JP2011046417A - フィルムクランプ装置及び該装置を備えた包装装置 - Google Patents
フィルムクランプ装置及び該装置を備えた包装装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】回転可能に支持したフィルムロール12から引き出したフィルム12a先端が待機部7に待機し、フィルム挟持部8が初期位置から前記待機部へ移動し、待機部に待機するフィルムの先端を掴んで引き出すフィルムクランプ装置であって、前記フィルム挟持部8は開閉可能な上下部材8a,8bで構成され、そのフィルム挟持部に開閉を制御する作動部24を設け、他方、前記待機部位置近傍に前記作動部24と当接して前記フィルム挟持部8を開閉させる案内部25を設け、前記フィルム挟持部8が待機部7に接近移動すると上下部材を開き、前記フィルム挟持部8が待機部に達するとフィルムを挟持する。
【選択図】図6
Description
そして、前記フィルム供給装置のクランプを閉状態に維持する為に電気で動作する部材、例えば、電磁ソレノイドが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
前記フィルム挟持部は、開閉可能な上下部材によって構成されるが、その上下部材は両方とも平板部材、或いは上下部材の一方が硬質部材、他方が弾性部材等、何れでもよい。
前記案内部は、初期位置におけるフィルム挟持部の状態により異なり、初期位置で閉じているフィルム挟持部に対してはフィルムを挟持するために開いてから閉じる案内部を、初期位置で開いているフィルム挟持部に対してはフィルムを挟持するために閉じる案内部を配置する。
即ち、フィルム挟持部の作動部と、待機部近傍の案内部とによるフィルム挟持部の開閉は、初期位置で閉じていて、案内部で強制的に開き待機部のフィルム先端を挟持する、或いは初期位置で開いていて、案内部で強制的に閉じて待機部のフィルム先端を挟持する、両方の形態を含むものである。
その具体的構成としては、前記フィルム挟持部を構成する開閉可能な上下部材は、常時閉じ方向に付勢され、且つ、前記案内部は、前記作動部を介しフィルム挟持部を少なくともフィルム待機部の位置において開状態から閉状態に切り替え案内する傾斜面を有した構成とする(請求項3)。
又、請求項2記載の構成により、案内部との接触時、ローラは回転して案内され、摩擦抵抗は減少される。従って、フィルム挟持部の開閉制御を軽快に行うことができる。
また、請求項3記載の構成により、フィルム挟持部の開閉及びフィルム挟持状態の維持を、ソレノイド等の電力で駆動する部材を必要とすることなく確実に行うことができる。
又、請求項5記載の構成により、少なくともフィルムを引き出す際、フィルム挟持部によりフィルムをクランプし続けることがないので、消費電力を抑えた包装装置を提供できる。
その包装装置Aは、基台1上に下地材載せ部2が一対の支持脚3で所定高さ位置に水平に支持され、更にその下地材載せ部2の側方(図面では右側方)には一対の取付板4が所定間隔をおいて平行に起立固定され、その取付板4,4間の上部にフィルムロール配置部5が、下方に、前記フィルムロール配置部5に支持したフィルムロールからフィルムを引き出すフィルムクランプ装置B、前記フィルムクランプ装置Bが引き出したフィルムを展張保持する保持部28、及びシール手段31の発熱体(ヒータ)31aを備えた枠体6が前記下地材載せ部2に対して上下回動可能に取り付けられて構成されている。
前記ヒータ受け部31bは耐熱性を有した弾性体、例えばゴム材等で構成され、発熱体を介して圧接されるフィルム及び下地材を弾性的に支持し得るようになっている。
又、前記下地材載せ部2は、サイズの異なる二種類の下地材aを載承し得るように、奥行き方向内部に仕切枠39を設け、その仕切枠39の上部に上記と同様、周縁枠2aを弾発上下可能に支持し、その周縁枠にヒータ受け部が取り付けられている。
そして、フィルムロール12の後側を載承支持する回転ローラ11c,11dが取り付けられている支杆10b,10cは支杆10aとの間隔を広げる方向に向けて傾斜取り付けられている。それにより、フィルムロール12から引き出されるフィルム12aをフィルムロール12の外周面から引き離すように作用し、且つ該フィルムロール12が軸方向に横移動するのを防止し、常に所定位置で転動するように構成されている。尚、フィルムロール配置部5におけるフィルムロールの支持構造は、回転ローラ11a〜11dによる4点支持構造に限らず、フィルムロール12の中心孔に軸を通して支持する一般的な支持構造でもよい。
前記バランスウエート14及びガススプリング15は、枠体6の前部(軸13より前方部分)を下地材載せ部2に対して開いた状態(下地材載せ部に下地材及び被包装物を載せる状態)に付勢し、且つ枠体6を、軸13を中心として下方に回動する時、前記バランスウエート14とガススプリング15の弾発力が抵抗となり、枠体6の閉じ(下降)動作に衝撃が生じないようにしてある。
又、図4に示すように、前記軸13の軸端と該枠体6の後部(手前側)に回転可能に横架した軸17の軸端にはそれぞれ歯付プーリ18,19が固着され、その歯付プーリ18,19に亘って歯付ベルト20が巻回され、歯付ベルト20の移動により前記軸13が回転するようになっている。
更に、前記歯付ベルト20には、後述するフィルムクランプ装置Bのフィルム挟持部8が連結され、該フィルム挟持部8が前記枠体6に沿って復動することで前記案内ローラ16が駆動回転するようになっている。
フィルムクランプ装置Bは、図4に示すように、前記フィルムロール12から引き出されてフィルム待機部7に略水平に支持されるフィルム12aの先端をフィルム待機部7毎挟み、フィルム12aをフィードするフィルム挟持部8と、前記フィルム挟持部8を所定区間、往復移動可能とする移動部9とで構成されている。
このように、フィルム挟持部8がフィルム待機部7ごとフィルム12aの先端を挟むようになっているので、確実にフィルム12aの先端をフィードすることができる。
又、前記フィルム待機部7の横幅は、フィルム12aの幅方向の全幅(フィルム幅)を下方から支えて略水平に支持し得る長さを有している。
又、前記フィルム待機部7の先端下方で且つフィルムを切断するカッター35と摺接する位置にフィルム保持板48が鉛直且つ前後方向に弾発回動可能に起立支持されている。このフィルム保持板48の存在により、フィルム挟持部8で挟持されて引き出されるフィルム12aの切断時、カッター下方のフィルム12aを略水平に支えて切断がスムーズに行われるのを確保する。そして、開動したフィルム挟持部8がフィルム待機部7に向けて前進する時、前記フィルム保持板48はフィルム挟持部8との接触で後方(フィルム待機部側)に回動され、フィルム挟持部8がフィルム12aを挟持してフィルム待機部7から離れるとバネ部材等の弾発力で元の状態(鉛直状態)に復帰される。
それにより、ハンドル9cを持って押動又は引き寄せることで摺動体9bは案内軸9aに沿って摺動し、その摺動体9bに連結したフィルム挟持部8は枠体6に沿って摺動する。そして、往動(前進)時はフィルム挟持部8の開閉動作でフィルム12aの先端を挟持し、復動(後退)時はフィルム挟持部8がフィルム12aの先端を挟持したまま後退するため、包装に必要な量のフィルムを引き出すことができる。
前記保持部28は、図8に示すように、フィルム12aの上面側を支える枠体6の下面に対して、フィルム12aを圧接挟持するもので、前記枠体6の幅方向外側に位置して軸13で上下揺動可能に取り付けた取付腕28aと、その取付腕28aの下面に水平に取り付けた台板28bと、該台板28bの上面における枠体6の側部下面と対応する位置に固着した弾性体28cとで構成されている。
これにより、フィルムクランプ装置Bによって枠体6の下面に沿って引き出したフィルム12aは、枠体6が軸13を中心として回動下降し、枠体6の下面が初期位置に待機する保持部28の弾性体28cにフィルム12aを介して当接することでフィルム12aの幅方向側部は枠体6と保持部28とで挾着される。そして、枠体6の下降動作が更に進行すると、フィルム12aの下側を支える弾性体28cは取付腕28aを介してスプリング29で枠体6下面側に付勢されているため、枠体6の下降と相俟ってフィルム12aの幅方向の側縁を強固に挾着保持し、フィルム12aは枠体6の下面に展張保持される。
又、前記枠体6の下降動作の終点は、前記保持部28の取付腕28aが略水平となる位置で、その水平なフィルム挾着位置は下地材載せ部2の下地材aを載せる表面より下方の位置とする(図8(b)参照)。
前記シール手段31の発熱体(ヒータ)31aは、ニクロム線などの抵抗線を用い、図8に示すように、前記保持部28によるフィルム挾着位置より水平方向内側で、且つ鉛直方向上方に配置され、前記下地材載せ部2に設けたヒータ受け部31bと対応するように配置構成されている。発熱体(ヒータ)31aの上面側(フィルムに対して接触する面と反対側の面)は断熱材32で被覆され、誤って手指が接触しても火傷等しないように安全対策が施されている。
又、前記シール手段31の発熱体(ヒータ)31aは、平面視略矩形状の下地材aの四辺を熱溶着し得るように配置するが、各辺に対応する発熱体(ヒータ)31aが独立分断されている場合は辺同士が交差する角部は熱溶着されないことになる。この角部の否溶着を無くす為に、発熱体の端部相互を金属製の導体で連結し、前記角部も熱溶着されるようにしてもよい。
前記カッター35は、被包装物Wに被せ下地材aの周縁に熱溶着したフィルム12aを、奥行き方向のシール位置より外側位置で切断するもので、該カッター35に操作部36が連結され、且つカッター35はスプリング37でフィルム12aから離反する上方に弾発付勢されている。
尚、下地材aの上面に多少凹凸があっても良い。例えば、シール手段31の発熱体(ヒータ)31aと対応する下地材aの上面の位置に突部を設け、該突部と発熱体(ヒータ)31aとがフィルム12aを挟んで接することで、フィルム12aのシール性(熱溶着)を高めるようにしてもよい。
(1)枠体6が初期位置にあり、且つフィルムクランプ装置Bのフィルム挟持部8が前記枠体6の起点位置(ストッパ27に摺動体9bが当接する位置)に位置する状態で、下地材載せ部2の上に下地材aを載せ、更に下地材aの上に被包装物Wを載せる(図1参照)。
(2)フィルムクランプ装置Bのフィルム挟持部8を、駆動部9のハンドル9cを持って起点位置から枠体6の先端側に向かって往動(前進)させる。そして、終点手前位置でフィルム挟持部8に装備したガイドローラ24は枠体6側に取り付けた案内傾斜板25によって下方に案内され、可動下板8bは固定上板8aに対して開動され、固定上板8aはフィルム待機部7上に支持されているフィルム12aの上方に、可動下板8bはフィルム待機部7の下側に位置する(図6(a)参照)。
(3)フィルム挟持部8のガイドローラ24が案内傾斜板25の下を通過すると、可動下板8bはスプリング23の弾発力で閉動され、フィルム12aの先部及びフィルム待機部7の先部を固定上板8aと可動下板8bで挾着する。この時、可動下板8bの上面には弾性体8cが取り付けてあるため、該弾性体8cがフィルム待機部7の櫛歯に食い込んでフィルム12aを確実に挾着する(図6(b)及び拡大図参照)。即ち、可動下板8bがスプリング23の弾発力で閉動し、弾性体8cが固定上板8aに対してフィルム12aを押し付ける際、可動下板8bは円弧状に移動するため、弾性体8cは先端側から当たる。これにより、フィルム12aに対する押圧力が強くなるので、フィルム12aをより確実に掴むことができる。
(4)フィルム12aの先部及びフィルム待機部7の先部を挾着したフィルム挟持部8を、ハンドル9cを持って枠体6の手前側位置まで復動(後退)させる(図4参照)。該フィルム挟持部8の復動(後退)は、フィルム12aのみを挾着して摺動し、フィルムロール配置部5に支持されたフィルムロール12を転動させてフィルム12aをフィルムロール12から引き出す。尚、フィルム挟持部8の復動(後退)時、ガイドローラ24は案内傾斜板25を略水平状態に倒伏させて上面を通過する。ガイドローラ24が上面を通過後、倒伏された案内傾斜板25はスプリング26の引張り力で傾斜した初期状態に復帰される(図6(c)参照)。
(6)フィルム12aを展張保持した枠体6を下降させてフィルム12aを下地材載せ部2に載置した下地材a及び該下地材a上に盛った被包装物Wに被せ、更に枠体6の下降動作を続けてシール手段31の発熱体(ヒータ)31aを、下地材載せ部2に載置した下地材aの周縁を覆うフィルム12aの表面に圧接する。この時、フィルム12aの幅方向側縁を挾着する保持部28は下地材載せ部2の下地材載せ部表面より下方に位置するため、フィルム12aを緊張した状態で下地材aにシール(熱溶着)38することができる(シール工程)(図2、図5、図8(b)参照)。
(7)下地材aの周縁にフィルム12aをシールした後、カッター35の操作部36を下方に押し下げてフィルム12aを切断する(図7(b)参照)。フィルムロール12に繋がるフィルム12aの先端はフィルム待機部7によって水平状態に支持され、次の包装のために待機する。
(8)最後にフィルム挟持部8によるフィルム12aの先端の挾着を開放し、シール包装を完了した被包装物を下地材載せ部2から取り除く。フィルム挟持部8のクランプ解除は、スプリング23の弾発力で閉動されている可動下板8bの挾着側(先端側)とは反対側(後端側)を、スプリング23の弾発力に抗して閉じることで挾着側が開動し、クランプ状態が開放される。尚、この挾着側のクランプ状態を開放させるための操作部をフィルム挟持部8に設けるようにした方がより操作性がよくなる。
このように、ストレッチフィルムを使用することで、フィルムは被包装物Wの形態に合わせて密着して包装されるので、真空装置等を利用しなくてもフィルムに弛みがなく、見栄えのよい包装を簡単な構成で実現できる。
そして、フィルムフィード装置は、フィルムの幅方向全幅を挟持してフィードするため、フィルムの幅方向全幅に均一な力が作用し、フィルムに皺が発生することはない。
図9〜図11に示すフィルムクランプ装置B’は、初期位置で開状態にあるフィルム挟持部40を、該フィルム挟持部40に設けた作動部43とフィルム待機部7近傍に配置した案内部44とによって閉じ、フィルム待機部7に支持されたフィルム12aの先端を挟持し、そのフィルム挟持部40を閉じ状態に保持したまま初期位置に移動(復動)させ、フィルム12aを引き出すものである。
その案内傾斜板44は、開状態の可動下板40bをそのまま水平案内する第1水平部44aと、開状態の可動下板40bを閉じ方向(上方)に案内する傾斜部44bと、フィルム待機部7に支持されたフィルム12aを待機部7毎挟持する閉鎖状態を維持する第2水平部44cを有する階段形状に形成されている。
前記ガイド板45は、初期位置付近から前記案内傾斜板44の傾斜部44bが第2水平部44cに切り替わる屈曲部まで延長架設され、案内傾斜板44寄りの先端部は、ガイドローラ43が傾斜部44bによって上方に案内され第2水平部44cに乗り上げる動作の妨げとならず、ガイドローラ43が第2水平部44cに乗り上げて初期位置に復動する時はガイドローラ43が傾斜部44bに沿って下降するのを防止するよう、該傾斜部44bの略真上範囲部分が跳ね上げ可動式になっている。具体的には、ガイド板本体45aの先部に可動板45bが上方に向けて回動可能に取り付けられ、且つ跳ね上げられた可動板45bは水平状態に戻るようスプリング46で付勢されている。
又、ガイド板45の手前側端部には、該ガイド板45上を初期位置に向けて復動するフィルム挟持部40のガイドローラ43の移動を停止するストッパ47が上下動可能に設けられている。
(1)フィルムクランプ装置B’のフィルム挟持部40を、前記実施例1と同様、起点位置から枠体6の先端側に向かって往動(前進)させる(図10(a)参照)。この往動時、フィルム挟持部40は圧縮バネ42の弾発力で開状態にあり、可動下板40bに取り付けられたガイドローラ43はガイド板45の下面下方を移動する。
(2)そして、終点手前位置でフィルム挟持部40に装備したガイドローラ43は枠体6側に取り付けた案内傾斜板44の第1水平部44aに載り、案内傾斜板44による閉動案内が開始される(図10(b)参照)
(3)更フィルム挟持部40の往動が続けられると、該フィルム挟持部40の可動下板40bに取り付けられたガイドローラ43は案内傾斜板44の第1水平部44aから傾斜部44bに移行し、可動下板40bは圧縮バネ42の弾発力に抗して上方に押し上げられ、閉動が開始される(図10(c)参照)。この時、ガイド板45の可動板45bはガイドローラ43が傾斜部44bによって上方に押し上げられる力で上方に跳ね上げられ、ガイドローラ43は邪魔されることなく閉動が行われる。そして、開状態のフィルム挟持部40はフィルム待機部7上に支持されているフィルム12aの先端手前に位置し、フィルム挟持部40の前進によりフィルム待機部7とフィルム12aの先端を挟む状態となる。
(4)フィルム挟持部40の可動下板40bに取り付けられたガイドローラ43が傾斜部44bよって上方に案内され、該傾斜部44bの上端位置から第2水平部44cに乗り上がって可動下板40bの閉鎖状態が機械作用によって強制的に確立される。(図11(a)参照)。そして、固定上板40aと可動下板40bはフィルム待機部7とフィルム12aの先端を挟持する。
尚、該ストッパ47はバネ部材(図示省略)によりガイド板45より上方に突出しているが、該バネ部材に抗する力を加えることでストッパ47をガイド板45より下方に位置させることができ、それにより、ガイドローラ43をガイド板45の後端を乗り越えた手前側位置まで移動させることができる。この場合、フィルム挟持部40は常時開方向に付勢されているため、フィルム12aの先端を挟持するフィルム挟持部40の開放は、図11(b)に示す状態からフィルム挟持部40を矢印方向(図面では左方向)に移動させて可動下板40bに取り付けられているガイドローラ43を前記ガイド板45上から外すと、可動下板40bを閉鎖方向に押圧するガイド板45の外力が除去され、それに伴いフィルム挟持部40は圧縮バネ42の弾発力で開状態となり、フィルム12aの先端の挟持が開放される(図9参照)。
また、固定上板40aと可動下板40bとにより挟持されているフィルム12aは、前記ストッパ47をガイド板45より下方へ位置させることにより、ガイドローラ43がストッパ47を越えてガイド板45の後端より手前側(図11(b)の左方向)へ移動され、フィルム12aの先端の挟持が開放される。
(1)実施の形態では、フィルムクランプ装置のフィルム挟持部を手動操作で摺動し、フィルムのクランプ及びフィルムの引き出しを行う構成を示したが、前記フィルム挟持部の移動はモータや油圧・空気圧アクチュエータ等を用いて自動化してもよい。
(2)実施の形態では、フィルムロール配置部におけるフィルムロールの支持構造を4点支持について説明したが、フィルムロールの中心孔に軸を通して支持する一般的な支持構造でもよい。
(3)実施の形態では、フィルムクランプ装置を備えた包装装置としてシール包装装置を示したが、本発明のフィルムクランプ装置を備える包装装置としてはヒートシール方式の包装装置に限らず、フィルムクランプ装置で引き出したフィルムを包装部に張架保持し、そのフィルムに対して被包装物を下方から突き上げて該被包装物の周面をフィルムで覆い、そのフィルムの周縁を包装部に配置した折り込み板で被包装物の底面側に折り込む突き上げ方式の包装装置でもよい。
(4)実施の形態では、フィルム挟持部が引き出したフィルムを、下地材載せ部に載せた下地材及び被包装物に被せる為に固定の下地材載せ部に対して下方向に移動させたが、逆にフィルム挟持部が引き出し展張保持したフィルムを固定し、フィルムの下方より下地材及び被包装物を載せた下地材載せ部を移動させて包装する、或いは両者を相対移動させて包装する等、何れでもよい。又、フィルム挟持部、下地材載せ部の相対的移動は、手動タイプに限らず、モータや油圧・空気圧アクチュエータ等を用いた自動タイプとしてもよい。
(5)実施の形態では、フィルムクランプ装置(フィルム挟持部)で引き出したフィルムの幅方向両側縁のクランプを、枠体の下降動作の途中で行われる構成を示したが、フィルムを引き出した直後にクランプしてもよく、要はフィルムを被包装物Wに被せる時点でフィルムの幅方向の両側縁(引き出されたフィルムの引き出し方向と平行な左右側縁)もクランプされ、展張保持されていればよい。
(6)実施の形態(実施例1)では、常時閉じ方向に付勢されるフィルム挟持部を、可動下板の回動中心より外側に配置した圧縮バネで構成しているが、実施例2で示したフィルム挟持部の圧縮バネに換えて引張りバネを配置し、常時閉じ方向に付勢される構成としてもよい。同様に、実施例2で示した常時開方向に付勢されるフィルム挟持部を、実施例1で示したフィルム挟持部の圧縮バネに換えて引張りバネを配置した構成としてもよい。
(7)実施の形態では、フィルム挟持部の一方が弾性部材であったが、両方とも弾性部材にしてもよい。また、その時、上下の弾性部材の弾性力を変えてもよい。
(9)実施の形態(実施例1)では、フィルム挟持部8のクランプ解除は、スプリング23の弾発力で閉動されている可動下板8bの挾着側(先端側)とは反対側(後端側)を、スプリング23の弾発力に抗して閉じることで挾着側が開動し、クランプ状態が開放される例を示したが、これに限らず、例えば、図12に示すように、フィルム挟持部8の可動下板8bの挾着側(先端側)におけるガイドローラ43を取り付けた側と反対側の側部にローラ49を取り付け、そのローラ49を下方に押下げる作動板50を、ソレノイド51で上下駆動させる。フィルム挟持部8がフィルムをクランプしている時、作動板50の水平部50’はローラ49より上方に位置し、フィルムフィード終了後、フィルムクランプを開放する時、前記ソレノイド51を作動させて作動板50を軸52を中心として下方に回動させ、水平部50’がローラ49を下方に押下げることで可動下板8bが開動され、フィルム挟持部が開放されるようにしてもよい。この場合、フィルム挟持部のクランプ状態を開放するためにソレノイドを用いるが、フィルムフィード中、続けてソレノイドが作用し続けるのと異なり、僅かな時間ソレノイドが作用すればフィルムが開放されるので、消費電力を抑えることができる。
尚、この機構は手動でフィルムをフィードする装置に限らず、モータ等を用いて自動でフィルムをフィードする装置にも使用できるものである。
又、前記ソレノイドを作動してクランプ解除をする位置は、終点位置に限らず、フィルムフィードを所望の位置(終点より手前の位置)で停止し、その位置でソレノイド作動させてもよい。それにより、フィードするフィルム長を変えることができる。
(10)実施の形態(実施例2)では、固定上板40aと可動下板40bとの間を開くようにスプリング42を設けたが、スプリング42は設けなくてもよい。
W…被包装物 5…フィルムロール配置部
7…フィルム待機部 8,40…フィルム挟持部
8a,40a…固定上板(上側部材) 8b,40b…可動下板(下側部材)
12…フィルムロール 12a…フィルム
24,43…ガイドローラ(作動部) 25,44…案内傾斜板(案内部)
45…ガイド板
Claims (5)
- 回転可能に支持したフィルムロールから引き出したフィルム先端が待機部に待機し、フィルム挟持部が初期位置から前記待機部へ移動し、待機部に待機するフィルムの先端を掴んで引き出すフィルムクランプ装置であって、
前記フィルム挟持部は開閉可能な上下部材で構成され、そのフィルム挟持部に開閉を制御する作動部を設け、他方、前記待機部位置近傍に前記作動部と当接して前記フィルム挟持部を開閉させる案内部を設け、前記フィルム挟持部が待機部に接近移動すると前記上下部材を開き、前記フィルム挟持部が待機部に達するとフィルムを挟持することを特徴とするフィルムクランプ装置。 - 前記作動部がローラで、前記フィルム挟持部が前記待機部に向けて移動することで案内部により前記ローラが接触案内され、フィルム挟持部が開状態となり、前記ローラが案内部を越えた時前記フィルム挟持部が閉状態となり、フィルムを挟持することを特徴とする請求項1記載のフィルムクランプ装置。
- 前記案内部は、前記作動部を介しフィルム挟持部を少なくともフィルム待機部の位置において開状態から閉状態に切り替え案内する傾斜面を有し、且つ前記フィルム挟持部の上下部材はフィルムを挟持する閉方向に付勢されていることを特徴とする請求項2記載のフィルクランプ装置。
- 前記フィルム挟持部が、常時開方向に付勢された上下部材で構成され、且つ、前記案内部近傍から初期位置に向けて、前記案内部で切り替わったフィルム挟持部の閉状態を維持して初期位置へ案内するガイド板が設けられていることを特徴とする請求項1記載のフィルムクランプ装置。
- 前記請求項1乃至4の何れか1項記載のフィルムクランプ装置を備えたことを特徴とするフィルム包装装置。
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