JP5039169B2 - 容量検出装置、抵抗検出装置 - Google Patents

容量検出装置、抵抗検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、物理量の変化によって静電容量の差が変化する第1容量センサと第2容量センサの静電容量の差を検出する容量検出装置、および物理量の変化によって抵抗の差が変化する第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗の差を検出する抵抗検出装置に関する。
スイッチトキャパシタを用いた検出装置としては、特許文献1や特許文献2が知られている。また、近年では、様々な物理量を高感度に計測するためのセンサとして半導体を利用したものがある。このようなセンサのいくつかは、物理量の変化によって容量(静電容量)または抵抗(電気抵抗)の差が変化する少なくとも1対の容量センサまたは抵抗センサを有している。例えば、加速度センサとして特許文献3が知られている。特許文献3の加速度センサは、加速度によって静電容量の差が変化するタイプのセンサであり、高感度化を可能としている。
特開平11−326409号公報 特開2006−284272号公報 特開2000−298139号公報
特許文献3のようなセンサの高感度化に伴い、検出装置側も高精度化が求められている。特許文献1のスイッチトキャパシタを用いた検出装置の場合、精度を高めようとしてもノイズが大きく、高精度化が図れなかった。また、特許文献2の検出装置は、特許文献1の検出装置よりも高い精度が期待されるはずであるが、十分ではなかった。
本発明では、検出装置の高精度化が図れない原因を分析し、その原因に応じた対策を施すことで検出装置の高精度化を図る。
本発明の容量検出装置は、物理量の変化によって静電容量の差が変化する第1容量センサと第2容量センサの静電容量の差を検出する。容量検出装置は、発振部、第1微分部、第2微分部、積分部、サンプルホールド部、制御部を備える。発振部は、発振信号を生成する。例えば、矩形波を生成すればよい。第1微分部は、第1容量センサを用いて発振信号を微分した第1微分信号を生成する。第2微分部は、第2容量センサを用いて発振信号を微分した第2微分信号を生成する。例えば、第1容量センサまたは第2容量センサと固定抵抗を用いて微分回路を形成すればよい。積分部は、あらかじめ定めた位相のときに第1微分信号と第2微分信号との差に対応した信号となる積分信号を生成する。なお、あらかじめ定めた位相とは、発振信号の1周期ごとにどこかのタイミングという意味である。また、積分部は、積分信号を積分制御信号にしたがってリセットする。サンプルホールド部は、積分信号の値をサンプルホールド制御信号に従って保持する。なお、保持のタイミングは、積分信号が第1微分信号と第2微分信号との差に対応した信号となるタイミング(前記のあらかじめ定めた位相)とすればよい。制御部は、発振信号の複数周期ごとに積分信号の値を保持するサンプルホールド制御信号を生成し、積分信号の値を保持した後に積分信号をリセットする積分制御信号を生成する。
本発明の抵抗検出装置は、物理量の変化によって抵抗の差が変化する第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗の差を検出する。抵抗検出装置も、発振部、第1微分部、第2微分部、積分部、サンプルホールド部、制御部を備える。第1微分部が、第1抵抗センサを用いて発振信号を微分した第1微分信号を生成する。第2微分部が、第2抵抗センサを用いて発振信号を微分した第2微分信号を生成する。例えば、第1抵抗センサまたは第2抵抗センサと静電容量が固定されたコンデンサを用いて微分回路を形成すればよい。その他の構成は容量検出装置と同じである。
本発明の容量検出装置と抵抗検出装置によれば、サンプルホールド部が発振信号の複数周期ごとに積分信号の値を保持するので、アナログスイッチのチャージインジェクションの変動によって生じるノイズを低減でき、検出精度を高めることができる。
アナログスイッチによって生じるチャージインジェクションの変動を確認する実験に用いた回路を示す図。 図1(A)の端子940からの出力波形を示す図。 端子940の電圧と正確な200kHz、デューティ比50%、電圧が0Vと−10mVの矩形波との差と、端子970の電圧と正確な200kHz、デューティ比50%、電圧が0Vと−10mVの矩形波との差を、周波数成分ごとに示した図。 実施例1の容量検出装置と実施例1変形例の抵抗検出装置の機能構成例を示す図。 実施例1の容量検出装置の第1微分部、第2微分部、積分部の具体的な構成例を示す図。 実施例1の容量検出装置と実施例1変形例の抵抗検出装置のタイミングチャートを示す図。 実施例1変形例の抵抗検出装置の第1微分部、第2微分部、積分部の具体的な構成例を示す図。 実施例2の容量検出装置と実施例2変形例の抵抗検出装置の機能構成例を示す図。 実施例2の容量検出装置の第1微分部、第2微分部、第1積分部、第2積分部の具体的な構成例を示す図。 実施例2の容量検出装置と実施例2変形例の抵抗検出装置のタイミングチャートを示す図。 実施例2の容量検出装置の積分の期間を、1周期分としたときと20周期分としたときの容量検出装置の出力に含まれるノイズの周波数成分を示す図。 実施例1変形例の抵抗検出装置の第1微分部、第2微分部、第1積分部、第2積分部の具体的な構成例を示す図。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
<分析>
ノイズの原因としては、抵抗による熱雑音、PN接合で発生するショットノイズ、格子欠陥や不純物に由来するフリッカノイズなどがある。しかし、上述のスイッチトキャパシタで構成した回路を用いた場合は、アナログスイッチを用いているのでON抵抗は十分に低く、信号ラインにはPN接合もない。したがって、これらを原因とするノイズによって測定精度が向上できないとは考えにくい。そこで、検出装置で発生するノイズの原因の1つとして、チャージインジェクションに着目してみた。次に、アナログスイッチによって生じるチャージインジェクションについて分析する。
図1にアナログスイッチによって生じるチャージインジェクションの変動を確認する実験に用いた回路を示す。図1(A)はアナログスイッチによって生じるチャージインジェクションを測定するための回路であり、図1(B)はチャージインジェクションと同じ電圧(矩形波)を生成する発振器を用いたときの回路である。回路900は、アナログスイッチ910、コンデンサ920、オペアンプ930から構成され、P点の電圧を測定した結果を端子940に出力する。実験ではアナログスイッチ910にADG1212を、オペアンプ930にTL072を用い、コンデンサ920は10pFとした。なお、オペアンプ930はP点の電圧を正確に測定するために備えている。アナログスイッチ910は200kHz、デューティ比50%でON/OFFした。図2は、図1(A)の端子940からの出力波形である。アナログスイッチ910をOFFにしたタイミングで約−10mVの電圧が生じた。このことから、P点には−0.1pC(=10pF×−10mV)の電荷(チャージインジェクション)が蓄積されていることが分かる。なお、ADG1212のデータシートにはチャージインジェクションの最大値が−0.3pCであることが示されているので、本実験では正しくチャージインジェクションが計測できていることが分かる。
また、図2からチャージインジェクションが、毎回微妙に異なることも分かる。もし毎回同じチャージインジェクションが生じるのであれば、チャージインジェクションによって生じる誤差を補正することは可能である。しかし、毎回異なる場合、この変化分はノイズとなってしまう。そこで、図1(B)のように、矩形波の発振器960とコンデンサ920とオペアンプ930で構成した回路を用いて端子970からの出力を測定した。発振器960は、毎回同じチャージインジェクションが生じる場合を模擬しており、200kHz、デューティ比50%、電圧が0Vと−10mVの矩形波を生成する。なお、端子970の出力を示す図は省略する。
図3は、端子940の電圧と正確な200kHz、デューティ比50%、電圧が0Vと−10mVの矩形波との差(破線「実験回路」で示す)と、端子970の電圧と正確な200kHz、デューティ比50%、電圧が0Vと−10mVの矩形波との差(実線「10mV矩形波」で示す)を、周波数成分ごとに示した図である。縦軸はノイズ密度を示しており、正確な矩形波との差を示す尺度である。横軸は周波数である。アナログスイッチによるチャージインジェクションのノイズは、矩形波の発振器のノイズよりも20dB程度大きいことが分かる。これは、約10倍の大きさのノイズが発生していることを示している。つまり、図1に示したコンデンサ920とオペアンプ930から構成された回路によって生じるノイズよりも、アナログスイッチのチャージインジェクションによって生じるノイズの方が約10倍大きいことを示している。このように、チャージインジェクションの毎回の変動は無視できない大きさであることが分かる。そこで、スイッチトキャパシタで構成した回路の精度を向上するためにチャージインジェクションの変動の影響を受けにくい容量検出装置を考えた。
<構成>
図4に実施例1の容量検出装置の機能構成例を、図5に実施例1の容量検出装置の第1微分部、第2微分部、積分部の具体的な構成例を示す。また、図6は各部での信号の様子を示すタイミングチャートである。容量検出装置100は、物理量の変化によって静電容量の差が変化する第1容量センサ121aと第2容量センサ121bの静電容量の差を検出する。なお、本実施例では第1容量センサ121aと第2容量センサ121bの静電容量が逆に変化する例を示すが、必ずしも逆に変化する必要は無い。物理量の変化によって第1容量センサ121aと第2容量センサ121bの静電容量の差が変化すればよい。容量検出装置100は、発振部110、第1微分部120a、第2微分部120b、積分部130、サンプルホールド部150、制御部180、フィルタ部190を備える。発振部110は、発振信号を生成する。例えば、図6のように矩形波を生成すればよいが、発振信号を矩形波に限定する必要は無い。
第1微分部120aは、第1容量センサ121aを用いて発振信号を微分した第1微分信号を生成する。例えば、第1容量センサ121aと固定抵抗122aを用いて微分回路を形成すればよい。図5の第1微分部120aの場合、発振信号が矩形波であり電圧がVボルト変化した場合ならば、Q点での電圧は、
Figure 0005039169
のようになる。ただし、Vは発振信号の電圧、Cは第1容量センサ121aの静電容量、Rは固定抵抗122aの抵抗、tは発振信号の電圧が変化してからの時間である。第2微分部120bは、第2容量センサ121bを用いて発振信号を微分した第2微分信号を生成する。例えば、第2容量センサ121bと固定抵抗122bを用いて微分回路を形成すればよい。図5の第2微分部120bの場合、発振信号が矩形波であり電圧がVボルト変化した場合ならば、Q点での電圧は、
Figure 0005039169
のようになる。ただし、Vは発振信号の電圧、Cは第2容量センサ121bの静電容量、Rは固定抵抗122bの抵抗、tは発振信号の電圧が変化してからの時間である。固定抵抗122aと122bの抵抗を同じにしているので、静電容量が大きいほど幅の広い信号が出力される。例えば、電圧がVe−1まで減衰する時間は、t=RCまたはt=RCである。図6の例では、第1容量センサの静電容量Cの方が第2容量センサの静電容量Cよりも大きい場合を示している。したがって、第1微分信号の方が第2微分信号よりも幅が広い。
積分部130は、少なくともあらかじめ定めた位相のときに第1微分信号と第2微分信号との差に対応した信号となる積分信号を生成する。なお、あらかじめ定めた位相とは、発振信号の1周期ごとにどこかのタイミングという意味である。また、積分部は、積分信号を積分制御信号にしたがってリセットする。積分部130は、例えば、ダイオード131、132、抵抗133、オペアンプ134、コンデンサ135、アナログスイッチ136を用いて図5のように構成すればよい。図5の積分部130の場合、ダイオード131は、第1微分信号のうち負の電圧となる部分のみをオペアンプ134側に伝達する。ダイオード132は、第2微分信号のうち正の電圧となる部分のみをオペアンプ134側に伝達する。したがって、S点での電圧は図6のように、発振信号の半周期分は第1微分信号となり、残りの半周期分は第2微分信号となり、正負は反対となる。S点での電圧を積分するときは、アナログスイッチ136はOFFの状態であり、コンデンサ135に電荷をためることによって、オペアンプ134の出力側にS点の電圧の積分値が出力される。上述のようにS点での電圧は、発振信号の半周期分は第1微分信号、残りの半周期分は第2微分信号であり、それぞれの正負は反対なので、少なくとも発振信号の1周期分を積分したタイミングでは、第1微分信号と第2微分信号の差に対応した値となっている。また、図5の例ではオペアンプの出力電圧はS点の電圧と正負が反対になるので、第1微分信号が入力されている間は積分信号が増加している。
サンプルホールド部150は、積分信号の値をサンプルホールド制御信号に従って保持する。なお、保持のタイミングは、積分信号が第1微分信号と第2微分信号との差に対応した信号となるタイミング(図6の場合は、積分が終了したときから1周期の整数倍のタイミング、言い換えると、積分が終了したときと同じ位相のとき)とすればよい。フィルタ部190は、スイッチングノイズを除去する。なお、図4ではフィルタ部190も具備しているが、フィルタ部190は必要に応じて具備すればよい。
制御部180は、発振信号の複数周期ごとに積分信号の値を保持するサンプルホールド制御信号を生成し、積分信号の値を保持した後に積分信号をリセットする積分制御信号を生成する。なお、制御部180は、発振部110から発振信号を受け取り、カウンタなどによってタイミングを検出すればよい。図6の例では発振信号の4周期分を積分しており、サンプルホールド制御信号によって4周期分を積分したところで、サンプルホールド部150が積分信号の値を保持している。そして、積分制御信号が積分部130のアナログスイッチ136をON状態にし、コンデンサ135の電荷を放電することで、積分信号はリセットされる。なお、この例では4周期分ごとに積分信号の値を保持するサンプルホールド制御信号を生成したが、他の複数周期でもよい。複数周期分を積分することにより積分信号の値が大きくなるので、積分信号に対するアナログスイッチ136で生じるチャージインジェクションの変動の割合を小さくできる。したがって、本実施例の容量検出装置は、アナログスイッチ136で生じるチャージインジェクションの変動によるノイズを低減できる。
[変形例]
実施例1では、物理量の変化によって静電容量の差が変化する場合を説明した。しかし、図5の第1微分部120a、第2微分部120bの抵抗の差を変化させても、同じように物理量の変化を検出できる。そこで、本変形例では、物理量の変化によって抵抗の差が変化する第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗の差を検出する抵抗検出装置について説明する。なお、本変形例では第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗は逆に変化する例を示す。本変形例の抵抗検出装置の機能構成を図4に、タイミングチャートを図6に示す。また、第1微分部、第2微分部、積分部の具体的な構成例を図7に示す。抵抗検出装置300も、発振部110、第1微分部320a、第2微分部320b、積分部130、サンプルホールド部150、制御部180、フィルタ部190を備える。実施例1の容量検出装置100との違いは、第1微分部320aと第2微分部320bだけであり、その他の構成は容量検出装置100と同じである。
第1微分部320aが、第1抵抗センサ322aを用いて発振信号を微分した第1微分信号を生成する。例えば、第1抵抗センサ322aと静電容量が固定されたコンデンサ321aを用いて微分回路を形成すればよい。図7の第1微分部320aの場合、発振信号が矩形波であり電圧がVボルト変化した場合ならば、Q点での電圧は、
Figure 0005039169
のようになる。ただし、Vは発振信号の電圧、Cはコンデンサ321aの静電容量、Rは第1抵抗センサ322aの抵抗、tは発振信号の電圧が変化してからの時間である。第2微分部320bが、第2抵抗センサ322bを用いて発振信号を微分した第2微分信号を生成する。例えば、第2抵抗センサ322bと静電容量が固定されたコンデンサ321bを用いて微分回路を形成すればよい。図7の第2微分部320bの場合、発振信号が矩形波であり電圧がVボルト変化した場合ならば、Q点での電圧は、
Figure 0005039169
のようになる。ただし、Vは発振信号の電圧、Cはコンデンサ321bの静電容量、Rは第2抵抗センサ322bの抵抗、tは発振信号の電圧が変化してからの時間である。コンデンサ321aと321bの静電容量を同じにしているので、抵抗が大きいほど幅の広い信号が出力される。例えば、電圧がVe−1まで減衰する時間は、t=RCまたはt=RCである。図6の例では、第1抵抗センサの抵抗Rの方が第2抵抗センサの抵抗Rよりも大きい場合に相当する。したがって、第1微分信号の方が第2微分信号よりも幅が広い。
このように本変形例の抵抗検出装置と実施例1の容量検出装置の相違点は、発振信号を微分する微分回路の時定数を変化させるのが、抵抗か静電容量かという点だけである。したがって、本変形例の抵抗検出装置も、実施例1と同じようにアナログスイッチ136で生じるチャージインジェクションの変動によるノイズを低減できる。
<構成>
図8に実施例2の容量検出装置の機能構成例を、図9に実施例2の容量検出装置の第1微分部、第2微分部、第1積分部、第2積分部の具体的な構成例を示す。また、図10は各部での信号の様子を示すタイミングチャートである。容量検出装置200は、物理量の変化によって静電容量の差が変化する第1容量センサ121aと第2容量センサ121bの静電容量の差を検出する。なお、本実施例では第1容量センサ121aと第2容量センサ121bの静電容量が逆に変化する例を示す。容量検出装置200は、発振部110、第1微分部120a、第2微分部120b、第1積分部230a、第2積分部230b、差動増幅部240、サンプルホールド部150、制御部280、フィルタ部190を備える。発振部110、第1微分部120a、第2微分部120b、サンプルホールド部150、フィルタ部190は実施例1の容量検出装置100と同じである。
第1積分部230aは、少なくともあらかじめ定めた位相のときに第1微分信号から第2微分信号を引いた値に対応した信号となる第1積分信号を生成する。なお、あらかじめ定めた位相とは、発振信号の1周期ごとにどこかのタイミングという意味である。また、第1積分部230aは、第1積分信号を積分制御信号にしたがってリセットする。第1積分部230aは、例えば、ダイオード131、132、抵抗133、オペアンプ134、コンデンサ135、アナログスイッチ136を用いて図9のように構成すればよい。この構成は、図5の積分部130と同じである。
第2積分部230bは、少なくとも第1積分部230aと同じタイミングのときに第2微分信号から第1微分信号を引いた値に対応した信号となる第2積分信号を生成する。また、第2積分部230bは、第2積分信号を積分制御信号にしたがってリセットする。第2積分部230bは、例えば、ダイオード231、232、抵抗133、オペアンプ134、コンデンサ135、アナログスイッチ136を用いて図9のように構成すればよい。図5の積分部130の場合、ダイオード231は、第1微分信号のうち正の電圧となる部分のみをオペアンプ134側に伝達する。ダイオード232は、第2微分信号のうち負の電圧となる部分のみをオペアンプ134側に伝達する。したがって、S点での電圧は図10のように、発振信号の半周期分は第2微分信号となり、残りの半周期分は第1微分信号となり、正負は反対となる。抵抗133、オペアンプ134、コンデンサ135、アナログスイッチ136の部分は第1積分部230aと同じである。
ダイオード131、132とダイオード231、232の向きが逆になっていることから、第1積分部230aのS点に第1微分信号が伝達されているときは第2積分部230bのS点には第2微分信号が伝達され、S点に第2微分信号が伝達されているときはS点には第1微分信号が伝達される。差動増幅部240は、第1積分信号と第2積分信号との差に対応した積分信号を生成する。
サンプルホールド部150は、積分信号の値をサンプルホールド制御信号に従って保持する。なお、保持のタイミングは、第1積分信号が第1微分信号から第2微分信号を引いた値に対応した信号となるタイミング(図10の場合は、積分を開始終了したときから1周期の整数倍のタイミング、言い換えると、積分を開始終了したときと同じ位相のとき)とすればよい。
制御部280は、発振信号の複数周期ごとに積分信号の値を保持するサンプルホールド制御信号を生成し、積分信号の値を保持した後に積分信号をリセットする積分制御信号を生成する。図10の例では発振信号の4周期分を積分しており、サンプルホールド制御信号によって4周期分を積分したところで、サンプルホールド部150が積分信号の値を保持している。そして、積分制御信号が第1積分部230aと第2積分部230bのアナログスイッチ136をON状態にし、コンデンサ135の電荷を放電することで、第1積分信号と第2積分信号がリセットされ、積分信号もリセットされる。なお、この例では4周期分ごとに積分信号の値を保持するサンプルホールド制御信号を生成したが、他の複数周期でもよい。複数周期分を積分することにより積分信号の値が大きくなるので、積分信号に対するアナログスイッチ136で生じるチャージインジェクションの変動の割合を小さくできる。したがって、本実施例の容量検出装置は、実施例1と同じようにアナログスイッチ136で生じるチャージインジェクションの変動によるノイズを低減できる。また、第1積分部230aと第2積分部230bは経路が対称となるように積分しているので、コモンモードノイズも除去できる。したがって、実施例1の容量検出装置よりもさらにノイズを低減できる。
<検証>
ここまでの説明では、スイッチトキャパシタで構成した回路の精度を向上するためにチャージインジェクションの変動の影響を受けにくい構成にすれば、容量検出装置の測定精度を向上できるのではないかという予測を基に、その対策を示してきた。そこで、この予測が正しいことを検証する。つまり、アナログスイッチで生じるチャージインジェクションの変動によるノイズが容量検出装置の測定精度に影響を与えていることを確認するとともに、本発明のポイントである「発振信号の複数周期分を積分すること」によって精度が向上することを確認する。図11は、実施例2の容量検出装置の積分の期間を、1周期分としたときと20周期分としたときの容量検出装置の1周期分の出力に含まれるノイズの周波数成分を示す図である。積分期間を20倍にすることでノイズ成分を10dB近く低減できている。
容量検出装置の精度を低下させる原因としては、いろいろな原因が考えられるが、本発明ではアナログスイッチで生じるチャージインジェクションの変動が主な原因ではないかと予測した。図11の結果から、この予測が正しかったことが分かる。また、本発明の容量検出装置はアナログスイッチで生じるチャージインジェクションの変動の影響を抑える対策を施しているので、検出精度が高くなっていることが分かる。
[変形例]
実施例2では、物理量の変化によって静電容量の差が変化する場合を説明した。しかし、図9の第1微分部120a、第2微分部120bの抵抗の差を変化させても、同じように物理量の変化を検出できる。そこで、本変形例では、物理量の変化によって抵抗の差が変化する第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗の差を検出する抵抗検出装置について説明する。なお、本変形例では第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗が逆に変化する例を示す。本変形例の抵抗検出装置の機能構成を図8に、タイミングチャートを図10に示す。また、第1微分部、第2微分部、第1積分部、第2積分部の具体的な構成例を図12に示す。抵抗検出装置400も、発振部110、第1微分部320a、第2微分部320b、第1積分部230a、第2積分部230b、差動増幅部240、サンプルホールド部150、制御部280、フィルタ部190を備える。実施例2の容量検出装置200との違いは、第1微分部320aと第2微分部320bだけであり、その他の構成は容量検出装置200と同じである。また、第1微分部320aと第2微分部320bは、実施例1変形例の抵抗検出装置300と同じなので、各部の詳細な機能についての説明は省略する。
本変形例の抵抗検出装置と実施例2の容量検出装置の相違点は、発振信号の微分に乗算する係数を変化させるのが、抵抗か静電容量かという点だけである。したがって、本変形例の抵抗検出装置も、実施例2と同じようにアナログスイッチ136で生じるチャージインジェクションの変動によるノイズを低減できる。
本発明は、物理量の変化によって静電容量の差が変化する第1容量センサと第2容量センサの静電容量の差を検出する容量検出装置、および物理量の変化によって抵抗の差が変化する第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗の差を検出する抵抗検出装置に利用できる。
100、200 容量検出装置 110 発振部
120a、320a 第1微分部 120b、320b 第2微分部
121a 第1容量センサ 121b 第2容量センサ
122a、122b 固定抵抗 130 積分部
131、132、231、232 ダイオード 133 抵抗
134 オペアンプ 135 コンデンサ
136 アナログスイッチ 150 サンプルホールド部
180、280 制御部 190 フィルタ部
230a 第1積分部 230b 第2積分部
240 差動増幅部 300、400 抵抗検出装置
321a、321b コンデンサ 322a 第1抵抗センサ
322b 第2抵抗センサ

Claims (3)

  1. 物理量の変化によって静電容量の差が変化する第1容量センサと第2容量センサの静電容量の差を検出する容量検出装置であって、
    発振信号を生成する発振部と、
    前記第1容量センサを用いて前記発振信号を微分した第1微分信号を生成する第1微分部と、
    前記第2容量センサを用いて前記発振信号を微分した第2微分信号を生成する第2微分部と、
    積分制御信号とサンプルホールド制御信号を生成する制御部と
    少なくともあらかじめ定めた位相のときに前記第1微分信号から前記第2微分信号を引いた値に対応した信号となる第1積分信号を生成し、前記第1積分信号を前記積分制御信号にしたがってリセットする第1積分部と、
    少なくとも前記あらかじめ定めた位相のときに前記第2微分信号から前記第1微分信号を引いた値に対応した信号となる第2積分信号を生成し、前記第2積分信号を前記積分制御信号にしたがってリセットする第2積分部と、
    前記第1積分信号と前記第2積分信号との差に対応した積分信号を生成する差動増幅部と、
    前記積分信号の値を前記サンプルホールド制御信号に従って保持するサンプルホールド部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記発振信号の複数周期ごとに前記積分信号の値を保持するサンプルホールド制御信号を生成し、前記積分信号の値を保持した後に前記第1積分信号と前記第2積分信号とをリセットする積分制御信号を生成する
    ことを特徴とする容量検出装置。
  2. 物理量の変化によって抵抗の差が変化する第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗の差を検出する抵抗検出装置であって、
    発振信号を生成する発振部と、
    前記第1抵抗センサを用いて前記発振信号を微分した第1微分信号を生成する第1微分部と、
    前記第2抵抗センサを用いて前記発振信号を微分した第2微分信号を生成する第2微分部と、
    積分制御信号とサンプルホールド制御信号を生成する制御部と
    少なくともあらかじめ定めた位相のときに前記第1微分信号と前記第2微分信号との差に対応した信号となる積分信号を生成し、前記積分信号を前記積分制御信号にしたがってリセットする積分部と、
    前記積分信号の値を前記サンプルホールド制御信号に従って保持するサンプルホールド部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記発振信号の複数周期ごとに前記積分信号の値を保持するサンプルホールド制御信号を生成し、前記積分信号の値を保持した後に前記積分信号をリセットする積分制御信号を生成する
    ことを特徴とする抵抗検出装置。
  3. 物理量の変化によって抵抗の差が変化する第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗の差を検出する抵抗検出装置であって、
    発振信号を生成する発振部と、
    前記第1抵抗センサを用いて前記発振信号を微分した第1微分信号を生成する第1微分部と、
    前記第2抵抗センサを用いて前記発振信号を微分した第2微分信号を生成する第2微分部と、
    積分制御信号とサンプルホールド制御信号を生成する制御部と
    少なくともあらかじめ定めた位相のときに前記第1微分信号から前記第2微分信号を引いた値に対応した信号となる第1積分信号を生成し、前記第1積分信号を前記積分制御信号にしたがってリセットする第1積分部と、
    少なくとも前記あらかじめ定めた位相のときに前記第2微分信号から前記第1微分信号を引いた値に対応した信号となる第2積分信号を生成し、前記第2積分信号を前記積分制御信号にしたがってリセットする第2積分部と、
    前記第1積分信号と前記第2積分信号との差に対応した積分信号を生成する差動増幅部と、
    前記積分信号の値を前記サンプルホールド制御信号に従って保持するサンプルホールド部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記発振信号の複数周期ごとに前記積分信号の値を保持するサンプルホールド制御信号を生成し、前記積分信号の値を保持した後に前記第1積分信号と前記第2積分信号とをリセットする積分制御信号を生成する
    ことを特徴とする抵抗検出装置。
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