JP2011038741A - 直接噴射式リジェネバーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】炉体内の燃焼空間に制限がある場合であっても被加熱物や炉体に局部加熱が起こり難い直接噴射式リジェネバーナを提供する。
【解決手段】炉体1の内壁2に形成され、炉体1内に空気を噴射及び炉体1内の排ガスを吸引する空気口21と、内壁2に形成され、空気口21から噴射される空気に対して燃料を噴射する円形状の燃料口23と、炉体1外部に配置され、空気口21と連通するとともに、内部に排ガスの熱を回収及び炉体1内に噴射される空気を予熱する熱交換体15を有する熱交換室14を備え、一定時間ごとに火炎F噴射及び排ガス吸引を繰り返す直接噴射式リジェネバーナ20において、空気口21を水平方向に幅広の略矩形状とし、燃料口23を空気口21から離間した位置に形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、炉体内に空気と燃料を別々に供給し、一定時間ごとに火炎噴射及び排ガス吸引を繰り返す直接噴射式リジェネバーナに関するものである。
一般に、工業用加熱炉等に設置されるバーナは、事前に燃料と空気とを混合した気体を炉体内に供給して燃焼させる形式のものが多い。
一方、燃焼時における窒素酸化物の発生を低減できる等の点から、燃料と空気を炉体内に別々に供給し、炉体内でそれらを混合し点火する燃料炉内直接噴射法(FDI)という手法も知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−152106号公報
特許文献1に記載の発明は、燃料及び空気を炉体内に別々に供給し、しかも空気と燃料が混合するように、噴射される空気に対して角度をつけて燃料を噴出する構成としている。さらに、噴射される空気に対する燃料噴射の角度を調整可能としている。
この発明によると、低温時(燃焼開始時)においては燃料の噴出角度を大きくすることで火炎を安定にすることができ、高温時(燃焼安定時)においては噴出角度を小さくし窒素酸化物の発生を低減することができる。
さらに、この燃料炉内直接噴射法は図7及び図8に示すように、一定時間ごとに火炎F噴射及び排ガス吸引を繰り返すリジェネバーナ10にも応用されている。
この直接噴射式リジェネバーナ10は、主に炉体1内に空気を噴射及び炉体1内の排ガスを吸引し炉体1の内壁2に形成される円形状の空気口11と、空気口11から噴射される空気に対して燃料を噴射する円形状の燃料口13と、内部に排ガスの熱を回収及び炉体1内に噴射される空気を予熱する熱交換体15を有する熱交換室14を備えるものである。
このような直接噴射式リジェネバーナ10は、燃焼時における窒素酸化物の発生を低減できるという燃料炉内直接噴射法の利点に加え、炉体1内に噴射する空気の予熱に排ガスの熱を再利用するので、熱効率がよく二酸化炭素の排出量を低減できるというリジェネバーナの利点も兼ね備えている。
しかしながら、通常の直接噴射式リジェネバーナ10においては噴射される火炎Fの径が大きいので、台車3の上に配置された被加熱物Mが大きい場合には図7に示すように直接火炎Fが被加熱物Mに当たり局部加熱となってしまう。このように局部加熱となった場合、被加熱物Mの当該箇所は少なくとも変質してしまい、溶融してしまうことすらある。つまり、このような局部加熱が発生すると被加熱物Mの物性は均一とはならないので、品質上大きな問題となる。
また、このような局部加熱は炉体1の天井にも起こり得る。天井を局部加熱すると、天井の劣化を早めるので、炉体1の寿命が短くなる原因となる。
よって、被加熱物Mの品質維持及び炉体1の保護のために、既設炉に直接噴射式リジェネバーナ10を導入する場合には、局部加熱の発生しない有効加熱範囲が図7の二点鎖線で示すように狭く(低く)なってしまう。
また、直接噴射式リジェネバーナ10を導入する炉体1を新規に建設する場合には、有効加熱範囲を広く確保し、かつ天井を保護するために炉体1を高く建設する必要があるので、炉体1を低く建設する場合と比べ建設コストが上がってしまう。
そこで、本発明の目的とするところは、炉体内の燃焼空間に制限がある場合であっても被加熱物や炉体に局部加熱が起こり難い直接噴射式リジェネバーナを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の直接噴射式リジェネバーナ(20)は、炉体(1)の内壁(2)に形成され、前記炉体(1)内に空気を噴射及び前記炉体(1)内の排ガスを吸引する空気口(21)と、前記内壁(2)に形成され、前記空気口(21)から噴射される空気に対して燃料を噴射する円形状の燃料口(23)と、前記炉体(1)外部に配置され、前記空気口(21)と連通するとともに、内部に前記排ガスの熱を回収及び前記炉体(1)内に噴射される空気を予熱する熱交換体(15)を有する熱交換室(14)を備え、一定時間ごとに火炎(F)噴射及び排ガス吸引を繰り返す直接噴射式リジェネバーナ(20)において、前記空気口(21)を水平方向に幅広の略矩形状とし、前記燃料口(23)を前記空気口(21)から離間した位置に形成したことを特徴とする。
また、請求項2に記載の直接噴射式リジェネバーナ(20)は、前記燃料口(23)を前記空気口(21)を中心にする左右対称に二つ形成したことを特徴とする。
また、請求項3に記載の直接噴射式リジェネバーナ(20)は、前記空気口(21)及び前記燃料口(23)を前記内壁(2)の上部に形成したことを特徴とする。
また、請求項4に記載の直接噴射式リジェネバーナ(20)は、炉体(1)の内壁(2)に形成され、前記炉体(1)内に空気を噴射及び前記炉体(1)内の排ガスを吸引する空気口(21)と、前記内壁(2)に形成され、前記空気口(21)から噴射される空気に対して燃料を噴射する円形状の燃料口(23)と、前記炉体(1)外部に配置され、前記空気口(21)と連通するとともに、内部に前記排ガスの熱を回収及び前記炉体(1)内に噴射される空気を予熱する熱交換体(15)を有する熱交換室(14)を備え、一定時間ごとに火炎(F)噴射及び排ガス吸引を繰り返す直接噴射式リジェネバーナ(20)において、前記空気口(21)を鉛直方向に幅広の略矩形状とし、前記燃料口(23)を前記空気口(21)から離間した位置に形成したことを特徴とする。
また、請求項5に記載の直接噴射式リジェネバーナ(20)は、炉体(1)の内壁(2)に形成され、前記炉体(1)内に空気を噴射及び前記炉体(1)内の排ガスを吸引する空気口(21)と、前記内壁(2)に形成され、前記空気口(21)から噴射される空気に対して燃料を噴射する円形状の燃料口(23)と、前記炉体(1)外部に配置され、前記空気口(21)と連通するとともに、内部に前記排ガスの熱を回収及び前記炉体(1)内に噴射される空気を予熱する熱交換体(15)を有する熱交換室(14)を備え、一定時間ごとに火炎(F)噴射及び排ガス吸引を繰り返す直接噴射式リジェネバーナ(20)において、前記空気口(21)を水平方向に幅広の略楕円状とし、前記燃料口(23)を前記空気口(21)から離間した位置に形成したことを特徴とする。
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
本発明の請求項1に記載の直接噴射式リジェネバーナによれば、空気口を水平方向に幅広の略矩形状としたので、噴射される火炎が横長の扁平状となる。よって、火炎の上下において局部加熱されない空間が増えるので、燃焼空間に制限がある場合であっても、火炎が被加熱物や炉体を局部加熱し難い。したがって、被加熱物の品質が低下し難く、また炉体の寿命を短くすることもない。
また、燃料口を空気口から離間した位置に形成したので、燃料炉内直接噴射法による燃焼となり、燃焼時における窒素酸化物の発生が低減される。
また、請求項2に記載の直接噴射式リジェネバーナによれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加え、燃料口を空気口を中心にする左右対称に二つ形成したので、燃料が空気に対して左右両側から均等に供給される。よって、空気と燃料とが均一に混合され、理想的な燃焼に近くなる。
また、請求項3に記載の直接噴射式リジェネバーナによれば、請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加え、空気口及び燃料口を内壁の上部に形成したので、空気口及び燃料口よりも下方の、被加熱物の局部加熱による品質低下が生じない有効加熱範囲が広くなる。よって、既設炉に直接噴射式リジェネバーナを導入する場合には、従来よりも大きな被加熱物を品質低下させることなく加熱することができる。
また、直接噴射式リジェネバーナを導入する炉体を新規に建設する場合には、同じ有効加熱範囲の従来の炉体に比べ、炉体の高さを低く建設することができるので、建設コストが低廉となる。
また、請求項4に記載の直接噴射式リジェネバーナによれば、空気口を鉛直方向に幅広の略矩形状とし、燃料口を空気口から離間した位置に形成したので、噴射される火炎が縦長の扁平状となる。よって、燃焼空間に制限がある場合であっても、局部加熱が生じ難いので、被加熱物の品質を低下させ難い。
また、請求項5に記載の直接噴射式リジェネバーナによれば、空気口を水平方向に幅広の略楕円状とし、燃料口を空気口から離間した位置に形成したので、噴射される火炎が横長の扁平状となる。しかも空気口が楕円状であるので、まとまりのよい火炎となる。
なお、本発明の直接噴射式リジェネバーナのように、空気口を矩形状若しくは楕円状とし、燃料口を空気口と略等しい高さでかつ空気口から離間した位置に形成した点は、上述した特許文献1には全く記載されていない。
本発明の第一実施形態に係る直接噴射式リジェネバーナを示す正面断面図である。 (a)は、図1に示す直接噴射式リジェネバーナのB−B線拡大断面図であり、(b)はその側面図である。 (a)は、本発明の他の実施形態に係る要部拡大断面図であり、(b)はその側面図である。 (a)は、本発明のさらに他の実施形態に係る要部拡大断面図であり、(b)はその側面図である。 (a)は、本発明の他の実施形態に係る要部拡大断面図であり、(b)はその側面図である。 本発明の第二実施形態に係る直接噴射式リジェネバーナを示す正面断面図である。 従来例に係る直接噴射式リジェネバーナを示す正面断面図である。 (a)は、図7に示す直接噴射式リジェネバーナのA−A線拡大断面図であり、(b)はその側面図である。
(第一実施形態)
図1及び図2を参照して、本発明の第一実施形態に係る直接噴射式リジェネバーナ20を説明する。
この直接噴射式リジェネバーナ20は、主に空気口21と、燃料口23と、熱交換室15と、を備え、一定時間ごとに火炎F噴射及び排ガス吸引を繰り返すものである。そして、例えば図1の紙面手前から奥に延びるように台車3の上に配置された円柱状の被加熱物Mに熱処理を施す。
空気口21は、炉体1の内壁2の上部であって、噴射される火炎Fによって炉体1の天井が過剰に加熱されない位置に形成され、炉体1の外から炉体1内に空気を水平方向に噴射及び炉体1内の排ガスを吸引するものである。空気口21の形状は、水平方向に幅広の略矩形状であり、横幅(長辺の幅)Wは縦幅(短辺の幅)Hの略2.5倍である。
燃料口23は、炉体1内で燃料を空気と混合させるものであり、燃料が空気口21から噴射される空気に対し、燃料口23を通じて噴射される。この燃料口23を、空気口21と略等しい高さでかつ空気口21を中心として左右対称に二つそれぞれ空気口21から離間した位置に形成した。燃料口23の形状は円形状であり、燃料口23の径Dを空気口21の縦幅Hと略等しくした。
また、図2に示すように、燃料を燃料口23まで送る燃料管24を、熱交換室15と空気口21とを繋ぐ空気管22に対して、それぞれ一定の角度θに傾けて配置している。
この角度θは、空気口21と燃料口23との距離や、燃料の種類、炉内1の設定温度、空気と燃料の混合比等によって、任意に設定することができる。一般に角度θを大きくすると内壁2の近くで燃焼することとなり、燃料が燃焼し易くなる。一方、角度θを小さくすると、内壁2から離れた箇所で燃焼することとなり、燃焼時の窒素酸化物の発生を低減できる。
なお、空気と燃料との混合箇所で、着火装置(図示しない)によって着火される。
熱交換室15は、円筒状の排ガスの熱を回収及び炉体1内に噴射される空気を予熱する部屋であり、実際に熱の回収及び空気の予熱は熱交換室15内部にある熱交換体15(例えばセラミック)が担う。熱交換室15は炉体1外部に配置され、空気管22を通じて空気口21と連通する。
排ガスの熱を回収するときは、高温の排ガスが空気口21及び空気管22を通じて熱交換室15に供給され、排ガスを熱交換体15に潜らせることによって熱交換体15は昇温し、熱を奪われた排ガスはそのまま炉体1外に排出される。
一方、炉体1内に噴射する空気を予熱するときは、炉体1外の常温空気を昇温された熱交換体15に潜らせることによって空気は昇温(予熱)され、それと同時に熱交換体15の温度は低下する。このように予熱された空気が炉体1内に噴射される。
なお、被加熱物Mは少なくとも上端が空気口21及び燃料口23よりも下方に位置しなくては、本実施形態における直接噴射式リジェネバーナ20であっても被加熱物Mの局部加熱は避けられない。
このように、一方の内壁2(例えば図1における左側の内壁2)に空気口21、燃料口23、及び熱交換室15が一組でリジェネバーナ20が形成される。また、他方の内壁2(図1における右側の内壁2)にはこれと向かい合うように一方の内壁2のリジェネバーナ20と対となるリジェネバーナ20が形成される。
そして、一方のリジェネバーナ20から空気及び燃料を噴射、つまり火炎Fを水平方向に噴射しているときには、他方のリジェネバーナ20の空気口21から炉体1内の排ガスを吸引し、熱交換室15で排ガスの熱が回収される。
一定時間が経過すると、排ガスを吸引するリジェネバーナ20と火炎Fを噴射するリジェネバーナ20が交代する。すなわち、排ガスを吸引していたリジェネバーナ20が、蓄熱された熱交換体15の熱によって予熱された空気と燃料を炉体1内に噴射し、火炎Fを噴射していたリジェネバーナ20の空気口21は排ガスを吸引し、その排ガスの熱を回収する。そして、それから一定時間が経過すると再び噴射と吸引が切り替わる。
以上のように構成された直接噴射式リジェネバーナ20によれば、空気口21を水平方向に幅広の略矩形状としたので、空気口21が円形状のときと比べて噴射される火炎Fが横長の扁平状となる。よって、火炎の上下において局部加熱されない空間が増えるので、燃焼空間に制限がある場合であっても、被加熱物Mや炉体1に局部加熱が生じ難い。したがって、被加熱物Mの品質を低下させ難く、また炉体の寿命を短くすることもない。
また、燃料口を空気口から離間した位置に形成したので、燃料炉内直接噴射法による燃焼となり、燃焼時における窒素酸化物の発生が低減される。
さらに、燃料口を空気口と略等しい高さに形成したので、空気に対して燃料を噴射する角度の設定が容易である。つまり、異なる高さであるときに比べて設定するパラメータ(高さ)が一つ減るので、施工が容易である。また、これにより、燃料が空気に対して確実に供給されるので、燃焼が安定する。
そして、空気口21及び燃料口23を内壁2の上部に形成したので、空気口21及び燃料口23よりも下方の、被加熱物Mの局部加熱による品質低下が生じない有効加熱範囲(図1の二重鎖線)が広くなる。
よって、既設炉に直接噴射式リジェネバーナ20を導入する場合には、従来よりも大きな被加熱物Mを品質低下させることなく加熱することができる。
また、直接噴射式リジェネバーナ20を導入する炉体1を新規に建設する場合には、同じ有効加熱範囲の従来の炉体1に比べ、炉体1の高さを低く建設することができるので、建設コストが低廉となる。
さらに、空気口21の縦幅Hを燃料口23の径Dと略等しくしたので、空気口21から噴射される空気の縦幅と、燃料口23から噴射される燃料の径が等しい。よって、空気と燃料とが均一に混合されるので、理想的な燃焼に近くなる。
また、燃料口23を空気口21を中心にする左右対称に二つ形成したので、燃料が空気に対して左右両側から均等に供給される。よって、空気と燃料とがより均一に混合される。
なお、燃料口23を空気口21を中心として左右対称に形成したとしたが、図3に示すように、燃料口23を空気口21の左右いずれか一方だけに設けてもよい。
また、図4に示すように、空気口21の縦幅Hを燃料口23の径Dよりも大きくしてもよい。ただし、火炎Fの扁平が保たれる程度の縦幅Hとしなければならない。一方、空気口21の縦幅Hを燃料口23の径Dよりも小さくしてもよい。
さらに、図5に示すように、空気口21を水平方向に幅広の略楕円状とし、燃料口23を空気口21と略等しい高さでかつ空気口21から離間した位置に形成してもよい。このときも噴射される火炎Fが横長の扁平状となり、しかも空気口21が楕円状であるので、まとまりのよい火炎Fとなる。
また、燃料口23を、空気口21と略等しい高さとしたがこれに限られるものではなく、炉体1内で燃料が燃焼可能な限りにおいて、燃料口23を空気口21と異なる高さとする(空気口21から離す)ことができる。
(第二実施形態)
次に図6を参照して、本発明の第二実施形態に係る直接噴射式リジェネバーナ20を説明する。なお、第一実施形態と同一部分には同一符号を付した。
本実施形態の第一実施形態との違いは、空気口21と燃料口23との配置位置であり、その他の構成要素に関しては第一実施形態と同一である。
本実施形態においては、空気口21を鉛直方向に幅広の略矩形状とし、燃料口23を空気口21の下方でかつ空気口21から離間した位置に形成した。
また、台車3の上に円柱状の被加熱物Mを寝かせて配置され、被加熱物Mの奥側の端部と炉体1の奥壁との間の空間に縦長の火炎Fが噴射される。
このとき、空気口21の形状を鉛直方向に幅広の略矩形状としたので、噴射される火炎Fが縦長の扁平状となる。つまり、炉体1内の形状、被加熱物Mの形状、又は被加熱物Mの炉体1内での位置等によって燃焼空間に制限がある場合であっても、局部加熱が生じ難いので、被加熱物Mの品質を低下させ難い。
なお、第一及び第二実施形態における、空気口21の形状(矩形状又は楕円状)、空気口21の短辺の幅、燃料口23の個数(一つ又は二つ)の組合せは実施形態に示したものに限られるものではなく、これらをどのように組み合わせてもよい。
また、空気口21の長辺の幅は、短辺の幅の略2.5倍としたが、2〜10倍であることが好ましい。
また、空気管22と二つの燃料管24の角度θを同じ角度に設定したが、これに限られるものではなく、異なる角度としてもよい。このとき、例えば燃焼し難い燃焼開始時には角度θが大きい燃料管24のみから燃料を噴射させ、燃焼が安定したら角度θの小さい燃料管24からの燃料噴射に切り替えて、低窒素酸化物燃焼を実現することもできる。さらには、角度θの異なる二つの燃料管24から同時に燃料噴射を続けてもよい。
また、直接噴射式リジェネバーナ20の設置箇所及び火炎Fの噴射向きは、第一及び第二実施形態におけるものに限られるものではない。例えば、一方の直接噴射式リジェネバーナ20は被加熱物Mの上方を、他方の直接噴射式リジェネバーナ20は被加熱物Mの下方を、それぞれ加熱するように横長の火炎Fを噴射してもよく、また炉体1の天井に直接噴射式リジェネバーナ20を設置し、天井から炉床に向かって火炎Fを噴射してもよい。さらには、縦長の火炎Fを水平方向に噴射する直接噴射式リジェネバーナ20を被加熱物Mと略同じ高さに配置して、被加熱物Mを側面から加熱してもよい。
また、直接噴射式リジェネバーナ20の設置箇所に応じて、縦長の火炎Fを噴射する直接噴射式リジェネバーナ20と、横長の火炎Fを噴射する直接噴射式リジェネバーナ20とを一つの炉体1において混在させてもよい。
また、直接噴射式リジェネバーナ20が設置される加熱炉は台車式加熱炉に限られるものではなく、他の形式の加熱炉に配置されてもよい。
また、第二実施形態において、燃料口23を空気口21の下方に形成したとしたが、空気口21の上方に形成してもよく、また上方及び下方の両側に形成してもよい。
1 炉体
2 内壁
3 台車
10 直接噴射式リジェネバーナ
11 空気口
13 燃料口
14 熱交換室
15 熱交換体
20 直接噴射式リジェネバーナ
21 空気口
22 空気管
23 燃料口
24 燃料管
D 燃料口の径
F 火炎
H 空気口の縦幅
M 被加熱物
W 空気口の横幅
θ 空気管と燃料管との角度

Claims (5)

  1. 炉体の内壁に形成され、前記炉体内に空気を噴射及び前記炉体内の排ガスを吸引する空気口と、
    前記内壁に形成され、前記空気口から噴射される空気に対して燃料を噴射する円形状の燃料口と、
    前記炉体外部に配置され、前記空気口と連通するとともに、内部に前記排ガスの熱を回収及び前記炉体内に噴射される空気を予熱する熱交換体を有する熱交換室を備え、一定時間ごとに火炎噴射及び排ガス吸引を繰り返す直接噴射式リジェネバーナにおいて、
    前記空気口を水平方向に幅広の略矩形状とし、前記燃料口を前記空気口から離間した位置に形成したことを特徴とする直接噴射式リジェネバーナ。
  2. 前記燃料口を前記空気口を中心にする左右対称に二つ形成したことを特徴とする請求項1に記載の直接噴射式リジェネバーナ。
  3. 前記空気口及び前記燃料口を前記内壁の上部に形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の直接噴射式リジェネバーナ。
  4. 炉体の内壁に形成され、前記炉体内に空気を噴射及び前記炉体内の排ガスを吸引する空気口と、
    前記内壁に形成され、前記空気口から噴射される空気に対して燃料を噴射する円形状の燃料口と、
    前記炉体外部に配置され、前記空気口と連通するとともに、内部に前記排ガスの熱を回収及び前記炉体内に噴射される空気を予熱する熱交換体を有する熱交換室を備え、一定時間ごとに火炎噴射及び排ガス吸引を繰り返す直接噴射式リジェネバーナにおいて、
    前記空気口を鉛直方向に幅広の略矩形状とし、前記燃料口を前記空気口から離間した位置に形成したことを特徴とする直接噴射式リジェネバーナ。
  5. 炉体の内壁に形成され、前記炉体内に空気を噴射及び前記炉体内の排ガスを吸引する空気口と、
    前記内壁に形成され、前記空気口から噴射される空気に対して燃料を噴射する円形状の燃料口と、
    前記炉体外部に配置され、前記空気口と連通するとともに、内部に前記排ガスの熱を回収及び前記炉体内に噴射される空気を予熱する熱交換体を有する熱交換室を備え、一定時間ごとに火炎噴射及び排ガス吸引を繰り返す直接噴射式リジェネバーナにおいて、
    前記空気口を水平方向に幅広の略楕円状とし、前記燃料口を前記空気口から離間した位置に形成したことを特徴とする直接噴射式リジェネバーナ。
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