JP2011037316A - 後方監視カメラの取付構造 - Google Patents

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恵一郎 西田
Nami Tsurumoto
奈美 鶴本
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Abstract

【課題】本発明は、カメラ取付用の専用ブラケットを削減すること、バックドアパネルの先端を庇形状にしてカメラの出っ張り感を無くすこと、車体を伝って落ちてくる雨水などを庇によりカメラにかからないようにすることを目的としている。
【解決手段】このため、後方監視カメラと、後方監視カメラが固定されるバックドアガーニッシュと、後方監視カメラが固定されたバックドアガーニッシュが固定されるバックドアパネルとを備えた後方監視カメラの取付構造において、バックドアパネルの先端形状が、少なくとも後方監視カメラの撮影可能領域より上方を覆う庇形状を備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は後方監視カメラの取付構造に係り、特にカメラ取付用の専用ブラケットの削減を図るとともに、バックドアパネルの先端を庇形状にしてカメラの出っ張り感を無くし、車体を伝って落ちてくる雨水などがカメラにかからないようにする後方監視カメラの取付構造に関するものである。
車両においては、後方監視カメラを搭載するものがある。
この後方監視カメラは、車両の車体後方を撮影するカメラであり、車両の駐車スペースへの移動や車庫入れなどの車両の後退運転時に車体後方を確認するためのバックガイドモニタ装置の一部を構成している。
特開平9−240370号公報 特開2004−203345号公報 特開2006−199065号公報
ところで、従来の後方監視カメラの取付構造において、バックドアパネルを構成するバックドアインナパネルとバックドアアウタパネルとに前記後方監視カメラ106を取り付ける際には、別体のブラケットであるカメラブラケット121を介して取り付けていた(図6参照。)。
この別体のブラケットであるカメラブラケットを使用する主な理由としては、以下の2点がある。
(1)見栄えの向上
先ず、車両へ後方監視カメラを取り付けた後、この後方監視カメラを覆うバックドアガーニッシュを取り付けることにより、取付構造物が見えないようにできる。
また、前記後方監視カメラの周囲をバックドアガーニッシュが覆うため、後方監視カメラの車両からの出っ張り感を無くすことができる。
ただし、前記バックドアガーニッシュ107には、図6に示す如く、後方監視カメラ106より一回り大きい開口122が必要なため、後方監視カメラ周りに隙間が出来て見栄えが損なわれるという問題点を含んでいる。
(2)組み付け位置精度
前記車両に後方監視カメラを取り付ける目的は、車両をバックさせる際の後方視認の補助や、誤って車両のバンパを障害物に接触させてしまうことの防止である。
そのため、前記後方監視カメラは、決められた位置・角度で車両に取り付けられる必要があるが、別体のブラケットであるカメラブラケットを使用して車両に固定するため、組み付け時の位置出しが容易である。
しかし、従来の後方監視カメラの取付構造においては、前記バックドアガーニッシュ107に前記後方監視カメラ106を取り付ける際に、図6に示す如く、別体のブラケットであるカメラブラケット121を使用することにより、コストアップ及び組み付け工数増加となってしまうという不都合がある。
この発明は、カメラ取付用の専用ブラケットを削減すること、バックドアパネルの先端を庇形状にしてカメラの出っ張り感を無くすこと、車体を伝って落ちてくる雨水などを庇によりカメラにかからないようにすることを目的とする。
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、後方監視カメラと、この後方監視カメラが固定されるバックドアガーニッシュと、前記後方監視カメラが固定されたバックドアガーニッシュが固定されるバックドアパネルとを備えた後方監視カメラの取付構造において、前記バックドアパネルの先端形状が、少なくとも前記後方監視カメラの撮影可能領域より上方を覆う庇形状を備えている。
以上詳細に説明した如くこの発明によれば、後方監視カメラと、後方監視カメラが固定されるバックドアガーニッシュと、後方監視カメラが固定されたバックドアガーニッシュが固定されるバックドアパネルとを備えた後方監視カメラの取付構造において、バックドアパネルの先端形状が、少なくとも後方監視カメラの撮影可能領域より上方を覆う庇形状を備えている。
従って、カメラ取付用の専用ブラケットを削減できる。バックドアパネルの先端を庇形状にすることにより、カメラを車両に取り付けた状態での、カメラの車両からの出っ張り感を無くすことができる。また、車体を伝って落ちてくる雨水などを庇によりカメラにかからないようにすることができる。
図1はこの発明の実施例のバックドアパネルの先端形状を示す図2の矢視A部分の概略拡大図である。(実施例1) 図2はバックドアインナパネルとバックドアアウタパネルとにバックドアガーニッシュにより後方監視カメラを固定した状態の概略説明図である。(実施例1) 図3はバックドアアウタパネルとバックドアガーニッシュを取り付ける状態の取付斜視図である。(実施例1) 図4はバックドアガーニッシュに後方監視カメラを固定する状態の斜視図である。(実施例1) 図5はバックドアガーニッシュに後方監視カメラを固定する状態の拡大斜視図である。(実施例1) 図6はこの発明の従来技術を示すバックドアガーニッシュにカメラブラケットを介して後方監視カメラを固定する状態の拡大斜視図である。
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1〜図5はこの発明の実施例を示すものである。
図2及び図3において、1は車両、2は車両1後方のバンパ、3はバンパ2の上方に配設されるバックドアパネルである。
このとき、このバックドアパネル3は、前記バンパ2の上方かつ内側に配設されるバックドアインナパネル4と、このバックドアインナパネル4の外側に配設されるバックドアアウタパネル5とからなる。
そして、前記車両1後方のバックドアインナパネル4とバックドアアウタパネル5とに後方監視カメラ6を取り付ける際には、図1〜図3に示す如く、成形の容易な樹脂部品のバックドアガーニッシュ7を使用している。
つまり、このバックドアガーニッシュ7には、図4及び図5に示す如く、樹脂部品による成形の容易性を活かして、従来別部品により構成されていたブラケットを取り込み一体構造とするために、取付孔部8を形成する。
従って、この取付孔部8に前記後方監視カメラ6を挿入して固定することにより、専用ブラケットを削減している。
また、前記バックドアパネル3の先端形状が、少なくとも前記後方監視カメラ6の撮影可能領域Sより上方を覆う庇形状を備えている。
詳述すれば、前記バックドアパネル3の先端に形成される庇形状、つまり庇部9は、図1及び図2に示す如く、バックドアパネル3の前記バックドアアウタパネル5を上方から下方に垂下させた際に、下端部位を内側、つまり前記バックドアインナパネル4側に湾曲させて形成される。
このとき、前記庇部9は、図1に示す如く、バックドアアウタパネル5の外側部位を平坦な状態に維持しつつ、内側である前記バックドアインナパネル4側に突出する突出部10を有する形状となるように湾曲されている。
従って、前記バックドアパネル3のバックドアアウタパネル5の先端を庇形状、つまりバックドアアウタパネル5の外側部位を平坦な状態とした前記庇部9を形成することにより、後方監視カメラ6を前記車両1に取り付けた状態での、後方監視カメラ6の車両1からの出っ張り感を無くすことができる。
また、前記庇部9を形成する際に、外側部位を平坦な状態に維持しつつ、内側部位に湾曲しつつ突出する突出部10を形成して、前記後方監視カメラ6と庇部9との距離を十分に確保したことにより、この突出部10によって車体である前記バックドアパネル3のバックドアアウタパネル5外側を伝って落ちてくる雨水Wなどを効率良く下方に落下させることができ(図1の矢印B参照。)、前記庇部9により雨水Wなどが後方監視カメラ6にかからないようにすることができる。
そして、前記突出部10をバックドアアウタパネル5の先端かつ内側に形成する際には、図1に示す如く、前記庇部9の湾曲させた先端部位がバックドアアウタパネル5の裏面を下方から上方に指向するとともに、この庇部9の湾曲させた先端部位が前記バックドアインナパネル4の下端を包持する。
これにより、前記バックドアアウタパネル5の裏面部位において、バックドアインナパネル4の下端を湾曲させた前記庇部9の先端部位によって包持することができ、バックドアアウタパネル5とバックドアインナパネル4とを堅固に接続することができ、剛性の向上を図ることができるとともに、外観の向上にも寄与し得るものである。
更に、前記庇部9は、図1及び図2に示す如く、前記後方監視カメラ6の撮影可能領域Sより上方を覆うように形成される。
つまり、図1に示す如く、後方監視カメラ6の中心線Cが前記車両1の後方かつ下方にほぼ45度傾斜するように後方監視カメラ6を取り付けた際に、後方監視カメラ6の撮影可能領域Sは、図1及び図2に点線で示す如く、後方監視カメラ6からほぼ下方に垂下する第1領域線L1と、後方監視カメラ6からほぼ水平方向かつ前記車両1の後方に指向する第2領域線L2とによって区画される領域となる。
このとき、前記庇部9の下端は、図1及び図2に示す如く、前記後方監視カメラ6の撮影可能領域Sまで到達していない。
従って、前記庇部9によって前記後方監視カメラ6の撮影可能領域Sより上方を覆うようにしたことにより、庇部9が後方監視カメラ6の撮影可能領域Sに入り込むことがなく、後方監視カメラ6の本来の目的である車両1をバックさせる際の後方視認の補助を確実に果たすことができるとともに、誤って車両1のバンパ2を障害物に接触させてしまうという不具合を防止できる。
前記バックドアガーニッシュ7は、図3及び図4に示す如く、クリップ11とボルト12とにより前記車両1後方のバックドアパネル3に頑強に取り付けられる。
つまり、前記バックドアガーニッシュ7を、図3に示す如く、バックドアパネル3の前記バックドアインナパネル4に複数本のボルト12によって取り付ける一方、前記バックドアガーニッシュ7の上端に複数箇所形成した前記クリップ11を、図3及び図4に示す如く、バックドアパネル3に係合させる。
このとき、前記バックドアガーニッシュ7には、図1に示す如く、このバックドアガーニッシュ7の上端を折り返して、係合部13を形成している。
この係合部13は、図1に示す如く、前記バックドアアウタパネル5の先端かつ下端に形成される前記庇部9の裏面の突出部10に係合することとなる。
つまり、前記バックドアパネル3にクリップ11とボルト12とにより前記バックドアガーニッシュ7を取り付けた際に、図1に示す如く、バックドアガーニッシュ7の上端に形成される前記係合部13が前記庇部9の下方から突出部10を乗り越えて、前記バックドアアウタパネル5裏面部位のバックドアインナパネル4の下端を包持する部位に移動して係合するものである。
従って、従来別部品により構成されていたブラケットを使用することなく、前記バックドアパネル3のバックドアインナパネル4とバックドアアウタパネル5とに前記バックドアガーニッシュ7をクリップ11及びボルト12、そして係合部13により取り付けるだけで、簡単かつ堅固に前記後方監視カメラ6を固定することができ、取り付け作業性を向上させることができる。
また、前記ボルト12の締結状態を解除すれば、クリップ11及び係合部13による取り付け状態を容易に解除することが可能であることにより、前記バックドアパネル3からの前記バックドアガーニッシュ7の取り外し作業が容易となり、前記後方監視カメラ6の保守・点検を容易に行うことができる。
ここで、この実施例について追記する。
(1)部品点数削減
前記バックドアガーニッシュ7は樹脂部品で成形されるため、成形が容易であることを活かして従来別部品により構成されていたブラケットを取り込み一体構造とした。
従って、前記バックドアガーニッシュ7は、前記クリップ11と前記ボルト12とにより前記車両1に頑強に固定されるため、位置精度を向上させることができる。
(2)見栄え向上
上述の「(1)」の構造により、前記後方監視カメラ6周りの隙間も無くせるので見栄えは良くなる。
このため、上述の「(1)」の構造により後方監視カメラ6周りの隙間については解決できる。
しかし、前記車両1からの出っ張り感の問題は残る。
そこで、前記バックドアパネル3の先端に庇形状の前記庇部9を形成して利用し、前記後方監視カメラ6が隠れるように配置することによって出っ張り感をなくした。
(3)雨水などの案内
前記庇部9を形成する際に、外側部位を平坦な状態に維持しつつ、内側部位に湾曲しつつ突出する突出部10を形成した。
そして、前記後方監視カメラ6と庇部9との距離を十分に確保し、この突出部10によって車体である前記バックドアパネル3のバックドアアウタパネル5外側を伝って落ちてくる雨水Wなどを効率良く下方に落下させる(図1の矢印B参照。)。
従って、前記庇部9は、車体である前記バックドアパネル3のバックドアアウタパネル5外側を伝って落ちてくる雨水Wなどが後方監視カメラ6にかからないようにする役割も果たしている。
(4)取り付け・取り外し作業性の向上
前記バックドアガーニッシュ7を前記バックドアパネル3に取り付ける際には、3種類の取り付け方策を利用している。
つまり、第1の方策は、前記クリップ11による固定である。
また、第2の方策は、前記ボルト12による締結である。
そして、第3の方策は、前記バックドアガーニッシュ7の上端を折り返して形成した前記係合部13による係合である。
従って、上記の3種類の取り付け方策を利用する際には、前記ボルト12を工具で締結し、その他のクリップ11や係合部13は押し込むことにより取り付けできるため、上述の「(1)」の部品点数削減を図った構造と相俟って、取り付け作業をきわめて簡略化することができる。
また、前記バックドアパネル3から前記バックドアガーニッシュ7を取り外す際にも、工具によって前記ボルト12の締結状態を解除するのみで、その他のクリップ11や係合部13の係合状態は容易に解除可能であるため、取り外し作業をもきわめて簡略化することができるものである。
1 車両
2 バンパ
3 バックドアパネル
6 後方監視カメラ
7 バックドアガーニッシュ
9 庇部
11 クリップ
12 ボルト
S 撮影可能領域
W 雨水
C 後方監視カメラの中心線

Claims (1)

  1. 後方監視カメラと、この後方監視カメラが固定されるバックドアガーニッシュと、前記後方監視カメラが固定されたバックドアガーニッシュが固定されるバックドアパネルとを備えた後方監視カメラの取付構造において、前記バックドアパネルの先端形状が、少なくとも前記後方監視カメラの撮影可能領域より上方を覆う庇形状を備えていることを特徴とする後方監視カメラの取付構造。
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