JP2011028113A - 接着構造、基板積層構造、電気光学装置およびその製造方法、電子機器 - Google Patents

接着構造、基板積層構造、電気光学装置およびその製造方法、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】必要部位に効率よく接着剤を配置し、貼り合わせ強度を高めることのできる接着構造、基板積層構造、電気光学装置およびその製造方法、電子機器を提供する。
【解決手段】本発明の電気光学装置1は、素子基板2と、前記素子基板2に対向して配置された、光透過性を有する対向基板と、前記素子基板と前記対向基板との間に配置された電気光学層と、前記対向基板の前記電気光学層とは反対側の面上に設けられた枠状の多孔質材および該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤を介して、前記対向基板と貼り合わされた表面保護基板と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、接着構造、基板積層構造、電気光学装置およびその製造方法、電子機器に関するものである。
従来より、表示デバイスの表示面側に一定の間隔をおいて表面保護基板を配置することにより、表示デバイスを保護する構造が知られている。ところが、表示デバイスと表面保護基板との間に空気層を介在させた構造の場合、表示デバイス、空気層および表面保護基板の間で屈折率が互いに異なるため、それぞれの界面において反射が生じてしまい、視認性が著しく減衰するという問題があった。そこで、このような問題を解決すべく、表示パネル上に光学接着剤を介して表面保護基板を配置した構造がいくつか提案されている(例えば、特許文献1〜7)。
特開平11−174417号公報 特開2000−284270号公報 特開平11−300873号公報 特開2000−326447号公報 特開2005−173462号公報 特開2005−179481号公報 特開2008−185935号公報
しかしながら、表示デバイス上の必要部位以外にも光学接着剤が塗布されることがあり、このはみ出した接着剤によって製造時に不具合が生じるという問題があった。例えば、接着領域からはみ出した接着剤によって、電気光学層を封止するための封止材の形成が困難になり封止性が低下してしまうことがある。また、はみ出した接着剤を避けるようにして封止材を形成する場合には、基板を大きく切り出す必要があるなど装置が大型化してしまう。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、必要部位に効率よく接着剤を配置し、貼り合わせ強度を高めることのできる接着構造、基板積層構造、電気光学装置およびその製造方法、電子機器を提供することを目的の一つとしている。
本発明の接着構造は、上記課題を解決するために、接着部材と被接着部材との間に枠状の多孔質材が設けられ、該多孔質材の枠内に配置された接着剤を介して前記接着部材および前記被接着部材が接着されていることを特徴とする。
本発明によれば、接着部材と被接着部材との間に枠状の多孔質材を配置し、その枠内に接着剤が配置されることとしたので、接着構造の小型化を実現できる。また、多孔質材を用いたことで接着剤内に気泡が混入してしまうのを防ぐことができ、接着部材と被接着部材との貼り合わせ強度を高めることができる。これにより良好な接着状態を維持することが可能である。
本発明の基板積層構造は、上記課題を解決するために、一対の基板と、前記一対の基板間に配置される枠状の多孔質材と、前記多孔質材の枠内に配置される接着剤と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、一対の基板間に枠状の多孔質材を配置し、その枠内に接着剤が配置されることとしたので、基板積層構造の小型化を実現できる。また、多孔質材を用いたことで、接着剤内に気泡が混入してしまうのを防ぐことができ、基板間の貼り合わせ強度を高めることができる。これにより良好な接着状態を維持することが可能である。
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、第1基板とこれに対向する第2基板との間に電気光学層が挟持されてなる電気光学パネルを備え、前記第2基板側に、多孔質材と、該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤と、を介して第3基板が貼り合わされていることを特徴とする。
本発明では、電気光学パネルの第2基板側に、多孔質材とその枠内に配置される光学接着剤とを介して第3基板が貼り合わされていることから、装置全体の小型化を実現できる。また、多孔質材を用いたことで光学接着剤内に気泡が混入してしまうのを防ぐことができるため、第2基板と第3基板とが良好に貼り合わされて視認性の高い電気光学装置が得られる。
また、前記多孔質材が前記第2基板上に設けられ、前記第1基板と前記第3基板との間に前記電気光学層を囲むスペーサーが設けられていることが好ましい。
本発明では、多孔質材が第2基板上に設けられ、第1基板と第3基板との間に電気光学層を囲むスペーサーが設けられていることから、第2基板と第3基板との間に光学接着剤が配置された状態となっている。このため、スペーサーを所定の場所に形成することができ、装置全体の小型化を実現できる。
また、前記多孔質材が前記電気光学層の周りを囲むようにして前記第1基板上に設けられていることが好ましい。
本発明では、多孔質材をスペーサーとして機能させることができる。これにより、部品点数が削減されて、コスト削減や製造時間の短縮を図ることができる。
本発明の電気光学装置の製造方法は、上記課題を解決するために、第1基板及び第2基板間に電気光学層を挟持させて電気光学パネルを形成する工程と、前記第2基板上に、多孔質材および該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤を介して第3基板を貼り合わせる工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、電気光学パネルの第2基板上に、多孔質材および該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤を介して第3基板を貼り合わせることとしたので、必要領域内に光学接着剤を効率よく配置することができ、接着領域外にはみ出した光学接着剤に起因する製造時の不具合をなくすことができる。また、多孔質材を用いたことで、光学接着剤内に気泡が混入してしまうのを防ぐことができる。これにより、基板間の貼り合わせ強度を高めることができるとともに視認性も良好となり、信頼性の高い電気光学装置が得られる。
また、前記第2基板上に、多孔質材および該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤を介して第3基板を貼り合わせる工程において、前記多孔質材を介して前記枠内の空気を外部へ排出することが好ましい。
本発明によれば、多孔質材の枠内(接着領域)全体に接着剤を行き渡らせることができるとともに、光学接着剤内に気泡を混入させることなく第2基板上に第3基板を良好に貼り合わせることができる。
また、前記第2基板上に、多孔質材および該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤を介して第3基板を貼り合わせる工程において、前記電気光学層上に前記多孔質材を設け、前記電気光学層の周囲にスペーサーを設ける工程をさらに有することが好ましい。
本発明によれば、電気光学層上に多孔質材を設けることにより、光学接着剤が電気泳動層の周囲にはみ出すおそれがなくなるので、スペーサーを所定の位置に形成することができ、装置の小型化を実現できるようになる。
また、前記第2基板上に、多孔質材および該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤を介して第3基板を貼り合わせる工程において、前記電気光学層の周囲に前記多孔質材を設けることが好ましい。
本発明によれば、多孔質材をスペーサーとして機能させることができる。これにより、部品点数が削減されて、コストの低下や製造時間の短縮を図ることができる。
本発明の電子機器は、先に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、小型で信頼性の高い電気光学装置となる。
第1実施形態の電気泳動表示装置の構成を示す平面図。 図1のA−A断面図。 第1実施形態の電気泳動表示装置の製造方法を説明するための図。 第2実施形態の電気泳動表示装置の構成を示す断面図。 電子ペーパーの斜視図。 電子ノートの斜視図。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(第1実施形態)
図1は、本発明の電気光学装置の第1実施形態である電気泳動表示装置の全体構成を示す平面図である。図2は、図1のA−A断面に沿った構成を示す図である。
図1及び図2に示すように、電気泳動表示装置(電気光学装置)1は、電気泳動表示パネル(電気光学パネル)10および表面保護基板(第3基板)4及び枠部材6(スペーサー)等を備えている。電気泳動表示パネル10は、素子基板(第1基板)2上に電気泳動シート3が貼り付けられた構成になっており、その表示面側には表面保護基板4が配置されている。そして、電気泳動シート3の周囲は枠部材6によって封止されている。
電気泳動表示装置1は、平面視で画素電極25の配列された領域が表示領域7となっている。表示領域7では、平面視における各画素電極25の形成領域が画素領域となっており、画素領域毎に静止画像や動画等の画像が表示されるようになっている。表示領域7の周囲は、画像が表示されない非表示領域8となっている。
素子基板2は、基材20、素子形成層21および電極27を有している。基材20は、例えば、30μm〜100μm程度の厚さを有する板状部材である。基材20の構成材料としては、例えばガラス基板、石英基板、シリコン基板、ガリウム砒素基板などの無機基板や、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板)などが挙げられる。
素子形成層21は、基材20の内面20aのうち平面視で電気泳動シート3に重なる領域に設けられた層である。素子形成層21は、絶縁層24、画素電極25及びスイッチング素子26を有している。画素電極25は、平面視で例えばマトリクス状に配置された電極である。スイッチング素子26は、画素電極25ごとに設けられた素子である。平面的な素子形成層21の形成領域は、表示領域7と略一致しており、駆動回路素子22及び23はこの素子形成層21の周縁部(非表示領域8)に設けられている。これら駆動回路素子22及び23はデータ線や走査線に電気的に接続されており、素子形成層21に信号を供給するようになっている。
電極27は、基材20の内面20a上のうち平面視で電気泳動シート3から外れた領域に設けられている。電極27は、素子基板2の短辺に沿って複数配列されている。電極27には、例えば上記走査線やデータ線など不図示の配線群が接続されている。
電気泳動シート3は、透明基板(第2基板)30、共通電極35、電気光学素子としての電気泳動層31及び接着層33を有している。
透明基板30は電気泳動層31を保持する、光透過性を有する基板であり、例えば25μm〜200μm程度の厚さを有している。透明基板30の構成材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネイト(PC)など光透過性の高い材料などが挙げられる。例えば透明基板30の表面30aには、不図示の防湿シートなどが配置されていても構わない。
共通電極35は例えばITOなどの光透過性の高い導電材料で構成された電極である。
共通電極35は透明基板30の内面30bのほぼ全面に亘って形成されている。共通電極35には上下導通材9が接続されている。上下導通材9は素子基板2に電気的に接続されている。共通電極35は、上下導通材9を介して素子基板2に電気的に接続された状態になっている。
電気泳動層31は、複数のマイクロカプセル32を有している。
マイクロカプセル32は電気泳動分散液が封入された略球状のカプセルであり、各カプセルの直径はほぼ同一(30μm〜100μm)になっている。マイクロカプセル32のカプセル壁膜を構成する材料としては、アラビアガム・ゼラチンの複合膜、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、尿素樹脂などの化合物が挙げられる。マイクロカプセル32に封入された電気泳動分散液は、複数の電気泳動粒子と、当該電気泳動粒子を分散させるための液層分散媒とからなる。
液層分散媒としては、水やアルコール系溶媒、各種エステル類、ケトン類、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、カルボン酸塩又はその他の種々の油類等の単独、又はこれらの混合物に界面活性剤等を配合したものを用いることができる。
電気泳動粒子としては、液相分散媒中で電位差による電気泳動により移動する性質を有する有機あるいは無機の粒子(高分子あるいはコロイド)を用いることができる。具体的には、カーボンブラック、アニリンブラック等の黒色顔料、二酸化チタン等の白色顔料、モノアゾのアゾ系顔料、イソインドリノン等の黄色顔料、モノアゾのアゾ系顔料、キナクリドンレッド等の赤色顔料、フタロシアニンブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等の1種又は2種以上を用いることができる。これらの顔料には、必要に応じ、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤等を添加することができる。
マイクロカプセル32には、例えば白色顔料である二酸化チタンと黒色顔料であるカーボンブラックとの二種類の電気泳動粒子が封入されており、一方が負に、他方が正に帯電されている。勿論他の電気泳動粒子を用いても構わないし、電気泳動粒子を一種類のみ用い、これを共通電極側、あるいは画素電極側に泳動させることで表示可能となるように構成しても構わない。
接着層33は、バインダを兼ねた接着剤である。接着層33としては、例えばマイクロカプセル32のカプセル壁膜に対する親和性が良好で、共通電極および画素電極に対する接着性に優れ、かつ絶縁性の良い接着剤を用いることが好ましい。
上記構成の電気泳動シート3が接着層33を介して素子基板2の内面20a上に貼り合わされることで電気泳動表示パネル10が構成されることとなる。
本実施形態では、電気泳動表示パネル10の表示面側に多孔質材70及び光学接着剤71を介して表面保護基板4が設けられている。
多孔質材70は、空気のみを通す微細な空孔を多数有してなるもので、電気泳動シート3の外形に沿って枠形状を呈している。この多孔質材70は、電気泳動シート3の透明基板30の表面30a上であってその周縁に配置されている。多孔質材70としては、例えば超高分子量ポリエチレンからなるフィルムが挙げられる。また、その厚みtは約100μm〜200μmとなっている。
多孔質材70の特性としては、例えば、平均孔径:17μm、通気度:1.4sec/100cm、気孔率:26%、となっていることが好ましい。
なお、多孔質材70としては、水分等を遮断し、空気のみを通すものであれば上記以外のものでもよい。例えば、発泡樹脂、フェルト、繊維材料、グラスウール、ロックウール、木粉セメント等が挙げられる。また、金属や金属酸化物からなる無機微粒子を成形したものであってもよい。
発泡樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルアクリレート、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、四フッ化エチレン重合体等の熱可塑性樹脂粉体から成形したものや、ポリビニルアルコールとホルムアルデヒドを酸触媒と共に反応させることで成形したシート材等を挙げることができる。
無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、スピネル、マグネシア、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、タルク、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、パーライト、バーミキュライト、珪藻土などを挙げることができる。
光学接着剤71は、このような多孔質材70の内側に配置されており、透明基板30の表面30aの略一面を覆っている。また、その一部が多孔質材70に染み込んではいるものの、多孔質材70から外側へはみ出すことなく枠内に収まっている。光学接着剤71としては、透明性の高い光学接着剤であって防湿性を有する材料を含んだものが好ましい。
本実施形態の光学接着剤71の粘度は3000mPa・sである。粘度が3000mPa・s以下の場合、多孔質材70から接着剤がはみ出してしまう可能性があるため、粘度が3000mPa・s以上の光学接着剤を用いる。
表面保護基板4は、電気泳動表示パネル10上に多孔質材70および光学接着剤71を介して貼り合わされている。表面保護基板4の構成材料としては、光透過性が高く、平坦度が優れ、キズつきにくい材料、例えばアクリル樹脂などが挙げられる。アクリル樹脂の他には、例えばガラスなどが適している。具体的には、無機ガラスや、クリスタルガラス、サファイヤガラスや、アクリルガラスなどを用いることができる。表面保護基板4は素子基板2及び透明基板30と共に電気泳動層31を覆う構成になっており、当該構成によって電気泳動層31に水分の浸入がより確実に防止されるようになっている。
枠部材6は、素子基板2と表面保護基板4とのギャップを規制するスペーサー機能を有するとともに、電気泳動層31を封止する機能も兼ね備えている。枠部材6は、電気泳動表示パネル10の素子基板2と表面保護基板4の周縁部間に配置され、電気泳動シート3の周りを囲んでいる。枠部材6の材料としては、例えばエポキシ樹脂などの樹脂材料が挙げられる。
次に、上記のように構成された電気泳動表示装置1の動作を簡単に説明する。
画素電極25と共通電極35との間に共通電極35の電圧が相対的に高くなるように電圧を印加すると、正に帯電された黒色の電気泳動粒子はクーロン力によってマイクロカプセル32内のうち画素電極25側に引き寄せられる。一方、負に帯電された白色の電気泳動粒子はクーロン力によってマイクロカプセル32内の共通電極35側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル32内の透明基板30側には白色の電気泳動粒子が集まることになり、電気泳動表示装置1の表示領域7にはこの白色の電気泳動粒子の色(白色)が表示されることとなる。
逆に、画素電極25と共通電極35との間に画素電極25の電位が相対的に高くなるように電圧を印加すると、負に帯電された白色の電気泳動粒子はクーロン力によって画素電極25側に引き寄せられる。一方、正に帯電された黒色の電気泳動粒子はクーロン力によって共通電極35側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル32内の透明基板30側には黒色の電気泳動粒子が集まることになり、電気泳動表示装置1の表示領域7には黒色の電気泳動粒子の色(黒色)が表示されることとなる。
次に、上記のように構成された電気泳動表示装置1の製造方法について述べる。図3は、電気泳動表示装置の製造方法を説明するための斜視図である。
電気泳動表示装置1を製造する際には、大判の基板を用いてまず複数の電気泳動表示装置1の集合体を形成し、この集合体を切断することによって複数の電気泳動表示装置1に個片化する、所謂多面取りと呼ばれる手法が用いられる。以下の説明においては、1つの電気泳動表示装置の製造方法に着目して述べる。
まず、図3(a)に示すように、素子基板2の内面20a側に電気泳動シート3を貼着させて電気泳動表示パネル10を形成する。
次に、電気泳動表示パネル10における電気泳動シート3の透明基板30の表面30a上に多孔質材70を配置する。
次に、図3(b)に示すように、表面保護基板4の電気泳動表示パネル10と対向する側の面4aの中央部分に光学接着剤71を塗布する。
その後、図3(c)に示すように、光学接着剤71が塗布された面4aを下方に向けた状態で表面保護基板4を電気泳動表示パネル10に対向させて貼り合わせる。このとき、図3(d)に示すように、光学接着剤71を多孔質材70の枠内全体に広がらせるようにしながら貼り合わせを行う。光学接着剤71は、接着領域全体に行き渡ってその一部が多孔質材70に染み込んだ状態となり、基材20と表面保護基板4と多孔質材70とによって形成される空間内の空気は多孔質材70の微細孔から外部に排出されることとなる。
次に、基材20および表面保護基板4の周縁部同士の間に、電気泳動層31の周囲に亘って樹脂6Aを配置する。その後、樹脂6Aを硬化させることで基材20および表面保護基板4間に枠部材6を形成する。これにより、素子基板2と表面保護基板4とのギャップが規制されるとともに電気泳動層31が封止された状態となる。
本実施形態によれば、電気泳動表示パネル10と表面保護基板4との間に通気性に優れた多孔質材70を介在させ、その枠内に光学接着剤71を塗布することとしたので、電気泳動表示パネル10と表面保護基板4とを貼り合わせる際、これらと多孔質材70とによって囲まれる空間内の空気のみが多孔質材70から排出されることになり、接着領域内および光学接着剤71内に気泡を混入させることなく良好な貼り合わせを実現できる。このため、基板同士の貼り合わせ強度が向上するとともに視認性の高い電気泳動表示装置1となる。
また、多孔質材70は光学接着剤71がはみ出すことがない構成となっていることから、接着領域を囲むように多孔質材70を配置することで、所定の位置に光学接着剤71を留めておくことが可能な点において製造時に有効となる。
従来では、製造時に接着領域から光学接着剤71がはみ出してしまうことがあり、この場合には、後の工程で枠部材6による封止が不完全となってしまい耐湿性が低下するという問題があった。また、光学接着剤71を避けるように枠部材6を設けようとすると基板を大きめに切り出す必要があるなどから、装置の小型化が困難であった。
これに対し、上述した本実施形態によれば、多孔質材70を用いることによって光学接着剤71が接着領域からはみ出すことがなくなるため、枠部材6を所定の位置に形成することができるようになる。これにより、光学接着剤71のはみ出し等を考慮して基板等を大型化する必要がないため、装置全体の小型化が実現される。また、枠部材6による封止性が向上するため、電気泳動層31に対する高い耐湿性が得られることとなった。このようなことから、小型で信頼性の高い電気泳動表示装置1とすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図4を用いて説明する。図4は、第2実施形態の電気泳動表示装置の全体構成を示す平面図である。
以下に示す本実施形態の電気泳動表示装置の基本構成は、上記第1実施形態と略同様であるが、電気泳動表示パネルと表面保護基板との接合部分において異なる。よって、以下の説明では、この接合部分について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1〜図3と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
先の実施形態では、電気泳動表示パネル10と表面保護基板4との間に配置された枠部材6によって電気泳動層31の周囲が封止された構成となっているが、本実施形態の電気泳動表示装置80では、図4に示すように電気泳動表示パネル10と表面保護基板4との間に配置される多孔質材81によって電気泳動層31の周囲が封止された状態となっている。本実施形態における多孔質材81は、所定の厚さで形成されており、スペーサーとしての機能が付与されている。
この多孔質材81は、電気泳動シート3の周りを囲むようにして基材20の表面に配置され、電気泳動シート3との間に隙間が設けられるように電気泳動シート3の外形よりも大きく形成されている。そして、この多孔質材81と電気泳動表示パネル10との隙間を埋めるようにして配置された光学接着剤71を介して、電気泳動シート3上に表面保護基板4が貼り合わされた構成となっている。
本実施形態の電気泳動表示装置80を製造するには、先の実施形態と同様に、素子基板2(基材20)の内面20a側に電気泳動シート3を貼着させて電気泳動表示パネル10を形成し、その後、内面20a上に多孔質材81を配置する。このとき、多孔質材81の枠内に電気泳動シート3を挿入させる。
次に、電気泳動表示パネル10上に光学接着剤71を介して表面保護基板4を配置する。
先の実施形態と同じく、貼り合わせ面4a側に予め光学接着剤71を塗布しておいた表面保護基板4を貼り合わせるようにしても良いし、多孔質材81と電気泳動シート3との間の隙間を埋めるように光学接着剤71を配置した後、表面保護基板4を貼り合わせるようにしても良い。
そして、表面保護基板4を貼り合わせた後、多孔質材81の側周面を覆うようにして、例えばエポキシ樹脂などの樹脂材料からなる封止材86を形成する。
本実施形態によれば、多孔質材81を素子基板2と表面保護基板4との間に配置することにより、スペーサーの代替とすることができる。これにより、部品点数が削除されて、コスト削減や製造時間の短縮を図ることができる。
なお、本実施形態では、多孔質材81と表面保護基板4との側面に亘って、これらの側周面全体を覆うように封止材86が形成されていることから、電気泳動層31に対する防湿性は確保されたものとなっている。
[電子機器]
次に、上記実施形態の電気泳動表示装置1を、電子機器に適用した場合について説明する。
図5は電子ペーパー1100の構成を示す斜視図である。電子ペーパー1100は、上記実施形態の電気泳動表示装置1を表示領域1101に備えている。電子ペーパー1100は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書き換え可能なシートからなる本体1102を備えて構成されている。
図6は、電子ノート1200の構成を示す斜視図である。電子ノート1200は、上記の電子ペーパー1100が複数枚束ねられ、カバー1201に挟まれているものである。カバー1201は、例えば外部の装置から送られる表示データを入力する図示は省略の表示データ入力手段を備える。これにより、その表示データに応じて、電子ペーパーが束ねられた状態のまま、表示内容の変更や更新を行うことができる。
以上の電子ペーパー1100、及び電子ノート1200によれば、小型で信頼性の高い電子機器1100、1200を得ることができる。
なお、上記の電子機器は、本発明に係る電子機器を例示するものであって、本発明の技術範囲を限定するものではない。例えば、携帯電話、携帯用オーディオ機器などの電子機器の表示部にも、本発明に係る電気泳動表示装置は好適に用いることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
先の実施形態では、電気光学装置として電気泳動表示装置を例示したが、有機EL(Electro Luminescence)や発光ポリマーなどのOLED(Organic Light Emitting Diode)素子を電気光学物質として用いた表示装置にも本発明は適用される。また、液晶表示装置における液晶封入やタッチパネルの貼り付けにも本発明は適用される。
1,80…電気泳動表示装置(電気光学装置)、2…素子基板(第1基板)、6…枠部材(スペーサー)、10…電気泳動表示パネル(電気光学パネル)、30…透明基板(第2基板)、4…表面保護基板(第3基板)、31…電気泳動層(電気光学層)、70,81…多孔質材、71…光学接着剤

Claims (10)

  1. 接着部材と被接着部材との間に枠状の多孔質材が設けられ、該多孔質材の枠内に配置された接着剤を介して前記接着部材および前記被接着部材が接着されていることを特徴とする接着構造。
  2. 一対の基板と、
    前記一対の基板間に配置される枠状の多孔質材と、
    前記多孔質材の枠内に配置される接着剤と、を備えたことを特徴とする基板積層構造。
  3. 第1基板とこれに対向する第2基板との間に電気光学層が挟持されてなる電気光学パネルを備え、
    前記電気光学パネルの前記第2基板側に、多孔質材と、該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤と、を介して第3基板が貼り合わされていることを特徴とする電気光学装置。
  4. 前記多孔質材が前記第2基板上に設けられ、
    前記第1基板と前記第3基板との間に前記電気光学層を囲むスペーサーが設けられていることを特徴とする請求項3記載の電気光学装置。
  5. 前記多孔質材が前記電気光学層の周りを囲むようにして前記第1基板上に設けられていることを特徴とする請求項3記載の電気光学装置。
  6. 第1基板及び第2基板間に電気光学層を挟持させて電気光学パネルを形成する工程と、
    前記第2基板上に、多孔質材および該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤を介して第3基板を貼り合わせる工程と、を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  7. 前記第2基板上に、多孔質材および該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤を介して第3基板を貼り合わせる工程において、
    前記多孔質材を介して前記枠内の空気を外部へ排出することを特徴とする請求項6記載の電気光学装置の製造方法。
  8. 前記第2基板上に、多孔質材および該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤を介して第3基板を貼り合わせる工程において、前記電気光学層上に前記多孔質材を設け、
    前記電気光学層の周囲にスペーサーを設ける工程をさらに有することを特徴とする請求項6または7記載の電気光学装置の製造方法。
  9. 前記第2基板上に、多孔質材および該多孔質材の枠内に配置される光学接着剤を介して第3基板を貼り合わせる工程において、
    前記電気光学層の周囲に前記多孔質材を設けることを特徴とする請求項6または7記載の電気光学装置の製造方法。
  10. 請求項3から請求項5のいずれかに記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015220356A (ja) * 2014-05-19 2015-12-07 大日本印刷株式会社 インプリントモールド用基板の製造方法

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