、回転体92(連係ピン93)は連係過程にないと判定した場合にはステップS704に処理を移す。
(ステップS704)
上記ステップS703において、回転体92(連係ピン93)は連係過程にないと判定した場合には、CPU101aは、逆転フラグ記憶領域にフラグがONしているか否かを判定する。その結果、逆転フラグ記憶領域にフラグがONしていると判定した場合にはステップS711に処理を移し、逆転フラグ記憶領域にフラグはONしていないと判定した場合にはステップS705に処理を移す。
(ステップS705)
上記ステップS704において、逆転フラグ記憶領域にフラグはONしていないと判定した場合には、CPU101aは、正転フラグ記憶領域にフラグがONしているか否かを判定する。その結果、正転フラグ記憶領域にフラグがONしていると判定した場合にはステップS706に処理を移し、正転フラグ記憶領域にもフラグはONしていないと判定した場合には当該施錠制御基板電源投入時処理を終了する。
なお、遊技機1が適正に施錠されている状態で電力供給が停止し、その後、電力供給が開始された場合には、ステップS701→ステップS702→ステップS703→ステップS704→ステップS705と処理が移され、ステップS705で「NO」と判定されて施錠制御基板電源投入時処理が終了となる。
(ステップS706)
一方で、上記ステップS705で正転フラグ記憶領域にフラグがONしていると判定する場合というのは、扉体3が閉じられた状態で、回転体92(連係ピン93)が、図22(d)〜図22(b)の範囲内で正転方向に回転している場合である。この場合には、CPU101aは、駆動モーターMを正転するための駆動モーター正転コマンドを生成する。
また、扉体3が閉じられた状態(ステップS702の「NO」)で、回転体92(連係ピン93)が連係過程にある場合にも、当該ステップS706において駆動モーター正転コマンドが生成される。
(ステップS707)
次に、CPU101aは、上記ステップS706で生成された駆動モーター正転コマンドを所定の処理領域にセットする。これにより、上記ステップS2において駆動モーターMが通電され、駆動モーターMおよび回転体92が一体となって正転方向に回転することとなる。
(ステップS708)
次に、CPU101aは、施錠制御基板101のRAM101cに設けられた正転フラグ記憶領域にフラグをONして、当該施錠制御基板電源投入時処理を終了する。
以上のように、回転体92(連係ピン93)が連係過程にあるときや、回転体92(連係ピン93)が非連係過程において正転方向に回転しているときに電力供給が停止し、しかも、その後の電力供給の開始の際に扉体3が閉じられている場合には、駆動モーターMを正転方向に回転させるようにしている。これにより、施錠動作中に電力供給が停止した場合であっても、電力供給が再開したときに確実に遊技機1の施錠を完了させることが可能となる。
(ステップS709)
一方、上記ステップS702において、扉体3が開放中であると判定した場合には、CPU101aは、RAM101cの正転フラグ記憶領域または逆転フラグ記憶領域のいずれかにフラグがONしているかを判定する。つまり、ここでは、電力供給が停止したときに駆動モーターMが駆動していたか否かを判定する。その結果、いずれの記憶領域にもフラグがONしていないと判定した場合、つまり、回転体92(連係ピン93)が原点位置で停止していた場合には当該施錠制御基板電源投入時処理を終了する。この施錠制御基板電源投入時処理が終了すると、以後、図24〜図30に示す処理が所定の間隔(例えば4/1000秒ごと)で行われる。したがって、施錠制御基板電源投入時処理が終了すると、当該処理の後に行われる図27に示す扉体開閉検出スイッチ入力処理において、ステップS201で扉体3は開放中であると判定され、ステップS207で扉体開放報知処理が行われることとなる。これにより、扉体3が開放されていることが報知されることとなる。
(ステップS710)
また、上記ステップS709において、正転フラグ記憶領域または逆転フラグ記憶領域のいずれかにフラグがONしていると判定した場合には、CPU101aは、連係過程フラグ記憶領域にフラグがONしているか否かを判定する。つまり、上記ステップS703と同様に、回転体92が図22(b)〜図22(c)の範囲内にあるときに、電力供給が停止されたか否かを判定することとなる。その結果、回転体92(連係ピン93)は連係過程にあると判定した場合にはステップS711に処理を移し、回転体92(連係ピン93)は連係過程にないと判定した場合には上記ステップS706に処理を移す。
(ステップS711)
上記ステップS710において、回転体92(連係ピン93)が連係過程にあると判定した場合には、CPU101aは、駆動モーターMを逆転するための駆動モーター逆転コマンドを生成する。
(ステップS712)
次に、CPU101aは、上記ステップS711で生成された駆動モーター逆転コマンドを所定の処理領域にセットする。これにより、上記ステップS2において駆動モーターMが通電され、駆動モーターMおよび回転体92が一体となって逆転方向に回転することとなる。
(ステップS713)
次に、CPU101aは、施錠制御基板101のRAM101cに設けられた逆転フラグ記憶領域にフラグをONして、当該施錠制御基板電源投入時処理を終了する。なお、CPU101aは、逆転フラグ記憶領域にフラグをONする場合には、正転フラグ記憶領域のフラグをOFFする処理を同時に行っている。
なお、上記ステップS710で「YES」と判定されるのは、例えば、施錠動作中において、回転体92(連係ピン93)が連係過程(図22(b)〜図22(c)の範囲)にあるときに電力供給が断たれ、この電力供給が断たれている間に扉体3が開放された場合である。この場合には、駆動モーターMが逆転方向に回転するとともに、その後の処理において回転体92(連係ピン93)が原点位置で静止することとなる。
一方で、上記ステップS710で「NO」と判定されるのは、例えば、施錠動作中において、回転体92(連係ピン93)が非連係過程(図22(d)〜図22(b)の範囲)にあるときに電力供給が断たれ、この電力供給が断たれている間に扉体3が開放された場合である。このとき、例えば、回転体92(連係ピン93)が図22(e)に示す位置まで到達したところで、電力供給が断たれた場合には、ロック部材84によってスライド部材72の上方への移動が規制されている。ところが、電力供給が断たれている間にシリンダSに鍵を挿入して解錠操作を行うと、ロック部材84のロックが解除されて、スライド部材72が上方へ移動して係止部材70が解錠位置へと移動する。この状態で電力供給が開始されると、ステップS702→ステップS709→ステップS710→ステップS706という順に処理が実行される。
これに対して、例えば、回転体92(連係ピン93)が図22(a)〜図22(b)の範囲にあるときに電力供給が断たれた場合にも、上記と同様に、ステップS702→ステップS709→ステップS710→ステップS706という順に処理が実行される。そのため、扉体3が開放されているにも関わらず、駆動モーターMが正転方向に回転することとなる。ただし、回転体92(連係ピン93)が図22(b)に示す位置まで到達すると、図27に示す扉体開閉検出スイッチ入力処理においてステップS203〜ステップS207の処理が実行され、駆動モーターMは原点位置まで逆転方向に回転することとなる。
以上のように、施錠制御基板101における処理によれば、回転体92の位置変位状況を検出することにより、係止部材70の動作状況や位置状況が判別可能となり、これにより遊技機1の施錠動作状態が把握可能となる。また、鉤片82が被係止孔22に係止可能な範囲にあるか否か、すなわち、扉体3の開閉状態を検出するとともに、この扉体3の開閉状態と施錠動作状態とに基づいて、駆動モーターMを駆動または停止させる。
また、例えば、施錠動作中に電力供給が停止したり、あるいは電力供給の停止中に扉体3を開放したりした場合であっても、電力供給が開始されたときに施錠状態を確認するとともに、施錠状態に応じた処置がとられる。このように、扉体3の開閉状態と施錠動作状態とから、施錠が中途半端になりうると判断した場合に、駆動モーターMを所定の態様に駆動させることで、完全な施錠状態や解錠状態を創出することができる。
そして、扉体3が閉じられている場合であっても、遊技機1が施錠されていない場合には、液晶表示装置18やスピーカー12,19によって異常が報知されるので、これにより、施錠が中途半端になることがなくなり、隙間から工具を侵入させる等の不正行為を防止することが可能となる。
なお、本実施形態においては、係止部材70を構成するスライド部材72および鉤部材78が連動することにより施錠および解錠が行われるようにしている。つまり、係止部材70を複数の部材で構成し、これらが異なる動作をするようにしているが、例えば、スライド部材72および鉤部材78を一体に上下方向に移動するようにして係止部材70を構成してもよい。いずれにしても、解錠位置と施錠位置との間の移動によって、被係止孔22に対して係止したり、あるいはその係止状態が解除されたりすれば、係止部材70の詳細な構成は特に限定されない。したがって、例えば、係止部材70が直線運動ではなく、回転運動する構成であっても構わない。
また、本実施形態においては、支持体2に係止部材70が設けられ、透過部材保持枠5に被係止孔22が設けられているが、これとは逆に、透過部材保持枠5に係止部材70を設け、支持体2に被係止孔22を設けても構わない。また、遊技盤保持枠6に被係止孔22を設けるとともに、支持体2に係止部材70を設けたり、あるいは遊技盤保持枠6に係止部材70を設けるとともに、支持体2に被係止孔22を設けたりしてもよい。この場合には、支持体2や遊技盤保持枠6に対する透過部材保持枠5の施錠を、別の機構を用いて行えばよい。
いずれにしても、支持体2および扉体3のいずれか一方に被係止孔22が設けられ、いずれか他方に被係止孔22に係止する係止部材70が設けられればよい。
さらには、本実施形態においては、支持体2および扉体3を、矩形の囲繞空間を有する枠体で構成したが、これらは枠体に限らず、例えば板状の平面部材等で構成してもよい。
また、本実施形態においては、連係始点検出スイッチ94および連係終点検出スイッチ95からの検出信号と、駆動モーターMの回転方向とに基づいて、RAM101cの連係過程フラグ記憶領域および非連係過程フラグ記憶領域にフラグをON/OFFすることにより、回転体92(連係ピン93)が連係過程または非連係過程のいずれにあるかを検出するようにしている。しかしながら、例えば、マイクロスイッチやフォトセンサ等を用いることにより、必要なときに回転体92(連係ピン93)の位置を検出することができるようにしてもよい。いずれにしても、本発明の回転体位置検出手段は、上記の構成に限定されることなく、必要に応じて回転体が連係過程または非連係過程のいずれにあるかを検出することができるものであればよい。
また、本実施形態においては、各種のスイッチを磁気センサやマイクロスイッチ等によって構成したが、各スイッチの構成は特に問わない。したがって、本発明の扉体状態検出手段および係止部材位置検出手段も、マイクロスイッチに限らずフォトセンサ等、どのようなものを適用しても構わない。
また、本実施形態においては、駆動モーターMが正転方向および逆転方向の双方に回転可能な構成としたが、駆動モーターMは正転方向にのみ回転するものであってもよい。いずれにしても、扉体3の開閉状態と回転体92(連係ピン93)の回転位置状況とに応じて、駆動モーターMを所定の位置まで回転させたり、あるいはその回転を停止させたりするものであれば、その回転方向や停止位置等は特に限定されない。
例えば、駆動モーターMが正転方向にのみ回転することとし、しかも、施錠動作中に扉体3が開放された場合には、原点位置に到達するまで駆動モーターMを正転方向に回転し続けるようにしてもよい。このようにして、係止部材70が中途半端な位置に留まることがないようにした場合には、扉体3の開放状態において係止部材70が施錠位置に位置する可能性が高くなる。したがって、このような場合には、扉体3の開閉位置と係止部材70の位置とに基づいて報知処理を行うことの効果が一層発揮されることとなる。
また、本実施形態においては、施錠動作中に扉体3を開放した場合等、施錠が中途半端になりそうな状態では、駆動モーターMを適宜駆動することとしたが、例えば、駆動モーターMを完全に停止させるようにしてもよい。このようにしても、扉体3の開閉位置と係止部材70の位置とに基づいて報知処理がなされれば、その都度適当な対処が可能となり、施錠がなされないままになってしまうといった不具合が生じないからである。
また、本実施形態においては、施錠がなされていないことやロック解除を促すメッセージを表示または音声出力することとしたが、報知処理として、例えば、警報音を鳴らすようにしてもよく、報知の内容は特に限定されない。
また、本実施形態においては、原点検出スイッチ96を設けたが、原点検出スイッチ96は必須ではなく、例えば、連係終点検出スイッチ95から検出信号が入力したときに駆動モーターMを停止させるように制御しても構わない。
本発明は、係止部材70が施錠位置にあるかという情報と、扉体3が開放されているか閉じられているかという情報とに基づいて、報知制御を行う点に最大の特徴がある。したがって、これら2つの情報に基づいて行われる処理以外の他の処理は必須ではない。例えば、図30に示すように、係止部材70の位置と扉体3の開閉位置とに基づいて異常を報知したり、あるいは、ロックを解除するように報知したりすれば、その詳細な制御方法は特に限定されない。したがって、例えば、原点検出スイッチ96からの検出信号の入力を契機として報知制御を行うのではなく、常に(例えば4/1000秒ごとに)ステップS504〜ステップS508の処理を行うようにしてもよい。
なお、本実施形態における液晶表示装置18、スピーカー12,19が本発明の報知装置に相当する。
また、本実施形態において、CPU101aが実行する図30に示す原点検出スイッチ入力処理、特にはステップS506の異常報知処理およびステップS508のロック解除報知処理が、本発明の報知制御手段に相当する。
また、本実施形態における係止部材位置検出スイッチ97が本発明の係止部材位置検出手段に相当し、扉体開閉検出スイッチ98が本発明の扉体状態検出手段に相当する。
1 遊技機
2 支持体
3 扉体
12 スピーカー
18 液晶表示装置
19 スピーカー
22 本発明の被係止部を構成する被係止孔
70 係止部材
82 本発明の鉤部を構成する鉤片
84 ロック部材
92 回転体
97 係止部材位置検出スイッチ
98 扉体開閉検出スイッチ
101 施錠制御基板
101a CPU
101b ROM
101c RAM
M 駆動モーター

Claims (2)

  1. 支持体には扉体が回転可能に枢支され、前記扉体が前記支持体に対して閉じられた状態で、前記支持体または扉体のいずれか一方に設けられた鉤部が、前記支持体または扉体のいずれか他方に設けられた被係止部に係止されることにより、前記扉体の開放が抑止される遊技機の施錠装置において、
    前記鉤部を有し、前記鉤部が前記被係止部に係止する施錠位置および前記鉤部と前記被係止部との係止関係が断たれる解錠位置の間を移動可能な係止部材と、
    該係止部材の解錠位置から施錠位置への移動に連動して可動するとともに、前記係止部材が所定位置に到達したところで、前記係止部材の施錠位置から解錠位置への移動を規制するロック部材と、
    駆動モーターの回転動力によって回転するとともに、回転過程で前記係止部材を前記施錠位置から解錠位置まで移動させる回転体と、
    前記係止部材の位置を検出する係止部材位置検出手段と、
    前記扉体の開閉位置を検出する扉体状態検出手段と、
    前記係止部材位置検出手段および前記扉体状態検出手段の検出状況に応じて報知装置を制御する報知制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技機の施錠装置。
  2. 前記報知制御手段は、
    前記係止部材位置検出手段によって前記係止部材が前記施錠位置にあることが検出され、かつ、前記扉体状態検出手段によって前記扉体が支持体に対して所定位置まで閉じられていないことが検出されたときに報知装置によって報知させることを特徴とする請求項1記載の遊技機の施錠装置。

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