JP2003075487A - インピーダンス検出装置及び静電容量検出装置 - Google Patents

インピーダンス検出装置及び静電容量検出装置

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JP2003075487A
JP2003075487A JP2001270396A JP2001270396A JP2003075487A JP 2003075487 A JP2003075487 A JP 2003075487A JP 2001270396 A JP2001270396 A JP 2001270396A JP 2001270396 A JP2001270396 A JP 2001270396A JP 2003075487 A JP2003075487 A JP 2003075487A
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voltage
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signal line
capacitance
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JP2001270396A
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Masami Yakabe
正巳 八壁
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサ容量が微小であっても、その値を正確
に検出する。 【解決手段】 演算増幅器OP1の帰還回路には、コン
デンサC1及びボルテージホロワを構成する演算増幅器
OP2が接続されている。容量センサの一方の電極P
1が、信号線Lにより、演算増幅器OP2の入力に接続さ
れる。また、演算増幅器OP2の入力端子には、抵抗R3
及びR4並びにコンデンサC2からなる電位固定/基準容
量キャンセル回路Bが接続されている。交流電圧発生器
OSCからの交流電圧Vinが演算増幅器OP1に供給さ
れると、その出力端子OUTから、センサ容量Cs又は
その変化分に線形な出力電圧Voutを得ることができ
る。回路Bにより、信号線の電位を固定しかつセンサ容
量Csの固定容量をキャンセルすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、インピーダンスの検出技
術に関し、より詳細には、被測定インピーダンスを検出
装置に電気的に接続するための信号線上の寄生インピー
ダンスによって生じる検出感度の低下を防止することが
できるインピーダンス検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来例のインピーダンス検出装
置としての容量検出装置を示している。この従来例の容
量検出装置においては、容量センサ51を形成する一方
の電極54を接地し、他方の電極55を信号線57を介
して演算増幅器59の反転入力端子59に接続してい
る。また、演算増幅器59の出力端子と反転入力端子と
の間に帰還コンデンサ60を接続し、かつ、非反転入力
端子に交流電圧Vacを印加している。さらに、信号線
57をシールド線56によって被覆しており、このシー
ルド線56は、演算増幅器59の非反転入力端子に接続
されている。そして、演算増幅器59の出力端子からト
ランス61を介して、容量検出装置の出力電圧Vdを取
り出している。
【0003】上記した従来例の容量検出装置によれば、
シールド線56が演算増幅器59の非反転入力端子に接
続されていること、及び、演算増幅器の2つの入力端子
がイマジナリ・ショート特性を有していることから、信
号線57と接地電位との間に生じる浮遊容量の影響を受
けることなく、容量センサ51の容量に比例する出力電
圧Vdを得ることができる。一方、近年のセンサ製造技
術の向上に伴い、例えば10-15Fのオーダーという微
小容量を有するセンサが登場している。このようなセン
サを用いれば、従来困難であった微小な物理現象を監視
することが容易になる。そこで、このような微小容量の
値を正確に検出できる装置の必要性が高まっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示した容量検出装置を用いて実機テストを行った結果、
センサ容量が比較的大きい場合には、信号線57とシー
ルド線56との間の浮遊容量の影響を受けずに、センサ
容量に比例する出力電圧Vdを得ることができたが、セ
ンサ51の容量を例えば10-15Fのオーダー等に小さ
くした場合、正確な出力電圧Vdが得られず、誤差が大
きくなるという現象が生じた。したがって、図4に示し
た従来例のセンサ容量検出装置は、微小容量の検出に適
していないことが分かった。その理由は、以下の通りで
あると推定される。
【0005】図4に示した従来例のセンサ容量検出回路
においては、演算増幅器59の非反転入力端子に交流電
圧Vacが印加されている。ところが、交流電圧Vac
が通常は高周波であるため、演算増幅器59の内部のト
ラッキングエラーや演算誤差等により、イマジナリ・シ
ョート状態にある反転入力端子の電圧と非反転入力端子
の電圧との間に微妙な位相・振幅のズレが発生する。そ
して、このズレ等により、演算増幅器59の出力電圧に
交流電圧Vacの高調波成分が重畳されるという現象が
生じ、この高調波成分が、出力電圧Vdに誤差が生じる
要因となることが分かった。また、一方の入力端子がD
Cレベルにバイアスされていない状態の演算増幅器59
に、イマジナリショートとゲインの2つの機能を持たせ
ているため、特に高周波動作には揺らぎが生じる。
【0006】このように、演算増幅器59のイマジナリ
ショートを利用することだけでは、信号線57とシール
ド線56とを完全に同電位にすることができず、容量セ
ンサ51の容量値が微少である場合に無視できない浮遊
容量が信号線57とシールド線56との間に存在してし
まい、該浮遊容量の影響によって、出力電圧Vdに誤差
が生じてしまう。したがって、センサ容量が微小であっ
ても、その値又は変化分を正確に検出することができる
センサ容量検出装置の提供が切望されており、本発明の
目的は、このようなセンサ容量検出装置を提供すること
である。また、本発明の他の目的は、被検出インピーダ
ンスの値又はその変化分を正確に検出することができる
インピーダンス検出装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した本発明の目的を
達成するために、本発明に係るインピーダンス検出装置
においては、交流電圧又は直流電圧の少なくとも一方を
発生する電圧発生器と、前記電圧発生器に接続される入
力端子を有する演算増幅器と、前記演算増幅器の出力端
子に第1のインピーダンスを介して接続された入力端子
と、前記演算増幅器の入力端子に結合された出力端子と
を有するインピーダンス変換器と、一端に被測定インピ
ーダンスが接続可能なインピーダンス接続電極を有し、
他端に前記インピーダンス変換器の前記入力端子が接続
された信号線と、一端が前記信号線に接続され、他端が
基準電圧に接続された第1の抵抗とを含み、前記信号線
が、前記第1の抵抗と前記インピーダンス接続電極との
間の最も狭い領域部分に配線され、前記演算増幅器の前
記出力端子から、前記信号線に接続される前記被検出イ
ンピーダンス値に対応する出力電圧を出力できるように
したことを特徴としている。
【0008】別の観点の本発明に係るインピーダンス検
出装置においては、交流電圧又は直流電圧の少なくとも
一方を発生する電圧発生器と、前記電圧発生器に接続さ
れる入力端子を有する演算増幅器と、前記演算増幅器の
出力端子に第1のインピーダンスを介して接続された入
力端子と、前記演算増幅器の入力端子に結合された出力
端子とを有するインピーダンス変換器と、一端に被測定
インピーダンスが接続可能なインピーダンス接続電極を
有し、他端に前記インピーダンス変換器の前記入力端子
が接続された信号線と、一端が前記信号線に接続され、
他端が基準電圧に接続された第1の抵抗とを含み、前記
インピーダンス接続電極に対して、前記信号線に非接続
の回路素子よりも、前記第1の抵抗が近接して配置さ
れ、前記演算増幅器の前記出力端子から、前記信号線に
接続される前記被検出インピーダンス値に対応する出力
電圧を出力できるようにしたことを特徴としている。
【0009】本発明はまた、上記したインピーダンス検
出装置を用い、かつ前記被検出インピーダンスが容量性
のものである静電容量検出装置であって、前記電圧発生
器と前記信号線との間に接続された第2の抵抗及び第2
のコンデンサの並列回路をさらに備えていることを特徴
とする静電容量検出装置を提供する。上記したインピー
ダンス検出装置及び静電容量検出装置において、インピ
ーダンス変換器は、出力端子と反転入力端子とが接続さ
れた演算増幅器からなる電圧ゲインが1のボルテージフ
ォロワによって形成されていることが好ましいが、電圧
ゲインが1以外の値の電圧増幅器であってもよい。いず
れにしても、インピーダンス変換器として、演算増幅器
等を用いた既存の手段を用いることができる。
【0010】
【発明の実施の態様】図1は、本発明のインピーダンス
検出装置の一実施例に係るセンサ容量検出装置の構成を
示す回路図である。該センサ容量検出装置は、第1の演
算増幅器OP 1及び第2の演算増幅器OP2を備え、第1
の演算増幅器OP1の出力端子が第1のインピーダンス
であるコンデンサC1を介して第2の演算増幅器OP2
非反転入力端子に接続されている。第2の演算増幅器O
2の反転入力端子と出力端子とが短絡され、これによ
り、インピーダンス変換器としてのボルテージフォロワ
回路を構成している。該ボルテージフォロワ回路は、高
入力インピーダンスで低出力インピーダンスであり、か
つ、入出力ゲインが1であるインピーダンス変換器とし
て機能する。第2の演算増幅器OP2の非反転入力端子
には、さらに信号線Lが接続され、該信号線Lの他端に
は、容量センサの一端を形成する電極(センサ接続電
極)P1が接続されている。信号線Lに相当する部分
を、図1においては太実線で示している。容量センサの
他端の電極P2は、基準電位、すなわち所定のDC電位
に接続される。基準電位は、接地電位であってもよい。
容量センサの他端の電極P2は、フローティング状態で
あってもよいが、基準電位に接続した方が、高精度の測
定が可能となる。
【0011】容量センサは、受けた物理量(加速度、圧
力、ガス、光、音波等)に応じて、電極P1及びP2の間
の静電容量すなわちセンサ容量Csが変化されるもので
あり、コンデンサマイクロフォン、微小変位容量センサ
等である。第1の演算増幅器OP1の非反転入力端子は
基準電位(接地電位を含む所定のDC電位)に接続さ
れ、反転入力端子は、交流電圧発生器OSCから抵抗R
1を介して交流入力電圧Vin(角周波数ωin)が印加さ
れる。交流電圧発生器OSCはまた、抵抗R1及び抵抗
2を介して第2の演算増幅器OP2の反転入力端子に接
続されている。第1の演算増幅器OP1の出力端子は、
センサ容量検出装置の出力端子OUTに接続され、該出
力端子OUTから出力電圧Voutが出力される。
【0012】交流電圧発生器OSCはさらに、増幅回路
Aを介して、抵抗R3及び抵抗R4の直列接続を含む電位
固定/基準容量キャンセル回路Bに接続されている。な
お、これらの抵抗R3及び抵抗R4はそれぞれ、特許請求
の範囲における第2の抵抗及び第1の抵抗に対応する。
該電位固定/基準容量キャンセル回路Bの他端すなわち
抵抗R4の一端が、基準電位(接地電位を含む所定のD
C電位)に接続され、抵抗R3及び抵抗R4の接続点が、
信号線Lすなわち第2の演算増幅器OP2の非反転入力
端子及び電極P1に接続されている。また、電位固定/
基準容量キャンセル回路Bは、抵抗R3と並列に接続さ
れた第2のコンデンサC2を備えている。電位固定/基
準容量キャンセル回路Bは、高出力インピーダンス特性
を有するように、抵抗R3及び抵抗R4の値が大きく設定
されている。増幅回路Aとして任意の構成のものを採用
可能であるが、例えば、図示のように、第3の演算増幅
器OP3、抵抗R5及び抵抗R6によって構成することが
好ましい。増幅回路Aの利得をGとすると、電位固定/
基準容量キャンセル回路Bは、交流電圧G・Vinを抵抗
3及び抵抗R4で分圧した電圧G・Vin・R3/(R3
4)を、信号線Lに印加する。G=1に設定する場
合、増幅回路Aを省略してもよい。
【0013】次に、図1に示したセンサ容量検出装置の
検出動作を説明する。なお、以下においては、第1の演
算増幅器OP1の非反転入力端子、容量センサの電極P2
及び交流電圧発生器OSCの一端が接地されているもの
として説明する。センサ容量の検出 第1及び第2の演算増幅器OP1及びOP2並びに抵抗R
1及びR2によって、第2の演算増幅器OP2の出力端子
には、交流入力電圧Vinを−R2/R1倍した電圧V2
得られる。すなわち、 V2=−(R2/R1)・Vin (1)
【0014】一方、センサ容量Csに流れる電流isは、
第2の演算増幅器OP2の入力インピーダンスが高いこ
と、及び電位固定/基準容量キャンセル回路Bの出力イ
ンピーダンスが高いことから、電流isの殆ど全部が第
1のコンデンサC1に流れることになる。また、第2の
演算増幅器OP2の2つの入力端子がイマジナリショー
ト状態であって同電位であることから、第2の演算増幅
器OP2の非反転入力端子の電圧もV2となり、Vin=V
・sin(ωint)とすると、 V2=i/(jωins) ∵i=jωins2 (2) となる。したがって、式(1)から、 i=jωins(−R2/R1)Vin (3) が得られる。
【0015】出力端子OUTからの出力電圧Voutは、
式(1)及び(3)から、 Vout=i/(jωin1)+V2 =jωins[−(R2/R1)・Vin]/(jωin1) +[−(R2/R1)・Vin] =−(R2/R1)・Vin(1+Cs/C1) =−(R2/R1)・V・sinωint(1+Cs/C1) (4) で表される。したがって、出力電圧Voutは、センサ容
量Csと線形関係にあり、該出力電圧Voutを信号処理す
ることにより、センサ容量Csの値を得ることができ
る。また、ここでは、センサ容量の値を検出したが、こ
の代わりに、未知の任意の容量を接続することにより、
未知の容量値を得ることもできる。
【0016】センサ容量の変化分の検出 次に、コンデンサマイクロフォン等のように、センサ容
量Csがある容量値Cdを中心として角周波数ωcで変化
する場合の該変化分ΔCの検出、すなわち、 Cs=Cd+ΔCsinωc の場合のΔCの検出について説明する。上記したよう
に、センサ容量Csに流れる電流isはほとんど全て第1
のインピーダンスであるコンデンサC1を流れ、したが
って、センサ容量Csに蓄積される電荷と第1のインピ
ーダンスであるコンデンサC1に蓄積される電荷とは等
しい。 C1(Vout−V2)=Cs・V2 (5) そして、式(5)を変形すると、Vin=V・sinωin
tであるため、式(1)から以下の式(6)が得られ
る。 Vout =(1+Cs/C1)・(−R2/R1)・V・sinωint =V・sinωint・(−R2/R1) ・(+Cd/C1+ΔC・sinωct/C1) (6)
【0017】ところで、第1のインピーダンスであるコ
ンデンサC1の代わりに抵抗Rを用いた場合を仮定する
と、出力電圧Voutは、以下のように表される。 Vout =V[(1+R・ΔC・ωc・cosωct)sinωint +R(Cd+ΔC・sinωct)ωin・cosωint] (7) 式(6)と式(7)とを対比すると、センサ容量Cs
変化分ΔCの角周波数ωcに比例する項は、式(7)に
は含まれているが式(6)には含まれていないことが分
かる。したがって、図1に示したように、第1の演算増
幅器OP1と第2の演算増幅器OP2との間に、抵抗では
なくコンデンサを接続することにより、出力電圧Vout
にセンサ容量Csの角周波数ωcの比例項が含まれない。
このように、、本発明によれば、出力電圧Voutがセン
サ容量Csの変化周波数に対する依存性を持たないた
め、センサ容量Csの変化分ΔCに線形に依存する出力
を得ることができる。
【0018】ここで、本発明に係る電位固定/基準容量
キャンセル回路Bの機能について説明する。上記したよ
うに、第1の演算増幅器OP1の出力端子と第2の演算
増幅器OP2の入力端子との間に第1のインピーダンス
であるコンデンサC1を接続した場合、交流電流iがコ
ンデンサC1及びセンサ容量Csの直列回路に流れる。電
位固定/基準容量キャンセル回路Bを接続しない場合、
これらは容量成分であるため、直流電流が流れず、信号
線Lは、電気的にフローティング状態となって電位が不
安定となってしまう。したがって、回路電圧が電源電圧
に飽和する等の不都合が生じ、よって、回路が正常に動
作しなくなるという問題が生じる。そこで、本発明にお
いては、電位固定/基準容量キャンセル回路Bを用い
て、信号線Lの直流レベルを該電位固定/基準容量キャ
ンセル回路Bの抵抗R3及び抵抗R4によって定まる分圧
電圧に固定することにより、信号線Lの電気的フローテ
ィング状態を回避している。
【0019】図1においては、電位固定/基準容量キャ
ンセル回路Bは、交流電圧発生器OSCからの交流電圧
inを増幅回路Aで増幅した電圧が供給され、該電圧を
分圧した電圧を出力している。したがって、交流電圧V
inの直流レベルがゼロ電位であれば、電位固定/基準容
量キャンセル回路Bの出力の直流レベルもゼロ電位とな
り、これにより、信号線Lの直流レベルがゼロ電位に保
持される。また、上記したように、電位固定/基準容量
キャンセル回路Bは高出力インピーダンスであり、これ
により、信号線Lを流れる交流電流isが電位固定/基
準容量キャンセル回路Bに流れ込まないようにしてお
り、よって、交流電流isの殆ど全てがセンサ容量Cs
流れるため、電位固定/基準容量キャンセル回路Bが出
力電圧Voutに影響を及ぼすことがない。抵抗R3及びR
4は、ダイオード、トランジスタ等の電子的素子を用い
てもよい。ダイオードを用いる場合はその逆バイアス状
態での高インピーダンスを利用し、トランジスタを用い
る場合はそのオフ状態での高インピーダンスを利用する
ことが好適である。
【0020】電位固定/基準容量キャンセル回路Bにお
いては、抵抗R3にコンデンサC2が並列接続されてい
る。このコンデンサC2は、センサ容量Csのデフォルト
容量(保有容量)をキャンセルためのものであり、この
コンデンサC2を接続することにより、センサ容量Cs
変化分のみを高感度で検出することが可能となる。すな
わち、センサ容量Csに流れる交流電流のうち、基準容
量Cdに流れる分をコンデンサC2を介して印加すること
により、第1のインピーダンスとしてのコンデンサC1
を流れる電流は、センサ容量Csの内の変化分ΔCに流
れる電流だけとなる。これにより、出力電圧Voutには
変化容量ΔCに対応した電圧のみが出力される。
【0021】電位固定/基準容量キャンセル回路Bは、
図1においては、交流電圧発生器OSCからの交流電圧
inが供給され、それを分圧した電圧を出力している。
しかしながら、交流電圧発生器OSCとは別の交流電源
からの電圧を電位固定/基準容量キャンセル回路Bに供
給してもよい。また、センサ容量Csのデフォルト容量
をキャンセル必要がなく、したがって、コンデンサC2
を電位固定/基準容量キャンセル回路Bから削除した場
合には、図2に示すように、適宜の直流電源Vaから直
流電圧を供給してもよい。この場合、高抵抗である抵抗
3及び抵抗R4のいずれか一方のみを用い、該抵抗を介
して直流電圧を信号線Lに印加してもよい。
【0022】図3の(a)及び(b)は、図1に示した
センサ容量検出装置を回路基板上に形成する場合の各種
回路素子の配置例を示している。図3の(a)の例にお
いては、センサ容量検出装置の内、信号線Lと、該信号
線L1に直接接続される回路素子(すなわち、センサ接
続電極P1、第2の演算増幅器OP2、第1のコンデンサ
1、第2のコンデンサC2、第3の抵抗R3及び第4の
抵抗R4)とを、基板の同一平面上に配置している。図
3の(b)の例においては、センサ接続電極P1、第2
の演算増幅器OP2、抵抗R3及び抵抗R4を、信号線L
とともに基板の表面上に配置し、コンデンサC 1及びコ
ンデンサC2を基板の裏面上に配置している。これらコ
ンデンサC1及びC2は、スルーホール及び基板表面上の
配線を介して、該表面上の電極P1又は信号線Lと電気
的に接続されている。信号線Lに直接接続された他の回
路素子の任意のものを、基板裏面に配置してもよい。図
示を省略しているが、信号線Lに直接接続されていない
回路素子も同一基板の表面及び/又は裏面の適宜の位置
に配置してもよいことは、勿論である。これら回路素子
を、別の基板上に配置してもよい。
【0023】図3の(a)及び(b)に示すように、信
号線Lに直接接続された複数の回路素子をすべて近接し
て基板上に配置することにより、信号線Lの長さを極力
短くすることができる。具体的には、各回路素子とセン
サ接続電極P1とのそれぞれ接続すべき端子電極間の最
も狭い領域部分に、信号線Lを配線することにより、信
号線Lを最短にすることができる。別の具体的手段とし
て、センサの接続電極に対して信号線Lに非接続の回路
素子よりも、信号線Lに接続されている回路素子を近接
して配置する等によっても、信号線Lを最短にすること
ができる。このようにすることにより、信号線Lと接地
との間に殆ど浮遊容量が生じることがなく、したがっ
て、センサ容量Csが極めて小さい値であっても、ま
た、交流電圧Vinが高周波であっても、浮遊容量の影響
を受けずに該容量Csに線形に対応する出力電圧Vout
得ることができる。ちなみに、信号線が19mmの場合
にS/N比が48dBであったのに対して、信号線が9
mmの場合は、寄生容量が1pFとなり、S/N比が6
0dBとなった。したがって、信号線Lを短くすること
により、S/N比を大幅に低減可能であることが分か
る。
【0024】図1に示した実施例においては、交流電圧
発生器OSCを用いているが、直流電圧発生器を用いて
もよい。この場合、式(4)及び式(6)におけるsi
nω ct=1となるから、これら式のsinωct=1と
した出力電圧Voutが出力される。
【0025】
【発明の効果】本発明は以上のように、インピーダンス
検出回路の信号線に直接接続された全ての回路素子を近
接して配置することにより、信号線を短くすることがで
き、よって、寄生容量、寄生インダクタンス、寄生抵抗
等の生成を防止することができるので、被検出インピー
ダンスが微小であっても、高精度に検出することができ
る。特に、被検出インピーダンスが容量性のものであ
り、インピーダンス変換器がボルテージフォロワによっ
て構成された場合、第1の演算増幅器とボルテージフォ
ロワ回路を構成する第2の演算増幅器との間に、抵抗で
はなくコンデンサを接続しているので、センサ容量が所
定の周波数をもって変化する場合に、該周波数に依存し
ない振幅の出力電圧を得ることができる。また、電位固
定/基準容量キャンセル回路を設けて、容量センサと第
2の演算増幅器とを接続する信号線の直流レベルを固定
することにより、信号線すなわち第2の演算増幅器の入
力端子のフローティング状態を回避することができ、よ
って、回路動作を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインピーダンス検出装置の一実施
形態であるセンサ容量検出装置の好適な実施例を示す回
路図である。
【図2】本発明に係るインピーダンス検出装置の一実施
形態であるセンサ容量検出装置の他の実施例を示す回路
図である。
【図3】図1に示したセンサ容量検出装置を基板上に配
置した場合の、回路素子の配置例を示す平面図である。
【図4】従来例のセンサ容量検出装置の構成を示す回路
図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インピーダンス検出装置において、 交流電圧又は直流電圧の少なくとも一方を発生する電圧
    発生器と、 前記電圧発生器に接続される入力端子を有する演算増幅
    器と、 前記演算増幅器の出力端子に第1のインピーダンスを介
    して接続された入力端子と、前記演算増幅器の入力端子
    に結合された出力端子とを有するインピーダンス変換器
    と、 一端に被測定インピーダンスが接続可能なインピーダン
    ス接続電極を有し、他端に前記インピーダンス変換器の
    前記入力端子が接続された信号線と、 一端が前記信号線に接続され、他端が基準電圧に接続さ
    れた第1の抵抗とを含み、前記信号線が、前記第1の抵
    抗と前記インピーダンス接続電極との間の最も狭い領域
    部分に配線され、前記演算増幅器の前記出力端子から、
    前記信号線に接続される前記被検出インピーダンス値に
    対応する出力電圧を出力できるようにしたことを特徴と
    するインピーダンス検出装置。
  2. 【請求項2】 インピーダンス検出装置において、 交流電圧又は直流電圧の少なくとも一方を発生する電圧
    発生器と、 前記電圧発生器に接続される入力端子を有する演算増幅
    器と、 前記演算増幅器の出力端子に第1のインピーダンスを介
    して接続された入力端子と、前記演算増幅器の入力端子
    に結合された出力端子とを有するインピーダンス変換器
    と、 一端に被測定インピーダンスが接続可能なインピーダン
    ス接続電極を有し、他端に前記インピーダンス変換器の
    前記入力端子が接続された信号線と、 一端が前記信号線に接続され、他端が基準電圧に接続さ
    れた第1の抵抗とを含み、前記インピーダンス接続電極
    に対して、前記信号線に非接続の回路素子よりも、前記
    第1の抵抗が近接して配置され、前記演算増幅器の前記
    出力端子から、前記信号線に接続される前記被検出イン
    ピーダンス値に対応する出力電圧を出力できるようにし
    たことを特徴とするインピーダンス検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のインピーダンス検
    出装置において、前記インピーダンス変換器は、ボルテ
    ージフォロワによって形成されていることを特徴とする
    インピーダンス検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載のインピー
    ダンス検出装置を用い、かつ前記被検出インピーダンス
    が容量性のものである静電容量検出装置において、該装
    置はさらに、 前記電圧発生器と前記信号線との間に接続された第2の
    抵抗及びコンデンサの並列回路を備えていることを特徴
    とする静電容量検出装置。
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