JP2010174769A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業機の状態でエンジンの出力を標準モード又は省エネモードに切り換えるものでは実際のエンジンの状況を判断していないので、精度良く標準モード又は省エネモードへの切り換えができないという欠点がある。
【解決手段】コモンレールを備えたエンジンと該エンジンの制御を行うECU、及び作業機を搭載した作業車両において、ECU内にはエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能曲線を少なくとも負荷率が大きいときに使用する高トルクラインと低燃費時に使用する低燃費ラインとから構成し、該高トルクラインと低燃費ラインとの切り換えを行うにあたり、変速位置が低速位置では低燃費ラインを自動的に選択し、変速位置が高速位置では高トルクラインを自動的に選択するように構成したことを特徴とする作業車両の構成とする。
【選択図】図5

Description

この発明は、機体に作業機を装着して作業を行う作業車両に関する。
従来から機体に装着している作業機の状態を判定して、エンジンの出力を標準モード又は省エネモードに切り換える構成は公知である(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−76649号公報
前述の公知技術は、作業機の状態でエンジンの出力を標準モード又は省エネモードに切り換える構成であるので、作業機の状態が負荷がかかるものとして標準モードにしていても、実際には負荷が作用せずに燃料消費を無駄にしてしまうことがある。また、作業機の状態が負荷がかからないものとして省エネモードにしていても、実際に大きな負荷が作用してしまうとエンジン停止という事態が生じてしまう。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、コモンレール(1)を備えたエンジン(E)と該エンジン(E)の制御を行うECU(100)、及び作業機(21)を搭載した作業車両において、ECU(100)内にはエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能曲線を少なくとも負荷率が大きいときに使用する高トルクライン(L1)と低燃費時に使用する低燃費ライン(L2)とから構成し、該高トルクライン(L1)と低燃費ライン(L2)との切り換えを行うにあたり、変速位置が低速位置では低燃費ライン(L2)を自動的に選択し、変速位置が高速位置では高トルクライン(L1)を自動的に選択するように構成したことを特徴とする作業車両としたものである。
高トルクライン(L1)と低燃費ライン(L2)との切り換えは変速位置の位置で行う。即ち、変速位置が低速位置では低燃費ライン(L2)を自動的に選択する。変速位置が高速位置では高トルクライン(L1)を自動的に選択する。
請求項2に記載の発明では、前記ECU(100)が検出するエンジン負荷の状態に応じて、変速位置にかかわらず前記高トルクライン(L1)と低燃費ライン(L2)とを相互に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両としたものである。
ECU(100)が検出するエンジン負荷の状態に応じて、変速位置にかかわらず高トルクライン(L1)と低燃費ライン(L2)とを相互に切り換える。
請求項1記載の発明においては、変速位置が低速位置では低燃費ライン(L2)を自動的に選択し、変速位置が高速位置では高トルクライン(L1)を自動的に選択する構成としたので、切り替え忘れを防止できるようになる。頻繁に変速しても自動的に切り替わるので操作性が向上するようになる。
請求項2記載の発明においては、ECU(100)が検出するエンジン負荷の状態に応じて、変速位置にかかわらず高トルクライン(L1)と低燃費ライン(L2)とを相互に切り換える構成としたので、請求項1の効果に加え、精度の高い制御が可能となり更なる燃費向上が期待できるようになる。
蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図 制御モードによるエンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 トラクターの左側面図 トラクターの平面図 (a)エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 (b)エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 経過時間とレール圧との関係を示す線図 後処理装置の側面図 トラクタの作業工程図 排気ガス流速とDPF差圧との関係図 エンジンの側面図と正面図 エンジンの側面図と正面図 エンジンルームの断面図
本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図である。蓄圧式燃料噴射装置は、例えば、多気筒ディーゼル機関に適用されるものであるが、ガソリン機関でもよい。そして、蓄圧式燃料噴射装置は、噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、このコモンレール1に取り付けられる圧力センサ2と、燃料タンク3より汲み上げた燃料を加圧してコモンレール1に圧送する高圧ポンプ4と、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料をエンジンEのシリンダー5内に噴射する燃料噴射ノズル6と、前記高圧ポンプ4と燃料噴射ノズル6等の動作を制御する制御装置(ECU)等から構成される。ECUとは、エンジンコントロールユニットの略称である。
このように、コモンレール1はエンジンEの各シリンダー5へ燃料を噴射するものであり、燃料供給を要求された圧力とするものである。
前記燃料タンク3内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ7を介してエンジンEで駆動される高圧ポンプ4に吸入され、この高圧ポンプ4によって加圧された高圧燃料は吐出通路8によりコモンレール1に導かれて蓄えられる。
コモンレール1内の高圧燃料は各高圧燃料供給通路9により気筒数分の燃料噴射ノズル6に供給され、ECU100からの指令に基づき、各シリンダーに燃料噴射ノズル6が作動して、高圧燃料がエンジンEの各シルンダー5室内に噴射供給され、各燃料噴射ノズル6での余剰燃料(リターン燃料)は各リターン通路10により共通のリターン通路10へ導かれ、このリターン通路10によって燃料タンク3へ戻される。
また、コモンレール1内の燃料圧力(コモンレール圧)を制御するため高圧ポンプ4に圧力制御弁11が設けられており、この圧力制御弁11はECU100からのデューティ信号によって、高圧ポンプ4から燃料タンク3への余剰燃料のリターン通路10の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール1側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧を設定し、レール圧力センサ2により検出されるコモンレール圧が目標コモンレール圧と一致するよう、圧力制御弁11を介してコモンレール圧をフィードバック制御する構成としている。
作業車(農作業機)におけるコモンレール1を有するディーゼルエンジンEのECU100は、図2に示すように、回転数と出力トルクの関係において走行モードAと通常作業モードB及び重作業モードCの三種類の制御モードを有する構成としている。
走行モードAは、エンジン回転数の変動で出力も変動するドループ制御である。農作業を行わず移動走行する場合に使用するものである。例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができるものである。
通常作業モードBは、負荷が変動してもエンジン回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御である。通常の農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるときであり、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するときである。
重作業モードCは、通常作業モードBと同様に負荷が変動してもエンジン回転数一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に加え、負荷限界近くになると回転数を上昇させて出力を上げる重負荷制御を加えた制御である。特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがなく、効率の良い作業が可能となる。
これらの作業モードA,B,Cは、各作業モードA,B,Cを切り替え可能な作業モード切替スイッチの操作、又は農作業車(トラクター、コンバイン、田植機等)の走行変速レバーの変速操作、又は作業クラッチ(トラクターであればロータリであり、コンバインであれば刈取部、脱穀部である)の入り切り操作等によって切り替わるように構成する。
ディーゼルエンジンEでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジンE特有のノック音を低減し、騒音を低減することが可能な構成としている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回又は2回に限定して行われるものであったが、前記コモンレール1の蓄圧式燃料噴射装置を用いることで、エンジンEの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させ、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制できるようになる。また、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、排ガス中の窒素酸化物の量が減少するようになる。
図3は、前述のようなコモンレール1を有するディーゼルエンジンを搭載したトラクターの側面図を示し、図4はその平面図を示している。平面図においては、図3に示すキャビン14を省いた状態を示している。
トラクターは、機体の前後部に前輪12、12と後輪13、13を備え、機体の前部に搭載したエンジンEの回転動力をトランスミッションケース35内の変速装置によって適宜減速して、これら前輪12、12と後輪13、13に伝えるように構成している。
機体中央であってキャビン14内のハンドルポスト15にはステアリングハンドル16が支持され、その後方にはシート17が設けられている。ステアリングハンドル16の下方には、機体の進行方向を前後方向に切り換える前後進レバー18が設けられている。この前後進レバー18を前側に移動させると機体は前進し、後方へ移動させると後進する構成である。
また、ハンドルポスト15を挟んで前後進レバー18の反対側にはエンジン回転数を調節するアクセルレバー25が設けられ、またステップフロア19の右コーナー部には、同様にエンジン回転数を調節するアクセルペダル23と、左右の後輪13、13にブレーキを作動させる左右のブレーキペダル24L、24Rが設けられている。ステップフロア19の左コーナー部にはクラッチペダル20が設けられている構成である。
また、主変速レバー26はシート17の左前方部にあり、低速、中速、高速及び中立のいずれかの位置を選択できる副変速レバー27はその後方にあり、さらにその右側にPTO変速レバー28を設けている。さらに、シート17の右側には作業機21(ロータリ等)の高さを設定するポジションレバー29と圃場の耕耘深さを自動的に設定する自動耕深レバー30、これらのレバーの後に作業機21の右上げスイッチ31と右下げスイッチ32が配置され、さらにその後に作業機21の自動水平スイッチ33とバックアップスイッチ34が配置されている。バックアップスイッチ34は、機体が後進時において、作業機21を自動的に上昇させるものである。作業機21は、機体の後方にリンク22で連結されている構成である。トラクターは作業機21を駆動させて機体を走行させることで、圃場内の耕耘等の作業を行なうものである。21aは作業機21を昇降する油圧シリンダである。
図1に示しているECU100には本機側の制御装置200が接続している。この制御装置200には、圃場の耕耘深さを自動的に設定する耕深設定手段(自動耕深レバー)30、耕深設定手段30の機能を入り状態とする自動耕深スイッチ30a、耕深優先又は車速優先のいずれか一方を選択する選択スイッチ(30b)、及びモニター(M)が接続している。また、図4にはこれらの配置位置が示されている。
そして、前記自動耕深スイッチ30aが入り状態のときに前記選択スイッチ30bにより耕深優先又は車速優先のいずれか一方が選択された状態で作業機21を駆動して作業走行が開始されると、ECU100はエンジンの負荷率を検出して本機側の制御装置200に送信し、制御装置200は耕深を維持するための車速、又は車速を維持するための耕深を算出してモニターMに表示する構成としている。エンジンの負荷状態は、燃料の噴射状態とエンジン回転数センサE1から検出する構成としているが、その他の手段でもよい。
これにより、耕深を維持するための適正な車速、又は車速を維持するための適正な耕深がモニターMに表示されるので、エンジンEに負担を増すことなく良好な作業が可能となる。また、燃料の過剰な消費を抑制可能となる。特に、エンジンにはコモンレール1を搭載しているので、適正な車速を維持するための燃料噴射制御が精度良く行われるようになり、燃費も改善される。
また、自動耕深スイッチ30aが切り状態のときには、エンジンEの負荷状態をモニターMに表示する構成としている。これにより、自動耕深スイッチ30aが切り状態のときには、エンジンEの負荷状態をモニターMに表示するので、作業者はエンジンEの負荷状態を容易に確認することができ、状況によっては自動耕深スイッチ30aと選択スイッチ30bを入り状態として、耕深を維持するための適正な車速、又は車速を維持するための適正な耕深を速やかに把握可能となる。
図5はエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能カーブを示している。(a)のラインL1のモードは負荷率大の場合の高トルクマップであり、(b)のラインL2のモードは通常作業用の噴射タイミングを進角させた低燃費マップである。そして、変速位置(主変速位置)に前記2つのモードを割り当てる構成とする。即ち、変速位置が低速位置では(b)のマップを使用し、変速位置が高速位置では(a)のマップを使用する構成とする。変速レバーや変速ボタンを操作して低速にしたり高速にしたりすると、自動的に(a)のラインL1と(b)のラインL2とを切り替える構成とする。
このように、自動的に切り換えることで切り替え忘れを防止できるようになる。特に、頻繁に変速しても自動的に切り替わることで操作性が向上するようになる。ただし、変速位置が低速位置であっても急に負荷が増大することも有り得るし、変速位置が高速位置であっても負荷が軽くなることもあるので、前述したECU100が検出するエンジン負荷に基づいて、(a)のラインL1と(b)のラインL2とを切り替える構成とする。これにより、精度が高い制御が可能となり更なる燃費向上が期待できるようになる。
また、油圧式無段変速装置(HST)を搭載している作業車(コンバイン等)においては、走行速度を調整するHSTレバーの位置に応じて自動的に前記(a)のラインL1と(b)のラインL2とを切り替えるように構成してもよい。
図6のエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能カーブについて説明する。
標準の全負荷カーブL3に対して、定格出力(燃料流量)を30%削減させ、噴射タイミングを進角させて燃費を向上させた全負荷カーブL4を設定している。基本は燃費モードラインL4で運転し、高負荷がかかりエンジン回転数が落ち始めると(エンジン回転しきい値)自動で標準カーブL3に移行する構成とする。そして、ECU100が燃料流量の60%以下になったことを検出すると燃費モードラインL4に復帰させる構成とする。このような構成は、農業機械であるコンバインの場合有効である。コンバインは、機体前部の刈取装置で植立穀稈を刈り取って後方の脱穀装置に搬送し、脱穀装置で脱穀選別した籾をグレンタンク内に一時貯留するものである。グレンタンク内の籾は排出オーガで機外に排出する。
高負荷になるにつれて排出率が増える傾向にあるNOxの排出量を減らすために、全体的に出力を抑えることで、噴射タイミングを進角させても全体のNOx排出量は変わらず、燃料消費率を良化させることができるようになる。よって、例えばコンバインのグレンタンクからの籾排出作業や移動、中速での刈取作業などのような中負荷作業(出力が要求される高速刈取作業、湿田作業等以外)で燃費モードを有効に使用することで、燃料消費量を抑えることができるようになる。
コモンレールを搭載したエンジンにおいては、図7に示すように始動時のクランキングの際レール圧は目標圧力に対してオーバーシュートしてしまう。このような始動時のレール圧が高圧状態では、噴霧の勢いが強すぎて燃焼壁面に燃料が付着してしまい、始動性が悪化してしまう。
そこで、レール圧がオーバーシュートしているときは初爆時の燃料噴射量を少なくし、初爆後エンジン回転が上昇する(レール圧下降する)につれて燃料噴射量を増やしていく制御を行うように構成する。これにより、前述のような問題点が改善され、エンジンの始動性が向上するようになる。
図8の後処理装置37について説明する。エンジンのシリンダー5内から排出された排気ガスは、後処理装置37を通過してマフラーから大気中に排出される。後処理装置37は、酸化触媒(DOC)38とディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)39とから構成されている。
酸化触媒(DOC)38は不燃物室を燃焼させるものであり、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)39は粒子状物質(PM)を捕集するためのものである。
DPF39は、排気ガスの温度が低い状態(低負荷)が長時間続くと、PMが溜まってきて能力の低下が懸念される。そこで、図8に示すような方法でDPF39を再生させる制御を行う構成とする。DPF39の再生の条件は、後処理装置37の前圧力センサ40と後圧力センサ41の圧力差が所定値以上になると、DPF39の再生を行う構成とする。このとき、運転者に警告を出してDPF39の再生を促す。DPF39の再生は、機体を停車させてエンジンを空運転させることで行う。
このようなDPF39の再生運転時には、DPF39内のPMに着火して異常燃焼を起こしてしまうことがある。そこで、後処理装置37の前温度センサ42と後温度センサ43の温度差が所定値以上になると異常燃焼の可能性があるので、後処理装置37の前バルブ44と後バルブ45を閉じる構成とする。これにより、後処理装置37内の酸素が無くなるので、PMの異常燃焼を防止することが可能となる。また、このようなDPF39の再生運転時には、インタークーラを通過させないバイパス経路を通過させる構成とする。これにより、DPF39が再生可能な温度までの上昇時間が短くなり、能率が向上するようになる。
DPF39の再生中は作業ができないために作業中断中に再生を行う必要がある。作業中断中においては作業者は機体を離れることが多いが、機体を離れた状態ではDPF再生の終了やどこまでDPFが再生したかを知ることはできない。そこで、機体に通信機能を設け、作業者の携帯電話等に再生状況を自動的に送信するようにする。これにより、車両を有効的に利用できるようになる。また、作業者への送信と共に営業所などのサービス機関に送信するように構成してもよい。
トラクタに作業機を装着して作業走行を行う場合は高負荷となり排気ガス温度が上昇するので、DPF39の再生制御を行うことが可能である。しかしながら、圃場の端で旋回する場合はエンジン過負荷状態になることが多く、また、旋回によりエンジン回転数が変化する。このため、旋回動作中にDPF再生制御を行うと、出力不足、制御エラーなどが発生する可能性がある。
そこで、DPF再生の緊急性が低いと判断した場合、DPF再生のための噴射補正を解除し、旋回終了と共にDPF再生のための噴射補正を再開する構成とする。これにより、安定したエンジン制御が可能となる。ただし、図10に示すように、領域S1は再生の緊急性が高い領域であるので、旋回中であってもDPFの再生制御を行う構成とする。また、領域S2は再生の緊急性が低い領域であるので、旋回中はDPFの再生制御を行わない構成とする。領域S3はDPF再生の緊急性が無い領域であるので、再生のための噴射補正制御を行わない構成とする。
DPF39の再生は、噴射パターン、ポスト噴射量、噴射タイミングなどを切り替え制御するが、このような切替制御を、車両作業機の駆動や停止、ステアリング操作、ブレーキ操作など、車両挙動が変化するタイミングに同期して行う構成とする。農作業車両は作業機の入り切り、ハンドル操作、ブレーキ操作などが頻繁に行われるが、噴射制御切替を車両挙動が変化する前記動作と同期して実施することにより、制御切替の際に発生するエンジン音変化やトルクショックを防止できるようになる。ただし、規定時間内に前記切替動作がなされない場合や、再生の緊急性が高い場合は、前記動作に関わらずDPFの再生制御を行うように構成する。
図8で説明したように、DPF39の詰り具合を前圧力センサ40と後圧力センサ41の差圧で検出するが、排気流速が低い場合は差圧値が明確に判断できなくなる。このような運転状態が規定時間以上続くと排気ガス流速を意図的に増加させて差圧の状態を明確にして定期的にDPF39前後の差圧をチェックするように構成する。具体的には、エンジンに搭載されている作業機駆動用の油圧ポンプによりエンジンに負荷を掛けて排気ガス流速を増加させる構成とする。このように、意図的に一定時間エンジンに油圧負荷をかけて排気ガス流速を高めることにより、DPF39の詰り度合いを明確に判断可能となる。
前述したコンバインには車体水平制御機能が搭載されている。この車体水平は機体の左右傾斜(ローリング)と前後傾斜(ピッチング)とから成っている。また、コンバインのエンジンにもDPFが搭載されている場合は、DPFの再生を行う必要がある。このようなエンジンを搭載しているコバインにおいて、DPFの再生を行う場合は、排気ガスの排気管出口が水平となるように又は水平に近づくように車体水平制御を行う構成とする。このような水平制御は自動で行ってもよいし、手動で行ってもよい。これにより、DPF再生時に発生する高温の排気ガスが直接地面の藁屑等にかかるのを防止できるようになる。即ち、地面に堆積している藁屑などに排気ガスが直接排出されないので、火災に対する安全性が向上するようになる。また、排気管出口が極端に下を向いており、車体水平制御で修正しても排気管出口が圃場面に向くような場合は、DPF39の再生自体を許可しないように構成してもよい。そして、機体を水平な場所に移動するように音声で知らせたりモニターに表示したりしてもよい。
また、排気管出口及びその近傍を撮像可能な位置にCCDカメラを設け、撮像した画像の解析を行ない、可燃物(稲藁屑など)が存在すると機体側の制御装置200が判断すると、警告を行ったりDPFの再生を自律的に中断するように構成してもよい。
図11はエンジンE本体に前記DOC38とDPF39をエンジンに搭載した状態を示している。DOC38とDPF39を分離(同じケーシング内に収めない構成)し、DOC38を排気マニホールド46下側に配置する構成とする。そして、DPF39をヘッドカバー47の上方に同一方向に配置する構成とする。
これにより、エンジンE本体が収納されているエンジンルーム内にDOC38とDPF39を一緒に収納可能となるので、空間部を有効利用可能となる。
また、図12に示すように、DOC38をエンジン後側フライホイール48上方に設け、DPF39をヘッドカバー47付近にDOC38に対して直角方向に配置する構成としてもよい。
また、図13に示すように、DPF39をトラクタのボンネット49の内側に取り付ける構成とする。これにより、必要な前方視界を確保可能となる。そして、DPF39の形状を平板状の外形とすることで、よりコンパクトな構成となる。そして、ボンネット49をラバー52でマウントすることで、DPF39が防振できるようになり、騒音の低減も可能となる。
トラクターやコンバイン等の農作業機を始め一般車両にも利用可能である。
1 コモンレール
21 作業機
100 ECU
E エンジン
L1 高トルクライン
L2 低燃費ライン

Claims (2)

  1. コモンレール(1)を備えたエンジン(E)と該エンジン(E)の制御を行うECU(100)、及び作業機(21)を搭載した作業車両において、ECU(100)内にはエンジン回転数とトルクとの関係を示す性能曲線を少なくとも負荷率が大きいときに使用する高トルクライン(L1)と低燃費時に使用する低燃費ライン(L2)とから構成し、該高トルクライン(L1)と低燃費ライン(L2)との切り換えを行うにあたり、変速位置が低速位置では低燃費ライン(L2)を自動的に選択し、変速位置が高速位置では高トルクライン(L1)を自動的に選択するように構成したことを特徴とする作業車両。
  2. 前記ECU(100)が検出するエンジン負荷の状態に応じて、変速位置にかかわらず前記高トルクライン(L1)と低燃費ライン(L2)とを相互に切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012097679A (ja) * 2010-11-04 2012-05-24 Tadano Ltd Dpfの制御装置
CN104773190A (zh) * 2015-03-03 2015-07-15 南车青岛四方机车车辆股份有限公司 列车的牵引控制辅助系统

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