JP2011027811A - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄さとフレキシブル性と耐水性と放熱性とを備え信頼性の高い電気光学装置を提供すること。
【解決手段】有機EL装置1は、素子基板20と封止基板30との間に挟持された有機発光層26と、有機発光層26から光が射出される側の表示面30aと、表示面30aとは反対側の背面20aとを有する有機ELパネル2と、有機ELパネル2の表示面30aと背面20aと側面とを覆うように設けられた樹脂層50,53と、樹脂層50を介して表示面30aに対向配置された光透過性を有する光学フィルム60と、樹脂層53を介して背面20aに対向配置された光学フィルム63とを備え、樹脂層50は支持層51と支持層51を挟持する一対の接着層52a,52bとで構成され、樹脂層53は支持層54と支持層54を挟持する一対の接着層55a,55bと、で構成されていることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気光学装置および電子機器に関する。
有機エレクトロルミネセンス装置(以下有機EL装置と呼ぶ)は、薄型、軽量な自発光デバイスであり、このような有機EL装置をより薄型化するとともに可撓性を持たせることで様々な電子機器等への応用が期待されている。
このように、電気光学装置をより薄型化するとともに可撓性を持たせる方法として、薄型化したガラス基板を用いた液晶パネルをラミネートフィルムで挟んで一体化した液晶装置の構成が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1には、有機ELパネルを用いた有機EL装置にも同様の構造を適用可能であると記載されている。
特許第4131639号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたラミネートフィルムの間に液晶パネルを挟みこむ構成では、ラミネートフィルムと液晶パネルの端部や段差部との間に隙間を生じてしまうという課題があった。有機ELパネルは水分によって劣化するため、液晶パネルに比べて格段に高い封止性能が要求される。ラミネートフィルムと有機ELパネルとの間に隙間があると、そこに水分が浸入するおそれがあり、有機ELパネルの寿命に影響を及ぼすこととなる。
また、有機ELパネルは発光する際に発熱を伴うが、特許文献1に記載された電気光学装置の構成では、放熱についてなんら考慮されていないという課題があった。有機ELパネルは熱によって劣化するため、有機ELパネル自体からの熱を放熱できる構成を有していない場合、有機ELパネルの寿命に影響を及ぼすこととなる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電気光学装置は、一対のガラス基板間に挟持された電気光学層と、前記電気光学層から光が射出される側の第1の面と、前記第1の面とは反対側の第2の面と、を有する電気光学パネルと、前記電気光学パネルの前記第1の面、前記第2の面、および側面を覆うように配置された樹脂層と、前記樹脂層を介して前記第1の面に対向配置された光透過性を有する第1の表面層と、前記樹脂層を介して前記第2の面に対向配置された第2の表面層と、を備え、前記樹脂層は、支持層と、前記支持層を間に挟持するように配置された一対の接着層と、で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、樹脂層によって電気光学パネルが封止されるとともに、樹脂層を介して電気光学パネルと第1の表面層と第2の表面層とが一体化される。このとき、樹脂層は、被着体に接する両外側に接着層を有しているので、接着層が被着体の表面の凹凸や被着体との間の段差部に回り込むことにより、電気光学パネル、第1の表面層、および第2の表面層に密着する。このため、電気光学パネルを隙間なく密封することができるので、外部から電気光学装置内部への水分の浸入が抑えられる。これにより、薄さとフレキシブル性とを備え、かつ信頼性の高い電気光学装置を提供することができる。
[適用例2]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記支持層および前記接着層は、ポリオレフィンを主骨格とする熱可塑性樹脂からなっていてもよい。
この構成によれば、ポリオレフィンは吸水性が低いので、外部からの水分の浸入を抑える樹脂層の材料として好ましい。また、熱可塑性樹脂であるため、室温での初期接着力はほとんどなく、加熱することで接着力が発現する。これにより、各構成部材をあらかじめ積み重ねた状態で位置合わせができ、多層構造の電気光学装置を1回の熱圧着でラミネートできるので、製造効率が良く量産性に優れている。
[適用例3]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記支持層および前記接着層のヤング率は、0.01GPa〜1GPaの範囲であってもよい。
この構成によれば、ヤング率が1GPa以下であると、被着体との間の段差部を被覆するとともに、外部応力を吸収することや、温度変化に伴うガラス基板と表面層との間の寸法変化量の差を緩和することが可能となる。また、ヤング率が0.01GPa以上であると、室温において被着体同士の間を支持できなくなるような塑性変形を抑えることができる。
[適用例4]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記支持層のヤング率は、前記接着層のヤング率よりも高くてもよい。
この構成によれば、支持層のヤング率が接着層のヤング率よりも高いので、樹脂層は、支持層による塑性変形しにくい支持性と、接着層による被着体の表面の凹凸や被着体との間の段差部に回り込む接着性とを併せ持つことができる。
[適用例5]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記接着層は、低密度ポリエチレンまたはポリエチレン共重合体を主成分とする材料からなっていてもよい。
この構成によれば、低密度ポリエチレンまたはポリエチレン共重合体は、ポリマーの中に多くの分岐鎖を有しているため、被着体の表面の凹凸等に絡みつきやすくなる。したがって、高い接着強度を有することが望ましい接着層の材料として好ましい。
[適用例6]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記接着層は、パラフィンワックスを含んでいてもよい。
この構成によれば、パラフィンワックスを含んでいるので、パラフィンワックスを含んでいない場合に比べて接着層が軟化し易くなる。このため、より低温で接着させることができるので、ラミネートする工程において電気光学パネルにかけられる温度をより低くすることができる。
[適用例7]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記一対の前記接着層は、互いに異なる材料からなっていてもよい。
この構成によれば、接着層の材料を、例えばガラス基板に接する側にはガラスとの接着性が良好な水酸基や有機シラン基等を含むポリエチレン系接着材料を用いるというように、一対の接着層のそれぞれを被着体の材料に対応させて選択することが可能となる。これにより、被着体との接着強度を高めることができる。
[適用例8]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記樹脂層として、前記第1の面と前記第1の表面層との間に配置された第1の樹脂層と、前記第2の面と前記第2の表面層との間に配置された第2の樹脂層と、を有し、少なくとも前記第1の樹脂層における前記支持層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、ポリプロピレン、または環状オレフィンコポリマーのいずれかを主成分とする材料からなっていてもよい。
この構成によれば、これらの材料は低吸水性であるポリエチレン系材料の結晶化により透明性が低下するのを防げるため、可視光領域の波長の光透過率が高い。したがって、電気光学層から光が射出される第1の面側に配置される第1の樹脂層の支持層の材料として好ましい。また、これらの材料は、低密度ポリエチレンまたはポリエチレン共重合体を主成分とする接着層との間で良好な接着強度を有しているので、支持層と接着層との密着性を高めることができる。
[適用例9]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記第2の樹脂層における前記支持層には、熱伝導性粒子が添加されていてもよい。
この構成によれば、支持層に熱伝導性粒子が添加されるので、電気光学パネルが発生する熱が熱伝導性粒子により第2の表面層側へ伝えられる。これにより、電気光学パネルが発生する熱を第2の表面層側から放熱させることができるので、熱による電気光学パネルの劣化を抑えることができる。
[適用例10]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記第2の表面層は、熱伝導率が10W/m・k以上の材料からなってもよい。
この構成によれば、第2の表面層は熱伝導率が高い材料からなるので、電気光学パネルが発生する熱を電気光学装置外に効率良く放熱することができる。
[適用例11]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記第2の表面層は、前記電気光学パネルの端部までを少なくとも平面的に覆う大きさであってもよい。
この構成によれば、第2の表面層が電気光学パネルの端部までを平面的に覆っているので、電気光学パネルの端部を保護することができる。また、電気光学パネルにおいて光が射出される領域と外周部とから発生する熱を電気光学装置外に放熱することができる。
[適用例12]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記電気光学パネルの一辺側に接続されたフレキシブルプリント回路基板と、前記フレキシブルプリント回路基板上に設けられた駆動用ICと、をさらに備え、前記フレキシブルプリント回路基板と前記駆動用ICとは、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層との間に配置されており、前記第2の表面層は、前記駆動用ICを少なくとも平面的に覆う大きさであってもよい。
この構成によれば、フレキシブルプリント回路基板と駆動用ICとを第1の樹脂層と第2の樹脂層とでラミネートすることにより、外部応力から保護されるとともに、フレキシブルプリント回路基板の柔軟性と強度とが確保される。また、フレキシブルプリント回路基板上に設けられた駆動用ICが発生する熱は、第2の樹脂層から第2の表面層に伝えられ、第2の表面層から電気光学装置外に放熱される。これにより、駆動用ICが発生する熱による電気光学パネルの劣化を抑えることができる。
[適用例13]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記電気光学パネルの前記第1の面側に前記第1の樹脂層を介して配置された第3の表面層をさらに備え、前記第3の表面層は、前記電気光学パネルの端部までと前記第1の表面層とを少なくとも平面的に覆う大きさであるとともに、前記電気光学パネルの前記光が射出される領域に平面的に重なる開口部を有していてもよい。
この構成によれば、第3の表面層は電気光学パネルの端部まで平面的に覆っているので、第2の表面層との間で電気光学パネルの端部を保護することができる。電気光学パネルから射出される光は、第3の表面層の開口部から電気光学装置外に射出される。
[適用例14]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記第1の表面層の側面を覆うとともに、前記第1の樹脂層と前記第3の表面層との間に配置された第3の樹脂層をさらに備え、前記第3の樹脂層は、前記支持層と前記支持層を間に挟持するように配置された一対の前記接着層とで構成されており、前記第3の樹脂層における前記支持層には、熱伝導性粒子が添加されていてもよい。
この構成によれば、第3の表面層は、第1の樹脂層、第2の樹脂層、および第3の樹脂層を介して、電気光学パネル、第1の表面層、および第2の表面層と一体にラミネートされる。第3の樹脂層の支持層には熱伝導性粒子が添加されているので、電気光学パネルが発生する熱が熱伝導性粒子により第3の表面層側へ伝えられる。これにより、電気光学パネルが発生する熱を第3の表面層側から放熱させることができる。
[適用例15]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記第3の表面層は、熱伝導率が10W/m・k以上の材料からなっていてもよい。
この構成によれば、第3の表面層は熱伝導率が高い材料からなるので、電気光学パネルが発生する熱を第3の表面層から電気光学装置外に効率良く放熱することができる。
[適用例16]本適用例に係る電子機器は、上記に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、薄型でフレキシブル性を有し信頼性の高い電気光学装置を有する電子機器を提供できる。
第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す斜視図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す平面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 第1の実施形態に係る有機ELパネルの電気的構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る有機ELパネルの概略構成を示す断面図。 第2の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 第3の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 第4の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 電子機器の一例を示す図。
以下に、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお、参照する各図面において、構成をわかりやすく示すため、各構成要素の層厚や寸法の比率、角度等は適宜異ならせてある。また、参照する各図面において、素子、配線、接続部等を一部省略してある。
(第1の実施形態)
<有機EL装置の概要>
まず、第1の実施形態に係る電気光学装置としての有機EL装置の概要について図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す平面図である。図3は、第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。詳しくは、図2のA−A’線に沿った断面図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る電気光学装置としての有機EL装置1は、電気光学パネルとしての有機ELパネル2と、第1の樹脂層としての樹脂層50と、第2の樹脂層としての樹脂層53と、第1の表面層としての光学フィルム60と、第2の表面層としての光学フィルム63と、フレキシブルプリント回路基板46a,46b,46cと、を備えている。なお、以下では、フレキシブルプリント回路基板46a,46b,46cをFPC46a,46b,46cと呼ぶ。また、FPC46a,46b,46cを総称してFPC46とも呼ぶ。
有機ELパネル2は、光学フィルム60と光学フィルム63との間に位置している。光学フィルム60と光学フィルム63とは、互いに対向配置されており、互いの間に介在する樹脂層50および樹脂層53により密着されている。光学フィルム60は、有機ELパネル2から光が射出される側に位置している。有機ELパネル2の光が射出される領域を、表示領域2aと呼ぶ。有機EL装置1は、表示領域2aにおいて表示を行う。
図2に示すように、有機EL装置1は、矩形の平面形状を有している。樹脂層50、樹脂層53、光学フィルム60、および光学フィルム63の外形は、平面的に有機ELパネル2の外形よりも一回り大きく、有機ELパネル2の端部までを少なくとも平面的に覆う大きさである。
FPC46a,46b,46cは有機ELパネル2の一辺側に並んで配置されており、FPC46aがFPC46b,46cの間に位置している。FPC46a,46b,46cのそれぞれは、有機EL装置1の外に張り出した張出し部を有している。それらの張出し部の端部には、外部機器と接続するための複数の端子(図示しない)が形成されている。FPC46aには、駆動用IC(Integrated Circuit)47が実装されている。
図3に示すように、有機ELパネル2は、一対のガラス基板としての素子基板20と封止基板30とを有している。素子基板20と封止基板30との間には、電気光学層としての有機発光層26(図5参照)が挟持されている。有機ELパネル2の表示領域2aにおいて、有機発光層26から封止基板30側に光が射出される。封止基板30における有機発光層26からの光が射出される側の面、すなわち光学フィルム60と対向する面を第1の面としての表示面30aと呼ぶ。
素子基板20は、封止基板30に対向配置されている。素子基板20の封止基板30(表示面30a)とは反対側の面を第2の面としての背面20aと呼ぶ。素子基板20は、一辺側が封止基板30から張り出している。有機ELパネル2は、素子基板20および封止基板30の基材として薄いガラス基板を用いた所謂薄型の有機ELパネルである。有機ELパネル2の構造の詳細については後述する。
樹脂層50は、封止基板30の表示面30aを覆うように配置されている。樹脂層53は、素子基板20の背面20aを覆うように配置されている。樹脂層50および樹脂層53で、有機ELパネル2の周囲を覆っている。また、樹脂層50および樹脂層53で、FPC46を挟むように保持している。
樹脂層50および樹脂層53は、有機ELパネル2とFPC46と光学フィルム60と光学フィルム63とのそれぞれに密着しこれらを一体にラミネートして有機ELパネル2を保護する機能を有している。したがって、樹脂層50および樹脂層53には、これらの構成部材との良好な接着性や、外部応力や各構成部材間の熱変形の差異を緩和できるような柔軟性が求められる。
柔軟性については、例えば、密度が0.9g/cm3〜1.1g/cm3程度で、ヤング率が0.01GPa〜1GPa程度であることが望ましい。ヤング率が1GPa以下であると、被着体(有機ELパネル2、FPC46、光学フィルム60,63)との間の段差部を被覆するとともに、外部応力を吸収することや、温度変化に伴うガラス基板(封止基板30、素子基板20)と表面層(光学フィルム60,63)との間の寸法変化量の差を緩和することが可能となる。また、ヤング率が0.01GPa以上であると、室温において被着体同士の間を支持できなくなるような塑性変形を抑えることができる。
また、樹脂層50および樹脂層53には、外部から有機ELパネル2(有機EL素子8)への水分の浸入を防止するための耐水性、FPC46を固定するための絶縁性および耐熱性、接着時に有機EL素子8を高温に晒さないための低温溶着性も求められる。さらに、樹脂層50および樹脂層53が有機ELパネル2の表示面30aを覆う場合は、良好な光透過性も求められることとなる。このような樹脂層50および樹脂層53の材料として、ポリオレフィンを主骨格とする熱可塑性樹脂を好適に用いることができる。
樹脂層50は、支持層51と、支持層51を間に挟持するように配置された一対の接着層52a,52bと、で構成されている。つまり、樹脂層50は、支持層51の両外側に接着層52a,52bが配置された3層構造を有している。樹脂層50において、接着層52aが封止基板30とFPC46と樹脂層53とに接し、接着層52bが光学フィルム60に接している。
樹脂層53は、樹脂層50と同様に、支持層54の両外側に一対の接着層55a,55bが配置された3層構造を有している。樹脂層53において、接着層55aが素子基板20とFPC46と樹脂層50(接着層52a)とに接し、接着層55bが光学フィルム63に接している。本実施形態では、支持層54は支持層51と同様の構成を有し、接着層55a,55bは接着層52a,52bと同様の構成を有している。
次に、樹脂層50(支持層51、接着層52a,52b)および樹脂層53(支持層54、接着層55a,55b)の詳細構成を説明する。なお、樹脂層53(支持層54、接着層55a,55b)は、樹脂層50(支持層51、接着層52a,52b)と同じ構成を有しているので、以下の説明では樹脂層50(支持層51、接着層52a,52b)について記載する。樹脂層53については、支持層51を支持層54に読み替え、接着層52a,52bを接着層55a,55bに読み替えることができる。
接着層52a,52bは、ガラス基板をはじめとして多様な被着体への接着強度、例えば1N/10mm幅以上を有していることが望ましい。接着層52a,52bの材料として、低密度ポリエチレンまたはポリエチレン共重合体を主成分とする材料を用いることが好ましい。これらの材料は吸水性が低いので、外部からの水分の浸入を抑えることができる。また、室温での初期接着力はほとんどなく、例えば100℃程度の温度で接着力が発現する。
低密度ポリエチレンは、ポリマーの中に多くの分岐鎖を有しているため、被着体の表面の凹凸等に絡みつきやすくなるので、接着強度を高めることが可能である。また、パラフィンワックスとの相溶性が良好である。パラフィンワックスを含んでいると、パラフィンワックスを含んでいない場合に比べて軟化し易くなるため、より低温で接着させることができるので、ラミネートする際に有機ELパネル2にかかる温度をより低くすることができる。
ポリエチレン共重合体としてより具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)またはエチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−メタクリル酸ヒドロキシアルキル共重合体、エチレン−メタクリル酸アルコキシエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸アミノエチル共重合体、エチレン−メタクリル酸ヒドロキシグリシジル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸アルキル共重合のうち、いずれかを用いることが好ましい。これらを2つ以上組み合わせた共重合体(例えば、エチレン−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体等)、または混合物を用いてもよい。その場合、エチレン共重合率として50mol%以上であることが好ましい。
中でも、エチレン−酢酸ビニル−ビニルアルコールからなるポリエチレン共重合体は、光透過性に優れ、100℃前後の温度で接着力が発現し、ガラス基板との接着強度が高いので、接着層52a,52bの材料としてより好ましい。ガラスとの接着強度をさらに高めるため、ビニルシランやメタクリロキシシランなどをグラフト重合させたアルコキシシランを側鎖に持つ共重合体を用いてもよい。
接着層52a,52bの厚さは、封止基板30および素子基板20の端部やFPC実装部における段差部を被覆できるように、5μm〜15μmの範囲であることが好ましい。後述するが、樹脂層50を形成する共押出し法において、成膜上厚さが5μm以上であることが望ましい。また、厚さが15μmを超えると接着層52a,52bの光透過性や熱伝導性等が低下する。
支持層51は、樹脂層50の基材であり、室温で容易に塑性変形しにくい支持性と、被着体との間の段差を緩和する機能、外部応力を緩和する機能、温度変化に伴うガラス基板(封止基板30、素子基板20)と表面層(光学フィルム60,63)との間の寸法変化量の差を緩和する機能等を有していることが望ましい。なお、接着層52a,52bは材料によって光透過性が低下する場合があるが、支持層51が高い光透過性を有することで、樹脂層50の光透過性を確保することができる。
支持層51の材料としては、ポリオレフィンの結晶構造を抑えるため側鎖・官能基を設けた非晶質ポリマーとすることで、光透過性を高めたポリオレフィンを主骨格とする熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。より具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)またはエチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、ポリプロピレン(PP)、環状オレフィンコポリマー(COC)のいずれかを用いることが好ましい。
COCとしては、例えば、三井化学株式会社製のアペル、JSR株式会社製のアートン、日本ゼオン株式会社製のゼオネックス、Topus Advanced Polymer GmbH製のTOPAS等を用いることができる。これらの材料は、可視光領域の波長の光透過率が高く、熱可塑性であるため共押出し法で形成することが可能であり、接着層52a,52bの材料であるポリエチレンとの接着強度も強くできる。
支持層51の厚さは、封止基板30および素子基板20の端部やFPC実装部における段差部を緩和できるように、5μm〜50μmの範囲であることが好ましい。また、樹脂層50の厚さは、30μm〜100μmの範囲であることが好ましい。30μmよりも薄いと封止基板30および素子基板20の端部やFPC実装部における段差部の被覆が不十分になるおそれがある。100μmよりも厚くなると、可撓性、透明性、熱伝導性等が低下する。
樹脂層50は、支持層51で被着体との間の段差を小さくし、接着層52a,52bでその段差を埋めることにより、被着体に隙間なく密着する。被着体同士の間の段差を緩和し被着体同士を一体化させて保持するために、支持層51は接着層52a,52bよりも厚い方が好ましい。例えば、支持層51の厚さを30μmとし、接着層52a,52bの厚さをそれぞれ10μmとしてもよい。この場合、樹脂層50の総厚は50μmとなる。
なお、支持層51のヤング率が接着層52a,52bのヤング率よりも高くなる構成としてもよい。例えば、支持層51のヤング率を0.1GPa〜1GPa程度とし、接着層52a,52bのヤング率を0.01GPa〜0.1GPaとすれば、支持層51による塑性変形しにくい支持性と、接着層52a,52bによる被着体の表面の凹凸や被着体との間の段差部に回り込む接着性とを併せ持つ樹脂層50を構成できる。
このように、樹脂層50が、支持層51と接着層52a,52bとで構成されることにより、支持層51と接着層52a,52bとのそれぞれの機能に適した材料を選択することが可能となる。これにより、樹脂層50の最も重要な機能である接着性を損なうことなく、光透過性や支持性を高めることができる。また、支持層51と接着層52a,52bとで相反するような特性を持たせることも可能となる。
樹脂層50を形成する方法としては、公知の共押出し法を用いることが好ましい。共押出し法によれば、支持層51と接着層52a,52bとの3層を同時にフィルム化して、樹脂層50を形成することができるので、構成部材としての樹脂層50を低コストで容易に製造できる。共押出し法には、加熱Tダイから支持層51および接着層52a,52bの材料を同時に押し出して未延伸のままフィルム化するTダイ法(キャスト法)と、支持層51および接着層52a,52bを同時にスリーブ状に膨らませて吹き出し成膜するインフレーション法とがある。共押出し法では、成膜上支持層51および接着層52a,52bのそれぞれの厚さが5μm以上であることが望ましい。
このように、樹脂層50は熱可塑性であり共押出し法で形成できるため、揮発溶媒成分を使用せずに多層化ができる。そのため、環境にやさしく、かつ低コストで製造することが可能である。なお、支持層51単体をあらかじめ上記方法でフィルム化し、その後にTダイ法または溶液コーティングで両面に接着層52a,52bを形成してもよい。
次に、光学フィルム60は、樹脂層50を間に介して、有機ELパネル2の表示面30aに対向配置されている。光学フィルム60は、樹脂層50に接する側の基材61と、基材61の表面に設けられた表面処理層62とで構成される。光学フィルム63は、樹脂層53を間に介して、有機ELパネル2の背面20aに対向配置されている。光学フィルム63は、樹脂層53に接する側の基材64と、基材64の表面に設けられた表面処理層65とで構成される。
光学フィルム60,63は、有機ELパネル2の端部までを平面的に覆う大きさを有している。光学フィルム60,63は、有機ELパネル2の破損を防止する補強部材としての機能と、樹脂層50,53の表面を保護する表面フィルムとしての機能と、を有している。少なくとも光学フィルム60には、有機ELパネル2の表示面30a側に位置する表面フィルムとして良好な光透過性が求められる。本実施形態では、光学フィルム63は、光学フィルム60と同様の構成を有している。
基材61,64は、光学フィルム60,63のベースであり、補強部材としての機能を担う。補強部材としては、1GPa〜10GPa程度のヤング率を有していることが望ましい。ヤング率が10GPaよりも高くなると、屈曲しにくくなり可撓性が低下する。このような基材61,64の材料として、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート)、TAC(トリアセチルセルロース)、COP(環状オレフィンポリマー)等の樹脂材料のいずれかを用いることができる。これらの樹脂材料は、良好な光透過性を有している。
基材61,64の厚さは、有機EL装置1の強度を保持するため、20μm〜200μm程度であることが好ましい。また、有機EL装置1の厚さ(薄さ)、表面フィルムとしての光透過性、有機ELパネル2の反りの抑制等を考慮すると、25μm〜50μm程度であることがより好ましい。有機ELパネル2の反りの抑制については、上記の樹脂材料は、線膨張係数が20ppm/℃〜60ppm/℃程度であり、ガラスに比べて温度変化に伴う寸法変化量が大きい。そのため、基材61,64が厚いと、温度変化に伴う寸法変化量の差による有機ELパネル2(封止基板30)の反りが生じる場合がある。
また、光学フィルム60,63は、表面フィルムとして耐摩耗性、外光反射の抑制、汚れ付着防止(指紋、ほこり付着)等の機能を有していることが望ましく、表面処理層62,65がこれらの機能を担う。表面処理層62,65は、例えば、PMMA(Polymethyl Methacrylate)等のハードコート層である。表面処理層62,65は、数μm程度の厚さに形成される。
表面処理層62,65は、外光反射を抑止するため屈折率の異なる無機酸化物が積層された反射防止層(AR)や、低屈折率のフッ素樹脂からなる低反射防止層(LR)、表面に凹凸が設けられたアンチグレア層、埃等の付着を防ぐ帯電防止層、皮脂等の付着を抑える撥油層等であってもよい。
FPC46(図3ではFPC46aのみを図示)は、樹脂層50,53の間に配置されている。FPC46は、例えば、ポリイミドフィルムの基材に銅箔の配線が形成された柔軟性を有する基板である。FPC46の有機EL装置1から張り出した張出し部とは反対側の部分は、異方性導電接着フィルム等により、素子基板20の一辺側が封止基板30から張り出した部分に形成された電極(図示しない)に電気的に接続されている。
ここで、異方性導電接着フィルムによる接続だけでは機械的強度が不足するが、FPC46が樹脂層50,53を介して光学フィルム60,63の間に保持されるため、柔軟性と強度とが確保される。これにより、従来のように、FPCの接続部をシリコン樹脂(接着剤)等で固定して補強しなくてもよい。なお、本実施形態では、駆動用IC47により発せられる熱が有機EL装置1内にこもらないように、有機EL装置1外にあるFPC46aの張出し部に駆動用IC47が配置されている。
以上のような構成により、有機EL装置1は、曲げることが可能なフレキシブル性と、曲げても有機ELパネル2が割れない実用強度とを兼ね備えている。また、樹脂層50,53で密封されることにより、外部から有機EL装置1内部への水分の浸入が抑えられる。これにより、水分による有機ELパネル2(有機EL素子8)の寿命低下が抑えられるので、信頼性の高い有機EL装置1を提供することができる。
<有機ELパネルの構成>
続いて、第1の実施形態に係る有機ELパネル2の構成について図を参照して説明する。図4は、第1の実施形態に係る有機ELパネルの電気的構成を示すブロック図である。図5は、第1の実施形態に係る有機ELパネルの概略構成を示す断面図である。図5は、図2のA−A’線に沿った断面に対応している。
図4に示すように、有機ELパネル2は、スイッチング素子として薄膜トランジスター(Thin Film Transistor、以下、TFTと呼ぶ)を用いたアクティブマトリックス型の有機ELパネルである。有機ELパネル2は、素子基板20と、素子基板20上に設けられた走査線16と、走査線16に対して交差する方向に延びる信号線17と、信号線17に並列に延びる電源線18とを備えている。
有機ELパネル2において、これら走査線16と信号線17とに囲まれた領域に画素6が配置されている。画素6は、走査線16の延在方向と信号線17の延在方向とに沿ってマトリックス状に配列されている。画素6は、例えば略矩形の平面形状を有している。画素6は、有機ELパネル2の表示の最小単位である。
画素6には、スイッチング用TFT11と、駆動用TFT12と、保持容量13と、陽極25と、陰極27と、電気光学層としての有機発光層26と、を備えている。有機発光層26は、電界により注入された正孔と電子との再結合により励起して発光する発光層を含んでいる。有機発光層26は、発光層以外の層を含む多層構造であってもよく、例えば、正孔輸送層と発光層と電子輸送層とで構成されていてもよい。また、正孔注入層や電子注入層をさらに含んでいてもよい。陽極25と、陰極27と、有機発光層26とによって、有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子)8が構成される。
信号線17には、シフトレジスター、レベルシフター、ビデオライン、およびアナログスイッチを備えたデータ線駆動回路14が接続されている。また、走査線16には、シフトレジスターおよびレベルシフターを備えた走査線駆動回路15が接続されている。
有機ELパネル2では、走査線16が駆動されてスイッチング用TFT11がオン状態になると、信号線17を介して供給される画像信号が保持容量13に保持され、保持容量13の状態に応じて駆動用TFT12のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用TFT12を介して電源線18に電気的に接続したとき、電源線18から陽極25に駆動電流が流れ、さらに有機発光層26を通じて陰極27に電流が流れる。有機発光層26の発光層は、陽極25と陰極27との間に流れる電流量に応じた輝度で発光する。
図5に示すように、有機ELパネル2は、素子基板20上に、回路素子層21と、平坦化層22と、隔壁23と、反射層24と、陽極25と、有機発光層26と、陰極27と、電極保護層28と、有機緩衝層31と、ガスバリア層29と、封止基板30と、封止樹脂層32と、シール材33と、カラーフィルター34と、遮光層35と、を備えている。有機ELパネル2は、有機発光層26から発した光が表示面30a側に射出されるトップエミッション型である。
素子基板20は、無機ガラスからなる。本実施形態では、素子基板20の材料として無アルカリガラスを用いている。素子基板20の厚さは、5μm〜50μm程度であり、5μm〜20μmであることが好ましい。本実施形態では、素子基板20は、材料として厚さが0.3mm〜0.7mm程度のガラス基板を用い、封止基板30と接着された後にエッチングや機械的研磨または化学的研磨等により上述の厚さに加工される。
なお、有機ELパネル2がトップエミッション型であることから、素子基板20の材料として、光透過性を有する材料および光透過性を有していない材料のいずれを用いてもよい。
回路素子層21は素子基板20上に設けられている。回路素子層21は、駆動用TFT12や配線部等を含んでいる。駆動用TFT12は、画素6に対応して設けられている。平坦化層22は、回路素子層21上に設けられており、駆動用TFT12や配線部等による表面の凹凸を緩和している。平坦化層22には、陽極25に平面的に重なるように、反射層24が内装されている。反射層24は、光反射性を有する金属材料等からなり、例えばアルミ合金等からなる。
平坦化層22上には、陽極25が設けられている。陽極25は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等の光透過性を有する金属酸化物導電膜からなる。陽極25の材料は、IZO(Indium Zinc Oxide)(登録商標)であってもよい。陽極25は、画素6毎に回路素子層21の駆動用TFT12のドレイン端子と電気的に接続されている。
なお、有機ELパネル2がトップエミッション型であることから、陽極25の材料は必ずしも光透過性を有していなくてもよい。また、陽極25の材料として光透過性を有していない材料を用いる場合は、反射層24は設けなくてよい。
隔壁23は、平坦化層22上に設けられており、画素6の領域を区画している。隔壁23は、アクリル樹脂等からなる。
有機発光層26は、陽極25と隔壁23とを覆うように形成されている。本実施形態では、有機発光層26は、順に積層された正孔注入層と正孔輸送層と発光層と電子輸送層とで構成されている(図5では1層で図示)。正孔注入層は、例えばトリアリールアミン(ATP)多量体で形成され、正孔輸送層は、例えばトリフェニルアミン誘導体(TPD)で形成されている。
発光層の発光色は白色である。白色発光材料としては、スチリルアミン系発光材料、アントラセン系ドーパント(青色)、あるいはスチリルアミン系発光材料、ルブレン系ドーパント(黄色)が用いられる。電子輸送層は、例えばアルミニウムキノリノール錯体(Alq3)で形成されている。有機発光層26の各層は、例えば真空蒸着法を用いて順次形成される。
陰極27は有機発光層26上に設けられている。陰極27は、光透過性を有しており、例えばマグネシウムと銀との合金(Mg−Ag合金)で形成されている。陰極27の下層に、フッ化リチウム(LiF)等からなる電子注入バッファー層が設けられていてもよい。
電極保護層28は、陰極27と隔壁23とを覆うように設けられている。電極保護層28は、光透過性、密着性、耐水性、ガスバリア性等を考慮して、例えば、珪素酸化物や珪素酸窒化物等の珪素化合物で構成される。また、電極保護層28の厚さは100nm以上が好ましく、隔壁23を被覆することで発生する応力によるクラック発生を防ぐため、厚さの上限は400nm以下とすることが好ましい。電極保護層28は、PVD(物理気相成長法)、CVD(化学気相成長法)、またはイオンプレーティング法等を用いて形成される。
電極保護層28上には、有機緩衝層31とガスバリア層29とが積層されている。有機緩衝層31は、熱硬化性のエポキシ樹脂等からなる。有機緩衝層31により、隔壁23の形状が反映された電極保護層28の凹凸部分が緩和される。また、有機緩衝層31は、素子基板20の反りや体積膨張により発生する応力を緩和し、電極保護層28の剥離やガスバリア層29のクラックを防止する機能を有する。有機緩衝層31の厚さは、3μm〜5μm程度が好ましい。有機緩衝層31は、例えば、真空スクリーン印刷法、スリットコート法、インクジェット法等を用いて形成される。
ガスバリア層29は、電極保護層28と同様の材料で構成され、外部から有機EL素子8への水分や酸素の浸入を防止する封止部材として機能する。ガスバリア層29は、電極保護層28と同様の方法で形成される。
素子基板20の有機EL素子8が形成された面側、すなわちガスバリア層29が形成された面側には、封止基板30が対向して配置されている。封止基板30は、シール材33および封止樹脂層32を介して、素子基板20上のガスバリア層29と接着されている。封止基板30は、光透過性を有する無機ガラスからなる。本実施形態では、封止基板30の材料として無アルカリガラスを用いている。
封止基板30の厚さは、5μm〜100μm程度であり、10μm〜50μmであることが好ましい。封止基板30は、素子基板20と同様に、材料として厚さが0.3mm〜0.7mm程度のガラス基板を用い、エッチングや機械的研磨または化学的研磨等により上述の厚さに加工される。有機ELパネル2では、素子基板20および封止基板30に、プラスチック基板に比べてガスバリア性の高いガラス基板を用い、これらのガラス基板の厚さを薄くすることにより可撓性が付与されている。
シール材33は、素子基板20と封止基板30との間の非表示領域に配置され、封止基板30の外周に沿って枠状に設けられている。シール材33は、水分透過率が低い材料からなる。シール材33の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂に硬化剤として酸無水物を添加し、促進剤としてシランカップリング剤を添加した高接着性の接着剤を用いることができる。
封止樹脂層32は、素子基板20と封止基板30とシール材33とで囲まれた領域に隙間なく充填されるように設けられている。封止樹脂層32は、例えば、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系等の光透光性の高い樹脂からなる。耐熱性や耐水性を考慮すると、封止樹脂層32の材料として、エポキシ系樹脂を用いることが好ましい。
カラーフィルター34は、封止基板30の有機EL素子8側に設けられている。カラーフィルター34は、赤色(R)光に対応するカラーフィルター34Rと、緑色(G)光に対応するカラーフィルター34Gと、青色(B)光に対応するカラーフィルター34Bとを有している(対応する色を区別しない場合には単にカラーフィルター34とも呼ぶ)。カラーフィルター34は、平面的に有機EL素子8に重なるように設けられている。
カラーフィルター34R,34G,34Bを区画するように、遮光層35が設けられている。遮光層35は、隔壁23に対応するように配置されている。遮光層35は、遮光性を有する材料からなり、例えばCr(クロム)等からなる。なお、カラーフィルター34と遮光層35とを覆うように、オーバーコート層が設けられていてもよい。
有機ELパネル2は、赤色光を射出する画素6Rと、緑色光を射出する画素6Gと、青色光を射出する画素6Bとを有している(対応する色を区別しない場合には単に画素6とも呼ぶ)。カラーフィルター34R,34G,34Bは、画素6R,6G,6Bに対応して配置されている。
有機EL素子8により発せられる白色光がカラーフィルター34R,34G,34Bを透過することで、画素6R,6G,6BにおいてR、G、Bの3つの異なる色の光が射出される。画素6R,6G,6Bから一つの画素群が構成され、それぞれの画素群において画素6R,6G,6Bのそれぞれの輝度を適宜変えることで、種々の色の表示を行うことができる。したがって、フルカラー表示またはフルカラー発光が可能な有機ELパネルを提供できる。
有機ELパネル2では、有機発光層26から陰極27側に発せられた光は、表示面30a側に射出される。また、有機発光層26から陽極25側に発せられた光は、反射層24により反射されて、表示面30a側に射出される。
<有機EL装置の製造方法>
次に、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法の概略について説明する。まず、公知の方法を用いて有機ELパネル2を形成する。本実施形態では、素子基板20および封止基板30として、例えば、厚さが0.3mm〜0.7mmのガラス基板を用いる。
次に、有機ELパネル2の素子基板20および封止基板30を加工して、所定の厚さ、例えば10μm〜50μmまで薄くする。素子基板20および封止基板30を加工する方法として、例えば、フッ酸(フッ化水素酸)を希釈した水溶液をエッチング液として用いたエッチングを適用することができる。エッチング液は、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の水溶液であってもよく、それらの混合物であってもよい。
エッチング方法としては、エッチング液が循環した槽内に浸漬してもよいし、エッチング液をシャワー照射してもよい。また、素子基板20および封止基板30を加工する方法として、機械的研磨や化学的研磨等を適用してもよい。素子基板20の加工された側の面が背面20aであり、封止基板30の加工された側の面が表示面30aである。
次に、有機ELパネル2の素子基板20の一辺側に、FPC46a,46b,46cを接続する。そして、有機ELパネル2の背面20a側に樹脂層53を介在させて光学フィルム63を配置するとともに、表示面30a側に樹脂層50を介在させて光学フィルム60を配置しラミネートする。このとき、光学フィルム63上に、樹脂層53、FPC46が接続された有機ELパネル2、樹脂層50、光学フィルム60の順に重ね合わせる。
続いて、光学フィルム63側および光学フィルム60側から加圧し、80℃〜120℃の範囲で加熱して圧着する。加熱圧着の方法は、ホットプレート型の並行板や一対の熱加圧ローラーを用いる方法が好ましい。また、真空圧着装置を用いてもよい。なお、樹脂層50,53が架橋成分を含む場合には、約100℃でアニーリング処理し、架橋を完全なものとすることが好ましい。以上により、有機EL装置1が完成する。
ここで、ポリエチレンを主成分とした樹脂からなる樹脂層50,53は、室温での初期接着力がほとんどなく、気泡も抜けやすいため、各構成部材をあらかじめ積み重ねた状態での位置合わせができるだけでなく、加熱することで接着力が発現するため、1回の熱圧着ラミネートで多層構造が形成できる。また、一般に使用される粘着剤や接着剤に多い有機系溶剤等の揮発溶媒成分がないため、排気設備や防爆対策を不要にできる。このため、製造効率が良く量産性に優れるとともに、安全性や環境性の面においても優れている。
また、初期接着力がほとんどないことから、異物を発見した場合熱圧着前であれば容易に除去することができる。さらに、熱圧着後でも熱をかけることで再剥離ができるため、リペアが可能である。これにより、異物混入による製造歩留まり低下を抑えることができる。
上記第1の実施形態に係る有機EL装置1の構成によれば、以下の効果が得られる。
(1)樹脂層50,53によって有機ELパネル2が封止されるとともに、樹脂層50,53を介して有機ELパネル2と光学フィルム60,63とがラミネートされ一体化される。このとき、樹脂層50,53は、被着体に接する側に接着層52a,52b,55a,55bを有しているので、接着層52a,52b,55a,55bが被着体の表面の凹凸や被着体との間の段差部に回り込むことにより、有機ELパネル2、光学フィルム60、および光学フィルム63に密着する。このため、有機ELパネル2を隙間なく密封することができるので、外部から有機EL装置1内部への水分の浸入が抑えられる。これにより、薄さとフレキシブル性とを備え、かつ信頼性の高い有機EL装置1を提供することができる。
(2)樹脂層50,53が、支持層51,54と接着層52a,52b,55a,55bとで構成されることにより、支持層51,54と接着層52a,52b,55a,55bとのそれぞれの機能に適した材料を選択することが可能となる。これにより、樹脂層50,53の最も重要な機能である接着性を損なうことなく、光透過性や支持性を高めることができる。
(3)絶縁性を有する樹脂層50,53を介して、FPC46を挟み込むように、光学フィルム60,63がラミネートされるので、FPC46およびFPC46の接続部を補強でき、従来接続部の補強に用いていた液状のモールド接着剤を不要にできる。これにより、FPC46をより薄くすることが可能となるとともに、接続部の強度を向上できる。
(4)樹脂層50,53は、室温での初期接着力がほとんどなく加熱することで接着力が発現するため、各構成部材の位置合わせが容易であり1回の熱圧着ラミネートで多層構造が形成できる。このため、製造効率が良く量産性に優れている。
なお、本実施形態では、表示面30a側から光が射出される構成であったが、この形態に限定されない。光学フィルム63も光学フィルム60と同様の光透過性を有しているため、有機EL装置1において背面20a側からも光が射出される構成とすることもできる。背面20a側から光が射出される場合、素子基板20の材料として光透過性を有する材料が用いられ、反射層24は設けられない。このような構成によれば、表示面30a側および背面20a側の双方から観察可能な表示装置や照明装置等を提供できる。
また、本実施形態のように背面20a側から光が射出さでない構成であれば、光学フィルム63の基材64は光透過性を有していなくてもよく、基材64の表面に表面処理層65が設けられていなくてもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る有機EL装置の概要について図を参照して説明する。第2の実施形態に係る有機EL装置は、第1の実施形態に係る有機EL装置に対して、第2の樹脂層および第2の表面層の構成が異なっており、駆動用ICが有機EL装置内に配置されている点が異なっているが、その他の構成は同じである。図6は、第2の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。図6は、図2のA−A’線に沿った断面に対応している。第1の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
<有機EL装置>
図6に示すように、第2の実施形態に係る有機EL装置101は、有機ELパネル2と、駆動用IC47が設けられたFPC46と、樹脂層50と、第2の樹脂層としての樹脂層56と、光学フィルム60と、第2の表面層としての補強層66と、を備えている。
樹脂層56は、第1の実施形態における樹脂層53と同様の機能に加えて、有機ELパネル2および駆動用IC47で発生する熱を補強層66側へ伝える機能を有している。樹脂層56は、支持層54pの両外側に一対の接着層55a,55bが配置された3層構造を有している。樹脂層56において、接着層55aが素子基板20に接し、接着層55bが補強層66に接している。
支持層54pは、樹脂層53の支持層54と同じ材料で構成されているが、熱伝導性粒子が添加されている点が異なっている。支持層54pに添加されている熱伝導性粒子は、例えば、アルミニウム、銀等の金属粒子、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、グラファイト粒子、カーボンナノチューブなどのカーボン短繊維等からなる。熱伝導性粒子の粒径は、0.01μm〜10μm程度であることが好ましい。支持層54は、ポリオレフィンを主骨格とする樹脂からなるので熱伝導性が低いが、熱伝導性粒子を添加することで、熱を伝え易くすることができる。なお、熱伝導性粒子が添加されたことで支持層54pの光透過性が低下するが、樹脂層56は背面20a側に配置されるため差し支えない。
補強層66は、樹脂層56を間に介して、有機ELパネル2の背面20aに対向配置されている。補強層66は、有機ELパネル2の端部までと駆動用IC47とを平面的に覆う大きさを有している。補強層66は、有機EL装置101に屈曲や落下等の外部応力が加えられた際に、有機ELパネル2および駆動用IC47が設けられたFPC46の破損を防止するため、第1の実施形態における光学フィルム63よりも強力な補強部材としての機能を有している。また、外部応力により有機EL装置101が屈曲した場合ばねのように元の形に復元させる機能も有している。
補強層66は、外部応力によりクラックの入り易い素子基板20および封止基板30の端部を補強するとともに、線膨張係数が異なる構成部材の多層構造による有機ELパネル2の反りを防止する機能を有している。また、補強層66には、素子基板20および封止基板30が破壊限界点(限界半径)まで曲がってしまうことを抑制するための強靭性(耐引張り性)等も求められる。
さらに、補強層66は、有機ELパネル2および駆動用IC47から発生される熱を有機EL装置101外に放熱する機能を有している。したがって、補強層66には、高い放熱性も求められる。
このような補強層66の材料としては、高ヤング率(10GPa以上)であり、低線膨張係数(10ppm/℃以下)であり、かつ、高熱伝導率(10W/m・k以上)である材料が好ましい。本実施形態では、優れた引張り強度と放熱性とを兼ね備えたCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)を補強層66の材料として用いている。CFRPは、樹脂含浸炭素繊維の密度が低く(1.5g/cm3〜2.0g/cm3)、引っ張り強度が高く(1000MPa以上)、軽量であるため補強層66の材料として好適である。
図示は省略するが、CFRPは炭素繊維と樹脂による複合材料であり、1方向に並行に揃えられた炭素繊維にエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、またはポリエステル等の熱可塑性を含浸させたプリプレグと呼ばれる前駆体(炭素繊維層)を異なる方向に2層以上積層し硬化した複合材料である。本実施形態では、1層の炭素繊維の延在方向を約0°としたときに、炭素繊維の延在方向が約0°、約90°、約0°、約90°となるような順に、4層が積層された構成を採用している。なお、積層数や積層順はこの形態に限定されない。
また、CFRPの炭素繊維は高純度炭素であるため、熱伝導率が20W/m・k〜60W/m・kであり、ガラス(1W/m・k)や汎用プラスチック(約0.5W/m・k)に比べて高い。したがって、補強層66の材料としてCFRPを用いると、十分な放熱性を得ることができる。
なお、補強層66の材料として、CFRPよりも高い熱伝導率を有するグラファイトを用いてもよい。グラファイトの平面方向の熱伝導率は600W/m・k〜1500W/m・k程度であるので、より効率的に放熱できる。また、補強層66の材料として、CFRPに近い物性を有するインバー(Ni含有率30%〜50%の鉄合金)や、チタン、チタン合金等を用いてもよい。インバーを用いると、補強層66をより薄型化できる。
FPC46は、樹脂層50,56の間に配置されている。FPC46a上に設けられた駆動用IC47は、樹脂層56に覆われ有機EL装置101内に密封されている。このため、駆動用IC47は、FPC46とともに、背面20a側に配置された補強層66により外部応力から保護される。また、駆動用IC47が樹脂層56に覆われているので、駆動用IC47を保護するモールド接着剤を不要にできる。
有機EL装置101では、有機ELパネル2および駆動用IC47から熱が発せられる。有機ELパネル2においては、表示領域2aをはじめ、陰極27用の配線等が設けられている周縁部や、FPC46との接続部の周辺で主に発熱する。有機ELパネル2が、表示領域2aが大きい所謂大画面である場合、供給電流量が多くなるので発熱量はより大きくなる。また、駆動用IC47も大きな発熱量を有している。
このように有機ELパネル2および駆動用IC47から発せられた熱は、有機ELパネル2および駆動用IC47を覆う樹脂層56により、補強層66側に伝えられる。樹脂層56の支持層54pには、熱伝導性粒子が添加されているので、樹脂層53よりも熱を伝え易くなっている。樹脂層56から補強層66に伝えられた熱は、補強層66により有機EL装置101外に放熱される。これにより、熱による有機ELパネル2の劣化が抑えられる。
なお、本実施形態では、熱伝導性粒子が添加された樹脂層56と熱伝導率の高い補強層66とを備えているので、駆動用IC47を有機EL装置101内に密封する構成が可能となる、ともいうことができる。
有機EL装置101を製造する方法は、第1の実施形態に係る有機EL装置1を製造する方法とほぼ同じである。ラミネートする工程では、有機ELパネル2の背面20a側に、樹脂層53の代わりに樹脂層56を介在させて、光学フィルム63の代わりに補強層66を配置する。これにより、有機EL装置101を製造できる。
上記第2の実施形態に係る有機EL装置101の構成によれば、第1の実施形態における効果に加えて、以下の効果が得られる。
(1)第1の実施形態における光学フィルム63よりも強力な補強機能を有する補強層66を備えているので、曲げることが可能なフレキシブル性を備えながら曲げても有機ELパネル2が割れない耐屈曲性を有する有機EL装置101を提供できる。
(2)有機ELパネル2および駆動用IC47から発せられた熱が樹脂層56を介して補強層66から効果的に放熱される。このため、水分だけでなく熱による有機ELパネル2(有機EL素子8)の寿命低下が抑えられるので、より信頼性の高い有機EL装置101を提供することができる。
(3)樹脂層56および補強層66に覆われているので、駆動用IC47を保護するモールド接着剤を不要にできるとともに、駆動用IC47を外部応力から保護できる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る有機EL装置の概要について図を参照して説明する。第3の実施形態に係る有機EL装置は、第2の実施形態に係る有機EL装置に対して、第3の表面層をさらに備えている点が異なっているが、その他の構成は同じである。図7は、第3の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。図7は、図2のA−A’線に沿った断面に対応している。第2の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
<有機EL装置>
図7に示すように、第3の実施形態に係る有機EL装置102は、有機ELパネル2と、駆動用IC47が設けられたFPC46と、樹脂層50と、樹脂層56と、光学フィルム60と、補強層66と、第3の表面層としての補強層68と、を備えている。
本実施形態では、光学フィルム60は、少なくとも有機ELパネル2の表示領域2aよりも大きく、封止基板30に平面的にほぼ重なる程度の大きさを有している。また、光学フィルム60の側面は樹脂層50に覆われている。
補強層68は、光学フィルム60の表面処理層62側、すなわち有機ELパネル2の表示面30a側に設けられており、樹脂層50,56を介して補強層66に対向するように配置されている。
補強層68は、補強層66と同様に、有機EL装置102に屈曲や落下等の外部応力が加えられた際に、有機ELパネル2や駆動用IC47の破損を防止する補強部材としての機能や、有機EL装置102が屈曲した場合ばねのように元の形に復元させる機能を有している。また、補強層68は、有機ELパネル2および駆動用IC47から発せられた熱を有機EL装置102外に放熱する機能を有している。
補強層68が補強層66に対向して配置されるので、有機EL装置102を補強する機能や破壊限界点まで曲がってしまうことを抑制するための強靭性がより強化される。さらに、補強層68が補強層66に対向して配置されることにより、補強層66,68のそれぞれの弾性力や他の構成要素との間の線膨張係数の差等により発生する応力が互いに緩和される。
補強層68は、開口部68aが設けられた所謂額縁形状を有している。額縁形状とは、有機ELパネル2の表示領域2aに平面的に重なる開口部68aを有するように有機ELパネル2を覆う形状である。開口部68a内において、有機ELパネル2により発せられる光が有機EL装置102の外に射出される。
補強層68の開口部68aは表示領域2aの輪郭に沿った形状で設けられており、補強層68の端部は有機ELパネル2の端部までと駆動用IC47とを覆う構成であることが好ましい。このような構成であると、補強層66とともに、有機EL装置102に外部応力が加えられた場合にクラックの入り易い素子基板20および封止基板30の端部を表示面30a側から補強することができる。また、有機ELパネル2および駆動用IC47から発せられた熱を、表示面30a側からも有機EL装置102外に放熱することができる。
補強層68は、樹脂層50に接するとともに光学フィルム60の周縁部に平面的に重なるように配置されていること、すなわち樹脂層50と光学フィルム60とに跨るような形状であることが好ましい。このような形状であると、有機EL装置102に外部応力が加えられた場合でも、光学フィルム60の側面と樹脂層50との密着性を保持できる。
補強層68の材料は、補強層66と同様に、CFRP、インバー、グラファイト等の材料のいずれかを用いることができる。また、補強層66,68の材料を同じ材料としてもよいし、補強層66,68とで互いに異なる材料を組み合わせて用いてもよい。
有機EL装置102を製造する方法は、第2の実施形態に係る有機EL装置101を製造する方法とほぼ同じである。ラミネートする工程では、有機ELパネル2の表示面30a側に樹脂層50を介在させて光学フィルム60と補強層68とを配置しラミネートする。このとき、補強層68を光学フィルム60の周縁部に平面的に重なるように配置する。これにより、有機EL装置102を製造できる。
なお、本実施形態では、上記各実施形態に比べて、樹脂層50の厚い部分と薄い部分とにおける厚さの差がより大きな構成となっている。より具体的には、封止基板30および光学フィルム60に平面的に重なる部分における樹脂層50の厚さは上記実施形態よりも小さく、封止基板30および光学フィルム60に平面的に重ならない部分における樹脂層50の厚さは上記実施形態よりも大きくなっている。
樹脂層50をこのような形状にすることで、表示領域2aにおける樹脂層50の厚さをより薄くして光透過率を高め、有機EL装置102から射出される光をより強くすることができる。また、有機EL装置102の各部位における厚さをより均一化して、よりフラットにすることができる。樹脂層50の構成および材料によれば、加熱して圧着する際の加熱時間をより長くすることで、支持層51が段差を良好に緩和するとともに接着層52a,52bが段差を良好に被覆するので、樹脂層50をこのような形状に形成することが可能である。
上記第3の実施形態に係る有機EL装置102の構成によれば、第2の実施形態における効果に加えて、以下の効果が得られる。
(1)背面20a側に配置された補強層66に対向するように、表示面30a側に補強層68がさらに配置されるので、有機EL装置102をより強固に補強でき、屈曲や落下等の外部応力が加えられた際に有機ELパネル2の端部および駆動用IC47の破損をより効果的に防止できる。
(2)放熱性を有する補強層68が表示面30a側に配置されるので、有機ELパネル2および駆動用IC47から発せられた熱を、表示面30a側からも放熱することができる。
なお、本実施形態では、光学フィルム60の周縁部に平面的に重なるように配置されている構成であったが、このような形態に限定されない。補強層68が光学フィルム60の周縁部に重ならない構成、例えば光学フィルム60が開口部68a内に設けられる構成であってもよい。このような構成であると、補強層68と光学フィルム60とが重ならないので、有機EL装置102をより薄型化することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る有機EL装置の概要について図を参照して説明する。第4の実施形態に係る有機EL装置は、第3の実施形態に係る有機EL装置に対して、第3の樹脂層をさらに備えている点が異なっているが、その他の構成は同じである。図8は、第4の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。図8は、図2のA−A’線に沿った断面に対応している。第3の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
<有機EL装置>
図8に示すように、第4の実施形態に係る有機EL装置103は、有機ELパネル2と、駆動用IC47が設けられたFPC46と、樹脂層50と、樹脂層56と、光学フィルム60と、補強層66と、補強層68と、第3の樹脂層としての樹脂層57と、を備えている。
樹脂層57は、樹脂層50と補強層68との間に配置されており、光学フィルム60の周囲を囲んでいる。樹脂層57は、補強層68に平面的にほぼ重なっており、開口部68aとほぼ同じ大きさ、すなわち表示領域2aに平面的にほぼ重なる大きさの開口部57aを有する額縁形状である。
樹脂層57は、補強層68が光学フィルム60の周縁部に平面的に重なるように配置されている場合、補強層68および光学フィルム60の周縁部に平面的に重なるように配置されていることが好ましい。このような形状であると、外部応力が加えられた際等に、補強層68が光学フィルム60の周縁部から浮き上がって隙間が生じるのを抑えることができる。
樹脂層57は、樹脂層50と同様の機能に加えて、樹脂層56と同様に、有機ELパネル2および駆動用IC47で発生する熱を補強層68側へ伝える機能を有している。樹脂層57は、支持層58の両外側に一対の接着層59a,59bが配置された3層構造を有している。樹脂層57において、接着層59aが樹脂層50に接し、接着層59bが補強層68に接している。
支持層58は、樹脂層56の支持層54pと同様に、ポリオレフィンを主骨格とする樹脂に熱伝導性粒子が添加された構成を有している。支持層58は、熱伝導性粒子が添加されたことで光透過性が低下するため、開口部57aを有する額縁形状とされている。
有機EL装置103では、樹脂層57が樹脂層50と補強層68との間に配置されているので、有機ELパネル2および駆動用IC47から発せられた熱は、樹脂層50を経て樹脂層57から補強層68に伝えられ、表示面30a側からもより効果的に有機EL装置103外に放熱される。これにより、熱による有機ELパネル2の劣化をより抑えることができる。
また、有機EL装置103では、駆動用IC47が設けられたFPC46および有機ELパネル2と補強層68との間に樹脂層50と樹脂層57とが配置されるので、表示面30a側から加えられる外部応力を樹脂層50と樹脂層57とでより緩和することで、有機ELパネル2、FPC46、および駆動用IC47をより効果的に外部応力から保護することができる。
有機EL装置103を製造する方法は、第3の実施形態に係る有機EL装置102を製造する方法とほぼ同じである。ラミネートする工程では、有機ELパネル2の表示面30a側に樹脂層50と補強層68との間にさらに樹脂層57を配置しラミネートする。これにより、有機EL装置103を製造できる。
上記第4の実施形態に係る有機EL装置103の構成によれば、第3の実施形態における効果に加えて、以下の効果が得られる。
(1)熱伝導性粒子が添加された支持層58を有する樹脂層57が、表示面30a側にさらに配置されるので、有機ELパネル2および駆動用IC47から発せられた熱を、表示面30a側からさらに効果的に放熱することができる。
(2)表示面30a側から加えられる外部応力をより緩和できるので、有機ELパネル2、FPC46、および駆動用IC47をより効果的に保護することができる。
(電子機器)
図9は、電子機器の一例を示す図である。詳しくは、図9(a)は電子機器の一例としてのディスプレイの概略構成図であり、図9(b)は電子機器の一例としての情報携帯端末の概略構成図である。
図9(a)に示すディスプレイ1000は、電気光学装置としての有機EL装置1(1A,1B)を電子ペーパーとして用いたブック型のディスプレイである。このディスプレイ1000には、本の綴じ代に相当する部分に、有機EL装置1(1A,1B)のFPC46に接続可能なコネクター(図示しない)を備えたヒンジ部1001が設けられている。
ヒンジ部1001には、コネクターが回転軸を中心に回転可能に取り付けられており、コネクターを回転させることにより、有機EL装置1(1A,1B)を通常の紙をめくるようにめくれるようになっている。ヒンジ部1001には複数の有機EL装置1(1A,1B)が着脱可能に接続されていてもよい。これにより、ルーズリーフのように必要な枚数だけ有機EL装置を着脱して持ち運べるようになる。
図9(b)に示す携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)2000は、複数の操作ボタン2001、電源スイッチ2002、および電気光学装置としての有機EL装置1を備える。携帯情報端末2000では、電源スイッチ2002をONにし、複数の操作ボタン2001を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が有機EL装置1に表示される。
本発明の有機EL装置は、上述したブック型のディスプレイに限らず、種々の電子機器に搭載することができる。電子機器としては例えば、パーソナルコンピューター、ディジタルスチルカメラ、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のディジタルビデオカメラ、カーナビゲーション装置、車載用ディスプレイ、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等があげられる。
さらに、本発明の有機EL装置は、表示デバイス以外のデバイス、例えば、プリンターヘッドの露光ヘッドの光源や照明装置として用いることもできる。なお、有機EL装置1を各実施形態、および変形例における有機EL装置と置き換えてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
(変形例1)
上記実施形態の樹脂層における一対の接着層は同じ材料からなる構成であったが、上記の形態に限定されない。一対の接着層が互いに異なる材料からなっていてもよい。
例えばガラス基板に接する側にはガラスとの接着性が良好な接着材料を用い、樹脂に接する側にはその樹脂との接着性が良好な接着材料を用いるというように、一対の接着層のそれぞれを被着体の材料に対応させて選択することで、それぞれの被着体との接着強度を高めることができる。
(変形例2)
上記実施形態の樹脂層は、支持層と一対の接着層とで構成された3層構造を有していたが、上記の形態に限定されない。支持層や接着層がさらに積層された、4層以上の多層構造であってもよい。このような構成にすることで、樹脂層にさらに多様な機能を持たせることが可能となる。
(変形例3)
上記実施形態の有機ELパネルは、有機発光層で白色の発光色が得られる構成であったが、上記の形態に限定されない。有機ELパネルは、R、G、Bの各発光色が得られる構成であってもよい。
例えば、有機発光層26において、画素6R,6G,6B毎にR、G、Bの各色の発光層を形成した、所謂3色塗り分け方式による構成であってもよい。この場合、カラーフィルター34は設けられていなくてもよい。このような構成であっても、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例4)
上記実施形態の有機ELパネルは、有機EL素子上に積層された電極保護層と有機緩衝層とガスバリア層とを備えた多層薄膜封止構成であったが、上記の形態に限定されない。有機ELパネルは、有機EL素子上の凹凸段差が小さい場合には、平坦化機能を有する有機緩衝層を省略してもよく、例えば、有機EL素子上にガスバリア層単層の薄膜封止層を備えた構成であってもよい。また、電極保護層と有機緩衝層とガスバリア層との上にさらに1層以上の薄膜封止層を備えた構成であってもよい。このような構成であっても、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例5)
上記実施形態の有機ELパネルは、アクティブマトリックス型の構成であったが、上記の形態に限定されない。有機ELパネルは、パッシブ(単純)マトリックス型であってもよい。
この場合、回路素子層21は不要となり、有機発光層26を走査電極とデータ電極とで挟持する構成となる。例えば、走査電極は素子基板20側に形成し、データ電極は封止基板30側に形成する。なお、走査電極とデータ電極とは、平面的に格子状になるように、交差する方向にそれぞれ延在して形成される。このような構成であっても、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例6)
上記実施形態の電気光学装置は電気光学パネルとして有機ELパネルを備えた構成であったが、上記の形態に限定されない。電気光学装置は、電気光学パネルとして、一対の基板の間に液晶層が挟持された液晶パネルを備えていてもよい。また、電気光学装置は、電気光学パネルとして、一対の基板の間に電気泳動層を備えた電気泳動パネルを備えていてもよい。このように、一対の基板間に電気光学層を挟持した薄型の電気光学パネルであれば、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
1,101,102,103…電気光学装置としての有機EL装置、2…電気光学パネルとしての有機ELパネル、20…一対のガラス基板としての素子基板、20a…第2の面としての背面、26…電気光学層としての有機発光層、30…一対のガラス基板としての封止基板、30a…第1の面としての表示面、46,46a,46b,46c…フレキシブルプリント回路基板、47…駆動用IC、50…第1の樹脂層としての樹脂層、51,54,54p,58…支持層、52a,52b,55a,55b,59a,59b…一対の接着層としての接着層、53,56…第2の樹脂層としての樹脂層、57…第3の樹脂層としての樹脂層、60…第1の表面層としての光学フィルム、63…第2の表面層としての光学フィルム、66…第2の表面層としての補強層、68…第3の表面層としての補強層、68a…開口部、1000…電子機器としてのディスプレイ、2000…電子機器としての携帯情報端末。

Claims (16)

  1. 一対のガラス基板間に挟持された電気光学層と、前記電気光学層から光が射出される側の第1の面と、前記第1の面とは反対側の第2の面と、を有する電気光学パネルと、
    前記電気光学パネルの前記第1の面、前記第2の面、および側面を覆うように配置された樹脂層と、
    前記樹脂層を介して前記第1の面に対向配置された光透過性を有する第1の表面層と、
    前記樹脂層を介して前記第2の面に対向配置された第2の表面層と、を備え、
    前記樹脂層は、支持層と、前記支持層を間に挟持するように配置された一対の接着層と、で構成されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 請求項1に記載の電気光学装置であって、
    前記支持層および前記接着層は、ポリオレフィンを主骨格とする熱可塑性樹脂からなることを特徴とする電気光学装置。
  3. 請求項1または2に記載の電気光学装置であって、
    前記支持層および前記接着層のヤング率は、0.01GPa〜1GPaの範囲であることを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項3に記載の電気光学装置であって、
    前記支持層のヤング率は、前記接着層のヤング率よりも高いことを特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記接着層は、低密度ポリエチレンまたはポリエチレン共重合体を主成分とする材料からなることを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記接着層は、パラフィンワックスを含むことを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記一対の前記接着層は、互いに異なる材料からなることを特徴とする電気光学装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記樹脂層として、前記第1の面と前記第1の表面層との間に配置された第1の樹脂層と、前記第2の面と前記第2の表面層との間に配置された第2の樹脂層と、を有し、
    少なくとも前記第1の樹脂層における前記支持層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、ポリプロピレン、または環状オレフィンコポリマーのいずれかを主成分とする材料からなることを特徴とする電気光学装置。
  9. 請求項8に記載の電気光学装置であって、
    前記第2の樹脂層における前記支持層には、熱伝導性粒子が添加されていることを特徴とする電気光学装置。
  10. 請求項8または9に記載の電気光学装置であって、
    前記第2の表面層は、熱伝導率が10W/m・k以上の材料からなることを特徴とする電気光学装置。
  11. 請求項8から10のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記第2の表面層は、前記電気光学パネルの端部までを少なくとも平面的に覆う大きさであることを特徴とする電気光学装置。
  12. 請求項8から11のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記電気光学パネルの一辺側に接続されたフレキシブルプリント回路基板と、前記フレキシブルプリント回路基板上に設けられた駆動用ICと、をさらに備え、
    前記フレキシブルプリント回路基板と前記駆動用ICとは、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層との間に配置されており、
    前記第2の表面層は、前記駆動用ICを少なくとも平面的に覆う大きさであることを特徴とする電気光学装置。
  13. 請求項8から12のいずれか一項に記載の電気光学装置であって、
    前記電気光学パネルの前記第1の面側に前記第1の樹脂層を介して配置された第3の表面層をさらに備え、
    前記第3の表面層は、前記電気光学パネルの端部までと前記第1の表面層とを少なくとも平面的に覆う大きさであるとともに、前記電気光学パネルの前記光が射出される領域に平面的に重なる開口部を有していることを特徴とする電気光学装置。
  14. 請求項13に記載の電気光学装置であって、
    前記第1の表面層の側面を覆うとともに、前記第1の樹脂層と前記第3の表面層との間に配置された第3の樹脂層をさらに備え、
    前記第3の樹脂層は、前記支持層と前記支持層を間に挟持するように配置された一対の前記接着層とで構成されており、
    前記第3の樹脂層における前記支持層には、熱伝導性粒子が添加されていることを特徴とする電気光学装置。
  15. 請求項13または14に記載の電気光学装置であって、
    前記第3の表面層は、熱伝導率が10W/m・k以上の材料からなることを特徴とする電気光学装置。
  16. 請求項1から15のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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