JP2011032724A - 柱脚構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】柱脚金物の軽量化を図ることができると共に、自身の大型化や高額化を防止することができる柱脚構造を提供する。
【解決手段】第1コンクリート28中に埋設されたアンカーボルト26の第1コンクリート28上に突出した突出部に、柱部材22の下端部に接合された柱脚金物24を固定する柱脚構造20において、前記柱脚金物24をアンカーボルト26に接合する接合金物40の上面より突出したアンカーボルト26の余長部に近接して設けられた水平力負担部材30と、前記第1コンクリート28上に形成され、少なくとも前記水平力負担部材30よりも高い位置に上面を有する第2コンクリート32とを備えた。
【効果】柱脚金物の軽量化を図ることができると共に、自身の大型化や高額化を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築構造物における柱部材の下端部に接合された柱脚金物を、アンカーボルトの上端部とナットのネジ結合により、基礎コンクリート上に固定する柱脚構造に関するものである。
図9は、従来の柱脚構造2を示す側面図である。この従来の柱脚構造2は、その鉄骨柱4の下端面に溶接により接合される平板状の柱脚金物6を備えている。この柱脚金物6は、基礎コンクリート10の上面に設けられるモルタル層12上に載置されている。
基礎コンクリート10中からモルタル層12の上面よりも上方に突出するアンカーボルト14の上端ネジ部が、柱脚金物6に形成されたボルト用孔8を貫通して、ナット部材16とネジ結合することにより柱脚金物6が固定されるようになっている。このような従来の柱脚構造2に類する柱脚構造としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。
上記した従来の柱脚構造2の鉄骨柱4に対して、例えば地震等により、図9に示すような、柱脚金物6との接合部の周りに反時計回り方向に、曲げモーメントMを発生させる荷重が作用した場合には、この曲げモーメントMは、柱脚金物6における図中右端部を浮き上がらせるように作用する。
これに対して、上記ナット部材16とのネジ結合により、柱脚金物6における図中右端部を固定するアンカーボルト14には、図10に示すように、このような浮き上がりを防ぐための反力として引張荷重Pを生じる。
このため、図9に示す柱脚金物6の厚さtが十分な厚さを有していない場合には、図10に示すように、柱脚金物6における、上記した引張り荷重Pを受けるアンカーボルト側の鉄骨柱4との接合部分、及びその近傍部分が浮き上がって一時的に変形したり、曲げモーメントMが除去された後も塑性変形として残ってしまうおそれがあるので、このような事態を防ぐために、柱脚金物6の厚さtが十分な厚さに設定されていた。
特許第4006503号公報
しかしながら、上記従来の柱脚構造2においては、その柱脚金物6において、上記したような塑性変形等を生じないようにするために、その厚さtが十分厚い厚さに設定されることにより、柱脚金物6が重量化してしまうと共に、その材料費や運搬費の高額化を招いてしまうという問題があった。
また、曲げモーメントMに対抗して引張り荷重Pを増大させるために大きな径のアンカーボルトを採用した場合には、対応したナットも大きくなるばかりでなく、柱脚金物の厚さtも大きくする必要があるため、柱脚構造2の大型化や高額化を招いてしまう。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、柱脚金物の軽量化を図ることができると共に、自身の大型化や高額化を防止することができる柱脚構造を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明による柱脚構造は、
第1コンクリート中に埋設されたアンカーボルトの第1コンクリート上に突出した突出部に、柱部材の下端部に接合された柱脚金物を固定する柱脚構造において、
前記柱脚金物をアンカーボルトに接合する接合金物の上面より突出したアンカーボルトの余長部に近接して設けられた水平力負担部材と、
前記第1コンクリート上に形成され、少なくとも前記水平力負担部材よりも高い位置に上面を有する第2コンクリートを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明による柱脚構造は、
前記余長部の上端部に、この余長部の径より大きな径を有する拡径部材が固定されていることを特徴とするものである。
このような本発明の柱脚構造によれば、
第1コンクリート中に埋設されたアンカーボルトの第1コンクリート上に突出した突出部に、柱部材の下端部に接合された柱脚金物を固定する柱脚構造において、
前記柱脚金物をアンカーボルトに接合する接合金物の上面より突出したアンカーボルトの余長部に近接して設けられた水平力負担部材と、
前記第1コンクリート上に形成され、少なくとも前記水平力負担部材よりも高い位置に上面を有する第2コンクリートを備えたことにより、
柱脚金物の軽量化を図ることができると共に、柱脚構造の大型化や高額化を防止することができる。
また、本発明の柱脚構造によれば、
前記余長部の上端部に、この余長部の径より大きな径を有する拡径部材が固定されていることにより、
前記拡径部材と前記第2コンクリートとの間に作用する力によって、前記第1コンクリートと前記第2コンクリートとの定着力を向上させることができる。
本発明の一実施の形態に係る柱脚構造20を示す側面図である。 図1における柱脚構造20のA−A線矢視断面図である。 柱脚構造20の設置作業の手順を示す側面図である。 柱脚構造20の設置作業の手順を示す側面図である。 柱脚構造20の設置作業の手順を示す側面図である。 図1に示す柱脚構造20のほぼ右側半分における要部を拡大して示す要部拡大図である。 本発明の一実施の形態に係る柱脚構造20とは別の実施の形態に係る柱脚構造に用いられる、一対の棒部材からなる水平力負担部材50を示す図であって、本図中の(a)はその平面図であり、(b)はその側面図である。 本発明の一実施の形態に係る柱脚構造20とは別の実施の形態に係る柱脚構造に用いられる、やはり一対の棒部材からなる水平力負担部材60を示す図であって、本図中の(a)はその平面図であり、(b)はその側面図である。 従来の柱脚構造2を示す側面図である。 従来の柱脚構造2の問題点を示す側面図である。
以下、本発明に係る柱脚構造の一実施の形態に係る柱脚構造20について、図1から図6に基づいて具体的に説明する。
本実施の形態に係る柱脚構造20は、図1及び図2に示すように、鉄骨柱22(柱部材)の下端部に溶接により接合された平板状の柱脚金物24を、8本のアンカーボルト26を用いて、基礎コンクリート28(第1コンクリート)上に固定するようにした構造である。そして、柱脚構造20は、一対の棒部材44,46からなる水平力負担部材30、及び被覆コンクリート32(第2コンクリート)を備えている。
柱脚構造20の柱脚金物24は、平面形状が略正方形である板状に形成されている。柱脚金物24の上面には、断面形状が略正方形である角筒状の鉄骨柱22の下端面が、上記したように溶接により接合されている。柱脚金物24は、基礎コンクリート28の上面から、後述するモルタル部材100の高さ分だけ上側に離れて水平に配置されている。
また、基礎コンクリート28内には、その上下方向に伸びるように4本の主筋34が配置されると共に、これら4本の主筋34を水平に囲むように、かつ互いに上下方向に離れて並ぶ複数の帯筋36が無端状に設けられている。
また、基礎コンクリート28内には、計8本のアンカーボルト26がそれぞれ上下方向に伸びるように配置されている。この8本のアンカーボルト26のそれぞれは、その上端部(突出部に相当)が基礎コンクリート28の上面から突出するように、この上端部以外の長さ部分が基礎コンクリート28内に埋設されている。この8本のアンカーボルト26のそれぞれの上端部にはオネジ部が形成されている。
また、8本のアンカーボルト26は、図2に示すように、これら8本のうちの2本ずつのそれぞれが、柱脚金物24における四辺のそれぞれの内側の位置に、この四辺それぞれの長さ方向に沿うように離れて並んで配置されている。これにより、8本のアンカーボルト26は、その上端部が鉄骨柱22の下端部を囲むように、水平方向に間隔を置いて並んで配置されている。
柱脚金物24には、図1に示すように、この8本のアンカーボルト26のそれぞれに対応する位置に、その厚さ方向に貫通するボルト用孔38が形成されている。柱脚金物24は、そのボルト用孔38のそれぞれにアンカーボルト26を貫通させた状態で、このアンカーボルト26の上端部のオネジ部に、第1ナット部材40(接合金物)が柱脚金物24の上面に接触するまでねじ込まれて堅くネジ結合することにより、基礎コンクリート28上にモルタル部材100を介して固定されるようになっている。
また、アンカーボルト26は、オネジ部が形成されたその上端部に、第1ナット部材40の上面からアンカーボルト26の上端までの長さの余長部26aを有し、この余長部26aの上端部には第2ナット部材42(拡径部材)がネジ結合されている。このとき、第2ナット部材42はその高さ全体が余長部26aにネジ結合されていることが望ましい。
一方、水平力負担部材30は、図1及び図2に示すように、互いに対称に形成され、互いに開口側が対向して組み合わされることにより、略八角形の平面形状を形成するようになる一対の棒部材44,46から構成されている。この一対の棒部材44,46は、互いに対向する両端部のそれぞれの一定長さ部分同士が、互いに高さ方向に段違いに重なり合うように配置されている。棒部材44,46の素材としては、例えば、鉄筋等を用いることができる。
水平力負担部材30の棒部材44,46のそれぞれは、図1に示すように、アンカーボルト26の余長部26aの周りに水平に配置され、図2に示すように、その略八角形の平面形状が、8本のアンカーボルト26全部を囲むように配置されている。
ところで、水平力負担部材30の棒部材44,46のそれぞれは、8本のアンカーボルト26の余長部26aのそれぞれ、若しくはいずれかに接触するように配置されてもよいし、或は、余長部26aのいずれにも接触しないように配置されてもよい。
図1に示すように、基礎コンクリート28上には被覆コンクリート32が所定の高さに形成されている。被覆コンクリート32は、基礎コンクリート28上に形成され、アンカーボルト26の余長部26aを有する上端部よりも高い上面を有するよう形成されることにより、鉄骨柱22の下端部、柱脚金物24、アンカーボルト26の余長部26a、水平力負担部材30、第1ナット部材40、及び第2ナット部材42等の各部材を埋設するようになっている。
次に、柱脚構造20の設置作業の手順について説明する。
柱脚構造20を設置するには、まず、図3に示すように、基礎コンクリート28及び8本のアンカーボルト26の設置を行なう。
すなわち、主筋34や帯筋36等を配筋すると共に、8本のアンカーボルト26を不図示の架台により支持して所定の位置に設置した後、これらを埋設するように、不図示の型枠部材内に生コンクリートを充填して固化させることにより、基礎コンクリート28及び8本のアンカーボルト26を設置する。
次に、基礎コンクリート28を一定期間養生させて十分固化させた後、図3に示すように、その基礎コンクリート28の上面上に、柱脚金物24の高さや角度調整用のモルタル部材100を載置する。
そして、図4に示すように、柱脚構造20の設置現場に搬入される前段階の接合作業により既に一体化された状態の鉄骨柱22と柱脚金物24を、この柱脚金物24のボルト用孔38に、アンカーボルト26の上端部を貫通させながら、完全に固化する手前のモルタル部材100上に載置する。
モルタル部材100上において、鉄骨柱22と柱脚金物24の高さ調整及び角度調節等を行なった後、アンカーボルト26上端部の余長部26a下側のオネジ部に、第1ナット部材40をネジ結合することにより、鉄骨柱22と柱脚金物24をモルタル部材100上に固定する。
次に、図5に示すように、アンカーボルト26の余長部26aの上端部に、第2ナット部材42をネジ結合して取り付けた後、水平力負担部材30を設置する。水平力負担部材30は、その一対の棒部材44,46のそれぞれを、前述したような所定の位置に配置した後、不図示の針金等により、一対の棒部材44,46のそれぞれをアンカーボルト26や第2ナット部材42等に縛り付けて固定する。
また、このような一対の棒部材44,46の固定作業の際には、それを構成する一対の棒部材44,46における互いに対応する端部同士の、高さ方向に互いに重なり合う長さ部分同士を、不図示の針金等により縛って互いに連結した状態で上記のように固定することが好ましい。
また、水平力負担部材30の棒部材44,46は、針金等によりアンカーボルト26や第2ナット部材42等に縛り付けるようにする代わりに、基礎コンクリート28上または柱脚金物24上に載置する、不図示の支持部材等の上に載置して固定することにより、所定の高さに設置されるようにしてもよい。
第2ナット部材42及び水平力負担部材30の設置まで済んだら、基礎コンクリート28の外周面に沿って上方に伸びる不図示の型枠部材内に生コンクリートを打設し、時間をかけて固化させることにより、図1に示すように、被覆コンクリート32を形成する。
次に、図6に基づいて、このような本実施の形態に係る柱脚構造20の作用や効果について説明する。
図6は、図1に示す柱脚構造20のほぼ右側半分のうち、柱脚金物24の図中右側部を含む要部を拡大して示す要部拡大図である。また、アンカーボルト26は、説明の便宜上、図中右側の1本だけを図示して説明するものとする。
柱脚構造20は、上述したとおり、そのアンカーボルト26の上端部が、第1ナット部材40の上面から突出して伸びる余長部26aを有し、この余長部26aの長さ部分に近接して設けられる水平力負担部材30を有すると共に、これらを埋設するように被覆コンクリート32が形成されている。
このため、柱脚構造20に曲げモーメントMが作用しても、後述するような、圧縮力に対する反力として作用する圧縮束(あっしゅくつか)としての荷重F(以下、単に圧縮束Fと呼ぶ)が生じるので、柱脚金物24に曲げモーメントが生じても、この圧縮束Fによりアンカーボルト26から柱脚金物24に伝達される引張力が減少する。
このように、アンカーボルト26から柱脚金物24に伝達される引張力が減少すると、鉄骨柱22からアンカーボルト26に伝達される曲げモーメントも減少させることができるため、従来のように柱脚金物24の厚さを厚くする必要がなくなるので、柱脚金物24を薄型化してその軽量化を図ることができる。
すなわち、鉄骨柱22に、図6に示すような、反時計回り方向の曲げモーメントMを生ずるような荷重が作用した場合には、柱脚金物24を介してアンカーボルト26に発生する引張り荷重Pのうちの、余長部26aに発生する荷重P2と、水平力負担部材30の棒部材44に水平方向に発生する引張り力R(以下、水平力Rと呼ぶ)のそれぞれを分力とする、鉄骨柱22と柱脚金物24との接合部分と、棒部材44と余長部26aの近接部との間にわたって存在する被覆コンクリート32内に、合力としての圧縮束Fが図示するような対角線に沿って生じる。
このため、柱脚構造20は、上記曲げモーメントMが作用したときに、圧縮束Fが、鉄骨柱22と柱脚金物24との接合部分を押圧する作用をすることにより、上述したように、アンカーボルト26から柱脚金物24に伝達される引張力が減少して、鉄骨柱22からアンカーボルト26に伝達される曲げモーメントを減少させることができるため、柱脚金物24の厚さを従来よりも薄くすることが可能となる。
また、図6に示すような、反時計回り方向の曲げモーメントMを生ずるような荷重が鉄骨柱22に作用した場合には、アンカーボルト26に発生する引張り荷重Pのうちの荷重P1により、柱脚金物24を固定するようになっている。このときの荷重P1は、上記のように、鉄骨柱22からアンカーボルト26に伝達される曲げモーメントが減少することにより、従来のアンカーボルト26に発生する引張り荷重よりも小さくすることができる。
一方、仮に、被覆コンクリート32及び水平力負担部材30が設置されないとしたら、被覆コンクリート32そのものはコンクリート製であるため、コンクリートは圧縮荷重に対する耐力は大きいが、引張り荷重に対する耐力が小さいので、上記曲げモーメントMが作用したときに、被覆コンクリート32内に発生する水平力Rに耐えられず、鉄骨柱22とアンカーボルト26の余長部26aとの間の被覆コンクリート32にひび割れを生じるおそれがある。このように被覆コンクリート32にひび割れを生じると、従来のように、柱脚金物24に大きな曲げモーメントが作用して、柱脚金物24が塑性変形してしまう。
ところが本実施の形態に係る柱脚構造20においては、鉄骨柱22とアンカーボルト26の余長部26aとの間に水平力負担部材30が設置されているため、上記曲げモーメントMが作用したときには、この水平力負担部材30が、鉄骨柱22とアンカーボルト26の余長部26aとの間に発生する水平力Rの大部分を負担(水平力Rに低抗)できるので、鉄骨柱22とアンカーボルト26の余長部26aとの間の被覆コンクリート32にひび割れが生じることを、防止できるようになっている。
このとき、もしアンカーボルト26の余長部26aと水平力負担部材30の棒部材44が離れていても(直接接触していなくとも)、両者の間に被覆コンクリート32が介在されているので、その被覆コンクリート32を介して水平力負担部材30は、その機能を発揮することができるようになっている。
そして、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、鉄骨柱22や柱脚金物24と基礎コンクリート28及び被覆コンクリート32の外周面が比較的近い位置にあるため、上記のような位置の被覆コンクリート32にひび割れが生じ易い状況にあるが、柱脚構造20においては上記水平力負担部材30が設置されているので、上記のようなひび割れの発生を防止することができる。
他方、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、アンカーボルト26の余長部26aの上端部に第2ナット部材42(拡径部材)が固定されていることにより、アンカーボルト26に引張り荷重Pが発生したときに、第2ナット部材42の下面が被覆コンクリート32の段差上面に引っ掛かるため、そのときに被覆コンクリート32に作用する下向きの荷重P2が定着力として作用するので、基礎コンクリート28と被覆コンクリート32との定着力を確実に向上させることができる。
また、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、アンカーボルト26の余長部26aの上端部にネジ結合する拡径部材として、第2ナット部材42が用いられているので、アンカーボルト26の余長部26aに拡径部材としての第2ナット部材42を簡単に固定することができる。
このような本実施の形態に係る柱脚構造20によれば、水平力負担部材30を設置したことにより柱脚金物24に作用する引張力が減少するため、柱脚金物24を小さく(薄く)することができる。
このため、本実施の形態に係る柱脚構造20によれば、柱脚金物24の軽量化を図ることができると共に、柱脚構造20の大型化や高額化を防止することができる。
なお、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、その水平力負担部材30を構成する棒部材44,46の素材として、鉄筋が用いられていたが、鉄筋の代わりに、丸鋼、平鋼、形鋼、炭素繊維材などを用いるようにしてもよい。
また、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、その水平力負担部材30が、互いに組み合わされることにより略八角形の平面形状を形成するようになる2本の棒部材44,46で構成されていたが、このような水平力負担部材30の代わりに、図7に示すように、互いに組み合わされることにより略四角形の平面形状を形成するようになる2本の棒部材54,56で構成される水平力負担部材50を用いるようにしてもよい。
或いは、本実施の形態に係る柱脚構造20の水平力負担部材30の代わりに、図8に示すように、略L字型の2本の棒部材64,66で構成され、この2本の棒部材64,66のそれぞれのL字の縦辺と横辺同士が、それらの長さ中間位置間で互いに交差するように配置される水平力負担部材60を用いるようにしてもよい。
或いは、図示しないが、本実施の形態に係る柱脚構造20の水平力負担部材30の代わりに、略円環形状、又は略角環形状に形成される単一体の水平力負担部材を用いるようにしてもよい。
また、上記した水平力負担部材50,60、又は不図示の略円環形状若しくは角環形状に形成される単一体の水平力負担部材を用いる場合においては、これらの水平力負担部材は、8本のアンカーボルト26の余長部26aを水平に囲むようになってさえいれば、任意の大きさで形成することができる。
また、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、アンカーボルト26の余長部26aの上端部に第2ナット部材42が取り付けられていたが、第2ナット部材42を取り付けないようにしてもよい。アンカーボルト26の余長部26aと、水平力負担部材30と、被覆コンクリート32があれば、上記圧縮束Fを発生させることができるからである。
また、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、アンカーボルト26の余長部26aの上端部に第2ナット部材42が取り付けられていたが、第2ナット部材42の代わりに、厚いフランジ状の部材を拡径部材として溶接等により固定するようにしてもよい。
また、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、その設置作業時にモルタル部材100が形成され、柱脚金物24がモルタル部材100上に載置されるようになっていたが、モルタル部材100を形成せずに、柱脚金物24を基礎コンクリート28上に直接載置するようになっていてもよい。
また、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、図6に示すように、被覆コンクリート32の上面が第2ナット部材42の上面よりも高い位置に形成されるようになっていたが、このような構成に限定する必要は無く、例えば、被覆コンクリート32の上面は、図6における第2ナット部材42の下面と同じ高さ位置に形成されて、第2ナット部材42は被覆コンクリート32の上面から突出するようになっていてもよい。
また、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、アンカーボルト26を8本備える構造になっていたが、8本以外の本数であってもよい。例えば、柱脚金物24における四隅のそれぞれに対応してアンカーボルト26が1本ずつ配置される構造とすることにより、アンカーボルト26を4本備える構造となっていてもよい。
また、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、アンカーボルト26を備える構造になっていたが、アンカーボルトの代わりに、丸棒鋼や異形棒鋼(異形鉄筋)等の他部材を用いてもよい。
また、本実施の形態に係る柱脚構造20においては、平板状の柱脚金物24を用いていたが、平板状以外の柱脚金物を用いてもよい。
2 柱脚構造
4 鉄骨柱
6 柱脚金物
8 ボルト用孔
10 基礎コンクリート
12 モルタル層
14 アンカーボルト
16 ナット部材
20 柱脚構造
22 鉄骨柱
24 柱脚金物
26 アンカーボルト
26a 余長部
28 基礎コンクリート
30 水平力負担部材
32 被覆コンクリート
34 主筋
36 帯筋
38 ボルト用孔
40 第1ナット部材
42 第2ナット部材
44,46 棒部材
50,60 水平力負担部材
54,56,64,66 棒部材
100 モルタル部材

Claims (2)

  1. 第1コンクリート中に埋設されたアンカーボルトの第1コンクリート上に突出した突出部に、柱部材の下端部に接合された柱脚金物を固定する柱脚構造において、
    前記柱脚金物をアンカーボルトに接合する接合金物の上面より突出したアンカーボルトの余長部に近接して設けられた水平力負担部材と、
    前記第1コンクリート上に形成され、少なくとも前記水平力負担部材よりも高い位置に上面を有する第2コンクリートを備えたことを特徴とする柱脚構造。
  2. 前記余長部の上端部に、この余長部の径より大きな径を有する拡径部材が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の柱脚構造。
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