JP2010106794A - 作業車両 - Google Patents

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善直 大久保
Masaaki Suga
公明 菅
Tooru Shinomiya
徹 四之宮
Hiroshige Eguchi
裕滋 江口
Susumu Ueda
晋 上田
Shinji Okubo
真司 大久保
Kenji Adachi
憲司 足立
Naoto Takezaki
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Abstract

【課題】センサ等を設けることなく排気ガスの排出経路に設けているディーゼルパティキュレートフィルタの効率のよい再生を課題とする。
【解決手段】ディーゼルエンジンのシリンダー5から排出される排ガス通路の排気管55に排気ガス中の粒状化物質PMを捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ46bを設けたディーゼルエンジンを備えた作業車両において、エンジン回転数と燃料噴射量との関係から所定時間内に排出されるPM排出量マップMを、エンジンコントロールユニット100内又は本機側のCPU200内に備える構成とし、エンジンが運転中においては前記PM排出量マップMからPM排出量の積算を行い、PM排出量が所定値以上になると運転者に報知するように構成したことを特徴とする作業車両の構成とする。
【選択図】図6

Description

この発明は、ディーゼルパティキュレートフィルタを設けているディーゼルエンジンを備えた作業車両に関する。
ディーゼルパティキュレートフィルタ内のPM量をディーゼルパティキュレートフィルタ前後の排ガスの差圧から判断して、ディーゼルパティキュレートフィルタの再生を行う技術がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−270695号公報
前述のような技術では、ディーゼルパティキュレートフィルタ前後の排ガスの圧力を圧力センサで測定する場合、圧力センサが故障してしまうと、PMの量を判断できなくなるという問題点がある。
本発明の課題は、前述のような不具合を解消するディーゼルエンジンを提供することである。
本発明の上記課題は次の構成によって達成される。
すなわち、請求項1記載の発明では、ディーゼルエンジンのシリンダー(5)から排出される排ガス通路の排気管(55)に排気ガス中の粒状化物質(PM)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)を設けたディーゼルエンジンを備えた作業車両において、エンジン回転数と燃料噴射量との関係から所定時間内に排出されるPM排出量マップを、エンジンコントロールユニット(100)内又は本機側のCPU(200)内に備える構成とし、エンジンが運転中においては前記PM排出量マップからPM排出量の積算を行い、PM排出量が所定値以上になると運転者に報知するように構成したことを特徴とする作業車両としたものである。
請求項1の作用は、燃焼した排気ガスはシリンダから出ていくが、この途中で排気ガスはディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)を通過する。排気ガスに含まれるPMは、このディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)で捕集される。この捕集されるPMの堆積量は、実際に測定するのではなく、エンジンコントロールユニット(100)内又は本機側のCPU(200)内に備えているPM排出量マップから積算する。そして、PM排出量が所定値以上になると運転者に報知する。
請求項2記載の発明では、前記PM排出量マップは、少なくとも作業中を含む走行運転中のPM排出量マップとエンジン始動時のPM排出量マップとから構成したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両としたものである。
請求項2の作用は、請求項1の作用に加え、PM排出量マップは、少なくとも作業中を含む走行運転中のPM排出量マップとエンジン始動時のPM排出量マップとから構成されているので、排出されるPMは、エンジン始動時と走行運転中の両方の場合において積算される。
本発明は上述のごとく構成したので、請求項1記載の発明においては、ディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)内で捕集されているPMの積算量は、実際に測定するのではなくて、予め備えているPM排出量マップから積算するので、ディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)の前後差圧からPM量を判断する場合に比べて圧力センサが不要となり、廉価な構成となる。また、圧力センサの故障等に影響されることを防止できるようになる。
請求項2記載の発明においては、請求項1の効果に加え、PMの積算量のついては、作業中を含む走行運転中はもちろんのこと、エンジン始動時のPM量も積算されるので、精度のよいPM積算量が算出可能となる。
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図である。蓄圧式燃料噴射装置は、例えば、多気筒ディーゼル機関に適用されるものであるが、ガソリン機関でもよい。そして、蓄圧式燃料噴射装置は、噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、このコモンレール1に取り付けられる圧力センサ2と、燃料タンク3より汲み上げた燃料を加圧してコモンレール1に圧送する高圧ポンプ4と、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料をエンジンEのシリンダー5内に噴射する燃料噴射ノズル6と、前記高圧ポンプ4と燃料噴射ノズル6等の動作を制御する制御装置(ECU)等から構成される。ECUとは、エンジンコントロールユニットの略称である。ECU100には本機側のCPU200が接続しており、互いに情報交換をしている。
このように、コモンレール1は、エンジンEの各シリンダー5へ燃料を噴射するものであり、燃料供給を要求された圧力とするものである。
前記燃料タンク3内の燃料は吸入通路により燃料フィルタ7を介してエンジンEで駆動される高圧ポンプ4に吸入され、この高圧ポンプ4によって加圧された高圧燃料は吐出通路8によりコモンレール1に導かれて蓄えられる。
コモンレール1内の高圧燃料は各高圧燃料供給通路9により気筒数分の燃料噴射ノズル6に供給され、ECU100からの指令に基づき、各シリンダーに燃料噴射ノズル6が作動して、高圧燃料がエンジンEの各シルンダー5室内に噴射供給され、各燃料噴射ノズル6での余剰燃料(リターン燃料)は各リターン通路10により共通のリターン通路10へ導かれ、このリターン通路10によって燃料タンク3へ戻される。
また、コモンレール1内の燃料圧力(コモンレール圧)を制御するため高圧ポンプ4に圧力制御弁11が設けられており、この圧力制御弁11はECU100からのデューティ信号によって、高圧ポンプ4から燃料タンク3への余剰燃料のリターン通路10の流路面積を調整するものであり、これによりコモンレール1側への燃料吐出量を調整してコモンレール圧を制御することができる。
具体的には、エンジン運転条件に応じて目標コモンレール圧を設定し、レール圧力センサ2により検出されるコモンレール圧が目標コモンレール圧と一致するよう、圧力制御弁11を介してコモンレール圧をフィードバック制御する構成としている。
作業車(農作業機)におけるコモンレール1を有するディーゼルエンジンEのECU100は、図2に示すように、回転数と出力トルクの関係において走行モードAと通常作業モードB及び重作業モードCの三種類の制御モードを有する構成としている。
走行モードAは、エンジン回転数の変動で出力も変動するドループ制御である。農作業を行わず移動走行する場合に使用するものである。例えば、ブレーキを掛けて走行速度を減速したり停止したりすると、この走行負荷の増大に伴ってエンジン回転数が低下するため走行速度の減速や停止を安全に行うことができるものである。
通常作業モードBは、負荷が変動してもエンジン回転数が一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御である。通常の農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターであれば耕耘作業時に耕地が固く耕耘刃に抵抗が掛かるときであり、コンバインであれば収穫作業時に収穫物が多く負荷が増大したときでも、出力が変動して回転数を維持するときである。
重作業モードCは、通常作業モードBと同様に負荷が変動してもエンジン回転数一定で出力を負荷に応じて変更するアイソクロナス制御に加え、負荷限界近くになると回転数を上昇させて出力を上げる重負荷制御を加えた制御である。特に、負荷限界近くで農作業を行う場合に使用するものである。例えば、トラクターで耕耘作業を行っている際に、特に、固い耕地に遭遇してもエンジン出力が通常の限界を越えて増大するので作業を中断することがなく、効率の良い作業が可能となる。
これらの作業モードA,B,Cは、各作業モードA,B,Cを切り替え可能な作業モード切替スイッチの操作、又は農作業車(トラクター、コンバイン、田植機等)の走行変速レバーの変速操作、又は作業クラッチ(トラクターであればロータリであり、コンバインであれば刈取部、脱穀部である)の入り切り操作等によって切り替わるように構成する。
ディーゼルエンジンEでは、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、着火遅れを短縮してディーゼルエンジンE特有のノック音を低減し、騒音を低減することが可能な構成としている。
このパイロット噴射は、メイン噴射の前に1回又は2回に限定して行われるものであったが、前記コモンレール1の蓄圧式燃料噴射装置を用いることで、エンジンEの状況に応じてパイロット噴射の状態を変化させ、騒音の低減や不完全燃焼による白煙又は黒煙の発生を抑制できるようになる。また、メイン噴射に先立って少量の燃料をパルス的に噴射するパイロット噴射を行うことにより、排ガス中の窒素酸化物の量が減少するようになる。
図3は、前述のようなコモンレール1を有するディーゼルエンジンを搭載したトラクターの側面図を示し、図4はその平面図を示している。平面図においては、図3に示すキャビン14を省いた状態を示している。
トラクターは、機体の前後部に前輪12、12と後輪13、13を備え、機体の前部に搭載したエンジンEの回転動力をトランスミッションケースT内の変速装置によって適宜減速して、これら前輪12、12と後輪13、13に伝えるように構成している。
機体中央であってキャビン14内のハンドルポスト15にはステアリングハンドル16が支持され、その後方にはシート17が設けられている。ステアリングハンドル16の下方には、機体の進行方向を前後方向に切り換える前後進レバー18が設けられている。この前後進レバー18を前側に移動させると機体は前進し、後方へ移動させると後進する構成である。
また、ハンドルポスト15を挟んで前後進レバー18の反対側にはエンジン回転数を調節するアクセルレバー25が設けられ、またステップフロア19の右コーナー部には、同様にエンジン回転数を調節するアクセルペダル23と、左右の後輪13、13にブレーキを作動させる左右のブレーキペダル24L、24Rが設けられている。ステップフロア19の左コーナー部にはクラッチペダル20が設けられている構成である。
また、主変速レバー26はシート17の左前方部にあり、低速、中速、高速及び中立のいずれかの位置を選択できる副変速レバー27はその後方にあり、さらにその右側にPTO変速レバー28を設けている。さらに、シート17の右側には作業機21(ロータリ等)の高さを設定するポジションレバー29と圃場の耕耘深さを自動的に設定する自動耕深レバー30、これらのレバーの後に作業機21の右上げスイッチ31と右下げスイッチ32が配置され、さらにその後に作業機21の自動水平スイッチ33とバックアップスイッチ34が配置されている。バックアップスイッチ34は、機体が後進時において、作業機21を自動的に上昇させるものである。作業機21は、機体の後方にリンク22で連結されている構成である。トラクターは作業機21を駆動させて機体を走行させることで、圃場内の耕耘等の作業を行なうものである。21aは作業機21を昇降する油圧シリンダーである。
図5はエンジンのシリンダー5内への吸気と排気の模式図であり、4サイクルのディーゼルエンジンの実施例である。過給器TBの吸気タービン36により過給された空気は、エアクリーナー35から吸気タービン36、インタークーラー37を通過して吸気マニホールド38からシリンダー5内へ送られる構成である。39は吸気バルブであり、40はピストンである。48はカムでありロッカーアーム49を介して吸排気バルブ39、41を開閉させるものである。
シリンダー5内で燃焼した排ガスは、排気バルブ41から排気マニホールド42を通過した後、過給器TBの排気タービン45で過給器TBを駆動して排出される構成である。
このディーゼルエンジンは、排気ガスの一部を吸気側に混入させるためのEGR(排気再循環装置)回路44を有している。EGR回路で排気ガスの一部を吸気側に混入させることで酸素量(O2)を減らして、窒素酸化物Noxの発生を低減させるように構成している。ただし、EGR率が上昇しすぎると、逆に酸素量が少なくなって不完全燃焼になるので、燃焼状態によりEGR率を調節する必要がある。この調節は、EGRバルブ43にて行う。EGR回路44は、後述する後処理装置46下流側の排気管55と過給器TBの吸気タービン36上流側の吸入管56との間を接続している。また、EGR回路44の途中にはEGRクーラ57を設ける構成としている。このEGRバルブ43の開閉具合でシリンダー5内への排気ガスの還元量が変化する。
排気タービン45を通過後の排気ガスは、後処理装置46を通過してマフラー50から大気中に排出される。後処理装置46は、酸化触媒(DOC)46aとディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)46bとから構成されている。
酸化触媒(DOC)は不燃物室を燃焼させるものであり、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)は粒状化物室(PM)を捕集するためのものである。前記EGRバルブ43と絞り弁47については、ECU100により制御される構成である。後処理装置46はディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)46bのみで構成してもよい、酸化触媒(DOC)を設けると不燃物質が燃焼するので、よりクリーンな排気ガスとなる。
DPF46bは、排気ガスの温度が低い状態(低負荷)が長時間続くと、PMが溜まってきて能力の低下が懸念される。そこで、後処理装置46の下手側に絞り弁47を設け、この絞り弁47を絞るとDPF46b内の圧力が高く保持されるので温度も高くなる。これにより、高い温度の影響により、DPF46bの再生が可能となる。即ち、高い温度の排気ガスがDPF46bを通過すると、DPF46b内に存在しているPMが焼き飛ばされることでDPF46bが再生される。
DPF46bを再生させるためのDPF再生運転としては、EGRバルブ43と絞り弁47の両方を絞る。そして、燃料噴射タイミングのリタード(遅角)と合わせてDPF46b内のガス温度を上昇させ、DPF46bが再生に入るようにする。これにより、燃料のアフター噴射(排気ガス温度を上昇させるため)が不要となったり、アフター噴射の回数を減らすことができるようになるので、燃料消費量を抑制できて環境にもよい。
このようなDPF再生運転を行うための条件としては、後処理装置46の上手側に圧力センサ52を設けておいて、この圧力センサ52の値が所定値以上になるとDPF46b内にPMが蓄積して抵抗となっている状態なので、DPF再生運転を行うようにする。
また、DPF再生運転に入った状態が長時間続くと、過熱状態となってしまいDPF46bが損傷してしまう。そこで、後処理装置46の下手側に温度センサ53を設け、この温度センサ53の値が所定値を超えるとDPF再生運転を止めて通常運転に戻るようにする。
通常の運転は、EGRバルブ43と絞り弁47を同時に制御してEGR量を適宜コントロールするようにする。特に、絞り弁47を有することで、DPF46b内のガス温度を高く保持することができるようになる。
前述のような構成としたことで、吸気スロットルが不要となる。即ち、過給器付き機関では吸気側圧力が高いので、EGRガス量を確保するために排気絞り弁または吸気スロットルを設け、EGRバルブと連動した制御が必要となるが、このようなシステムが不要となる。
また、DPF46b下流の排気ガスを取り出すために、過給器TBの汚れに伴う性能劣化を生じることを防止できるようになる。そして、EGRガスはEGRクーラ57で冷却されるため、NOx低減に対して効果が大きくなる。
前述したように、DPFの再生運転を行なうDPF強制再生モードにおいては、排気絞り弁47を絞り、ON−OFF制御によってEGRバルブ43を全閉とするように構成する。したがって、排気ガスの還元が行なわれないのでNOが増加し、このNOが酸化触媒(DOC)46aによってNO2に転換され、DPF46bの再生が促進されるようになる。
また、DPF46bの強制再生中において、エンジン回転がローアイドルに移行した場合は、前記EGRバルブ43を全開とする。DPF46bの下流側には温度センサ53を設けているので、この温度センサ53による検出値が所定値以上に上昇したことも条件に加えるようにしてもよい。
図6はエンジン回転数と燃料噴射量との関係におけるPM(粒状化物質)の1時間当たりの排出量(PM排出量マップM)を示している。図6は、特に作業中を含む走行運転中のPM排出量マップM1である。この値は計算上から得られる理論値であるが、エンジンテストを行った上での実測値としてもよい。そして、このエンジンを搭載したトラクタでの運転中においては、1秒ごとにPMの排出量をマップ上の数値から累積を行い、許容値を超えるか又は許容値の少し手前でDPF46bの強制再生モードとするように構成する。また、直ぐに強制モードにしてしまうと、トラクタのような作業車両では作業ができなくなるので、一旦音声や画面等で運転者に報知するように構成してもよい。
これにより、DPF46b内でのPMの溜めすぎを防止できてDPF46bの劣化を防止できるようになる。また、PMを溜めすぎた状態でDPF46bを再生すると、急激な温度上昇により火災等のおそれがあるが、このような問題も防止できるようになる。また、DPF46b前後に圧力センサを設ける必要がなくなる。また、圧力センサの場合、故障等の影響があるが、このような不具合も防止できるようになる。
また、DPF46bの上手側温度センサ58が略350度以上の場合は、DPF46b内のPMの累積カウントは行わないようにする。これは、DPF46b内で再生している可能性があるからであり、このような状況で累積カウントを行うと、累積値に誤差がでてくるためである。このような場合は、DPF46bの前圧力センサ59と後圧力センサ60の差圧を優先するようにする。即ち、バックアップ用として、DPF46bの前後に前圧力センサ59と後圧力センサ60を設けるように構成する。これにより、DPF46b内のPMの溜まり状態を精度よく把握することが可能となる。
図7はエンジン始動時における、エンジン回転数と燃料噴射量との関係のPM(粒状化物質)の1時間当たりの排出量(PM排出量マップM)を示している。図7は、特にエンジン始動時のPM排出量マップM2である。そして、エンジン始動時においては0.1秒ごとにPMの排出量を累積してカウントするように構成する。このように、エンジン始動時においてもPMの堆積量をカウントすることで、DPF46b内におけるPMの量を精度良く推定可能となる。
図8は、高水温時におけるエンジン始動時のエンジン回転数と燃料噴射量との関係において、PM(粒状化物質)の1時間当たりの排出量(PM排出量マップM)を示している。図8は、特に高水温時におけるエンジン始動時のPM排出量マップM3である。図9は、低水温時におけるエンジン始動時のエンジン回転数と燃料噴射量との関係において、PM(粒状化物質)の1時間当たりの排出量(PM排出量マップM)を示している。図9は、特に低水温時におけるエンジン始動時のPM排出量マップM4である。
高低水温時においては、エンジン回転数と燃料噴射量との関係から発生するPMの量は少し違った状態となるので、専用のマップを利用することでより精度の高いPMの量を把握可能となる。
また、1日の作業終了時点におけるDPF46bの前後差圧を前圧力センサ59と後圧力センサ60で測定し、差圧が所定値以上、又は、明日の作業中に差圧が所定値以上になると予測される場合であれば、自動的にDPF46bの強制再生モードとする。このとき、エンジンキーを切りとしても自動的に強制再生を行い、再生が終了すると自動的にエンジンを停止する構成とする。これにより、作業中にDPF46bを再生することを防止できるようになることで、作業能率が向上するようになる。
図10(a)はエンジンの負荷率算出についての説明図である。この図のような全負荷特性を有し、特定の速度変動率で制御されるガバナ特性において、任意の運転状態αでのエンジン負荷率は、単純にエンジン回転数のみにて全負荷時の値βと比較すると、みかけの負荷率として、R/Aとなる。しかし、実際の運転では、速度変動率を有しており、全負荷時の値はγとなり、実際の負荷率はR/Bとなる。この図の例では、実際の負荷率はみかけの負荷率より小さくなる。
任意の運転状態αにおいて、そのポイントでの速度変動率を考慮した全負荷特性ポイントγにより負荷率を予め設けたマップへ登録しておき、運転条件(エンジン回転数と燃料噴射量)に応じて負荷率を算出する構成とする。
これにより、任意の運転状態にて、より正確な負荷率の算出が可能であり、より有効的な制御が可能となる。
前記負荷率を予め設けたマップにおいて、このマップの精度を向上する構成について説明する。図10(b)に示すように、アクセル開度が一定であれば、全負荷特性と交差する点の近傍P,Q,Rにおいて、その速度変化と噴射量変化の比の比較により、点Qの値を求めることが可能となり、その値を更新することにより学習機能を持たせ、負荷率精度を向上させるようにする。
図11について説明する。
無負荷最高回転数から定格点に至る出力特性において、従来の直線的な特性では、例えば車両の走行負荷がかかった場合に、エンジン回転数がΔNeだけ低下してしまう。即ち、車速が低下してしまう。そこで、無負荷最高回転数での運転時にもある程度の負荷に対応する鉛直の出力特性を持たせることにより、車速を維持することが可能となる。そして、この維持できる負荷をボリューム等で調整式とし、オペレータが設定可能な構成とする。しかし、リミッターを設けて過大な設定値は不可とする。
これにより、無負荷最高回転数での運転時でも、その回転を維持しながら幾らかの負荷運転が可能とする特性を有することにより、効率維持が可能となる。回転ダウンを伴わない負荷を可変とすることにより、オペレータが使用目的に応じて調整可能となる。
図12の(a)は低トルクマップを示し、(b)は通常モードを示している。(a)の低燃費モードから通常モード(b)への切り替えにおいては、噴射特性を通常モードに移行した後、回転の変化率を確認しながら回転低下がないのであれば、少しずつ噴射タイミングをリタードする制御を行う構成とする。
低燃費モードから通常モードに切り替える場合、トルク不足で回転ダウンする場合が多く、そのままモード切り替えを行うと、更に回転低下を生じて定格回転数になかなか復帰しないという現象となるが、このような不具合を防止できるようになる。
前記標準モードと低燃費モードを有するトラクタにおいて、低燃費モードで路上走行を行うと燃料消費低減となる。しかし、回転・負荷の高いロータリ作業時などと比べて低減効果は出にくい。これは、路上走行では加速の仕方によって大きく燃料消費量の差がでるためである。
そこで、車速が速いほどアクセルフィルターを強くかけることで、車速が高いにアクセルを踏み込んだ際の燃料消費量を減らすことができるようになる。即ち、急加速させないようにすることで、燃料消費量を減らすことが可能となる。
また、図13に示すように、通常出力状態L1,L1aを選択して作業をしている場合において、作業負荷率が一定時間継続して低い場合、自動的に低燃費状態L2,L2aに切り換える構成とする。これにより、燃料消費を抑制できるようになる。このように、通常出力状態L1,L1aを選択している場合において、低燃費状態L2,L2aに切り換える条件としては、アクセルペダルが一定加速以上で踏み込まれたときや、エンジンの冷却水温が所定値よりも高い状態のときなどがある。また、エンジンの冷却水温が所定値よりも高い状態のときは、噴射量(出力)の制限に加えて、燃料消費率を低減する出力設定に自動的に切り換えるように構成してもよい。
また、圃場内で植立穀稈を刈り取るコンバインにおいて、図14に示すように、コンバインの車速と籾量との関係から通常出力状態L1,L1aと低燃費状態L2,L2aとを切り換えるように構成してもよい。
また、コンバインにおいて低燃費状態L2,L2aを選択していても、通常出力状態L1,L1aへの切換え条件としては、圃場内の稲が所定以上の閾値で密集している場合が考えられる。圃場内での稲の密集状態を判断する手段としては、CCDカメラによる情報処理がある。また、トラクタやコンバインが低燃費状態L2,L2aで作業走行していても、旋回動作に移るときには自動的に通常出力状態L1,L1aに切り換える構成とする。これにより、エンジン回転の低下を防止できるようになる。
トラクターやコンバイン等の農作業機を始め一般車両にも利用可能である。
蓄圧式燃料噴射装置の全体構成図 制御モードによるエンジン回転数と出力トルクの関係を示す線図 トラクタの左側面図 トラクタの平面図 吸気系と排気系の模式図 作業中を含む走行運転中のPM排出量マップと後処理装置(DOC,DPF)の模式図 エンジン始動時PM排出量マップ 高水温時のエンジン始動時PM排出量マップ 低水温時のエンジン始動時PM排出量マップ エンジンの性能カーブを示す線図 エンジンの性能カーブを示す線図 低燃費及び通常時のエンジン性能カーブを示す線図 低燃費及び通常時のエンジン性能カーブを示す線図 低燃費モード及び通常時モードの選択グラフ
符号の説明
M PM排出量マップ
M1 作業中を含む走行運転中のPM排出量マップ
M2 エンジン始動時のPM排出量マップ
PM 粒状化物質
5 ディーゼルエンジンのシリンダー
46b ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)
55 排気管
100 エンジンコントロールユニット(ECU)
200 本機側のCPU

Claims (2)

  1. ディーゼルエンジンのシリンダー(5)から排出される排ガス通路の排気管(55)に排気ガス中の粒状化物質(PM)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(46b)を設けたディーゼルエンジンを備えた作業車両において、エンジン回転数と燃料噴射量との関係から所定時間内に排出されるPM排出量マップ(M)を、エンジンコントロールユニット(100)内又は本機側のCPU(200)内に備える構成とし、エンジンが運転中においては前記PM排出量マップ(M)からPM排出量の積算を行い、PM排出量が所定値以上になると運転者に報知するように構成したことを特徴とする作業車両。
  2. 前記PM排出量マップ(M)は、少なくとも作業中を含む走行運転中のPM排出量マップ(M1)とエンジン始動時のPM排出量マップ(M2)とから構成したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012092804A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Hitachi Constr Mach Co Ltd 建設機械の排気ガス浄化装置

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