JP5315955B2 - トラクタ - Google Patents

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この発明は、農業機械であるトラクタに関する。
従来から機体に装着している作業機の状態を判定して、エンジンの出力を標準モード又は省エネモードに切り換える構成は公知である(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−76649号公報
前述の公知技術は、作業機の状態でエンジンの出力を標準モード又は省エネモードに切り換える構成であるので、作業機の状態が負荷がかかるものとして標準モードにしていても、実際には負荷が作用せずに燃料消費を無駄にしてしまうことがある。また、作業機の状態が負荷がかからないものとして省エネモードにしていても、実際に大きな負荷が作用してしまうとエンジン停止という事態が生じてしまう。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、コモンレール(1)を備えたエンジン(E)と該エンジン(E)の制御を行うECU(100)、及び作業機(21)を搭載したトラクタにおいて、
前記作業機(21)の圃場での耕耘深さを自動的に設定する耕深設定手段(30)と、該耕深設定手段(30)の機能を入り状態とする自動耕深スイッチ(30a)と、耕深を維持して車速を変更する耕深優先又は車速を維持して耕深を変更する車速優先のいずれか一方を選択する選択スイッチ(30b)を設け、前記選択スイッチ(30b)により耕深優先又は車速優先のいずれか一方が選択された状態で作業機(21)を駆動して作業走行が開始されると、ECU(100)はエンジンの負荷率を検出して本機側の制御装置(200)に送信し、制御装置(200)は耕深を維持するための車速、又は車速を維持するための耕深を算出する構成とし、
前記ECU(100)内にはエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能曲線を少なくとも標準モードライン(L1)と低燃費モードライン(L2)とから構成し、
手動で標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)の選択を燃費モード変更手段(36)で行う場合において、
手動で低燃費モードライン(L2)を選択しているときは、その後は自動でエンジン回転数が最大トルク点(T2)よりも下がると自動的に標準モードライン(L1)に切り換り、この標準モードライン(L1)に移行中、エンジン回転数が最大トルク点(T1)よりも所定回転数以上上昇すると、自動的に元の低燃費モードライン(L2)に戻るように構成し、
自動で標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)が選択される作業を開始して作業走行を行う場合において、
前記作業機(21)の耕深深さに応じて標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)を自動的に選択し、耕深深さに変えて作業走行時の車速に応じて標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)を自動的に選択し、
前記作業機(21)の耕深深さが所定値よりも浅い場合は、自動的に低燃費モードライン(L2)に切り換え、作業機(21)の耕深深さが所定値よりも深い場合は、自動的に標準モードライン(L1)に切り換えるように構成し、前記耕深深さの条件に変えて作業時の車速で標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)を自動的に選択するときは、作業時の車速が所定値以下では自動的に低燃費モードライン(L2)に切り換え、作業時の車速が所定値以上では自動的に標準モードライン(L1)に切り換えるように構成し、
路上走行時には車速にかかわらず低燃費モードライン(L2)に切り換える構成とし、この低燃費モードライン(L2)に切り換え後は、路上走行の車速が速い場合は最大トルク点(T2a)を高くしたライン(L2a)とし、車速が遅い場合は最大トルク点(T2b)を低くしたライン(L2b)としたことを特徴とするトラクタとしたものである。
手動で標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)の選択を燃費モード変更手段(36)で行う場合において、手動で低燃費モードライン(L2)を選択しているときは、その後は自動でエンジン回転数が最大トルク点(T2)よりも下がると自動的に標準モードライン(L1)に切り換り、この標準モードライン(L1)に移行中、エンジン回転数が最大トルク点(T1)よりも所定回転数以上上昇すると、自動的に元の低燃費モードライン(L2)に戻る。
自動で標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)が選択される作業を開始して作業走行を行う場合において、作業機(21)の耕深深さに応じて標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)を自動的に選択する。耕深深さの条件に変えて作業時の車速で標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)を自動的に選択する。
作業機(21)の耕深深さが所定値よりも浅い場合は、自動的に低燃費モードライン(L2)に切り換え、作業機(21)の耕深深さが所定値よりも深い場合は、自動的に標準モードライン(L1)に切り換える。
耕深深さの条件に変えて作業時の車速で標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)を自動的に選択するときは、作業時の車速が所定値以下では自動的に低燃費モードライン(L2)に切り換え、作業時の車速が所定値以上では自動的に標準モードライン(L1)に切り換わる。
路上走行時には車速にかかわらず低燃費モードライン(L2)に切り換える。この低燃費モードライン(L2)に切り換え後は、路上走行の車速が速い場合は最大トルク点(T2a)を高くしたライン(L2a)とし、車速が遅い場合は最大トルク点(T2b)を低くしたライン(L2b)とする。
請求項2に記載の発明では、負荷が変動してもエンジン回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に切り換えられている状態であって低燃費モードライン(L2)を選択している場合、エンジン負荷率が90%を超えると、標準モードライン(L1)に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のトラクタとしたものである。
アイソクロナス制御に切り換えられている状態であって低燃費モードライン(L2)を選択している場合、エンジン負荷率が90%を超えると、標準モードライン(L1)に切り換える。
本発明は上述のごとく構成したので、請求項1記載の発明においては、燃費モード変更手段(36)で低燃費モードライン(L2)を選択していても、エンジン回転数が最大トルク点(T2)よりも下がると自動的に標準モードライン(L1)に切り換わるので、急な負荷が作用してもエンジン回転数の大幅なダウンやエンストを防止することができるようになる。また、標準モードライン(L1)に移行中において、エンジン回転数が最大トルク点(T1)よりも所定回転数以上上昇すると、自動的に元の低燃費モードライン(L2)に戻るので、燃料消費を抑制可能となる。また、作業機(21)の耕深深さが所定値よりも浅い場合は、自動的に低燃費モードライン(L2)に切り換わり、作業機(21)の耕深深さが所定値よりも深い場合は、自動的に標準モードライン(L1)に切り換わる。
耕深深さの条件に変えて作業時の車速で標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)を自動的に選択するときは、作業時の車速が所定値以下では自動的に低燃費モードライン(L2)に切り換え、作業時の車速が所定値以上では自動的に標準モードライン(L1)に切り換わる。これにより、作業に応じたトルクが選択され、効率の良い燃料消費及び作業が可能となる。
路上走行時には車速にかかわらず低燃費モードライン(L2)に切り換える。この低燃費モードライン(L2)に切り換え後は、路上走行の車速が速い場合は最大トルク点(T2a)を高くしたライン(L2a)とし、車速が遅い場合は最大トルク点(T2b)を低くしたライン(L2b)とする。これにより、さらに燃料消費が抑制できる。
請求項2記載の発明においては、請求項1の効果に加え、アイソクロナス制御に切り換えられている状態であって低燃費モードライン(L2)を選択している場合、エンジン負荷率が90%を超えると、標準モードライン(L1)に切り換えるので、様々な条件で低燃費モードライン(L2)を選択可能となり、燃料消費を抑制できる。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図である。蓄圧式燃料噴射装置は、例えば、多気筒ディーゼル機関に適用されるものであるが、ガソリン機関でもよい。そして、蓄圧式燃料噴射装置は、噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、このコモンレール1に取り付けられる圧力センサ2と、燃料タンク3より汲み上げた燃料を加圧してコモンレール1に圧送する高圧ポンプ4と、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料をエンジンEのシリンダー5内に噴射する燃料噴射ノズル6と、前記高圧ポンプ4と燃料噴射ノズル6等の動作を制御する制御装置(ECU)等から構成される。ECUとは、エンジンコントロールユニットの略称である。
このように、コモンレール1はエンジンEの各シリンダー5へ燃料を噴射するものであり、燃料供給を要求された圧力とするものである。
前記燃料タンク3内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ7を介してエンジンEで駆動される高圧ポンプ4に吸入され、この高圧ポンプ4によって加圧された高圧燃料は吐出通路8によりコモンレール1に導かれて蓄えられる。
コモンレール1内の高圧燃料は各高圧燃料供給通路9により気筒数分の燃料噴射ノズル6に供給され、ECU100からの指令に基づき、各シリンダーに燃料噴射ノズル6が作動して、高圧燃料がエンジンEの各シルンダー5室内に噴射供給され、各燃料噴射ノズル6での余剰燃料(リターン燃料)は各リターン通路10により共通のリターン通路10へ導かれ、このリターン通路10によって燃料タンク3へ戻される。
また、コモンレール1内の燃料圧力(コモンレール圧)を制御するため高圧ポンプ4に圧力制御弁11が設けられており、この圧力制御弁11はECU100からのデューティ信号によって、高圧ポンプ4から燃料タンク3への余剰燃料のリターン通路10の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール1側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧を設定し、レール圧力センサ2により検出されるコモンレール圧が目標コモンレール圧と一致するよう、圧力制御弁11を介してコモンレール圧をフィードバック制御する構成としている。
作業車(農作業機)におけるコモンレール1を有するディーゼルエンジンEのECU100は、図2に示すように、回転数と出力トルクの関係において走行モードAと通常作業モードB及び重作業モードCの三種類の制御モードを有する構成としている。
走行モードAは、エンジン回転数の変動で出力も変動するドループ制御である。農作業を行わず移動走行する場合に使用するものである。例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができるものである。
通常作業モードBは、負荷が変動してもエンジン回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御である。通常の農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるときであり、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するときである。
重作業モードCは、通常作業モードBと同様に負荷が変動してもエンジン回転数一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に加え、負荷限界近くになると回転数を上昇させて出力を上げる重負荷制御を加えた制御である。特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがなく、効率の良い作業が可能となる。
これらの作業モードA,B,Cは、各作業モードA,B,Cを切り替え可能な作業モード切替スイッチの操作、又は農作業車(トラクター、コンバイン、田植機等)の走行変速レバーの変速操作、又は作業クラッチ(トラクターであればロータリであり、コンバインであれば刈取部、脱穀部である)の入り切り操作等によって切り替わるように構成する。
ディーゼルエンジンEでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジンE特有のノック音を低減し、騒音を低減することが可能な構成としている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回又は2回に限定して行われるものであったが、前記コモンレール1の蓄圧式燃料噴射装置を用いることで、エンジンEの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させ、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制できるようになる。また、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、排ガス中の窒素酸化物の量が減少するようになる。
図3は、前述のようなコモンレール1を有するディーゼルエンジンを搭載したトラクターの側面図を示し、図4はその平面図を示している。平面図においては、図3に示すキャビン14を省いた状態を示している。
トラクターは、機体の前後部に前輪12、12と後輪13、13を備え、機体の前部に搭載したエンジンEの回転動力をトランスミッションケース35内の変速装置によって適宜減速して、これら前輪12、12と後輪13、13に伝えるように構成している。
機体中央であってキャビン14内のハンドルポスト15にはステアリングハンドル16が支持され、その後方にはシート17が設けられている。ステアリングハンドル16の下方には、機体の進行方向を前後方向に切り換える前後進レバー18が設けられている。この前後進レバー18を前側に移動させると機体は前進し、後方へ移動させると後進する構成である。
また、ハンドルポスト15を挟んで前後進レバー18の反対側にはエンジン回転数を調節するアクセルレバー25が設けられ、またステップフロア19の右コーナー部には、同様にエンジン回転数を調節するアクセルペダル23と、左右の後輪13、13にブレーキを作動させる左右のブレーキペダル24L、24Rが設けられている。ステップフロア19の左コーナー部にはクラッチペダル20が設けられている構成である。
また、主変速レバー26はシート17の左前方部にあり、低速、中速、高速及び中立のいずれかの位置を選択できる副変速レバー27はその後方にあり、さらにその右側にPTO変速レバー28を設けている。さらに、シート17の右側には作業機21(ロータリ等)の高さを設定するポジションレバー29と圃場の耕耘深さを自動的に設定する自動耕深レバー30、これらのレバーの後に作業機21の右上げスイッチ31と右下げスイッチ32が配置され、さらにその後に作業機21の自動水平スイッチ33とバックアップスイッチ34が配置されている。バックアップスイッチ34は、機体が後進時において、作業機21を自動的に上昇させるものである。作業機21は、機体の後方にリンク22で連結されている構成である。トラクターは作業機21を駆動させて機体を走行させることで、圃場内の耕耘等の作業を行なうものである。21aは作業機21を昇降する油圧シリンダである。
図1に示しているECU100には本機側の制御装置200が接続している。この制御装置200には、圃場の耕耘深さを自動的に設定する耕深設定手段(自動耕深レバー)30、耕深設定手段30の機能を入り状態とする自動耕深スイッチ30a、耕深優先又は車速優先のいずれか一方を選択する選択スイッチ(30b)、及びモニター(M)が接続している。また、図4にはこれらの配置位置が示されている。
そして、前記自動耕深スイッチ30aが入り状態のときに前記選択スイッチ30bにより耕深優先又は車速優先のいずれか一方が選択された状態で作業機21を駆動して作業走行が開始されると、ECU100はエンジンの負荷率を検出して本機側の制御装置200に送信し、制御装置200は耕深を維持するための車速、又は車速を維持するための耕深を算出してモニターMに表示する構成としている。エンジンの負荷状態は、燃料の噴射状態とエンジン回転数センサE1から検出する構成としているが、その他の手段でもよい。
これにより、耕深を維持するための適正な車速、又は車速を維持するための適正な耕深がモニターMに表示されるので、エンジンEに負担を増すことなく良好な作業が可能となる。また、燃料の過剰な消費を抑制可能となる。特に、エンジンにはコモンレール1を搭載しているので、適正な車速を維持するための燃料噴射制御が精度良く行われるようになり、燃費も改善される。
また、自動耕深スイッチ30aが切り状態のときには、エンジンEの負荷状態をモニターMに表示する構成としている。これにより、自動耕深スイッチ30aが切り状態のときには、エンジンEの負荷状態をモニターMに表示するので、作業者はエンジンEの負荷状態を容易に確認することができ、状況によっては自動耕深スイッチ30aと選択スイッチ30bを入り状態として、耕深を維持するための適正な車速、又は車速を維持するための適正な耕深を速やかに把握可能となる。
図5はエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能カーブであり、ラインL1が標準モードを示し、ラインL2が低燃費モードを示している。標準モードラインL1の最大トルク点がT1で、低燃費モードラインL2の最大トルク点がT2である。この標準モードラインL1と低燃費モードラインL2の切り換え選択は、燃費モードダイヤル36(図4)で行う構成とする。
低燃費モードラインL2を選択しているときにおいて、エンジン回転数が最大トルク点T2以下になると、自動的に標準モードラインL1に切り換わる構成とする。これにより、低負荷時には燃費が向上するとともに、高負荷時には急激なエンジン回転数低下を防止して、エンジン回転数の失速を防止し、いわゆるエンジン回転の粘りを発揮することが可能となる。
そして、標準モードラインL1において、最大トルク点T1よりもエンジン回転数が大きくなると(例えば500rpm)、自動的に元の低燃費モードラインL2に戻す構成とする。これにより、低負荷時には再び自動的に低燃費モードラインL2になるので、燃費が向上するようになる。コモンレール1を搭載しているエンジンEにおいては、前述のごとくECU100で燃料噴射制御を行うので、標準モードラインL1と低燃費モードラインL2の切換及び制御が精度よく実行可能となる。
燃費モードダイヤル36で標準モードラインL1を選択しているときにおいて、最大トルク点T1よりもエンジン回転数が大きくなると(例えば500rpm)、自動的に低燃費モードラインL2に移行するように構成する。これにより、無駄な燃料消費を自動的に抑制可能となる。
そして、低燃費モードラインL2に移行中、エンジン回転数が最大トルク点T2以下になると、自動的に標準モードラインL1に切り換わる構成とする。これにより、負荷が作用した場合にエンジンストールを防止することが可能となる。 図6について説明する。前述のような低燃費モードラインL2の実現方法はいろいろあるが、図6の構成では噴射タイミングを進角させることで実現させている。そして、ECU100内には低燃費モードラインL2のマップと標準モードラインL1のマップが記憶されている。そして、作業機21(ロータリ等)の耕深深さが所定値よりも浅く負荷が軽いと推定される場合は、自動的に低燃費モードラインL2に切り換え、耕深深さが所定値よりも深く負荷が大きい推定される場合は、自動的に標準モードラインL1に切り換える構成とする。また、前記耕深深さに変えて、トラクタの車速に応じて自動的に切り換えるように構成してもよい。即ち、車速が所定値以下では自動的に低燃費モードラインL2を選択し、車速が所定値以上では自動的に標準モードラインL1を選択する構成とする。このように、作業の状況によって自動的に低燃費モードラインL2と標準モードラインL1が切り換ることで、作業状況による最適な燃費が選択されるようになる。
また、図7に示すように、路上走行時には自動的に低燃費モードラインL2を選択する構成とし、さらに、車速によってトルクリミットの変更を行う構成とする。即ち、車速が速い場合は最大トルク点T2aが高いラインL2aとし、車速が遅い場合は最大トルク点T2bが低いラインL2bとなるように構成する。このラインL2aとラインL2b間の切り換えは、車速に応じてリニヤに切り換える構成とする。これにより、さらなる燃料消費が抑制可能となる。
図8は低燃費モードラインL2及び標準モードラインL1の切り換えの別実施例を示している。即ち、機体が旋回時や後退時において、自動的に低燃費モードラインL2を選択することで燃料消費を抑制するように構成してもよい。また、アイソクロナス制御で低燃費モードラインL2を選択している場合、エンジン負荷率が90%を越えると自動的に標準モードラインL1に切り換える構成とする。また、標準モードラインL1のときにおいて、エンジン負荷率が50%以下になると、自動的に低燃費モードラインL2を選択する構成とする。これにより、様々な条件での低燃費モードラインL2選択が可能となり、燃料消費を抑制することが可能となる。
図9の後処理装置37について説明する。エンジンのシリンダー5内から排出された排気ガスは、後処理装置37を通過してマフラーから大気中に排出される。後処理装置37は、酸化触媒(DOC)38とディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)39とから構成されている。
酸化触媒(DOC)38は不燃物室を燃焼させるものであり、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)39は粒子状物質(PM)を捕集するためのものである。
DPF39は、排気ガスの温度が低い状態(低負荷)が長時間続くと、PMが溜まってきて能力の低下が懸念される。そこで、図9に示すような方法でDPF39を再生させる制御を行う構成とする。DPF39の再生の条件は、後処理装置37の前圧力センサ40と後圧力センサ41の圧力差が所定値以上になると、DPF39の再生を行う構成とする。このとき、運転者に警告を出してDPF39の再生を促す。DPF39の再生は、機体を停車させてエンジンを空運転させることで行う。
このようなDPF39の再生運転時には、DPF39内のPMに着火して異常燃焼を起こしてしまうことがある。そこで、後処理装置37の前温度センサ42と後温度センサ43の温度差が所定値以上になると異常燃焼の可能性があるので、後処理装置37の前バルブ44と後バルブ45を閉じる構成とする。これにより、後処理装置37内の酸素が無くなるので、PMの異常燃焼を防止することが可能となる。また、このようなDPF39の再生運転時には、インタークーラを通過させないバイパス経路を通過させる構成とする。これにより、DPF39が再生可能な温度までの上昇時間が短くなり、能率が向上するようになる。
図9(b)に示すように、ワンタッチ式金具46で酸化触媒(DOC)38と(DPF)39とを分割可能にすることで、保守管理が容易となる。
排気ガスの一部を吸気側に還元するEGRにおいて、従来は排気マニホールドとEGRクーラとを接続する構成としていたので、過給器のタービン回転数が低下し、ブーストダウンを起こしていた。そこで、過給器の排気側からEGRクーラへ排気ガスを送り込む構成とする。これにより、EGR構成による過給器タービン回転数低下、ブーストダウン、出力低下を防止できるようになる。
また、EGRクーラを通過したガスは、吸気マニホールドに還元していたが、過給器タービンの吸気側に還元する構成とする。これにより、過給器タービンの回転とブーストを維持できるので、出力低下を防止できるようになる。
図10はエンジンEの全体図を示している。47は吸気マニホールド、48は過給器(ターボ)、49はEGRバルブ、50はEGRクーラ、51はリードバルブ(逆止弁)、52は排気マニホールドを示している。このように、EGR配管のEGRクーラ50と排気マニホールド52との間に、リードバルブ(逆止弁)51を装備することを特徴としている。リードバルブ(逆止弁)51が無い場合、EGRクーラ50内の容積部分が排気のエネルギーを吸収してしまい、過給器(ターボ)の性能が低下してしまう。しかし、リードバルブ(逆止弁)51を配置することで、EGRクーラ50へ無駄なエネルギーが吸収されないようにし、EGR配管追加による過給器(ターボ)性能の低下を防止できるようになる。
図11に示すように、前述したDPF39を過給器(ターボ)48の下方に配置する構成とする。これにより、過給器(ターボ)48とDPF39間の配管を短くできてエンジンをコンパクトに構成可能となる。この場合、過給器(ターボ)48の潤滑油配管53とDPF39との干渉を防止するため、過給器(ターボ)潤滑油配管53をDPF39の外側を通す構成とする。これにより、冷却ファン54からの冷却風が過給器(ターボ)潤滑油配管53に効率良くあたり、潤滑油の冷却効率が向上するようになる。
図示は省略するが、負荷状態が高く排ガス中のNOxが高いとECU100が推測した場合は、CCB内に水を噴射してNOxの低減を行う構成とする。これにより、廉価な構成でNOx低減が可能となる。
図12はブローバイガスフィルタの断面図を示している。ブローバイガス中のエンジンオイルを分離するとき、ブローバイフィルタ内のフィルタエレメント55に当たるブローバイガス中の流速を速くすることで、オイル分離の効率を上げる構成とする。56はブローバイガス通路の旋回流を構成するため通路面積を絞った構成を示しており、57はフィルタエレメント内の旋回流を示している。
図13はギヤケース59内に穴の開いたパンチングメタル58を設けた構成である。パンチングメタル58は溶接でギヤケース59の内壁に設けてもよいが、ビス58a等で設けておくとメンテナンスが容易となる。これにより、壁面が二重となり、ギヤケースからのギヤ音が低減される。また、パンチングメタル58により、内部を流れるオイルの熱をギヤケースに逃がすことができるため、潤滑オイルの冷却効率が向上するようになる。
図14に示すように、シリンダヘッド60のタペット用穴61部の壁面に溝62をつけて、ヘッドカバー内に溜まった潤滑オイルがシリンダヘッド60のタペット穴61部を通る際に、冷却されやすくなる構成としている。また、排気ポート64上部に段差63を設けて潤滑オイルが排気ポート周辺を流れない構成としている。排気ポート周辺をオイルが流れないことで、オイル温度上昇を抑制してオイルの劣化を防止できるようになる。
トラクターやコンバイン等の農作業機を始め一般車両にも利用可能である。
蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図 制御モードによるエンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 トラクターの左側面図 トラクターの平面図 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 (a)エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図(b)エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 (a)後処理装置の側面図(b)後処理装置の断面図 エンジンの正面図 エンジンの正面図と側面図 フィルタエレメントの断面図 エンジンギヤケースの側面図 シリンダヘッドの側面図の一部と平面図の一部
1 コモンレール
21 作業機
30 耕深設定手段
30a 自動耕深スイッチ
30b 選択スイッチ
36 燃費モード変更手段(燃費モードダイヤル)
100 ECU
200 本機側の制御装置
E エンジン
L1 標準モードライン
L2 低燃費モードライン
T1 標準モードラインの最大トルク点
T2 低燃費モードラインの最大トルク点
T2a 高い側の最大トルク点
L2a 高い側のライン
T2b 低い側の最大トルク点
L2b 低い側のライン

Claims (2)

  1. コモンレール(1)を備えたエンジン(E)と該エンジン(E)の制御を行うECU(100)、及び作業機(21)を搭載したトラクタにおいて、
    前記作業機(21)の圃場での耕耘深さを自動的に設定する耕深設定手段(30)と、該耕深設定手段(30)の機能を入り状態とする自動耕深スイッチ(30a)と、耕深を維持して車速を変更する耕深優先又は車速を維持して耕深を変更する車速優先のいずれか一方を選択する選択スイッチ(30b)を設け、前記選択スイッチ(30b)により耕深優先又は車速優先のいずれか一方が選択された状態で作業機(21)を駆動して作業走行が開始されると、ECU(100)はエンジンの負荷率を検出して本機側の制御装置(200)に送信し、制御装置(200)は耕深を維持するための車速、又は車速を維持するための耕深を算出する構成とし、
    前記ECU(100)内にはエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能曲線を少なくとも標準モードライン(L1)と低燃費モードライン(L2)とから構成し、
    手動で標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)の選択を燃費モード変更手段(36)で行う場合において、
    手動で低燃費モードライン(L2)を選択しているときは、その後は自動でエンジン回転数が最大トルク点(T2)よりも下がると自動的に標準モードライン(L1)に切り換り、この標準モードライン(L1)に移行中、エンジン回転数が最大トルク点(T1)よりも所定回転数以上上昇すると、自動的に元の低燃費モードライン(L2)に戻るように構成し、
    自動で標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)が選択される作業を開始して作業走行を行う場合において、
    前記作業機(21)の耕深深さに応じて標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)を自動的に選択し、耕深深さに変えて作業走行時の車速に応じて標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)を自動的に選択し、
    前記作業機(21)の耕深深さが所定値よりも浅い場合は、自動的に低燃費モードライン(L2)に切り換え、作業機(21)の耕深深さが所定値よりも深い場合は、自動的に標準モードライン(L1)に切り換えるように構成し、前記耕深深さの条件に変えて作業時の車速で標準モードライン(L1)又は低燃費モードライン(L2)を自動的に選択するときは、作業時の車速が所定値以下では自動的に低燃費モードライン(L2)に切り換え、作業時の車速が所定値以上では自動的に標準モードライン(L1)に切り換えるように構成し、
    路上走行時には車速にかかわらず低燃費モードライン(L2)に切り換える構成とし、この低燃費モードライン(L2)に切り換え後は、路上走行の車速が速い場合は最大トルク点(T2a)を高くしたライン(L2a)とし、車速が遅い場合は最大トルク点(T2b)を低くしたライン(L2b)としたことを特徴とするトラクタ。
  2. 負荷が変動してもエンジン回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に切り換えられている状態であって低燃費モードライン(L2)を選択している場合、エンジン負荷率が90%を超えると、標準モードライン(L1)に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のトラクタ。
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