JP2011047390A - 作業車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】ディーゼルパティキュレートフィルタと酸化触媒をエンジンルーム内に配置するにあたり、エンジン高が高くならないように配置することを課題とする。
【解決手段】ディーゼルエンジンのシリンダー5から排出される排気ガス中の粒状化物質PMを捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ46bと、排気ガス中の未燃燃料を燃焼させる酸化触媒46aを設けるディーゼルエンジンEを備えた作業車両において、ディーゼルエンジンEに対していずれか一方側に酸化触媒46aを配置し、他方側にディーゼルパティキュレートフィルタ46bを配置して構成したことを特徴とする作業車両の構成とする。
【選択図】図6
【解決手段】ディーゼルエンジンのシリンダー5から排出される排気ガス中の粒状化物質PMを捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ46bと、排気ガス中の未燃燃料を燃焼させる酸化触媒46aを設けるディーゼルエンジンEを備えた作業車両において、ディーゼルエンジンEに対していずれか一方側に酸化触媒46aを配置し、他方側にディーゼルパティキュレートフィルタ46bを配置して構成したことを特徴とする作業車両の構成とする。
【選択図】図6
Description
この発明は、ディーゼルパティキュレートフィルタと酸化触媒を備えているディーゼルエンジンを備えた作業車両に関する。
ディーゼルパティキュレートフィルタと酸化触媒をエンジンルーム内に配置するにあたり、このディーゼルパティキュレートフィルタと酸化触媒を直線状に配置してエンジン上方に配置していた(例えば、特許文献1参照。)。
前述のような技術では、ディーゼルパティキュレートフィルタと酸化触媒からなる後処理装置が巨大化してしまい、このためエンジンルームを覆っているボンネットの高さが高くなり、運転席からの前方視界が悪くなるという問題点がある。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消する作業車両を提供することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、ディーゼルエンジンのシリンダー(5)から排出される排気ガス中の粒状化物質(PM)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)と、排気ガス中の未燃燃料を燃焼させる酸化触媒(46a)を設けるディーゼルエンジン(E)を備えた作業車両において、ディーゼルエンジン(E)に対していずれか一方側に酸化触媒(46a)を配置し、他方側にディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)を配置して構成したことを特徴とする作業車両としたものである。
すなわち、請求項1記載の発明では、ディーゼルエンジンのシリンダー(5)から排出される排気ガス中の粒状化物質(PM)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)と、排気ガス中の未燃燃料を燃焼させる酸化触媒(46a)を設けるディーゼルエンジン(E)を備えた作業車両において、ディーゼルエンジン(E)に対していずれか一方側に酸化触媒(46a)を配置し、他方側にディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)を配置して構成したことを特徴とする作業車両としたものである。
燃焼した排気ガスはディーゼルエンジンのシリンダー(5)から出ていくが、この途中で排気ガスはディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)を通過する。排気ガス中の未燃燃料は、酸化触媒(46a)で処理される。その後、排気ガスに含まれるPMは、ディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)で捕集される。
請求項2記載の発明では、前記ディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)と酸化触媒(46a)は、前方下位から後方上位にかけて斜め状態で配置したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両としたものである。
ディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)と酸化触媒(46a)は分離されており、エンジンの両側に設けている。
本発明は上述のごとく構成したので、請求項1記載の発明においては、エンジン高さが高くなるのを抑制できるようになる。
請求項2記載の発明においては、請求項1の効果に加え、運転席からの前方視界が悪くなるのを防止できるようになる。
請求項2記載の発明においては、請求項1の効果に加え、運転席からの前方視界が悪くなるのを防止できるようになる。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図である。蓄圧式燃料噴射装置は、例えば、多気筒ディーゼル機関に適用されるものであるが、ガソリン機関でもよい。そして、蓄圧式燃料噴射装置は、噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、このコモンレール1に取り付けられる圧力センサ2と、燃料タンク3より汲み上げた燃料を加圧してコモンレール1に圧送する高圧ポンプ4と、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料をエンジンEのシリンダー5内に噴射する燃料噴射ノズル6と、前記高圧ポンプ4と燃料噴射ノズル6等の動作を制御する制御装置(ECU)等から構成される。ECUとは、エンジンコントロールユニットの略称である。ECU100には本機側のCPU200が接続しており、互いに情報交換をしている。
図1は、蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図である。蓄圧式燃料噴射装置は、例えば、多気筒ディーゼル機関に適用されるものであるが、ガソリン機関でもよい。そして、蓄圧式燃料噴射装置は、噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、このコモンレール1に取り付けられる圧力センサ2と、燃料タンク3より汲み上げた燃料を加圧してコモンレール1に圧送する高圧ポンプ4と、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料をエンジンEのシリンダー5内に噴射する燃料噴射ノズル6と、前記高圧ポンプ4と燃料噴射ノズル6等の動作を制御する制御装置(ECU)等から構成される。ECUとは、エンジンコントロールユニットの略称である。ECU100には本機側のCPU200が接続しており、互いに情報交換をしている。
このように、コモンレール1は、エンジンEの各シリンダー5へ燃料を噴射するものであり、燃料供給を要求された圧力とするものである。
前記燃料タンク3内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ7を介してエンジンEで駆動される高圧ポンプ4に吸入され、この高圧ポンプ4によって加圧された高圧燃料は吐出通路8によりコモンレール1に導かれて蓄えられる。
前記燃料タンク3内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ7を介してエンジンEで駆動される高圧ポンプ4に吸入され、この高圧ポンプ4によって加圧された高圧燃料は吐出通路8によりコモンレール1に導かれて蓄えられる。
コモンレール1内の高圧燃料は各高圧燃料供給通路9により気筒数分の燃料噴射ノズル6に供給され、ECU100からの指令に基づき、各シリンダーに燃料噴射ノズル6が作動して、高圧燃料がエンジンEの各シルンダー5室内に噴射供給され、各燃料噴射ノズル6での余剰燃料(リターン燃料)は各リターン通路10により共通のリターン通路10へ導かれ、このリターン通路10によって燃料タンク3へ戻される。
また、コモンレール1内の燃料圧力(コモンレール圧)を制御するため高圧ポンプ4に圧力制御弁11が設けられており、この圧力制御弁11はECU100からのデューティ信号によって、高圧ポンプ4から燃料タンク3への余剰燃料のリターン通路10の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール1側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧を設定し、レール圧力センサ2により検出されるコモンレール圧が目標コモンレール圧と一致するよう、圧力制御弁11を介してコモンレール圧をフィードバック制御する構成としている。
作業車(農作業機)におけるコモンレール1を有するディーゼルエンジンEのECU100は、図2に示すように、回転数と出力トルクの関係において走行モードAと通常作業モードB及び重作業モードCの三種類の制御モードを有する構成としている。
走行モードAは、エンジン回転数の変動で出力も変動するドループ制御である。農作業を行わず移動走行する場合に使用するものである。例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができるものである。
通常作業モードBは、負荷が変動してもエンジン回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御である。通常の農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるときであり、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するときである。
重作業モードCは、通常作業モードBと同様に負荷が変動してもエンジン回転数一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に加え、負荷限界近くになると回転数を上昇させて出力を上げる重負荷制御を加えた制御である。特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがなく、効率の良い作業が可能となる。
これらの作業モードA,B,Cは、各作業モードA,B,Cを切り替え可能な作業モード切替スイッチの操作、又は農作業車(トラクター、コンバイン、田植機等)の走行変速レバーの変速操作、又は作業クラッチ(トラクターであればロータリであり、コンバインであれば刈取部、脱穀部である)の入り切り操作等によって切り替わるように構成する。
ディーゼルエンジンEでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジンE特有のノック音を低減し、騒音を低減することが可能な構成としている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回又は2回に限定して行われるものであったが、前記コモンレール1の蓄圧式燃料噴射装置を用いることで、エンジンEの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させ、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制できるようになる。また、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、排ガス中の窒素酸化物の量が減少するようになる。
図3は、前述のようなコモンレール1を有するディーゼルエンジンを搭載したトラクターの側面図を示し、図4はその平面図を示している。平面図においては、図3に示すキャビン14を省いた状態を示している。
トラクターは、機体の前後部に前輪12、12と後輪13、13を備え、機体の前部に搭載したエンジンEの回転動力をトランスミッションケースT内の変速装置によって適宜減速して、これら前輪12、12と後輪13、13に伝えるように構成している。
機体中央であってキャビン14内のハンドルポスト15にはステアリングハンドル16が支持され、その後方にはシート17が設けられている。ステアリングハンドル16の下方には、機体の進行方向を前後方向に切り換える前後進レバー18が設けられている。この前後進レバー18を前側に移動させると機体は前進し、後方へ移動させると後進する構成である。
また、ハンドルポスト15を挟んで前後進レバー18の反対側にはエンジン回転数を調節するアクセルレバー25が設けられ、またステップフロア19の右コーナー部には、同様にエンジン回転数を調節するアクセルペダル23と、左右の後輪13、13にブレーキを作動させる左右のブレーキペダル24L、24Rが設けられている。ステップフロア19の左コーナー部にはクラッチペダル20が設けられている構成である。
また、主変速レバー26はシート17の左前方部にあり、低速、中速、高速及び中立のいずれかの位置を選択できる副変速レバー27はその後方にあり、さらにその右側にPTO変速レバー28を設けている。さらに、シート17の右側には作業機21(ロータリ等)の高さを設定するポジションレバー29と圃場の耕耘深さを自動的に設定する自動耕深レバー30、これらのレバーの後に作業機21の右上げスイッチ31と右下げスイッチ32が配置され、さらにその後に作業機21の自動水平スイッチ33とバックアップスイッチ34が配置されている。バックアップスイッチ34は、機体が後進時において、作業機21を自動的に上昇させるものである。作業機21は、機体の後方にリンク22で連結されている構成である。トラクターは作業機21を駆動させて機体を走行させることで、圃場内の耕耘等の作業を行なうものである。21aは作業機21を昇降する油圧シリンダーである。
図5はエンジンのシリンダー5内への吸気と排気の模式図であり、4サイクルのディーゼルエンジンの実施例である。過給器TBの吸気タービン36により過給された空気は、エアクリーナー35から吸気タービン36、インタークーラー37を通過して吸気マニホールド38からシリンダー5内へ送られる構成である。39は吸気バルブであり、40はピストンである。48はカムでありロッカーアーム49を介して吸排気バルブ39、41を開閉させるものである。
シリンダー5内で燃焼した排ガスは、排気バルブ41から排気マニホールド42を通過した後、過給器TBの排気タービン45で過給器TBを駆動して排出される構成である。
このディーゼルエンジンは、排気ガスの一部を吸気側に混入させるためのEGR(排気再循環装置)回路44を有している。EGR回路で排気ガスの一部を吸気側に混入させることで酸素量(O2)を減らして、窒素酸化物Noxの発生を低減させるように構成している。ただし、EGR率が上昇しすぎると、逆に酸素量が少なくなって不完全燃焼になるので、燃焼状態によりEGR率を調節する必要がある。この調節は、EGRバルブ43にて行う。EGR回路44は、後述する後処理装置46下流側の排気管55と過給器TBの吸気タービン36上流側の吸入管56との間を接続している。また、EGR回路44の途中にはEGRクーラ57を設ける構成としている。このEGRバルブ43の開閉具合でシリンダー5内への排気ガスの還元量が変化する。
このディーゼルエンジンは、排気ガスの一部を吸気側に混入させるためのEGR(排気再循環装置)回路44を有している。EGR回路で排気ガスの一部を吸気側に混入させることで酸素量(O2)を減らして、窒素酸化物Noxの発生を低減させるように構成している。ただし、EGR率が上昇しすぎると、逆に酸素量が少なくなって不完全燃焼になるので、燃焼状態によりEGR率を調節する必要がある。この調節は、EGRバルブ43にて行う。EGR回路44は、後述する後処理装置46下流側の排気管55と過給器TBの吸気タービン36上流側の吸入管56との間を接続している。また、EGR回路44の途中にはEGRクーラ57を設ける構成としている。このEGRバルブ43の開閉具合でシリンダー5内への排気ガスの還元量が変化する。
排気タービン45を通過後の排気ガスは、後処理装置46を通過してマフラー50から大気中に排出される。後処理装置46は、酸化触媒(DOC)46aとディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)46bとから構成されている。
酸化触媒(DOC)は不燃物室を燃焼させるものであり、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)は粒状化物室(PM)を捕集するためのものである。前記EGRバルブ43と絞り弁47については、ECU100により制御される構成である。後処理装置46はディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)46bのみで構成してもよい、酸化触媒(DOC)46aを設けると不燃物質が燃焼するので、よりクリーンな排気ガスとなる。
DPF46bは、排気ガスの温度が低い状態(低負荷)が長時間続くと、PMが溜まってきて能力の低下が懸念される。そこで、後処理装置46の下手側に絞り弁47を設け、この絞り弁47を絞るとDPF46b内の圧力が高く保持されるので温度も高くなる。これにより、高い温度の影響により、DPF46bの再生が可能となる。即ち、高い温度の排気ガスがDPF46bを通過すると、DPF46b内に存在しているPMが焼き飛ばされることでDPF46bが再生される。
DPF46bを再生させるためのDPF再生運転としては、EGRバルブ43と絞り弁47の両方を絞る。そして、燃料噴射タイミングのリタード(遅角)と合わせてDPF46b内のガス温度を上昇させ、DPF46bが再生に入るようにする。これにより、燃料のアフター噴射(排気ガス温度を上昇させるため)が不要となったり、アフター噴射の回数を減らすことができるようになるので、燃料消費量を抑制できて環境にもよい。
このようなDPF再生運転を行うための条件としては、後処理装置46の上手側に圧力センサ52を設けておいて、この圧力センサ52の値が所定値以上になるとDPF46b内にPMが蓄積して抵抗となっている状態なので、DPF再生運転を行うようにする。
また、DPF再生運転に入った状態が長時間続くと、過熱状態となってしまいDPF46bが損傷してしまう。そこで、後処理装置46の下手側に温度センサ53を設け、この温度センサ53の値が所定値を超えるとDPF再生運転を止めて通常運転に戻るようにする。
通常の運転は、EGRバルブ43と絞り弁47を同時に制御してEGR量を適宜コントロールするようにする。特に、絞り弁47を有することで、DPF46b内のガス温度を高く保持することができるようになる。
前述のような構成としたことで、吸気スロットルが不要となる。即ち、過給器付き機関では吸気側圧力が高いので、EGRガス量を確保するために排気絞り弁または吸気スロットルを設け、EGRバルブと連動した制御が必要となるが、このようなシステムが不要となる。
また、DPF46b下流の排気ガスを取り出すために、過給器TBの汚れに伴う性能劣化を生じることを防止できるようになる。そして、EGRガスはEGRクーラ57で冷却されるため、NOx低減に対して効果が大きくなる。
前述したように、DPFの再生運転を行なうDPF強制再生モードにおいては、排気絞り弁47を絞り、ON−OFF制御によってEGRバルブ43を全閉とするように構成する。したがって、排気ガスの還元が行なわれないのでNOが増加し、このNOが酸化触媒(DOC)46aによってNO2に転換され、DPF46bの再生が促進されるようになる。
また、DPF46bの強制再生中において、エンジン回転がローアイドルに移行した場合は、前記EGRバルブ43を全開とする。DPF46bの下流側には温度センサ53を設けているので、この温度センサ53による検出値が所定値以上に上昇したことも条件に加えるようにしてもよい。
前述のように構成している後処理装置46において、トラクターのどこに搭載するかが問題となる。そこで、図6に示すような配置とする。具体的にはボンネット62で覆っているエンジンルーム61内に搭載しているエンジンEの上方に配置する構成とする。この場合、後処理装置46は前下がり状態で搭載する構成とする。これに合わせて、ボンネット62についても前下がりの形状とする。これにより、シート17に着座している運転者からの目線Sによりトラクター前方の視界が確保できて、良好な作業が可能となる。
また、図6の平面視を図7に示しているが、前記後処理装置46を構成するDOC46aとDPF46bにおいて、エンジンEを挟んで左側に上流側のDOC46aを配置し、右側に下流側のDPF46bを配置する構成とする。これにより、エンジンルーム61内にDOC46aとDPF46bがコンパクトに配置可能となる。
図8についてもエンジンルーム61内に後処理装置46を配置する場合の別形態である。
ラジエータ63の側方からパイプ状のフレーム63aを立設して設け、燃料タンク67を支持するステー65との間に上部ステー66を構成し、この上部ステー66から固定バンド68で後処理装置46(DOC46a,DPF46b)を吊り下げる構成とする。前記ステー65は燃料タンク67を支持するものであるが、燃料タンクが別の場所にあるものについては、エンジン以外の別の構成部品からステーを構成する。
ラジエータ63の側方からパイプ状のフレーム63aを立設して設け、燃料タンク67を支持するステー65との間に上部ステー66を構成し、この上部ステー66から固定バンド68で後処理装置46(DOC46a,DPF46b)を吊り下げる構成とする。前記ステー65は燃料タンク67を支持するものであるが、燃料タンクが別の場所にあるものについては、エンジン以外の別の構成部品からステーを構成する。
これにより、エンジンからステーを構成してDPF46bを搭載しないので、エンジンEの歪みを防止できるようになる。図9はDPF46bをエンジンに構成しているステー70に支持するものであるが、このような構成であっても前述した図8のような構成であっても、エンジンEとDPF46bとの間に遮熱板69を設ける構成とする。これにより、エンジンの上部をDPF46bの熱から守ることが可能となる。また、この遮熱板69については、燃料の飛散防止板も兼ねる構成としている。また、遮熱板69は冷却ファン69から起風される冷却風の案内板も兼ねる構成としているので、エンジンEの冷却効率が向上するようになる。
図10はキャビン14前方の左側下方にDPF46bを配置する構成である。このため、キャビン14のクラッチペダル近傍の壁71を内側に凹ませる構成としている。また、図10(b),図10(c)のように、DPF46bを配置することにより、ボンネット74の左側面72の一部の壁73を外側に向かって膨らませるように構成する。排気管75は、後輪13とトラクターボデーとの間を通過させてキャビン14の上部から排気ガスを排出する構成としている。このように、エンジンルーム内の配置を大きく変更することなくDPF46bを搭載可能となる。
また、図10の変形例として、図11のような配置としてもよい。即ち、従来のキャビン内空間の一部を仕切壁76で仕切ってDPF46bを配置するように構成する。このため、シート17の位置は、機体中心よりも右側に寄る結果となる。そして、DPF46b上方のキャビン内空間には、操作レバーやスイッチ等を集中配置するように構成する。
図12は、エンジンルーム内にDOC46aとDPF46bをコンパクトに配置するための別の構成である。このため、DOC46aとDPF46bの上部は、ボンネット74の形状に合わせる構成としている。そして、後処理装置(DOC46aとDPF46b)の前部はエンジンEに固定し、後部はキャビン14の前フレーム77に固定する構成としている。また、排気管79は、キャビン14のステップフロア19下方を通過してフェンダ78の下方に沿って機体後方まで伸びている構成である。この排気管79については、図示はしていないが、DPF46bの出口から二分割していて、左右対称な構成としている。図13については、キャビン14の前フレーム80内に排気管79を通過させる構成としている。この図13の場合も、排気管79は左右対称となっている。そして、DOC46aとDPF46bの外周は、断熱材74aで覆う構成としている。
また、キャビン14とエンジンEとの間に後処理装置(DOC46a,DPF46b)を支持する場合において、後処理装置(DOC46a,DPF46b)はキャビン14側にて支持して、エンジンE側についてはフレキシブル管にて接続する構成とする。これにより、エンジンEからの振動が直接後処理装置(DOC46a,DPF46b)に伝わるのを防止できるようになる。また、キャビン14については、本機側に対して防振ゴムでマウントされているので、キャビン14側からの振動が後処理装置(DOC46a,DPF46b)に伝わるのを抑制可能となる。これにより、排気系の故障を低減可能となる。
図15は、現在のオイルタンクの位置にDPF46bを配置し、オイルタンク80はエンジンルーム内の後部上方に空間部に配置する構成とする。これにより、エンジンルーム内にDPF46bの熱がこもるのを防止できるようになる。
図16において、符号82は従来のマフラーの位置を示している。この実施例では、この従来のマフラーの位置に後処理装置(DOC46a,DPF46b)を配置する構成としている。DOC46とDPF46bは直列配置で一体の構成としている。後処理装置(DOC46a,DPF46b)を支持するブラケット81は、排気マニホールド83に設けたフランジ84に固定している。そして、バンド85で締め付けている。後処理装置を搭載する場合においては、通常はマフラーは必要ないが、消音効果の関係でマフラーを使用する場合においては、排気管の途中にマフラー87を構成する。これにより、農業機械において、基本構成を変更することなく後処理装置(DOC46a,DPF46b)を搭載可能となる。
また、図16において、後処理装置の入口は円錐形状αとすることで、低圧損でガスの良好な拡散性を確保可能となる。後処理装置の出口側は、後処理装置の軸線βに対して略直角方向の横出し方式とすることで、DPF46bの搭載性が向上するようになる。
図17は前述した図16の変形例である。後処理装置の入口側は、横入力方式としている。これにより、大容量の後処理装置(DOC46a,DPF46b)を搭載可能となる。
図18も前述した図16の変形例である。酸化触媒(DOC)46aは、低圧損基材(触媒担体)で小径長尺の構成とする。DOC46aは、排気マニホールド83に近接配置し、過給器TBの上流側に配置している。このため、DOC46aは排気ガス温度の高い状態にあるために、その機能が向上している。そして、DPF46bは、過給器TBの下流側に配置するが、前述のごとくDOC46aの機能が向上しているため、DPF46bの長さを短くすることが可能となる。したがって、DPF46bは、エンジンルーム内の幅に対して短くなるために、エンジンクランク軸の長手方向に対して、エンジン上部の横方向に配置可能となる。
前記DOC46aの触媒担体は、セラミックハニカムで、大き目のセル構造で壁厚が小さい構造のものとする。例えば、5/300(5mil/300cpsi)とする。このとき、5:壁厚さ1/1000インチ,300:セル数300セル/1インチ角である。5/300は、一般的な8/300、6/400よりも低圧損な構成である。
トラクターやコンバイン等の農作業機を始め一般車両にも利用可能である。
5 ディーゼルエンジンのシリンダー
46a 酸化触媒
46b ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)
E ディーゼルエンジン
PM 粒状化物質
46a 酸化触媒
46b ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)
E ディーゼルエンジン
PM 粒状化物質
Claims (2)
- ディーゼルエンジンのシリンダー(5)から排出される排気ガス中の粒状化物質(PM)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)と、排気ガス中の未燃燃料を燃焼させる酸化触媒(46a)を設けるディーゼルエンジン(E)を備えた作業車両において、ディーゼルエンジン(E)に対していずれか一方側に酸化触媒(46a)を配置し、他方側にディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)を配置して構成したことを特徴とする作業車両。
- 前記ディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)と酸化触媒(46a)は、前方下位から後方上位にかけて斜め状態で配置したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
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Cited By (15)
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