JP5039169B2 - 容量検出装置、抵抗検出装置 - Google Patents
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Description
ノイズの原因としては、抵抗による熱雑音、PN接合で発生するショットノイズ、格子欠陥や不純物に由来するフリッカノイズなどがある。しかし、上述のスイッチトキャパシタで構成した回路を用いた場合は、アナログスイッチを用いているのでON抵抗は十分に低く、信号ラインにはPN接合もない。したがって、これらを原因とするノイズによって測定精度が向上できないとは考えにくい。そこで、検出装置で発生するノイズの原因の1つとして、チャージインジェクションに着目してみた。次に、アナログスイッチによって生じるチャージインジェクションについて分析する。
図4に実施例1の容量検出装置の機能構成例を、図5に実施例1の容量検出装置の第1微分部、第2微分部、積分部の具体的な構成例を示す。また、図6は各部での信号の様子を示すタイミングチャートである。容量検出装置100は、物理量の変化によって静電容量の差が変化する第1容量センサ121aと第2容量センサ121bの静電容量の差を検出する。なお、本実施例では第1容量センサ121aと第2容量センサ121bの静電容量が逆に変化する例を示すが、必ずしも逆に変化する必要は無い。物理量の変化によって第1容量センサ121aと第2容量センサ121bの静電容量の差が変化すればよい。容量検出装置100は、発振部110、第1微分部120a、第2微分部120b、積分部130、サンプルホールド部150、制御部180、フィルタ部190を備える。発振部110は、発振信号を生成する。例えば、図6のように矩形波を生成すればよいが、発振信号を矩形波に限定する必要は無い。
実施例1では、物理量の変化によって静電容量の差が変化する場合を説明した。しかし、図5の第1微分部120a、第2微分部120bの抵抗の差を変化させても、同じように物理量の変化を検出できる。そこで、本変形例では、物理量の変化によって抵抗の差が変化する第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗の差を検出する抵抗検出装置について説明する。なお、本変形例では第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗は逆に変化する例を示す。本変形例の抵抗検出装置の機能構成を図4に、タイミングチャートを図6に示す。また、第1微分部、第2微分部、積分部の具体的な構成例を図7に示す。抵抗検出装置300も、発振部110、第1微分部320a、第2微分部320b、積分部130、サンプルホールド部150、制御部180、フィルタ部190を備える。実施例1の容量検出装置100との違いは、第1微分部320aと第2微分部320bだけであり、その他の構成は容量検出装置100と同じである。
図8に実施例2の容量検出装置の機能構成例を、図9に実施例2の容量検出装置の第1微分部、第2微分部、第1積分部、第2積分部の具体的な構成例を示す。また、図10は各部での信号の様子を示すタイミングチャートである。容量検出装置200は、物理量の変化によって静電容量の差が変化する第1容量センサ121aと第2容量センサ121bの静電容量の差を検出する。なお、本実施例では第1容量センサ121aと第2容量センサ121bの静電容量が逆に変化する例を示す。容量検出装置200は、発振部110、第1微分部120a、第2微分部120b、第1積分部230a、第2積分部230b、差動増幅部240、サンプルホールド部150、制御部280、フィルタ部190を備える。発振部110、第1微分部120a、第2微分部120b、サンプルホールド部150、フィルタ部190は実施例1の容量検出装置100と同じである。
ここまでの説明では、スイッチトキャパシタで構成した回路の精度を向上するためにチャージインジェクションの変動の影響を受けにくい構成にすれば、容量検出装置の測定精度を向上できるのではないかという予測を基に、その対策を示してきた。そこで、この予測が正しいことを検証する。つまり、アナログスイッチで生じるチャージインジェクションの変動によるノイズが容量検出装置の測定精度に影響を与えていることを確認するとともに、本発明のポイントである「発振信号の複数周期分を積分すること」によって精度が向上することを確認する。図11は、実施例2の容量検出装置の積分の期間を、1周期分としたときと20周期分としたときの容量検出装置の1周期分の出力に含まれるノイズの周波数成分を示す図である。積分期間を20倍にすることでノイズ成分を10dB近く低減できている。
実施例2では、物理量の変化によって静電容量の差が変化する場合を説明した。しかし、図9の第1微分部120a、第2微分部120bの抵抗の差を変化させても、同じように物理量の変化を検出できる。そこで、本変形例では、物理量の変化によって抵抗の差が変化する第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗の差を検出する抵抗検出装置について説明する。なお、本変形例では第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗が逆に変化する例を示す。本変形例の抵抗検出装置の機能構成を図8に、タイミングチャートを図10に示す。また、第1微分部、第2微分部、第1積分部、第2積分部の具体的な構成例を図12に示す。抵抗検出装置400も、発振部110、第1微分部320a、第2微分部320b、第1積分部230a、第2積分部230b、差動増幅部240、サンプルホールド部150、制御部280、フィルタ部190を備える。実施例2の容量検出装置200との違いは、第1微分部320aと第2微分部320bだけであり、その他の構成は容量検出装置200と同じである。また、第1微分部320aと第2微分部320bは、実施例1変形例の抵抗検出装置300と同じなので、各部の詳細な機能についての説明は省略する。
120a、320a 第1微分部 120b、320b 第2微分部
121a 第1容量センサ 121b 第2容量センサ
122a、122b 固定抵抗 130 積分部
131、132、231、232 ダイオード 133 抵抗
134 オペアンプ 135 コンデンサ
136 アナログスイッチ 150 サンプルホールド部
180、280 制御部 190 フィルタ部
230a 第1積分部 230b 第2積分部
240 差動増幅部 300、400 抵抗検出装置
321a、321b コンデンサ 322a 第1抵抗センサ
322b 第2抵抗センサ
Claims (3)
- 物理量の変化によって静電容量の差が変化する第1容量センサと第2容量センサの静電容量の差を検出する容量検出装置であって、
発振信号を生成する発振部と、
前記第1容量センサを用いて前記発振信号を微分した第1微分信号を生成する第1微分部と、
前記第2容量センサを用いて前記発振信号を微分した第2微分信号を生成する第2微分部と、
積分制御信号とサンプルホールド制御信号を生成する制御部と
少なくともあらかじめ定めた位相のときに前記第1微分信号から前記第2微分信号を引いた値に対応した信号となる第1積分信号を生成し、前記第1積分信号を前記積分制御信号にしたがってリセットする第1積分部と、
少なくとも前記あらかじめ定めた位相のときに前記第2微分信号から前記第1微分信号を引いた値に対応した信号となる第2積分信号を生成し、前記第2積分信号を前記積分制御信号にしたがってリセットする第2積分部と、
前記第1積分信号と前記第2積分信号との差に対応した積分信号を生成する差動増幅部と、
前記積分信号の値を前記サンプルホールド制御信号に従って保持するサンプルホールド部と、
を備え、
前記制御部は、前記発振信号の複数周期ごとに前記積分信号の値を保持するサンプルホールド制御信号を生成し、前記積分信号の値を保持した後に前記第1積分信号と前記第2積分信号とをリセットする積分制御信号を生成する
ことを特徴とする容量検出装置。 - 物理量の変化によって抵抗の差が変化する第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗の差を検出する抵抗検出装置であって、
発振信号を生成する発振部と、
前記第1抵抗センサを用いて前記発振信号を微分した第1微分信号を生成する第1微分部と、
前記第2抵抗センサを用いて前記発振信号を微分した第2微分信号を生成する第2微分部と、
積分制御信号とサンプルホールド制御信号を生成する制御部と
少なくともあらかじめ定めた位相のときに前記第1微分信号と前記第2微分信号との差に対応した信号となる積分信号を生成し、前記積分信号を前記積分制御信号にしたがってリセットする積分部と、
前記積分信号の値を前記サンプルホールド制御信号に従って保持するサンプルホールド部と、
を備え、
前記制御部は、前記発振信号の複数周期ごとに前記積分信号の値を保持するサンプルホールド制御信号を生成し、前記積分信号の値を保持した後に前記積分信号をリセットする積分制御信号を生成する
ことを特徴とする抵抗検出装置。 - 物理量の変化によって抵抗の差が変化する第1抵抗センサと第2抵抗センサの抵抗の差を検出する抵抗検出装置であって、
発振信号を生成する発振部と、
前記第1抵抗センサを用いて前記発振信号を微分した第1微分信号を生成する第1微分部と、
前記第2抵抗センサを用いて前記発振信号を微分した第2微分信号を生成する第2微分部と、
積分制御信号とサンプルホールド制御信号を生成する制御部と
少なくともあらかじめ定めた位相のときに前記第1微分信号から前記第2微分信号を引いた値に対応した信号となる第1積分信号を生成し、前記第1積分信号を前記積分制御信号にしたがってリセットする第1積分部と、
少なくとも前記あらかじめ定めた位相のときに前記第2微分信号から前記第1微分信号を引いた値に対応した信号となる第2積分信号を生成し、前記第2積分信号を前記積分制御信号にしたがってリセットする第2積分部と、
前記第1積分信号と前記第2積分信号との差に対応した積分信号を生成する差動増幅部と、
前記積分信号の値を前記サンプルホールド制御信号に従って保持するサンプルホールド部と、
を備え、
前記制御部は、前記発振信号の複数周期ごとに前記積分信号の値を保持するサンプルホールド制御信号を生成し、前記積分信号の値を保持した後に前記第1積分信号と前記第2積分信号とをリセットする積分制御信号を生成する
ことを特徴とする抵抗検出装置。
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