JP2011027535A - 演算増幅器評価回路及び評価方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】演算増幅器1において、差動対回路部100Dは、第1及び第2入力端子に入力される信号の電位差を検出する。カレントミラー回路部100Cは、差動対回路部100Dの出力端子に負荷としてそれぞれ接続され、平衡された電流をそれぞれ供給する。出力部100Pは、差動対回路部100Dの一方の出力端子電圧に基づいて出力を行う。出力部100Pの出力端子電圧を第1入力端子に帰還して負帰還路を形成し、バッファー回路を形成する。動作点設定部3は、差動対回路部100Dの出力電圧が一致するように第2入力端子への入力電圧を設定する。検出部2は、入力電圧と出力部100Pの出力電圧との電位差に基づいて演算増幅器1の特性差を検出する。
【選択図】図2
Description
演算増幅器の性能を定める特性評価項目には、入力オフセット電圧、入力オフセット電流をはじめ様々な特性評価項目が規定される。これらの特性評価項目の中で、演算増幅器を比較回路に用いたり、増幅回路として用いたりする場合に、演算処理結果において偏差として影響を与えるオフセット特性がある。入力オフセット電圧は、対称に形成される入力段の差動対回路のバランスが崩れることにより生じる。
しかしながら、示された構成では、差動対回路を形成するトランジスタ単体のバラツキによって生じるオフセット電圧であるランダムオフセットと、差動対回路と組み合わされる他の回路により生じるオフセット電圧であるシステマティクオフセットとを分離して評価することができない(図6参照)。そのため、差動対回路を形成するトランジスタ単体のバラツキの影響を正しく評価することができないという問題がある。
演算増幅器は、差動対回路部が共通に接続される端子に定電流源が接続され、第1及び第2入力端子に入力される信号の電位差を検出する。カレントミラー回路部は、差動対回路部の出力端子に負荷としてそれぞれ接続され、差動対回路部に平衡化された電流をそれぞれ供給する。出力部は、差動対回路部の一方の出力端子電圧に基づいて出力を行う。帰還回路部は、出力部の出力端子電圧を第1入力端子に帰還して負帰還路を形成する。動作点設定部は、差動対回路の出力電圧が一致するように差動対回路の第2入力端子への入力電圧を設定する。検出部は、入力電圧と前記出力部の出力電圧との電位差に基づいて前記演算増幅器の特性差を検出する。
これにより、演算増幅器の差動対回路部における動作点をシステムオフセットが、無くなるように入力電圧を設定することにより、差動対回路部におけるランダムオフセットを検出することが可能になる。
以下、本発明の一実施形態による演算増幅器評価回路について説明する。
図1は、本実施形態による演算増幅器評価回路を示す概略ブロック図である。
この図に示される演算増幅器評価回路10は、評価対象である演算増幅器1、並びに、演算増幅器1から出力される信号を増幅する増幅器2、及び、演算増幅器1の動作点を設定する動作点設定部3が示される。
演算増幅器評価回路10における演算増幅器1は、出力信号を反転入力端子に帰還させたボルテージフォロアー(バッファー)回路として形成された演算増幅回路100を用いて演算増幅器1の評価を行う。
増幅器2は、演算増幅器1の非反転入力端子の電圧(Vin)と反転入力端子(出力端子)の電圧(Vout)との電位差を検出し、設定された増幅率(gain)で増幅する。
動作点設定部3は、演算増幅器1の内部信号を検出し、検出した内部信号の電位(Vd1とVd2)が等しくなるように演算増幅器1の非反転入力への入力電圧(Vin)を制御する。
図2は、演算増幅器評価回路の構成を示すブロック図である。図1と同じ構成には同じ符号を付す。
この図に示される演算増幅器評価回路10には、演算増幅器1、増幅器2及び動作点設定部3が示される。
演算増幅器評価回路10における演算増幅器1は、演算増幅回路1の出力を反転入力に帰還する帰還回路100Iにより演算増幅回路100を形成する。
演算増幅器1は、差動対回路部100D、カレントミラー回路部100C、出力部100P及び定電流源I15の基本回路に加え、信号の切り替えを行うスイッチ部100Sを備える。
差動対回路部100Dは、設計上等しい特性を示す2つのnチャネル型電界効果トランジスタ(MN101とMN102)から形成される。
差動対回路部100DにおけるMN101とMN102は、それぞれのソースが共通に接続され、差動対回路部100Dのテール電流を設定する定電流源I15が接続される。
FET MP103とMP104のゲートにドレインのいずれか一方から、スイッチS1c又はS2cの切り替えにより電圧が印加される。
出力部100Pは、差動対回路部100Dの一方のドレイン(出力端子)電圧に基づいて出力を行う。出力部100Pは、FET MN106と定電流源I16を備える。FET MN106は、ソースが電源VDDに接続され、ドレインが定電流源I16に接続され、ゲートがスイッチS1d及びS2dを介して差動対回路部100Dのドレインにそれぞれ接続される。
帰還回路部100Iは、出力部100Pの出力端子電圧を第1入力端子に帰還して負帰還路を形成し、演算増幅器1をボルテージフォロアー(バッファー)回路として機能させる。
2)カレントミラー回路部100Cにおける基準電流を検出するFETの切り替え(スイッチS1cとS2c)。
3)出力部100Pへの入力の切り替え(スイッチS1dとS2d)。出力部100Pに入力する端子電圧は、上記カレントミラー回路部100Cが電流の基準とする極と反対の極とする。
増幅器2は、入力電圧(Vin)と出力部100Pの出力電圧(Vout)との電位差に基づいて演算増幅器1の特性差を検出する。
図3は、本実施形態における増幅器の構成を示すブロック図である。
この図に示される増幅器2は、2段のアンプを選択的に切り替えて必要な増幅率を設定できる。
アンプ21と22は、入力される信号Vinを基準電位とみなして、その信号Vinの電圧Vrefに対する反転増幅器の構成を有している。アンプ21は、入力される信号VinとVoutに基づいて抵抗比で定められるゲインにより、アンプ21によって増幅し信号Va1を出力する。またアンプ22は、入力される信号Vinとアンプ21によって増幅された信号Va1に基づいて、抵抗比で定められるゲインにより、アンプ22によって増幅し信号Va2を出力する。
アンプ23は、スイッチ24で選択された信号をバッファリングして測定器4にアンプ出力電圧(Vampout)を出力する。
このような構成をとることにより、増幅器2に設定できるゲインの変動範囲を広く設定することができる。定める閾値の設定は、増幅器2の出力電圧(Vampout)が、測定器4の測定レンジを超える場合には、ゲインを低く設定する。
そして、例えばオフセット電圧が数十μV(マイクロボルト)から数十mV(ミリボルト)までの範囲で発生するオフセット電圧を評価することが可能となる。
図4は、本実施形態による演算増幅器評価回路10を用いた評価結果を示す。
図4(a)のグラフは、縦軸が各端子(Ta1、Ta2、Ta6)の端子電圧の変化を示し、横軸が入力電圧Vinを示し、示される範囲で入力電圧Vinを変動させる。
示される波形Vampout((1)on)とVampout((2)on)は、それぞれ、スイッチ部S1a〜S1dとS2a〜S2dをそれぞれ導通させた場合の、増幅器2の出力端子Ta6の電圧を示す。
また、波形Vd1、Vd2は、端子Ta1とTa2の端子電圧を示す。
このグラフが示すように、演算増幅器1の回路構成による影響を受けることから波形Vd1とVd2は、異なる変化を示し、1点で交差する。すなわち、波形Vd1とVd2の交差点(Vd1=Vd2)の入力電圧では、回路構成による影響は生じていないことが示される。言い換えれば、システムオフセットが「0V(ボルト)」となる点になる(Sys_offset=0)。そこで、このときの入力電圧Vinを、ランダムオフセット評価時の基準電圧Vrefとする。
示される波形Voffsetは、図(a)に示した各波形が示す電圧に基づいて式(1)による演算を行い導いたものである。
なお、この測定では、式(1)にも示したように極性を切り換えて差を導いていることから、増幅器2によって生じるオフセットを相殺することができ、単一の極性だけで測定した場合より検出精度を高めることができる。
図を参照し、第1実施形態に示した演算増幅器評価回路10の応用例を示す。
図5は、ランダムオフセットのバラツキを評価する構成を示す概略ブロック図である。
この図に示される半導体評価装置51は、オペアンプセル群100G、増幅器2、Xデコーダ52、Yデコーダ53を備える。図1、図2に示した構成と同じ構成には同じ符号を付す。
オペアンプセル群100Gは、図1、図2に示した演算増幅回路100をオペアンプセル100aとして構成し、同一の半導体チップ上にそのオペアンプセルを複数配列して、それぞれのオペアンプセル100aの特性を評価できるように形成されている。
Yデコーダ(Y_Decoder)53は、オペアンプセル群100Gの中から選択するオペアンプセル100aを特定し、選択するオペアンプセル100aに対して行方向の制御線を経由して、選択制御を行う制御信号を出力する。
Xデコーダ52とYデコーダ53が出力した制御信号によって選択されたオペアンプセル100aは、活性化され、入力信号Vinに応じた出力電圧Voutを出力する。
増幅器2は、オペアンプセル100aが出力した出力電圧Voutに応じて増幅を行い出力する。そして、増幅器2の出力電圧Vampoutから、オフセット電圧が導かれる。
演算増幅器1は、帰還回路部100Iにより、出力部100Pの出力端子電圧を第1入力端子に帰還して負帰還路を形成する。動作点設定部3は、差動対回路部100Dの出力電圧が一致するように差動対回路部100Dの第2入力端子への入力電圧を設定する。増幅器2は、入力電圧と出力部100Pの出力電圧との電位差に基づいて演算増幅器1の特性差を検出する。
これにより、演算増幅器1の差動対回路部100Dにおける動作点を、システムオフセットが無くなるように入力電圧を設定することにより、差動対回路部100Dにおけるランダムオフセットを検出することが可能になる。
これにより、測定結果に含まれる増幅器2のオフセット電圧を、極性を反転させてそれぞれ測定した結果を減算することにより、相殺することができる。
これにより、測定結果の電圧に応じて、必要な増幅率で増幅して検出することが可能となる。また、微小なオフセット電位を増幅して測定することが可能となり、増幅せずに出力する場合より測定結果の精度を高めることができる。
これにより、増幅器2のオフセット電圧を相殺し、ランダムオフセットのみを検出することが可能となる。
これにより、システムオフセット電圧の影響を無くし、ランダムオフセットの影響のみを測定できる。
1 演算増幅器
2 増幅器(検出部)
3 動作点設定部
100 演算増幅回路
100C カレントミラー回路部
100D 差動対回路部
100I 帰還回路
100P 出力部
100S スイッチ部
I15、I16 定電流源
S1a、S1b、S1c、S1d、S2a、S2b、S2c、S2d スイッチ
Claims (6)
- 共通に接続される端子に定電流源が接続され、第1及び第2入力端子に入力される信号の電位差を検出する差動対回路部と、
前記差動対回路部の出力端子に負荷としてそれぞれ接続され、前記差動対回路部に平衡化された電流をそれぞれ供給するカレントミラー回路部と、
前記差動対回路部の一方の出力端子電圧に基づいて出力を行う出力部と、
前記出力部の出力端子電圧を前記第1入力端子に帰還して負帰還路を形成する帰還回路部と、
を備え、バッファー回路を形成する演算増幅器と、
前記差動対回路の出力電圧が一致するように前記差動対回路の第2入力端子への入力電圧を設定する動作点設定部と、
前記入力電圧と前記出力部の出力電圧との電位差に基づいて前記演算増幅器の特性差を検出する検出部と、
を備えることを特徴とする演算増幅器評価回路。 - 前記演算増幅器は、
増幅する極性を反転させて前記第1及び第2入力端子の働きを入れ替える極性切り替え回路を備え、
前記帰還回路部は、
前記出力端子と前記第1及び第2入力端子とを選択的に接続する選択回路
を備えることを特徴とする請求項1に記載の演算増幅器評価回路。 - 前記検出部は、
前記入力電圧と前記増幅部の出力電圧との電位差に応じて設定される増幅率を選択する増幅部
を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の演算増幅器評価回路。 - 前記演算増幅器は、
前記第1及び第2の端子を反転入力端子及び非反転入力端子とする第1の状態と、
前記第1及び第2の端子を非反転入力端子及び反転入力端子とする第2の状態とを切り換え、
前記検出部は、
前記第1の状態及び第2の状態において検出した検出電圧を出力する
ことを特徴とする請求項1から請求項3に記載の演算増幅器評価回路。 - 前記動作点設定部は、
前記差動対回路部の出力電圧の電位が等しくなるように、前記入力電圧を設定する
ことを特徴とする請求項1から請求項4に記載の演算増幅器評価回路。 - 共通に接続される端子に定電流源が接続され、第1及び第2の入力端子に入力される信号の電位差を検出する差動対回路部と、
前記差動対回路部の出力端子に負荷としてそれぞれ接続され、前記差動対回路部に平衡された電流をそれぞれ供給するカレントミラー回路部と、
前記差動対回路部の一方の出力端子電圧に基づいて出力を行う出力部と、
前記出力部の出力端子電圧を前記第1入力端子に帰還して負帰還路を形成する帰還回路部と、
を備える演算増幅器によってバッファー回路を形成する工程と、
前記差動対回路の出力電圧が一致するように前記差動対回路の第2入力端子への入力電圧を設定する動作点設定工程と、
前記入力電圧と前記出力部の出力電圧との電位差に基づいて前記演算増幅器の特性差を検出する検出工程と、
前記第1及び第2の入力端子を反転入力端子及び非反転入力端子として検出される第1検出電圧を出力する状態と、前記第1及び第2の入力端子を非反転入力端子及び反転入力端子として検出される第2検出電圧を出力する状態とを切り換え、該第1検出電圧と第2検出電圧の差に基づいてオフセット電圧を算出する工程と、
を備えることを特徴とする演算増幅器評価方法。
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WO2016177140A1 (zh) * | 2015-08-10 | 2016-11-10 | 中兴通讯股份有限公司 | 功率放大器中功放管焊接的测试方法和装置 |
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JP2003304128A (ja) * | 2002-02-06 | 2003-10-24 | Nec Corp | 増幅回路及びその制御方法 |
JP2005180969A (ja) * | 2003-12-16 | 2005-07-07 | Denso Corp | トランジスタ対の特性差測定装置および特性差測定方法 |
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