JP2010145711A - 電気光学装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学接着材による不具合を防止して良好な表示視認性を確保することのできる電気光学装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の電気泳動表示装置1は、素子基板2と、素子基板2に対向して配置された、光透過性を有する対向基板30と、素子基板2と対向基板30との間に配置された電気光学層31と、対向基板2の電気光学層31とは反対側の面に光学接着材を介して貼着される表面保護基板4と、を備え、対向基板30には、光学接着材の塗布領域を取り囲み表面保護基板4側へ突出するとともにその表面が凹凸形状とされた枠状凸部30Aが形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気光学装置およびその製造方法に関するものである。
近年、表示装置として電気泳動表示装置を搭載した電気光学装置が様々な分野で利用されている。電気泳動装置に用いられる電気泳動シートは、薄くて傷が付きやすいため、その全面に一定の間隔をおいて透明な表面保護基板を設けた構造が一般的に知られている(例えば、特許文献1)。
ところが、保護基板、空気層、電気泳動シートは屈折率が互いに異なるため、それぞれの界面において反射が生じて表示視認性が著しく減衰するという問題があった。そこで、この問題を解決するために、電気泳動シートの表面に両面テープを介して表面保護基板を設ける方法が採用されたが、製造後の信頼性試験において湿度を向上させると表面保護基板がはがれてしまうことがあった。このため、両面テープに替えて光学接着材を用いる方法が提案されている。
特開2008−185935号公報
しかしながら、上記方法では、表示デバイス上の必要部位以外にも光学接着材が塗布されてしまう場合があり、ディスプレイを組み立てる工程において不具合が発生していた。例えば、貼着時の押圧によって電気泳動シートの周囲に光学接着材がはみ出すことがある。はみ出した光学接着材を処理するのは困難なため、接着材のはみ出し領域に応じて装置の外径寸法を大きくしなければならない場合がある。
また、光学接着材が電気泳動表示装置のTFT基板側へ漏れ出してしまった場合には、表面保護基板とTFT基板(TFT素子)とが接着された状態となり、互いの熱膨張率差によって駆動中にTFT素子が破壊しやすくなるという問題が生じる。また、湿度に弱い電気光学層を有する電気光学装置においては、光学接着材がTFT基板側へ漏れ出すことが防湿性を損なう原因となっていた。これらを防止するためには、所望の部位に適量の光学接着材を塗布する必要がある。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、光学接着材による不具合を防止して高信頼性で表示視認性の良好な電気光学装置およびその製造方法を提供することを目的としている。
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、素子基板と、素子基板に対向して配置された、光透過性を有する対向基板と、素子基板と対向基板との間に配置された電気光学層と、対向基板の前記電気光学層とは反対側の面に光学接着材を介して貼着される表面保護基板と、を備え、対向基板には、光学接着材の塗布領域を取り囲み表面保護基板側へ突出するとともにその表面が凹凸形状とされた枠状凸部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、電気泳動シートに枠状凸部が形成されているので、この枠状凸部によって囲まれた領域内に光学接着材を留めておくことができるので、電気泳動シートの周囲に光学接着材がはみ出すことで生じる不具合をなくすことができる。また、枠状凸部の表面が凹凸形状とされているため、この枠状凸部と表面保護基板との間に微小な隙間が形成される。このため、電気泳動シートと表面保護シートとを貼り合わせる際には、この微細な隙間から光学接着材の塗布領域内の空気が抜けることになり、光学接着材内に気泡が混入することが防止される。したがって、電気光学シートと表面保護基板とを良好に接着させることができる。
また、枠状凸部の凹凸形状が、対向基板にレーザーを照射することにより付与されたものであることが好ましい。
本発明によれば、対向基板に枠状凸部を一体に形成することができるとともに、所望の枠状凸部が簡単に得られる。
また、枠状凸部は、内部に粒子を含み、枠状凸部の凹凸形状は、粒子によって形成されていることが好ましい。
本発明によれば、粒子の大きさなどによって枠状凸部の凹凸形状を変化させることが可能である。
また、素子基板と、透光性を有する対向基板と、素子基板と対向基板との間に配置された電気光学層と、対向基板の電気光学層とは反対側の面に光学接着材を介して貼着される表面保護基板と、を備えた電気光学装置の製造方法であって、素子基板と、対向基板とを、電気光学層を介して対向して配置させる工程と、対向基板の電気光学層とは反対側の面に、表面が凹凸形状とされた枠状凸部を形成する工程と、対向基板及び表面保護基板のうち少なくとも一方における枠状凸部の内側となる位置に光学接着材を塗布する工程と、対向基板と表面保護基板とを光学接着材を介して貼り合わせる工程と、を備えることが好ましい。
本発明によれば、対向基板と表面保護基板とを光学接着材を介して貼り合わせる際、対向基板あるいは表面保護基板のうち少なくとも一方に塗布された光学接着材の広がりが枠状凸部によって堰き止められるため、光学接着材が電気光学シートの周囲にはみ出すことが防止される。また、表面が凹凸形状とされた枠状凸部と表面保護基板との間に形成される微小な隙間から空気が抜けるため、光学接着材内に気泡が混入してしまうことが防止され、対向基板及び表面保護基板を良好に貼り合わせることができる。
また、枠状凸部を形成する工程において、対向基板にレーザーを照射することによって枠状凸部を形成することが好ましい。
本発明によれば、対向基板にレーザーを照射することで表面が凹凸形状の枠状凸部を容易に形成することができる。また、対向基板の個片化と同時に枠状凸部を形成することも可能となり、製造が簡略化される。これにより、微細な加工を施すことなく表面が凹凸形状とされた所望の枠状凸部を形成することができる。
また、枠状凸部を形成する工程において、対向基板及び表面保護基板のうち少なくとも一方に、粒子が混入した液体材料を配置し固化させることで枠状凸部を形成することが好ましい。
本発明によれば、粒子が混入した液体材料を配置して固化させるだけで、粒子の大きさに応じた凹凸形状が枠状凸部の表面に形成される。これにより、微細な加工を施すことなく表面が凹凸形状とされた所望の枠状凸部を形成することができるので、製造が容易である。
また、光学接着材の塗布量に応じて枠状凸部の高さを異ならせることが好ましい。
本発明によれば、光学接着材の塗布量に応じて枠状凸部の高さを異ならせることによって、貼り合せ時に光学接着材が枠状凸部からはみ出してしまうことが防止される。
また、光学接着材を塗布する工程において、対向基板及び表面保護基板のうち少なくとも一方に、光学接着材をライン状に塗布することが好ましい。
本発明によれば、光学接着材をライン状に塗布することによって空気抜きを効率よく行える。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
図1は本実施形態に係る電気泳動表示装置1の概略構成を示す平面図、図2は、図1における断面図である。また、図3は対向基板の部分断面図である。
図1および図2に示すように、電気泳動表示装置(電気光学装置)1は、電気泳動表示パネル6、表面保護基板4、および枠部材5を備えている。電気泳動表示パネル6は、素子基板2の表面に電気泳動シート3が貼り付けられた構成になっている。
電気泳動表示パネル6には、静止画や動画等の画像を表示する表示領域7が設けられている。表示領域7内にはマトリクス状に配列された複数の画素が設けられており、画素ごとに表示が行われるようになっている。表示領域7の周囲の領域は、画像が表示されない非表示領域8となっている。この非表示領域8には画素が設けられておらず、不図示の駆動回路素子、端子などが設けられている。
素子基板2は、基材20および素子形成層21を有している。基材20は、例えば30μm〜100μm程度の厚さを有する板状部材である。基材20の構成材料としては、例えばガラス基板、石英基板、シリコン基板、ガリウム砒素基板などの無機基板や、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネイト(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板)などが挙げられる。
素子形成層21は、基材20の表面20aのうち平面視で電気泳動シート3に重なる領域に設けられた層である。素子形成層21は、絶縁層24、画素電極25及びスイッチング素子26を有している。画素電極25は、平面視で例えばマトリクス状に配置された電極である。スイッチング素子26は、画素電極25ごとに設けられた素子である。スイッチング素子26には、不図示のデータ線及び走査線などが接続されている。絶縁層24は、これら各部を覆うように基材20上に形成されている。
電気泳動シート3は対向基板30、共通電極35、電気光学層としての電気泳動層31及び接着層33を有している。
対向基板30は電気泳動層31を保持する、光透過性を有する基板であり、例えば25μm〜200μm程度の厚さを有している。対向基板30の周縁には、表面30aから表面保護基板4に向かって突出する枠状凸部30Aが形成されている。枠状凸部30Aは、例えば3μm〜数十μm程度の高さを有しており、接着層11の厚みに応じて適宜変更が可能である。
図3および図4に示すように、枠状凸部30Aの表面30cは凹凸形状とされており、表面保護基板4との間に多数の微小隙間13を形成し得るものとされている。この微小隙間13は、製造時において電気泳動シート3上に接着層33を介して表面保護基板4を貼り合わせる際のエア抜きとして機能するもので、空気のみの通過を可能とし、接着層11を構成する光学接着材の流出を阻止する非常に微小な隙間となっている。
対向基板30の構成材料としては、例えばアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネイト(PC)など光透過性の高い材料などが挙げられる。例えば対向基板30の表面30aには、不図示の防湿シートなどが配置されていても構わない。
共通電極35は、例えばITOなどの光透過性の高い導電材料で構成された電極である。共通電極35は、対向基板30の内面30bのほぼ全面に亘って形成されている。共通電極35には上下導通材10が接続されている。上下導通材10は素子基板2に電気的に接続されている。共通電極35は、上下導通材10を介して素子基板2に電気的に接続された状態になっている。
電気泳動層31は、複数のマイクロカプセル32を有している。
マイクロカプセル32は、電気泳動分散液が封入された略球状のカプセルであり、各カプセルの直径はほぼ同一(30μm〜100μm)になっている。マイクロカプセル32のカプセル壁膜を構成する材料としては、アラビアガム・ゼラチンの複合膜、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、尿素樹脂などの化合物が挙げられる。マイクロカプセル32に封入された電気泳動分散液は、複数の電気泳動粒子と、当該電気泳動粒子を分散させるための液層分散媒とからなる。
液層分散媒としては、水やアルコール系溶媒、各種エステル類、ケトン類、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、カルボン酸塩又はその他の種々の油類等の単独、又はこれらの混合物に界面活性剤等を配合したものを用いることができる。
電気泳動粒子としては、液相分散媒中で電位差による電気泳動により移動する性質を有する有機あるいは無機の粒子(高分子あるいはコロイド)を用いることができる。具体的には、カーボンブラック、アニリンブラック等の黒色顔料、二酸化チタン等の白色顔料、モノアゾのアゾ系顔料、イソインドリノン等の黄色顔料、モノアゾのアゾ系顔料、キナクリドンレッド等の赤色顔料、フタロシアニンブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等の1種又は2種以上を用いることができる。これらの顔料には、必要に応じ、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤等を添加することができる。
マイクロカプセル32には、例えば白色顔料である二酸化チタンと黒色顔料であるカーボンブラックとの二種類の電気泳動粒子が封入されており、一方が負に、他方が正に帯電されている。勿論他の電気泳動粒子を用いても構わないし、電気泳動粒子を一種類のみ用い、これを共通電極側、あるいは画素電極25側に泳動させることで表示可能となるように構成しても構わない。
接着層33は、バインダを兼ねた接着剤である。接着層33としては、例えばマイクロカプセル32のカプセル壁膜に対する親和性が良好で、共通電極および画素電極25に対する接着性に優れ、かつ絶縁性の良い接着剤を用いることが好ましい。接着層33の周囲は対向基板30の枠状凸部30Aによって取り囲まれており、この枠状凸部30Aによって接着材の外部への流出が堰き止められている。
表面保護基板4は、対向基板30の表面30aに配置された基板である。表面保護基板4の構成材料としては、光透過性が高く、平坦度が優れ、キズつきにくい材料、例えばアクリル樹脂などが挙げられる。アクリル樹脂の他には、例えばガラスなどが適している。具体的には、無機ガラスや、クリスタルガラス、サファイヤガラスや、アクリルガラスなどを用いることができる。表面保護基板4は素子基板2及び対向基板30と共に電気泳動層31を覆う構成になっており、当該構成によって電気泳動層31に水分の浸入がより確実に防止されるようになっている。
枠部材5は、例えばアクリル系樹脂やPETなどの有機材料によって構成されており、電気泳動表示パネル6の周りを囲うようにして表面保護基板4の周縁部に固定された状態になっている。固定状態については、例えば枠部材5と表面保護基板4との間をレーザー溶着によって固定させても良いし、不図示の接着材などによって固定させても構わない。接着剤を用いる場合には、防湿性の高い材料を含んだ接着剤を用いることで防湿性を高めるようにするのが好ましい。
本実施形態の電気泳動表示装置1は、平面視で画素電極25の配列された領域が表示領域7となっている。表示領域7では、平面視における各画素電極25の形成領域が画素領域となっており、画素領域ごとに静止画や動画等の画像が表示されるようになっている。表示領域7の周囲は、画像が表示されない非表示領域8となっている。
次に、上記のように構成された電気泳動表示装置1の動作を簡単に説明する。
画素電極25と共通電極35との間に共通電極35の電圧が相対的に高くなるように電圧を印加すると、正に帯電された黒色の電気泳動粒子はクーロン力によってマイクロカプセル32内のうち画素電極25側に引き寄せられる。一方、負に帯電された白色の電気泳動粒子はクーロン力によってマイクロカプセル32内の共通電極35側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル32内の対向基板30側には白色の電気泳動粒子が集まることになり、電気泳動表示装置1の表示領域7にはこの白色の電気泳動粒子の色(白色)が表示されることとなる。
逆に、画素電極25と共通電極35との間に画素電極25の電位が相対的に高くなるように電圧を印加すると、負に帯電された白色の電気泳動粒子はクーロン力によって画素電極25側に引き寄せられる。一方、正に帯電された黒色の電気泳動粒子はクーロン力によって共通電極35側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル32内の対向基板30側には黒色の電気泳動粒子が集まることになり、電気泳動表示装置1の表示領域7には黒色の電気泳動粒子の色(黒色)が表示されることとなる。
次に、図5〜図7を参照して、上記のように構成された電気泳動表示装置1の製造方法を説明する。
まず、図5(a)に示すように、対向基板30の裏面(枠状凸部30Aとは反対側の面)に設けられた共通電極35上に複数のマイクロカプセル32を貼着することによって電気泳動層31を形成し、電気泳動シート3を得る。
そして、対向基板30の表面30a側からその周縁に沿ってレーザーを照射することによって、枠状凸部30Aを形成する。枠状凸部30Aは、レーザーの照射によって溶融した基板の一部が隆起してなるためにその表面が凹凸形状となっている。レーザーを照射することにより、表面30cが凹凸形状とされた枠状凸部30Aを周縁に有した対向基板30を容易に得ることができる。なお、枠状凸部30Aの高さhはレーザーの照射強度を調整することによって異ならせることが可能である。このような電気泳動シート3は、予め形成しておくことが好ましい。
一方で、図5(b)に示すように、基材20の表面20aにスイッチング素子26や画素電極25、絶縁層24など、素子形成層21の残りの部分を配置して素子基板2を形成する。素子基板2を形成した後、基材20の表示領域7に上記した電気泳動シート3を貼り合わせる。
次に、図5(c)に示すように、電気泳動シート3の対向基板30の表面30a上に所定量の光学接着材12を塗布して接着層11を形成する。光学接着材12の塗布方法としては、対向基板30における枠状凸部30Aの内側の塗布領域9に線状に塗布する。例えば、図7(a)に示すように、対向基板30の中央部分にその長手方向に沿って塗布するとともにその両端からそれぞれ対応する2つの角部に向かってラインを描くようにして塗布する。あるいは、図7(b)に示すように、対向基板30の中央から放射上に広がるようにして複数のラインを描くようにして塗布してもよい。
その後、図5(d)に示すように、対向基板30上に表面保護基板4を配置することによって、塗布領域9の全体に光学接着材12が広がりつつ、表面保護基板4の内面4bと枠状凸部30Aの表面30cとの間に形成された微小隙間13(図4)から、対向基板30の表面30aと枠状凸部30Aと表面保護基板4の裏面4bとによって形成される空間内のエアが抜けることで光学接着材12が隅々まで行き渡る。その後、UVを照射することで光学接着材12を硬化させて接着層11を形成する。接着層11を介して電気泳動シート3上に表面保護基板4を貼り合わせることで電気泳動シート3が封止される。このようにして、電気泳動表示パネル6を得る。
次に、図6(e)に示すように電気泳動表示パネル6を枠部材5内に配置した後、図6(f)に示すように表面保護基板4側からレーザーを照射することによって、表面保護基板4と枠部材5との間をレーザー溶着によって固定させる。
本実施形態によれば、電気泳動シート3を構成する対向基板30の一面側に枠状凸部30Aを形成しておくことによって、電気泳動シート3と表面保護基板4とを貼り合わせる際、対向基板30と表面保護基板4との間に配置された光学接着材12が枠状凸部30Aによって堰き止められることになり、電気泳動シート3の周囲にはみ出すことが防止されるので、従来のようにTFT素子26の破損を引き起こすような不具合をなくすことができる。また、電気泳動シート3の表示品位は湿度の変化により著しく低減するため、防湿構造を備えなければならないが、上記構成により、例えば均一な防湿樹脂の配置による防湿構造をとることが可能となる。具体的には、光学接着材12が枠状凸部30Aにより堰き止められて電気泳動シート3の側面に流出することがないため、電気泳動シート3の側面を囲うようにして防湿樹脂を配置することが可能となる。
また、電気泳動シート3と表面保護基板4とを貼り合わせる際、枠状凸部30Aの表面30cと表面保護基板4の裏面4bとの間に形成される微小隙間13によって、枠状凸部30Aによって囲まれた塗布領域9内のエアが光学接着材12の広がりとともに抜けていくことになる。このため、光学接着材12内に気泡が混入することもなく、対向基板30の枠状凸部30Aの内側に形成された接着層11によって電気泳動シート3及び表面保護基板4の良好な接着状態を維持することができる。また、微小隙間13からの水分や湿気等の浸入も接着層11によって防がれることになるため、防湿特性も得られる。
このように、電気泳動シート3の対向基板30に枠状凸部30Aを設けることによって電気泳動表示装置1の長期的な信頼性を確保することが可能となる。
なお、先の実施形態では、対向基板30側に光学接着材12を塗布することとしたが、表面保護基板4側に塗布するようにしてもよい。この場合、貼り合せ先の対向基板30の枠状凸部30Aの内側となる領域に塗布するようにする。このように表面保護基板4側に光学接着材12を塗布しておくことにより、貼り合わせの際、光学接着材12は、表面保護基板4の下面に位置するようになり、光学接着材12の中央付近が下向きに凸状となるように盛り上がった形状となる。この状態で表面保護基板4を対向基板30に貼り合わせると、光学接着材12は、凸状部の先端から対向基板30に接触し、徐々に接触面積が広がっていく態様で両基板間に充填されていく。このため、光学接着材12内に空気が残留する不具合をより効果的に防止することができる。
また、先の実施形態では、対向基板30の周縁に枠状凸部30Aを形成したが、接着材の塗布領域9を取り囲むようにして形成すればよく、対向基板30の周縁に限られることではない。
また、大判の電気泳動シートを複数の領域に個片化することによって電気泳動シート3を得る際、レーザーダイシングを行うことによって、個片化と同時に枠状凸部30Aを有した対向基板30を備える電気泳動シーと3を得るようにしてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図8及び図9を用いて説明する。図8は、第2実施形態の電気泳動表示装置70の概略構成を示す断面図であって、図9は、対向基板71の枠状凸部73の一部を拡大して示す部分拡大図である。以下の説明では、第1実施形態と異なる対向基板71の構造について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1〜図7と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
図8に示すように、本実施形態における対向基板71は、例えばアクリル板からなる基材72と、基材72の周縁に設けられた枠状凸部73とから構成されている。枠状凸部73は、内部に混入された複数の樹脂ビーズ74(粒子)によってその表面73aが凹凸形状とされている。枠状凸部73の高さは混入する樹脂ビーズ74の粒径を変えることによって容易に調整することが可能である。なお、全ての樹脂ビーズ74の粒径が均一である必要はなく、粒径を異ならせた樹脂ビーズ同士を混入させても良い。
枠状凸部73を形成する際には、樹脂ビーズ74を含有した溶剤を基材72の周縁に沿って配置し、固化させることによって形成することができる。例えば、基材72の周縁上にディスペンサ法などの手法を用いて形成することができる。
本実施形態によれば、対向基板71の周縁に樹脂ビーズ74を含有した溶剤を配置することによって、表面73aが凹凸形状とされた枠状凸部73を形成することができる。枠状凸部73はその内部に混入された樹脂ビーズ74によってその外形に沿った凹凸形成とされるため、樹脂ビーズ74の粒径や含有量を異ならせることによって、枠状凸部73の高さや、表面73aと表面保護基板4との間に形成される微小隙間75の大きさを調整することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、上記各実施形態を組み合わせても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
先の実施形態では、電気泳動シート3上に表面保護基板4を配置しているがこれに限らず、例えば、タッチパネルなどを配置するようにしてもよい。
また、電気光学層としての電気泳動層を有する電気光学装置を例に説明したが、これに代えて、電気光学層としての液晶層を有する液晶表示装置、または電気光学層としての有機発光層を有する発光装置等として実施してもよい。
本発明の第1実施形態に係る電気泳動表示装置の構成を示す平面図。 本実施形態に係る電気泳動表示装置の構成を示す断面図。 本実施形態に係る対向基板の要部構成を示す斜視断面図。 本実施形態に係る枠状凸部の構成を示す部分拡大断面図。 電気泳動表示装置の製造過程を示す工程図。 同、工程図。 接着材の塗布例を示す平面図。 本発明の第2実施形態に係る電気泳動表示装置の構成を示す平面図。 本実施形態に係る枠状凸部の構成を示す部分拡大断面図。
符号の説明
1,70…電気泳動表示装置(電気光学装置)、2…素子基板、4…表面保護基板、7…表示領域、30,71…対向基板、31…電気泳動層(電気光学層)、3…電気泳動シート、12…光学接着材、30A,73…枠状凸部、30c…表面、74…樹脂ビーズ(粒子)

Claims (8)

  1. 素子基板と、
    前記素子基板に対向して配置された、光透過性を有する対向基板と、
    前記素子基板と前記対向基板との間に配置された電気光学層と、
    前記対向基板の前記電気光学層とは反対側の面に光学接着材を介して貼着される表面保護基板と、を備え、
    前記対向基板には、前記光学接着材の塗布領域を取り囲み前記表面保護基板側へ突出するとともにその表面が凹凸形状とされた枠状凸部が形成されている
    ことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記枠状凸部の前記凹凸形状が、前記対向基板にレーザーを照射することにより付与されたものである
    ことを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。
  3. 前記枠状凸部は、内部に粒子を含み、
    前記枠状凸部の前記凹凸形状は、前記粒子によって形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の電気光学装置。
  4. 素子基板と、透光性を有する対向基板と、前記素子基板と前記対向基板との間に配置された電気光学層と、前記対向基板の前記電気光学層とは反対側の面に光学接着材を介して貼着される表面保護基板と、を備えた電気光学装置の製造方法であって、
    前記素子基板と、前記対向基板とを、前記電気光学層を介して対向して配置させる工程と、
    前記対向基板の前記電気光学層とは反対側の面に、表面が凹凸形状とされた枠状凸部を形成する工程と、
    前記対向基板及び前記表面保護基板のうち少なくとも一方における前記枠状凸部の内側となる位置に前記光学接着材を塗布する工程と、
    前記対向基板と表面保護基板とを前記光学接着材を介して貼り合わせる工程と、を備える
    ことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  5. 前記枠状凸部を形成する工程において、
    前記対向基板にレーザーを照射することによって前記枠状凸部を形成する
    ことを特徴とする請求項4記載の電気光学装置の製造方法。
  6. 前記枠状凸部を形成する工程において、
    前記対向基板及び前記表面保護基板のうち少なくとも一方に、粒子が混入した液体材料を配置し固化させることで前記枠状凸部を形成する
    ことを特徴とする請求項4記載の電気光学装置の製造方法。
  7. 前記光学接着材の塗布量に応じて前記枠状凸部の高さを異ならせる
    ことを特徴とする請求項4ないし6のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  8. 前記光学接着材を塗布する工程において、
    前記対向基板及び前記表面保護基板のうち少なくとも一方に、前記光学接着材をライン状に塗布する
    ことを特徴とする請求項4ないし7のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
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