JP2011026922A - 斜面施工装置及び斜面施工用車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】別途の支持装置を用いない簡易な構成で、かつ、施工後の斜面表面の品質が安定した斜面施工装置、及び、この斜面施工装置を構成する斜面施工用車両を提供する。
【解決手段】斜面上を自走可能な車両2には、その車幅方向右側端部(車幅方向端部のうち斜面傾斜方向高位側端部)に平面矩形状の枠体7eが形成されている。枠体7eの上部には、車両2より斜面傾斜方向高位側の斜面表面に塗布材を散布する散布装置40と、斜面表面に散布された塗布材を粗均しする第1塗布機構41と、粗均しされた塗布材を仕上げ均しする第2塗布機構42と、を備える作業装置3が載置される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、斜面の表面施工を行う斜面施工装置、及び、斜面表面施工時に用いられる斜面施工用車両に関する。
斜面に表層を敷設する、あるいは、斜面の表面に凹所を形成するといった、斜面への表面施工の一例として、特許文献1に、路面上を走行可能な車体と、この車体の底面で舗装材を押圧するスクリードと、を備えるアスファルトフィニッシャを用いて、傾斜した路面において舗装材を敷き均す作業が記載されている。この場合に、傾斜した路面の左右方向端部(側方端部)のうち高位側の端部に沿って走行するウインチトラクタによって、アスファルトフィニッシャを支持することが特許文献1には開示されている。
ところで、斜面表面への施工には、特許文献1記載のような斜面舗装作業のみならず、自転車競技場のバンク部分等の舗装された斜面の表面に、走路保護用の塗布材をミリ単位で薄く塗布するような緻密な作業も含まれる。一般に、斜面表面に塗布材を塗布する方法としては、塗布材混合供給装置から斜面表面に供給された塗布材を作業員がゴムレーキで均して塗布する方法や、塗布材混合供給装置からの塗布材を作業員が散布ノズルで斜面表面へ均一に吹きつけ塗布する方法が行われている。
ただし、これらの方法は作業員による人力施工のため、作業員の熟練度や疲労度により塗布の出来栄えが左右されるので、施工後の表層品質にバラツキが生じてしまう。そこで、その人力施工を自動化するために、例えば特許文献2記載のような塗布機械を用いて、斜面表面に塗布材を塗布することが考えられる。特許文献2に記載されている塗布機械は、舗装体上を走行しつつ、舗装体の表面に保護層材を塗布するものである。
国際公開第06/006246号パンフレット 特開2000−226809号公報
しかしながら、前述の塗布機械の姿勢をバンク部分等の比較的急な斜面で安定させるためには、特許文献1記載のウインチトラクタのような支持装置が必要になる。このため、自転車競技場等の舗装された斜面の表面に塗布材を塗布するような緻密な作業を行う場合には、支持装置と塗布機械とを精度良く連動させて走行させるための複雑な制御が必要になって現実的ではない。
本発明は、このような実状に鑑み、支持装置を用いない簡易な構成で、かつ、施工後の斜面表面の品質が安定した斜面施工装置、及び、この斜面施工装置を構成する斜面施工用車両を提供することを目的とする。
本発明に係る斜面施工装置は、斜面を、この斜面の傾斜方向に対して交差する方向に走行可能な車両と、この車両の車幅方向端部のうち斜面傾斜方向高位側の端部に載置されて、車両より斜面傾斜方向高位側の斜面の表面施工を行う作業装置と、を含んで構成される。
また、本発明に係る斜面施工用車両は、斜面を、この斜面の傾斜方向に対して交差する方向に走行可能であり、車両より斜面傾斜方向高位側の斜面の表面施工を行う作業装置を、車両の車幅方向端部のうち斜面傾斜方向高位側の端部に載置可能とする。
本発明によれば、作業装置が車両の車幅方向端部のうち斜面傾斜方向高位側の端部に載置されるので、作業装置が載置された車両の重心位置は、車両単体の重心位置に比べて、斜面傾斜方向高位側にシフトする。これにより、斜面における作業装置及び車両の姿勢の安定度が増すので、前述の支持装置を用いることなく、簡易な構成で車両を施工方向へ定速走行させ、斜面の表面施工を行うことができる。また、当該車両に載置された作業装置は、その姿勢が安定した状態で斜面の表面施工を行えるので、施工後の斜面表面の品質を安定させることができる。
本発明の一実施形態における斜面施工装置の概略平面図 図1のA−A矢視図 図1のB−B矢視図 同上実施形態における斜面施工装置の概略右側面図 同上実施形態における車両の概略左側面図 同上実施形態における第2塗布機構の上昇状態を示す図 同上実施形態における斜面施工装置への塗布材供給方法及び電力供給方法を示す図
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施形態における斜面施工装置の概略構成を示す。また、図5は、斜面施工装置を構成する車両の概略構成を示す。
斜面施工装置1は、斜面の表面施工を行うものであり、本実施形態では、特に、自転車競技場等のアスファルト舗装された斜面(傾斜路面)の表面保護のために、斜面表面にアスファルト乳剤等の塗布材を塗布するものである。
斜面施工装置1は、斜面を自走可能な車両2と、斜面表面に塗布材を散布し均して塗布する作業装置3と、を含んで構成される。
車両2は、その車幅方向左側端部と車幅方向右側端部とにそれぞれ、前輪4及び後輪5,6を備え、車輪径が小さく低重心型の6輪車両である。また、車両2は、その車幅方向右側が斜面傾斜方向高位側となるように、斜面傾斜方向に対して交差する方向に走行する。左右1対の前輪4及び左右2対の後輪5,6は、それぞれ、車軸4a,5a,6aの両端に取付けられており、これらの車軸4a,5a,6aはそれぞれ、図示しない軸受を介して、平面矩形状で金属製(例えばアルミ製)の枠体7の下部に回転自在に保持されている。
枠体7の中央部には、前輪4及び後輪6の駆動源となるモータ8と、後述する油圧シリンダ9〜12に油圧を供給する油圧ユニット13とが取付けられている。そして、モータ8の出力軸8aにスプロケット8bが取付けられ、車軸6aにスプロケット6bが取付けられ、これらのスプロケット8b,6bにチェーン14が巻掛けてられている。また、スプロケット6bより大径のスプロケット6cが車軸6aに取付けられ、車軸4aにスプロケット4bが取付けられ、これらのスプロケット6c,4bにチェーン15が巻掛けられている。尚、チェーン14には、スプロケット8bとスプロケット6bとの間で、テンショナー及びチェーンガイドを作用させているが、図示していない。同様に、チェーン15には、スプロケット6cとスプロケット4bとの間で、テンショナー及びチェーンガイドを作用させているが、図示していない。
モータ8に電力が供給されると、モータ8の出力軸8aが回転し、スプロケット8b及びチェーン14を介してスプロケット6bが回転させられる。スプロケット6bの回転により、車軸6aが回転して後輪6が駆動されると共に車軸6aに固定されたスプロケット6cが回転し、チェーン15を介してスプロケット4bが回転させられる。スプロケット4bの回転により、車軸4aが回転して前輪4が駆動される。このようにして、車両2は、モータ8を駆動源として、前輪4及び後輪6の4輪駆動で自走する。
前輪4及び後輪5,6は、カート用のゴム製タイヤにより構成されている。このゴム製タイヤと、斜面(アスファルト舗装路面又はこれに塗布材を塗布した路面)との静止摩擦係数が0.5以上であることで、車両2は斜面上をすべることなく安定して走行することができる。
また、前輪4には、図示しないステアリング機構(操舵機構)が設けられており、これにより、車両2の進行方向を変更することが可能である。尚、枠体7の車両前側端部には、ステアリングの舵角を表示する舵角表示板16が、支柱17を介して取付けられている。
枠体7の上部には、モータ8及び油圧ユニット13を覆うカバー18が取付けられている。尚、カバー18は、下面開放の箱型である。このカバー18より車両後側の枠体7の上部には、車両2及び作業装置3の動作を制御する制御ユニット19が載置されている。
枠体7の車幅方向右側端部には、枠体7と一体に形成された平面矩形状の枠体7eが設けられている。枠体7eの車両前側端部は、枠体7の車両前側端部に比べて、前方に突出している。一方、枠体7eの車両後側端部は、枠体7の車両後側端部に比べて、後方に突出している。
枠体7eの下部のうち車幅方向右側の下部には、前輪4及び後輪5,6の汚れ抑制のためにゴム製のスカート20が取付けられている。枠体7eの上部には、車両前側から車両後側に向けて、順に、作業装置3を操作するための操作台21と、作業装置3と、車両2及び作業装置3を操作するための操作台22と、が載置されている。換言すれば、作業装置3及び操作台21,22は、それぞれ、車両2の車幅方向右側端部(車幅方向端部のうち斜面傾斜方向高位側端部)に載置されている。
斜面走行時の車両2の重心位置は、作業装置3及び操作台21,22が載置されていないときには、車幅方向左側(斜面傾斜方向低位側)の車輪4,5,6の方に片寄る。一方、車幅方向右側端部(斜面傾斜方向高位側端部)に作業装置3及び操作台21,22が載置された車両2の重心位置は、作業装置3及び操作台21,22の荷重がかかることにより、車幅方向右側(斜面傾斜方向高位側)の車輪4,5,6の方へ移動する。操作台21,22にはそれぞれ作業員が座るので、これらの荷重も重心位置の移動に寄与する。これにより、車両2は、作業装置3及び操作台21,22を載置した状態において、姿勢を保持しつつ、斜面を自走することができる。
枠体7eの車両前側上部に載置される操作台21は、枠体7eの上部に固定される床板23と、床板23に支柱24を介して設けられる操作用コントローラ25と、作業員用の操作席26と、を備えている。この操作台21では、作業装置3のうち、後述する散布装置40と、第1塗布機構41と、支持機構43と、が操作される。
同様に、枠体7eの車両後側上部に載置される操作台22は、枠体7eの上部に固定される床板27と、床板27に支柱28を介して設けられる操作用コントローラ29と、作業員用の操作席30と、を備えている。この操作台22では、前輪4の操舵及びモータ8の回転制御と、作業装置3のうち、後述する第2塗布機構42と、支持機構44と、が操作される。
また、床板23,27の車両前側端部には、それぞれ、壁板31,32が立設されている。壁板31,32には、それぞれ、車幅方向に並ぶ2つの貫通孔が形成されている。そして、枠体7eの上方には、車両前後方向に延設される1対の金属製シャフト33,34が配置されている。シャフト33は、その車両前側端部が、壁板31の2つの連通孔のうち車幅方向右側の連通孔に嵌め込まれ、車両後側端部が、壁板32の2つの連通孔のうち車幅方向右側の連通孔に嵌め込まれている。シャフト34は、その両端部を除く表面に雄ネジ部が形成されたスクリュー軸であり、その車両前側端部が、壁板31の2つの連通孔のうち車幅方向左側の連通孔に装着された軸受(図示せず)を介して、壁板31に回動自在に支持され、車両後側端部が、壁板32の2つの連通孔のうち車幅方向左側の連通孔に装着された軸受(図示せず)を介して、壁板32に回動自在に支持されている。また、シャフト34の車両前側端部には、ハンドル35が取付けられている。
枠体7eの上部で、かつ、操作台21,22間に載置される作業装置3は、枠体7eより車幅方向右側(斜面傾斜方向高位側)に配置される散布装置40と、散布装置40より車両後側に散布装置40と間隔を空けて配置される第1塗布機構41と、第1塗布機構41より車両後側に第1塗布機構41と間隔を空けて配置される第2塗布機構42と、散布装置40及び第1塗布機構41を枠体7e上で支持する支持機構43と、第2塗布機構42を枠体7e上で支持する支持機構44と、を備えている。これらのうち、第1塗布機構41、第2塗布機構42、及び、支持機構43,44により、塗布装置としての機能が実現される。また、第2塗布機構42、及び、支持機構43,44により、位置調整装置の機能が実現される。
まず、支持機構43の構成を以下に説明する。
支持機構43は、操作台21より車両後側の枠体7eの上面に配置される金属製の支持台45を備える。支持台45は、シャフト33,34を跨ぐコ字形の断面形状を有している。支持台45の車幅方向右側上面には、金属製で長角筒状の支柱46が、ヒンジ支持部47を介して立設されている。
油圧シリンダ9は、その一端が支持台45の車幅方向左側上面にてヒンジ支持され、他端が支柱46の車幅方向左側面の中央部にてヒンジ支持されている。支柱46の車幅方向左側面の上部には、金属製のアーム固定部48が設けられている。アーム固定部48は、車両前後方向に延設される角筒状であり、この内部には、アーム固定部48より小さな断面積の角筒状で金属製の支持アーム49が挿入されている。アーム固定部48と支持アーム49とは、各々に予め設けられたボルト孔を介して、互いにボルト締結されている。
支持アーム49は、車両前後方向に延設される角筒状であり、その車両前側端部には、車幅方向に伸縮自在な金属製の伸縮アーム50が取付けられている。伸縮アーム50は、車幅方向左側端部が支持アーム49に固定される角筒状の固定アーム51と、固定アーム51の内壁面に対して摺動可能なように固定アーム51の車幅方向右側端部から挿入される角筒状の移動アーム52と、を備える。
伸縮アーム50の上方には、油圧シリンダ10が配置されている。油圧シリンダ10は、その一端が固定アーム51の車幅方向左側上面にてヒンジ支持され、他端が移動アーム52の上面にてヒンジ支持されている。従って、油圧シリンダ10の伸縮動作により、伸縮アーム50が伸縮する。
移動アーム52の車幅方向右側端部には、散布装置40を取付ける取付機構53が設けられている。
支柱46の車幅方向右側面には、その中央部から車幅方向右側へ向かって延設される角筒状で金属製の支持アーム54が取付けられている。支持アーム54の車幅方向右側端部には、金属製のアーム固定部55が設けられている。アーム固定部55は、車両前後方向に延設される角筒状であり、この内部には、アーム固定部55より小さな断面積の角筒状で金属製の支持アーム56が挿入されている。アーム固定部55と支持アーム56とは、各々に予め設けられたボルト孔を介して、互いにボルト締結されている。
支持アーム56は、平面視で見て、車幅方向右側から左側へ向かって延設される長辺部56aと、長辺部56aの車幅方向左側端部から車両前側へ向かって延設される短辺部56bと、からなるL字形状を有しており、本実施形態では、支持アーム56の短辺部56bがアーム固定部55に締結固定されている。支持アーム56の長辺部56aには、第1塗布機構41を取付ける取付機構57が設けられている。取付機構57には、第1塗布機構41が車両上下方向に揺動可能なように、リンク機構57aが予め設けられている。
支持機構43は、以上の構成によって、散布装置40及び第1塗布機構41を枠体7e上で支持している。
次に、散布装置40の構成を以下に説明する。
散布装置40は、塗布材供給配管58と、スプレーバ59と、複数(7個)のノズル60とを含んで構成される。
塗布材供給配管58は、車両上下方向に延設される円筒状であり、その上部が取付機構53を介して移動アーム52の車幅方向右側端部に取付けられている。塗布材供給配管58の上端部には、塗布材供給ホース用の取付部61が設けられている。塗布材供給配管58の中央部には、塗布材供給ホースから供給される塗布材の流量を調節する流量調節弁62が設けられている。この流量調節弁62は、制御ユニット19からの信号に応じて弁開度を調節することで、塗布材の流量調節を行う。塗布材供給配管58は、その下端部にて、車幅方向右側に向かって延設される配管63と、車幅方向左側に向かって延設される配管64と、に分岐している。
スプレーバ59は、車幅方向に延設される有底円筒状であり、その車幅方向右側端部には、配管63が連通接続され、車幅方向左側端部には、配管64が連通接続されている。スプレーバ59の下側外周面には、その延在方向に間隔を空けて、スプレーバ59の内部と連通する7個のノズル60が装着されている。7個のノズル60には、各々に、ノズルの開閉を切換える開閉切換弁(図示せず)が予め設けられている。これにより、斜面の傾斜勾配や表面状態、又は、塗布材の粘度等に応じて、7個のノズル60の開閉を個別に切換えることが可能である。
このノズル60は、斜面表面からの吐出口の高さを、100〜200mm程度とすることにより、ノズル60から散布された塗布材の斜面表面からの跳ね返りによるノズル60の汚れを抑制しつつ、良好に塗布材を斜面表面に散布することができる。
以上のように構成された散布装置40によって、車両2より車幅方向右側(斜面傾斜方向高位側)の斜面表面に、塗布材が散布される。
次に、第1塗布機構41の構成を以下に説明する。
第1塗布機構41は、円柱状で木製の柄部66と、柄部66の下端に取付けられ、車幅方向に延設される木製のレーキ取付部67と、レーキ取付部67の下部に取付けられる板状の第1のゴムレーキ(第1のレーキ)68と、を含んで構成される。
本実施形態では、第1のゴムレーキ68は、斜面傾斜方向高位側に向かうほど車両後側になるように傾斜させている。この第1のゴムレーキ68の傾斜度合は、斜面の傾斜勾配や表面状態、又は、塗布材の粘度等に応じて設定することが可能である。
以上のように構成された第1塗布機構41によって、散布装置40により斜面表面に散布された塗布材が粗均しされる。
次に、支持機構43より車両後側の枠体7eの上面に配置される支持機構44の構成を、以下に説明する。
支持機構44は、枠体7eの上面を車両前後方向に摺動可能な金属製の支持台69を備える。支持台69は、下面開放の箱状であり、その車両前後方向の端面にそれぞれ、車幅方向に並ぶ2つの貫通孔が形成されている。
車幅方向に並ぶ2つの貫通孔のうち車幅方向右側の貫通孔の内周面は、シャフト33の外周面に対応させて形成されており、この貫通孔に、シャフト33が摺動可能に挿入されている。一方、車幅方向に並ぶ2つの貫通孔のうち車幅方向左側の貫通孔の内周面は、シャフト34の雄ネジ部に対応する雌ネジ部が形成されており、この貫通孔の雌ネジ部に、シャフト34の雄ネジ部が螺合している。従って、前述のハンドル35を回転させると、シャフト34が回転するので、シャフト34に螺合した支持台69は、シャフト33によりガイドされつつ、車両前後方向に摺動する。
支持台69の車幅方向右側上面には、長角筒状で金属製の支柱70が、ヒンジ支持部71を介して立設されている。油圧シリンダ11は、その一端が支持台69の車幅方向左側上面にてヒンジ支持され、他端が支柱70の車幅方向左側面の中央部にてヒンジ支持されている。支柱70の車両前側面には、その中央部から車両前側へ向かって延設される円筒状で金属製の支持アーム72が取付けられている。また、支柱70の車幅方向右側面では、正面視で見て矩形状で金属製の支持フレーム73が、車両前後方向に揺動可能に支持されている。
支持フレーム73は、左枠部73a、右枠部73b、上枠部73c、及び、下枠部73dからなる矩形状である。ただし、支持フレーム73の下枠部73dは、上枠部73cに比べて車幅方向右側に向かって延長されている。
支持フレーム73の左枠部73aは、支柱70の車幅方向右側面にて回動可能に支持されている。これにより、支持フレーム73は、左枠部73aを中心軸として、車両前後方向に揺動することができる。油圧シリンダ12は、その一端が支持アーム72の車幅方向右側面にてヒンジ支持され、他端が支持フレーム73の上枠部73cの車両前側面にてヒンジ支持されている。支持フレーム73の下枠部73dの中央部には、第2塗布機構42を取付ける取付機構74が設けられている。
支持機構44は、以上の構成によって、第2塗布機構42を枠体7e上で支持している。
次に、第2塗布機構42の構成を以下に説明する。
第2塗布機構42は、金属製の支持バー75と、その両端に取付けられ、かつ、スクリュー軸76が車両上下方向に延設される1対のスクリュージャッキ77と、両端が1対のスクリュージャッキ77のスクリュー軸76の下端に取付けられる角筒状で金属製のレーキ取付部78と、レーキ取付部78の下部に取付けられる板状の第2のゴムレーキ(第2のレーキ)79と、レーキ取付部78の両端に取付けられる高さセンサ80と、を備える。
支持バー75は、車幅方向に延設される角筒状であり、支持フレーム73の下枠部73dに、取付機構74を介して取付けられている。支持バー75の両端に取付けられるスクリュージャッキ77は、それぞれ、ジャッキ駆動用のモータ81を備えており、制御ユニット19からの信号により、モータ81の出力軸(図示せず)を回転させ、この回転力により、スクリュー軸76を車両上下方向に移動させる。
1対のスクリュー軸76によって支持されるレーキ取付部78には、その両端に、センサ取付アーム82がそれぞれ設けられている。センサ取付アーム82には、斜面表面からの高さを測定する高さセンサ80として、超音波センサが取付けられている。高さセンサ80からの出力信号は、制御ユニット19に送信される。
以上のように構成された第2塗布機構42によって、第1塗布機構41により粗均しされた塗布材が仕上げ均しされる。
尚、前述のように、ハンドル35の回転に応じてシャフト34が回転し、シャフト34に螺合した支持台69が車両前後方向に摺動する。このため、ハンドル35の回転に応じて、支持台69を含む支持機構44と、支持機構44に取付けられた第2塗布機構42とが、一体的に、車両前後方向に移動する。従って、斜面の傾斜勾配や表面状態、又は、塗布材の粘度等に応じて、第1塗布機構41と第2塗布機構42との間の間隔(特に、第1のゴムレーキ68と第2のゴムレーキ79との間の間隔)を調節することが可能である。
次に、斜面表面施工時における車両2及び作業装置3の動作について説明する。
操作台21に備えられる操作用コントローラ25は、作業装置3のうち、散布装置40と、第1塗布機構41と、支持機構43と、を操作するために用いられる。また、操作台22に備えられる操作用コントローラ29は、作業装置3のうち、第2塗布機構42と、支持機構44と、を操作するために用いられると共に、車両2の走行を操作するために用いられる。
操作用コントローラ25は、散布装置40の流量調節弁62の開閉を切換える弁開閉スイッチを備える。弁開閉スイッチの切換操作が行われると、その切換操作に応じた信号が、制御ユニット19を介して、流量調節弁62に送信される。流量調節弁62は、受信した信号に応じて、弁を開閉する。このようにして、弁開閉スイッチの切換操作により、流量調節弁62が開閉される。
操作用コントローラ25は、散布装置40を車幅方向に移動させる散布装置左右移動スイッチを備える。散布装置左右移動スイッチが操作されると、その操作量に応じた信号が、制御ユニット19に送信される。制御ユニット19は、散布装置移動スイッチからの信号に応じて、油圧シリンダ10への供給油圧の目標値を算出し、この目標値に対応する信号を、油圧ユニット13に送信する。油圧ユニット13は、制御ユニット19からの信号に応じて、油圧シリンダ10への供給油圧を変化させる。油圧シリンダ10は、供給油圧の変化量に応じて、散布装置40が取付けられた伸縮アーム50を伸縮させる。このようにして、散布装置左右移動スイッチの操作量に応じて、散布装置40の車幅方向での位置が変更される。従って、散布装置左右移動スイッチを操作することにより、油圧シリンダ10を含む支持機構43を介して、散布装置40の車両2に対する相対位置及び斜面表面に対する相対位置を調整することができる。
操作用コントローラ25は、散布装置40及び第1塗布機構41を車両上下方向に移動させる散布装置・第1塗布機構上下移動スイッチを備える。散布装置・第1塗布機構上下移動スイッチが操作されると、その操作量に応じた信号が、制御ユニット19に送信される。制御ユニット19は、散布装置・第1塗布機構上下移動スイッチからの信号に応じて、油圧シリンダ9への供給油圧の目標値を算出し、この目標値に対応する信号を、油圧ユニット13に送信する。油圧ユニット13は、制御ユニット19からの信号に応じて、油圧シリンダ9への供給油圧を変化させる。油圧シリンダ9は、供給油圧の変化量に応じて伸縮し、この伸縮動作により、支柱46がヒンジ支持部47を中心として揺動する。この揺動に応じて、支持機構43に取付けられた散布装置40及び第1塗布機構41は、一体的に、車両上下方向に移動する。このようにして、散布装置・第1塗布機構上下移動スイッチの操作量に応じて、散布装置40及び第1塗布機構41の車両上下方向での位置が変更される。従って、散布装置・第1塗布機構上下移動スイッチを操作することにより、油圧シリンダ9を含む支持機構43を介して、散布装置40及び第1塗布機構41の車両2に対する相対位置及び斜面表面に対する相対位置を調整することができる。
操作用コントローラ29は、第2のゴムレーキ79の車幅方向に対する相対角度を変更させるレーキ角度変更スイッチを備える。レーキ角度変更スイッチが操作されると、その操作量に応じた信号が、制御ユニット19に送信される。制御ユニット19は、レーキ角度変更スイッチからの信号に応じて、油圧シリンダ12への供給油圧の目標値を算出し、この目標値に対応する信号を、油圧ユニット13に送信する。油圧ユニット13は、制御ユニット19からの信号に応じて、油圧シリンダ12への供給油圧を変化させる。油圧シリンダ12は、供給油圧の変化量に応じて伸縮し、この伸縮動作により、支持フレーム73が左枠部73aを中心軸として旋回する。この旋回量に応じて、支持機構44に取付けられた第2塗布機構42の車幅方向に対する相対角度が変更されるので、第2のゴムレーキ79の車幅方向に対する相対角度が変更される。従って、レーキ角度変更スイッチを操作することにより、油圧シリンダ12を含む支持機構44を介して、第2のゴムレーキ79を含む第2塗布機構42の、車両2に対する相対位置及び斜面表面に対する相対位置を調整することができる。
操作用コントローラ29は、第2塗布機構42を車両上下方向に移動させる第2塗布機構上下移動スイッチを備える。第2塗布機構上下移動スイッチが操作されると、その操作量に応じた信号が、制御ユニット19に送信される。制御ユニット19は、第2塗布機構上下移動スイッチからの信号に応じて、油圧シリンダ11への供給油圧の目標値を算出し、この目標値に対応する信号を、油圧ユニット13に送信する。油圧ユニット13は、制御ユニット19からの信号に応じて、油圧シリンダ11への供給油圧を変化させる。油圧シリンダ11は、供給油圧の変化量に応じて伸縮し、この伸縮動作により、支柱70が、ヒンジ支持部71を中心として揺動する。この揺動に応じて、支持機構44に取付けられた第2塗布機構42は、車両上下方向に移動する。このようにして、第2塗布機構上下移動スイッチの操作量に応じて、第2塗布機構42の車両上下方向での位置が変更される。従って、第2塗布機構上下移動スイッチを操作することにより、油圧シリンダ11を含む支持機構43を介して、第2塗布機構42の車両2に対する相対位置及び斜面表面に対する相対位置を調整することができる。
尚、図6は、第2塗布機構上下移動スイッチが上昇側に操作されたときの、第2塗布機構42の上昇状態を示している。第2塗布機構上下移動スイッチが上昇側に操作されると、その操作量に応じ、油圧シリンダ11が短縮され、支柱70が、ヒンジ支持部71を中心として車幅方向左側へ傾斜する。この傾斜により、支持機構44に取付けられた第2塗布機構42は、上昇状態となる。
操作用コントローラ29は、第2のゴムレーキ79の各端部での斜面表面からの高さを個別に設定するレーキ高さ設定パネルを備える。レーキ高さ設定パネルにおいて、第2のゴムレーキ79の各端部での斜面表面からの高さが個別に設定入力されると、その設定高さが、制御ユニット19に伝達される。制御ユニット19は、レーキ高さ設定パネルからの設定高さと、高さセンサ80からの出力に基づく実高さとを比較して偏差を算出する。そして、この偏差に応じて、制御ユニット19は、モータ81を回転させ、スクリュージャッキ77のスクリュー軸76を車両上下方向に移動させて、実高さを設定高さに一致させる。尚、設定高さと実高さとの偏差算出は、予め設定された所定の周期で実行される。このようにして、第2のゴムレーキ79の各端部での斜面表面からの高さは、レーキ高さ設定パネルにて設定された設定高さで保持可能となる。従って、制御ユニット19及び第2塗布機構42により、斜面表面からの第2のゴムレーキ79の高さを、設定高さにミリ単位以下で自動調整しつつ保持することができる。
操作用コントローラ29は、車両2の前輪4の舵角を変更するステアリングスイッチを備える。ステアリングスイッチが操作されると、その操作量に応じた信号が、制御ユニット19に送信される。制御ユニット19は、ステアリングスイッチからの信号に応じて、ステアリング機構を作動させる。従って、作業員は、舵角表示板16に表示された舵角を確認しつつ、ステアリングスイッチを操作することにより、車両の進行方向を任意に変更することができる。
操作用コントローラ29は、車両2の走行速度を調節する速度調節スイッチを備える。速度調節スイッチが操作されると、その操作量に応じた信号が、制御ユニット19に送信される。制御ユニット19は、速度調節スイッチからの信号に応じて、モータ8の回転数を変更させる。モータ8の回転数が変更されると、前述の車輪駆動系の回転速度が変更されるので、前輪4及び後輪6の回転数も変更される。このようにして、作業員は、速度調節スイッチを操作することにより、車両2の走行速度を任意に変更することができる。尚、速度調節スイッチの操作位置が一定であるときには、定速走行を指示されているので、制御ユニット19は、モータ8の回転数を一定に保持する回転制御を行う。
操作用コントローラ29は、車両2の走行方向を、前進と後進とで切換える走行方向切換スイッチを備える。走行方向切換スイッチが操作されると、その操作量に応じた信号が、制御ユニット19に送信される。制御ユニット19は、走行方向切換スイッチからの信号に応じて、モータ8の回転方向を切換える。モータ8の回転方向が切換わると、前述の車輪駆動系の回転方向が切換わるので、前輪4及び後輪6の回転方向も切換わる。このようにして、作業員は、走行方向切換スイッチを操作することにより、車両2の前進と後進とを切換えることができる。
次に、斜面施工装置1による、自転車競技場のバンク部分、すなわち斜面表面への施工の一例を、前述の図1〜図6に加え、図7を用いて説明する。
図7は、斜面施工装置1への塗布材供給方法及び電力供給方法を示す。
本実施形態における自転車競技場はオーバルコースであり、コース外側からコース内側に向かって下方に傾斜する斜面で形成される走路91と、走路91のコース内側端部に隣接して形成される内周路92と、を含んで構成される。ここで、走路91は、その横断面で見て、直線状に傾斜しており、その傾斜勾配は、20°〜37°程度である。また、内周路92は、その横断面で見て、コース外側からコース内側へ向かうほど、放物線状に傾斜勾配を小さくした後、水平となっている。
走路91上では、車両2が、舵角を中立位置より車幅方向右側(斜面傾斜方向高位側)に若干移動させつつ、斜面傾斜方向(最大勾配方向)に対して直交する方向に一定の走行速度(例えば、1〜3km/h)で前進している。尚、車両2の走行速度は、塗布材の粘度を考慮し、ダレが生じない程度の速度に設定される。
一方、内周路92上では、電力供給装置93及び塗布材供給装置94を備えた2トントラック95が、車両2に並走している。
電力供給装置93は、発電機(図示せず)を備えており、この発電機により発電された電力は、電力ケーブル96を介して、斜面施工装置1に供給される。
塗布材供給装置94は、塗布材混合装置97と塗布材供給ポンプ98とを備える。塗布材混合装置97は、アスファルト乳剤等の塗料と珪砂と水とを混合して塗布材を製造すると共に、この塗布材を貯留する。尚、本実施形態では、塗布材混合装置97として、モルタルミキサ型混合装置を用いている。塗布材混合装置97に貯留された塗布材は、塗布材供給ポンプ98により、塗布材供給ホース99を介して、散布装置40の塗布材供給配管58に供給される。
散布装置40では、走路91の表面に散布される塗布材の散布幅が400〜600mm程度になるように、予め、7個のノズル60の開閉切換弁の開閉が個別に調整され、かつ、ノズル60の吐出口の高さ位置が個別に調整されている。散布装置40により走路91の表面に散布される塗布材は、1層当たり0.6〜1.0kg/mとなるように散布量が調節される。尚、塗布材を3層塗りする場合には、3層で2.5kg/m程度となるように、散布量が調節される。
走路91の斜面勾配が比較的大きい箇所では、散布装置40の伸縮アーム50を伸ばしてスプレーバ59を斜面傾斜方向高位側にずらす。これにより、走路91の表面に散布されて斜面を徐々に流れ落ちる塗布材を、第1塗布機構41の第1のゴムレーキ68で洩れなくすくうことが可能となる。
第1塗布機構41は、その自重で、走路91を押圧するように、支持機構43の支持アーム56に、取付機構57を介して取付けられている。第1塗布機構41の第1のゴムレーキ68は、散布装置40により走路91の表面に散布された塗布材を粗均しし、第1のゴムレーキ68より斜面傾斜方向高位側の走路91の表面にウインドローを形成する。
第2塗布機構42の第2のゴムレーキ79は、前述のウインドローをかき取りながら、塗布材を薄層状に仕上げる。ここで、第2のゴムレーキ79の斜面表面からの高さは、レーキ高さ設定パネルにて設定された設定高さで自動調整されるので、施工後の走路91の表面の品質を安定させることができる。
第2のゴムレーキ79は、その車幅方向右側端部(斜面傾斜方向高位側端部)を、車幅方向左側端部(斜面傾斜方向低位側端部)に比べて若干上げ気味に予め設定することにより、第2のゴムレーキ79より斜面傾斜方向高位側の走路91の表面にウインドローが残りにくくなり、施工後の走路91の表面の仕上がりが良好となる。
また、車両2を後進させる場合には、塗布材供給装置94の塗布材供給ポンプ98を停止して散布装置40による塗布材の散布を停止すると共に、操作用コントローラ25の散布装置・第1塗布機構上下移動スイッチを操作して散布装置40及び第1塗布機構41を上昇状態にし、かつ、操作用コントローラ29の第2塗布機構上下移動スイッチを操作して第2塗布機構42を上昇状態にする(前述の図6参照)。このとき、前述の第2のゴムレーキ79の高さ自動調整は解除される。このようにして、車両2を後進させる場合には、第1塗布機構41及び第2塗布機構42を、走路91の表面に接触させないようにする。
本実施形態によれば、斜面施工装置1は、斜面を、この斜面の傾斜方向に対して交差する方向に走行可能な車両2と、車両2の車幅方向右側端部(斜面傾斜方向高位側端部)に載置されて、車両2より斜面傾斜方向高位側の斜面の表面施工を行う作業装置3と、を備える。これにより、作業装置3が載置された車両2の重心位置は、車両2単体の重心位置に比べて、斜面傾斜方向高位側にシフトするので、斜面における作業装置3及び車両2の姿勢の安定度が増す。従って、斜面を走行する斜面施工装置1の姿勢を保持すべく、別途の支持装置を用いる必要がないので、簡易な構成で、斜面の表面施工を実施することができる。また、車両2に載置された作業装置3は、その姿勢が安定した状態で斜面の表面施工を行うので、施工後の斜面表面の品質を安定させることができる。
また本実施形態によれば、作業装置3を構成する散布装置40は、車両2の車幅方向に延設される有底筒状のスプレーバ59と、スプレーバ59に連通接続されて、スプレーバ59に塗布材を供給する塗布材供給配管58と、スプレーバ59の下側外周面に、その延在方向に間隔を空けて装着されて、スプレーバ59に供給された塗布材を斜面表面に散布する7個のノズル60と、を備える。これにより、斜面表面に塗布材を散布する際、車幅方向に効率的に、かつ、バランス良く塗布材を散布することができるので、斜面施工作業の効率化を図ることができる。
また本実施形態によれば、作業装置3は、スプレーバ59より車両2の走行方向後方にスプレーバ59と間隔を空けて配置されて、斜面表面に散布された塗布材を粗均しする第1のゴムレーキ68と、第1のゴムレーキ68より車両2の走行方向後方に第1のゴムレーキ68と間隔を空けて配置されて、粗均しされた塗布材を薄層状に仕上げ均しする第2のゴムレーキ79と、第1のゴムレーキ68の、斜面に対する相対位置及び車両2に対する相対位置を調整する位置調整装置として機能する支持機構43と、第2のゴムレーキ79の、斜面に対する相対位置及び車両2に対する相対位置を調整する位置調整装置として機能する第2塗布機構42及び支持機構44と、を備える。これにより、複数のゴムレーキを使い分けつつ1工程で斜面表面に塗布材を均一塗布することができるので、人力施工と遜色のない仕上がり品質と肌理とを持つ塗膜を得ることができる。
また本実施形態によれば、車両2は、斜面を、この斜面の傾斜方向に対して直交する方向に所定速度(塗布材の粘度を考慮し、ダレが生じない程度の速度)で走行可能である。これにより、自転車競技場のバンク部分等の直線勾配を有する斜面の表面を施工する場合において、斜面表面と作業装置3との間の距離が一定となり、かつ、塗布材の斜面表面への塗布量が安定するので、斜面表面に形成される塗膜厚を均一にすることができる。
尚、本実施形態では、車両2は6輪車両であるが、この他、車両2はクローラ式車両であってもよい。
1 斜面施工装置
2 車両
3 作業装置
4 前輪
5,6 後輪
7,7e 枠体
8 モータ
9〜12 油圧シリンダ
13 油圧ユニット
16 舵角表示板
19 制御ユニット
21,22 作業台
25,29 操作用コントローラ
40 散布装置
41 第1塗布機構
42 第2塗布機構
43,44 支持機構
58 塗布材供給配管
59 スプレーバ
60 ノズル
68 第1のゴムレーキ
77 スクリュージャッキ
79 第2のゴムレーキ
80 高さセンサ
81 モータ

Claims (4)

  1. 斜面を、この斜面の傾斜方向に対して交差する方向に走行可能な車両と、
    この車両の車幅方向端部のうち斜面傾斜方向高位側の端部に載置されて、前記車両より斜面傾斜方向高位側の斜面の表面施工を行う作業装置と、
    を含んで構成される斜面施工装置。
  2. 前記作業装置は、前記車両より斜面傾斜方向高位側の斜面表面に塗布材を散布する散布装置を含んで構成され、
    この散布装置は、
    前記車両の車幅方向に延設される有底筒状のスプレーバと、
    このスプレーバに連通接続されて、前記スプレーバに前記塗布材を供給する塗布材供給配管と、
    前記スプレーバの外周面に、その延在方向に間隔を空けて装着されて、前記スプレーバに供給された前記塗布材を斜面表面に散布する複数のノズルと、
    を備える請求項1記載の斜面施工装置。
  3. 前記作業装置は、前記散布装置より前記車両の走行方向後方に配置されて、前記散布装置により斜面表面に散布された前記塗布材を斜面表面に塗布する塗布装置を更に含んで構成され、
    この塗布装置は、
    前記スプレーバより前記車両の走行方向後方に前記スプレーバと間隔を空けて配置されて、斜面表面に散布された前記塗布材を粗均しする第1のレーキと、
    この第1のレーキより前記車両の走行方向後方に前記第1のレーキと間隔を空けて配置されて、粗均しされた前記塗布材を仕上げ均しする第2のレーキと、
    前記第1及び第2のレーキのうち少なくとも一方の、斜面に対する相対位置及び前記車両に対する相対位置の少なくとも一方を調整する位置調整装置と、
    を備える請求項2記載の斜面施工装置。
  4. 斜面を、この斜面の傾斜方向に対して交差する方向に走行可能な斜面施工用車両であって、
    この車両より斜面傾斜方向高位側の斜面の表面施工を行う作業装置を、前記車両の車幅方向端部のうち斜面傾斜方向高位側の端部に載置可能とした斜面施工用車両。
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