JP2011044997A - アンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡便に指向特性を可変することができ、かつ、複数の送信機、あるいは受信機を用いて同時に電波を送受信することが可能なアンテナを提供する。
【解決手段】反射板と、前記反射板と所定の間隔をおいて配置され、前記反射板に電気的に接続されるパッチ素子と、前記反射板と前記所定の間隔をおいて、前記パッチ素子の周囲に配置されるリング状導体と、前記パッチ素子の中心点を通り前記パッチ素子の中心点をn(n≧3)分割する線を、それぞれ第1ないし第nの直線とするとき、前記リング状導体における前記第1ないし第nの直線により分割される部分の外側に配置されるn個のY型素子とを有し、前記各Y型素子は、前記リング状導体の外側に沿って形成される第1および第2の導体と、前記第1の導体と前記第2の導体との接続点に接続される第3の導体とを有する。
【選択図】図1−1

Description

本発明は、アンテナに係わり、特に、設置場所に適した指向性が要求される室内アンテナや、絶えず通信方向が変化する移動機用アンテナに最適なアンテナに関する。
従来、ビーム放射方向可変アンテナとして、エスパアンテナが知られている。このエスパアンテナでは、基部にリアクタンス装荷したモノポール素子のリアクタンス量を可変させることにより、ビームの放射方向を調整することが可能である。
しかしながら、前述したエスパアンテナは、複数のリアクタンスを制御することが困難であったり、相互結合によりVSWRが変化すると言う欠点や、低姿勢化することが難しいと言う問題点があった。
この問題点を解決し、ビームの放射方向を可変することが可能な低姿勢のビーム放射方向可変アンテナが、下記特許文献1に記載されている。
特開2007−228353号公報
前述の特許文献1に記載のビーム放射方向可変アンテナは、矩形形状のパッチ素子の周囲に矩形形状のリング状導体を配置し、さらに矩形形状のリング状導体3の4つの隅の外側に4個のビーム方向可変素子を配置し、4個のビーム方向可変素子の中のいずれかのビーム方向可変素子を接地し、残りのビーム方向可変素子を接地しないようにして、ビームの放射方向を可変している。具体的には、機械的に、あるいは、高周波スイッチ回路により、ビーム方向可変素子を反射板に電気的に接続することにより、ビームの放射方向を可変している。
このように、引用文献1に記載のビーム放射方向可変アンテナでは、アンテナの設置場所において最適な方向に、ビームの放射方向を可変するためには、機械的に、あるいは、高周波スイッチ回路により、ビーム方向可変素子を反射板に電気的に接続するための作業が必要になる。
また、前述の引用文献1に記載のビーム放射方向可変アンテナでは、矩形形状のパッチ素子に送信機、あるいは受信機を接続しているため、複数の送信機、あるいは受信機を用いて、同時に電波を送受信することができなかった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、より簡便に指向性を可変することができ、かつ、複数の送信機、あるいは受信機を用いて同時に電波を送受信することが可能なアンテナを提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
(1)本発明のアンテナは、反射板と、前記反射板と所定の間隔をおいて配置され、前記反射板に電気的に接続されるパッチ素子と、前記反射板と前記所定の間隔をおいて、前記パッチ素子の周囲に配置されるリング状導体と、前記パッチ素子の中心点を通り前記パッチ素子の中心点をn(n≧3)分割する線を、それぞれ第1ないし第nの直線とするとき、前記リング状導体における前記第1ないし第nの直線により分割される部分の外側に配置されるn個のY型素子とを有し、前記各Y型素子は、前記リング状導体の外側に沿って形成される第1および第2の導体と、前記第1の導体と前記第2の導体との接続点に接続される第3の導体とを有し、前記n個のY型素子の中のすくなくとも1個のY型素子の前記第3の導体の他端に、送信機または受信機を接続することにより、指向性を切り替えることを特徴とする。
(2)(1)において、前記反射板と、前記パッチ素子および前記リング状導体との間に配置されるn個の直線状導体を有し、前記各直線状導体は、前記パッチ素子の中心点から、前記パッチ素子および前記リング状導体を横切るように、前記第1ないし第nの直線に沿って設けられ、前記各直線状導体の中心点側の一端は、前記反射板に電気的に接続されている。
(3)(1)または(2)において、前記パッチ素子は、n角形の導体であり、前記リング状導体は、n角形のリング状導体であり、前記各Y型素子は、n角形のリング状導体のそれぞれの角の外側に配置され、前記各Y型素子の第1および第2の導体は、前記n角形のリング状導体の各角を挟んで隣接する2片に沿って形成されている。
(4)(1)または(2)において、前記パッチ素子は、円形状の導体であり、前記リング状導体は、円形状のリング状導体である。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、より簡便に指向特性を可変することができ、かつ、複数の送信機、あるいは受信機を用いて同時に電波を送受信することが可能なアンテナを提供することが可能となる。
本発明の実施例1のアンテナの概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施例1のアンテナを上から見た上平面図である。 図1−1、図1−2に示すY型素子を説明するための図である。 本発明の実施例1のアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。 本発明の実施例1のアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。 本発明の実施例1のアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。 本発明の実施例1のアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。 本発明の実施例1のアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。 本発明の実施例1のアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。 本発明の実施例1のアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。 本発明の実施例1のアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。 本発明の実施例2のアンテナの概略構成を示す図である。 図4−1に示す直線状導体を説明するための図である。 本発明の実施例2のアンテナの一例のVSWRを示す図である。 本発明の実施例2のアンテナの一例の周波数特性を示すグラフである。 本発明の実施例1のアンテナの変形例の概略構成を示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[実施例1]
図1−1は、本発明の実施例1のアンテナの概略構成を示す斜視図であり、図1−2は、本発明の実施例1のアンテナを上から見た上平面図である。
図1−1,図1−2において、1は反射板、2は反射板1と所定の間隔をおいて配置される矩形形状の導体からなるパッチ素子、3は反射板1と所定の間隔をおいて矩形形状のパッチ素子2の周囲に配置される矩形形状のリング状導体、5a〜5dは矩形形状のリング状導体3の4つの隅の外側に配置される4個のY型素子である。なお、図1−2において、反射板1の図示は省略している。
矩形形状のパッチ素子2は、直線状の導体7の先端に取り付けられ、直線状の導体7の他端は反射板1に接続されるので、矩形形状のパッチ素子2は接地される。
なお、図1−1において、矩形形状のパッチ素子2、矩形形状のリング状導体3、4個のY型素子(5a〜5d)は、誘電体基板上に形成されている。
図2は、図1−1、図1−2に示すY型素子(5a〜5d)を説明するための図である。
図2に示すように、Y型素子(5a〜5d)は、矩形形状のリング状導体3の各隅を挟んで隣接する2片に沿って形成される第1の導体51および第2の導体52と、第1の導体51と第2の導体52との接続点に接続される第3の導体53とを有する。
本実施例では、矩形形状のパッチ素子2の周囲に、矩形形状のリング状導体3を配置し、さらに、矩形形状のリング状導体3の4つの隅の外側に4個のY型素子(5a〜5d)を配置し、4個のY型素子(5a〜5d)の中の少なくとも1個のY型素子の第3の導体53の他端に、送信機あるいは受信機を接続して指向性を切り替えることを特徴とする。なお、図1−1では、5bのY型素子に励振電力を給電している状態を示している。
Y型素子の第3の導体53の他端に励振電力を給電し、矩形形状のパッチ素子2を接地することにより、矩形形状のリング状導体3における、第1の導体51と第2の導体52との接続点と矩形形状のパッチ素子2の中心点とを結ぶ直線上の内側の隅のインピーダンスが低下し電界が集中する。
しかし、集中した電界の位相を変化させなければ、指向性を効果的に変化させることができないが、矩形形状のリング状導体3とY型素子との間隔、あるいは、Y型素子の第1の導体51および第2の導体52の長さを変化させることで、リアクタンス変化し、発生する電界の位相を調整でき、前後比を変えることができる。
図3−1〜図3−8は、本実施例のアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。この図3−1〜図3−8のグラフは、使用中心周波数を2.4GHz(自由空間内での波長λo=125mm)とし、下記(イ)〜(ヘ)の条件下で、図1−1、図1−2に示すアンテナを、FDTD法で解析した結果を示すグラフである。
(イ)矩形形状のパッチ素子2の一辺の長さ(Sptch)が、0.06λo(Sptch=0.06λo)
(ロ)矩形形状のリング状導体3の内周の一辺の長さ(Sin)が、0.12λo(Sin=0.12λo)
(ハ)矩形形状のリング状導体3の外周の一辺の長さ(Sout)が、0.24λo(Cout=0.24λo)
(ニ)矩形形状のリング状導体3の幅(W)が、0.06λo(W=0.06λo)
(ホ)矩形形状のパッチ素子2と矩形形状のリング状導体3との間隔(d)が、0.03λo(d=0.03λo)
(ヘ)Y型素子(5a〜5d)が配置される矩形形状の一辺の長さ(S)が、0.32λo(S=0.32λo)
(ト)Y型素子(5a〜5d)の第1の導体51および第2の導体52の長さ(L)が、0.09λo(L=0.09λo)
したがって、Y型素子(5a〜5d)の第1の導体51および第2の導体52と、矩形形状のリング状導体3の外周との間隔は、0.04λo
(チ)矩形形状のパッチ素子2および矩形形状のリング状導体3と、反射板1との間の間隔(h)が、0.08λo(h=0.08λo)
(リ)誘電体基板の厚さが、0.008λo、誘電体基板の比誘電率(ε)が、3.3
また、図3−1〜図3−8のグラフは、下記表1に示す条件下での、図1に示すX−Y面内の指向特性を示すグラフである。
なお、表1中の5a〜5dは、図1の5a〜5dに示すY型素子を表し、また、「F」は、Y型素子の第3の導体53の他端に励振電力を給電した状態(以下、給電状態という)、「S」は、Y型素子の第3の導体53の他端に、マッチング抵抗を接続した状態(以下、整合負荷状態という)を表す。
Figure 2011044997
図3−1は、表1のcase1の場合で、Y型素子(5a)が給電状態、残りのY型素子(5b〜5d)が整合負荷状態の時の指向特性を示す。このcase1では、ビームの放射方向が45°となっている。
図3−2は、表1のcase2の場合で、Y型素子(5b)が給電状態、残りのY型素子(5a,5c,5d)が整合負荷状態の時の指向特性を示す。このcase2では、ビームの放射方向が135°となっている。
図3−3は、表1のcase3の場合で、Y型素子(5c)が給電状態、残りのY型素子(5a,5b,5d)が整合負荷状態の時の指向特性を示す。このcase3では、ビームの放射方向が225°となっている。
図3−4は、表1のcase4の場合で、Y型素子(5d)が給電状態、残りのY型素子(5a〜5c)が整合負荷状態の時の指向特性を示す。このcase4では、ビームの放射方向が315°となっている。なお、図3−1ないし図3−4において、半電力ビーム幅はほぼ167°である。
このように、本実施例では、5a〜5dの各Y型素子に給電したとき、水平面内の放射パターンは、外側(矩形形状のパッチ素子2の中心と、給電したY型素子を結ぶ方向)に向うパターンとなる。
そのため、本実施例では、アンテナを設置する設置場所において、送信機あるいは受信機を接続するY型素子を、5a〜5dのY型素子の中から選択することにより、指向性を切り替えることができる。
さらに、本実施例では、5a〜5dの各Y型素子に、それぞれ4個の送信機あるいは受信機を接続し、同時に電波を送受信することが可能となる。
図3−5は、表1のcase5の場合で、Y型素子(5a,5b)に同相の励振電力を給電した状態、即ち、Y型素子(5a,5b)が給電状態、残りのY型素子(5c,5d)が整合負荷状態の時の指向特性を示す。このcase5では、case1とcase2の指向特性が合成され、ビームの放射方向が90°となっている。さらに、アレイ効果で、半電力ビーム幅はほぼ116°となっており、ビーム幅が狭くなっている。
図3−6は、表1のcase6の場合で、Y型素子(5b,5c)に同相の励振電力を給電した状態、即ち、Y型素子(5b,5c)が給電状態、残りのY型素子(5a,5d)が整合負荷状態の時の指向特性を示す。このcase6では、case2とcase3の指向特性が合成され、ビームの放射方向が180°となっている。
図3−7は、表1のcase7の場合で、Y型素子(5c,5d)に同相の励振電力を給電した状態、即ち、Y型素子(5c,5d)が給電状態、残りのY型素子(5a,5b)が整合負荷状態の時の指向特性を示す。このcase7では、case3とcase4の指向特性が合成され、ビームの放射方向が270°となっている。
図3−8は、表1のcase8の場合で、Y型素子(5a,5d)が給電状態、残りのY型素子(5c,5b)が整合負荷状態の時の指向特性を示す。このcase8では、case1とcase4の指向特性が合成され、ビームの放射方向が0°となっている。
このように、本実施例では、4個のY型素子(5a〜5d)の中のすくなくとも1個、あるいは、いずれか2個に同相で、励振電力を給電し、残りのY型素子を無給電状態とすることにより、X−Y面内におけるビームの放射方向を、0°、45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°の方向に可変することが可能となる。
ここで、送信機あるいは受信機を、5a〜5dのY型素子に接続する場合に、周知の同軸接栓により、送信機あるいは受信機に接続されるケーブルをY型素子に接続することができるので、本実施例のアンテナでは、低姿勢でありながら、より簡便にビームの放射方向を可変することができる。
なお、励振されているY型素子と他のY型素子との結合が疎であるため、励振電力が給電されないY型素子の第3の導体53の他端に、マッチング抵抗を接続する代わりに、励振電力が給電されないY型素子の第3の導体53の他端を開放、あるいは、接地してもよい。
また、本実施例のアンテナにおいて、矩形形状のパッチ素子2と、矩形形状のリング状導体3は、スペーサ(図示せず)により反射板1に固定してもよいが、矩形形状のパッチ素子2と、矩形形状のリング状導体3とを、誘電体基板の一面(あるいは、両面)に形成することにより、安価に量産することが可能となる。
なお、前述の(イ)〜(ト)に記載した各部の寸法は一例であって、それ以外の寸法であっても構わない。例えば、矩形形状のパッチ素子2の一辺の長さ(Sptch)は、0.5×0.06λo≦Sptch≦1.5×0.06λo、より好ましくは、0.8×0.06λo≦Sptch≦1.2×0.06λoが望ましい。
同様に、矩形形状のリング状導体3の内周の一辺の長さ(Sin)は、0.5×0.12λo≦Sin≦1.5×0.12λo、より好ましくは、0.8×0.12λo≦Sin≦1.2×0.12λoが望ましい。
また、矩形形状のリング状導体3の外周の一辺の長さ(Sout)は、0.5×0.24λo≦Sout≦1.5×0.24λo、より好ましくは、0.8×0.24λo≦Sout≦1.2×0.24λoが望ましい。
また、間隔(d)は、0.5×0.03λo≦d≦1.5×0.03λo、より好ましくは、0.8×0.03λo≦d≦1.2×0.03λoが望ましい。
また、Y型素子(5a〜5d)が配置される矩形形状の一辺の長さ(S)は、0.5×0.32λo≦S≦1.5×0.32λo、より好ましくは、0.8×0.32λo≦S≦1.2×0.32λoが望ましい。
また、第1の導体51および第2の導体52の長さ(L)は、0.5×0.09λo≦L≦1.5×0.09λo、より好ましくは、0.8×0.09λo≦L≦1.2×0.09λoが望ましい。
さらに、間隔(h)は、0.5×0.08λo≦h≦1.5×0.08λo、より好ましくは、0.8×0.08λo≦h≦1.2×0.08λoが望ましい。
なお、前述の各部の寸法は、前述の(リ)条件(誘電体基板の厚さが、0.008λo、誘電体基板の比誘電率(ε)が、3.3)の場合の最適値であり、誘電体基板の厚さ、比誘電率(ε)が異なる場合は、前述の各部の寸法は、最適値が異なるので適宜調整する必要がある。
また、矩形形状のパッチ素子2、矩形形状のリング状導体3、および、Y型素子(5a〜5d)を誘電体基板の表面に形成する代わりに、金属の板、棒、管などで構成する場合には、前述の各部の寸法は、矩形形状のパッチ素子2、矩形形状のリング状導体3、および、Y型素子(5a〜5d)を誘電体基板の表面に形成した場合よりも長くなるので、前述の各部の寸法は適宜調整する必要がある。
[実施例2]
図4−1は、本発明の実施例2のアンテナの概略構成を示す図である。図4−1に示すように、本実施例では、反射板1と、矩形形状のパッチ素子2および矩形形状のリング状導体3との間に、4個の直線状導体(6a〜6d)を配置したことを特徴とする。図4−2は、図4−1に示す直線状導体を説明するための図である。
図4−1、図4−2に示すように、各直線状導体(6a〜6d)は、矩形形状のパッチ素子2の中心点から、矩形形状のパッチ素子2および矩形形状のリング状導体3の各辺を横切るように、放射状に設けられ、さらに、矩形形状のパッチ素子2の中心点側の一端は、反射板1に電気的に接続されている。
前述の実施例1のアンテナにおいて、矩形形状のリング状導体3の周辺の電界分布を変化させると、結果的に、矩形形状のパッチ素子2の入力インピーダンスも影響を受ける。そこで、本実施例では、反射板1と、矩形形状のパッチ素子2および矩形形状のリング状導体3との間に、4個の直線状導体(6a〜6d)を配置し、矩形形状のパッチ素子2の中心点側の一端を反射板1と電気的に接続することで、矩形形状のパッチ素子2の入力インピーダンスの変化を抑えるようにしたものである。
図5−1は、本発明の実施例2のアンテナの一例のVSWRを示すグラフである。この図5−1は、使用中心周波数を2.4GHz(λo=125mm)とし、下記(ワ)〜(ヨ)の条件下で、図4に示すアンテナを、FDTD法で解析した結果を示すグラフである。
(ワ)直線状導体(6a〜6d)の長さ(L)が、0.12λo(L=0.12λo)
(カ)直線状導体(6a〜6d)の、反射板1に接続される一端と、矩形形状のパッチ素子2の中心点との間隔(d)が、0.02λo(d=0.02λo)
(ヨ)直線状導体(6a〜6d)と反射板1との間の間隔(LV1)が、0.04λo(LV1=0.04λo)
また、図5−1のグラフは、前述の表1のcase4と、case7に示す条件下でのVSWRを示す図である。なお、図5−1において、Aが前述の表1のcase4に、Bが前述のcase7に示す条件下でのVSWRである。
図5−1のグラフから、前述の表1のcase4と、case7とも、2.4GHz以上において、VSWRが2以下となるが、4個の直線状導体(6a〜6d)を配置することにより、2.35GHz以上でVSWRが2以下になり、良好なVSWR値を示していることが分かる。
図5−2は、本実施例のアンテナの一例の、水平面内における前後比の周波数特性を示すグラフである。この図5−2も、前述の(ワ)〜(ヨ)の条件下で、図4−1に示すアンテナを、FDTD法で解析した結果を示すグラフである。なお、図5−2において、Aが前述の表1のcase4に、Bが前述のcase7に示す条件下での、水平面内における前後比の周波数特性である。
図5−2に示すように、前述の表1のcase4の場合、2.4GHzの周波数において、前後比はピークとなり、約9.0dBと算出される。
なお、前述の(ワ)〜(ヨ)に記載した各部の寸法は一例であって、それ以外の寸法であっても構わない。例えば、直線状導体(6a〜6d)の長さ(L)は、0.5×0.12λo≦L≦1.5×0.12λo、より好ましくは、0.8×0.12λo≦L≦1.2×0.12λoが望ましい。同様に、間隔(d)は、0.5×0.02λo≦d≦1.5×0.02λo、より好ましくは、0.8×0.02λo≦d≦1.2×0.02λoが望ましい。さらに、間隔(LV1)は、0.5×0.04λo≦LV1≦1.5×0.04λo、より好ましくは、0.8×0.04λo≦LV1≦1.2×0.04λoが望ましい。
なお、前述の各部の寸法は、前述の(リ)条件(誘電体基板の厚さが、0.008λo、誘電体基板の比誘電率(ε)が、3.3)の場合の最適値であり、誘電体基板の厚さ、比誘電率(ε)が異なる場合は、前述の各部の寸法は、最適値が異なるので適宜調整する必要がある。
また、直線状導体(6a〜6d)は、表面に矩形形状のパッチ素子2、矩形形状のリング状導体3、および、Y型素子(5a〜5d)を形成した多層誘電体基板の中間に形成することも可能である。この場合にも、前述の各部の寸法は、最適値が異なるので適宜調整する必要がある。
さらに、直線状導体(6a〜6d)を誘電体基板の表面に形成する代わりに、金属の板、棒、管などで構成する場合には、前述の各部の寸法は、直線状導体(6a〜6d)を誘電体基板の表面に形成した場合よりも長くなるので、前述の各部の寸法は適宜調整する必要がある。
また、前述の各実施例において、Y型素子(5a〜5d)の第1の導体51と第2の導体52の長さ(L)、矩形形状のリング状導体3の幅(W)、矩形形状のパッチ素子2と矩形形状のリング状導体3との間隔(d)、Y型素子(5a〜5d)の第1の導体51および第2の導体52と、矩形形状のリング状導体3の外周との間隔を、適宜調整することにより、水平面内における前後比を調整することが可能である。
なお、前述の説明では、矩形形状のパッチ素子2と、矩形形状のリング状導体3を使用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図6に示すように、パッチ素子2として、円形状あるいは3角形以上の多角形形状の導体を、また、リング状導体として、円形状あるいは3角形以上の多角形形状のリング状導体を使用することも可能である。
図6は、本実施例のアンテナの変形例を示す図であり、円形状のパッチ素子2と、円形状のリング状導体3を使用したものである。
図6に示すアンテナでは、円形状のパッチ素子2の中心を通り互いに直交する線を、それぞれ第1の直線(A)および第2の直線(B)とするとき、4個のY型素子(5a〜5d)は、円形状のリング状導体3における、第1の直線(A)および第2の直線(B)により分割される部分の外側に配置される。
そして、Y型素子(5a〜5d)の第1の導体51と第2の導体52は、円形状のリング状導体3の外側に沿って円弧状に形成される。なお、図6において、Y型素子は4個に限らず、3個、あるいは、5個以上であってもよい。
また、図6に示すアンテナにおいて、前述の実施例2のように、4個の直線状導体(6a〜6d)を設けることも可能である。この場合には、円形状のパッチ素子2の中心点から、各Y型素子(5a〜5d)の第1の導体51と第2の導体52の接続点とを結ぶ線を、それぞれ第11乃至第14の直線(OP1〜OP4)とするとき、4個の直線状導体(6a〜6d)は、円形状のパッチ素子2の中心点から、円形状のパッチ素子2および円形状のリング状導体3における、第11乃至第14の直線(OP1〜OP4)により分割される部分を横切るように設けられる。
以上説明したように、本実施例のアンテナは、低姿勢でありながら、より簡便にビームの放射方向を可変することができ、また、矩形形状のパッチ素子2の入力インピーダンスの変化を抑えることが可能となる。さらに、複数の送信機、あるいは受信機を用いて同時に電波を送受信することが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
1 反射板
2 パッチ素子
3 リング状導体
5a〜5d Y型素子
6a〜6d,7 直線状導体
51 第1の導体
52 第2の導体
53 第3の導体

Claims (4)

  1. 反射板と、
    前記反射板と所定の間隔をおいて配置され、前記反射板に電気的に接続されるパッチ素子と、
    前記反射板と前記所定の間隔をおいて、前記パッチ素子の周囲に配置されるリング状導体と、
    前記パッチ素子の中心点を通り前記パッチ素子の中心点をn(n≧3)分割する線を、それぞれ第1ないし第nの直線とするとき、前記リング状導体における前記第1ないし第nの直線により分割される部分の外側に配置されるn個のY型素子とを有し、
    前記各Y型素子は、前記リング状導体の外側に沿って形成される第1および第2の導体と、
    前記第1の導体と前記第2の導体との接続点に接続される第3の導体とを有することを特徴とするアンテナ。
  2. 前記反射板と、前記パッチ素子および前記リング状導体との間に配置されるn個の直線状導体を有し、
    前記各直線状導体は、前記パッチ素子の中心点から、前記パッチ素子および前記リング状導体を横切るように、前記第1ないし第nの直線に沿って設けられ、
    前記各直線状導体の中心点側の一端は、前記反射板に電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
  3. 前記パッチ素子は、n角形の導体であり、
    前記リング状導体は、n角形のリング状導体であり、
    前記各Y型素子は、n角形のリング状導体のそれぞれの角の外側に配置され、
    前記各Y型素子の第1および第2の導体は、前記n角形のリング状導体の各角を挟んで隣接する2片に沿って形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンテナ。
  4. 前記パッチ素子は、円形状の導体であり、
    前記リング状導体は、円形状のリング状導体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンテナ。
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