JP4950155B2 - ダイポール水平アレイアンテナ装置 - Google Patents

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本発明は、移動通信システム等に設けられる基地局アンテナとして好適なダイポール水平アレイアンテナ装置に関し、特に小型化および広帯域化を図ったダイポール水平アレイアンテナ装置に関するものである。
従来、移動体通信では、1つの基地局がカバーするエリアを扇状のセクタゾーンに分割することによって周波数利用効率を向上させている。このように、エリアゾーンを扇状に分割するためには、基地局アンテナに指向性アンテナを用いて、希望する扇状の範囲のみに電波を放射する必要がある。
そこで、例えば6セクタゾーンの構成では、セクタ分割角度と同じ角度(60°)の水平面ビーム幅を有するアンテナが使用されているが、ユーザ数の増加に伴い、さらなる加入者容量の増大を図るべく、基地局アンテナの水平面のビーム幅を45°にする研究が行われている(例えば、非特許文献1参照)。
(木村泰子、長敬三、恵比根佳雄"金属導体を近接配置することによる60°ビームアンテナの水平面内指向性制御"信学技報、AP2004-47、pp,37-42、SAT2004-45)
しかしながら、例えば、図15に示す特開平6−69716号公報に記載のアンテナ(水平面のビーム幅が60°のアンテナ)の水平面ビーム幅を45°にするためには、互いに平行する左右一対のダイポール素子100の間隔を拡げ、かつ、配備される反射板200の左右方向幅を大きくとらなくてはいけない。なお、図15において、符号300は無給電素子を示している。
各ダイポール素子100の間隔と水平面のビーム幅には、図16に例示するような関係があるので、各ダイポール素子100の間隔および反射板200の左右方向幅は、必要なビーム幅が得られるまで拡大されることになる。
しかし、素子間隔を広げることは、サイドローブレベルの劣化をもたらし(図17参照)、また、反射板の左右幅を広げることは、アンテナ全体の大きさを増加させる。一方、この従来の2ダイポールアンテナは、図18にそのVSWR特性を示すように、比帯域25%を満足することができない。
なお、図16および図17の特性は、それぞれ使用周波数帯域の中心周波数fの1.13倍の周波数(使用周波数帯域の上限周波数)についてのものである。そして、これらの図では、素子間隔の単位として上記中心周波数fの波長λを用いている。
本発明の目的は、前記従来の問題点に鑑み、水平面のビーム幅を任意に設定でき、かつ、小型、広帯域に構成することが可能な水平ダイポールアレイアンテナ装置を提供することにある。
本発明は、移動体通信システムに設けられる基地局用のダイポール水平アレイアンテナ装置であって、約1/2λ(λは、使用周波数帯の中心周波数の波長)の長さを有し、長手軸線が垂直に向く形態で水平方向に順次配列する第1、第2、第3および第4のダイポール素子と、分岐点から前記第1〜第4のダイポール素子の配列方向に分岐し、一方の分岐線路に前記第1、第2のダイポール素子の給電点が接続されるとともに、他方の分岐線路に前記第3、第4のダイポール素子の給電点が接続された第1の給電線路と、前記第1の給電線路の前記分岐点に接続される第2の給電線路と、前記第1および第4のダイポール素子の給電点部位からそれぞれ前記第2のダイポール素子および前記第2のダイポール素子側に張出すように設けられた合成指向性調整用の調整回路と、を備えている。
前記第1の給電線路は、前記各分岐線路が前記第2の給電線路の特性インピーダンスの約2倍の特性インピーダンスをそれぞれ有するように形成され、前記調整回路は、前記第1の給電線路の一部の面積が拡大される形態で設けられ、前記第1、第4のダイポール素子は、前記第1の給電線路の分岐点を挟んで対称に配置されるとともに、それらの配置間隔が約0.84λに設定され、前記第2、第3のダイポール素子は、前記第1の給電線路の分岐点を挟んで対称に配置されるとともに、それらの配置間隔が約0.42λに設定され、前記第1〜第4のダイポール素子および前記第1の給電線路を第1の誘電体基板に形成するとともに、前記第2の給電線路を第2の誘電体基板に形成し、前記第1〜第4のダイポール素子を含む平面に対して垂直な方向にビーム指向性を有するように構成されている。
また、本発明は、移動体通信システムに設けられる基地局用のダイポール水平アレイアンテナ装置であって、複数のアンテナユニットを垂直方向に配列した構成を有する。前記複数のアンテナユニットは、約1/2λ(λは、使用周波数帯の中心周波数の波長)の長さを有し、長手軸線が垂直に向く形態で水平方向に順次配列する第1、第2、第3および第4のダイポール素子と、分岐点から前記第1〜第4のダイポール素子の配列方向に分岐し、一方の分岐線路に前記第1、第2のダイポール素子の給電点が接続されるとともに、他方の分岐線路に前記第3、第4のダイポール素子の給電点が接続された第1の給電線路と、前記第1の給電線路の前記分岐点に接続される第2の給電線路と、前記第1および第4のダイポール素子の給電点部位からそれぞれ前記第2のダイポール素子および前記第2のダイポール素子側に張出すように設けられた合成指向性調整用の調整回路と、を備えている。
前記第1の給電線路は、前記各分岐線路が前記第2の給電線路の特性インピーダンスの約2倍の特性インピーダンスをそれぞれ有するように形成され、前記調整回路は、前記第1の給電線路4の一部の面積が拡大される形態で設けられ、前記第1、第4のダイポール素子は、前記第1の給電線路の分岐点を挟んで対称に配置されるとともに、それらの配置間隔が約0.84λに設定され、前記第2、第3のダイポール素子は、前記第1の給電線路の分岐点を挟んで対称に配置されるとともに、それらの配置間隔が約0.42λに設定され、前記第1〜第4のダイポール素子および前記第1の給電線路を第1の誘電体基板に形成するとともに、前記第2の給電線路を第2の誘電体基板に形成し、前記第1〜第4のダイポール素子を含む平面に対して垂直な方向にビーム指向性を有するように構成されている。
前記複数のアンテナユニットは、第1の誘電体基板を連接一体化し、前記複数のアンテナユニットの第2の誘電体基板を連接一体化することができる。また、前記複数のアンテナユニットの前記第2の給電線路は、前記連接一体化された第2の誘電体基板においてトーナメント形状の給電線路を構成することができる。
より広帯域化を図るため、前記第1〜第4のダイポール素子の内の任意のダイポール素子の長さを所定長増加させ、他の任意のダイポール素子の長さを所定長減少させることができる。
前記第1〜第4のダイポール素子の内、給電振幅を調整すべきダイポール素子をその給電点に向って幅が狭くなるように形成してもよい。実施形態では、前記給電点に向って幅が狭くなるように形成したダイポール素子が前記第2、第3のダイポール素子であるが、これに限定されない。
水平面の合成指向性を改善するために、前記各ダイポール素子の内の所定のダイポール素子を逆相で励振するように構成しても良い。また、バックローブを低減するために、反射板を併設しても良い。
本発明によれば、水平方向にアレイ化しているため、水平面内のビーム幅を狭く設定した場合でも、サイドローブレベルの改善が広帯域にわたり可能になる。また、水平方向にアレイ化することにより、サイドローブレベルが反射板の大きさに依存しなくなるので、小面積の反射板を使用して、小型化を図ることができる。すなわち、適用周波数帯の中心周波数の波長λと同じ大きさの径を有するアンテナレドームに収納することが可能になる。そして、無給電素子などを配備しない構造のため、低姿勢化および低廉化を図ることができる。
また、第1の給電線路を、その各分岐線路部の特性インピーダンスが該第1の給電線路の分岐点に接続される第2の給電線路の特性インピーダンスの約2倍の特性インピーダンスを有するように形成することにより、比帯域約25%を満足するVSWR特性を実現することが可能になる。
実施形態1
図1は、本発明に係るダイポール水平アレイアンテナ装置の実施形態1を示す斜視図である。なお、この実施形態1に係るダイポール水平アレイアンテナ装置および後述の他の実施形態に係るダイポール水平アレイアンテナ装置は、水平面のビーム幅を約45°にするように構成されている。
このダイポール水平アレイアンテは、誘電体基板1,2を備えている。誘電体基板1には、4個のダイポール素子3−1〜3−4および給電線路4が銅箔等の金属箔によって形成され、また誘電体基板2には、給電線路5が同様の金属箔によって形成されている。
ダイポール素子3−1〜3−4は、それぞれ約λ/2(λは、使用周波数帯の中心周波数の波長)の長さを有し、互いに平行する形態で配列している。誘電体基板1は、ダイポール素子3−1〜3−4が垂直に向く形態で実装される。したがって、ダイポール素子3−1〜3−4は、水平方向に配列してアレイ状アンテナ素子を構成する。
ダイポール素子3−1〜3−4は、誘電体基板1の表面に形成された素子導体3aと、該誘電体基板1の裏面に形成された素子導体3bとによって構成されている。また、給電線路4は、誘電体基板1の表面に形成された線路導体4aと、この線路導体4aに対向する形態で該誘電体基板1の裏面に形成された線路導体4b(接地線路導体)とによって構成されている。
給電線路4は、分岐点4cから左右方向(ダイポール素子3の配列方向)に2分岐している。左方に延びる分岐線路部の線路導体4aおよび4bには、ダイポール素子3−1の素子導体3aおよび3bがそれぞれ接続されるとともに、ダイポール素子3−2の素子導体3aおよび3bの給電点がそれぞれ接続されている。また、右方に延びる分岐線路部の線路導体4aおよび4bには、ダイポール素子3−3の素子導体3aおよび3bがそれぞれ接続されるとともに、ダイポール素子3−4の素子導体3aおよび3bの給電点がそれぞれ接続されている。
この実施形態では、内側のダイポール素子3−2,3−3相互と、外側のダイポール素子3−1,3−4相互がそれぞれ上記分岐点4cを挟んで対称に位置されている。そして、内側のダイポール素子3−2,3−3の間隔は約0.42λに、外側のダイポール素子3−1,3−4の間隔は約0.84λにそれぞれ設定されている。したがって、ダイポール素子3−1,3−2の間隔およびダイポール素子3−3,3−4の間隔は、それぞれ0.21λである。
誘電体基板2は、誘電体基板1に直交する形態で、かつ、ダイポール素子3−1〜3−4に沿う形態で該誘電体基板1の裏面中央部に当接している。
前記給電線路5は、この誘電体基板2の表面に形成された線路導体5aと、この線路導体5aに対向する形態で該誘電体基板2の裏面に形成された線路導体5b(接地線路導体)とによって構成され、図1における上下方向に延びている。この給電線路5の線路導体5aおよび5bは、誘電体基板1に設けられた給電線路4の分岐点4cにおいて該給電線路4の線路導体4aおよび4bにそれぞれ電気的に接続されている。
なお、本実施形態では、給電線路5として特性インピーダンスが50Ωのものを使用している。
ところで、移動体通信に適用するアンテナでは、1つの入力信号を2つ以上の信号に変換するときの分岐器として、使用有端数帯域の中心周波数の波長の約1/4の長さと、適切な特性インピーダンスとを持つインピーダンス整合回路を用いた電力分配器を使用する。上記1/4波長インピーダンス整合回路の帯域幅は、アンテナのVSWR特性を良好に保つために、だいたいVSWR1.1以下程度に設計される。1段の1/4波長整合回路の比帯域は、約17%程度であるので、目的の比帯域25%を実現するには、2段の1/4波長整合回路を使用しなければならない。
しかし、2段の1/4波長整合回路を使用すると、個々の分岐線路における整合回路の長さが約1/2波長となるので、各分岐線路を含む線路における整合回路の総長が1波長相当にもなる。このような整合回路を確実に挿入することは、実際上困難である。特に、図1に示す構造のアンテナ装置では、ダイポール素子3−1〜3−4の配置形態にもよるが、給電線路4において1段の1/4波長整合回路も構成できないことがあり得る。
そこで、この実施形態に係るアンテナ装置では、給電線路4における左右の分岐線路部の特性インピーダンスがそれぞれ分岐点4cの特性インピーダンスに固定されるように給電線路4を構成している。
すなわち、上記給電線路4は、各分岐線路部の特性インピーダンスが前記誘電体基板に設けられた給電線路5の特性インピーダンスの約2倍になるように構成されている。従って、給電線路5の特性インピーダンスが50Ωである場合、給電線路4の各分岐線路部の特性インピーダンスがそれぞれ約100Ωに固定されることになる。
この実施形態1に係るアンテナ装置においては、図1における給電線路5の下端より中心周波数fの高周波信号を入力することによって上記各ダイポール素子3−1〜3−4を励振することができる。
このアンテナ装置によれば、ダイポール素子3−1〜3−4を水平方向に配列しているので、つまり、水平方向にアレイ化しているので、水平面のビーム幅を狭く(約45°)しているにも拘わらず、サイドローブレベルの劣化を伴うことなく小型化を図ることができる。以下、その理由について説明する。
図15に示すアンテナ装置では、バックローブを低減するために反射板200を設けているが、前述したように、水平面のビーム幅を例えば約45°程度まで狭くすべく左右のダイポール素子100の間隔を拡げた場合、サイドローブレベルの劣化をもたらし、かつ、アンテナ全体の大きさを増加させる。
これに対して、上記実施形態1に係るアンテナ装置によれば、水平方向にアレイ化することによって水平面のビーム幅を狭くしているので、図2に示すように、誘電体基板2を挟んで誘電体基板1に平行する形態で反射板6を配設する場合、サイドローブレベルが該反射板の大きさに依存しなくなる(図3参照)。したがって、小面積の反射板を使用して、サイドローブレベルの劣化を伴うことなく小型化を図ることができる。
一方、この実施形態1に係るアンテナ装置によれば、給電線路4の各分岐線路部の特性インピーダンスが誘電体基板2に設けられた給電線路5の特性インピーダンスの約2倍に設定されるので、該給電線路4が周波数特性を持たないことになる。したがって、広帯域化を図れ、しかも、1/4波長整合回路を使用する必要がないので、水平方向にアレイ化するというこの実施形態1に係るアンテナ装置の構成が実現可能となる。
なお、上記実施形態1では、左右方向に4個のダイポール素子3−1〜3−4を配列形成しているが、希望するビーム幅によってはこのダイポール素子の配列数を変更しても良い。また、必ずしも給電線路4の分岐点4cの左右に同数のダイポール素子を設ける必要はなく、例えば、分岐点4cの一方側に1個のダイポール素子を設け、他方側に2個のダイポール素子を設けることや、分岐点4cの一方側に2個のダイポール素子を設け、他方側に3個もしくはそれ以上のダイポール素子を設けることも可能である。
実施形態2
図4に本発明に係るダイポール水平アレイアンテナ装置の実施形態2を示す。なお、図4に示す要素のうち、図1に示す要素と同一もしくは共通の要素には、同一もしくは対応する参照番号を付してある。後述する他の実施形態を示す図において同様である。
このアンテナ装置は、図1に示したアンテナ装置のユニットを、図4における左右方向(アンテナ実装時における垂直方向)に2ユニット配列した構成、つまり、図1に示したアンテナ装置を垂直方向に2段配置してアレイ化した構成を有する。
このアンテナ装置では、図1に示したアンテナ装置を2段配置するにあたって、2つのアンテナ装置の誘電体基板1を連接一体化した1枚の誘電体基板10を使用し、また、上記2つのアンテナ装置の誘電体基板2を連接一体化した1枚の誘電体基板20を使用している。
そして、このアンテナ装置では、誘電体基板20にトーナメント形状の給電線路50を構成して、この給電線路50から2ユニットのダイポール素子3−1〜3−4に給電するようにしている。なお、このアンテナ装置には、図3に示す反射板6に対応する反射板60が設けられている。
このアンテナ装置は、図1に示すアンテナ装置の持つ効果に加えて、垂直方向の放射エリアが拡大されるという効果が得られる。なお、図1に示したアンテナ装置を単に2段配置して垂直方向のアレイ化を図ることも可能であり、その場合、個別のアンテナユニットの誘電体基板2の給電線路に給電ケーブルがそれぞれ接続される。また、この実施形態2では、図1に示したアンテナ装置のユニットを垂直方向に2段配置しているが、必要に応じて、該ユニットを同方向に3段以上配置しても良い。
実施形態3
図5は、本発明に係るダイポール水平アレイアンテナ装置の実施形態3を示す斜視図である。
いま、使用周波数帯域の中心周波数をf、該使用周波数帯域の下限周波数を0.87f、該使用周波数帯域の上限周波数を1.13fとすると、この実施形態2に係るアンテナ装置は、外側のダイポール素子3−1,3−4の長さをそれぞれ約λ(中心周波数fと下限周波数0.87fの中間の周波数fの波長)に設定し、内側のダイポール素子3−2,3−3の長さをそれぞれ約λ(中心周波数fと上限周波数1.13fの中間の周波数fの波長)に設定した構成を有する。
この実施形態3に係るアンテナ装置は、ダイポール素子3−1,3−4およびダイポール素子3−2,3−3がそれぞれ上記中間の周波数faおよびfbに共振するので、全てのダイポール素子3−1〜3−4を上記中心周波数f0に共振させる場合よりも広帯域化を図ることができる。
なお、ダイポール素子の水平方向アレイ本数を更に増加する場合には、その本数に適合するようにそれらのダイポール素子の共振長を設定すれば良い。
この実施形態3に係るアンテナ装置も、図6に示すように反射板6を併設することができ、また、図7に示すように垂直方向にアレイ化することができる。
実施形態4
図8は、本発明に係るダイポール水平アレイアンテナ装置の実施形態4を示す平面図である。
図5に示したアンテナ装置においては、分岐点4cに近い内側のダイポール素子3−2,3−3の給電振幅が該分岐点4cから離れた外側のダイポール素子3−1,3−4の給電振幅よりも高くなる傾向をもつ。
この内側のダイポール素子3−2,3−3の給電振幅と外側のダイポール素子3−1,3−4の給電振幅との相違は、内側のダイポール素子3−2,3−3の給電点の幅を変化させることで調整可能である。このとき、内側のダイポール素子3−2,3−3全体はVSWR特性を良好にするために適した素子幅を維持する必要がある。
そこで、この実施の形態4のアンテナ装置は、内側のダイポール素子3−2,3−3の途中から給電点に向ってテ−パ状もしくは曲線状に徐々に幅を減少させ、これによって内側のダイポール素子3−2,3−3の給電振幅と外側のダイポール素子3−1,3−4の給電振幅との相違が少なくなるように調整している。
なお、上記の手法は、図1、図2、図4および図6に示したアンテナにも適用することができる。
実施形態5
図9(a)は、図1に示すアンテナ装置と同一構成を有するアンテナ装置を示し、図9(b)は、このアンテナ装置の各ダイポール素子3−1〜3−4の励振方向をそれぞれ示している。
また、図10(a)は、この実施形態5に係るアンテナ装置を示し、図10(b)は、該アンテナ装置の各ダイポール素子3−1〜3−4の励振方向をそれぞれ示している。
図9(a)に示す構成のアンテナ装置においては、内側のダイポール素子3−2(3−3)と外側のダイポール素子3−1(3−4)間の距離によっては、外側のダイポール素子3−1,3−4の給電位相が変化して、水平面の合成指向性が劣化することもあり得る。
そこで、図10(a)に示すこの実施形態5に係るアンテナ装置では、内側のダイポール素子3−2(3−3)と外側のダイポール素子3−1(3−4)間の距離が外側のダイポール素子3−1,3−4の給電位相の変化をもたらす大きさを有する場合に、外側のダイポール素子3−1,3−4における素子導体3aおよび3bをそれぞれ誘電体基板1の裏面および表面に形成し、それらをそれぞれ給電線路4の線路導体4b(図1参照)および4aに接続している。
この構成によれば、外側のダイポール素子3−1,3−4が逆相給電されて、図10(b)に示すように、該ダイポール素子3−1,3−4の励振方向が内側のダイポール素子3−2,3−3のそれと逆になるので、水平面の合成指向性が改善される。
上記逆相給電によって十分に水平面の合成指向性を改善しきれない場合には、図11に示すように、内側ダイポール素子3−2(3−3)と外側ダイポール素子3−1(3−4)との間に調整回路、例えば、給電線路4の一部の面積が拡大される形態で外側ダイポール素子3−1(3−4)の給電点部位から内側ダイポール素子3−2(3−3)側に張出す調整回路7を設けて合成指向性を調整する。
図12および図13は、図8のアンテナ装置の周波数0.87f0および周波数1.13f0についての水平面内指向性をそれぞれ示している。これらの図においては、計算値が鎖線で示され、実測値が実線で示されている。これらの図に示すように、図8のアンテナ装置は極めて良好な水平面内指向性を有する。
一方、図14は、図8のアンテナ装置のVSWR特性を示す。この図14から明らかなように、図8に示すアンテナ装置は、0.87f0〜1.13f0という広帯域において比帯域約25%を満足するVSWR特性を有している。これは、給電線路4が前記構成によって周波数特性を持たないことによるものである。
移動体通信の周波数帯域は、広いもので比帯域約17%である。しかし、既存の周波数帯域に新たな周波数帯域が隣接した場合は、2つの周波数帯域を合わせた比帯域が約25%と、さらに広帯域になるため、アンテナ自体を広帯域にする必要がある。図8のアンテナ装置によれば、比帯域約25%を満足するVSWR特性が得られるので、既存の周波数帯域に新たな周波数帯域が隣接する場合でも、これに十分対応することが可能である。
なお、前述した他の実施形態に係る各アンテナ装置も、図11および図12に示す水平面内指向性に準じた良好な水平面内指向性と、図132示すVSWR特性に準じた良好なVSWR特性を得ることが可能である。
本発明に係るダイポール水平アレイアンテナ装置の実施形態を示す斜視図である。 図1のアンテナ装置に反射板を付設した構成を示す斜視図である。 図2のアンテナ装置における反射板の幅とサイドローブレベルとの関係を示すグラフである。 図2のアンテナ装置を垂直方向にアレイ化したアンテナ装置を示す斜視図である。 本発明に係るダイポール水平アレイアンテナ装置の他の実施形態を示す斜視図である。 図5のアンテナ装置に反射板を付設した構成を示す斜視図である。 図5のアンテナ装置を垂直方向にアレイ化したアンテナ装置を示す斜視図である。 本発明に係るダイポール水平アレイアンテナ装置の別の実施形態を示す平面図である。 (a)は図1のアンテナ装置と同一のアンテナ装置を示し、(b)は(a)のアンテナ装置の励振方向を示す概念図である。 (a)は図1のアンテナ装置の外側のダイポール素子の給電形態を変化させた構成のアンテナを示し、(b)は(a)のアンテナ装置の励振方向を示す概念図である。 図10(a)のアンテナ装置に付加した調整回路を示す部分図である。 図8のアンテナ装置の周波数0.87f0についての水平面内指向性を示すグラフである。 図8のアンテナ装置の周波数1.13f0についての水平面内指向性を示すグラフである。 図8のアンテナ装置のVSWR特性を示すグラフである。 従来の2ダイポールアンテナの一例を示す斜視図である。 図15のアンテナにおける素子間隔とビーム幅の関係を示すグラフである。 図15のアンテナにおける素子間隔とサイドローブレベルの関係を示すグラフである。 図15のアンテナのVSWR特性を示すグラフである。
符号の説明
1,10 誘電体基板
2,20 誘電体基板
3−1〜3−4 ダイポール素子
3a,3b 素子導体
4 給電線路
4a,4b 線路導体
4c 分岐点
5,50 給電線路
5a,5b 線路導体

Claims (8)

  1. 移動体通信システムに設けられる基地局用のダイポール水平アレイアンテナ装置であって、
    約1/2λ(λは、使用周波数帯の中心周波数の波長)の長さを有し、長手軸線が垂直に向く形態で水平方向に順次配列する第1、第2、第3および第4のダイポール素子と、
    分岐点から前記第1〜第4のダイポール素子の配列方向に分岐し、一方の分岐線路に前記第1、第2のダイポール素子の給電点が接続されるとともに、他方の分岐線路に前記第3、第4のダイポール素子の給電点が接続された第1の給電線路と、
    前記第1の給電線路の前記分岐点に接続される第2の給電線路と、
    前記第1および第4のダイポール素子の給電点部位からそれぞれ前記第2のダイポール素子および前記第3のダイポール素子側に張出すように設けられた合成指向性調整用の調整回路と、を備え、
    前記第1の給電線路は、前記各分岐線路が前記第2の給電線路の特性インピーダンスの約2倍の特性インピーダンスをそれぞれ有するように形成され、
    前記調整回路は、前記第1の給電線路の一部の面積が拡大される形態で設けられ、
    前記第1、第4のダイポール素子は、前記第1の給電線路の分岐点を挟んで対称に配置されるとともに、それらの配置間隔が約0.84λに設定され、
    前記第2、第3のダイポール素子は、前記第1の給電線路の分岐点を挟んで対称に配置されるとともに、それらの配置間隔が約0.42λに設定され、
    前記第1〜第4のダイポール素子および前記第1の給電線路を第1の誘電体基板に形成するとともに、前記第2の給電線路を第2の誘電体基板に形成し、
    前記第1〜第4のダイポール素子を含む平面に対して垂直な方向にビーム指向性を有するように構成されていることを特徴とするダイポール水平アレイアンテナ装置。
  2. 移動体通信システムに設けられる基地局用のダイポール水平アレイアンテナ装置であって、
    垂直方向に配列した複数のアンテナユニットを備え、前記複数のアンテナユニットが、
    約1/2λ(λは、使用周波数帯の中心周波数の波長)の長さを有し、長手軸線が垂直に向く形態で水平方向に順次配列する第1、第2、第3および第4のダイポール素子と、
    分岐点から前記第1〜第4のダイポール素子の配列方向に分岐し、一方の分岐線路に前記第1、第2のダイポール素子の給電点が接続されるとともに、他方の分岐線路に前記第3、第4のダイポール素子の給電点が接続された第1の給電線路と、
    前記第1の給電線路の前記分岐点に接続される第2の給電線路と、
    前記第1および第4のダイポール素子の給電点部位からそれぞれ前記第2のダイポール素子および前記第3のダイポール素子側に張出すように設けられた合成指向性調整用の調整回路と、を備え、
    前記第1の給電線路は、前記各分岐線路が前記第2の給電線路の特性インピーダンスの約2倍の特性インピーダンスをそれぞれ有するように形成され、
    前記調整回路は、前記第1の給電線路4の一部の面積が拡大される形態で設けられ、
    前記第1、第4のダイポール素子は、前記第1の給電線路の分岐点を挟んで対称に配置されるとともに、それらの配置間隔が約0.84λに設定され、
    前記第2、第3のダイポール素子は、前記第1の給電線路の分岐点を挟んで対称に配置されるとともに、それらの配置間隔が約0.42λに設定され、
    前記第1〜第4のダイポール素子および前記第1の給電線路を第1の誘電体基板に形成するとともに、前記第2の給電線路を第2の誘電体基板に形成し、
    前記第1〜第4のダイポール素子を含む平面に対して垂直な方向にビーム指向性を有するように構成されていることを特徴とするダイポール水平アレイアンテナ装置。
  3. 前記複数のアンテナユニットの第1の誘電体基板が連接一体化されるともに、前記複数のアンテナユニットの第2の誘電体基板が連接一体化され、前記複数のアンテナユニットの前記第2の給電線路は、前記連接一体化された第2の誘電体基板においてトーナメント形状の給電線路を構成していることを特徴とする請求項2に記載のダイポール水平アレイアンテナ装置。
  4. 前記第1〜第4のダイポール素子の内の任意のダイポール素子の長さを所定長増加させ、他の任意のダイポール素子の長さを所定長減少させたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のダイポール水平アレイアンテナ装置。
  5. 前記第1〜第4のダイポール素子の内、給電振幅を調整すべきダイポール素子をその給電点に向って幅が狭くなるように形成したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のダイポール水平アレイアンテナ装置。
  6. 前記給電点に向って幅が狭くなるように形成したダイポール素子は、前記第2、第3のダイポール素子であることを特徴とする請求項5に記載のダイポール水平アレイアンテナ装置。
  7. 前記各ダイポール素子の内の所定のダイポール素子を逆相で励振するように構成したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のダイポール水平アレイアンテナ装置。
  8. 反射板を併設したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のダイポール水平アレイアンテナ装置。
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