JP2010265529A - ウォーキングビーム式熱処理炉 - Google Patents

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成実 吉本
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Abstract

【課題】生産性を低下させず、しかも燃料消費量を増大させずに、金属材料を均一に加熱できるウォーキングビーム式熱処理炉を提供する。
【解決手段】炉体11と、バーナ14,15と、内部に冷却水を循環させる水管18が配設された複数の固定ビーム17と、複数の固定ビーム17間において並設されるとともに、固定ビーム17の下方位置と上方位置との間で上昇又は下降が可能で、前後方向にも移動可能となるように支持され、しかも内部に冷却水を循環させる水管20が配設された複数の移動ビーム19とを備え、移動ビーム19が上昇し、前進し、下降し、後退するといった矩形運動を繰り返すことで、金属材料Mを前方に移動させながら金属材料Mに熱処理を施すウォーキングビーム式熱処理炉40であって、炉体11の炉床16上に、上方から下方に向けて広がり、しかもバーナ14,15に対向する傾斜部41aが形成された熱反射体41を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、加工前に金属材料を加熱するウォーキングビーム式熱処理炉に関するものである。
一般に、ウォーキングビーム式熱処理炉等によって加熱することで金属材料を軟化させた後、所定の形状に加工する方法が知られている。
このような方法に用いられるウォーキングビーム式熱処理炉は、図7乃至図9に示すように、金属材料Mが搬入される炉体11と、炉体11の左右両側壁12,13下部に設けられたバーナ14,15と、前後方向に平行に並設され、内部を冷却水が循環する水管18が配設された固定ビーム17と、複数の固定ビーム17間において上昇、下降、前進、後退が可能で内部を冷却水が循環する水管20が配設された移動ビーム19からなる。
このように構成されたウォーキングビーム式熱処理炉10では、複数の移動ビーム19が互いに同調して、図9に示すように固定ビーム17に上載された金属材料Mを、固定ビーム17の下方位置から上方位置へ上昇することで、図8に示すように移動ビーム19に移載する。この後、移動ビーム19は前進、下降、後退といった矩形運動を繰り返すことで、金属材料Mを徐々に前方に移動させる。その間、バーナ14,15によって金属材料Mを所定の温度まで加熱する等の熱処理が施される。
ここで、このウォーキングビーム式熱処理炉10は、金属材料Mを上載する固定ビーム17及び移動ビーム19には、水管18,20内に冷却水が循環しているので、固定ビーム17及び移動ビーム19自体の表面温度が炉体11内の温度に比べ低温となっている。よって、固定ビーム17及び移動ビーム19が接触する金属材料Mの部位は、それらが接触しない部位に比べて昇温し難い。
また、固定ビーム17や移動ビーム19が、バーナ14,15から噴射される火炎や炉体11内壁からの熱を遮り、金属材料M上に、熱が直接照射されない陰ができる。したがって、固定ビーム17や移動ビーム19が接触する部位近傍は、余計にまわりの部位に比べ昇温し難い。
一方、金属材料Mの端部Maはバーナ14,15の真上に位置し、バーナ14,15から直接熱が照射されるので、昇温し易い。よって、固定ビーム17や移動ビーム19が接触する部位近傍と、金属材料Mの端部Maとの温度差はより大きくなる。
その結果、同一の金属材料M内で温度のムラが発生し、加工後の製品の寸法精度や品質等に悪影響を及ぼす。
この対策として、炉体11の全長を長くして金属材料M同士の隙間を確保したり、炉体11内での金属材料Mの移動速度を遅くしたりすることで、時間をかけて昇温し難い部位の温度を上昇させる方法がある。
しかし、この方法によると金属材料Mの炉体11内での加熱時間が長いので、生産性が低下するといった問題がある。
そこで、図10に示すようなウォーキングビーム式熱処理炉10が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
実公昭60−38658号公報
特許文献1に記載の発明は、図7乃至図9に記載のウォーキングビーム式熱処理炉10の構成に加え、図10に示すように、金属材料Mの、固定ビーム17と移動ビーム19が接触する部分に、補助バーナ21により局部的に火炎を噴射して加熱するものである。
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、メインのバーナ14,15に加え、補助バーナ21も用いているので、燃料消費量が増大してコストが高くなるという問題がある。
そこで、本発明の目的とするところは、生産性を低下させず、しかも燃料消費量を増大させずに、金属材料を均一に加熱できるウォーキングビーム式熱処理炉を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のウォーキングビーム式熱処理炉(40)は、左右方向に略平行に金属材料(M)が搬入される炉体(11)と、前記炉体(11)の左右両側壁(12,13)下部に設けられ、一方の側壁(12,13)から他方の側壁(13,12)に向かって火炎を噴射するバーナ(14,15)と、前記バーナ(14,15)よりも上方位置で、互いに所定間隔を開けて、前後方向に平行でかつ同じ高さに並設されるとともに、内部に冷却水を循環させる水管(18)が配設された複数の固定ビーム(17)と、前記複数の固定ビーム(17)間において、前後方向に平行でかつ同じ高さに並設されるとともに、前記固定ビーム(17)の下方位置と上方位置との間で上昇又は下降が可能で、前後方向にも所定距離だけ移動可能となるように支持され、しかも内部に冷却水を循環させる水管(20)が配設された複数の移動ビーム(19)とを備え、前記複数の移動ビーム(19)が互いに同調して、前記固定ビーム(17)の下方位置から上方位置へ上昇して前記固定ビーム(17)に上載された前記金属材料(M)を前記移動ビーム(19)に移載し、前進し、前記固定ビーム(17)の上方位置から下方位置に下降して前記移動ビーム(19)に上載された前記金属材料(M)を前記固定ビーム(17)に移載し、後退するといった矩形運動を繰り返すことで、前記金属材料(M)を前方に移動させながら前記金属材料(M)に熱処理を施すウォーキングビーム式熱処理炉(40)であって、前記炉体(11)の炉床(16)上に、上方から下方に向けて広がり、しかも前記バーナ(14,15)に対向する傾斜部(41a)が形成された熱反射体(41)を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載のウォーキングビーム式熱処理炉(40)は、バーナ(14,15)の上方と前記固定ビーム(17)の上端との間で、前記炉体(11)の左右両側壁(12,13)から断熱板(42)を、前記炉体(11)の内側に向けて突設したことを特徴とする。
また、請求項3に記載のウォーキングビーム式熱処理炉(40)は、前記熱反射体(41)の高さを前記バーナ(14,15)よりも高くしたことを特徴とする。
また、請求項4に記載のウォーキングビーム式熱処理炉(40)は、前記熱反射体(41)の傾斜部(41a)を断面円弧状としたことを特徴とする。
また、請求項5に記載のウォーキングビーム式熱処理炉(40)は、左右方向に略平行に金属材料(M)が搬入される炉体(11)と、前記炉体(11)の左右両側壁(12,13)下部に設けられ、一方の側壁(12,13)から他方の側壁(13,12)に向かって火炎を噴射するバーナ(14,15)と、前記バーナ(14,15)よりも上方で、互いに所定間隔を開けて、前後方向に平行でかつ同じ高さに並設されるとともに、内部に冷却水を循環させる水管(18)が配設された複数の固定ビーム(17)と、前記複数の固定ビーム(17)間において、前後方向に平行でかつ同じ高さに並設されるとともに、前記固定ビーム(17)の下方位置と上方位置との間で上昇又は下降が可能で、前後方向にも所定距離だけ移動可能となるように支持され、しかも内部に冷却水を循環させる水管(20)が配設された複数の移動ビーム(19)とを備え、前記複数の移動ビーム(19)が互いに同調して、前記固定ビーム(17)の下方位置から上方位置へ上昇して前記固定ビーム(17)に上載された前記金属材料(M)を前記移動ビーム(19)に移載し、前進し、前記固定ビーム(17)の上方位置から下方位置に下降して前記移動ビーム(19)に上載された前記金属材料(M)を前記固定ビーム(17)に移載し、後退するといった矩形運動を繰り返すことで、前記金属材料(M)を前方に移動させながら前記金属材料(M)に熱処理を施すウォーキングビーム式熱処理炉(40)であって、前記バーナ(14,15)の上方と前記固定ビーム(17)の上端との間で、前記炉体(11)の左右両側壁(12,13)から断熱板(42)を、前記炉体(11)の内側に向けて突設したことを特徴とする。
また、請求項6に記載のウォーキングビーム式熱処理炉(40)は、前記断熱板(42)を前記金属材料(M)の端部(Ma)より前記炉体(11)の内側に張り出すようにしたことを特徴とする。
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための最良の形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
本発明の請求項1に記載のウォーキングビーム式熱処理炉によれば、炉体の炉床上に、上方から下方に向けて広がり、しかもバーナに対向する傾斜部が形成された熱反射体を備えるので、傾斜部によってバーナから噴射される熱の向きを反射して強制的に変えることができる。つまり、内部に冷却水が循環する水管が配設された固定ビームや移動ビームが接触したり、固定ビーム等の陰になって、昇温し難い金属材料の部位に、バーナからの熱を集めることができるので、炉体内での加熱時間を増加させずに金属材料を均一に加熱できる。また、反射しているだけであるので、余分な燃料を消費することもない。
また、請求項2に記載のウォーキングビーム式熱処理炉によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加え、バーナの上方と固定ビームの上端との間で、炉体の左右両側壁から断熱板を炉体の内側に向けて突設したので、断熱板がない場合とは熱の対流状態が変化する。つまり、断熱板がない状態ではバーナから、バーナの真上にある金属材料の端部に直接熱が伝わるが、断熱板が突設したことで炉体内の熱の放射状態が変化し、金属材料の端部が直接は加熱されない。よって、金属材料を均一に加熱することができる。
また、請求項3に記載のウォーキングビーム式熱処理炉によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加え、熱反射体の高さをバーナよりも高くしたので、バーナから出た熱を確実に熱反射体によって反射できる。よって、効率的に昇温し難い金属材料の部位を加熱することができる。
また、請求項4に記載のウォーキングビーム式熱処理炉によれば、請求項1乃至3に記載の発明の作用効果に加え、熱反射体の傾斜部を断面円弧状としたので、より効率的に昇温し難い金属材料の部位を加熱することができる。つまり、傾斜部が断面円弧状であると、バーナからの熱流速度を落とす事無く、方向を変えることができる。よって、昇温し難い金属材料の部位を効率的に加熱することができる。
本発明の請求項5に記載のウォーキングビーム式熱処理炉によれば、バーナの上方と固定ビームの上端との間で、炉体の左右両側壁から断熱板を炉体の内側に向けて突設したので、断熱板がない場合とは熱の対流状態が異なる。よって、金属材料を均一に加熱することができる。
また、請求項6に記載のウォーキングビーム式熱処理炉によれば、請求項2乃至5に記載の発明の作用効果に加え、断熱板を金属材料の端部より炉体の内側に張り出すようにしたので、バーナの真上に位置し、バーナに最も近い金属材料の端部に、バーナから熱が直接伝わることを防ぐことができる。よって、金属材料の端部の温度が上昇し過ぎることを防止できるので、金属材料をより均一に加熱することができる。
なお、本発明のウォーキングビーム式熱処理炉のように、炉体の炉床上に、上方から下方に向けて広がり、しかもバーナに対向する傾斜部が形成された熱反射体と、炉体の左右両側壁に、炉体の内側に向けて突設された断熱板を備える点は、上述した特許文献1には全く記載されていない。
本発明の第一実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉を示す斜視図である。 図1に示すウォーキングビーム式熱処理炉を示す正面図である。 本発明の第二実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉を示す正面図である。 本発明の第三実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉を示す正面図である。 他の実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉を示す正面図である。 さらに他の実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉を示す正面図である。 従来例に係るウォーキングビーム式熱処理炉を示す斜視図である。 図7に示すウォーキングビーム式熱処理炉を示す正面図である。 図7に示すウォーキングビーム式熱処理炉における移動ビームが下降した状態を示す正面図である。 他の従来例に係るウォーキングビーム式熱処理炉を示す正面図である。
(第一実施形態)
図1及び図2を参照して、本発明の第一実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉40を説明する。
このウォーキングビーム式熱処理炉40は、炉体11と、バーナ14,15と、固定ビーム17と、移動ビーム19と、熱反射体41と、断熱板42,43を備えるのに加え、さらに熱反射体41と断熱板42,43を備える。
炉体11は、ウォーキングビーム式熱処理炉40の壁面、炉床16、天井等の外形を形成するものである。後部には搬入口が、前部には搬出口が形成されている。中炭素鋼等の金属材料Mが、この搬入口から左右方向に略平行に搬入される。
バーナ14,15は、炉体11の左右両側壁12,13下部の対向する位置に設けられる。このバーナ14,15はリジェネバーナであり、熱交換媒体と一体化した一対のバーナ14,15が、一定時間ごとに交互に一方の側壁12,13から他方の側壁13,12に向かって火炎を噴射するものである。
ここで、一方のバーナ14が噴射しているときには、その排気が他方の停止しているバーナ15の熱交換媒体を通して排出される。このとき、熱交換媒体で排気の熱が一部回収される。
次に他方のバーナ15が噴射するときには、他方のバーナ15の熱交換媒体で回収した熱を再利用して予熱した燃焼用空気を用いるので、予熱していない場合よりも所定温度まで上げるための燃料が少なくて済み、効率良く炉体11内の温度を上昇させることができる。
このように2つで一組のバーナ14,15が、前後方向に複数組設けられている。
固定ビーム17は、縦長の断面略楕円形状で、内部に冷却水を循環させる水管18が上下に配設されている。この水管18は、例えば固定ビーム17の先端で上方の水管18と下方の水管18が繋がっているので、上方の水管18を後ろから前に冷却水が流れた場合、その冷却水は下方の水管18を前から後ろに流れる。このように固定ビーム17を冷却水で冷却するのは、固定ビーム17の強度及び耐久性を確保するためである。
このような固定ビーム17が、バーナ14,15よりも上方位置で、互いに所定間隔を開けて4つ並設される。向きは全て前後方向に平行で、かつ水平であり、それぞれが同じ高さに配置される。全長は、搬入口から搬出口までの距離と略等しい。なお、それぞれの固定ビーム17は、炉床16に立設した固定脚部22によって支持されている。
そして、金属材料Mは、この固定ビーム17に直交するように上載される。また、最も外側同士の固定ビーム17間よりも上載される金属材料Mのほうが長く、金属材料Mの両端部Maは、それぞれ左右最も外側の固定ビーム17よりも外側に突出する。
なお、金属材料Mの種類によっては全長が短いために、外側の固定ビーム17よりも外側に突出しない場合もあるが、少なくとも2つの固定ビーム17間隔は、搬入される金属材料Mの長さよりも狭くなければならない。
移動ビーム19は、それ自体の構成は固定ビーム17と全く同じで、水管20も同様に配設されている。そのような移動ビーム19が、2つの固定ビーム17の間においてそれぞれ、前後方向に平行でかつ同じ高さに並設される。
移動ビーム19は固定ビーム17と異なり、固定ビーム17の下方位置と上方位置との間で上昇又は下降が可能で、しかも前後方向にも所定距離だけ移動可能となるように、移動脚部23によって支持されている。
なお、固定ビーム17及び移動ビーム19は、それぞれ固定スキッド、移動スキッドとも呼ばれる。
熱反射体41は、バーナ14,15に対向する左右両側面が、上方から下方に向けて広がる傾斜部41aとして形成された、頂点が平坦な断面台形状である。熱反射体41が形成される位置は、固定脚部22や、移動脚部23の可動領域に干渉せず、しかも一組のバーナ14,15に挟まれた炉床16上の中央である。
また、傾斜部41aの傾きは約45度で一定(断面直線状)であり、熱反射体41の高さは、炉床16からバーナ14,15の噴射口の中心までの高さと略等しい。材質は、壁面と同じ物質であるが、バーナ14,15の熱に耐えるものであれば、これに限られるものではない。
そして、熱反射体41はバーナ14,15の組数に応じて前後に複数個形成され、本実施形態においては2つ存在する。
断熱板42,43は、バーナ14,15の上方と固定ビーム17の上端との間(ここでは固定ビーム17の中心と略等しい高さ)の、炉体11の左右両側壁12,13から、炉体11の内側に向けて金属材料Mの端部Maより内側に張り出すように突設されている。但し、固定ビーム17には干渉しない突設量である。
また、断熱板42,43は固定ビーム17に平行に前後に延び、固定ビーム17と略等しい長さである。
そして、断熱板42,43の材質は断熱性の高いレンガであり、断熱板42,43の下面からの放射を、その上面まではその熱を伝えないものである。
次に、以上のように構成されたウォーキングビーム式熱処理炉40に搬入された金属材料Mの動きについて説明する。なお、この動きは従来例に係るウォーキングビーム式熱処理炉40と等しい。
まず、固定ビーム17に金属材料Mが上載される。このとき、移動ビーム19は固定ビーム17の下方に位置している。
次に、複数の移動ビーム19が互いに同調して、同時に固定ビーム17の下方位置から上方位置へ上昇する。このとき、図2に示すように、固定ビーム17に上載された金属材料Mが、移動ビーム19に移載される。
次に、移動ビーム19の金属材料Mを上載したまま平行に所定距離だけ前進する。
次に、固定ビーム17の上方位置から下方位置に下降する。その結果、移動ビーム19に上載された金属材料Mが固定ビーム17に移載される。
次に、固定ビーム17に金属材料Mを上載したままの状態で、移動ビーム19が平行に後退して最初の位置まで戻る。
このような矩形運動を繰り返すことで、金属材料Mを徐々に前方に移動させながら、バーナ14,15によって金属材料Mを所定の温度まで加熱する等の熱処理が施される。
このようなウォーキングビーム式熱処理炉40によれば、傾斜部41aが形成された熱反射体41を備えるので、傾斜部41aによってバーナ14,15から噴射される熱の向きを反射して強制的に変えることができる。よって、内部に冷却水が循環する水管18,20が配設された固定ビーム17及び移動ビーム19が接触したり、固定ビーム17及び移動ビーム19の陰になったりするために、昇温し難い金属材料Mの部位に、バーナ14,15からの熱を集めることができる。つまり、バーナ14,15の熱を反射して、昇温し難い金属材料Mの部位を加熱することができるので、炉体11内での加熱時間を増加させずに金属材料Mを均一に加熱できる。また、余分な燃料を消費することもない。
また、熱反射体41の高さは、バーナ14,15の噴射口の中心と略等しいので、一方の側壁のバーナ14,15から噴射された熱のうち、一部を昇温し難い金属材料Mの部位に、残りを他方の側壁13,12側へ伝えることができる。よって、昇温し難い金属材料Mの部位のみならず、他方の側壁13,12側の金属材料M端部Maも加熱することができるので、金属材料Mを均一に加熱できる。
それに加え、バーナ14,15の上方と固定ビーム17の上端との間で、炉体11の左右両側壁12,13から断熱板42,43を金属材料Mの端部Maより炉体11の内側に張り出すように突設したので、バーナ14,15の真上に位置し、バーナ14,15に最も近い金属材料Mの端部Maに、バーナ14,15から熱が直接伝わることを防ぐことができる。よって、金属材料Mの端部Maの温度が上昇し過ぎることを防止できるので、金属材料Mをより均一に加熱することができる。
(第二実施形態)
次に図3を参照して、本発明の第二実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉40を説明する。なお、第一実施形態と同一部分には同一符号を付した。
本実施形態の第一実施形態との違いは、炉体11の左右両側壁12,13に断熱板42,43を突設していないことであり、その他の構成要素に関しては第一実施形態と同一である。
このように断熱板42,43を設けていない場合であっても、固定ビーム17や移動ビーム19が接触等する金属材料Mの部位には、バーナ14,15の熱が熱反射体41の傾斜部41aによって集められているので、熱反射体41を設けていない場合に比べ、均一に金属材料Mを加熱することができる。
(第三実施形態)
次に図4を参照して、本発明の第三実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉40を説明する。なお、第一実施形態と同一部分には同一符号を付した。
本実施形態の第一実施形態との違いは、炉床16上に熱反射体41を設けていないことであり、その他の構成要素に関しては第一実施形態と同一である。
このように熱反射体41を設けていない場合であっても、側壁12,13から断熱板42,43を金属材料Mの端部Maより炉体11の内側に張り出すように突設しているので、金属材料Mの端部Maの温度が上昇し過ぎることを防止できる。よって、断熱板42,43を設けていない場合に比べ、均一に金属材料Mを加熱することができる。
なお、第一、及び第二実施形態において、熱反射体41の高さを炉床16からバーナ14,15の噴射口の中心までの高さと略等しくしたが、これに限られるものではなく、図5に示すようにバーナ14,15よりも高くしてもよい。このようにすることで、バーナ14,15から出た熱を確実に熱反射体41によって反射できるので、効率的に昇温し難い金属材料Mの部位を加熱することができる。
また、傾斜部41aの傾きを約45度としたが、バーナ14,15からの熱を、昇温し難い金属材料Mの部位に効率良く反射できる傾きであれば、これに限られるものではない。
さらに熱反射体41の傾斜部41aを直線状とし、その傾きは一定としたが、これに限られるものではなく、図6に示すように、傾斜部41aを断面円弧状としてもよい。このようにすることで、バーナ14,15からの熱流速度を落とす事無く、方向を変えることができる。よって、昇温し難い金属材料Mの部位を効率的に加熱することができる。
また、熱反射体41は、一組のバーナ14,15の中央としたが、金属材料M上に陰を作る固定ビーム17や移動ビーム19の位置、固定ビーム17と移動ビーム19との間隔、及び傾斜部41aの傾き等の組み合わせにより、昇温し難い金属材料Mの部位に効率良く熱を反射できるならば、中央に限られるものではない。
また、第一、及び第三実施形態において、断熱板42,43を金属材料Mの端部Maより炉体11の内側に張り出すようにしたが、これに限られるものではなく、端部Maより内側まで張り出していなくてもよい。断熱板42,43の張り出し量が少なくても、断熱板42,43が突設したことで炉体11内の熱の放射状態が、断熱板42,43がないときとは変化するので、金属材料Mを均一に加熱することができる。
また、第一乃至第三実施形態において、固定ビーム17は4本、移動ビーム19は2本としたが、炉体11内で安定して金属材料Mを移動させることができるならば、これらの数に限られるものではない。
また、バーナ14,15はリジェネバーナとしたが、これに限られるものではない。
また、固定ビーム17及び移動ビーム19はそれぞれ固定脚部22、移動脚部23によって下から支持されているとしたが、支持方法はこれに限られるものではない。
10 ウォーキングビーム式熱処理炉
11 炉体
12 側壁
13 側壁
14 バーナ
15 バーナ
16 炉床
17 固定ビーム
18 水管
19 移動ビーム
20 水管
21 補助バーナ
22 固定脚部
23 移動脚部
40 ウォーキングビーム式熱処理炉
41 熱反射体
41a 傾斜部
42 断熱板
43 断熱板
M 金属材料
Ma 端部

Claims (6)

  1. 左右方向に略平行に金属材料が搬入される炉体と、
    前記炉体の左右両側壁下部に設けられ、一方の側壁から他方の側壁に向かって火炎を噴射するバーナと、
    前記バーナよりも上方位置で、互いに所定間隔を開けて、前後方向に平行でかつ同じ高さに並設されるとともに、内部に冷却水を循環させる水管が配設された複数の固定ビームと、
    前記複数の固定ビーム間において、前後方向に平行でかつ同じ高さに並設されるとともに、前記固定ビームの下方位置と上方位置との間で上昇又は下降が可能で、前後方向にも所定距離だけ移動可能となるように支持され、しかも内部に冷却水を循環させる水管が配設された複数の移動ビームとを備え、
    前記複数の移動ビームが互いに同調して、前記固定ビームの下方位置から上方位置へ上昇して前記固定ビームに上載された前記金属材料を前記移動ビームに移載し、前進し、前記固定ビームの上方位置から下方位置に下降して前記移動ビームに上載された前記金属材料を前記固定ビームに移載し、後退するといった矩形運動を繰り返すことで、前記金属材料を前方に移動させながら前記金属材料に熱処理を施すウォーキングビーム式熱処理炉であって、
    前記炉体の炉床上に、上方から下方に向けて広がり、しかも前記バーナに対向する傾斜部が形成された熱反射体を備えることを特徴とするウォーキングビーム式熱処理炉。
  2. 前記バーナの上方と前記固定ビームの上端との間で、前記炉体の左右両側壁から断熱板を、前記炉体の内側に向けて突設したことを特徴とする請求項1に記載のウォーキングビーム式熱処理炉。
  3. 前記熱反射体の高さを前記バーナよりも高くしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のウォーキングビーム式熱処理炉。
  4. 前記熱反射体の傾斜部を断面円弧状としたことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載のウォーキングビーム式熱処理炉。
  5. 左右方向に略平行に金属材料が搬入される炉体と、
    前記炉体の左右両側壁下部に設けられ、一方の側壁から他方の側壁に向かって火炎を噴射するバーナと、
    前記バーナよりも上方で、互いに所定間隔を開けて、前後方向に平行でかつ同じ高さに並設されるとともに、内部に冷却水を循環させる水管が配設された複数の固定ビームと、
    前記複数の固定ビーム間において、前後方向に平行でかつ同じ高さに並設されるとともに、前記固定ビームの下方位置と上方位置との間で上昇又は下降が可能で、前後方向にも所定距離だけ移動可能となるように支持され、しかも内部に冷却水を循環させる水管が配設された複数の移動ビームとを備え、
    前記複数の移動ビームが互いに同調して、前記固定ビームの下方位置から上方位置へ上昇して前記固定ビームに上載された前記金属材料を前記移動ビームに移載し、前進し、前記固定ビームの上方位置から下方位置に下降して前記移動ビームに上載された前記金属材料を前記固定ビームに移載し、後退するといった矩形運動を繰り返すことで、前記金属材料を前方に移動させながら前記金属材料に熱処理を施すウォーキングビーム式熱処理炉であって、
    前記バーナの上方と前記固定ビームの上端との間で、前記炉体の左右両側壁から断熱板を、前記炉体の内側に向けて突設したことを特徴とするウォーキングビーム式熱処理炉。
  6. 前記断熱板を前記金属材料の端部より前記炉体の内側に張り出すようにしたことを特徴とする請求項2乃至5のうちいずれか一つに記載のウォーキングビーム式熱処理炉。
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