JP2015220356A - インプリントモールド用基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】微細凹凸パターン11が形成され得る主面2Aを有する薄板部2と、薄板部2の主面2Aに対向する対向面2Bを支持する中空筒状の支持部3と、薄板部2及び支持部3の間に介在し、中空筒状の支持部3の開口一端31を対向面2Aで閉塞するようにして薄板部2及び支持部3を接合する接合部4とを備えるインプリントモールド用基板1を製造する方法は、支持部3の開口一端31を薄板部2の対向面2Bで閉塞するようにして薄板部2と支持部3とを重ね合わせたときの、薄板部2及び/又は支持部3における重ね合せ部に、粘着剤層41を形成し、真空雰囲気下又は不活性ガス雰囲気下で、粘着剤層41を介して薄板部2と支持部3とを接触させ、粘着剤層41を硬化させて接合部4を形成し、接合部4を介して支持部3と薄板部2とを接合する。
【選択図】図2
Description
<インプリントモールド用基板>
図1は、第1及び第2の実施形態に係るインプリントモールド用基板の製造方法により製造されるインプリントモールド用基板1の概略構成を示す切断端面図(図1(A))及び分解斜視図(図1(B))である。
上述のような構成を有するインプリントモールド用基板1の製造方法を、以下に説明する。図2は、第1及び第2の実施形態に係るインプリントモールド用基板の製造方法を切断端面図にて概略的に示す工程フロー図である。
[粘着剤組成物塗布工程]
第1の実施形態においては、まず、薄板部2及び支持部3を準備し、支持部3の主面3A上に、薄板部2及び支持部3を接着可能な粘着剤組成物40を塗布する(図2(A)参照)。
支持部3は、外形が平面視略方形状の中空角筒状を有しており、平面視において略中心に略円形の中空部30が形成されてなる。中空部30の形成方法は、特に限定されるものではなく、例えば、切削器具等を用いて機械的に加工してもよいし、中空部30に相当する開口部を有するレジストパターン等を形成してエッチングしてもよい。
次に、図2(B)に示すように、支持部3の開口一端31を薄板部2(対向面2B)にて閉塞するようにして、薄板部2の対向面2Bを粘着剤組成物40に接触させる。そして、薄板部2の対向面2Bと支持部3の主面3Aとの間に粘着剤組成物40を展開させて粘着剤層41を形成する。
上記のようにして薄板部2と支持部3との間に粘着剤層41を形成した後、当該粘着剤層41を硬化させて接合部4を形成する。これにより、当該接合部4を介して薄板部2と支持部3とが強固に接合される。このように、接合部4を介して薄板部2の対向面2Bと支持部3の主面3Aとを接合することで、有底略円筒状の凹部5が形成される。これにより、上記インプリントモールド用基板1(図1参照)を製造することができる。
次に、第2の実施形態に係るインプリントモールド用基板の製造方法を説明する。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2の実施形態においては、まず、薄板部2及び支持部3を準備し、支持部3の主面3A上に、薄板部2及び支持部3を接着可能な粘着剤組成物40を塗布する(図2(A)参照)。
次に、図2(B)に示すように、支持部3の開口一端31を薄板部2(対向面2B)にて閉塞するようにして、薄板部2の対向面2Bを粘着剤組成物40に接触させる。そして、薄板部2の対向面2Bと支持部3の主面3Aとの間に粘着剤組成物40を展開させて粘着剤層41を形成する。
上記のようにして薄板部2と支持部3との間に粘着剤層41を形成した後、当該粘着剤層41を硬化させて接合部4を形成する。これにより、当該接合部4を介して薄板部2と支持部3とが強固に接合される。このように、接合部4を介して薄板部2の対向面2Bと支持部3の主面3Aとを接合することで、有底略円筒状の凹部5が形成される。これにより、上記インプリントモールド用基板1(図1参照)を製造することができる。
第1及び第2の実施形態により製造されるインプリントモールド用基板1を用いることで、例えば、下記のようにしてインプリントモールドを製造することができる。図5は、本実施形態におけるインプリントモールドの製造方法の各工程を断面図にて示す工程フロー図である。
上述のようにして製造されたインプリントモールド10は、インプリント処理に使用された後、以下のようにして再生可能である。図6は、本実施形態におけるインプリントモールドの再生方法の各工程を断面図により示す工程フロー図である。
薄板部2としての石英基板(152mm×152mm,厚さT2=1.00mm)と、石英ガラスにより構成される支持部3(152mm×152mm,厚さT3=5.35mm,中空部30の径=60mm)とを準備した。そして、支持部3の主面3A上に、樹脂材料としてのPI2610(日立化成デュポンマイクロシステムズ社製)に、さらに粘度を低下させることにより塗布膜厚を低減させることを目的として溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドンを含有させた粘着剤組成物40をスピンコート法により塗布した後、160℃で210秒間ベークした。なお、プライマーとしてVM652(日立化成デュポンマイクロシステムズ社製)を用いた。また、薄板部2として、その平面視中心に、25mm×35mmの長方形状の凸構造部21高さ:30μm)が設けられているものを用いた。
薄板部2の対向面2Bの外縁部近傍の表面2Cの全面及び支持部3の主面3Aの全面のそれぞれに、多孔質シリコン酸化膜からなるガス透過性構造22,32を設け、粘着剤組成物40をスピンコートした後のベーク時間を180秒に短縮した以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。この多孔質シリコン酸化膜は、薄板部2の対向面2Bの外縁部近傍の表面2Cの全面及び支持部3の主面3Aの全面のそれぞれにシリコン膜を形成し、陽極化成した上で酸化することによって得た。なお、陽極化成時の電流密度は80mA/cm2とし、化成溶液としては46質量%のフッ酸水溶液と、エタノールとを体積比7:3の割合で混合した溶液を使用した。得られた多孔質シリコン酸化膜の厚みは、約1.5μmであった。
支持部3の主面3Aにガス透過性構造32を形成しなかった以外は、実施例2と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
薄板部2の対向面2Bの外縁部近傍の表面2Cにガス透過性構造22を形成しなかった以外は、実施例2と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
薄板部2の対向面2Bの外縁部近傍の表面2Cの複数の独立した領域に、当該表面2Cの平面視における総面積に対して面積比率が38%となるようにガス透過性構造22を形成した以外は、実施例2と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
支持部3の主面3Aの複数の独立した領域に、当該主面3Aの平面視における総面積に対して面積比率が45%となるようにガス透過性構造32を形成した以外は、実施例2と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
薄板部2の対向面2Bの外縁部近傍の表面2Cの平面視における総面積に対し、面積比率が29%となるようにガス透過性構造22を形成し、支持部3の主面3Aの平面視における総面積に対し、面積比率が35%となるようにガス透過性構造32を形成した以外は、実施例2と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
粘着剤組成物40に含まれる樹脂材料を下記組成の樹脂組成物に変更し、支持部3の主面3A上に粘着剤組成物40を塗布する方法をインクジェット法に変更し、粘着剤組成物40に薄板部2の対向面2Bを接触させて粘着剤層41を形成する工程を、不活性ガス雰囲気(不活性ガス種:ヘリウム,不活性ガス分圧:5.0×104Pa)のチャンバー内にて行い、薄板部2の対向面2Bの外縁部近傍の表面2Cと支持部3の主面3Aとの間に粘着剤組成物を展開させて粘着剤層41を形成し、365nmの波長を含むUVを300秒間照射して粘着剤層41を硬化させた以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
ネオペンチルグリコールジアクリレート 22.0質量%
イソボニルアクリレート 52.0質量%
ジシクロペンテニルアクリレート 21.5質量%
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モリフォリノフェニル)ブタノン−1 4.5質量%
粘着剤組成物40に薄板部2の対向面2Bを接触させて粘着剤層41を形成する工程のみを、不活性ガス雰囲気(不活性ガス種:ヘリウム,不活性ガス分圧:9.0×104Pa)のチャンバー内にて行った以外は、実施例8と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
粘着剤組成物40に薄板部2の対向面2Bを接触させて粘着剤層41を形成する工程を、大気雰囲気のチャンバー内にて行った以外は、実施例1と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
粘着剤組成物40に薄板部2の対向面2Bを接触させて粘着剤層41を形成する工程を、大気雰囲気のチャンバー内にて行った以外は、実施例2と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
粘着剤組成物40に薄板部2の対向面2Bを接触させて粘着剤層41を形成する工程を、大気雰囲気のチャンバー内にて行った以外は、実施例8と同様にしてインプリントモールド用基板1を作製した。
実施例1〜9及び比較例1〜3のインプリントモールド用基板1を用い、下記のようにしてインプリント処理を実施して、インプリントモールド用基板1(接合部4)の強度の評価試験を行った。
なお、上記インプリント処理は、以下のようにして実施された。
2…薄板部
2A…主面
2B…対向面
3…支持部
3A…主面
31…開口一端
4…接合部
40…粘着剤組成物
41…粘着剤層
5…凹部
10…インプリントモールド
11…微細凹凸パターン
Claims (5)
- 微細凹凸パターンが形成され得る主面を有する薄板部と、前記薄板部の主面に対向する対向面を支持する、中空筒状の支持部と、前記薄板部及び前記支持部の間に介在し、前記中空筒状の支持部の開口一端を前記対向面で閉塞するようにして前記薄板部及び前記支持部を接合する接合部とを備えるインプリントモールド用基板を製造する方法であって、
前記支持部の開口一端を前記薄板部の対向面で閉塞するようにして前記薄板部と前記支持部とを重ね合わせたときの、前記薄板部及び/又は前記支持部における重ね合せ部に、粘着剤層を形成し、
真空雰囲気下又は不活性ガス雰囲気下で、前記粘着剤層を介して前記薄板部と前記支持部とを接触させ、
前記粘着剤層を硬化させて前記接合部を形成し、当該接合部を介して前記支持部と前記薄板部とを接合することを特徴とするインプリントモールド用基板の製造方法。 - 前記粘着剤層が、ガス透過性粘着剤組成物を含み、
前記不活性ガス雰囲気下で前記粘着剤層を介して前記薄板部と前記支持部とを接触させることを特徴とする請求項1に記載のインプリントモールド用基板の製造方法。 - 前記薄板部の重ね合せ部又は前記支持部の重ね合せ部に粘着剤組成物を離散的に滴下し、
前記薄板部と前記支持部とを重ね合わせることで、前記薄板部の重ね合せ部又は前記支持部の重ね合せ部に離散的に滴下された前記粘着剤組成物を前記薄板部と前記支持部との間に展開させて前記粘着剤層を形成する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のインプリントモールド用基板の製造方法。 - 前記薄板部及び/又は前記支持部における前記接合部との接触部位の少なくとも一部に、ガス透過性構造が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインプリントモールド用基板の製造方法。
- 前記薄板部及び/又は前記支持部における前記接合部との接触部位の少なくとも一部に、ガス透過性を有する多孔質構造体が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインプリントモールド用基板の製造方法。
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