JP2002332458A - 両面粘着シートの貼り合わせ方法 - Google Patents
両面粘着シートの貼り合わせ方法Info
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- JP2002332458A JP2002332458A JP2001141416A JP2001141416A JP2002332458A JP 2002332458 A JP2002332458 A JP 2002332458A JP 2001141416 A JP2001141416 A JP 2001141416A JP 2001141416 A JP2001141416 A JP 2001141416A JP 2002332458 A JP2002332458 A JP 2002332458A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 被着体と粘着層との間に生じる気泡の量を低
減する又は無くすことができる両面粘着シートの貼り合
わせ方法を提供する。 【解決手段】 両面粘着シートの貼り合わせ方法は、両
面粘着シートを介して2つの被着体を貼り合わせる両面
粘着シートの貼り合わせ方法であって、2つの被着体を
両面粘着シートに仮貼り合わせした後、加圧または加熱
加圧環境下に保持することを特徴とする。被着体(特
に、被着体のうち両方又は後から貼り合わせる被着体)
の仮貼り合わせを減圧下で行ってもよい。被着体は、非
変形型の被着体であってもよい。両面粘着シートは、基
材の少なくとも片側に熱膨張性微小球を含有する熱膨張
性微小球含有粘着層を備えた熱剥離型両面粘着シート、
又は基材の少なくとも片側にエネルギー線硬化型粘着層
を備えたエネルギー線硬化型両面粘着シートであること
が好ましい。
減する又は無くすことができる両面粘着シートの貼り合
わせ方法を提供する。 【解決手段】 両面粘着シートの貼り合わせ方法は、両
面粘着シートを介して2つの被着体を貼り合わせる両面
粘着シートの貼り合わせ方法であって、2つの被着体を
両面粘着シートに仮貼り合わせした後、加圧または加熱
加圧環境下に保持することを特徴とする。被着体(特
に、被着体のうち両方又は後から貼り合わせる被着体)
の仮貼り合わせを減圧下で行ってもよい。被着体は、非
変形型の被着体であってもよい。両面粘着シートは、基
材の少なくとも片側に熱膨張性微小球を含有する熱膨張
性微小球含有粘着層を備えた熱剥離型両面粘着シート、
又は基材の少なくとも片側にエネルギー線硬化型粘着層
を備えたエネルギー線硬化型両面粘着シートであること
が好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの被着体を両
面粘着シート介して貼り合わせる方法に関し、さらに詳
細には被着体と粘着層との間に気泡を生じさせずに、2
つの被着体を両面粘着シートを介して高い密着性で貼り
合わせる方法に関する。
面粘着シート介して貼り合わせる方法に関し、さらに詳
細には被着体と粘着層との間に気泡を生じさせずに、2
つの被着体を両面粘着シートを介して高い密着性で貼り
合わせる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】厚さ100〜50μm程度の薄型半導体
チップは、IT技術の発展に伴って、近年需要が高ま
り、将来的には厚さ10μm程度の薄型半導体チップの
要求もある。半導体チップは回路パターンを形成した半
導体ウエハの裏面をグラインドなどの研削加工により必
要な厚さとした後、適宜な手法を用いてウエハをチップ
状に切断加工する。また、事前に半導体ウエハを分断し
ない程度まで回路パターン形成面から回転刃で切り込み
溝を設けた後、ウエハ裏面を研削してチップを得る、い
わゆる先ダイシング方法も特に薄型チップを得る手法と
して用いられている。これらの研削や切断加工の際に
は、半導体ウエハの保護や仮固定のために、その簡便性
より粘着シートが用いられることが多い。
チップは、IT技術の発展に伴って、近年需要が高ま
り、将来的には厚さ10μm程度の薄型半導体チップの
要求もある。半導体チップは回路パターンを形成した半
導体ウエハの裏面をグラインドなどの研削加工により必
要な厚さとした後、適宜な手法を用いてウエハをチップ
状に切断加工する。また、事前に半導体ウエハを分断し
ない程度まで回路パターン形成面から回転刃で切り込み
溝を設けた後、ウエハ裏面を研削してチップを得る、い
わゆる先ダイシング方法も特に薄型チップを得る手法と
して用いられている。これらの研削や切断加工の際に
は、半導体ウエハの保護や仮固定のために、その簡便性
より粘着シートが用いられることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半導体
ウエハを粘着テープで固定し、厚みを50μm以下まで
グラインドやエッチングなどにより薄くした場合には、
ウエハにクラックが生じやすく、さらには、ウエハが大
きく反るために、汎用の搬送用カセットに収納ができな
い場合がある。また、50μm以下までチップを薄型化
した場合には、その抗折強度の低下により、チップは非
常に割れやすく、物理的応力を必要とするピックアップ
などの剥離手法は使用できない問題がある。さらには、
グラインド用粘着テープからダイシング用粘着テープへ
のウエハ転写さえ困難な場合がある。
ウエハを粘着テープで固定し、厚みを50μm以下まで
グラインドやエッチングなどにより薄くした場合には、
ウエハにクラックが生じやすく、さらには、ウエハが大
きく反るために、汎用の搬送用カセットに収納ができな
い場合がある。また、50μm以下までチップを薄型化
した場合には、その抗折強度の低下により、チップは非
常に割れやすく、物理的応力を必要とするピックアップ
などの剥離手法は使用できない問題がある。さらには、
グラインド用粘着テープからダイシング用粘着テープへ
のウエハ転写さえ困難な場合がある。
【0004】これら問題点を解決するために、半導体ウ
エハと支持板(例えば台座ウエハ)とを粘着物質により
貼り合わせて研削する手法、いわゆるサポートウエハ法
がある。この手法によれば、研削した際にウエハのクラ
ックや反りといった問題を解決することは可能である
が、粘着物質としてワックスを使用した場合、ワックス
の塗布厚の不均一性、ワックス洗浄工程として有機溶剤
の使用などの問題点がある。一方、粘着物質として、そ
の簡便性から両面粘着シートを使用する方法も検討され
ているが、従来の一般的な両面粘着シートでは、薄型チ
ップを剥離する際のチップ割れなどの問題を解決するこ
とはできない。そこで、半導体ウエハと台座ウエハとを
粘着物質により貼り合わせてグラインドするサポートウ
エハ法における上記問題点の明確な解として、両面粘着
シートと薄型チップとを容易に剥離する手法として、熱
剥離性粘着剤やエネルギー線硬化型粘着剤を使用した両
面粘着シートを使用する方法が提案できる。即ち、半導
体ウエハと台座ウエハとを熱剥離性粘着剤あるいはエネ
ルギー線硬化型粘着剤を介して接着することで、半導体
ウエハのグラインド研削時のクラック、反りを防止する
ことができ、さらに、薄型ウエハあるいはチップを剥離
する際には、加熱処理あるいはエネルギー線照射を行う
ことで、低ストレスで粘着剤面から剥離することが可能
となる。
エハと支持板(例えば台座ウエハ)とを粘着物質により
貼り合わせて研削する手法、いわゆるサポートウエハ法
がある。この手法によれば、研削した際にウエハのクラ
ックや反りといった問題を解決することは可能である
が、粘着物質としてワックスを使用した場合、ワックス
の塗布厚の不均一性、ワックス洗浄工程として有機溶剤
の使用などの問題点がある。一方、粘着物質として、そ
の簡便性から両面粘着シートを使用する方法も検討され
ているが、従来の一般的な両面粘着シートでは、薄型チ
ップを剥離する際のチップ割れなどの問題を解決するこ
とはできない。そこで、半導体ウエハと台座ウエハとを
粘着物質により貼り合わせてグラインドするサポートウ
エハ法における上記問題点の明確な解として、両面粘着
シートと薄型チップとを容易に剥離する手法として、熱
剥離性粘着剤やエネルギー線硬化型粘着剤を使用した両
面粘着シートを使用する方法が提案できる。即ち、半導
体ウエハと台座ウエハとを熱剥離性粘着剤あるいはエネ
ルギー線硬化型粘着剤を介して接着することで、半導体
ウエハのグラインド研削時のクラック、反りを防止する
ことができ、さらに、薄型ウエハあるいはチップを剥離
する際には、加熱処理あるいはエネルギー線照射を行う
ことで、低ストレスで粘着剤面から剥離することが可能
となる。
【0005】しかしながら、従来から、応力により歪が
生じない、もしくは破損するような非変形型被着体を粘
着剤の両側に貼り合わせる手法は極めて困難であった。
加えてロール圧着など通常の貼り合わせ手法では、ウエ
ハと粘着剤との界面に気泡が混入し、グラインド研削の
際にクラックが生じやすい問題がある。すなわち、上記
サポートウエハ法では、グラインド時のクラックを防止
するために、被着体と粘着剤との界面に気泡を混入させ
ないことが望ましい。
生じない、もしくは破損するような非変形型被着体を粘
着剤の両側に貼り合わせる手法は極めて困難であった。
加えてロール圧着など通常の貼り合わせ手法では、ウエ
ハと粘着剤との界面に気泡が混入し、グラインド研削の
際にクラックが生じやすい問題がある。すなわち、上記
サポートウエハ法では、グラインド時のクラックを防止
するために、被着体と粘着剤との界面に気泡を混入させ
ないことが望ましい。
【0006】従って、本発明の目的は、被着体と粘着層
との間に生じる気泡の量を低減又は無くして、両面粘着
シートを介して2つの被着体を高い密着性で貼り合わせ
ることができる両面粘着シートの貼り合わせ方法を提供
することにある。本発明の他の目的は、さらに、非変形
型の被着体又は薄型の被着体であっても、グラインド研
削する際に、クラックや反りなどを被着体に生じさせな
い両面粘着シートの貼り合わせ方法を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的は、被着体に貼り合わせた
両面粘着シートを、脆弱な被着体が薄型であっても、被
着体に損傷を与えずに容易に剥離させることができる両
面粘着シートを用いた両面粘着シートの貼り合わせ方法
を提供することにある。
との間に生じる気泡の量を低減又は無くして、両面粘着
シートを介して2つの被着体を高い密着性で貼り合わせ
ることができる両面粘着シートの貼り合わせ方法を提供
することにある。本発明の他の目的は、さらに、非変形
型の被着体又は薄型の被着体であっても、グラインド研
削する際に、クラックや反りなどを被着体に生じさせな
い両面粘着シートの貼り合わせ方法を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的は、被着体に貼り合わせた
両面粘着シートを、脆弱な被着体が薄型であっても、被
着体に損傷を与えずに容易に剥離させることができる両
面粘着シートを用いた両面粘着シートの貼り合わせ方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため鋭意検討した結果、両面粘着シートを介し
ての2つの被着体の貼り合わせに際して、2つ又は後か
ら貼り合わせる方の被着体を両面粘着シートに常温もし
くは加温雰囲気下の大気圧中もしくは減圧中(実質的に
真空中)で仮貼り合わせを行った後、加圧または加熱
(加温など)加圧環境下に保持することにより、被着体
と粘着層との界面に気泡が存在しない状態で貼り合わせ
ることができることを見出し、本発明を完成させた。
達成するため鋭意検討した結果、両面粘着シートを介し
ての2つの被着体の貼り合わせに際して、2つ又は後か
ら貼り合わせる方の被着体を両面粘着シートに常温もし
くは加温雰囲気下の大気圧中もしくは減圧中(実質的に
真空中)で仮貼り合わせを行った後、加圧または加熱
(加温など)加圧環境下に保持することにより、被着体
と粘着層との界面に気泡が存在しない状態で貼り合わせ
ることができることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】すなわち、本発明は、両面粘着シートを介
して2つの被着体を貼り合わせる両面粘着シートの貼り
合わせ方法であって、2つの被着体を両面粘着シートに
仮貼り合わせした後、加圧または加熱加圧環境下に保持
することを特徴とする両面粘着シートの貼り合わせ方法
を提供する。
して2つの被着体を貼り合わせる両面粘着シートの貼り
合わせ方法であって、2つの被着体を両面粘着シートに
仮貼り合わせした後、加圧または加熱加圧環境下に保持
することを特徴とする両面粘着シートの貼り合わせ方法
を提供する。
【0009】本発明では、被着体の仮貼り合わせは、減
圧下、特に2.03×104Pa以下の減圧下で行うこ
とができる。また、本発明では、両方の又は後から貼り
合わせる方の被着体の仮貼り合わせを、減圧下で行うこ
とが好ましい。被着体は、非変形型の被着体であっても
よい。
圧下、特に2.03×104Pa以下の減圧下で行うこ
とができる。また、本発明では、両方の又は後から貼り
合わせる方の被着体の仮貼り合わせを、減圧下で行うこ
とが好ましい。被着体は、非変形型の被着体であっても
よい。
【0010】また、本発明では、両面粘着シートとして
は、基材の少なくとも片側に熱膨張性微小球を含有する
熱膨張性微小球含有粘着層を備えた熱剥離型両面粘着シ
ートであってもよく、また、基材の少なくとも片側にエ
ネルギー線硬化型粘着層を備えたエネルギー線硬化型両
面粘着シートであってもよい。または、両面粘着シート
は、基材レス両面粘着シートであってもよい。
は、基材の少なくとも片側に熱膨張性微小球を含有する
熱膨張性微小球含有粘着層を備えた熱剥離型両面粘着シ
ートであってもよく、また、基材の少なくとも片側にエ
ネルギー線硬化型粘着層を備えたエネルギー線硬化型両
面粘着シートであってもよい。または、両面粘着シート
は、基材レス両面粘着シートであってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。図1
は、本発明の両面粘着シートの貼り合わせ方法により貼
り合わせられた2つの被着体及び両面粘着シートからな
る3層の積層体の貼り合わせ構造の一例を示す概略断面
図である。図1において、1は両面粘着シート、2は被
着体(A)、3は被着体(B)である。図1では、両面
粘着シート1における一方の側の面に被着体(A)2が
貼り合わせられ、他方の側の面に被着体(B)2が貼り
合わせられている。
必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。図1
は、本発明の両面粘着シートの貼り合わせ方法により貼
り合わせられた2つの被着体及び両面粘着シートからな
る3層の積層体の貼り合わせ構造の一例を示す概略断面
図である。図1において、1は両面粘着シート、2は被
着体(A)、3は被着体(B)である。図1では、両面
粘着シート1における一方の側の面に被着体(A)2が
貼り合わせられ、他方の側の面に被着体(B)2が貼り
合わせられている。
【0012】本発明では、両面粘着シート1に2つの被
着体(A,B)(2,3)を仮貼り合わせした後、該両
面粘着シート1の各面に被着体(A,B)(2,3)が
仮貼り合わせられたものを、加圧または加熱加圧環境下
に保持して、2つの被着体を両面粘着シートを介して高
い密着性で貼り合わせている。
着体(A,B)(2,3)を仮貼り合わせした後、該両
面粘着シート1の各面に被着体(A,B)(2,3)が
仮貼り合わせられたものを、加圧または加熱加圧環境下
に保持して、2つの被着体を両面粘着シートを介して高
い密着性で貼り合わせている。
【0013】前記仮貼り合わせは、汎用の圧着方式(例
えば、ロール圧着方式、ダイアフラム圧着方式など)に
より圧着して貼り合わすことにより行うことができる。
例えば、先に貼り合わせる方の被着体では、通常はその
便宜上から、ラミネートロール圧着方式が好適に用いら
れる。また、後から貼り合わせる方の被着体では、ロー
ル圧着方式やダイアフラム圧着方式などの公知乃至汎用
の圧着方式から適宜選択することができる。尚、圧着に
よる貼り合わせに際しては、必要に応じて、被着体と粘
着層とをより強固に接着(粘着)させるために、適当な
温度で被着体やロール等を加熱するなど、粘着性を高め
るための汎用な手段を用いてもよい。
えば、ロール圧着方式、ダイアフラム圧着方式など)に
より圧着して貼り合わすことにより行うことができる。
例えば、先に貼り合わせる方の被着体では、通常はその
便宜上から、ラミネートロール圧着方式が好適に用いら
れる。また、後から貼り合わせる方の被着体では、ロー
ル圧着方式やダイアフラム圧着方式などの公知乃至汎用
の圧着方式から適宜選択することができる。尚、圧着に
よる貼り合わせに際しては、必要に応じて、被着体と粘
着層とをより強固に接着(粘着)させるために、適当な
温度で被着体やロール等を加熱するなど、粘着性を高め
るための汎用な手段を用いてもよい。
【0014】本発明では、被着体と両面粘着シートとの
仮貼り合わせは、大気圧下で行ってもよいが、被着体と
両面粘着シートの粘着層との間に生じる気泡の量をより
減少させ、被着体と両面粘着シートの粘着層との密着性
をより高めるために、減圧中(特に、実質的に真空中)
で行うことが好適である。このような減圧中での貼り合
わせ(仮貼り合わせ)は、被着体のうち両方の又は後か
ら貼り合わせる方の被着体(特に、後から貼り合わせる
方の被着体)に対して好適に行うことができる。すなわ
ち、先に貼り合わせる方の被着体の貼り合わせは減圧中
でなくても、後で貼り合わせる方の被着体の仮貼り合わ
せを減圧中で行うことにより、先に貼り合わせる方の被
着体も一旦は減圧中におかれることになり、気泡の発生
を減少させることが可能である。このような減圧度(減
圧時の圧力)としては、特に制限されず、大気圧より低
ければ(1.01×105Pa未満であれば)よいが、
より効果的に気泡を低減させるためには、例えば、2.
03×104Pa(170torr)以下[好ましくは
6.67×103Pa(50torr)以下]であるこ
とが望ましい。なお、圧着の際の減圧度が2.03×1
04Pa(170torr)を越えていると、被着体の
種類や粘着層の種類の他、仮貼り合わせ時の条件などに
より、後で加圧処理を行っても、被着体と粘着層との界
面に気泡が残存する場合があり、減圧による効果が低下
する場合がある。なお、圧着を減圧中又は大気圧中で行
うかは、各被着体の表面粗さ、厚さや抗折強度、さらに
は粘着剤の濡れ性などにより適宜選択することができ
る。
仮貼り合わせは、大気圧下で行ってもよいが、被着体と
両面粘着シートの粘着層との間に生じる気泡の量をより
減少させ、被着体と両面粘着シートの粘着層との密着性
をより高めるために、減圧中(特に、実質的に真空中)
で行うことが好適である。このような減圧中での貼り合
わせ(仮貼り合わせ)は、被着体のうち両方の又は後か
ら貼り合わせる方の被着体(特に、後から貼り合わせる
方の被着体)に対して好適に行うことができる。すなわ
ち、先に貼り合わせる方の被着体の貼り合わせは減圧中
でなくても、後で貼り合わせる方の被着体の仮貼り合わ
せを減圧中で行うことにより、先に貼り合わせる方の被
着体も一旦は減圧中におかれることになり、気泡の発生
を減少させることが可能である。このような減圧度(減
圧時の圧力)としては、特に制限されず、大気圧より低
ければ(1.01×105Pa未満であれば)よいが、
より効果的に気泡を低減させるためには、例えば、2.
03×104Pa(170torr)以下[好ましくは
6.67×103Pa(50torr)以下]であるこ
とが望ましい。なお、圧着の際の減圧度が2.03×1
04Pa(170torr)を越えていると、被着体の
種類や粘着層の種類の他、仮貼り合わせ時の条件などに
より、後で加圧処理を行っても、被着体と粘着層との界
面に気泡が残存する場合があり、減圧による効果が低下
する場合がある。なお、圧着を減圧中又は大気圧中で行
うかは、各被着体の表面粗さ、厚さや抗折強度、さらに
は粘着剤の濡れ性などにより適宜選択することができ
る。
【0015】また、仮貼り合わせの際には、加温(加
熱)してもよい。加温により、粘着剤の流動性を高め
て、粘着剤と被着体との密着性をより高めることができ
る。加温の温度は、使用する粘着剤のガラス転移点や粘
着剤のタイプ等により異なり、粘着シートの特性を損な
わない範囲で決定されるが、通常25〜150℃、好ま
しくは40〜80℃の範囲から選択される。
熱)してもよい。加温により、粘着剤の流動性を高め
て、粘着剤と被着体との密着性をより高めることができ
る。加温の温度は、使用する粘着剤のガラス転移点や粘
着剤のタイプ等により異なり、粘着シートの特性を損な
わない範囲で決定されるが、通常25〜150℃、好ま
しくは40〜80℃の範囲から選択される。
【0016】本発明では、前記仮貼り合わせを行った後
に、加圧又は加熱加圧環境下に保持される。該加圧又は
加熱加圧の工程を経ることにより、仮貼り合わせの工程
で被着体と粘着層との界面(貼り合わせ界面)に気泡が
点在していても、脱気ないし拡散され、貼り合わせ界面
に気泡が無い状態にすることが可能となる。このような
加圧過程では、より気泡が流動し易くなるように、加温
しつつ加圧すること(すなわち加熱加圧環境下に保持す
ること)が好ましい。
に、加圧又は加熱加圧環境下に保持される。該加圧又は
加熱加圧の工程を経ることにより、仮貼り合わせの工程
で被着体と粘着層との界面(貼り合わせ界面)に気泡が
点在していても、脱気ないし拡散され、貼り合わせ界面
に気泡が無い状態にすることが可能となる。このような
加圧過程では、より気泡が流動し易くなるように、加温
しつつ加圧すること(すなわち加熱加圧環境下に保持す
ること)が好ましい。
【0017】加圧度(加圧時の圧力)は、被着体の強
度、粘着剤の流動性、粘着シートの機械的特性等を考慮
し、通常、9.8×103〜9.8×106Pa(0.1
〜100kgf/cm2)(ゲージ圧)、好ましくは
2.45×105〜1.18×10 6Pa(2.5〜12
kgf/cm2)(ゲージ圧)の範囲から選択すること
ができる。
度、粘着剤の流動性、粘着シートの機械的特性等を考慮
し、通常、9.8×103〜9.8×106Pa(0.1
〜100kgf/cm2)(ゲージ圧)、好ましくは
2.45×105〜1.18×10 6Pa(2.5〜12
kgf/cm2)(ゲージ圧)の範囲から選択すること
ができる。
【0018】また、加温(加熱)を行う場合は、該加温
の温度は、加圧と同様に被着体の強度、粘着剤の流動
性、粘着シートの機械的特性等を考慮して、通常25〜
100℃、好ましくは40〜80℃の範囲から選択する
ことができる。なお、加圧時間は、通常、1分以上(1
〜60分程度)であり、好ましくは5〜30分程度であ
る。このような時間の範囲であれば、気泡の脱気あるい
は拡散を効果的に行うことが可能である。
の温度は、加圧と同様に被着体の強度、粘着剤の流動
性、粘着シートの機械的特性等を考慮して、通常25〜
100℃、好ましくは40〜80℃の範囲から選択する
ことができる。なお、加圧時間は、通常、1分以上(1
〜60分程度)であり、好ましくは5〜30分程度であ
る。このような時間の範囲であれば、気泡の脱気あるい
は拡散を効果的に行うことが可能である。
【0019】より具体的には、まず、被着体(A)2を
両面粘着シート1の一方の面に先に貼り合わせ、被着体
(B)3を両面粘着シート1の他方の面に後から貼り合
わせる場合[すなわち、被着体(A)2と両面粘着シー
ト1とによる貼り合わせユニットAに被着体(B)3を
貼り合わせる場合]において、例えば、先に貼り合わせ
る方の被着体(A)2は大気圧中で貼り合わせを行い、
後から貼り合わせる方の被着体(B)3は減圧中(特に
実質的に真空中)で貼り合わせを行う場合は、次のよう
にして貼り合わせを行うことができる。
両面粘着シート1の一方の面に先に貼り合わせ、被着体
(B)3を両面粘着シート1の他方の面に後から貼り合
わせる場合[すなわち、被着体(A)2と両面粘着シー
ト1とによる貼り合わせユニットAに被着体(B)3を
貼り合わせる場合]において、例えば、先に貼り合わせ
る方の被着体(A)2は大気圧中で貼り合わせを行い、
後から貼り合わせる方の被着体(B)3は減圧中(特に
実質的に真空中)で貼り合わせを行う場合は、次のよう
にして貼り合わせを行うことができる。
【0020】まず、被着体(A)2を両面粘着シート1
の一方の面(粘着層の面)に、大気圧中、25〜150
℃の温度で、汎用の圧着方法(ラミネートロール圧着方
法など)により圧着して貼り合わせて、両面粘着シート
1の一方の粘着層表面に被着体(A)2が仮貼り合わせ
されたユニットAを作製する。次に、25〜150℃の
温度で、前記ユニットAの粘着層側の面に、被着体
(B)3が接触しない状態を保ちつつ位置合わせを行っ
た後、必要に応じて加温して25〜150℃の温度で、
ロール圧着方式又はダイアフラム圧着方式により貼り合
わせを行い、ユニットAに被着体(B)が仮貼り合わせ
られたユニットBを作製する。この被着体(B)3の貼
り合わせは、位置合わせの前に2.03×104Pa
(170torr)以下に減圧して、減圧中で位置合わ
せを行って、そのまま減圧中で圧着することにより、ま
たは、位置合わせの後に減圧して、減圧中で圧着するこ
とにより行うことができる。また、被着体(A)2や被
着体(B)の粘着層の面への圧着に際しては、通常、2
5〜150℃の温度範囲で加温することができる。
の一方の面(粘着層の面)に、大気圧中、25〜150
℃の温度で、汎用の圧着方法(ラミネートロール圧着方
法など)により圧着して貼り合わせて、両面粘着シート
1の一方の粘着層表面に被着体(A)2が仮貼り合わせ
されたユニットAを作製する。次に、25〜150℃の
温度で、前記ユニットAの粘着層側の面に、被着体
(B)3が接触しない状態を保ちつつ位置合わせを行っ
た後、必要に応じて加温して25〜150℃の温度で、
ロール圧着方式又はダイアフラム圧着方式により貼り合
わせを行い、ユニットAに被着体(B)が仮貼り合わせ
られたユニットBを作製する。この被着体(B)3の貼
り合わせは、位置合わせの前に2.03×104Pa
(170torr)以下に減圧して、減圧中で位置合わ
せを行って、そのまま減圧中で圧着することにより、ま
たは、位置合わせの後に減圧して、減圧中で圧着するこ
とにより行うことができる。また、被着体(A)2や被
着体(B)の粘着層の面への圧着に際しては、通常、2
5〜150℃の温度範囲で加温することができる。
【0021】なお、上記は後から貼り合わせる方の被着
体を減圧中で貼り合わせを行う場合についてであるが、
これを減圧中ではなく大気圧中で貼り合わせを行う場
合、貼り合わせ環境が真空中でないこと以外は、同様の
手法により貼り合わせを行うことができる。
体を減圧中で貼り合わせを行う場合についてであるが、
これを減圧中ではなく大気圧中で貼り合わせを行う場
合、貼り合わせ環境が真空中でないこと以外は、同様の
手法により貼り合わせを行うことができる。
【0022】ユニットAに被着体(B)を仮貼り合わせ
してユニットBを作製した後、該ユニットBを、9.8
×103〜9.8×106Pa(0.1〜100kgf/
cm 2)(ゲージ圧)の加圧環境下に保持して、仮貼り
合わせ工程で貼り合わせ界面(各被着体と粘着層その界
面)に点在している気泡を脱気ないし拡散させて、気泡
が無い状態にして、2つの被着体(A,B)(2,3)
を両面粘着シート1を介して高い密着性で貼り合わせる
ことができる。なお、加圧過程では、25〜100℃の
温度範囲で加温(加熱)することができる。また、加圧
の時間は通常1〜60分程度の範囲である。
してユニットBを作製した後、該ユニットBを、9.8
×103〜9.8×106Pa(0.1〜100kgf/
cm 2)(ゲージ圧)の加圧環境下に保持して、仮貼り
合わせ工程で貼り合わせ界面(各被着体と粘着層その界
面)に点在している気泡を脱気ないし拡散させて、気泡
が無い状態にして、2つの被着体(A,B)(2,3)
を両面粘着シート1を介して高い密着性で貼り合わせる
ことができる。なお、加圧過程では、25〜100℃の
温度範囲で加温(加熱)することができる。また、加圧
の時間は通常1〜60分程度の範囲である。
【0023】(両面粘着シート)本発明では、両面粘着
シートとしては、慣用乃至公知の両面粘着シートを用い
ることができる。このような両面粘着シートは、基材の
両面に粘着層が形成されている基材付き両面粘着シート
であってもよく、離型フィルムもしくはシート上に粘着
層が形成されており、該粘着層を被着体に転写する基材
レス両面粘着シートであってもよい。
シートとしては、慣用乃至公知の両面粘着シートを用い
ることができる。このような両面粘着シートは、基材の
両面に粘着層が形成されている基材付き両面粘着シート
であってもよく、離型フィルムもしくはシート上に粘着
層が形成されており、該粘着層を被着体に転写する基材
レス両面粘着シートであってもよい。
【0024】基材付き両面粘着シートにおいて、基材と
しては、硬質あるいは軟質プラスチックフィルム、紙、
不織布、金属箔など適宜なものを使用できる。なお、研
削する際には被着体形状に沿って両面粘着シートを切断
する場合があるため、切断性に優れているものを好適に
用いることができる。
しては、硬質あるいは軟質プラスチックフィルム、紙、
不織布、金属箔など適宜なものを使用できる。なお、研
削する際には被着体形状に沿って両面粘着シートを切断
する場合があるため、切断性に優れているものを好適に
用いることができる。
【0025】基材の表面は、隣接する層との密着性、保
持性などを高めるため、慣用の表面処理、例えば、クロ
ム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオ
ン化放射線処理等の化学的又は物理的処理、下塗り剤に
よるコーティング処理等が施されていてもよい。
持性などを高めるため、慣用の表面処理、例えば、クロ
ム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオ
ン化放射線処理等の化学的又は物理的処理、下塗り剤に
よるコーティング処理等が施されていてもよい。
【0026】基材の厚さは、特に限定されないが、切断
性や厚さの均一性の観点より、一般的には500μm以
下(例えば、1〜500μm)、好ましくは3〜300
μm、特に5〜250μm程度である。
性や厚さの均一性の観点より、一般的には500μm以
下(例えば、1〜500μm)、好ましくは3〜300
μm、特に5〜250μm程度である。
【0027】両面粘着シートの粘着層は粘着剤により形
成することができる。該粘着剤としては、例えば、感圧
接着剤、熱硬化性粘着剤、熱可塑性粘着剤などを用いる
ことができる。これらの粘着剤は、基材の両面、または
片側毎にそれぞれを組み合わせて用いることができる。
従って、粘着層としては、感圧接着剤層、熱硬化性粘着
剤層、熱可塑性粘着剤層などを適宜選択して用いること
ができる。これらの粘着層は、例えば、感圧接着剤、熱
硬化性粘着剤、熱可塑性粘着剤等の粘着剤や、必要に応
じて添加剤や溶媒などを含むコーティング液を基材上に
塗布する方式、適当なセパレータ(剥離紙など)上に前
記コーティング液を塗布して粘着層を形成し、これを被
着体上に転写(移着)する方法など、慣用の方法により
形成できる。
成することができる。該粘着剤としては、例えば、感圧
接着剤、熱硬化性粘着剤、熱可塑性粘着剤などを用いる
ことができる。これらの粘着剤は、基材の両面、または
片側毎にそれぞれを組み合わせて用いることができる。
従って、粘着層としては、感圧接着剤層、熱硬化性粘着
剤層、熱可塑性粘着剤層などを適宜選択して用いること
ができる。これらの粘着層は、例えば、感圧接着剤、熱
硬化性粘着剤、熱可塑性粘着剤等の粘着剤や、必要に応
じて添加剤や溶媒などを含むコーティング液を基材上に
塗布する方式、適当なセパレータ(剥離紙など)上に前
記コーティング液を塗布して粘着層を形成し、これを被
着体上に転写(移着)する方法など、慣用の方法により
形成できる。
【0028】感圧接着剤層を形成する感圧接着剤として
は、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘
着剤など、公知の汎用粘着剤を使用できる。より具体的
には、感圧接着剤としては、例えば、天然ゴムや合成ゴ
ムをベースポリマーとしたゴム系感圧接着剤;メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルヘキ
シル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル
基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ペンタデ
シル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシ
ル基、ノナデシル基、エイコシル基、などの炭素数が2
0以下のアルキル基を有するアクリル酸ないしメタクリ
ル酸等のアクリル酸系アルキルエステル、アクリル酸、
メタクリル酸、イコタン酸、アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロ
キシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、N−
メチロールアクリルアミド、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、酢酸ビニル、スチレン、イソプレン、ブタジ
エン、イソブチレン、ビニルエーテルなどを主成分とす
るアクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル
系感圧接着剤などが挙げられる。
は、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘
着剤など、公知の汎用粘着剤を使用できる。より具体的
には、感圧接着剤としては、例えば、天然ゴムや合成ゴ
ムをベースポリマーとしたゴム系感圧接着剤;メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルヘキ
シル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル
基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ペンタデ
シル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシ
ル基、ノナデシル基、エイコシル基、などの炭素数が2
0以下のアルキル基を有するアクリル酸ないしメタクリ
ル酸等のアクリル酸系アルキルエステル、アクリル酸、
メタクリル酸、イコタン酸、アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロ
キシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、N−
メチロールアクリルアミド、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、酢酸ビニル、スチレン、イソプレン、ブタジ
エン、イソブチレン、ビニルエーテルなどを主成分とす
るアクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル
系感圧接着剤などが挙げられる。
【0029】また、熱硬化性粘着剤層を形成する熱硬化
性粘着剤としては、例えば、エポキシ系樹脂、不飽和エ
ステル系樹脂、熱硬化性アクリル系樹脂、フェノール系
樹脂などの熱硬化性樹脂を少なくとも1種以上を含有す
る熱硬化性粘着剤を使用できる。熱可塑性粘着剤層を形
成する熱可塑性粘着剤としては、飽和ポリエステル、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ナイロ
ン、イミドなどの熱可塑性樹脂を少なくとも1種以上を
含有する熱可塑性粘着剤が挙げられる。
性粘着剤としては、例えば、エポキシ系樹脂、不飽和エ
ステル系樹脂、熱硬化性アクリル系樹脂、フェノール系
樹脂などの熱硬化性樹脂を少なくとも1種以上を含有す
る熱硬化性粘着剤を使用できる。熱可塑性粘着剤層を形
成する熱可塑性粘着剤としては、飽和ポリエステル、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ナイロ
ン、イミドなどの熱可塑性樹脂を少なくとも1種以上を
含有する熱可塑性粘着剤が挙げられる。
【0030】また、粘着剤は、感圧接着剤、熱硬化性粘
着剤、および熱可塑性粘着剤から選択された少なくとも
2種からなるブレンド系であってもよい。粘着剤には、
必要に応じて、粘着付与剤、架橋剤、軟化剤、可塑剤、
充填剤、老化防止剤、導電剤、熱膨張性微小球、エネル
ギー線反応性化合物など、適宜な添加剤を添加すること
ができる。また、溶媒が用いられていてもよい。
着剤、および熱可塑性粘着剤から選択された少なくとも
2種からなるブレンド系であってもよい。粘着剤には、
必要に応じて、粘着付与剤、架橋剤、軟化剤、可塑剤、
充填剤、老化防止剤、導電剤、熱膨張性微小球、エネル
ギー線反応性化合物など、適宜な添加剤を添加すること
ができる。また、溶媒が用いられていてもよい。
【0031】粘着剤による粘着層の厚さは、グラインド
など応力がかかる研削を行う場合は、ブレ防止、あるい
は回転刃による切断工程でのブレ、粘着剤巻き上げ防止
の観点から300μm以下(例えば、1〜300μ
m)、好ましくは200μm以下(例えば、5〜200
μm)の範囲から選択することができる。
など応力がかかる研削を行う場合は、ブレ防止、あるい
は回転刃による切断工程でのブレ、粘着剤巻き上げ防止
の観点から300μm以下(例えば、1〜300μ
m)、好ましくは200μm以下(例えば、5〜200
μm)の範囲から選択することができる。
【0032】本発明による貼り合わせ方法を、被着体と
しての半導体ウエハや水晶発振子などの研削や切断加工
において用いる場合には、加工後、容易に両面粘着シー
トから被着体が剥離できることが望まれる。その際に
は、容易に粘着力を低下ないし喪失することのできる両
面粘着シート(易剥離性両面粘着シート)の使用が好ま
しい。このような易剥離性両面粘着シートとしては、例
えば、熱膨張性微小球含有粘着層を有する熱剥離型両面
粘着シートや、エネルギー線硬化型粘着層を有するエネ
ルギー線硬化型両面粘着シートなどを好適に用いること
ができる。すなわち、粘着層として、熱膨張性微小球含
有粘着層またはエネルギー線硬化型粘着層を有する両面
粘着シートが好適である。
しての半導体ウエハや水晶発振子などの研削や切断加工
において用いる場合には、加工後、容易に両面粘着シー
トから被着体が剥離できることが望まれる。その際に
は、容易に粘着力を低下ないし喪失することのできる両
面粘着シート(易剥離性両面粘着シート)の使用が好ま
しい。このような易剥離性両面粘着シートとしては、例
えば、熱膨張性微小球含有粘着層を有する熱剥離型両面
粘着シートや、エネルギー線硬化型粘着層を有するエネ
ルギー線硬化型両面粘着シートなどを好適に用いること
ができる。すなわち、粘着層として、熱膨張性微小球含
有粘着層またはエネルギー線硬化型粘着層を有する両面
粘着シートが好適である。
【0033】前記熱剥離型両面粘着シートとしては、基
材の少なくとも片側に熱膨張性微小球含有粘着層を設け
た熱剥離型粘着シートが知られている。該熱剥離型粘着
シートは、粘着層に、熱膨張性微小球を含有させたもの
であり、例えば、特公昭50−13878号公報、同5
1−24534号公報、特開昭56−61468号公
報、同56−61469号公報、同60−252681
号公報等で記載されている。このような熱剥離型粘着シ
ートは、加熱前の接着性と加熱後の剥離性とを両立させ
ることができる。すなわち、加熱することにより熱膨張
性微小球を発泡ないし膨張させて接着力を低下すること
ができ、被着体より容易に剥離することができるように
したものである。該熱剥離型粘着シートは、電子部品製
造工程時の仮固定用途やリサイクル用等のラベル形成な
どで用いられている。
材の少なくとも片側に熱膨張性微小球含有粘着層を設け
た熱剥離型粘着シートが知られている。該熱剥離型粘着
シートは、粘着層に、熱膨張性微小球を含有させたもの
であり、例えば、特公昭50−13878号公報、同5
1−24534号公報、特開昭56−61468号公
報、同56−61469号公報、同60−252681
号公報等で記載されている。このような熱剥離型粘着シ
ートは、加熱前の接着性と加熱後の剥離性とを両立させ
ることができる。すなわち、加熱することにより熱膨張
性微小球を発泡ないし膨張させて接着力を低下すること
ができ、被着体より容易に剥離することができるように
したものである。該熱剥離型粘着シートは、電子部品製
造工程時の仮固定用途やリサイクル用等のラベル形成な
どで用いられている。
【0034】本発明では、基材の一方の面に熱膨張性微
小球含有粘着層が設けられ、他方の面(熱膨張性微小球
含有粘着層が設けられていない側の面)に、熱膨張性微
小球含有粘着層、感圧接着剤層、熱硬化性粘着剤層、熱
可塑性粘着剤層又はエネルギー線硬化型粘着層等の粘着
層のうちいずれか1つを設けたものを熱剥離型両面粘着
シートとして好適に用いることができる。すなわち、少
なくとも一方の粘着層が熱膨張性微小球含有粘着層であ
る両面粘着シートを用いることができる。
小球含有粘着層が設けられ、他方の面(熱膨張性微小球
含有粘着層が設けられていない側の面)に、熱膨張性微
小球含有粘着層、感圧接着剤層、熱硬化性粘着剤層、熱
可塑性粘着剤層又はエネルギー線硬化型粘着層等の粘着
層のうちいずれか1つを設けたものを熱剥離型両面粘着
シートとして好適に用いることができる。すなわち、少
なくとも一方の粘着層が熱膨張性微小球含有粘着層であ
る両面粘着シートを用いることができる。
【0035】より具体的には、熱膨張性微小球含有粘着
層は、少なくとも、粘着性を付与するための粘着剤と、
熱膨張性を付与するための熱膨張性微小球(マイクロカ
プセル)とを含んでいる。そのため、加熱して、熱膨張
性微小球を発泡及び/又は膨張処理することにより、熱
膨張性微小球含有粘着層と被着体との接着面積を減少さ
せることができるので、粘着シートを容易に剥離するこ
とが可能となる。このような熱膨張性微小球としては、
例えば、イソブタン、プロパン、ペンタンなどの、加熱
により容易にガス化して膨張する物質を、弾性を有する
殻内に内包させた微小球であればよい。前記殻は、熱溶
融性物質や熱膨張により破壊する物質で形成される場合
が多い。前記殻を形成する物質として、例えば、塩化ビ
ニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアル
コール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リスルホンなどが挙げられる。熱膨張性微小球は、慣用
の方法、例えば、コアセルベーション法、界面重合法、
インサイト重合法などにより製造できる。なお、熱膨張
性微小球には、例えば、マツモトマイクロスフェア[商
品名、松本油脂製薬(株)製]などの市販品もある。
層は、少なくとも、粘着性を付与するための粘着剤と、
熱膨張性を付与するための熱膨張性微小球(マイクロカ
プセル)とを含んでいる。そのため、加熱して、熱膨張
性微小球を発泡及び/又は膨張処理することにより、熱
膨張性微小球含有粘着層と被着体との接着面積を減少さ
せることができるので、粘着シートを容易に剥離するこ
とが可能となる。このような熱膨張性微小球としては、
例えば、イソブタン、プロパン、ペンタンなどの、加熱
により容易にガス化して膨張する物質を、弾性を有する
殻内に内包させた微小球であればよい。前記殻は、熱溶
融性物質や熱膨張により破壊する物質で形成される場合
が多い。前記殻を形成する物質として、例えば、塩化ビ
ニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアル
コール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リスルホンなどが挙げられる。熱膨張性微小球は、慣用
の方法、例えば、コアセルベーション法、界面重合法、
インサイト重合法などにより製造できる。なお、熱膨張
性微小球には、例えば、マツモトマイクロスフェア[商
品名、松本油脂製薬(株)製]などの市販品もある。
【0036】なお、加熱処理により熱膨張性微小球含有
粘着層の接着力を効率よく低下させるため、体積膨張率
が5倍以上、特に10倍以上となるまで破裂しない適度
な強度を有する熱膨張性微小球が好ましい。
粘着層の接着力を効率よく低下させるため、体積膨張率
が5倍以上、特に10倍以上となるまで破裂しない適度
な強度を有する熱膨張性微小球が好ましい。
【0037】熱膨張性微小球の配合量は、粘着層の膨張
倍率や接着力の低下性などに応じて適宜設定しうるが、
一般には熱膨張性微小球含有粘着層を形成するベースポ
リマー100重量部に対して、例えば1〜150重量
部、好ましくは10〜130重量部、さらに好ましくは
25〜100重量部である。
倍率や接着力の低下性などに応じて適宜設定しうるが、
一般には熱膨張性微小球含有粘着層を形成するベースポ
リマー100重量部に対して、例えば1〜150重量
部、好ましくは10〜130重量部、さらに好ましくは
25〜100重量部である。
【0038】熱膨張性微小球含有粘着層を形成する粘着
剤としては、加熱時に熱膨張性微小球の発泡及び/又は
膨張を許容するゴム系材料や樹脂等をベースとする慣用
乃至公知の感圧接着剤、好ましくは熱膨張性微小球の発
泡及び/又は膨張を可及的に拘束しないようなものが用
いられる。このような感圧接着剤としては、例えば、前
記例示の感圧接着剤[例えば、天然ゴムや各種の合成ゴ
ム等のゴム系感圧接着剤;シリコーン系感圧接着剤;
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとこのエステルに
対して共重合可能な他の不飽和単量体との共重合体等の
アクリル系感圧接着剤等]が挙げられる。なお熱膨張性
微小球粘着層は、加熱前には被着体に強固に接着する
が、加熱処理後に接着力が低下するという特徴を持つ感
圧接着剤を有するものが好ましい。
剤としては、加熱時に熱膨張性微小球の発泡及び/又は
膨張を許容するゴム系材料や樹脂等をベースとする慣用
乃至公知の感圧接着剤、好ましくは熱膨張性微小球の発
泡及び/又は膨張を可及的に拘束しないようなものが用
いられる。このような感圧接着剤としては、例えば、前
記例示の感圧接着剤[例えば、天然ゴムや各種の合成ゴ
ム等のゴム系感圧接着剤;シリコーン系感圧接着剤;
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとこのエステルに
対して共重合可能な他の不飽和単量体との共重合体等の
アクリル系感圧接着剤等]が挙げられる。なお熱膨張性
微小球粘着層は、加熱前には被着体に強固に接着する
が、加熱処理後に接着力が低下するという特徴を持つ感
圧接着剤を有するものが好ましい。
【0039】熱膨張性微小球粘着層には、上記成分の
他、粘着付与剤などの適宜な添加剤が配合されていても
よい。
他、粘着付与剤などの適宜な添加剤が配合されていても
よい。
【0040】熱膨張性微小球粘着層は、例えば、熱膨張
性微小球、粘着剤、さらに必要に応じて添加剤、溶媒等
を含むコーティング液を基材上に塗布する方式、適当な
セパレータ(剥離紙など)上に前記コーティング液を塗
布して熱膨張性微小球粘着層を形成し、これを被着体上
に転写(移着)する方法など、慣用の方法により形成で
きる。
性微小球、粘着剤、さらに必要に応じて添加剤、溶媒等
を含むコーティング液を基材上に塗布する方式、適当な
セパレータ(剥離紙など)上に前記コーティング液を塗
布して熱膨張性微小球粘着層を形成し、これを被着体上
に転写(移着)する方法など、慣用の方法により形成で
きる。
【0041】また、エネルギー線硬化型両面粘着シート
としては、基材の片側にエネルギー線照射により硬化し
得るエネルギー線硬化型粘着層を設け、もう一方の面に
は感圧接着剤層、熱硬化性粘着剤層、熱可塑性粘着剤
層、熱膨張性微小球含有粘着層又はエネルギー線硬化型
粘着層等の粘着層のうちいずれか1つを設けたものを使
用することができる。すなわち、少なくとも一方の粘着
層がエネルギー線硬化型粘着層である両面粘着シートを
用いることができる。ただし、エネルギー線硬化型両面
粘着シートを使用する場合は、少なくとも一方の被着体
が硬化に必要なエネルギー線を透過し得る材質で構成さ
れていることが重要である。
としては、基材の片側にエネルギー線照射により硬化し
得るエネルギー線硬化型粘着層を設け、もう一方の面に
は感圧接着剤層、熱硬化性粘着剤層、熱可塑性粘着剤
層、熱膨張性微小球含有粘着層又はエネルギー線硬化型
粘着層等の粘着層のうちいずれか1つを設けたものを使
用することができる。すなわち、少なくとも一方の粘着
層がエネルギー線硬化型粘着層である両面粘着シートを
用いることができる。ただし、エネルギー線硬化型両面
粘着シートを使用する場合は、少なくとも一方の被着体
が硬化に必要なエネルギー線を透過し得る材質で構成さ
れていることが重要である。
【0042】エネルギー線硬化型粘着層は、粘着性を有
するとともに、エネルギー線により硬化することができ
る。該エネルギー線による硬化により、接着力が低下す
る。このようなエネルギー線硬化型粘着層は、エネルギ
ー線硬化性を付与するためのエネルギー線硬化性化合物
(又はエネルギー線硬化性樹脂)を含有している。ま
た、エネルギー線硬化型粘着層は、エネルギー線照射後
には弾性体となるのが好ましい。このような観点から、
エネルギー線硬化型粘着層は、エネルギー線硬化性化合
物(又はエネルギー線硬化性樹脂)を粘弾性を有する母
剤中に配合した組成物により構成するのが好ましい。
するとともに、エネルギー線により硬化することができ
る。該エネルギー線による硬化により、接着力が低下す
る。このようなエネルギー線硬化型粘着層は、エネルギ
ー線硬化性を付与するためのエネルギー線硬化性化合物
(又はエネルギー線硬化性樹脂)を含有している。ま
た、エネルギー線硬化型粘着層は、エネルギー線照射後
には弾性体となるのが好ましい。このような観点から、
エネルギー線硬化型粘着層は、エネルギー線硬化性化合
物(又はエネルギー線硬化性樹脂)を粘弾性を有する母
剤中に配合した組成物により構成するのが好ましい。
【0043】前記母剤としては、例えば、天然ゴムや合
成ゴムあるいはそれらを用いたゴム系粘着剤、シリコー
ンゴムあるいはその粘着剤、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸のメチルエス
テル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピ
ルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、ヘ
キシルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシ
ルエステル、イソオクチルエステル、イソデシルエステ
ル、ドデシルエステルなどのC1-20アルキルエステルな
ど]の単独又は共重合体や該(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルと他のモノマー[例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水マ
レイン酸などのカルボキシル基若しくは酸無水物基含有
モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルな
どのヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸
などのスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチ
ルアクリロイルホスフェートなどのリン酸基含有モノマ
ー;(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマ
ー;(メタ)アクリル酸アミノエチルなどのアミノ基含
有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチルなどの
アルコキシ基含有モノマー;N−シクロヘキシルマレイ
ミドなどのイミド基含有モノマー;酢酸ビニルなどのビ
ニルエステル類;N−ビニルピロリドンなどのビニル基
含有複素環化合物;スチレン、α−メチルスチレンなど
のスチレン系モノマー;アクリロニトリルなどのシアノ
基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルなどの
エポキシ基含有アクリル系モノマー;ビニルエーテルな
どのビニルエーテル系モノマー等]との共重合体からな
るアクリル系樹脂あるいはその粘着剤、ポリウレタン系
樹脂やその粘着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体な
ど、適宜な粘弾性を有する有機粘弾性体を用いることが
できる。好ましい母剤にはアクリル系粘着剤などの粘着
物質が含まれる。母剤は1種の成分で構成してもよく、
2種以上の成分で構成してもよい。
成ゴムあるいはそれらを用いたゴム系粘着剤、シリコー
ンゴムあるいはその粘着剤、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸のメチルエス
テル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピ
ルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、ヘ
キシルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシ
ルエステル、イソオクチルエステル、イソデシルエステ
ル、ドデシルエステルなどのC1-20アルキルエステルな
ど]の単独又は共重合体や該(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルと他のモノマー[例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水マ
レイン酸などのカルボキシル基若しくは酸無水物基含有
モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルな
どのヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸
などのスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチ
ルアクリロイルホスフェートなどのリン酸基含有モノマ
ー;(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマ
ー;(メタ)アクリル酸アミノエチルなどのアミノ基含
有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチルなどの
アルコキシ基含有モノマー;N−シクロヘキシルマレイ
ミドなどのイミド基含有モノマー;酢酸ビニルなどのビ
ニルエステル類;N−ビニルピロリドンなどのビニル基
含有複素環化合物;スチレン、α−メチルスチレンなど
のスチレン系モノマー;アクリロニトリルなどのシアノ
基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルなどの
エポキシ基含有アクリル系モノマー;ビニルエーテルな
どのビニルエーテル系モノマー等]との共重合体からな
るアクリル系樹脂あるいはその粘着剤、ポリウレタン系
樹脂やその粘着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体な
ど、適宜な粘弾性を有する有機粘弾性体を用いることが
できる。好ましい母剤にはアクリル系粘着剤などの粘着
物質が含まれる。母剤は1種の成分で構成してもよく、
2種以上の成分で構成してもよい。
【0044】エネルギー線硬化型粘着層をエネルギー線
硬化させるためのエネルギー線硬化性化合物としては、
可視光線、紫外線、電子線などのエネルギー線により硬
化可能なものであれば特に限定されないが、エネルギー
線照射後のエネルギー線硬化型粘着層の3次元網状化が
効率よくなされるものが好ましい。エネルギー線硬化性
化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用
できる。
硬化させるためのエネルギー線硬化性化合物としては、
可視光線、紫外線、電子線などのエネルギー線により硬
化可能なものであれば特に限定されないが、エネルギー
線照射後のエネルギー線硬化型粘着層の3次元網状化が
効率よくなされるものが好ましい。エネルギー線硬化性
化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用
できる。
【0045】エネルギー線硬化性化合物の具体的な例と
して、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノ
ヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート等が挙げら
れる。
して、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノ
ヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート等が挙げら
れる。
【0046】エネルギー線硬化性化合物としてエネルギ
ー線硬化性樹脂を用いてもよく、該エネルギー線硬化性
樹脂としては、例えば、分子末端に(メタ)アクリロイ
ル基を有するエステル(メタ)アクリレート、ウレタン
(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、メラミン(メタ)アクリレート、アクリル樹脂(メ
タ)アクリレート、分子末端にアリル基を有するチオー
ル−エン付加型樹脂や光カチオン重合型樹脂、ポリビニ
ルシンナマート等のシンナモイル基含有ポリマー、ジア
ゾ化したアミノノボラック樹脂やアクリルアミド型ポリ
マーなど、感光性反応基含有ポリマーあるいはオリゴマ
ーなどが挙げられる。さらに高エネルギー線で反応する
ポリマーとしては、エポキシ化ポリブタジエン、不飽和
ポリエステル、ポリグリシジルメタクリレート、ポリア
クリルアミド、ポリビニルシロキサンなどが挙げられ
る。なお、エネルギー線硬化性樹脂を使用する場合に
は、前記母剤は必ずしも必要でない。
ー線硬化性樹脂を用いてもよく、該エネルギー線硬化性
樹脂としては、例えば、分子末端に(メタ)アクリロイ
ル基を有するエステル(メタ)アクリレート、ウレタン
(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、メラミン(メタ)アクリレート、アクリル樹脂(メ
タ)アクリレート、分子末端にアリル基を有するチオー
ル−エン付加型樹脂や光カチオン重合型樹脂、ポリビニ
ルシンナマート等のシンナモイル基含有ポリマー、ジア
ゾ化したアミノノボラック樹脂やアクリルアミド型ポリ
マーなど、感光性反応基含有ポリマーあるいはオリゴマ
ーなどが挙げられる。さらに高エネルギー線で反応する
ポリマーとしては、エポキシ化ポリブタジエン、不飽和
ポリエステル、ポリグリシジルメタクリレート、ポリア
クリルアミド、ポリビニルシロキサンなどが挙げられ
る。なお、エネルギー線硬化性樹脂を使用する場合に
は、前記母剤は必ずしも必要でない。
【0047】エネルギー線硬化性化合物の配合量は、例
えば、母剤100重量部に対して、5〜500重量部程
度、好ましくは15〜300重量部、さらに好ましくは
20〜150重量部程度の範囲である。また、エネルギ
ー線硬化型粘着層のエネルギー線照射後における動的弾
性率が、20℃において、せん断貯蔵弾性率5×10 6
〜1×1010Pa(周波数:1Hz、サンプル:厚さ
1.5mmフィルム状)であると、優れた切断作業性と
加熱剥離性との両立が可能となる。この貯蔵弾性率は、
エネルギー線硬化性化合物の種類や配合量、エネルギー
線照射条件などを適宜選択することにより調整できる。
えば、母剤100重量部に対して、5〜500重量部程
度、好ましくは15〜300重量部、さらに好ましくは
20〜150重量部程度の範囲である。また、エネルギ
ー線硬化型粘着層のエネルギー線照射後における動的弾
性率が、20℃において、せん断貯蔵弾性率5×10 6
〜1×1010Pa(周波数:1Hz、サンプル:厚さ
1.5mmフィルム状)であると、優れた切断作業性と
加熱剥離性との両立が可能となる。この貯蔵弾性率は、
エネルギー線硬化性化合物の種類や配合量、エネルギー
線照射条件などを適宜選択することにより調整できる。
【0048】エネルギー線硬化型粘着層には、上記成分
のほか、エネルギー線硬化性化合物を硬化させるための
エネルギー線重合開始剤、及びエネルギー線硬化前後に
適切な粘弾性を得るために、熱重合開始剤、架橋剤、粘
着付与剤、加硫剤等の適宜な添加剤が必要に応じて配合
される。なお、前記エネルギー線重合開始剤とともにエ
ネルギー線重合促進剤を併用してもよい。
のほか、エネルギー線硬化性化合物を硬化させるための
エネルギー線重合開始剤、及びエネルギー線硬化前後に
適切な粘弾性を得るために、熱重合開始剤、架橋剤、粘
着付与剤、加硫剤等の適宜な添加剤が必要に応じて配合
される。なお、前記エネルギー線重合開始剤とともにエ
ネルギー線重合促進剤を併用してもよい。
【0049】エネルギー線硬化型粘着層は、例えば、エ
ネルギー線硬化性樹脂、あるいは母剤、エネルギー線重
合性化合物、及びエネルギー線重合開始剤、さらに必要
に応じて添加剤、溶媒等を含むコーティング液を基材上
に塗布する方式、適当なセパレータ(剥離紙など)上に
前記コーティング液を塗布してエネルギー線硬化型粘着
層を形成し、これを被着体上に転写(移着)する方法な
ど、慣用の方法により形成できる。
ネルギー線硬化性樹脂、あるいは母剤、エネルギー線重
合性化合物、及びエネルギー線重合開始剤、さらに必要
に応じて添加剤、溶媒等を含むコーティング液を基材上
に塗布する方式、適当なセパレータ(剥離紙など)上に
前記コーティング液を塗布してエネルギー線硬化型粘着
層を形成し、これを被着体上に転写(移着)する方法な
ど、慣用の方法により形成できる。
【0050】本発明では、両面粘着シートは、セパレー
タにより、粘着層が保護されていてもよい。該セパレー
タは、実用に供するまで粘着層を保護する保護材として
機能し、両面粘着シートを被着体に貼着する際に剥がさ
れる。セパレータとしては、例えば、シリコーン系樹
脂、長鎖アルキルアクリレート系樹脂、フッ素系樹脂な
どで代表される剥離剤により表面コートしたプラスチッ
クフィルムや紙等からなる基材、あるいはポリエチレン
やポリプロピレンなどの無極性ポリマーからなる粘着性
の小さい基材などを使用できる。セパレータは、基材レ
ス両面粘着シートにおける離型フィルムもしくはシート
(すなわち、被着体に粘着層を転写(移着)する際の仮
支持体)として、用いることができる。なお、セパレー
タは必ずしも設けなくてもよい。
タにより、粘着層が保護されていてもよい。該セパレー
タは、実用に供するまで粘着層を保護する保護材として
機能し、両面粘着シートを被着体に貼着する際に剥がさ
れる。セパレータとしては、例えば、シリコーン系樹
脂、長鎖アルキルアクリレート系樹脂、フッ素系樹脂な
どで代表される剥離剤により表面コートしたプラスチッ
クフィルムや紙等からなる基材、あるいはポリエチレン
やポリプロピレンなどの無極性ポリマーからなる粘着性
の小さい基材などを使用できる。セパレータは、基材レ
ス両面粘着シートにおける離型フィルムもしくはシート
(すなわち、被着体に粘着層を転写(移着)する際の仮
支持体)として、用いることができる。なお、セパレー
タは必ずしも設けなくてもよい。
【0051】こうして得られる両面粘着シートは、例え
ば、所望の加工を施す前の半導体ウエハなどの被着体
を、支持体(ガラスウエハ等の台座ウエハなど)に固定
させる際に用いることができる。特に、両面粘着シート
として熱剥離型両面粘着シートやエネルギー線硬化型両
面粘着シートを用いると、加工を施した後、加熱やエネ
ルギー線の照射等により、粘着層による粘着力を低下又
は消失させて、前記半導体ウエハ等の被着体、及び/又
は台座ウエハ等の支持体から容易に両面粘着シートを剥
離させることができる。
ば、所望の加工を施す前の半導体ウエハなどの被着体
を、支持体(ガラスウエハ等の台座ウエハなど)に固定
させる際に用いることができる。特に、両面粘着シート
として熱剥離型両面粘着シートやエネルギー線硬化型両
面粘着シートを用いると、加工を施した後、加熱やエネ
ルギー線の照射等により、粘着層による粘着力を低下又
は消失させて、前記半導体ウエハ等の被着体、及び/又
は台座ウエハ等の支持体から容易に両面粘着シートを剥
離させることができる。
【0052】従って、本発明の貼り合わせ方法を用いれ
ば、2つの被着体を両面粘着シートに貼り合わせた場
合、被着体と粘着層との界面に気泡の混入がないように
貼り合わせて、より強固に密着させて貼り合わせること
ができ、仮固定あるいは半永久的に接着保持することが
できる。
ば、2つの被着体を両面粘着シートに貼り合わせた場
合、被着体と粘着層との界面に気泡の混入がないように
貼り合わせて、より強固に密着させて貼り合わせること
ができ、仮固定あるいは半永久的に接着保持することが
できる。
【0053】本発明では、被着体としては、特に制限さ
れず、例えば、容易に変形されるような変形型被着体で
あってもよく、変形することが困難である非変形型被着
体(半導体ウエハなど)であってもよい。本発明の貼り
合わせ方法では、両面粘着シートの粘着層と被着体との
界面に気泡の混入がない貼り合わせユニットを形成でき
るので、前記界面に気泡が混入していると悪影響が及ぼ
されるようなものに対して優れた効果を発揮することが
できる。例えば、半導体ウエハは、前述のように、支持
板(例えば台座ウエハなど)に粘着層を介して貼り合わ
せられた後に研削(グラインド研削)する場合があり、
この際にウエハと粘着層との界面に気泡が混入している
と、研削の際にクラックや反りが生じやすい。しかし、
本発明の貼り合わせ方法によれば、両面粘着シートの粘
着層と被着体との界面に気泡を存在させない状態で、被
着体を粘着層に貼り合わせることができるので、被着体
として半導体ウエハを用いてサポートウエハ法により半
導体ウエハを研削(グラインド研削)しても、該研削時
にクラックや反りが生じることを防止することができ
る。
れず、例えば、容易に変形されるような変形型被着体で
あってもよく、変形することが困難である非変形型被着
体(半導体ウエハなど)であってもよい。本発明の貼り
合わせ方法では、両面粘着シートの粘着層と被着体との
界面に気泡の混入がない貼り合わせユニットを形成でき
るので、前記界面に気泡が混入していると悪影響が及ぼ
されるようなものに対して優れた効果を発揮することが
できる。例えば、半導体ウエハは、前述のように、支持
板(例えば台座ウエハなど)に粘着層を介して貼り合わ
せられた後に研削(グラインド研削)する場合があり、
この際にウエハと粘着層との界面に気泡が混入している
と、研削の際にクラックや反りが生じやすい。しかし、
本発明の貼り合わせ方法によれば、両面粘着シートの粘
着層と被着体との界面に気泡を存在させない状態で、被
着体を粘着層に貼り合わせることができるので、被着体
として半導体ウエハを用いてサポートウエハ法により半
導体ウエハを研削(グラインド研削)しても、該研削時
にクラックや反りが生じることを防止することができ
る。
【0054】特に、両面粘着テープとして、熱剥離型両
面粘着シートやエネルギー線硬化型両面粘着シートを用
いた場合は、薄層化した半導体ウエハをチップ状に切断
した後も、加熱やエネルギー線の照射等により、容易に
粘着テープから前記チップ状の半導体ウエハを剥離する
ことができ、剥離時に半導体ウエハに反りが生じること
を防止することができる。従って、従来よりも薄型チッ
プの製造歩留まりを飛躍的に向上させることが可能とな
る。
面粘着シートやエネルギー線硬化型両面粘着シートを用
いた場合は、薄層化した半導体ウエハをチップ状に切断
した後も、加熱やエネルギー線の照射等により、容易に
粘着テープから前記チップ状の半導体ウエハを剥離する
ことができ、剥離時に半導体ウエハに反りが生じること
を防止することができる。従って、従来よりも薄型チッ
プの製造歩留まりを飛躍的に向上させることが可能とな
る。
【0055】以上より、本発明の貼り合わせ方法は、半
導体ウエハに係るいわゆるサポートウエハ法において、
半導体ウエハと、台座ウエハ等の支持板とを両面粘着シ
ート(両面粘着テープなど)により貼り合わせる方法等
として極めて有用である。
導体ウエハに係るいわゆるサポートウエハ法において、
半導体ウエハと、台座ウエハ等の支持板とを両面粘着シ
ート(両面粘着テープなど)により貼り合わせる方法等
として極めて有用である。
【0056】なお、本発明において、両面粘着シートと
して熱剥離型両面粘着シートを用いた場合、仮貼り合わ
せ後に加圧する際に加熱する温度としては、熱膨張性微
小球の熱膨張温度以下の温度であることが重要である。
して熱剥離型両面粘着シートを用いた場合、仮貼り合わ
せ後に加圧する際に加熱する温度としては、熱膨張性微
小球の熱膨張温度以下の温度であることが重要である。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、両面粘着シートを介し
て2つの被着体を、被着体と粘着層との界面に気泡を混
入させないで貼り合わせることができるので、より高い
密着性で被着体を貼り合わせることができる。特に、被
着体が半導体ウエハである場合、ウエハを薄層化しても
クラックや反りを生じさせることがない。しかも、両面
粘着テープとして熱剥離型両面粘着シートやエネルギー
線硬化型両面粘着シートを用いた場合は、薄層化した半
導体ウエハをチップ状に切断した後も、容易に粘着テー
プから剥離することができ、半導体ウエハに損傷を生じ
させない。
て2つの被着体を、被着体と粘着層との界面に気泡を混
入させないで貼り合わせることができるので、より高い
密着性で被着体を貼り合わせることができる。特に、被
着体が半導体ウエハである場合、ウエハを薄層化しても
クラックや反りを生じさせることがない。しかも、両面
粘着テープとして熱剥離型両面粘着シートやエネルギー
線硬化型両面粘着シートを用いた場合は、薄層化した半
導体ウエハをチップ状に切断した後も、容易に粘着テー
プから剥離することができ、半導体ウエハに損傷を生じ
させない。
【0058】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定さ
れるものではない。 (実施例1)厚さ300μmの6インチガラスウエハに
熱剥離型両面粘着シート(商品名:リバアルファNo.
3195M#100[120℃剥離タイプ、熱膨張性微
小球含有粘着層と感圧接着剤層とを有する両面粘着タイ
プの粘着シート、日東電工(株)製]の感圧接着剤層
(感圧粘着層)面を貼り合わせて、貼り合わせユニット
Aを得た。次に、ロール圧着式真空ラミネーター(テス
ト機)中に厚さ600μmのシリコーンウエハを載置
し、減圧度(真空度)6.67×102Pa(5tor
r)、温度60℃の雰囲気下で、前記貼り合わせユニッ
トAの熱膨張性微小球含有粘着層(熱剥離性粘着層)と
シリコーンウエハとをロール圧着により貼り合わせて、
貼り合わせユニットBを得た。高圧乾燥機(製品名:Y
K−200、栗原製作所製)中に前記貼り合わせユニッ
トBを載置し、温度50℃、圧力4.9×105Pa
(5kgf/cm2)(ゲージ圧)雰囲気下で15分間
加熱加圧処理を行い、貼り合わせユニットCを得た。
説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定さ
れるものではない。 (実施例1)厚さ300μmの6インチガラスウエハに
熱剥離型両面粘着シート(商品名:リバアルファNo.
3195M#100[120℃剥離タイプ、熱膨張性微
小球含有粘着層と感圧接着剤層とを有する両面粘着タイ
プの粘着シート、日東電工(株)製]の感圧接着剤層
(感圧粘着層)面を貼り合わせて、貼り合わせユニット
Aを得た。次に、ロール圧着式真空ラミネーター(テス
ト機)中に厚さ600μmのシリコーンウエハを載置
し、減圧度(真空度)6.67×102Pa(5tor
r)、温度60℃の雰囲気下で、前記貼り合わせユニッ
トAの熱膨張性微小球含有粘着層(熱剥離性粘着層)と
シリコーンウエハとをロール圧着により貼り合わせて、
貼り合わせユニットBを得た。高圧乾燥機(製品名:Y
K−200、栗原製作所製)中に前記貼り合わせユニッ
トBを載置し、温度50℃、圧力4.9×105Pa
(5kgf/cm2)(ゲージ圧)雰囲気下で15分間
加熱加圧処理を行い、貼り合わせユニットCを得た。
【0059】(実施例2)両面粘着シートとして、感圧
型両面粘着テープ(商品名:No.5915、基材レス
両面感圧粘着テープ、日東電工(株)製)を用いたこと
以外は、実施例1と同様の操作により、ガラスウエハ、
感圧型両面粘着テープ(商品名:No.5915)、シ
リコーンウエハから成る3層の貼り合わせユニットDを
得た。次に実施例1と同様の加熱加圧処理を貼り合わせ
ユニットDに施し、貼り合わせユニットEを得た。
型両面粘着テープ(商品名:No.5915、基材レス
両面感圧粘着テープ、日東電工(株)製)を用いたこと
以外は、実施例1と同様の操作により、ガラスウエハ、
感圧型両面粘着テープ(商品名:No.5915)、シ
リコーンウエハから成る3層の貼り合わせユニットDを
得た。次に実施例1と同様の加熱加圧処理を貼り合わせ
ユニットDに施し、貼り合わせユニットEを得た。
【0060】(実施例3)貼り合わせユニットAとシリ
コーンウエハとの貼り合わせを、減圧度(真空度)3.
33×104Pa(250torr)で行ったこと以外
は、実施例1と同様の操作により、貼り合わせユニット
Fを得た。次に、実施例1と同様の加熱加圧処理を貼り
合わせユニットFに行い、貼り合わせユニットGを得
た。
コーンウエハとの貼り合わせを、減圧度(真空度)3.
33×104Pa(250torr)で行ったこと以外
は、実施例1と同様の操作により、貼り合わせユニット
Fを得た。次に、実施例1と同様の加熱加圧処理を貼り
合わせユニットFに行い、貼り合わせユニットGを得
た。
【0061】(比較例1)実施例1で得られた、貼り合
わせユニットBを用いた。すなわち、貼り合わせユニッ
トには加熱加圧処理が行われておらず、このこと以外
は、実施例1と同様である。
わせユニットBを用いた。すなわち、貼り合わせユニッ
トには加熱加圧処理が行われておらず、このこと以外
は、実施例1と同様である。
【0062】(比較例2)実施例2で得られた、貼り合
わせユニットDを用いた。すなわち、貼り合わせユニッ
トには加熱加圧処理が行われておらず、このこと以外
は、実施例2と同様である。
わせユニットDを用いた。すなわち、貼り合わせユニッ
トには加熱加圧処理が行われておらず、このこと以外
は、実施例2と同様である。
【0063】(比較例3)実施例3で得られた、貼り合
わせユニットFを用いた。すなわち、貼り合わせユニッ
トには加熱加圧処理が行われておらず、このこと以外
は、実施例3と同様である。
わせユニットFを用いた。すなわち、貼り合わせユニッ
トには加熱加圧処理が行われておらず、このこと以外
は、実施例3と同様である。
【0064】(評価)実施例1により得られた「貼り合
わせユニットC」、実施例2により得られた「貼り合わ
せユニットE」、実施例3により得られた「貼り合わせ
ユニットG」、比較例1により得られた「貼り合わせユ
ニットB」、比較例2により得られた「貼り合わせユニ
ットD」、比較例3により得られた「貼り合わせユニッ
トF」の貼り合わせ界面をガラスウエハ側から目視によ
り確認し、界面における気泡の有無を評価したところ、
表1に示される結果が得られた。
わせユニットC」、実施例2により得られた「貼り合わ
せユニットE」、実施例3により得られた「貼り合わせ
ユニットG」、比較例1により得られた「貼り合わせユ
ニットB」、比較例2により得られた「貼り合わせユニ
ットD」、比較例3により得られた「貼り合わせユニッ
トF」の貼り合わせ界面をガラスウエハ側から目視によ
り確認し、界面における気泡の有無を評価したところ、
表1に示される結果が得られた。
【0065】表1より、ロール圧着のみの貼り合わせユ
ニットB、DおよびFにはウエハと粘着面が密着してお
らず、界面に気泡が存在していた。一方、実施例1及び
2に係る貼り合わせユニット(すなわち、加熱加圧処理
した貼り合わせユニットCおよびE)には、ウエハと粘
着層との界面に気泡は存在しなかった。また、実施例3
に係る貼り合わせユニット(すなわち、仮貼り合わせ時
の減圧度が低い貼り合わせユニットG)は、加熱加圧処
理を行った後も気泡が若干存在していたが、比較例3に
係る貼り合わせユニット(すなわち、貼り合わせユニッ
トF)よりも気泡の量は少なかった。
ニットB、DおよびFにはウエハと粘着面が密着してお
らず、界面に気泡が存在していた。一方、実施例1及び
2に係る貼り合わせユニット(すなわち、加熱加圧処理
した貼り合わせユニットCおよびE)には、ウエハと粘
着層との界面に気泡は存在しなかった。また、実施例3
に係る貼り合わせユニット(すなわち、仮貼り合わせ時
の減圧度が低い貼り合わせユニットG)は、加熱加圧処
理を行った後も気泡が若干存在していたが、比較例3に
係る貼り合わせユニット(すなわち、貼り合わせユニッ
トF)よりも気泡の量は少なかった。
【0066】さらに、実施例1〜3及び比較例1〜3に
係る各貼り合わせユニットのシリコーンウエハをDIS
CO製DFG840により厚さ60μmまで研削し、各
貼り合わせユニットについて、反りやウエハにおけるク
ラック(ウエハクラック)の有無を目視により確認した
ところ、表1に示される結果が得られた。
係る各貼り合わせユニットのシリコーンウエハをDIS
CO製DFG840により厚さ60μmまで研削し、各
貼り合わせユニットについて、反りやウエハにおけるク
ラック(ウエハクラック)の有無を目視により確認した
ところ、表1に示される結果が得られた。
【0067】表1より、全ての貼り合わせユニットにつ
いて、反りは認められなかった。また、実施例1に係る
貼り合わせユニットCおよび実施例2に係る貼り合わせ
ユニットEには、クラックさえも認められなかった。し
かし、比較例1〜3に係る貼り合わせユニットB、D、
Fにはウエハクラックが発生していた。なお、実施例3
に係る貼り合わせユニットGにはウエハクラックが発生
したが、比較例3に係る貼り合わせユニットF(加熱加
圧処理をしていないもの)よりもウエハクラックの数は
少なかった。
いて、反りは認められなかった。また、実施例1に係る
貼り合わせユニットCおよび実施例2に係る貼り合わせ
ユニットEには、クラックさえも認められなかった。し
かし、比較例1〜3に係る貼り合わせユニットB、D、
Fにはウエハクラックが発生していた。なお、実施例3
に係る貼り合わせユニットGにはウエハクラックが発生
したが、比較例3に係る貼り合わせユニットF(加熱加
圧処理をしていないもの)よりもウエハクラックの数は
少なかった。
【0068】
【表1】
【0069】さらにまた、貼り合わせユニットCおよび
E(実施例1及び2に係る貼り合わせユニット)を、前
記グラインド処理後、回転刃により研削ウエハを15m
m角チップに切断した。ユニットCは、さらに、乾燥機
中135℃雰囲気下で10分間加熱処理を行った後、ユ
ニットCおよびEのチップの垂直剥離力を測定した。そ
の結果、ユニットCのチップ剥離力は0.05N/15
mm2以下であったのに対して、ユニットEのチップは
剥離することができなかった。
E(実施例1及び2に係る貼り合わせユニット)を、前
記グラインド処理後、回転刃により研削ウエハを15m
m角チップに切断した。ユニットCは、さらに、乾燥機
中135℃雰囲気下で10分間加熱処理を行った後、ユ
ニットCおよびEのチップの垂直剥離力を測定した。そ
の結果、ユニットCのチップ剥離力は0.05N/15
mm2以下であったのに対して、ユニットEのチップは
剥離することができなかった。
【図1】本発明の両面粘着シートの貼り合わせ方法によ
り貼り合わせられた2つの被着体及び両面粘着シートか
らなる3層の積層体の貼り合わせ構造の一例を示す概略
断面図である。
り貼り合わせられた2つの被着体及び両面粘着シートか
らなる3層の積層体の貼り合わせ構造の一例を示す概略
断面図である。
1 両面粘着シート 2 被着体(A) 3 被着体(B)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 秋桐 大阪府茨木市下穂積一丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 有満 幸生 大阪府茨木市下穂積一丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 佐藤 正明 大阪府茨木市下穂積一丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 川西 道朗 大阪府茨木市下穂積一丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA01 AA02 AA05 AA09 AA10 AA11 AA12 AA13 AA14 AA15 AA16 AB01 AB06 CA02 CA03 CA06 CA08 CC02 EA05 FA08 4J040 CA001 DD031 DF001 EB051 EC001 ED111 EF001 EG001 EK001 JA09 JB09 KA42 MB03 NA19 NA20 PA20 PB19 PB22
Claims (8)
- 【請求項1】 両面粘着シートを介して2つの被着体を
貼り合わせる両面粘着シートの貼り合わせ方法であっ
て、2つの被着体を両面粘着シートに仮貼り合わせした
後、加圧または加熱加圧環境下に保持することを特徴と
する両面粘着シートの貼り合わせ方法。 - 【請求項2】 被着体の仮貼り合わせを減圧下で行う請
求項1記載の両面粘着シートの貼り合わせ方法。 - 【請求項3】 被着体の仮貼り合わせを、2.03×1
04Pa以下の減圧下で行う請求項2記載の両面粘着シ
ートの貼り合わせ方法。 - 【請求項4】 両方の又は後から貼り合わせる方の被着
体の仮貼り合わせを、減圧下で行う請求項2又は3記載
の両面粘着シートの貼り合わせ方法。 - 【請求項5】 被着体が、非変形型の被着体である請求
項1〜4の何れかの項に記載の両面粘着シートの貼り合
わせ方法。 - 【請求項6】 両面粘着シートが、基材の少なくとも片
側に熱膨張性微小球を含有する熱膨張性微小球含有粘着
層を備えた熱剥離型両面粘着シートである請求項1〜5
の何れかの項に記載の両面粘着シートの貼り合わせ方
法。 - 【請求項7】 両面粘着シートが、基材の少なくとも片
側にエネルギー線硬化型粘着層を備えたエネルギー線硬
化型両面粘着シートである請求項1〜5の何れかの項に
記載の両面粘着シートの貼り合わせ方法。 - 【請求項8】 両面粘着シートが、基材レス両面粘着シ
ートである請求項1〜5の何れかの項に記載の両面粘着
シートの貼り合わせ方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001141416A JP2002332458A (ja) | 2001-05-11 | 2001-05-11 | 両面粘着シートの貼り合わせ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001141416A JP2002332458A (ja) | 2001-05-11 | 2001-05-11 | 両面粘着シートの貼り合わせ方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002332458A true JP2002332458A (ja) | 2002-11-22 |
Family
ID=18987880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001141416A Pending JP2002332458A (ja) | 2001-05-11 | 2001-05-11 | 両面粘着シートの貼り合わせ方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002332458A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015220356A (ja) * | 2014-05-19 | 2015-12-07 | 大日本印刷株式会社 | インプリントモールド用基板の製造方法 |
KR20180059901A (ko) | 2015-11-13 | 2018-06-05 | 후지필름 가부시키가이샤 | 적층체의 제조 방법, 반도체 디바이스의 제조 방법, 및 적층체 |
WO2021065358A1 (ja) * | 2019-10-03 | 2021-04-08 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 接続端子、端子付き電線、およびワイヤーハーネス |
-
2001
- 2001-05-11 JP JP2001141416A patent/JP2002332458A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015220356A (ja) * | 2014-05-19 | 2015-12-07 | 大日本印刷株式会社 | インプリントモールド用基板の製造方法 |
KR20180059901A (ko) | 2015-11-13 | 2018-06-05 | 후지필름 가부시키가이샤 | 적층체의 제조 방법, 반도체 디바이스의 제조 방법, 및 적층체 |
KR102090497B1 (ko) * | 2015-11-13 | 2020-03-18 | 후지필름 가부시키가이샤 | 적층체의 제조 방법, 반도체 디바이스의 제조 방법, 및 적층체 |
WO2021065358A1 (ja) * | 2019-10-03 | 2021-04-08 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 接続端子、端子付き電線、およびワイヤーハーネス |
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