JP2003064974A - 斜面穿孔機と斜面穿孔設備と斜面穿孔工法 - Google Patents

斜面穿孔機と斜面穿孔設備と斜面穿孔工法

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JP2003064974A
JP2003064974A JP2002171584A JP2002171584A JP2003064974A JP 2003064974 A JP2003064974 A JP 2003064974A JP 2002171584 A JP2002171584 A JP 2002171584A JP 2002171584 A JP2002171584 A JP 2002171584A JP 2003064974 A JP2003064974 A JP 2003064974A
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slope
drilling machine
traveling body
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bogie
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JP2002171584A
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English (en)
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Yukio Sakamoto
幸男 坂本
Masaharu Ikuta
正治 生田
Genshiro Kano
弦四朗 狩野
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Tokyo Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】斜面の穿孔を行う場合、穿孔機のための足場が
不要となり、かつ能率良く穿孔でき、工期、労力、工費
の削減が可能となる斜面穿孔機と斜面穿孔工法を提供す
る。 【解決手段】斜面の上部に設置された自走式巻上機3等
の支持体にワイヤロープ4を斜面穿孔機5を支持する。
斜面穿孔機5は、斜面1上を走行する台車6と、台車6
上に搭載した穿孔装置7とを備える。台車6は、台車に
搭載したウインチまたは支持体3に備えたウインチ41
によりワイヤロープ4を介して支持される。台車6は、
駆動装置付き走行体8と、走行体8上に設置された旋回
装置9と、旋回装置9に設置されて穿孔装置7を搭載す
るフレーム10とからなる。フレーム10にジャッキ2
1を有する。斜面穿孔機5はウインチ41の作動により
上下動し、走行体8の作動により横移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダム建設等の際に
行われる岩盤斜面の補強等のために斜面に穿孔する斜面
穿孔機と斜面穿孔設備と斜面穿孔工法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダムを建設する場合は、水圧によるダム
の崩壊を防ぐため、基礎となる岩盤部分に、コンクリー
トを浸透させて固化させることにより、補強を行ってい
る。この工事はグラウト工事と言われ、以下の手順で行
われる。
【0003】まず、ダムを施工する場所の表土を剥離
し、岩盤を露出させる。そして補強の対象となる岩盤の
予め決められた位置に、例えば6mの間隔に、65m
m、深さ10mの孔を専用の穿孔機によって穿孔する。
穿孔した孔はグラウト孔と呼ばれ、グラウト孔から水と
セメントを主成分とするグラウト材を注入、充填し、岩
盤内部に存在する微細な亀裂や間隙に浸透させる。その
後、グラウト材を養生、固化することにより、岩盤は補
強される。
【0004】ダム建設工事においては、上記の補強工事
が斜面において必要になる。従来はこの穿孔工事を、斜
面に足場を組み、その足場に穿孔機を載置して行ってい
る。穿孔した後は、透水試験を行い、その後、足場に設
置したグラウト材注入設備によりグラウト材の注入を行
う。透水試験で所定値以上の水の透過が確認された場合
には、すでに穿孔されている孔の間にさらに孔を穿設し
てグラウト材を注入する。
【0005】前記足場材や穿孔機やグラウト材注入設備
の斜面への搬入、搬出は、ダムを建設する箇所の両岸間
に張られたケーブル上を移動させるケーブルクレーンに
より行う。
【0006】ケーブルクレーンによりダムの施工場所に
搬入し得る機械設備の最大重量は3t程度であり、この
ようなことから、実際に使用されている穿孔機は1t程
度の重量のパーカッションドリル(圧搾空気をドリル管
より圧入しつつ、ドリル管を振動させながら回転させて
掘削を行い、掘削土砂を孔の内面とドリル管との間から
地上に搬出する穿孔機)により行っている。ドリル管は
3m程度の長さを有し、このドリル管を継ぎ足して掘削
を行う。
【0007】なお、道路のそばの斜面にコンクリート等
により補強工事を行うため、コンクリートを斜面に支持
させるロッドを埋め込むための孔を穿設する機械とし
て、斜面の上部にアンカーを設置し、斜面上の自走式穿
孔機に搭載したウインチに巻かれるワイヤロープを前記
アンカーに掛け、ウインチの作動により穿孔機を斜面に
沿って自走により昇降させつつ、斜面に穿孔を行い、ロ
ッドを埋め込むものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記ダム基礎斜面補強
用の従来の穿孔技術には次のような問題点がある。 (1)前記穿孔機は、前記透水試験の結果によって孔を
増設する場合を考慮して、予め増設可能な分の台数を揃
えて足場上に設置される。このような1t程度の重量を
有する穿孔機を多数足場上に搭載するため、足場も大型
となり、足場の架設に時間がかかる。また、足場の架設
に時間がかかるため、穿孔機を施工場所に搬入する前、
数日間待機する必要があり、稼働率が悪く、工期が長く
なるという問題点がある。 (2)このような大型の足場を組む作業は斜面でかつ高
所であるため危険を伴う。 (3)ケーブルクレーンの吊り上げ能力や足場の耐性の
問題から、大型で短時間に能率良く穿孔できる穿孔機の
足場への搭載は困難であるから、穿孔工事に長時間を要
する。 (4)このような足場構築、分解作業に時間を要するこ
と、穿孔機の待ち時間が長いこと、穿孔に時間がかかる
こと等の理由により、工期が長くなり、作業員数も多い
ため、工費がかかる。
【0009】なお、前記ロッドを斜面に埋め込むための
孔を穿孔する穿孔機は、横移動は不可能であって、横方
向に例えば6mもある孔を穿孔するには、穿孔機をいっ
たん上方または下方に移動させた後、再度穿孔機を下方
または上方に移動させて横方向の位置替えを行う必要が
あり、作業能率が非常に悪く、採用できない。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑み、斜面の穿孔
を行う場合、穿孔機のための足場が不要となり、かつ能
率良く穿孔でき、工期、労力、工費の削減が可能となる
斜面穿孔機と斜面穿孔工法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段と作用、効果】請求項1の
斜面穿孔機は、斜面の上部に設置された支持体にワイヤ
ロープを介して支持され、斜面に孔あけを行う斜面穿孔
機において、該斜面穿孔機は、斜面上を走行する台車
と、該台車上に搭載した穿孔装置とを備え、前記台車
は、該台車に搭載したウインチまたは前記支持体に備え
たウインチにより前記ワイヤロープを介して支持され、
前記台車は、駆動装置付き走行体と、該走行体上に設置
された旋回装置と、該旋回装置に設置されて前記穿孔装
置を搭載するフレームとからなり、前記フレームにジャ
ッキを有することを特徴とする。
【0012】この斜面穿孔機において、穿孔機の走行方
向を、横移動と上下移動との間で切り替える場合は、ジ
ャッキを伸長させることにより走行体を斜面から浮か
せ、旋回装置の作動により走行体の向きを横向きあるい
は上下の向きに切り替える。そして、横移動の場合は、
ワイヤロープにより斜面穿孔機を支持した状態で走行体
の駆動装置を作動させて横移動を行う。上下移動の場
合、ウインチを作動させ、走行体の駆動装置はアイドル
運転させるか、あるいはワイヤロープによる上げ下げ方
向と同方向に作動させて上下動させる。
【0013】従って、ダム斜面の補強用孔の穿設工事の
ように、縦横に多数の孔あけを行う場合、1台の穿孔機
で穿孔を行うことができる。
【0014】また、穿孔機のためには足場が必要でない
ので、ダムの斜面の補強工事の場合には、比較的小型の
グラウト材注入機等を搭載する小型の足場を構築すれば
よく、足場構築、分解のための作業の負担が大幅に削減
される。また、斜面の工事によっては、足場構築が不要
になる。
【0015】また、穿孔機を足場に載せる必要がないた
め、ケーブルクレーンによる重量制限を受けないため、
例えば20t程度の大型の穿孔機を使用することがで
き、能率良く穿孔を行うことができる。
【0016】このように、足場構築が不要あるいは少な
くてすみ、かつ足場を組む間、穿孔作業を待つ必要がな
く、また、能率良く迅速に横移動でき、さらに大型の穿
孔機を用いることができるので、労力、工期、工費該削
減できる。また、足場が不要あるいは削減できるため、
斜面作業の危険性が低減される。なお、ジャッキは穿孔
時における斜面穿孔機の安定支持の用途にも使用でき
る。
【0017】請求項2の斜面穿孔機は、斜面の上部に設
置された支持体にワイヤロープを介して支持され、斜面
に孔あけを行う斜面穿孔機において、該斜面穿孔機は、
斜面上を走行する台車と、該台車上に搭載した穿孔装置
とを備え、前記台車は、該台車に搭載したウインチまた
は前記支持体に備えたウインチにより前記ワイヤロープ
を介して支持され、前記台車は、駆動装置付き横移動用
走行体と、該走行体上に設置され、前記穿孔装置を搭載
するフレームと、該フレームに駆動装置により上げ下げ
可能に取付けられ、駆動装置により着地させることによ
り、横移動用走行体を浮かせる上下移動用走行体とから
なり、前記フレームにジャッキを有することを特徴とす
る。
【0018】この斜面穿孔機においては、斜面穿孔機を
上下に移動させる場合には、上下移動用走行体を下げて
着地させることにより、横移動用走行体を浮かせ、ウイ
ンチの作動により、上下移動させる。このような構成と
すれば、請求項1の効果があげられる上、横移動、上下
移動のために旋回装置を用いて走行体を旋回させる煩わ
しさがない。また、上下移動の際に、走行体をアイドル
運転に切り替えたり、同調運転を行う必要がなく、上下
移動が容易となる。
【0019】請求項3の斜面穿孔機は、斜面の上部に設
置された支持体にワイヤロープを介して支持され、斜面
に孔あけを行う斜面穿孔機において、該斜面穿孔機は、
斜面上を走行する台車と、該台車上に搭載した穿孔装置
とを備え、前記台車は、該台車に搭載したウインチまた
は前記支持体に備えたウインチにより前記ワイヤロープ
を介して支持され、前記台車は、駆動装置付き横移動用
走行体と、該走行体上に設置された旋回装置と、該旋回
装置上に設置され、かつ前記穿孔装置を搭載するフレー
ムと、該フレームに駆動装置により上げ下げ可能に取付
けられ、駆動装置により着地させることにより接続横移
動用走行体を浮かせる上下移動用走行体とからなり、前
記フレームにジャッキを有することを特徴とする。
【0020】このように、横移動用走行体上に旋回装置
を介してフレームを取付け、該フレームに上下移動用走
行体を上げ下げ可能に取付けることにより、請求項2の
効果をあげることができる。また、旋回装置の作動によ
り、横移動の際の移動方向を調整できる。
【0021】請求項4の斜面穿孔機は、請求項1の走行
体または請求項2もしくは請求項3の横移動用走行体が
クローラ式走行体であることを特徴とする。
【0022】このように走行体をクローラとすれば、車
輪に比較して、凹凸のある岩盤等の斜面を走行抵抗少な
く走行できる。
【0023】請求項5の斜面穿孔機は、請求項2から4
までのいずれかにおいて、上下移動用走行体が車輪から
なることを特徴とする。
【0024】このように、上下移動用走行体に車輪を用
いれば、軽量に構成できる。
【0025】請求項6の斜面穿孔機は、請求項1から5
までのいずれかにおいて、前記フレームが、走行体上ま
たは旋回装置上に固定された第1のフレームと、該第1
のフレームに対し、傾斜角度変更可能に設置されて前記
穿孔装置を搭載する第2のフレームとからなることを特
徴とする。
【0026】このようなフレーム構成とすれば、第1の
フレームの傾斜角度、すなわち斜面の傾斜角度の如何に
かかわらず第2のフレームを水平姿勢とすることがで
き、精度よく穿孔を行うことができる。
【0027】請求項7の斜面穿孔機は、請求項1から6
までのいずれかにおいて、前記ジャッキが、斜面の地盤
に食い込ませる構造を有することを特徴とする。
【0028】このように、ジャッキの先端を地盤に食い
込ませる構造とすれば、斜面をジャッキが滑ることがな
く、安定して穿孔作業を行うことができる。
【0029】請求項8の斜面穿孔機は、請求項1から7
までのいずれかにおいて、前記穿孔装置を搭載するフレ
ームに、斜面に穿孔された孔に挿入するロッドを利用し
て斜面穿孔機を斜面に固定するアンカー装置を有するこ
とを特徴とする。
【0030】このように、フレームにアンカー装置を設
ければ、作業中に斜面穿孔機が斜面に確実に保持され、
安全性が高まる。また、アンカー装置によって斜面穿孔
機が支持が負担されるので、斜面穿孔機を支持する装置
の規模を小型化することができる。
【0031】請求項9の斜面穿孔機は、請求項8におい
て、前記アンカー装置は、前記フレームに上下および横
方向の位置調整機構を介して取付けられることを特徴と
する。
【0032】このように、アンカー装置の位置を調整す
る装置を設けることにより、斜面穿孔機の走行を行うこ
となく、アンカー装置の位置を穿孔した孔に容易に合わ
せることができる。
【0033】請求項10の斜面穿孔機は、請求項8また
は9において、前記ロッドとして、前記孔の崩壊防止用
のキャップを利用することを特徴とする。
【0034】このように、キャップをアンカー装置のロ
ッドに流用すれば、アンカー装置用のロッドを新たに設
ける必要がなく、経済化が達成できる。請求項11の斜
面穿孔機は、請求項9または10において、前記アンカ
ー装置の横方向の位置調整機構は手動式であることを特
徴とする。
【0035】このように、アンカー装置の横方向の位置
調整機構を手動式にすれば、位置調整機構の構成を簡略
化できる。
【0036】請求項12の斜面穿孔機は、請求項1から
11までのいずれかにおいて、前記斜面穿孔機がダムの
斜面補強用のグラウド材注入孔を穿孔するものであるこ
とを特徴とする。
【0037】このように、斜面穿孔機を横移動が有効と
なるグラウト材注入用孔の穿設に用いることにより、斜
面穿孔機が好適に適用される。
【0038】請求項13の斜面穿孔設備は、請求項1か
ら12までのいずれかの斜面穿孔機を用いる斜面穿孔設
備において、前記支持体が、斜面の上に設置された通路
上を走行する自走式巻上機またはサポータからなること
を特徴とする。
【0039】このように、支持体として横移動できる巻
上機またはサポータを用いれば、巻上機またはサポータ
を横移動することにより、横方向の広い範囲について穿
孔を行うことができる。
【0040】請求項14の斜面穿孔設備は、請求項13
において、前記自走式巻上機またはサポータが、前記通
路上に設置したレールに、横滑り防止機構を介して設置
されることを特徴とする。
【0041】このような横滑り防止機構を設けることに
より、斜面穿孔機の安定支持が可能となる。
【0042】請求項15の斜面穿孔設備は、請求項13
または14において、前記自走式巻上機またはサポータ
が、前記通路上に設置したレールに、転倒防止機構を介
して設置されることを特徴とする。
【0043】このような横滑り防止機構を設けることに
より、斜面穿孔機の安定支持が可能となる。また、巻上
機やサポータを軽量化できる。
【0044】請求項16の斜面穿孔工法は、斜面の上部
に設置された支持体にワイヤロープを介して斜面上の斜
面穿孔機を支持させ、斜面穿孔機に備えた横移動用走行
体の作動によって斜面穿孔機を横移動させて所定箇所に
間隔を有して穿孔し、再度横移動させるという動作を繰
り返し、前記支持体に備えたウインチまたは斜面穿孔機
に備えたウインチにより、前記ワイヤロープを介して前
記斜面穿孔機を上方または下方に移動させ、前記斜面穿
孔機による穿孔と前記横移動用走行体の作動による横移
動を繰り返すことにより、斜面に縦横に孔をあけること
を特徴とする。
【0045】このように斜面穿孔機を縦横に移動させて
穿孔を行うことにより、広い範囲について穿孔を行うこ
とができ、請求項1に記載した効果をあげることができ
る。
【0046】請求項17の斜面穿孔工法は、斜面の上部
に設置された支持体にワイヤロープを介して斜面上の斜
面穿孔機を支持させ、斜面穿孔機に備えたアンカー装置
により、斜面に穿孔した孔に挿入するロッドを利用して
斜面穿孔機を斜面に固定して穿孔し、その後、アンカー
装置による斜面穿孔機の固定を解いて、前記ワイヤロー
プにより斜面穿孔機を支持しながら横移動用走行体の作
動によって斜面穿孔機を横移動させ、再度前記アンカー
装置により前記斜面穿孔機を斜面に固定して穿孔し、再
度横移動させて穿孔するという動作を繰り返し、前記ア
ンカー装置による斜面穿孔機の斜面への固定を解き、前
記支持体に備えたウインチまたは斜面穿孔機に備えたウ
インチにより、前記ワイヤロープを介して前記斜面穿孔
機を上方または下方に移動させ、前記斜面穿孔機による
穿孔と前記横移動用走行体の作動による横移動を繰り返
すことにより、斜面に縦横に孔をあけることを特徴とす
る。
【0047】このように、アンカー装置を用いて斜面穿
孔機を斜面に支持させて穿孔作業を行うことにより、作
業中に斜面穿孔機が斜面に確実に保持され、安全性が高
まる。また、アンカー装置によって斜面穿孔機が支持が
負担されるので、斜面穿孔機を支持する装置の規模を簡
略化することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】図1は本発明による斜面穿孔設備
を用いてグラウト工事を行っている状態を示す正面図、
図2はその側面断面図である。図1において、斜線で示
した部分1はダム建設が予定されている斜面であり、ダ
ムの基礎となる領域である。この領域にグラウト孔2を
穿孔し、グラウト材を注入して岩盤の補強を行う。グラ
ウト孔2は、例えば3mの間隔で斜面に形成されるが、
岩盤の透水性が高い場所ではより間隔が狭く密に穿孔さ
れ、遮水性が確保される。グラウト工事は、まず岩盤に
対して例えば直径65mm、深さ10mの孔を、支持体
である自走式巻上機3によりワイヤロープ4を介して支
持される斜面穿孔機5によって所定の位置に穿孔する。
穿孔した孔2に水とセメントを主成分とするグラウト材
を注入、充填し、岩盤内部に存在する亀裂や間隙に浸透
させる。その後、グラウト材を養生、固化することによ
り地盤は補強される。
【0049】斜面穿孔機5は、無線による遠隔操作式の
ものであり、図3(A)の横移動状態、図4の上下移動
状態について示すように、斜面上を走行する台車6と、
該台車6上に搭載した穿孔装置7とを備える。前記台車
6は、駆動装置(走行モータ)付き横移動用走行体8
と、該横移動用走行体8上に設置された旋回装置9と、
該旋回装置9上に設置され、かつ前記穿孔装置7を搭載
するフレーム10と、上下移動用走行体11とからな
る。
【0050】前記フレーム10は、旋回装置9の被旋回
体に設置された第1のフレーム10aと、該第1のフレ
ーム10aにピン10cを中心として油圧シリンダ19
等の駆動装置により傾斜角度変更可能に設置された第2
のフレーム10bとからなる。そして、設置斜面の斜度
に応じて油圧シリンダ19を伸縮させることにより、第
2のフレーム10bは水平に保持される。第2のフレー
ム10b上には前記穿孔装置7が搭載され、かつ油圧パ
ワーユニット20が搭載される。
【0051】11は上下移動用走行体であり、該走行体
11は、ピン15を中心に前記第1のフレーム10aに
油圧シリンダ16により回動自在に取付けられたアーム
17と、その下端に取付けられた車輪18とからなる。
該上下移動用走行体11は、油圧シリンダ16を伸長さ
せて車輪18を着地させることにより、横移動用走行体
8を浮かせることができる。
【0052】第1のフレーム10aには、穿孔作業時に
伸長させて該斜面穿孔機5を支持するジャッキ21が取
付けてある。図3(B)に示すように、本例のジャッキ
21は、第1のフレーム10aに固定された油圧モータ
22と油圧シリンダ23とからなる。油圧シリンダ23
により伸長されるロッド24の上部にはスプライン25
を有し、該スプライン25に噛合して回転させる内歯歯
車26を油圧モータ22によって回転させ、かつ油圧シ
リンダ23によってロッド24を伸長させ、ロッド24
の下面の複数の鋭利に形成した突起部24aを斜面1に
食い込ませることにより、滑り止めして斜面穿孔機5を
支持する構造を有する。
【0053】前記穿孔装置7は、第2のフレーム10b
上に油圧シリンダ30などの傾動装置により傾斜角度調
整可能に設置された油圧シリンダ内蔵の伸縮アーム31
と、その先端にピン32を中心に油圧シリンダ33によ
り傾斜角度調整可能に取付けられたドリル34とからな
る。該穿孔装置7は、伸縮アーム31の起伏量と伸縮量
または油圧シリンダ33の伸縮量を調整することによ
り、ドリル34の向きと位置が調整される。
【0054】前記自走式巻上機3は、図1、図2に示す
ように、斜面1の上部に施工された通路35上を走行さ
せるものであり、クローラ式走行体36上に旋回装置3
7を介して旋回体39を設置し、該旋回体39上に運転
室40とウインチ41を搭載したものである。ウインチ
41により巻き取り繰り出しされるワイヤロープ4は、
旋回体39に取付けた一対のガイドシーブ42に掛け、
前記斜面穿孔機5に設けたシーブ43(図3、図4参
照)に掛け回して斜面穿孔機5を支持する。なお、該自
走式巻上機3は、安全上、斜面穿孔機5の重量の2倍以
上の重量があることが好ましい。
【0055】この斜面穿孔機において、作業を開始する
最初の段階では通路35に設置した斜面穿孔機5を自走
式巻上機3にワイヤロープ4により連係し、ジャッキ2
1および上下移動用走行体11を通路35から浮かせた
状態で遠隔操作により横移動用走行体8を作動させて自
走により斜面1上に斜面穿孔機5を下ろす。そして斜面
上で上下移動用走行体11の油圧シリンダ16を伸長さ
せて車輪18を着地させて横移動用走行体8を浮かせる
ことにより、図4に示すように、上下移動用走行体11
による走行が可能な状態とし、ウインチ41の作動によ
ってワイヤロープ4を繰り出すことにより、斜面1にそ
って斜面穿孔機5を目標の高さまで斜面1に沿って降下
させる。
【0056】目標位置まで降下したら、ジャッキ21を
伸長させて斜面1に食い込ませ、上下移動用走行体11
の油圧シリンダ16を収縮させて車輪18を浮かせ、旋
回装置9を作動させて横移動用走行体8を横向きとし、
その後、ジャッキ21を縮めて横移動用走行体8を着地
させ、横移動用走行体8の駆動装置を作動させて斜面穿
孔機5を横移動させ、ドリル34の位置が穿孔位置とな
るように調整する。
【0057】そして斜面穿孔機5を目標位置まで横移動
させたら、ジャッキ21を伸長させ、かつ油圧モータ2
2により底面の突起部24aを斜面に食い込ませて斜面
穿孔機5を安定しかつ滑り止めして支持させる。
【0058】そして、伸縮アーム31の伸縮、油圧シリ
ンダ30、33の伸縮によってドリル34の位置と斜面
1に対する垂直度を調整し、ドリル34を作動させてグ
ラウト孔2を穿孔する。その後、横移動と穿孔を繰り返
し、穿孔すべき領域の幅方向の限界位置に達したら、図
4に示すように、上下移動用走行体11の車輪18を着
地し、横移動用走行体8を浮かせ、ウインチ41を作動
させて斜面穿孔機5を1段上の穿孔列の穿孔位置に引き
上げ、上下移動用走行体11を引き上げてジャッキ21
を着地させ、穿孔し、次にジャッキ21を引き上げて横
移動用走行体8により、前記とは逆方向に横移動し、穿
孔するという作業を繰り返す。なお、必要な場合には、
自走式巻上機3を走行させて場所を移動することによ
り、穿孔範囲を広げることができる。
【0059】穿孔したグラウト孔2については、手持ち
式の透水試験機により、作業員が斜面1上でグラウト孔
2に加圧水を圧入して水の浸透速度を測定し、浸透速度
が所定値以上であれば、すでに穿孔してある領域につい
て、再度、既設のグラウト孔2の間に再度斜面穿孔機5
により穿孔する。
【0060】このような穿孔作業をダムの底部から斜面
1にそって上部へ移動しながら行う。グラウト孔2を穿
孔した領域には、図5に示すように、前記ケーブルクレ
ーンにより積み込んだ材料によって足場49を組み、そ
の上にケーブルクレーンで運び込んだグラウト材の注入
機50を設置し、上部からホース51を通して送られて
くるグラウト材をグラウト孔2に注入する。このような
グラウト材の注入機50は穿孔機5に比較して小型軽量
のものであり、足場49も小型のものですむ。
【0061】上述のように、斜面穿孔機5を上下移動の
みならず横移動可能とすることにより、ダム斜面の補強
用孔の穿設工事のように、縦横に多数の孔あけを行う場
合、1台の穿孔機で穿孔を行うことができる。また、穿
孔機のためには足場が必要でないので、ダムの斜面の補
強工事の場合には、比較的小型のグラウト材注入機50
等を搭載する小型の足場49を構築すればよく、足場構
築、分解のための作業の負担が大幅に削減される。ま
た、例えば穿孔した孔にロッドを埋め込んでコンクリー
トを施工する場合等のように、斜面の工事によっては、
足場構築が不要になる。
【0062】また、穿孔機を足場49に載せる必要がな
いため、ケーブルクレーンによる重量制限を受けないた
め、例えば20t程度の大型の穿孔機を使用することが
でき、能率良く穿孔を行うことができる。
【0063】このように、足場構築が不要あるいは少な
くてすみ、かつ、足場を組む時間、斜面穿孔機5を待機
させる必要がなく、また、能率良く迅速に横移動でき、
さらに大型の穿孔機を用いて短時間に穿孔ができるの
で、労力、工期、工費該削減できる。また、足場が不要
あるいは削減できるため、斜面作業の危険性が低減され
る。
【0064】また、上下移動用走行体11を無くし、ジ
ャッキ21により走行体8を浮かせて旋回装置9により
走行体8の方向を転換するようにしてもよい。その場合
には、上下移動の場合、ウインチを作動させ、走行体8
の駆動装置はアイドル運転させるか、あるいはワイヤロ
ープ4による上げ下げ方向と同方向に作動させて上下動
させる。
【0065】しかしながら、上記実施の形態で示したよ
うに、斜面穿孔機5を上下に移動させる場合には、上下
移動用走行体11を下げて着地させることにより、横移
動用走行体8を浮かせ、ウインチ41の作動により、上
下移動させる構成とすれば、横移動、上下移動のたびに
旋回装置9を用いて走行体8を旋回させる煩わしさがな
い。また、上下移動の際に、走行体8をアイドル運転に
切り替えたり、同調運転を行う必要がなく、上下移動が
容易となる。
【0066】また、横移動用走行体8上に旋回装置9を
介してフレーム10を取付けることにより、横移動の際
の移動方向を調整できる。また、走行体8をクローラと
すれば、車輪に比較して、凹凸のある岩盤等の斜面を走
行抵抗少なく走行できる。また、上下移動用走行体11
に車輪8を用いれば、軽量に構成できる。
【0067】また、フレーム10を、第1のフレーム1
0aと、該第1のフレーム10aに対し、傾斜角度変更
可能に設置されて前記穿孔装置を搭載する第2のフレー
ム10bとによる構成とすれば、第1のフレーム10a
の傾斜角度、すなわち斜面の傾斜角度の如何にかかわら
ず第2のフレーム10bを水平姿勢とすることができ、
精度よく穿孔を行うことができる。また、ジャッキ21
を斜面1の地盤に食い込ませる構造とすることにより、
斜面をジャッキ21が滑ることがなく、安定して穿孔作
業を行うことができる。
【0068】また、支持体としてはアンカーを用い、斜
面穿孔機5にウインチを搭載してそのウインチの作動に
より斜面穿孔機5を上下動させるようにしてもよいが、
上記実施の形態で示したように、斜面の上に設置された
通路上を走行する自走式巻上機3またはウインチを搭載
しない自走式車両であるサポータを用いることにより、
横方向の広い範囲について穿孔を行うことができる。
【0069】また、本発明を実施する場合、前記フレー
ム10に搭載する穿孔装置としては、図6に示すよう
に、駆動装置付き走行体45および旋回装置46を有す
る自走式車両47に、前記伸縮アーム31、その起伏用
油圧シリンダ30、ドリル34の傾斜角度調整用油圧シ
リンダ33からなる穿孔装置7を取付けたものを搭載し
てもよい。
【0070】図7(A)の側面断面図と図7(B)の正
面断面図は、前記自走式巻上機3またはサポータの設置
構造の他の実施の形態を示すものである。これは前記通
路35上にレール53を設置し、そのレール53上に自
走式巻上機3等を走行させるように構成したものであ
る。レール53を設置するため、通路35にはコンクリ
ートブロック54を埋設し、該コンクリートブロック5
4にアンカーボルト55を埋め込み、レール53の両端
に設けた固着板56の孔にアンカーボルト55を挿通
し、ナット57をアンカーボルト55に螺合して締め付
けることにより、H形鋼でなるレール53を、ウエブ5
3aが縦向きになるように固定したものである。
【0071】このようなレール53のウエブ53a間に
走行体36の履帯を嵌め込むことにより、自走式巻上機
3が矢印Xで示すように横滑りすることが防止され、斜
面穿孔機5の安定支持が可能となる。また、レール53
を施工してその上に自走式巻上機3等を走行させること
により、通路35上に掘られたホースなどを通すための
溝58が存在してもこの溝58を崩壊させることなく自
走式巻上機3を通行させることができる。
【0072】また、走行体36の山側のサイドフレーム
36aの山側の面に突出部58を設け、かつ、2条のレ
ール53のうち、山側のレール53の山側のウエブ53
aに、前記突出部59が矢印Rで示すように浮き上がろ
うとした時に該突出部59の上面を係止して自走式巻上
機3の山側の浮き上がりを防止する係止部材60を設け
ることにより、自走式巻上機3が斜面穿孔機の上昇時等
にワイヤロープ4の張力が増大した時に自走式巻上機3
が転倒することを防止するようにしたものである。この
ような横滑り防止機構を設けることにより、斜面穿孔機
の安定支持が可能となる。また、巻上機やサポータを軽
量化できる。
【0073】図8は本発明の斜面穿孔機の他の実施の形
態を示す側面図であり、前記グラウト孔2を利用したア
ンカー装置62を、フレーム10の谷側に設けたもので
ある。図9(A)はそのアンカー装置62の位置調整機
構を示す平面図、図9(B)はアンカー装置62の構成
を示す側面図である。図中64はフレーム10の第1の
フレーム10aに固定される2本の縦枠であり、65は
該各縦枠64に沿ってそれぞれ上下動自在に挿着された
可動枠、66は2本の可動枠65の下端に取付けられた
横枠である。67は可動枠を上下に移動させる油圧シリ
ンダであり、その伸縮により横枠66の上下位置が調整
される。
【0074】69は前記横枠66に沿って手動により左
右に移動自在に装着されたアンカー装置62の取付け
枠、70は該各取付け枠69にピン71により上端を連
結して取付けたアンカー用油圧シリンダ、72は前記取
付け枠69に設けた孔69aに摺動自在に嵌合したアン
カー用筒状係止体であり、該筒状係止体72は油圧シリ
ンダ70にピン73により連結される。該筒状係止体7
2は、グラウト孔2を穿孔した後、グラウト材を注入す
るまでの間にグラウト孔2の崩壊を防止するためにグラ
ウト孔2に嵌めておくキャップ74の地上から出た部分
に嵌合することにより、斜面穿孔機を斜面に支持させる
ものである。
【0075】この実施の形態の斜面穿孔機においては、
斜面で穿孔作業を行う際には、グラウト孔2に嵌合され
ているキャップ74に、アンカー装置62の筒状係止体
72を嵌合することにより、谷側のアンカー装置62お
よびキャップ74によって斜面穿孔機5を斜面1に支持
させ、かつ山側のジャッキ21は斜面1に押しつけた状
態で、ワイヤロープ4によっても支持して作業を行う。
【0076】具体的には、図10(A)に示すように、
前記横枠上下左右6mの間隔で穿孔する一次グラウト孔
2aの穿孔を行う場合は、斜面穿孔機5を穿孔すべき位
置の真下に位置させ、一方のアンカー装置62を横枠6
6の中央に手動により動かし、かつ油圧シリンダ67の
伸縮によりそのアンカー装置62を、穿孔しようとする
位置の真下に位置する既設のグラウト孔2aに挿着され
ているキャップ74の真上に位置させ、アンカー用油圧
シリンダ70を伸長させて筒状係止体72をキャップ7
4に嵌合する。これによって斜面穿孔機5をアンカー装
置62およびキャップ74によって斜面に支持させる。
【0077】また、一次グラウト孔2aの中間に二次グ
ラウト孔2bを穿孔する必要を生じた場合には、図10
(B)に示すように、次に穿孔しようとする段の二次グ
ラウト孔2bの位置の真下に斜面穿孔機5を位置させ、
穿孔しようとする二次グラウト孔2bの2段下の一次グ
ラウト孔2aに、前記横枠66に装着した2つのアンカ
ー装置62をそれぞれ横枠66の左右に位置させ、前記
油圧シリンダ67の伸縮により、横枠66の上下位置を
調整すると共に、手動により左右の位置を調整し、さら
に必要であれば、旋回装置9を作動させて左右のアンカ
ー装置62の上下位置を調整し、各アンカー装置62の
油圧シリンダ70を伸長して筒状係止体72を2本のキ
ャップ74に嵌合して2本のキャップ74により斜面穿
孔機5を支持させて作業を行う。
【0078】このように、斜面に穿孔した孔に挿入固定
したロッド(キャップ74)をアンカー装置に利用すれ
ば、斜面穿孔機5の支持が確実に行われ、ワイヤロープ
4等を介して斜面穿孔機5を支持する巻上機3等の規模
を小さくすることができる。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、斜面の穿孔を行う場
合、穿孔機のための足場が不要となり、かつ能率良く穿
孔でき、工期、労力、工費の削減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による斜面穿孔設備の一実施の形態を作
業状態で示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】(A)は本実施の形態の斜面穿孔機を横移動状
態で示す側面図、(B)はそのジャッキの一例を示す側
面図である。
【図4】本実施の形態の斜面穿孔機を上下移動状態で示
す側面図である。
【図5】ダム工事におけるグラウト材注入作業を説明す
る側面図である。
【図6】本発明の斜面穿孔機の他の実施の形態を示す側
面図である。
【図7】(A)は本発明の斜面穿孔機を支持する自走式
巻上機の設置構造の他の例を示す側面断面図、(B)は
そのレールの施工構造を示す正面断面図である。
【図8】本発明の斜面穿孔機の他の実施の形態を示す側
面図である。
【図9】(A)は図8の斜面穿孔機のアンカー装置の位
置調整機構を示す平面図、(B)はその側面図である。
【図10】(A)は図8および図9に示したアンカー装
置により一次グラウト孔の穿孔を行う際のアンカー装置
の使用例を示す平面図、(B)は同じく二次グラウト孔
の穿孔を行う際のアンカー装置の使用例を示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1:斜面、2:グラウト孔、2a:一次グラウト孔、2
b:二次グラウト孔、3:自走式巻上機、4:ワイヤロ
ープ、5:斜面穿孔機、6:台車、7:穿孔装置、8:
横移動用走行体、9:旋回装置、10:フレーム、10
a:第1のフレーム、10b:第2のフレーム、11:
上下移動用走行体、16:油圧シリンダ、18:車輪、
19:油圧シリンダ、20:油圧パワーユニット、2
1:ジャッキ、22:油圧モータ、23:油圧シリン
ダ、24:ロッド、24a:突起部、25:スプライ
ン、26:内歯歯車、30、33:油圧シリンダ、3
1:伸縮アーム、34:ドリル、35:通路、36:走
行体、36a:サイドフレーム、37:旋回装置、3
9;旋回体、40:運転室、41:ウインチ、42:ガ
イドシーブ、43:シーブ、47;自走式車両、49:
足場、50:グラウト材注入機、53:レール、54:
コンクリートブロック、55:アンカーボルト、57:
ナット、58:溝、59:突出部、60:係止部材、6
2:アンカー装置、64:縦枠、65:可動枠、66:
横枠、67:油圧シリンダ、69:アンカー装置の取付
け枠、69a:孔、70:油圧シリンダ、72:筒状係
止体、74:キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生田 正治 東京都文京区後楽二丁目5番1号 日立建 機株式会社内 (72)発明者 狩野 弦四朗 東京都千代田区内幸町一丁目1番3号 東 京電力株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】斜面の上部に設置された支持体にワイヤロ
    ープを介して支持され、斜面に孔あけを行う斜面穿孔機
    において、 該斜面穿孔機は、斜面上を走行する台車と、該台車上に
    搭載した穿孔装置とを備え、 前記台車は、該台車に搭載したウインチまたは前記支持
    体に備えたウインチにより前記ワイヤロープを介して支
    持され、 かつ該台車は、駆動装置付き走行体と、該走行体上に設
    置された旋回装置と、該旋回装置に設置されて前記穿孔
    装置を搭載するフレームとからなり、 前記フレームにジャッキを有することを特徴とする斜面
    穿孔機。
  2. 【請求項2】斜面の上部に設置された支持体にワイヤロ
    ープを介して支持され、斜面に孔あけを行う斜面穿孔機
    において、 該斜面穿孔機は、斜面上を走行する台車と、該台車上に
    搭載した穿孔装置とを備え、 前記台車は、該台車に搭載したウインチまたは前記支持
    体に備えたウインチにより前記ワイヤロープを介して支
    持され、 前記台車は、駆動装置付き横移動用走行体と、該走行体
    上に設置され、前記穿孔装置を搭載するフレームと、該
    フレームに駆動装置により上げ下げ可能に取付けられ、
    駆動装置により着地させることにより接続横移動用走行
    体を浮かせる上下移動用走行体とからなり、 前記フレームにジャッキを有することを特徴とする斜面
    穿孔機。
  3. 【請求項3】斜面の上部に設置された支持体にワイヤロ
    ープを介して支持され、斜面に孔あけを行う斜面穿孔機
    において、 該斜面穿孔機は、斜面上を走行する台車と、該台車上に
    搭載した穿孔装置とを備え、 前記台車は、該台車に搭載したウインチまたは前記支持
    体に備えたウインチにより前記ワイヤロープを介して支
    持され、 前記台車は、駆動装置付き横移動用走行体と、該走行体
    上に設置された旋回装置と、該旋回装置上に設置され、
    かつ前記穿孔装置を搭載するフレームと、該フレームに
    駆動装置により上げ下げ可能に取付けられ、駆動装置に
    より着地させることにより接続横移動用走行体を浮かせ
    る上下移動用走行体とからなり、 前記フレームにジャッキを有することを特徴とする斜面
    穿孔機。
  4. 【請求項4】請求項1の走行体または請求項2もしくは
    請求項3の横移動用走行体がクローラ式走行体であるこ
    とを特徴とする斜面穿孔機。
  5. 【請求項5】請求項2から4までのいずれかにおいて、
    上下移動用走行体が車輪からなることを特徴とする斜面
    穿孔機。
  6. 【請求項6】請求項1から5までのいずれかにおいて、 前記フレームが、走行体上または旋回装置上に固定され
    た第1のフレームと、該第1のフレームに対し、傾斜角
    度変更可能に設置されて前記穿孔装置を搭載する第2の
    フレームとからなることを特徴とする斜面穿孔機。
  7. 【請求項7】請求項1から6までのいずれかにおいて、 前記ジャッキが、斜面の地盤に食い込ませる構造を有す
    ることを特徴とする斜面穿孔機。
  8. 【請求項8】請求項1から7までのいずれかにおいて、 前記穿孔装置を搭載するフレームに、斜面に穿孔された
    孔に挿入するロッドを利用して斜面穿孔機を斜面に固定
    するアンカー装置を有することを特徴とする斜面穿孔
    機。
  9. 【請求項9】請求項8において、 前記アンカー装置は、前記フレームに上下および横方向
    の位置調整機構を介して取付けられることを特徴とする
    斜面穿孔機。
  10. 【請求項10】請求項8または9において、 前記ロッドとして、前記孔の崩壊防止用のキャップを利
    用することを特徴とする斜面穿孔機。
  11. 【請求項11】請求項9または10において、 前記アンカー装置の横方向の位置調整機構は手動式であ
    ることを特徴とする斜面穿孔機。
  12. 【請求項12】請求項1から11までのいずれかにおい
    て、 前記斜面穿孔機がダムの斜面補強用のグラウド材注入孔
    を穿孔するものであることを特徴とする斜面穿孔機。
  13. 【請求項13】請求項1から12までのいずれかの斜面
    穿孔機を用いる斜面穿孔設備において、 前記支持体が、斜面の上に設置された通路上を走行する
    自走式巻上機またはサポータからなることを特徴とする
    斜面穿孔設備。
  14. 【請求項14】請求項13において、 前記自走式巻上機またはサポータが、前記通路上に設置
    したレールに、横滑り防止機構を介して設置されること
    を特徴とする斜面穿孔設備。
  15. 【請求項15】請求項13または14において、 前記自走式巻上機またはサポータが、前記通路上に設置
    したレールに、転倒防止機構を介して設置されることを
    特徴とする斜面穿孔設備。
  16. 【請求項16】斜面の上部に設置された支持体にワイヤ
    ロープを介して斜面上の斜面穿孔機を支持させ、 斜面穿孔機に備えた横移動用走行体の作動によって斜面
    穿孔機を横移動させて所定箇所に間隔を有して穿孔し、
    再度横移動させて穿孔するという動作を繰り返し、 前記支持体に備えたウインチまたは斜面穿孔機に備えた
    ウインチにより、前記ワイヤロープを介して前記斜面穿
    孔機を上方または下方に移動させ、 前記斜面穿孔機による穿孔と前記横移動用走行体の作動
    による横移動を繰り返すことにより、斜面に縦横に孔を
    あけることを特徴とする斜面穿孔工法。
  17. 【請求項17】斜面の上部に設置された支持体にワイヤ
    ロープを介して斜面上の斜面穿孔機を支持させ、 斜面穿孔機に備えたアンカー装置により、斜面に穿孔し
    た孔に挿入するロッドを利用して斜面穿孔機を斜面に固
    定して穿孔し、 その後、アンカー装置による斜面穿孔機の固定を解い
    て、前記ワイヤロープにより斜面穿孔機を支持しながら
    横移動用走行体の作動によって斜面穿孔機を横移動さ
    せ、再度前記アンカー装置により前記斜面穿孔機を斜面
    に固定して穿孔し、再度横移動させて穿孔するという動
    作を繰り返し、 前記アンカー装置による斜面穿孔機の斜面への固定を解
    き、前記支持体に備えたウインチまたは斜面穿孔機に備
    えたウインチにより、前記ワイヤロープを介して前記斜
    面穿孔機を上方または下方に移動させ、 前記斜面穿孔機による穿孔と前記横移動用走行体の作動
    による横移動を繰り返すことにより、斜面に縦横に孔を
    あけることを特徴とする斜面穿孔工法。
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