JP2008157140A - 作業車 - Google Patents

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善直 大久保
Masaaki Suga
公明 菅
Hiroshige Eguchi
裕滋 江口
Akiro Tamura
彰朗 田村
Shinji Okubo
真司 大久保
Kenji Adachi
憲司 足立
Kenichi Tsubota
健一 坪田
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Abstract

【課題】エンジンを加速し続けると、エンジン回転数は現在設定している無負荷最高回転で頭打ち状態となってしまう。そして、車両の最高速度も現在設定している無負荷最高回転に対応して頭打ち状態になってしまう。
【解決手段】コモンレールを備えたエンジンを搭載した作業車において、エンジン回転数を変更可能なアクセルペダルを設け、該アクセルペダルによるエンジン回転数増大の指示が所定時間以上続くと、エンジンの制御装置はエンジンの無負荷最高回転数の上限域を高い回転数に変更設定する。また、エンジン回転数を変更可能なアクセルペダルとトランスミッション内の副変速位置を変更する副変速レバーを設け、該副変速レバーの位置が高速側にシフトすると、エンジンの制御装置はエンジンの無負荷最高回転数の上限域を高い回転数に変更設定することを特徴とする作業車の構成とする。
【選択図】図5

Description

この発明は、コモンレールを備えたエンジンを搭載した作業車に関する。
コモンレールを搭載したエンジンにおいて、エンジンが加速状態にあるときは、燃料の噴射量を増大させる構成である。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−356154号公報
前述のような技術では、エンジンが加速状態にあるときは、燃料の噴射量を増大させるものの、エンジン自体の無負荷最高回転数の上限値は変わらない構成であるので、加速をし続けてもエンジン回転数は現在設定されている無負荷最高回転で頭打ち状態となってしまい、その結果、車両の最高速度も現在設定している無負荷最高回転に対応して頭打ち状態になってしまう。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消する作業車を提供することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、コモンレール(1)を備えたエンジン(E)を搭載した作業車において、エンジン回転数を変更可能なアクセルペダル(23)を設け、該アクセルペダル(23)によるエンジン回転数増大の指示が所定時間以上続くと、エンジンの制御装置(100)はエンジンの無負荷最高回転数の上限値を高い回転数に変更設定することを特徴とする作業車としたものである。
請求項1の作用は、運転者がアクセルペダル(23)を所定時間以上踏み続けると、エンジンの制御装置(100)は、エンジンの無負荷最高回転数の上限値を高い回転数に変更設定する。そして、状況に応じてアクセルペダル(23)を踏み続けると、変更設定された無負荷最高回転数までエンジン回転数は上昇する。
請求項2記載の発明では、コモンレール(1)を備えたエンジン(E)を搭載した作業車において、エンジン回転数を変更可能なアクセルペダル(23)とトランスミッション(T)内の副変速位置を変更する副変速レバー(27)を設け、該副変速レバー(27)の位置が高速側にシフトすると、エンジンの制御装置(100)はエンジンの無負荷最高回転数の上限値を高い回転数に変更設定することを特徴とする作業車としたものである。
請求項2の作用は、運転者が副変速レバー(27)を操作してトランスミッション(T)内の副変速の位置を高速側にシフトすると、エンジンの制御装置(100)は、エンジンの無負荷最高回転数の上限値を高い回転数に変更設定する。そして、状況に応じてアクセルペダル(23)を踏み続けると、変更設定された無負荷最高回転数までエンジン回転数は上昇する。
本発明は上述のごとく構成したので、請求項1記載の発明においては、状況に応じてアクセルペダル(23)を踏み続けると、高速走行時エンジンの無負荷最高回転数の上限値は高い回転数に変更設定されるので、変更設定された無負荷最高回転数までエンジン回転数は上昇する。したがって、機体の最高速度も速くなることで、スムーズな移動が可能となる。
請求項2記載の発明においては、副変速レバー(27)を操作してトランスミッション(T)内の副変速の位置を高速側にシフトすると、エンジンの無負荷最高回転数の上限値は高い回転数に変更設定される。そして、状況に応じてアクセルペダル(23)を踏み続けると、変更設定された無負荷最高回転数までエンジン回転数は上昇する。したがって、機体の最高速度も速くなることで、スムーズな移動が可能となる。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図である。蓄圧式燃料噴射装置は、例えば、多気筒ディーゼル機関に適用されるものであるが、ガソリン機関でもよい。そして、蓄圧式燃料噴射装置は、噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、このコモンレール1に取り付けられる圧力センサ2と、燃料タンク3より汲み上げた燃料を加圧してコモンレール1に圧送する高圧ポンプ4と、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料をエンジンEのシリンダー5内に噴射する燃料噴射ノズル6と、前記高圧ポンプ4と燃料噴射ノズル6等の動作を制御する制御装置(ECU)等から構成される。ECUとは、エンジンコントロールユニットの略称である。
このように、コモンレール1は、エンジンEの各シリンダー5へ燃料を噴射するものであり、燃料供給を要求された圧力とするものである。
前記燃料タンク3内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ7を介してエンジンEで駆動される高圧ポンプ4に吸入され、この高圧ポンプ4によって加圧された高圧燃料は吐出通路8によりコモンレール1に導かれて蓄えられる。
コモンレール1内の高圧燃料は各高圧燃料供給通路9により気筒数分の燃料噴射ノズル6に供給され、ECU100からの指令に基づき、各シリンダーに燃料噴射ノズル6が作動して、高圧燃料がエンジンEの各シルンダー5室内に噴射供給され、各燃料噴射ノズル6での余剰燃料(リターン燃料)は各リターン通路10により共通のリターン通路10へ導かれ、このリターン通路10によって燃料タンク3へ戻される。
また、コモンレール1内の燃料圧力(コモンレール圧)を制御するため高圧ポンプ4に圧力制御弁11が設けられており、この圧力制御弁11はECU100からのデューティ信号によって、高圧ポンプ4から燃料タンク3への余剰燃料のリターン通路10の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール1側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧を設定し、レール圧力センサ2により検出されるコモンレール圧が目標コモンレール圧と一致するよう、圧力制御弁11を介してコモンレール圧をフィードバック制御する構成としている。
作業車(農作業機)におけるコモンレール1を有するディーゼルエンジンEのECU100は、図2に示すように、回転数と出力トルクの関係において走行モードAと通常作業モードB及び重作業モードCの三種類の制御モードを有する構成としている。
走行モードAは、エンジン回転数の変動で出力も変動するドループ制御である。農作業を行わず移動走行する場合に使用するものである。例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができるものである。
通常作業モードBは、負荷が変動してもエンジン回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御である。通常の農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるときであり、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するときである。
重作業モードCは、通常作業モードBと同様に負荷が変動してもエンジン回転数一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に加え、負荷限界近くになると回転数を上昇させて出力を上げる重負荷制御を加えた制御である。特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがなく、効率の良い作業が可能となる。
これらの作業モードA,B,Cは、各作業モードA,B,Cを切り替え可能な作業モード切替スイッチの操作、又は農作業車(トラクター、コンバイン、田植機等)の走行変速レバーの変速操作、又は作業クラッチ(トラクターであればロータリであり、コンバインであれば刈取部、脱穀部である)の入り切り操作等によって切り替わるように構成する。
ディーゼルエンジンEでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジンE特有のノック音を低減し、騒音を低減することが可能な構成としている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回又は2回に限定して行われるものであったが、前記コモンレール1の蓄圧式燃料噴射装置を用いることで、エンジンEの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させ、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制できるようになる。また、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、排ガス中の窒素酸化物の量が減少するようになる。
図3は、前述のようなコモンレール1を有するディーゼルエンジンを搭載したトラクターの側面図を示し、図4はその平面図を示している。平面図においては、図3に示すキャビン14を省いた状態を示している。
トラクターは、機体の前後部に前輪12、12と後輪13、13を備え、機体の前部に搭載したエンジンEの回転動力をトランスミッションケースT内の変速装置によって適宜減速して、これら前輪12、12と後輪13、13に伝えるように構成している。
機体中央であってキャビン14内のハンドルポスト15にはステアリングハンドル16が支持され、その後方にはシート17が設けられている。ステアリングハンドル16の下方には、機体の進行方向を前後方向に切り換える前後進レバー18が設けられている。この前後進レバー18を前側に移動させると機体は前進し、後方へ移動させると後進する構成である。
また、ハンドルポスト15を挟んで前後進レバー18の反対側にはエンジン回転数を調節するアクセルレバー25が設けられ、またステップフロア19の右コーナー部には、同様にエンジン回転数を調節するアクセルペダル23と、左右の後輪13、13にブレーキを作動させる左右のブレーキペダル24L、24Rが設けられている。ステップフロア19の左コーナー部にはクラッチペダル20が設けられている構成である。
また、主変速レバー26はシート17の左前方部にあり、低速、中速、高速及び中立のいずれかの位置を選択できる副変速レバー27はその後方にあり、さらにその右側にPTO変速レバー28を設けている。さらに、シート17の右側には作業機21(ロータリ等)の高さを設定するポジションレバー29と圃場の耕耘深さを自動的に設定する自動耕深レバー30、これらのレバーの後に作業機21の右上げスイッチ31と右下げスイッチ32が配置され、さらにその後に作業機21の自動水平スイッチ33とバックアップスイッチ34が配置されている。バックアップスイッチ34は、機体が後進時において、作業機21を自動的に上昇させるものである。作業機21は、機体の後方にリンク22で連結されている構成である。トラクターは作業機21を駆動させて機体を走行させることで、圃場内の耕耘等の作業を行なうものである。
前記コモンレール1を有するディーゼルエンジンEを搭載したトラクターにおいて、前記アクセルペダル23を所定時間以上操作し続けると、本機側の制御装置200はトラクターが路上走行状態であると判断し、エンジンEの無負荷最高回転数の上限値を高速回転側に変更する構成とする。図5はエンジン回転数と出力との関係を示す図であるが、L1は通常作業時(作業モード)における性能カーブを示し、L2は路上走行時(高速モード)における性能カーブを示しており、エンジンEの無負荷最高回転数の上限値を高速回転側に変更することは、前記ラインL1からラインL2に変更することである。即ち、通常時ではラインL1であるので、無負荷最高回転数はLAであるが、ラインL2では、無負荷最高回転数はLBとなる。このように、高速モードでは無負荷最高回転数の上限値が高くなることで、走行可能な最高速度の限界値も高くなる。
これにより、圃場内での作業時においては、エンジンEの低騒音、低振動が可能になるとともに、路上走行時においては、最高速度が速くなることで、移動がスムーズにできるようになる。
そして、本機側の制御装置200とエンジンE側の制御装置100(ECU)とは、図1で示す如く連結しているので、本機側の制御装置200で変更されたプログラムに基づいてエンジンE側の制御装置100(ECU)に信号が送信されて、エンジンEの制御が行われることになる。
また、前記副変速レバー27が高速状態に移動した場合において、エンジンEの無負荷最高回転数の上限値を高速回転側に変更するように構成してもよい。また、機体の走行速度が所定速度以上になると、エンジンEの無負荷最高回転数の上限値を高速回転側に変更するように構成してもよい。これらの構成を示すブロック図を図6に示している。機体の走行速度が所定速度以上になったことを検出するには、車速センサ35で検出する構成とする。該車速センサ35は、トランスミッションケースT内の任意のギヤや軸の回転を検出する構成としている。
前述のごとく、トラクターにはエンジン回転数を調節する方法として、ハンドルポスト15右側のアクセルレバー25と、ステップフロア19のアクセルペダル23の両方で行うように構成している。そして、アクセルレバー25が略100%開状態において、アクセルペダル23を踏む操作を行うと、エンジンのトルクリミットの上限値を高くなるように変更する。即ち、図7に示すように、基準トルクリミットラインL3から補正トルクリミットラインL4に変更するようにする。これにより、アクセルレバー25を100%開状態にして作業中において、一時的にエンジンEに過負荷が生じても、アクセルペダル23を踏む事でエンジン回転の低下を速やかに防止することができるようになる。また、過負荷防止のために車速を落す必要がなくなるので、効率の良い作業が可能となる。接続構成は、図6に示している。
また、前記ステアリングハンドル16が操作された場合においても、エンジンのトルクリミットの上限値を高くなるように変更してもよい。
トラクターが後傾斜地に存在している場合において、急激なアクセル操作をするとエンジントルクが急激に増加してしまい、前輪12、12が浮いてしまうという現象が発生してしまい、場合によっては危険な状況となる。そこで、トラクターの任意の位置に傾斜センサ36を設けておいて、該傾斜センサ36がトラクターの後傾斜角度が所定値以上になっていることを検出すると、急激なアクセル操作をしてもエンジンのトルク増加を緩慢になるように構成する。即ち、図8のように、横軸が時間で縦軸が燃料噴射量指示値とすると、通常はラインL5で燃料噴射を行うが、トラクターが後傾斜の場合は、制御装置200はラインL5からラインL6に変更するようにする。図6はブロック図の構成である。これにより、急激なアクセルワークをしてもトルクの増大は緩慢な状態でしか増加しないので、前輪12、12の浮き上がりを防止できて、安全な走行が可能となる。
また、トラクターの後傾斜にかかわらず、作業機21が上昇しているときにおいても、急激なアクセルワークをしてもエンジンのトルク増加を緩慢になるように構成してもよい。
前記アクセルペダル23とアクセルレバー25が操作された場合において、その変化率を制御装置200や制御装置100(ECU)で算出し、その変化率(増加率)が所定値以上になると、トラクターの走行系を自動的に四輪駆動となるように構成する。
これにより、アクセルペダル23やアクセルレバー25の操作時において、その変化率(増加率)が所定値以上になった場合、自動的に四輪駆動とすることで、前輪12、12の浮き上がりを防止できて、安全な走行が可能となる。
図9は、横軸がHSTレバーの位置を示し、縦軸がエンジン回転数を示している。この実施例はコンバインの場合である。コンバインは圃場内の植立穀稈を刈り取って脱穀選別するものである。図10にはコンバインの外観を示している。
無限軌道帯(クローラ)からなる走行装置37を有する車台38の前方には、刈取装置39が設けられている。この刈取装置39で刈り取られた穀稈は、後方の脱穀装置40に搬送されて脱穀選別される構成である。
脱穀装置40の右側方には、この脱穀装置40で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク41が設けられ、該グレンタンク41の前方にはコンバインの各種操作を行う操作部42が載置されている。また、車台38の前部には、エンジンからの動力を変速して走行装置に伝動する走行伝動装置46(トランスミッション)が設けられている。
43は排出オーガであり、前記グレンタンク41内が穀粒で満杯状態になると、排出オーガ43から機外へ穀粒を排出するものである。
また、コンバインは操作部42に設ける副変速レバー44を操作して走行伝動装置46の副変速の位置を決定し、その後、HSTレバー(走行変速レバー)45を操作してエンジンからの動力を油圧無段変速装置(HST)及び走行伝動装置46を介して走行装置37の左右のクローラ37、37に伝動して任意の速度で走行する構成である。このように、前記HSTレバー45の操作量によって速度が変速されるとともに、HSTレバー45の前方向と後方向の操作によってコンバインが前後進する構成である。
また、コンバインは操作部42に設ける操向レバー47を左右方向に傾倒操作することによって左右方向に旋回する構成であり、さらに、操向レバー47の左右方向への傾倒操作量によって旋回半径が決定される構成である。
通常、コンバインにおいては、作業中のエンジン回転数は略定格回転数であって一定回転数を保持するように構成している。これは、脱穀装置40での脱穀選別の設計回転数は、エンジンが定格回転数のときに適正な脱穀選別が可能となるようにしているからである。そして、制御装置100(ECU)は、コンバインが刈取作業状態のときは、前述したアイソクロナス制御(通常作業モードB)によりエンジン回転数を略定格回転数で保持するように構成している。これにより、コンバインでの作業時のエンジン回転数は略定格回転以上にならないので騒音と振動が抑制される。また、コンバインの作業状態の検出は、刈取装置39を駆動する刈取レバーや脱穀装置40を駆動する脱穀レバーの動きを検出してもよいし、刈取装置39脱穀装置40の伝動系のギヤや軸の回転を検出してもよい。
また、路上走行中においては、エンジン回転数は定格回転数以上であって最高回転数までの間で操作した方が最高車速が速くなるので、速やかな移動が可能となる。そして、コンバインのHSTレバー45は、HST(油圧無段変速装置)の可変油圧ポンプのトラニオン軸を制御して、コンバインの機体を前後進させる構成としている。
このような構成において、前記HSTレバー45の位置が最大位置(基本的には前進側でのみでよいが、後進側の場合でもよい)の近傍位置Dまでくると、エンジンの無負荷最高回転数の上限値を自動的に高速回転側に変更するように構成する。そして、HSTレバー45の位置が最大位置Fまでくると、エンジンの無負荷最高回転数はエンジン自体の最大回転数となるように構成する。これにより、路上走行時においては最高車速を速くすることができるので、速やかな移動が可能となる。
図11もコンバインの場合の実施例である。図11のグラフは、横軸がエンジン回転数であり縦軸が出力の性能カーブである。また、前述したコンバインの副変速レバー44を操作して、低速(圃場内作業時)、中速(圃場内作業と路上走行)、高速(路上走行)の切り換えを行う構成である。そして、副変速位置が低速から高速に変化するほどエンジンの無負荷最高回転の上限値を自動的に高速回転側に変更するようにしている。即ち、副変速低速時のラインL7に対して、副変速中速時はラインL8とし、副変速高速時はラインL9となるように構成する。このように、副変速位置が低速から高速に変化するにしたがってエンジンの無負荷最高回転数を高速回転側に変更するように構成することで、副変速位置が高速になるほどコンバインの最高車速が速くなるので、エンジンの性能を発揮できるとともに効率の良い作業が可能となる。
また、前述のように、コンバインには脱穀装置40で脱穀選別した穀粒を一時的に貯留しておくグレンタンク41が搭載されているが、グレンタンク41内の穀粒量が多くなるほどエンジンの無負荷最高回転の上限値を自動的に低速回転側に変更するようにしてもよい。即ち、グレンタンク41内の量が多い(エンジンに負荷が作用する)にもかかわらず、エンジンの無負荷最高回転の上限値を自動的に高速回転側に変更すると、エンジンに無理な負荷が生じてエンジン回転数がドロップしてしまう可能性がある。特に、湿田においては走行装置37に負荷がかかるので、エンジン回転数のドロップを助長させてしまう可能性がある。
そこで、グレンタンク41内の穀粒量が多くなるほどエンジンの無負荷最高回転の上限値を自動的に低速回転側に変更することで、前述のような不具合を防止できるようになる。
コンバインが旋回するときには、旋回方向内側のクローラ37の回転数を減速させて旋回する緩旋回と、旋回方向内側のクローラ37の回転数を停止(ゼロ回転)させて旋回するブレーキ旋回と、旋回方向内側のクローラの回転数を逆転させるスピン旋回がある。
このような旋回を行うときには、旋回方向内側のクローラ37の回転数が減速するほど走行系に負荷が作用してしまい、エンジン回転数のドロップを引き起こす可能性がある。特に、湿田等では、左右のクローラ37、37に大きな負荷が作用してしまい、エンジン回転数ドロップを助長させてしまう。特に、コンバインにおいては、エンジン回転数が下がってしまうと、脱穀装置40の回転数も下がってしまい、その結果、脱穀装置40での脱穀選別が悪くなってしまうという不具合が発生してしまう。
そこで、左右のクローラ37、37の回転数差(単位時間当たりの回転数差の増加率)を検出し、また、制御装置100(ECU)ではエンジンの燃料噴射量(エンジン負荷)を常時検出する構成とする。そして、この左右のクローラ37、37の回転数差の増加率とエンジン負荷との関係から、エンジン回転数を自動的に増加させる構成とする。図12にはこの関係のグラフを示している。G領域ではエンジン回転数は現状の状態を保持し、H領域ではエンジン回転をX回転増加させる。I領域ではエンジン回転をY回転増加させ、J領域ではエンジン回転をZ回転増加させる。エンジン回転数を増加させるには、制御装置100(ECU)で燃料噴射量を増加させる。前記Z回転とY回転とZ回転の関係は、
(X<Y<Z)となるように構成している。これにより、旋回時のおけるエンジン回転のドロップを防止できてスムーズな旋回が可能となる。
前述の緩旋回とブレーキ旋回とスピン旋回によって、エンジンのトルクリミット値を変更するように構成している。図13は、横軸がエンジン回転数で縦軸がエンジン出力(トルク)の関係を示している。そして、コンバインが作業中はアイソクロナス制御(通常作業モードB)でエンジン回転を制御装置100(ECU)で制御している。ラインL10は通常作業時のトルクリミット値を示している。このラインL10のトルク値は、ブレーキ旋回時にも使用する。そして、ラインL11は緩旋回時のトルク値を示し、ラインL12はスピンターン時のトルク値を示している。
緩旋回時は旋回方向内側のクローラ37を所定回転数減速するだけなので、ブレーキ旋回に比べて走行系に作用する負荷は小さい。そこで、ラインL11のように、緩旋回時にはトルクリミット値を下げるようにする。これにより、エンジンから発生する無駄なエネルギーを防止できるようになり、エンジンの耐久性も向上するようになる。
スピンターン時は旋回方向内側のクローラ37を逆転させるものであるので、ブレーキ旋回に比べて走行系に作用する負荷は大きくなる。そこで、ラインL12のように、スピンターン時にはトルクリミット値を上げるようにする。また、緩旋回やスピンターン旋回が終了すると、エンジンのトルクリミット値を元の状態の戻すようにする。これにより、エンジン回転の変動を防止できて速やかな旋回が可能となる。
図14については、スピンターンについては、前述した重作業モードCに切り換えてエンジンを制御してもよい。これにより、スピンターン時における出力不足とエンジン回転ドロップを防止できるようになる。特に、走行系に多くの負荷が作用する湿田時において有効である。例えば、湿田スイッチ等の操作により湿田状態が認識された場合に、重作業モードCに切り換えるように構成すると、重作業モードCを有効的に利用できるようになり、燃料消費量を抑制できるようになる。
図15に示すように、キャビン付のトラクターやコンバインにおいては、基本的にはエアコン48を搭載している。また、ターボ49(過給器)を備えているエンジンEにおいては、インタークーラーを備えていないものもあるが、インタークーラー50を備えて吸気温度を下げることで燃料効率が良くなり、エンジンの出力を増大させることができる。インタークーラー50自体は、エンジンEから駆動を取ってファン50aを回転させ、このファン50aで起風される風の速度で吸気される空気の温度を下げる構成である。55はエアクリーナーであり、空気は矢印Kの流れでエンジンE内へと吸気されていく構成である。
エアコン48を作動させるような気温が高い状態で、インタークーラー50が性能を発揮しなくてはならないにもかかわらず、エアコン48を作動させると、エアコン48のコンデンサ51(冷媒の冷却装置)をコンデンサファン51aで冷却するため、コンデンサ51を通過してコンデンサの熱を吸収した温風の雰囲気温度がインタークーラー50に影響を与えてしまい、インタークーラー50の冷却効率が低下していた。特に、インタークーラー50のファン50aの回転は、エンジン回転数と連動しているため、エンジン回転数が低い状態では、インタークーラー50のファン50aの回転数自体も下がってしまい、さらなるインタークーラー50の冷却効率の低下を招いてしまい、エンジンの出力増大ができないという不具合が発生していた。
そこで、図16に示すように、低回転全負荷運転時において、インタークーラー50に水を噴射するように構成する。この水は、図15に示しているように、エアコン48を駆動することで発生するドレン水を一時的にタンク52に溜めておき、ポンプ53を駆動してノズル54からインタークーラー50に噴霧するようにする。これにより、図16に示しているように、水を噴射する前の状態のトルクカーブラインL13に対して、水を噴射後のトルクカーブラインL14は上昇するようになり、エンジンEの出力が増大するようになる。
図16及び図17に示すように、空気は矢印Kの流れでエンジンE内へと吸気されていく構成であるが、エンジンEが冷えた状態でのエンジン始動においては、始動性が悪くなり、また暖気運転にも時間がかかるという問題がある。そこで、エンジン始動時においては、インタークーラー50を通過させない構成とする。具体的には、バイパス回路56と切換弁57を設け、エンジン始動時には切換弁57を開いて矢印Mの流れでエンジンEに空気を送るように構成する。
前記切換弁57の作動条件としては、エンジンの温度センサ58が低い温度を検出しているときに開く構成とする。また、エンジン始動時にはクラッチペダル20(図3参照)を踏まないとエンジンが始動できないように構成しているので、クラッチペダル20を踏んだことを本機側の制御装置200が検出すると、この情報を制御装置100(ECU)に送信して、制御装置100(ECU)が切換弁57を開くように構成してもよい。
これにより、エンジンの始動性、暖気性が向上するようになる。また、エンジン始動直後の暖気性が向上することで、白煙や臭いの発生を抑制することができるようになる。
トラクターやコンバイン等の農作業機を始め一般車両にも利用可能である。
蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図 制御モードによるエンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図。 トラクタの左側面図 トラクタの平面図 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図。 制御を行なうブロック図 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図。 時間と燃料噴射量指示値との関係を示す線図。 変速レバー(HSTレバー)の位置とエンジン回転の関係を示す線図。 コンバインの左側面図 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図。 エンジン負荷と走行装置の回転差の増加率との関係を示す線図。 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図。 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図。 エンジンとエアコンとインタークーラーの関係を示す模式図。 エンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図。 エンジンとインタークーラーの関係を示す模式図。
符号の説明
E エンジン
T トランスミッション
1 コモンレール
23 アクセルペダル
27 副変速レバー
100 制御装置(ECU)

Claims (2)

  1. コモンレール(1)を備えたエンジン(E)を搭載した作業車において、エンジン回転数を変更可能なアクセルペダル(23)を設け、該アクセルペダル(23)によるエンジン回転数増大の指示が所定時間以上続くと、エンジンの制御装置(100)はエンジンの無負荷最高回転数の上限値を高い回転数に変更設定することを特徴とする作業車。
  2. コモンレール(1)を備えたエンジン(E)を搭載した作業車において、エンジン回転数を変更可能なアクセルペダル(23)とトランスミッション(T)内の副変速位置を変更する副変速レバー(27)を設け、該副変速レバー(27)の位置が高速側にシフトすると、エンジンの制御装置(100)はエンジンの無負荷最高回転数の上限値を高い回転数に変更設定することを特徴とする作業車。
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