JP2011042766A - 衣料用液体洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】R1−O(R2O)nHで表される非イオン性界面活性剤(A)40〜75質量%と、R6−N(R7)(R8)で表される3級アミン化合物及びその塩からなる群から選択される化合物(B)0.1〜10質量%と、SO3基又はSO4基を有する陰イオン性界面活性剤(C)1〜20質量%と、特定の溶剤(D)3〜20質量%とを含有し、(A)中、R1が第1級アルコールに由来する炭化水素基である化合物(A−1)と、R1が第2級アルコールに由来する炭化水素基である化合物(A−2)との比率が(A−1)/(A−2)=90/10〜0/100、(B)と(C)との比率が(C)/(B)=1/1〜10/1である衣料用液体洗浄剤組成物。
【選択図】なし
Description
しかし、一般に、界面活性剤は高濃度の領域において、ヘキサゴナル液晶、ラメラ液晶に代表されるリオトロピック液晶などの高粘度の高次会合構造を形成することが知られており、典型的な非イオン性界面活性剤である第1級アルコールアルコキシレートは、かなり広範な濃度領域で高粘度の液晶相を形成しやすい。そのため、第1級アルコールアルコキシレートを用いて濃縮洗剤を調製した場合、液安定性が悪く、沈殿、ゲル化を生じやすい。そのため、酵素などの洗浄力向上剤の安定配合が難しく、また、洗濯時に洗濯浴中に投入された際の溶解速度も遅いため、充分な洗浄効果を得られない。
このような問題に対し、液安定性等の向上のために、ハイドロトロープ剤などを配合する方法が知られている(たとえば特許文献1)。しかし、より高濃度の濃縮洗剤とするためには、第1級アルコールアルコキシレートの濃度のほか、ハイドロトロープ剤の濃度も高める必要があり、その場合、酵素などの洗浄力向上剤を充分に配合することが困難となる。ハイドロトロープ剤は、溶解性改善効果はあるものの洗浄力には全く影響しないことから、かかる組成では、充分な洗浄力は得られない。
同じアルコールエトキシレートであっても、第2級アルコールエトキシレートは、第1級アルコールアルコキシレートよりも沈殿、ゲル化を生じにくい非イオン性界面活性剤として知られている。しかし、第2級アルコールエトキシレートを用いた場合であっても、その配合量が50質量%を超えると、組成物としての安定性を充分に確保することは難しく、上記と同様の問題が生じる。
また、最近では、洗濯機の大型化、節水型洗濯機の普及により、より水が少ない条件で、衣料を詰め込んで洗濯する場合が多くなっている。しかし、このような条件で洗濯した場合、洗濯によって落とされた汚れが再び衣料に付着し、洗濯後の衣料がくすんでくるといった再汚染の問題を生じやすい。このような問題に対し、洗浄剤組成物に直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩などの陰イオン性界面活性剤を配合すると、再汚染防止効果が得られることが知られている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、非イオン性界面活性剤のアルコールアルコキシレートを高濃度に含み、保存安定性、水への溶解性、洗浄力、再汚染防止性能及び柔軟性付与性能にも優れた衣料用液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、R1−O(R2O)nH[式中、R1は炭素数10〜22の炭化水素基であり、R2は炭素数2〜4のアルキレン基であり、nは平均付加モル数を表し5〜20である。]で表される非イオン性界面活性剤(A)40〜75質量%と、
R6−N(R7)(R8)[式中、R6は連結基を有していてもよい炭素数7〜27の炭化水素基であり、R7及びR8はそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、又は(R9O)pH[式中、R9は炭素数2〜4のアルキレン基であり、pは平均付加モル数を表し1〜25である。]で表される基である。]で表される3級アミン化合物及びその塩からなる群から選択される化合物(B)0.1〜10質量%と、
SO3基又はSO4基を有する陰イオン性界面活性剤(C)1〜20質量%と、
炭素数2〜4の一価アルコール、炭素数2〜4の多価アルコール及びR11−(OR12)lOH[式中、R11は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基であり、R12は炭素数2〜4のアルキレン基であり、lは平均付加モル数を表し1〜5である。]で表されるグリコールエーテル系溶剤からなる群から選択される溶剤(D)3〜20質量%と、を含有し、
(A)成分中、前記R1が第1級アルコールに由来する炭化水素基である化合物(A−1)と、前記R1が第2級アルコールに由来する炭化水素基である化合物(A−2)との比率(質量比)が(A−1)/(A−2)=90/10〜0/100であり、
(B)成分と(C)成分との比率(質量比)が(C)/(B)=1/1〜10/1であることを特徴とする衣料用液体洗浄剤組成物である。
(A)成分は、R1−O(R2O)nHで表される非イオン性界面活性剤である。
該(A)成分は、アルコール(R1−OH)に炭素数2〜4の酸化アルキレンが平均付加モル数nにて付加したアルコールアルコキシレートであり、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとも称する。(A)成分は、本発明の液体洗浄剤組成物へ洗浄力を付与することを主目的として配合される。
式中、R1は炭素数10〜22の炭化水素基である。炭素数が10以上であることで皮脂汚れに対する洗浄力が向上し、22以下であることで溶解性と液安定性が向上する。該炭化水素基の炭素数は、10〜20が好ましく、10〜18がより好ましい。該炭化水素基は、脂肪族炭化水素基(芳香族性を有さない炭化水素基)であることが好ましい。該炭化水素基は、不飽和結合を有してよく、有さなくてもよい。該炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状であることが好ましい。
R1は、単一鎖長であってもよく、複数の鎖長の混合物であってもよい。
R1は原料のアルコール(R1−OH)に由来し、該アルコールとしては、ヤシ油、パーム油、牛脂などの天然油脂由来のアルコールや石油由来の合成アルコールが挙げられる。
nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表す。nは5〜20であり、8〜18が好ましく、10〜16が特に好ましい。nが該範囲内であると、皮脂汚れに対し優れた洗浄力を示す。また、nが5以上であると、さらに、臭気の劣化を防ぐこともできる。一方、nが20を超えると、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)が高くなりすぎて皮脂汚れに対する洗浄力が低下する。
本発明の液体洗浄剤組成物中、(A)成分の配合量は、該液体洗浄剤組成物の総質量に対し、40〜75質量%であることが必要である。該配合量が40質量%以上であると、液体洗浄剤組成物に高い洗浄力を与えることができ、液体洗浄剤組成物の使用量を低減できる。一方、75質量%を超えると、ゲル化が生じやすく、保存安定性や溶解性が低下する。
該配合量は、45質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、50質量%超がさらに好ましい。また、該配合量は、70質量%以下が好ましく、65質量%以下がより好ましい。
(A−1)/(A−2)は、80/20〜0/100が好ましく、70/30〜0/100が特に好ましい。
(A−1)成分の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0〜67.5質量%が好ましく、0〜56質量%がより好ましく、0〜45.5質量%がさらに好ましい。
(A−2)成分の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、4〜75質量%が好ましく、9〜70質量%がより好ましく、15〜65質量%がさらに好ましい。
(A−2)成分の具体例としては、炭素数12〜14の第2級アルコールに9、12及び、15モル相当の酸化エチレンを付加したもの(日本触媒(株)製、ソフタノール90、120及び、150)などが挙げられる。
(A−1)成分、(A−2)成分は、それぞれ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(B)成分は、R6−N(R7)(R8)で表される3級アミン化合物及びその塩からなる群から選択される化合物である。
(B)成分は、綿、ポリエステルなどの衣類への柔軟性付与性能を本発明の液体洗浄剤組成物に付与することを主目的に配合される。
式中、R6は連結基を有していてもよい炭素数7〜27の炭化水素基である。該炭素数は、7〜25が好ましい。なお、該炭化水素基が連結基を有する場合、連結基に含まれる炭素数は、炭化水素基の炭素数には含まれない。
該炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であることが好ましい。該炭化水素基は、不飽和結合を有してよく、有さなくてもよい。該炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状であることが好ましい。
ここで、炭化水素基が「連結基を有する」とは、炭化水素基中の炭素原子間に連結基が介在していることを意味する。
前記炭化水素基が有していてもよい連結基としては、アミド基(−CO−NH−)、エステル基(−CO−O−)、エーテル基(−O−)等が挙げられる。
R7及びR8はそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、又は(R9O)pH[式中、R9は炭素数2〜4のアルキレン基であり、pは平均付加モル数を表し1〜25である。]で表される基である。
R7及びR8におけるアルキル基、ヒドロキシアルキル基(アルカノール基)、R9におけるアルキレン基は、それぞれ、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
R9としては、エチレン基又はプロピレン基が好ましく、エチレン基が特に好ましい。
R62におけるアルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
R64におけるアルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
式(b−2)で表される3級アミン化合物の具体例としては、パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の脂肪族エステルジアルキル3級アミン等が挙げられる。
これらの中でも、式(b−1)で表される3級アミン化合物又はその塩が好ましく、カプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド又はその塩が特に好ましい。
たとえば(B)成分の製造方法を、前記式(b−1)で表される3級アミン化合物のような長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンを例に挙げて説明すると、例えば、脂肪酸又は脂肪酸誘導体(脂肪酸低級アルキルエステル、動・植物性油脂等)と、ジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンとを縮合反応させ、その後、未反応のジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンを減圧又は窒素ブローにて留去することにより目的の化合物が得られる。
ここで、脂肪酸又は脂肪酸誘導体としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、とうもろこし油脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸等の植物油又は動物油脂肪酸等、又は、これらのメチルエステル、エチルエステル、グリセライド等が具体的に挙げられ、中でも、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等が特に好ましい。これら脂肪酸又は脂肪酸誘導体は、1種を単独で用いても2種以上を併用しても良い。
ジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンとしては、ジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン等が具体的に挙げられ、中でも、ジメチルアミノプロピルアミンが特に好ましい。
長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンを製造する際のジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンの使用量は、脂肪酸又はその誘導体に対し、0.9〜2.0倍モルが好ましく、1.0〜1.5倍モルが特に好ましい。反応温度は、通常100〜220℃であり、好ましくは150〜200℃である。反応温度が100℃未満では反応が遅くなりすぎ、220℃超では得られる3級アミンの着色が顕著となる恐おそれがある。
長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンの上記以外の製造条件は適宜変更可能であり、反応時の圧力は常圧でも減圧でも良く、反応時に窒素等の不活性ガスを吹き込むことにより導入することも可能である。
また、脂肪酸を用いる場合は、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒、脂肪酸誘導体を用いる場合は、ナトリウムメチラート、苛性カリ、苛性ソーダ等のアルカリ触媒を用いることで、低い反応温度で短時間により効率良く反応を進行させることができる。
また、得られる3級アミンが、融点が高い長鎖アミンの場合には、ハンドリング性を向上させるため、反応後、フレーク状又はペレット状に成形することが好ましく、又は、エタノール等の有機溶媒に溶解し液状にすることが好ましい。
市販の(B)成分の具体例として、東邦化学(株)製カチナールMPAS−R等が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物中、(B)成分の配合量は、該液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1〜10質量%であり、0.5〜5質量%が好ましい。(B)成分の含有量が0.1質量%以上であれば、充分な柔軟性付与性能が得られる。また、(B)成分を10質量%より多く配合しても、それに見合う柔軟性付与性能の向上効果は見られず、経済的にも不利となる。
(C)成分は、SO3基又はSO4基を有する陰イオン性界面活性剤である。
(C)成分は、本発明の液体洗浄剤組成物へ再汚染防止性能を付与することを主目的に配合される。
(C)成分としては、特に限定されず、公知のものを利用できる。
(C)成分の具体例としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩;α−オレフィンスルホン酸塩;直鎖又は分岐鎖のアルキル硫酸エステル塩;アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩;アルキル基を有するアルカンスルホン酸塩;α−スルホ脂肪酸エステル塩などが挙げられる。
これらの塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン塩等が挙げられる。
上記のうち、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩としては、直鎖アルキル基の炭素数が8〜16のものが好ましく、炭素数10〜14のものが特に好ましい。
α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均1〜10モルの酸化エチレンを付加したもの(すなわち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩又はポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩)が好ましい。
アルカンスルホン酸塩の炭素数は10〜20、好ましくは14〜17であり、2級アルカンスルホン酸塩が特に好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
これらの(C)成分は市場において容易に入手することができる。また、公知の方法により合成してもよい。
(C)成分としては、上記のなかでも、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、及びα−オレフィンスルホン酸塩からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物中、(C)成分の配合量は、該液体洗浄剤組成物の総質量に対して、1〜20質量%であり、1〜10質量%が好ましい。(C)成分の含有量が1質量%以上であれば、充分な再汚染防止性能が得られる。また、(C)成分の含有量が20質量%以下であれば、本組成物の液安定性が向上する。
本発明の液体洗浄剤組成物中、(B)成分と(C)成分の比率(質量比)は、(C)/(B)=1/1〜10/1であり、1.05/1〜5/1が好ましい。(C)成分の比率が低すぎると、(C)成分による再汚染防止効果が充分に得られないだけでなく、液体洗浄剤組成物として安定配合できない。一方、(B)成分の比率が低すぎると、(B)成分による充分な柔軟性付与効果が得られない。
上記効果を奏する理由については定かではないが、おそらく、(B)成分と(C)成分とが洗浄時に水中で複合体を形成することによって柔軟付与成分である(B)成分の疎水性が高まり、特に疎水性の繊維表面に対し高い吸着性を示すようになったためと推察される。
(D)成分は、炭素数2〜4の一価アルコール、炭素数2〜4の多価アルコール及びR11−(OR12)lOH[式中、R11は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基であり、R12は炭素数2〜4のアルキレン基であり、lは平均付加モル数を表し1〜5である。]で表されるグリコールエーテル系溶剤で表されるグリコールエーテル系溶剤からなる群から選択される溶剤である。
炭素数2〜4の1価アルコールとしては、たとえば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等が挙げられる。
炭素数2〜4の多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
前記式R11−(OR12)lOHで表されるグリコールエーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
これらのなかでも、臭気の穏やかな点や原料の入手のしやすさから、一価アルコール、多価アルコールが好ましく、特にエタノール、プロピレングリコールが好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(D)成分は、一種類のみを単独で用いてもよく、複数種類を組み合わせて使用してもよい。
たとえば、本発明の液体洗浄剤組成物は、液体洗浄剤組成物の調製しやすさ、洗浄剤組成物としての水への溶解性や保存安定性等から、さらに、水を含むことが好ましい。本発明の液体洗浄剤組成物中、水の含有量は、該液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0〜59質量%であることが好ましく、10〜49質量%であることがより好ましい。
該界面活性剤としては、(A)成分以外の非イオン性界面活性剤、(C)成分以外の陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
(A)成分以外の非イオン性界面活性剤の例としては、脂肪酸メチルエステルエトキシレート等の脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート(脂肪酸アルキルエステルのアルキレンオキサイド付加体)、アルキルフェノール、高級脂肪酸又は高級アミン等のアルキレンオキサイド付加体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキサイド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキル(又はアルケニル)アミンオキサイド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキサイド付加体、糖脂肪酸エステル、N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグリコシド等が挙げられる。
(C)成分以外の陰イオン性界面活性剤の例としては、高級脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキル(又はアルケニル)アミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型陰イオン性界面活性剤等が挙げられる。
陽イオン性界面活性剤の例としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩の陽イオン性界面活性剤等が挙げられる。
両性界面活性剤の例としては、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、リン酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
また、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸等の金属イオン疎捕捉剤を、例えば0.1〜20質量%含むことができる。
また、ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤を、例えば0.01〜2質量%含むことができる。
また、ローム・アンド・ハウス社製ケーソンCG(商品名)等の防腐剤を、例えば0.001〜1質量%含むことができる。
風合い向上剤としては、東レ・ダウコーニング(株)製のFZ−3707、FZ−3504、BY16−205、FZ−3760、FZ−3705、BY16−209、FZ−3710、SF8417、BY16−849、BY16−850、BY16−879B、BY16−892、FZ3501、FZ−3785、BY16−872、BY16−213、BY16−203、BY16−898、BY16−890、BY16−878、BY16−891、BY16−893、FZ−3789、BY16−880、SF8428、FZ−3704、BY16−606、CF1188HV、SH3748、SH3794、SH3772M、SH3775M、SF8410、SH8700、BY22−008、BY22−012、SILWET L−7001、SILWET L−7002、SILWET L−7602、SILWET L−7604、SILWET FZ−2104、SILWET FZ−2120、SILWET FZ−2161、SILWET FZ−2162、SILWET FZ−2164、SILWET FZ−2171、ABN SILWET FZ−F1−009−01、ABN SILWET FZ−F1−009−02、ABN SILWET FZ−F1−009−03、ABN SILWET FZ−F1−009−05、ABN SILWET FZ−F1−009−09ABN SILWET FZ−F1−009−11、ABN SILWET FZ−F1−009−13、ABN SILWET FZ−F1−009−54、ABN SILWET FZ−22−22、;信越化学工業(株)製のX−20−8010B、KF352A、KF6008、KF615A、KF6012、KF6016、KF6017;GE東芝シリコーン(株)製のTSF4450、TSF4452、TSF4445(以上、商品名)等の変性シリコーンを用いることができ、当該変性シリコーンは、液体洗浄剤組成物中、0.1〜3質量%含むことができる。
着香剤としては、代表的な例として、特開2002−146399号公報や特開2009−108248号公報に記載の香料組成物などが使用でき、好ましい配合量としては、0.1〜2質量%である。
着色剤としては、アシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料を、例えば0.00005〜0.005質量%程度含むことができる。
乳濁剤としては、ポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルションが好適に用いられる。具体例としては、ポリスチレンエマルション(サイデン化学社製(商品名)サイビノールRPX−196 PE−3、固形分40質量%)等を、0.01〜0.5質量%含むことができる。
天然物などのエキスとしては、イヌエンジュ、ウワウルシ、エキナセア、コガネバナ、キハダ、オウレン、オールスパイス、オレガノ、エンジュ、カミツレ、スイカズラ、クララ、ケイガイ、ケイ、ゲッケイジュ、ホオノキ、ゴボウ、コンフリー、ジャショウ、ワレモコウ、シャクヤク、ショウガ、セイタカアワダチソウ、セイヨウニワトコ、セージ、ヤドリギ、ホソバオケラ、タイム、ハナスゲ、チョウジ、ウンシュウミカン、ティーツリー、バーベリー、ドクダミ、ナンテン、ニュウコウ、ヨロイグサ、シロガヤ、ボウフウ、オランダヒユ、ホップ、ホンシタン、マウンテングレープ、ムラサキタガヤサン、セイヨウヤマハッカ、ヒオウギ、ヤマジソ、ユーカリ、ラベンダー、ローズ、ローズマリー、バラン、スギ、ギレアドバルサムノキ、ハクセン、ホウキギ、ミチヤナギ、ジンギョウ、フウ、ツリガネニンジン、ヤマビシ、ヤブガラシ、カンゾウ、セイヨウオトギリソウなどの植物のエキスが挙げられ、これらを例えば、0〜0.5質量%程度含むことができる。
pHはpH調整剤により調整できる。pH調整剤としては、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;多価カルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類等の有機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン、アンモニア等が挙げられる。これらのなかでも、液体洗浄剤組成物の経時安定性の面から、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミンが好ましく、硫酸、水酸化ナトリウムが好ましい。
pH調整剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。たとえば一定量の硫酸、水酸化ナトリウム等を添加することにより制御した場合、さらに、pHの微調整用として無機酸(好ましくは塩酸、硫酸)又は水酸化カリウム等をさらに添加することができる。
本明細書において、液体洗浄剤組成物(25℃に調温)のpHは、pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー(株)製)等により測定される値を示す。
その際、本発明の液体洗浄剤組成物の使用量は、従来の液体洗浄剤組成物の使用量よりも少なくすることができる。
<実施例1〜19、比較例1〜9>
表1に示す組成の液体洗浄剤組成物を下記の手順で調製した。
500mLビーカーに(A)成分及び(D)成分を入れ、マグネットスターラー(MITAMURA KOGYO INC.製)で充分に攪拌した。続いて、その他の成分((B)成分、(C)成分、共通添加成分)を加えて攪拌しながら、全体量が98質量部になるように精製水を入れ、さらによく攪拌した。25℃でのpHが7.0になるようにpH調整剤(水酸化ナトリウム又は硫酸)を適量添加した後、全体量が100質量部になるように精製水を加えて、液体洗浄剤組成物を得た。
表1中、各成分の配合量の単位は「質量%」である。また、表1に、液体洗浄剤組成物中の(A)成分の配合量(質量%)と、(A−1)成分及び(A−2)成分の配合量の比(A−1/A−2)と、(B)成分及び(C)成分の配合量の比(C/D)とを併記する。
得られた液体洗浄剤組成物について、以下の評価を行った。その結果を表1に併記する。
上記手順で調製した液体洗浄剤組成物500gの入ったビーカー(容量500mL)を斜めに傾けて、内容物約100mLを透明のガラス瓶(広口規格びんPS−NO.11)に取り出す操作を行った。
このとき、ガラス瓶に取り出せた液体洗浄剤組成物を流動性あり、取り出せなかったものを流動性なしと判定した。
また、ガラス瓶に取り出せた液体洗浄剤組成物の外観を目視にて観察した。
それらの結果から、各液体洗浄剤組成物の初期外観を下記基準で評価した。
○:流動性があり、かつ外観が透明均一である。
×:流動性がない(ガラス瓶に取り出せない)。または、流動性はあるものの、外観に濁り、浮遊・沈殿物がある。
500mLトールビーカーに25℃のイオン交換水400mLを入れ、マグネットスターラー(MITAMURA KOGYO INC.)を用いて攪拌(500rpm)しつつ、そこに、ポリスポイトを用いて液体洗浄剤組成物0.1mLを滴下し、液体洗浄剤組成物が完全に溶解するまでの時間(溶解時間)を目視にて測定した。
測定した溶解時間から、各液体洗浄剤組成物の溶解性を下記基準により評価した。
◎:30秒未満。
○:30秒以上60秒未満。
△:60秒以上120秒未満。
×:120秒以上。
上記初期外観の評価にて流動性ありと判定された液体洗浄剤組成物について、下記の手順で皮脂洗浄力を評価した。
顔面の皮脂汚れを擦り付けたポリエステル布(トロピカル)を20cm角の大きさに裁断したものを10枚と、市販のTシャツ(綿100%、B.V.D.社製)4枚とを電気洗濯機(三菱電機社製、「CW−C30A1型」)に投入した。
ついで、25℃の水道水約30Lに対し、液体洗浄剤組成物を10g添加し、標準水流で洗浄(10分)、脱水(1分)、標準水流でためすすぎ(2回繰り返しを各5回)、脱水(1分)、を順次行う洗浄操作を行った。
皮脂汚れを擦り付けていないポリエステル布を未汚染布、洗浄処理前のポリエステル布を汚染布、洗浄処理後のポリエステル布を洗浄布とした。未汚染布、汚染布、洗浄布それぞれについて、分光式色差計(日本電色工業社製、「SE2000」)にてZ値(反射率)を測定し、下記式(I)により洗浄率(%)を算出した。
◎:洗浄率が70%以上。
○:洗浄率が60%以上70%未満。
△:洗浄率が50%以上60%未満。
×:洗浄率が50%未満。
上記初期外観の評価にて流動性ありと判定された液体洗浄剤組成物について、下記の手順で柔軟性(柔軟性付与効果)を評価した。
二槽式洗濯機(三菱電機社製、CW−C30A1型)に、水道水30L、液体洗浄剤組成物10gを入れ、そこに、20cm角の大きさに裁断したポリエステル布(トロピカル)5枚と市販Tシャツ(綿100%、B.V.D.社製)6枚を投入し、10分間洗浄した後、脱水1分、ためすすぎ5分、脱水1分を行った。用いた水道水の温度は25℃になるよう調整を行った。前記洗浄操作で処理したポリエステル布を陰干しして12時間乾燥させた。乾燥させたポリエステル布を、25℃、65%RHの恒温恒湿室に2日間放置した。これを試験布とし、その柔らかさをパネラー(5人)により対照布と比較し、下記基準により採点した。対照布としては、非イオン性界面活性剤(P&G社製の天然アルコールCO−1270に対し、1モル当たり平均15モルの酸化エチレンを付加させたアルコールエトキシレート(表1中のa−1))の20%水溶液を組成物として、上記と同じ洗浄操作で処理したポリエステル布を用いた。
1点:対照布と同等である。
2点:対照布よりやや柔らかい。
3点:対照布より柔らかい。
4点:対照布よりかなり柔らかい。
5点:対照布より非常に柔らかい。
パネラー5人の採点結果の平均値から、下記基準により柔軟性を評価した。
◎:4点以上、○:平3.5点以上4点未満、△:3点以上3.5点未満、×:3点未満。
上記初期外観の評価にて流動性ありと判定された液体洗浄剤組成物について、下記の手順で再汚染防止性を評価した。
Terg−O−Tometer(UNITED STATES TESTING社製)の洗浄浴中に、水道水900mL、洗浄液0.3gを入れ、120rpmで3分間攪拌した後、油汚垢布(5×5cm)1枚、赤土汚垢布(5×5cm)1枚、白色ポリエステルトロピカル布(5×5cm)2枚を入れ、10分間洗浄した(25℃)。その後、ザルに空けて洗浄液を除き、試験布(油汚垢布、赤土汚垢布、白色ポリエステルトロピカル布)を2槽式洗濯機の脱水槽で1分間脱水した。さらに、水道水900mLを入れたTerg−O−Tometer浴中で3分間すすぎ、試験布を2槽式洗濯機(三菱電機社製、CW−C30A1型)の脱水槽で1分間脱水した。同様に、すすぎ(3分)、脱水(1分)の操作を繰り返した後、白色ポリエステルトロピカル布を乾燥させて反射率を測定し、洗浄前の反射率との差を再汚染度(ΔZ)として算出した。ΔZの値から、下記基準により再汚染防止性を評価した。
◎:ΔZが3以下、○:ΔZが3超6以下、△:ΔZが6超9以下、×:ΔZが9超。
上記初期外観の評価にて流動性ありと判定された液体洗浄剤組成物について、下記の手順で保存安定性を評価した。
液体洗浄剤組成物100mLを透明のガラス瓶(広口規格びんPS−NO.11)に取り、蓋を閉めて密封し、この状態で−5℃の恒温槽中に置いて1ヵ月保存した。その後、恒温槽から取り出し、それから1分以内に室温(25℃)にて内容物の外観を目視で観察し下記基準により評価した。
○:外観が透明均一であった。
△:沈殿またはゲル化が認められたが、40℃の湯浴に1時間浸すと外観が透明均一となった。
×:沈殿またはゲル化が認められ、40℃の湯浴に1時間浸しても外観が透明均一にならなかった。
一方、A−1/A−2が94/6の比較例1、A−1/A−2が100/0の比較例3、(D)成分の配合量が2質量%の比較例6、(A)成分の配合量が76質量%の比較例8は、それぞれ、初期外観および溶解性が悪く、以降の評価ができなかった。また、(A)成分の配合量が30質量%の比較例2は皮脂洗浄力が低く、(B)成分を配合していない比較例4およびC/Bが12/1の比較例9は柔軟性が悪かった。また、(C)成分を配合していない比較例5は再汚染防止性が悪く、柔軟性も不良であり、C/Bが0.5/1の比較例7は柔軟性、再汚染防止性および保存安定性が悪かった。
<(A)成分>
[(A−1)成分]
(a−1):P&G社製の天然アルコールCO−1270(商品名、炭素数12〜16(C12/C14/C16=71/28/1)の1級アルコール)に対して平均15モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
(a−2):P&G社製の天然アルコールCO−1214(商品名、炭素数12〜16(C12/C14/C16=68/26/8)の1級アルコール)に対して平均15モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
(a−3):P&G社製の天然アルコールCO−1270に対して平均12モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
(a−4):P&G社製の天然アルコールCO−1270に対して平均9モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
(a−1)の合成:
P&G社製の天然アルコールCO−1270を224.4g、30%NaOH水溶液2.0gを耐圧型反応容器中に採取し、容器内を窒素置換した。次に温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水してから、温度を160℃まで昇温した。アルコールを攪拌しながら酸化エチレン(ガス状)760.4gを、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調整しながらアルコールの液中に徐々に加えた。
酸化エチレンの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間未反応の酸化エチレンを留去した。
次に温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1%水溶液のpHが約7になるように、70%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、(a−1)を得た。
天然アルコールCO−1270の代わりにP&G社製の天然アルコールCO−1214を224.4g用い、酸化エチレンを760.6g用いた以外は、(a−1)と同様に合成した。
(a−3)の合成:
酸化エチレンを610.2g用いた以外は、(a−1)と同様に合成した。
(a−4)の合成:
酸化エチレンを457.2g用いた以外は、(a−1)と同様に合成した。
(a−5):ソフタノール70(商品名、炭素数12〜14の2級アルコールに平均付加モル数7モルでエチレンオキサイド(EO)を付加させたポリオキシエチレンアルキルエーテル、株式会社日本触媒社製)。
(a−6):ソフタノール90(商品名、炭素数12〜14の2級アルコールに平均付加モル数9モルでエチレンオキサイド(EO)を付加させたポリオキシエチレンアルキルエーテル、株式会社日本触媒社製)。
(a−7):ソフタノール120(商品名、炭素数12〜14の2級アルコールに平均付加モル数12モルでエチレンオキサイド(EO)を付加させたポリオキシエチレンアルキルエーテル、株式会社日本触媒社製)。
(a−8):ソフタノール150(商品名、炭素数12〜14の2級アルコールに平均付加モル数15モルでエチレンオキサイド(EO)を付加させたポリオキシエチレンアルキルエーテル、株式会社日本触媒社製)。
(b−1):カチナールMPAS−R(商品名、脂肪酸(C16/C18)ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸/パルミチン酸の質量比=7/3)東邦化学(株)製)。
(b−2):C17H35CONH(CH2)3N(CH3)2、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミン;合成品。
流冷却器を備えた1リットル四ツ口フラスコに、ステアリン酸360g(分子量284)を仕込み、80℃に加熱してステアリン酸を融解した。窒素置換を2回行った後、150℃に昇温し、ジメチルアミノプロピルアミン(分子量102)123g(ステアリン酸に対するモル比:0.95)を1時間かけて滴下した。次に、150〜160℃で1時間保持した後、1時間かけて185℃に昇温し、更にジメチルアミノプロピルアミン45gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、185〜190℃に保持し、7時間熟成して副生の水を系外に留去した。更に170〜190℃に保持したまま減圧(4.0kPa)し、1時間放置することにより未反応のジメチルアミノプロピルアミンを留去して、(b−2)を得た。
(c−1):ライポンLH−200(商品名、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)、炭素数10〜14、平均分子量322、ライオン社製)。
(c−2):HOSTAPUR SAS30A(商品名、セカンダリーアルカンスルホン酸ナトリウム(SAS)、クラリアント・ジャパン社製)。
(c−3):ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(AES)(合成品、炭素数12〜13、EOの平均付加モル数2モル、原料アルコール:ネオドール23(商品名、シェルケミカルズ社製))。
4Lのオートクレーブ中に、Neodol23アルコール[商品名、シェルケミカルズ社製;C12、13アルコール(炭素数12のアルコールと、炭素数13のアルコールとの質量比1/1の混合物)、分岐率20質量%]400gと水酸化カリウム触媒0.8gとを仕込み、オートクレーブ内を窒素置換し、攪拌しながら昇温した。その後、温度180℃、圧力0.3mPaに維持しながら酸化エチレン272gを導入し、酸化エチレンの平均付加モル数2の反応物を得た。
次に、上記で得られたアルコールエトキシレート280gを、攪拌装置付の500mLフラスコにとり、窒素置換後、液体無水硫酸(サルファン)67gを反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を得た。さらに、これを水酸化ナトリウム水溶液で中和することにより、(c−3)を得た。
(d−1):エタノール(日本アルコール販売(株)製 商品名、特定アルコール95度合成)。
(d−2):プロピレングリコール(BASF社製)。
安息香酸ナトリウム:0.5質量%、
クエン酸:0.2質量%、
パラトルエンスルホン酸:2.0質量%、
ヤシ脂肪酸:1.0質量%、
ポリエチレングリコール:1.0質量%、
イソチアゾロン液:0.01質量%、
香料:1.0質量%、
水(精製水):バランス(液体洗浄剤組成物全体の量を100質量%とするための量)。
安息香酸ナトリウム:東亜合成製、商品名「安息香酸ナトリウム」。
クエン酸:一方社油脂工業(株)製、商品名「液体クエン酸」。
パラトルエンスルホン酸:協和発酵工業(株)製、商品名「PTS酸」。
ヤシ脂肪酸:日油株式会社、商品名「椰子脂肪酸」。
ポリエチレングリコール:ライオン(株)製、商品名「PEG#1000」。
イソチアゾロン液:ローム・アンド・ハース社製、商品名「ケーソンCG」、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン/マグネシウム塩/水の混合液。
香料:特開2009−108248記載の香料成分a。
また、pH調整剤として用いた水酸化ナトリウム及び硫酸の詳細は以下の通りである。
水酸化ナトリウム:鶴見曹達(株)製。
硫酸:東邦亜鉛(株)製。
Claims (1)
- R1−O(R2O)nH[式中、R1は炭素数10〜22の炭化水素基であり、R2は炭素数2〜4のアルキレン基であり、nは平均付加モル数を表し5〜20である。]で表される非イオン性界面活性剤(A)40〜75質量%と、
R6−N(R7)(R8)[式中、R6は連結基を有していてもよい炭素数7〜27の炭化水素基であり、R7及びR8はそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、又は(R9O)pH[式中、R9は炭素数2〜4のアルキレン基であり、pは平均付加モル数を表し1〜25である。]で表される基である。]で表される3級アミン化合物及びその塩からなる群から選択される化合物(B)0.1〜10質量%と、
SO3基又はSO4基を有する陰イオン性界面活性剤(C)1〜20質量%と、
炭素数2〜4の一価アルコール、炭素数2〜4の多価アルコール及びR11−(OR12)lOH[式中、R11は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基であり、R12は炭素数2〜4のアルキレン基であり、lは平均付加モル数を表し1〜5である。]で表されるグリコールエーテル系溶剤からなる群から選択される溶剤(D)3〜20質量%と、を含有し、
(A)成分中、前記R1が第1級アルコールに由来する炭化水素基である化合物(A−1)と、前記R1が第2級アルコールに由来する炭化水素基である化合物(A−2)との比率(質量比)が(A−1)/(A−2)=90/10〜0/100であり、
(B)成分と(C)成分との比率(質量比)が(C)/(B)=1/1〜10/1であることを特徴とする衣料用液体洗浄剤組成物。
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