JP2009085066A - 作業車 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業車が旋回中におけるエンジン回転数低下の防止。
【解決手段】コモンレール1を備えたエンジンEを搭載した作業車において、作業車の旋回半径を決定する旋回半径決定手段23を設け、該旋回半径決定手段23の操作により燃料噴射ノズル6からのメイン噴射の前にパイロット噴射を行う構成とし、さらに、作業車の旋回半径が小さくなるほどパイロット噴射の噴射量を増量する構成としたことを特徴とする作業車の構成とする。また、作業車の旋回半径が小さくなるほど前記メイン噴射の噴射量を増量する構成としたことを特徴とする作業車の構成とする。
【選択図】図4
【解決手段】コモンレール1を備えたエンジンEを搭載した作業車において、作業車の旋回半径を決定する旋回半径決定手段23を設け、該旋回半径決定手段23の操作により燃料噴射ノズル6からのメイン噴射の前にパイロット噴射を行う構成とし、さらに、作業車の旋回半径が小さくなるほどパイロット噴射の噴射量を増量する構成としたことを特徴とする作業車の構成とする。また、作業車の旋回半径が小さくなるほど前記メイン噴射の噴射量を増量する構成としたことを特徴とする作業車の構成とする。
【選択図】図4
Description
この発明は、コモンレールを備えたエンジンを搭載した作業車に関する。
コモンレールを搭載したエンジンにおいて、エンジンに作用する負荷に応じてパイロット噴射の時期を変更しようとする構成である。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−20796号公報
前述のような技術では、パイロットの噴射時期を変更するのみでは、多くの負荷が作用した場合には対応できず、エンジン回転数が低下してしまう。そして、負荷の状態によってはエンジンストップしてしまい、作業を中断しなくてはならなくなる。また、走行する地面の状況(ぬかるみ状態など)によっては、再びエンジン始動しても、走行不能になることがある。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消する作業車を提供することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、コモンレール(1)を備えたエンジン(E)を搭載した作業車において、作業車の旋回半径を決定する旋回半径決定手段(23)を設け、該旋回半径決定手段(23)の操作により燃料噴射ノズル(6)からのメイン噴射の前にパイロット噴射を行う構成とし、さらに、作業車の旋回半径が小さくなるほどパイロット噴射の噴射量を増量する構成としたことを特徴とする作業車としたものである。
すなわち、請求項1記載の発明では、コモンレール(1)を備えたエンジン(E)を搭載した作業車において、作業車の旋回半径を決定する旋回半径決定手段(23)を設け、該旋回半径決定手段(23)の操作により燃料噴射ノズル(6)からのメイン噴射の前にパイロット噴射を行う構成とし、さらに、作業車の旋回半径が小さくなるほどパイロット噴射の噴射量を増量する構成としたことを特徴とする作業車としたものである。
請求項1の作用は、旋回半径決定手段(23)を操作して作業車が旋回を開始すると、メイン噴射の前にパイロット噴射を行う。そして、旋回半径が小さいほどパイロット噴射の燃料噴射量を多くする。
請求項2記載の発明では、コモンレール(1)を備えたエンジン(E)を搭載した作業車において、作業車の旋回半径を決定する旋回半径決定手段(23)を設け、該旋回半径決定手段(23)の操作により燃料噴射ノズル(6)からのメイン噴射の前にパイロット噴射を行う構成とし、さらに、作業車の旋回半径が小さくなるほど前記メイン噴射の噴射量を増量する構成としたことを特徴とする作業車としたものである。
請求項2の作用は、旋回半径決定手段(23)を操作して作業車が旋回を開始すると、メイン噴射の前にパイロット噴射を行う。そして、旋回半径が小さいほどメイン噴射の燃料噴射量を多くする
本発明は上述のごとく構成したので、請求項1記載の発明においては、機体が旋回中に大きな負荷が作用しても、パイロット噴射を行い、さらに、機体の旋回半径が小さくなるほどパイロット噴射の噴射量を多くするので出力が増大し、エンジン回転数の低下やエンストを防止できるようになる。
請求項2記載の発明においては、機体が旋回中に大きな負荷が作用しても、パイロット噴射を行い、さらに、機体の旋回半径が小さくなるほどメインの燃料噴射量を多くするので出力が増大し、エンジン回転数の低下やエンストを防止できるようになる。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図である。蓄圧式燃料噴射装置は、例えば、多気筒ディーゼル機関に適用されるものであるが、ガソリン機関でもよい。そして、蓄圧式燃料噴射装置は、噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、このコモンレール1に取り付けられる圧力センサ2と、燃料タンク3より汲み上げた燃料を加圧してコモンレール1に圧送する高圧ポンプ4と、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料をエンジンEのシリンダー5内に噴射する燃料噴射ノズル6と、前記高圧ポンプ4と燃料噴射ノズル6等の動作を制御する制御装置(ECU)等から構成される。ECUとは、エンジンコントロールユニットの略称である。
図1は、蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図である。蓄圧式燃料噴射装置は、例えば、多気筒ディーゼル機関に適用されるものであるが、ガソリン機関でもよい。そして、蓄圧式燃料噴射装置は、噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、このコモンレール1に取り付けられる圧力センサ2と、燃料タンク3より汲み上げた燃料を加圧してコモンレール1に圧送する高圧ポンプ4と、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料をエンジンEのシリンダー5内に噴射する燃料噴射ノズル6と、前記高圧ポンプ4と燃料噴射ノズル6等の動作を制御する制御装置(ECU)等から構成される。ECUとは、エンジンコントロールユニットの略称である。
このように、コモンレール1は、エンジンEの各シリンダー5へ燃料を噴射するものであり、燃料供給を要求された圧力とするものである。
前記燃料タンク3内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ7を介してエンジンEで駆動される高圧ポンプ4に吸入され、この高圧ポンプ4によって加圧された高圧燃料は吐出通路8によりコモンレール1に導かれて蓄えられる。
前記燃料タンク3内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ7を介してエンジンEで駆動される高圧ポンプ4に吸入され、この高圧ポンプ4によって加圧された高圧燃料は吐出通路8によりコモンレール1に導かれて蓄えられる。
コモンレール1内の高圧燃料は各高圧燃料供給通路9により気筒数分の燃料噴射ノズル6に供給され、ECU100からの指令に基づき、各シリンダーに燃料噴射ノズル6が作動して、高圧燃料がエンジンEの各シルンダー5室内に噴射供給され、各燃料噴射ノズル6での余剰燃料(リターン燃料)は各リターン通路10により共通のリターン通路10へ導かれ、このリターン通路10によって燃料タンク3へ戻される。
また、コモンレール1内の燃料圧力(コモンレール圧)を制御するため高圧ポンプ4に圧力制御弁11が設けられており、この圧力制御弁11はECU100からのデューティ信号によって、高圧ポンプ4から燃料タンク3への余剰燃料のリターン通路10の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール1側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧を設定し、レール圧力センサ2により検出されるコモンレール圧が目標コモンレール圧と一致するよう、圧力制御弁11を介してコモンレール圧をフィードバック制御する構成としている。
作業車(農作業機)におけるコモンレール1を有するディーゼルエンジンEのECU100は、図2に示すように、回転数と出力トルクの関係において走行モードAと通常作業モードB及び重作業モードCの三種類の制御モードを有する構成としている。
走行モードAは、エンジン回転数の変動で出力も変動するドループ制御である。農作業を行わず移動走行する場合に使用するものである。例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができるものである。
通常作業モードBは、負荷が変動してもエンジン回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御である。通常の農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるときであり、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するときである。特にコンバインにおいては、収穫作業中にエンジン回転数が低下してしまうと、脱穀装置15の回転数も低下してしまい、その結果、選別が悪くなってしまうので、アイソクロナス制御は重要である。
重作業モードCは、通常作業モードBと同様に負荷が変動してもエンジン回転数一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に加え、負荷限界近くになると回転数を上昇させて出力を上げる重負荷制御を加えた制御である。特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがなく、効率の良い作業が可能となる。
これらの作業モードA,B,Cは、各作業モードA,B,Cを切り替え可能な作業モード切替スイッチの操作、又は農作業車(トラクター、コンバイン、田植機等)の走行変速レバーの変速操作、又は作業クラッチ(トラクターであればロータリであり、コンバインであれば刈取部、脱穀部である)の入り切り操作等によって切り替わるように構成する。
ディーゼルエンジンEでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジンE特有のノック音を低減し、騒音を低減することが可能な構成としている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回又は2回に限定して行われるものであったが、前記コモンレール1の蓄圧式燃料噴射装置を用いることで、エンジンEの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させ、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制できるようになる。また、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、排ガス中の窒素酸化物の量が減少するようになる。
また、図1に示している本機側の制御装置200とエンジンE側の制御装置100(ECU)とを連結しているので、本機側の制御装置200で変更されたプログラムに基づいてエンジンE側の制御装置100(ECU)に信号が送信されて、エンジンEの制御が行われることになる。
図3は、前述のようなコモンレール1を有するディーゼルエンジンを搭載したコンバインの側面図を示している。
無限軌道帯(クローラ)からなる走行装置12を有する車台13の前方には、刈取装置14が設けられている。この刈取装置14で刈り取られた穀稈は、後方の脱穀装置15に搬送されて脱穀選別される構成である。
無限軌道帯(クローラ)からなる走行装置12を有する車台13の前方には、刈取装置14が設けられている。この刈取装置14で刈り取られた穀稈は、後方の脱穀装置15に搬送されて脱穀選別される構成である。
脱穀装置15の右側方には、この脱穀装置15で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク16が設けられ、該グレンタンク16の前方にはコンバインの各種操作を行う操作部17が載置されている。また、車台13の前部には、エンジンからの動力を変速して走行装置に伝動する走行伝動装置18(トランスミッション)が設けられている。
19は排出オーガであり、前記グレンタンク16内が穀粒で満杯状態になると、排出オーガ19から機外へ穀粒を排出するものである。
また、コンバインは操作部17に設ける副変速レバー20を操作して走行伝動装置18の副変速の位置を決定し、その後、HSTレバー(走行変速レバー)21を操作してエンジンからの動力を油圧無段変速装置(HST)及び走行伝動装置18を介して走行装置12の左右のクローラ22、22に伝動して任意の速度で走行する構成である。このように、前記HSTレバー21の操作量によって速度が変速されるとともに、HSTレバー21の前方向と後方向の操作によってコンバインが前後進する構成である。
また、コンバインは操作部17に設ける副変速レバー20を操作して走行伝動装置18の副変速の位置を決定し、その後、HSTレバー(走行変速レバー)21を操作してエンジンからの動力を油圧無段変速装置(HST)及び走行伝動装置18を介して走行装置12の左右のクローラ22、22に伝動して任意の速度で走行する構成である。このように、前記HSTレバー21の操作量によって速度が変速されるとともに、HSTレバー21の前方向と後方向の操作によってコンバインが前後進する構成である。
また、コンバインは操作部17に設ける操向レバー23を左右方向に傾倒操作することによって左右方向に旋回する構成であり、さらに、操向レバー23の左右方向への傾倒操作量によって旋回半径が決定される構成である。
通常、コンバインにおいては、作業中のエンジン回転数は略定格回転数であって一定回転数を保持するように構成している。これは、脱穀装置15での脱穀選別の設計回転数は、エンジンが定格回転数のときに適正な脱穀選別が可能となるようにしているからである。そして、制御装置100(ECU)は、コンバインが刈取作業状態のときは、前述したアイソクロナス制御(通常作業モードB)によりエンジン回転数を略定格回転数で保持するように構成している。これにより、コンバインでの作業時のエンジン回転数は略定格回転以上にならないので騒音と振動が抑制される。また、コンバインの作業状態の検出は、刈取装置14を駆動する刈取レバーや脱穀装置15を駆動する脱穀レバーの動きを検出してもよいし、刈取装置14や脱穀装置15の伝動系のギヤや軸の回転を検出してもよい。
また、路上走行中においては、エンジン回転数は定格回転数以上であって最高回転数までの間で操作した方が最高車速が速くなるので、速やかな移動が可能となる。そして、コンバインのHSTレバー21は、HST(油圧無段変速装置)の可変油圧ポンプのトラニオン軸を制御して、コンバインの機体を前後進させる構成としている。
次に、図4について説明する。
機体が旋回を始めると、メイン噴射の前に行うパイロット噴射を行う構成にすると共に、旋回半径に応じてパイロット噴射の燃料噴射量を変更する構成としている。具体的には、旋回半径が大きくなるにしたがって、パイロット噴射の燃料噴射量を増量する構成である。図4の実施例についてはコンバインの場合である。操向レバー23の倒し量をポジションセンサで検出し、倒し量が多くなるほどパイロット噴射の燃料噴射量を増量するようにしている。もちろん、この場合は刈取装置14が上昇していて、非刈取作業中が条件である。
機体が旋回を始めると、メイン噴射の前に行うパイロット噴射を行う構成にすると共に、旋回半径に応じてパイロット噴射の燃料噴射量を変更する構成としている。具体的には、旋回半径が大きくなるにしたがって、パイロット噴射の燃料噴射量を増量する構成である。図4の実施例についてはコンバインの場合である。操向レバー23の倒し量をポジションセンサで検出し、倒し量が多くなるほどパイロット噴射の燃料噴射量を増量するようにしている。もちろん、この場合は刈取装置14が上昇していて、非刈取作業中が条件である。
これにより、エンジンの回転低下を防止することができて、スムーズで速やかな旋回が可能となる。
また、図5にように、操向レバー23の倒し量に応じて、メイン噴射の噴射量を増量する構成にしてもよい。これにより、エンジン回転数の低下を防止できて、スムーズな旋回が可能となる。
また、図5にように、操向レバー23の倒し量に応じて、メイン噴射の噴射量を増量する構成にしてもよい。これにより、エンジン回転数の低下を防止できて、スムーズな旋回が可能となる。
図6に示すように、制御装置100(ECU)の燃料要求噴射量が全負荷の85%を越える場合においては、かなり負荷率が高い状態であるので、このような場合に急な旋回を行うと走行装置12に大きな負荷が作用し、エンジン回転が下がってしまう。そこで、刈取装置14が上昇している状態で操向レバー23を操作して機体が旋回を始める場合には、コモンレール1のレール圧を20Pa上昇させるようにする。これにより、旋回中に急な負荷が作用しても、燃料噴射圧が事前に上昇していることで、燃料噴射量が低下するのを防止することが可能となり、スムーズな旋回が可能となる。
前述した図5の説明においては、操向レバー23の倒し量に応じて要求噴射量を増大させる構成としていたが、操向レバー23の倒し量に応じてレール圧を増大させるように構成してもよい。
コンバインにおいては、前述したように、刈取作業走行中は通常作業モードBのアイソクロナス制御を行う構成としている。そして、図7に示すように、ラインL1がアイソクロナス制御のラインである。しかしながら、旋回時においてはアイソクロナス制御ではエンジン回転数が低下してしまうことがある。特に、湿田での旋回時には走行装置12に大きな負荷が作用してエンジン回転数が低下してしまう。そこで、刈取装置14が上昇していて、操向レバー23を倒して旋回する場合においては、アイソクロナス制御から重作業モードCの重負荷制御に自動的に切り替える構成とする。これにより、旋回速度が低下することなくスムーズに旋回可能となる。コンバインにおいては、旋回中においても脱穀装置15内では残りの脱穀物を選別中であるので、このような場合の選別性能の低下を防止できるようになる。
路上走行中においては、ハイアイドル回転においてアイソクロナス制御を行う構成とする。作業車、特にコンバインにおいてはグレンタンク16内の穀粒が空であるので、定格出力に対して約1/3程度の出力しか使用されない。そこで、図8に示すように、ハイアイドルの出力範囲H1を狭くしてもほとんどの負荷を吸収できるので、この出力範囲H1でアイソクロナス制御を行う構成とする。
これにより、速度変動率が少なくなり、負荷変動が起こっても車速変化が少なくなり、走行性のよい高速移動が可能となる。
図9の横軸は、コンバインのグレンタンク16内の穀粒量を示し、縦軸はコモンレール1のレール圧と噴射タイミングを示している。ラインL2は、レール圧ラインであり、グレンタンク16内の穀粒量が多くなるほどレール圧補正値は比例的に上昇する構成である。グレンタンク16内の穀粒量が満杯状態で、+20MPaとする。
図9の横軸は、コンバインのグレンタンク16内の穀粒量を示し、縦軸はコモンレール1のレール圧と噴射タイミングを示している。ラインL2は、レール圧ラインであり、グレンタンク16内の穀粒量が多くなるほどレール圧補正値は比例的に上昇する構成である。グレンタンク16内の穀粒量が満杯状態で、+20MPaとする。
ラインL3は噴射タイミングの補正ラインである。グレンタンク16内の穀粒量が満杯の1/2までは噴射タイミングは補正しない構成とする。グレンタンク16内の穀粒量が満杯状態のときに、噴射タイミングを3度BTDC(上死点前3度)するようにする。これにより、穀粒の増加(車体重量の増加)に伴う出力不足を補うことができるようになり、走行性能が向上するようになる。
図10のラインL4は、アイソクロナス制御ラインであり、コンバインでは刈取作業走行、トラクタでは耕うん作業走行である。ラインL5は、トラクタでは代掻き作業走行などの中負荷作業時である。ラインL6は、路上走行などの軽負荷走行である。このような各種作業を自動的に認識して、ラインL4、L5、L6を自動的に設定するように構成することで、作業性が向上するとともに、燃料消費量を抑制可能となる。耕うん作業や代掻き作業は作業レバー等の位置を認識し、路上走行は副変速レバーの位置を認識するようにする。
ラインL7とL8は、図8で前述したように、ハイアイドル回転の領域を狭くする構成である。
また、前記ラインL4からL6の切り替えや、ラインL4からラインL8の切り替えについては、操作部17に設けるボリュームスイッチで行うように構成してもよい。
また、前記ラインL4からL6の切り替えや、ラインL4からラインL8の切り替えについては、操作部17に設けるボリュームスイッチで行うように構成してもよい。
図11については、アイソクロナス制御とドループ制御を複合した出力カーブである。ラインL9やラインL10のように、定格回転数以下の領域ではアイソクロナス制御を実施する構成としている。ラインL9はアクセル開度60%ラインであり、ラインL10はアクセル開度70%ラインである。
そして、アクセル開度80%ではラインL11とし、アクセル開度90%ではラインL12とし、アクセル開度100%ではラインL13としている。このラインL11、L12、L13がドループ制御である。
これにより、アイソクロナス制御における安定したエンジン回転数による作業性向上と、ドループ制御による高速移動性向上の両立を図ることができるようになる。
また、図12に示しているように、ラインL13はアイソクロナス制御であり、ラインL14はドループ制御である。そして、このラインL13とラインL14においては、切換スイッチで切り換え可能にしている。即ち、軽負荷時はドループ制御としてラインL14のエンジン高速域を使用し、負荷が作用する場合にはアイソクロナス制御としてラインL13の定格回転数を使用する構成としている。
また、図12に示しているように、ラインL13はアイソクロナス制御であり、ラインL14はドループ制御である。そして、このラインL13とラインL14においては、切換スイッチで切り換え可能にしている。即ち、軽負荷時はドループ制御としてラインL14のエンジン高速域を使用し、負荷が作用する場合にはアイソクロナス制御としてラインL13の定格回転数を使用する構成としている。
ディーゼルエンジンにおいては、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)を排気経路中に設けて、排気ガス中の煤を捕集する構成としている。ところが、DPF内に煤が溜まりすぎるとDPF内が詰ってしまうという不具合が生じてしまう。DPF内の煤は、排気ガス温度が高い状態になると煤自体が燃焼して煤の除去が行われる。しかし、排気ガスの温度が低い状態においては、煤自体は燃焼しないので、DPF内に煤が溜まってしまう。特に、コンバインにおいては、グレンタンク内の穀粒を排出するときには負荷が軽い状態であるので、排気ガスの温度は低い状態である。
そこで、図13のように、ターボチャージャー付きのディーゼルエンジンにおいては、ターボのウエストゲージバルブを開いて吸入空気量を減少させ、排気ガス温度を上昇させるようにする。ステップS1で作業状態(副変速レバー高速以外)を確認する。ステップS2で籾排出中(籾排出レバー入り状態)を確認する。ステップS3でターボのウエストゲージバルブを開く。ステップS4では、籾排出レバーが切り状態になると、ターボのウエストゲージバルブを閉じて吸入空気量を元の状態に戻す。これにより、コンバインの籾排出中においては、ターボ付きのディーゼルエンジンの場合、吸入空気量を減少させることで、排気ガス温度を上昇させるようにする。排気ガス温度が上昇することで、DPF内の煤が燃焼してDPFの再生が行われるようになる。
図14の上側のグラフのラインL15は、エンジン回転数の変動を示している。ラインL16は、各気筒への燃料噴射の有無ラインである。#1、#2、#3、#4は気筒番号である。
この4気筒エンジンの着火順序は、#1、#3、#4、#2である。ラインL15のポイントZのように、第二気筒#2の回転が安定していないので、着火性が悪い状態であると判断できる。着火性の悪い気筒に燃料噴射を行うと、燃料が無駄になるばかりでなく、未燃焼ガスの発生により大気を汚染してしまう。
そこで、#1、#3、#4、#2の着火を2工程繰り返したところで、3工程目からは、ラインL16aのように、第二気筒#2には燃料を噴射しないようにする。これにより、無駄な燃料を使用することを防止できるようになる。また、未燃焼物質の発生を抑制できるようになる。その後、エンジン全体の回転が安定したところで、第二気筒#2への燃料噴射を行うようにする。
また、図14の上のグラフのように、第二気筒#2の着火が悪い状態をECUに記憶させておいて、次回のエンジン始動時からは、最初の第一工程から第二気筒#2への燃料噴射を行わないようにしてもよい。
コンバイン等の農作業機を始め一般車両にも利用可能である。
E エンジン
1 コモンレール
6 燃料噴射ノズル
23 旋回半径決定手段(操向レバー)
1 コモンレール
6 燃料噴射ノズル
23 旋回半径決定手段(操向レバー)
Claims (2)
- コモンレール(1)を備えたエンジン(E)を搭載した作業車において、作業車の旋回半径を決定する旋回半径決定手段(23)を設け、該旋回半径決定手段(23)の操作により燃料噴射ノズル(6)からのメイン噴射の前にパイロット噴射を行う構成とし、さらに、作業車の旋回半径が小さくなるほどパイロット噴射の噴射量を増量する構成としたことを特徴とする作業車。
- コモンレール(1)を備えたエンジン(E)を搭載した作業車において、作業車の旋回半径を決定する旋回半径決定手段(23)を設け、該旋回半径決定手段(23)の操作により燃料噴射ノズル(6)からのメイン噴射の前にパイロット噴射を行う構成とし、さらに、作業車の旋回半径が小さくなるほど前記メイン噴射の噴射量を増量する構成としたことを特徴とする作業車。
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JP2011196226A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Yanmar Co Ltd | 作業車のエンジン制御装置 |
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2007
- 2007-09-28 JP JP2007254512A patent/JP2009085066A/ja active Pending
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