JP3356029B2 - 電気量検出回路 - Google Patents

電気量検出回路

Info

Publication number
JP3356029B2
JP3356029B2 JP30119297A JP30119297A JP3356029B2 JP 3356029 B2 JP3356029 B2 JP 3356029B2 JP 30119297 A JP30119297 A JP 30119297A JP 30119297 A JP30119297 A JP 30119297A JP 3356029 B2 JP3356029 B2 JP 3356029B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
capacitance
change
input terminal
operational amplifier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30119297A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11132787A (ja
Inventor
健太朗 水野
則一 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP30119297A priority Critical patent/JP3356029B2/ja
Publication of JPH11132787A publication Critical patent/JPH11132787A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3356029B2 publication Critical patent/JP3356029B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気量検出回路、
例えば静電容量型の物理量測定装置などに利用される回
路、特に微小な電気量の検出が可能な回路に関する。
【0002】
【従来の技術】物理量測定などに利用される容量センサ
であるコンデンサにおける微小容量変化の検出には、図
3に示すような構成の検出回路が用いられている。この
検出回路は演算増幅器30を有し、演算増幅器30の反
転入力端子に容量センサCSが設けられ、この容量セン
サCSには電圧Vbbが印加されている。また、演算増幅
器30の出力端子と反転入力端子との間の帰還経路には
帰還容量CFが配置され、演算増幅器30の非反転入力
端子は接地されている。そして、演算増幅器30は、そ
の非反転入力端子に接続された容量センサCSにおける
容量変化ΔCSを電気信号に変換して出力電圧Voutを
発生する。
【0003】容量センサCSにおける微小容量変化ΔC
Sと演算増幅器30の出力電圧Voutとの関係は次式
(1)のように表される。
【0004】
【数1】 Vout=(ΔCS/CF)・Vbb ・・・(1) 上式(1)から明らかなように、帰還容量CFを小さく
できれば、この増幅器30の利得を大きくできるが、実
際には帰還容量CFと並列に存在する寄生容量CCの影
響を受けるため、所望の出力電圧Voutが得られない。
つまり、帰還容量CFに対して寄生容量CCが無視でき
ない大きさになってくると、式(1)は次式のようにな
る。
【0005】
【数2】 Vout={ΔCS/(CF+CC)}・Vbb ・・・(2) 従って、微小容量変化ΔCSに対して得られる出力電圧
Voutの大きさは、寄生容量CCで制限されてしまう。
さらに、実際に得られる出力電圧が寄生容量CCに依存
することになってしまい、出力電圧Voutを任意に設定
することが困難となる。また、寄生容量CCが温度など
の環境に大きく依存する場合には、温度変化に対して非
常に不安定な利得となってしまう。
【0006】このような寄生容量CCによる問題を解消
するには、帰還容量CFを寄生容量CCよりも大きくな
るように設定し、つまり増幅器30で構成する検出回路
の利得を下げ、図4に示すように、もう一段増幅器を設
け、次段増幅器32で所望の利得となるようにすること
が考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4の
ように次段増幅器32を追加すると、部品点数及び回路
占有面積の増大を招く結果となる。例えば、容量センサ
としての微小ギャップが形成された半導体基板上に、こ
の微小ギャップにおける静電容量変化を検出するための
上述のような回路素子を形成する場合など、装置全体の
小型化が求められている。従って、次段増幅器32の追
加は、装置の小型化の要請に沿うことができない。
【0008】また、使用する演算増幅器がオフセット電
圧を有する場合、演算増幅器の大きな開放利得のためオ
フセット電圧で出力電圧が飽和してしまうことが考えら
れる。そのような場合、図5に示すように、帰還容量C
Fと並列に帰還抵抗RFを追加して、直流的に帰還がか
かるようにする。このような場合、帰還容量CFと帰還
抵抗の抵抗値RFは次式のような設定が必要となる。
【0009】
【数3】 RF >> 1/(ωL・CF) ωL :検出する容量変化の最低周波数 ・・・(3) 例えば、CF=1pF,ωL =1kHzとした場合、1
/(ωL・CF)≒16MΩとなり、抵抗RLとしては
それ以上に大きな抵抗値が必要となり、実使用において
扱いにくくなってしまう。扱い易さを優先するために抵
抗RFを小さくすると、帰還容量CFを大きくする必要
があり、式(1)から分かるように出力電圧Voutが低
下してしまう。
【0010】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、微小容量変化ΔCSをより大きな電圧
振幅として得ることを可能としつつ、従来必要であった
次段増幅器を不要として、電気量検出回路における部品
点数の削減、回路占有面積の低減、回路の安定動作を実
現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電気量検出回路は、第1コンデンサにおけ
る容量変化又は電荷変化の電気量を検出する回路におい
て、演算増幅器と、前記演算増幅器の非反転入力端子に
接続され、前記第1コンデンサ及び第1抵抗とを有する
時間的な微分演算手段と、前記演算増幅器の反転入力端
子に接続され、第2コンデンサ及び第2抵抗とを有する
時間的な積分演算手段と、を有し、前記第2コンデンサ
が前記演算増幅器の前記反転入力端子と出力端子との間
の帰還路に接続されている。
【0012】第1コンデンサにおける微小容量変化ΔC
Sに対して、微分演算手段で得られる電圧Vdは、次式
(4)のように表せる。
【0013】
【数4】 Vd=K1・d/dt(ΔCS) 但し、K1は定数 ・・・(4) また、出力端子からの出力電圧Voutは、積分演算手段
により電圧Vdを積分した結果であり、次式(5)のよ
うになり、微小容量変化ΔCSに比例した出力電圧Vou
tが得られる。
【0014】
【数5】 また、本発明では、センサ容量CSの微小容量変化ΔC
Sを検出した場合の出力電圧Voutは次式(6)のよう
になる。
【0015】
【数6】 また、上式(6)において、V’out及びKは、次式
(7)、(8)で表される。
【0016】
【数7】 V’out=(ΔCS/CF)・Vbb ・・・(7)
【数8】 K=RL/R1 ・・・(8) 従って、本発明の電気量検出回路では、演算増幅器の非
反転入力端子側に微分演算手段を設け、反転入力端子側
に積分演算手段を設けることで、抵抗比K(=RL/R
1)を1より大きく設定すれば十分な増幅効果が得ら
れ、従来、必要としていた次段増幅器を不要にすること
ができる。また、抵抗比Kで利得を大きくできる分、コ
ンデンサCFも大きくできる。このため、コンデンサC
Fに並列な寄生容量CCが存在したとしても、コンデン
サCFを大きく出る分、寄生容量CCの影響を受けにく
くすることができ、その結果、安定な動作が可能にな
る。
【0017】更に、本発明の回路では、抵抗比Kを大き
く設定すれば、その分第2コンデンサとして大きな容量
CFのものを使用することができるため、出力電圧Vou
tが低下することがない。また、例えば従来の図5に示
すような帰還抵抗RFを設けた場合に、この帰還抵抗と
して小さな抵抗値のものを使用することが可能となる。
【0018】この場合、第1コンデンサにおける電気量
変化を安定した(一定の)利得で増幅できる周波数帯域
として利得が制限される。低域遮断周波数FCL、広域
遮断周波数FCHとすると、これらは下記のように表す
ことができる。
【0019】FCL=1/(2π・CS・RL) FCH=1/(2π・CF・RF) もしくは、 FCH=(オペアンプの周波数特性で決まる) したがって、安定した利得Gで検出可能な第1のコンデ
ンサの電気量変化の周波数fは、図6(a)に示すよう
に、おおむね FCL<F<FCH となる。
【0020】本発明では、上記構成に加え、更に、演算
増幅器の非反転入力端子に対し、容量センサなどからな
る第1コンデンサと並列に、基準容量を成す第3コンデ
ンサを備える構成も適用することができる。第3コンデ
ンサを第1コンデンサと並列させて設け、例えばこの2
つのコンデンサを初期状態における電荷量が等しくなる
ように設定し、第1コンデンサにおける容量変化や電荷
量変化等の電気量を第3コンデンサとの比較により検出
する。
【0021】本発明では、上記構成に加え、更に、演算
増幅器の非反転入力端子に対し、容量センサなどからな
る第1コンデンサと並列に、基準容量を成す第3コンデ
ンサを備える構成も適用することができる。例えば、第
1コンデンサの演算増幅器の非反転入力に接続しない側
である入力端子に電圧Vbb1を、第3コンデンサの入
力端子にVbb2を印加する。この時Vbb1、Vbb
2は、大きさが等しく極性が反対の正弦波交流電圧とす
る。
【0022】Vbb1=Vbb・sin(ωs・t)=
Vbb・sin(2π・fs・t) Vbb2=−Vbb・sin(ωs・t)=−Vbb・
sin(2π・fs・t) このように2つのコンデンサを初期状態における電荷量
が等しくなるように設定し、第1のコンデンサにおける
容量変化や電荷量変化等の電気量を第3コンデンサとの
比較により検出する。これにより、第1コンデンサの電
気量変化に対して、直流(的な)成分からゆっくりとし
た変化する成分を検出することが可能となる。安定した
利得Gで検出可能な第1コンデンサの電気量の周波数変
化範囲は、図6(b)に示すように、おおむね、直流か
ら(fs/2)となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いてこの発明の好
適な実施の形態(以下実施形態という)について説明す
る。
【0024】[実施形態1]図1は、この発明の実施形
態に係る電気量検出回路の構成例を示している。図1に
おいて、演算増幅器10の非反転入力端子(+)と、入
力端子1との間には、容量センサを成す第1コンデンサ
11が接続され、共通端子2とこの演算増幅器10の非
反転入力端子の間には第1抵抗21が接続されている。
演算増幅器10の反転入力端子(−)と共通端子2との
間には第2抵抗22が接続され、更に、演算増幅器10
の反転入力端子と出力端子3との間の帰還経路中には帰
還容量をなす第2コンデンサ23が接続されている。
【0025】このような構成において、演算増幅器10
の非反転入力端子に接続された第1コンデンサ11及び
第1抵抗21は、第1コンデンサ11における容量変化
や電荷変化等の電気量の時間的微分演算手段を構成し、
演算増幅器10の反転入力端子に接続された第2抵抗2
2及び第2コンデンサ23は時間的な積分演算手段を構
成する。また、入力端子1と共通端子2との間に電圧V
bbが印加され、上記微分演算手段が第1コンデンサ11
の微小容量変化を微分演算し、積分演算手段がこれを積
分することにより、第1コンデンサ11の微小容量変化
が出力端子3と共通端子2との間の電圧Voutに変換
し、出力端子3からこの電圧Voutを出力信号として出
力する。
【0026】このような検出回路において、第1コンデ
ンサ11はよく知られた半導体容量センサとして構成す
ることができる。例えば、半導体基板に微小ギャップを
隔てたダイヤフラムと、微小ギャップの対向面に位置す
るように電極を形成したものである。測定する物理量が
圧力の場合に、形成された微小ギャップが圧力によって
変化することで微小ギャップの容量が変化し、この容量
変化を検出することで物理量である圧力を測定すること
が可能となっている。また、微小ギャップにおける電気
量の検出によって測定することのできる物理量として
は、上記圧力の他、加速度や角速度等が一例として挙げ
られる。また、本実施形態1において演算増幅器10
は、上記容量センサと同一の半導体基板上に形成するこ
ともできる。
【0027】次に、本実施形態の回路における第1コン
デンサの容量CSの微小容量変化ΔCSの検出方法につ
いて説明する。第1抵抗21の抵抗値RLと第2抵抗2
2の抵抗値R1は、
【数9】 RL>R1 ・・・(9) であるとする。
【0028】また、検出したい微小容量変化ΔCSの最
低周波数をωL とし、第1抵抗21の抵抗値RLと第1
コンデンサ11の容量CSは、次式(10)のような関
係であるとする。
【0029】
【数10】 RL >> 1/(ωL×CS) ・・・(10) 入力端子1と共通端子2の間には適当な定電圧Vbbが印
加され、共通端子2は接地されている。従って、定常状
態において、演算増幅器10の非反転入力端子と反転入
力端子の電圧は共通端子2と同電位になるので、第1コ
ンデンサ11に印加される電圧は電圧Vbbとなる。
【0030】このような状態において、第1コンデンサ
11の容量CSに微小容量変化ΔCSが生ずると、その
微小容量変化ΔCSにより、第1コンデンサ11に次式
(11)に示すような電荷変化ΔQSが生じる。
【0031】
【数11】 ΔQS= ΔCS・Vbb ・・・(11) 電荷変化ΔQSは、第1抵抗21を介して共通端子2へ
の充放電電流ΔISになる。そして、電荷変化ΔQSの
時間的変化が、第1コンデンサ11の充放電電流ΔIS
となる。このΔISは、次式(12)のように表すこと
ができる。
【0032】
【数12】 ΔIS= d/dt(ΔQS) ・・・(12) この充放電電流ΔISが第1抵抗21に流れることで第
1抵抗21に電圧変化ΔVSが生じ、演算増幅器10の
非反転入力端子に次式(13)のような電圧変化ΔVS
が生じることになる。
【0033】
【数13】 一方、演算増幅器10の反転入力端子は、非反転入力端
子の電圧に追従するので、反転入力端子の電圧、即ち第
2抵抗22の両端にも電圧変化ΔVSが生じる。その結
果、第2抵抗22には式(14)に示すような電流ΔI
1が流れ、この電流ΔI1が第2コンデンサ23の充放
電電流となりコンデンサ23には式(15)に示すよう
な電荷変化ΔQFが生ずる。その結果、演算増幅器10
の出力端子3には式(16)に示すような出力電圧Vou
tが発生する。
【0034】
【数14】
【数15】
【数16】 ただし、上式(16)において、Kは、次式(17)
【数17】 K= RL/R1 ・・・(17) のようになる。
【0035】式(17)で示した第1抵抗21(RL)
と第2抵抗22(R1)の抵抗比Kを1以上に設定する
ことは容易である。従って、本実施形態1の回路構成に
よれば、抵抗比K倍の増幅効果を容易に得られることに
なり、図1の回路に更に次段の増幅器を設ける必要がな
い。
【0036】また、図示する第2コンデンサ23と並列
に、更に寄生容量CCが存在する場合には、上式(1
6)は次式(18)のようになる。
【0037】
【数18】 本施形態1による回路構成では、第2コンデンサ23の
容量を寄生容量CCよりも大きく設定し、その分抵抗比
Kを1より大きく設定することによって、寄生容量CC
の影響を受けずに安定的に動作させることができる。ま
た、同時に大きな出力電圧Voutを得ることができる。
【0038】なお、第1コンデンサの静電容量CSに蓄
えられる電荷QSの変化量ΔQSを検出する場合につい
ても上記同様に考えることができる。例えば、第1コン
デンサ11の静電容量CSが一定であり、入力端子1と
共通端子2の間の電圧Vbbの電圧変化ΔVbbにより、第
1コンデンサ11の電荷変化量ΔQSが生じる場合、電
荷変化量ΔQSは、次式(19)のように表される。
【0039】
【数19】 ΔQS= CS・ΔVbb ・・・(19) そして、上述の式(11)をこの式(19)に置き換え
れば、次式(20)のように電圧変化ΔVbbに応じた出
力電圧Voutが得られることとなる。
【0040】
【数20】 Vout=ΔQF/CF =K・(CS/CF)・ΔVbb ・・・(20) 式(20)において、上述のように第1抵抗21と第2
抵抗22の抵抗比Kを1以上に設定することは容易であ
り、寄生容量CCの影響を受けずに安定的な動作が可能
であるとともに、大きな出力電圧Voutを得ることがで
きる。
【0041】なお、本実施形態1に係る回路では、図6
(a)に示すように、おおむね、低域遮断周波数FC
L、広域遮断周波数FCHの間の中間的な周波数帯域に
おいて、安定した利得Gでその変化を検出することが可
能である。
【0042】[実施形態2]図2は、実施形態2に係る
電気量検出回路の回路構成例を示す図であり、この例で
は上記実施形態1の容量センサである第1コンデンサ1
1に対し、並列に基準容量をなす第3コンデンサ12を
追加している。なお、第3コンデンサ12は第2入力端
子4と演算増幅器10の非反転入力端子との間に配置さ
れている。この実施形態2の構成では、入力端子4と共
通端子2との間に電圧Vbb2が印加され、入力端子1と
共通端子2との間に電圧Vbb1が印加されている場合
に、出力端子3と共通端子2との間の電圧Voutを出力
信号として出力する。
【0043】ここでは動作を単純化するために、電圧V
bb2は、式(21)、式(22)に示すように、その大
きさが電圧Vbb1と等しくかつ極性が反対の正弦波交流
電圧であるとする(なお、Vbb1とVbb2とが互いに極性
が逆の直流電圧の場合の動作は、検出信号周波数の点
で、実施形態1と同様な動作となる)。
【0044】
【数21】 Vbb1=Vbb・sin(ωs・t) ・・・(21)
【数22】 Vbb2=−Vbb・sin(ωs・t) ・・・(22) 更に、第1コンデンサ11の初期静電容量CSと第3コ
ンデンサ12の静電容量CRが等しいとし、また、電圧
Vbb1,Vbb2の周波数ωsと、第1抵抗21の抵抗値
RLと第1コンデンサ11の容量CSが次式(23)の
ような関係であるとする。
【0045】
【数23】 RL >> 1/(ωs・CS) ・・・(23) 第1コンデンサ11の電荷量QSと第3コンデンサ12
の電荷量QRを計算すると、それぞれ式(24)、式
(25)のようになる。
【0046】
【数24】 QS=CS・Vbb1 =CS・Vbb・sin(ωs・t) ・・・(24)
【数25】 QR=CS・Vbb2 =−CS・Vbb・sin(ωs・t) ・・・(25) そこで、演算増幅器10の非反転入力端子における電荷
量変化ΔQは次式(26)のようになり、
【数26】 ΔQ=QS+QR =0 ・・・(26) 電荷量変化ΔQは相殺されて零となる。
【0047】このような条件において、容量センサ11
に微小容量変化ΔCSが生じた場合、演算増幅器10の
非反転入力端子における電荷量変化ΔQを求めると、
【数27】 ΔQ=ΔCS・Vbb ・・・(27) となる。
【0048】電荷量変化ΔQは、抵抗21を流れる電流
ΔIとなり、演算増幅器10の非反転入力端子に次式
(28)で示されるような電圧変化ΔVを生じさせる。
【0049】
【数28】 ΔV=RL・d/dt(ΔQ)=RL・Vbb・d/dt(ΔCS) ・・・(28) 演算増幅器10の反転入力端子では、非反転入力端子の
この電圧変化ΔVに追従した電圧変化ΔVが発生する。
従って、反転入力端子側の第2抵抗22に電流変化ΔI
が生じ、この電流変化ΔIによってコンデンサ23が充
放電される。その結果、演算増幅器10の出力端子3の
出力電圧Voutは次式(29)のようになる。
【0050】
【数29】 但し、上式(29)において、Kは、K=RL/R1で
ある。
【0051】式(29)から明らかなように、第1抵抗
21と第2抵抗22の抵抗比Kを1以上に設定すれば、
第1コンデンサ11における微小容量変化ΔCSは、本
実施形態2の回路により任意のK倍に増幅され、出力端
子3より出力電圧Voutとして出力される。
【0052】また、コンデンサ23と並列に寄生容量C
Cが存在する場合、式(29)は次式のようになる。
【0053】
【数30】 本実施形態2に係る回路構成においても、上述の実施形
態1と同様、第2コンデンサ23の容量を寄生容量CC
よりも大きく設定し、その分、抵抗比Kを1より大きく
設定すれば寄生容量CCの影響を受けずに安定動作する
ことができ、同時に大きな出力電圧Voutを得ることが
できる。
【0054】また、本実施形態2に係る回路では、図6
(b)に示すように、おおむね直流からfs/2の周波
数範囲において、安定した利得Gでその変化を検出する
ことが可能である。なお、実施形態2では、基準容量を
なす第3コンデンサを備えることにより、回路内分の個
別部品で発生するノイズへの耐性効果を備える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る電気量検出回路の
回路構成例を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態2に係る電気量検出回路の
回路構成例を示す図である。
【図3】 従来の容量センサの微小容量検出のための回
路構成を示す図である。
【図4】 図3の構成に次段増幅器を追加して出力電圧
振幅を増幅する場合の従来の回路構成を示す図である。
【図5】 帰還容量CFと並列に帰還抵抗RFを追加す
る場合の従来の回路構成を示す図である。
【図6】 本発明による電気量検出回路によって検出可
能な周波数帯域を説明する図である。
【符号の説明】
1 入力端子、2 共通端子、3 出力端子、4 第2
入力端子、10 演算増幅器、11 第1コンデンサ
(容量センサ)、12 第3コンデンサ(基準容量)、
21 第1抵抗、22 第2抵抗、23 第2コンデン
サ(帰還容量)。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 5/24 G01L 1/14 G01P 15/125 G01R 27/26 G01B 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1コンデンサにおける容量変化又は電
    荷変化の電気量を検出する回路において、 演算増幅器と、 前記演算増幅器の非反転入力端子に接続され、前記第1
    コンデンサ及び第1抵抗とを有する時間的な微分演算手
    段と、 前記演算増幅器の反転入力端子に接続され、第2コンデ
    ンサ及び第2抵抗とを有する時間的な積分演算手段と、
    を有し、 前記第2コンデンサが前記演算増幅器の前記反転入力端
    子と出力端子との間の帰還路に接続された電気量検出回
    路。
JP30119297A 1997-10-31 1997-10-31 電気量検出回路 Expired - Fee Related JP3356029B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30119297A JP3356029B2 (ja) 1997-10-31 1997-10-31 電気量検出回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30119297A JP3356029B2 (ja) 1997-10-31 1997-10-31 電気量検出回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11132787A JPH11132787A (ja) 1999-05-21
JP3356029B2 true JP3356029B2 (ja) 2002-12-09

Family

ID=17893892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30119297A Expired - Fee Related JP3356029B2 (ja) 1997-10-31 1997-10-31 電気量検出回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3356029B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5039169B2 (ja) * 2010-03-31 2012-10-03 日本航空電子工業株式会社 容量検出装置、抵抗検出装置
DE102010039272B3 (de) 2010-08-12 2011-12-08 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Kapazitätsmessschaltung, Sensorsystem und Verfahren zum Messen einer Kapazität unter Verwendung eines sinusförmigen Spannungssignals
JP5558388B2 (ja) * 2011-02-25 2014-07-23 セイコーNpc株式会社 チャージアンプ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11132787A (ja) 1999-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3498318B2 (ja) 容量検出システム及び方法
JP3139305B2 (ja) 容量型加速度センサ
WO2006134176A1 (en) Capacitance-to-voltage conversion method and apparatus
JPH0719807A (ja) 歪量検出装置並びにその駆動回路及び増幅回路
JP2000065664A (ja) 静電容量式力学量センサ
JP3085209B2 (ja) 表面電位センサ
US7088112B2 (en) Sensor capacity sensing apparatus and sensor capacity sensing method
CN111693784A (zh) 一种微弱电容变化测量电路
JP2002022786A (ja) インピーダンス検出回路及びインピーダンス検出方法
JP3356029B2 (ja) 電気量検出回路
JP2003075487A (ja) インピーダンス検出装置及び静電容量検出装置
US20080079435A1 (en) Electrostatic Voltmeter With Spacing-Independent Speed of Response
CA1119253A (en) Capacitive pick-off circuit
JPH06180336A (ja) 静電容量式物理量検出装置
JP4072030B2 (ja) センサ容量検出装置及びセンサ容量検出方法
JPH03209176A (ja) 比率測定回路及び装置
JP2002022785A (ja) インピーダンス検出回路及びインピーダンス検出方法
KR20040041159A (ko) 전위 고정 장치 및 전위 고정 방법
KR101001863B1 (ko) 비접촉식 센서 회로
JP2003075481A (ja) インピーダンス検出回路及び静電容量検出回路
JP4676643B2 (ja) 電位固定装置および容量測定装置
JPS6027928B2 (ja) 静電形変位振動計
US7046016B2 (en) Potential fixing device, potential fixing method, and capacitance measuring instrument
JPS60203864A (ja) 検出装置
JP2001099725A (ja) 荷重測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081004

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091004

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees