JP2011027778A - 粉体センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】発振回路の動作を検査するための時間を短縮することができる粉体センサを提供する。
【解決手段】粉体センサ1では、駆動信号の周波数の掃引周期を測定する掃引周期測定回路11が掃引発振回路4に設けられており、アップ/ダウンカウンタ8の値をインデックスとして比較回路12からの出力信号の出力間隔を測定することにより、一回の周波数掃引で精度良く掃引周期を測定できる。したがって、掃引周期を把握しようとする場合に複数回の周波数掃引を行う必要がなくなり、発振回路の動作を検査するための時間を短縮できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば複写機のトナーといった粉体の有無の検出に用いられる粉体センサに関する。
この種の分野に関連する技術として、例えば特許文献1に記載の粉体センサがある。この従来の粉体センサは、2端子の圧電素子からなる粉体センサ素子と、粉体センサ素子の共振周波数を含む範囲で周波数が掃引された駆動信号を粉体センサ素子に付与する発振回路と、駆動信号の周波数及び粉体負荷量に応じて変化する粉体センサからの出力信号の位相と駆動信号の位相とを共振点において比較する位相比較回路と、位相比較回路による比較結果に基づいて粉体の有無を判定する判定手段とを備えている。
特許第2928273号公報
粉体センサの動作の検査項目としては、例えば粉体の有無の判定時間が所定の時間内に行われるか否か、或いは発振回路における駆動信号の周波数掃引の範囲に共振周波数が正しく含まれているか否かといったものが挙げられる。しかしながら、従来の粉体センサでは、動作開始時の駆動信号の周波数が不明であると共に、発振回路の駆動信号が基準周波数から次に基準周波数に変化するまでの時間、すなわち、掃引周期が明確ではなかった。そのため、発振回路の動作を検査にあたって複数回の周波数掃引が必要であり、検査時間を短縮することが解決すべき技術的課題となっていた。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、発振回路の動作を検査するための時間を短縮することができる粉体センサを提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係る粉体センサは、2端子の圧電素子からなり、粉体負荷量に対応した検出信号を出力する粉体センサ素子と、粉体センサ素子の共振周波数を含む範囲で周波数が掃引された駆動信号を粉体センサ素子に付与する掃引発振回路と、駆動信号の周波数及び粉体負荷量に応じて変化する粉体センサからの出力信号の位相と、駆動信号の位相とを共振点において比較する位相比較回路と、位相比較回路による比較結果に基づいて粉体の有無を判定する判定手段と、駆動信号の周波数の掃引周期を測定する掃引周期測定回路を備え、掃引発振回路は、一定の間隔で基準信号を出力する基準クロックと、基準クロックからの基準信号の入力に基づいて所定の範囲の値を周期的に出力する周期カウンタと、周期カウンタから出力される値に基づいて駆動信号を出力する発振器とを有し、掃引周期測定回路は、周期カウンタの値が基準値と一致したときに出力信号を出力する比較回路と、比較回路からの出力信号の出力間隔を測定する掃引周期カウンタとを有していることを特徴としている。
この粉体センサでは、駆動信号の周波数の掃引周期を測定する掃引周期測定回路が掃引発振回路に設けられており、周期カウンタの値をインデックスとして比較回路からの出力信号の出力間隔を測定することにより、一回の周波数掃引で精度良く掃引周期を測定できる。したがって、掃引周期を把握しようとする場合に複数回の周波数掃引を行う必要がなくなり、発振回路の動作を検査するための時間を短縮できる。
本発明によれば、発振回路の動作をチェックするための時間を短縮することができる。
本発明に係る粉体センサの一実施形態を示すブロック図である。 粉体センサ素子のインピーダンス特性を示す図である。 粉体センサ素子の位相特性を示す図である。 粉体センサ素子の位相特性と粉体負荷との関係を示す図である。 掃引発振回路の構成の一例を示すブロック図である。 掃引発振回路の各構成要素から出力される出力信号の波形の一例を示す図である。 従来の粉体センサにおける掃引周期の検出フローの一例を示す図である。 本実施形態の粉体センサにおける掃引周期の検出フローの一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る粉体センサの好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る粉体センサの一実施形態を示すブロック図である。図1に示すように、粉体センサ1は、粉体センサ素子2と、位相検出回路3と、掃引発振回路4とを備えて構成されている。この粉体センサ1は、例えば複写機等に設置され、複写枚数に応じて減少するトナーの有無の検出に用いられるセンサである。
粉体センサ素子2は、具体的には2端子の圧電素子からなり、複写機等のトナー等の粉体容器に取り付けられている。粉体センサ1の表面には端子T1が設けられ、裏面には端子T2が設けられている。端子T1の入力側は掃引発振回路4に接続され、掃引発振回路4からの駆動信号が抵抗Rを介して入力される。また、端子T2側は接地された状態となっている。
粉体センサ素子2は、例えば図2及び図3に示すようなインピーダンス特性及び位相特性を有している。粉体センサ素子2では、図2に示すように、掃引発振回路4からの駆動信号が加わると、共振点においてインピーダンスが大きく変化し、これに伴って駆動信号に対する端子電圧の位相も大きく変化する。そして、図3に示すように、粉体センサ素子2の位相特性は、粉体の負荷が大きい場合は非共振状態であり、粉体の負荷が少なくなるに従って徐々に共振状態となる。
図4は、粉体センサ素子2の位相特性と粉体負荷との関係を示す図である。同図に示すように、粉体センサ素子2は、粉体負荷が大きい場合には無負荷状態(位相ゼロ)からの位相差が大きく、粉体負荷が小さい場合には位相差が大きくなる。粉体センサ素子2は、位相差が大きくなった場合は非共振状態となり、これに応じた信号を出力する。
位相検出回路3は、位相比較部5と、位相弁別部6とを有している。位相検出回路3は、粉体センサ素子2の出力側に接続され、粉体センサ素子が粉体負荷に応じた圧力変化を検知したときに、これに応じた位相変化を検知して出力する。
位相比較部5は、基準となる駆動信号との間で位相比較を行う部分である。また、位相弁別部6は、位相比較部5の比較結果の位相を弁別して粉体の有無を検出する部分である。粉体センサ素子2は、共振点では純抵抗となるので位相差は0°近くになり、非共振点では容量分になるので位相差は大きくなる。したがって、例えば位相弁別部6における位相の閾値を−45°に設定することにより、粉体の有無の検出が可能となる。
次に、掃引発振回路4について説明する。掃引発振回路4は、図5に示すように、基準クロック7と、アップ/ダウンカウンタ(周期カウンタ)8と、デジタル/アナログコンバータ9と、発振器10とを有している。基準クロック7は、一定の間隔で基準信号をアップ/ダウンカウンタ8に出力する部分である。
アップ/ダウンカウンタ8は、基準クロック7からの基準信号の入力に基づいて、例えば0〜15の範囲の値を周期的にデジタル/アナログコンバータ9に出力する。デジタル/アナログコンバータ9は、アップ/ダウンカウンタ8から入力される値を電流値に変換し、発振器10に出力する部分である。発振器10は、この電流値に応じて周波数の異なる駆動信号を粉体センサ素子2側に出力する。
また、掃引発振回路4の内部には、駆動信号の周波数の掃引周期を測定する掃引周期測定回路11が設けられている。この掃引周期測定回路11は、比較回路12と、掃引周期カウンタ13とによって構成されている。比較回路12は、アップ/ダウンカウンタ8から出力される値を監視し、出力値が基準値と等しくなった場合に掃引周期カウンタ13に出力信号を出力する部分である。基準値には、粉体センサ1の動作開始時におけるアップ/ダウンカウンタ8の値(例えば初期値ゼロ)が用いられる。
掃引周期カウンタ13は、比較回路12からの出力信号の出力間隔を計測する部分である。掃引周期カウンタ13は、図6に示すように、1回目の比較回路12の出力から2回目の比較回路12の出力までの時間を掃引周期として検出し、その半分の時間を掃引時間として検出する。掃引周期カウンタ13は、検出結果を示す出力信号を外部に出力する。
以上の構成を有する粉体センサ1では、駆動信号の周波数の掃引周期を測定する掃引周期測定回路11が掃引発振回路4に設けられている。この掃引周期測定回路11は、例えば粉体の有無の判定時間が所定の時間内に行われるか否か、或いは発振回路における駆動信号の周波数掃引の範囲に共振周波数が正しく含まれているか否かといった粉体センサの検査を行う際、掃引発振回路4の掃引周期を迅速に測定できることにより、検査時間の短縮化に寄与する。
掃引周期測定回路11を有していない従来の粉体センサで掃引周期を測定する場合、図7に示すように、まず電源を投入して周波数掃引を開始し(ステップS01)、駆動信号の周波数が最高値に達したことを所定のセンサ等によって検出する(ステップS02)。ステップS02の後、更に周波数掃引を継続し、駆動信号の周波数が再び最高値に達したことを検出する(ステップS03)。
ここで、従来の粉体センサでは、掃引周波数のインデックスを把握することができないため、周波数の最高値を精度良く検出するために、測定回数が所定回数に到達したか否かを判断し(ステップS04)、測定回数が所定回数に到達するまでステップS02及びステップS03を複数回繰り返してから掃引周期及び掃引時間の検出を行っていた(ステップS05)。
これに対し、本実施形態の粉体センサ1では、図8に示すように、まず電源を投入して周波数掃引を開始し(ステップS11)、比較回路12からの出力を検出する(ステップS12)。ステップS12の後、更に周波数掃引を継続し、再び比較回路12からの出力を検出する(ステップS13)。そして、比較回路12からの出力間隔に基づいて掃引周期及び掃引時間を検出する(ステップS14)。
このように、本実施形態では、アップ/ダウンカウンタ8の値をインデックスとして比較回路12からの出力信号の出力間隔を測定することにより、従来の粉体センサの場合とは異なり、一回の周波数掃引で精度良く掃引周期を測定できる。したがって、掃引周期を把握しようとする場合に複数回の周波数掃引を行う必要がなくなり、発振回路の動作を検査するための時間を短縮できる。
1…粉体センサ、2…粉体センサ素子、3…位相比較回路、4…掃引発振回路、6…位相弁別部(判定手段)、7…基準クロック、8…アップ/ダウンカウンタ(周期カウンタ)、10…発振器、11…掃引周期測定回路、12…比較回路、13…掃引周期カウンタ。

Claims (1)

  1. 2端子の圧電素子からなり、粉体負荷量に対応した検出信号を出力する粉体センサ素子と、
    前記粉体センサ素子の共振周波数を含む範囲で周波数が掃引された駆動信号を前記粉体センサ素子に付与する掃引発振回路と、
    前記駆動信号の周波数及び粉体負荷量に応じて変化する前記粉体センサからの出力信号の位相と、前記駆動信号の位相とを共振点において比較する位相比較回路と、
    前記位相比較回路による比較結果に基づいて粉体の有無を判定する判定手段と、
    前記駆動信号の周波数の掃引周期を測定する掃引周期測定回路とを備え、
    前記掃引発振回路は、
    一定の間隔で基準信号を出力する基準クロックと、
    前記基準クロックからの前記基準信号の入力に基づいて所定の範囲の値を周期的に出力する周期カウンタと、
    前記周期カウンタから出力される値に基づいて前記駆動信号を出力する発振器とを有し、
    前記掃引周期測定回路は、
    前記周期カウンタの値が基準値と一致したときに出力信号を出力する比較回路と、
    前記比較回路からの出力信号の出力間隔を測定する掃引周期カウンタとを有していることを特徴とする粉体センサ。
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