JP2001090019A - 舗装用走行機械における乳剤撒布方法および乳剤撒布装置 - Google Patents

舗装用走行機械における乳剤撒布方法および乳剤撒布装置

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JP2001090019A JP26763999A JP26763999A JP2001090019A JP 2001090019 A JP2001090019 A JP 2001090019A JP 26763999 A JP26763999 A JP 26763999A JP 26763999 A JP26763999 A JP 26763999A JP 2001090019 A JP2001090019 A JP 2001090019A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳剤撒布密度を低くしても、均一な乳剤撒布
を行えるようにする。 【解決手段】 スプレーバー17を間欠的に左右移動さ
せると共に、該スプレーバーの移動中に乳剤撒布を行う
構成にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスファルトフィ
ニッシャ等の舗装用走行機械の技術分野に属するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、アスファルトフィニッシャ等の
舗装用走行機械のなかには、ホッパに投入された舗装用
合材を機体後方に搬送するバーコンベア、該搬送された
合材を基盤上に撒き拡げるスクリューコンベア、該撒き
拡げられた合材を敷均す敷均し装置等の部材装置を備え
て構成されるものがあるが、これら部材装置に加えてさ
らに、基盤と合材とを接着するための乳剤を撒布する乳
剤撒布装置を備えた舗装用走行機械が示されている。こ
の様な乳剤撒布装置を備えた舗装用走行機械において、
乳剤撒布用のノズルは、従来、図28に示す如く、乳剤
の噴霧形状が前後方向(舗装用走行機械の進行方向)に
短く左右方向(幅員方向、つまり進行方向と直交する方
向)に長い楕円形状をしており、そして該ノズル62か
ら乳剤が連続的に撒布される構成になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
ものにおいて、乳剤撒布密度(散布量/面積)を低くし
たい場合には、舗装用走行機械の走行速度を上げるか、
あるいは撒布圧力を低くしたり、ノズル径を小さくする
等して時間当りの散布量(散布量/時間)を少なくする
ことが考えられる。しかるに、舗装用走行機械の走行速
度を上げると、敷均し作業の精度(特に平坦性)が損な
われるという問題があり、一方、撒布圧力を低くしたり
ノズル径を小さくしたりすると、ノズルが目詰りしやす
く、また圧力が低すぎると、ノズルからの撒布形状が安
定せずに撒布が不均一になってしまうという問題があ
る。そこで、例えば特開平10−237817号公報に
示されるごとく、ノズルを間欠的に開閉することで乳剤
撒布密度を低くするようにしたものが提唱されている。
しかるにこのものにおいて、撒布密度を低くするために
は、撒布周期を長く設定するか撒布時間を短く設定する
ことになるが、撒布周期を長くすると、ノズルの噴霧形
状が前後方向に幅狭なものであるため撒布乳剤の前後の
重なりがなくなって進行方向に撒布ムラが生じてしまう
という問題があり、また撒布時間をあまり短くすると均
一な撒布ができないという問題があって、これらに本発
明が解決しようとする課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創
作されたものであって、乳剤を撒布する撒布ノズルと、
該撒布ノズルからの乳剤の撒布−撒布停止を行う撒布制
御手段とを備えた舗装用走行機械において、前記撒布ノ
ズルを機体左右または前後方向に移動させながら乳剤を
撒布するようにしたものである。そして、この様にする
ことにより、乳剤撒布密度を低くしても、均一な乳剤撒
布を行うことができる。また本発明は、乳剤を噴射する
撒布ノズルと、該撒布ノズルからの乳剤の撒布−撒布停
止を行う撒布制御手段とを備えた舗装用走行機械におい
て、前記撒布ノズルを機体左右または前後方向に移動さ
せるための移動手段を設けると共に、撒布制御手段は、
撒布ノズルを移動させながら乳剤の撒布を行うよう制御
する構成としたものである。そして、この様にすること
により、乳剤撒布密度を低くしても、均一な乳剤撒布を
行うことができる。このものは、さらに舗装用走行機械
に、乳剤が撒布された基盤上に舗装用合材を供給するた
めのコンベア装置と、該舗装用合材を敷均すための敷均
し装置とを備えているものに用いることができる。これ
らのものにおいて、撒布ノズルの左右または前後方向の
移動を、間欠的に行われるように構成することにより、
舗装精度が損なわれたり、乳剤撒布が不均一になってし
まうようなことなく、乳剤撒布密度を低くすることがで
きる。さらに、撒布ノズルの間欠的な移動を行うにあた
り、移動休止時間を任意に設定できる設定手段を設ける
ことにより、乳剤撒布密度を任意に設定できる。また、
撒布ノズルの間欠的な移動を行うにあたり、移動休止時
間を、舗装用走行機械の走行速度に対応させて調節する
調節手段を設けることにより、走行速度が増減しても一
定の撒布密度で乳剤撒布を行うことができる。これらの
ものにおいて、撒布ノズルは、乳剤の噴霧形状がノズル
移動方向に対して直交する方向に長く沿う方向に短いも
のとすることにより、ノズル移動方向と直交する方向に
も均一な乳剤撒布を行うことができる。さらに、撒布ノ
ズルは、機体左右方向を向くスプレーバーに所定間隔を
介して複数配されており、該スプレーバーを移動手段に
より機体左右または前後方向に移動せしめることで撒布
ノズルの移動がなされる構成とすることにより、スプレ
ーバーの移動で複数の撒布ノズルを同時に移動させるこ
とができる。また、スプレーバーは、スプレーバーが機
体左右方向に移動するものである場合、少なくとも左右
方向に隣接する撒布ノズルの間隔を左右移動する構成に
することにより、機体左右方向に連続した状態で乳剤を
撒布することができる。このものにおいて、撒布制御手
段は、スプレーバーの移動にタイミングを合わせて乳剤
撒布開始−撒布停止を行う構成にすることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図面において、1は排水性舗装用
の舗装用走行機械であって、該舗装用走行機械1は、不
透水性の基盤上に高付着性の乳剤を撒布し、その上に空
隙率の高い多孔質なアスファルト合材(以下、単に合材
と称する)を敷設するものであるが、このものは、クロ
ーラ式の左右の走行体2L、2R、機体前部に配される
ホッパ3、該ホッパ3に投入された合材を機体後方に搬
送するバーフィーダ4、基盤上に乳剤を撒布するための
後述の乳剤撒布装置5、上記バーフィーダ4により搬送
された合材を乳剤が撒布された基盤上に均一に撒き拡げ
るためのスクリュースプレッダ6、該スクリュースプレ
ッダ6の後方に配され、合材を敷均すスクリ−ド装置7
等の各種部材装置を備えている。尚、上記スクリ−ド装
置7は、舗装幅に対応させて左右幅を調節することがで
きるよう左右方向伸縮自在に構成されている。また、本
実施の形態を説明するにあたり、進行方向を前として前
後方向および左右方向を設定している。
【0006】さらに、前記乳剤撒布装置5は、乳剤を貯
溜する乳剤タンク8、該乳剤タンク8内の乳剤を加温す
るヒーター9、乳剤を送り出す乳剤ポンプ10、乳剤を
基盤上に撒布する後述の前後のスプレー部11、12、
複数の乳剤用配管13、これら乳剤用配管13を開閉す
るための複数の開閉バルブ14等の部材装置から構成さ
れている。
【0007】上記前後のスプレー部11、12のうち、
前側スプレー部11は、前部バンパ15とバーフィーダ
4の前端とのあいだに配設されているが、該前側スプレ
ー部11の左右方向の乳剤撒布範囲は、前記バーコンベ
ア4の左右幅よりも幅広で、かつ左右の走行体2L、2
Rの左右走行軌跡の幅内に納まるように設定されてい
る。また後側スプレー部12は、走行体2L、2Rの後
端とスクリュースプレッダ6の前端とのあいだに配設さ
れており、そして該後側スプレー部12の左右方向の乳
剤撒布範囲は、後述するように、前側スプレー部11の
乳剤撒布範囲と重複せず、かつ舗装幅に対応した幅とな
るように設定される。
【0008】そして、これら前後のスプレー部11、1
2のうち、まず前側スプレー部11について説明する
と、このものは、前部バンパ15の後面部に固着される
左右方向を向いたガイドレール16、該ガイドレール1
6に左右方向移動自にガイドされるスプレーバー17、
該スプレーバー17に取付けられる複数のノズル18、
各ノズル18の開閉をそれぞれ行う複数のエアバルブ1
9等の部材を用いて構成されている。
【0009】前記スプレーバー17は、左右方向を向い
たパイプ状のものであって、中空状の乳剤流入路17X
と乳剤流出路17Yとが前後に並列状に設けられている
が、後側に配設される乳剤流入路17Xは、左端部に設
けられたジョイント20Xを介して乳剤供給用配管13
Xに接続されている。そしてこの乳剤流入路17Xに
は、前記乳剤タンク8から乳剤ポンプ10により送り出
された乳剤が、乳剤供給用配管13X、ジョイント20
Xを介して供給されるようになっている。一方、前側に
配設される乳剤流出路17Yは、左端部に設けられたジ
ョイント20Yを介して乳剤戻り用配管13Yに接続さ
れていると共に、右端部に設けられた連結パイプ17a
により前記乳剤供給路17Yに連通されている。そし
て、例えば乳剤撒布作業前や乳剤撒布を一時休止する時
等において乳剤を循環させる場合に、乳剤戻り用配管1
3Yに配設された開閉バルブ14を開く(該開閉バルブ
14は、乳剤循環時以外のときは閉じてある)ことによ
り、前記乳剤流入路17Xに流入した乳剤を、連結パイ
プ17a、乳剤流出路17Y、ジョイント20Y、乳剤
戻り用配管13Yを介して乳剤タンク8に戻すことがで
きるようになっている。
【0010】さらに、前記スプレーバー17の乳剤流入
路17Xの下面には、左右方向所定間隔A(ピッチA)
を存する状態で複数(本実施の形態では六個)のノズル
18が取り付けられている。そして前記乳剤流入室17
Xに流入した乳剤は、エアバルブ19の作動に基づいて
ノズル18が開閉することにより、該ノズル18から基
盤上に撒布−撒布停止されるように構成されているが、
このノズル18の開閉制御については後述する。ここ
で、前記ノズル18は、図12に示す如く、噴射形状が
舗装用走行機械1の前後方向に長く左右方向に短い楕円
形状となるものが採用されていて、左右方向に隣接する
ノズル18から同時に噴射される乳剤同士が離間するよ
うに設定されている。
【0011】一方、スプレーバー17の乳剤流出路17
Yの前面には、左右方向を向いたブラケット21が一体
的に取り付けられているが、該ブラケット21の左右両
端部には、左右一対の第一、第二ガイドローラ22、2
3がそれぞれ取り付けられている。そして、これらガイ
ドローラ22、23は、前記ガイドレール16に形成さ
れる左右方向を向いたガイド溝16aに左右方向移動自
在に嵌合されているが、この場合、第一ガイドローラ2
2は、上下方向に殆ど間隙の無い状態、つまり上下方向
の移動が規制された状態でガイド溝16aに嵌合され、
また第二ガイドローラ23は、前後方向に殆ど間隙の無
い状態、つまり前後方向の移動が規制された状態でガイ
ド溝16aに嵌合されており、これによりスプレーバー
17は、上下前後方向に振れのない状態で左右方向移動
自在にガイドレール16にガイドされるようになってい
る。
【0012】また、前記ガイドレール16のガイド溝1
6aの溝内には、往復動用の油圧シリンダ24が内装さ
れている。この油圧シリンダ24は、シリンダ筒24a
の内部が左右の油室24L、24Rに分割されており、
各油室24L、24Rには、左右のピストン24Lb、
24Rbおよびピストンロッド24Lc、24Rcがそ
れぞれ設けられている。この場合、左右のピストンロッ
ド24Lc、24Rcの先端部がシリンダ筒24aの左
右両端からそれぞれ突出するよう左右対称状に設けられ
ており、そしてこれら左右のピストン24Lb、24R
bおよびピストンロッド24Lc、24Rcは、後述す
る切換バルブ25の切換作動に基づいて、同じ方向に同
時に左右移動するように構成されている。
【0013】さらに、前記左右のピストンロッド24L
c、24Rcの先端部は、前記ブラケット21の左右両
側部に突設された左右の固定片21aにそれぞれ一体的
に固着されており、而して、前記切換バルブ25の切換
作動に基づいてピストンロッド24Lc、24Rcが左
右移動することに伴い、スプレーバー17は、左端位置
Lと右端位置Rとのあいだを左右移動するようになって
いる。
【0014】ここで、前記油圧シリンダ24は、前側の
スプレー部11に設けられるものであるが、後述する後
側のスプレー部12においても同様の往復動用の油圧シ
リンダ26が設けられているため、両油圧シリンダ2
4、26の圧油供給排出制御について、図13に基づい
て説明する。前記図13において、25は前記切換バル
ブ、27は舗装用走行機械1に搭載される油圧ポンプ、
28は油タンク、29は分流弁であって、該分流弁29
は、油圧ポンプ27から吐出される圧油の一部を、切換
バルブ25に供給する。また、前記切換バルブ25は、
後述する制御部30からの電気信号により非通電−通電
されるソレノイド25aを備えた二位置切換弁であっ
て、ソレノイド25aの非通電状態では、前記両油圧シ
リンダ24、26に対して、ピストン24Lb、24R
b、26Lb、26Rbを左方に移動せしめる方向の圧
油を供給する第一位置Xに位置しているが、ソレノイド
25aの通電状態では、ピストン24Lb、24Rb、
26Lb、26Rbを右方に移動せしめる方向の圧油を
供給する第二位置Yに切換るように設定されている。そ
して、該切換バルブ25の切換え作動に基づいて、両油
圧シリンダ24、26のピストン24Lb、24Rb、
26Lb、26Rbは、同時的に左右のストロークエン
ド間を移動するようになっている。ここで、両油圧シリ
ンダ24、26のピストンロッド24Lc、24Rc、
26Lc、26Rcの移動距離は、等しくなるように設
定されている。尚、上記切換バルブ25は、第一、第二
位置X、Yの何れにおいても油圧シリンダ24、26に
圧油を供給しているため、左右のストロークエンドに位
置している油圧シリンダ24、26のピストンロッド2
4Lc、24Rc、26Lc、26Rcが不用意に動い
てスプレーバー17の位置がずれてしまうような不具合
を回避できるようになっている。また、油圧シリンダ2
4、26は、ピストン24Lb、24Rb、26Lb、
26Rbが各ストロークエンドにおいて配管ポート24
dを通過した後で停止するように構成されており、これ
により、停止時の衝撃の殆ど無いスムースな動きが確保
されるようになっている。
【0015】一方、31、32は前記ブラケット21に
取り付けられる左移動用、右移動用のリミットスイッ
チ、また33、34はガイドレール16にボルト止めさ
れる左移動用、右移動用のカム体であって、上記右移動
用リミットスイッチ32は、スプレーバー17が左端位
置Lに位置しているときには、そのスイッチレバー32
aが右移動用カム体34に干渉していないことによりO
FF状態となっているが、スプレーバー17が左端位置
Lから予め設定される設定距離B(該設定距離Bは、ス
プレーバー17の左端位置Lから右端位置Rまでの距離
Cよりも短く設定される)だけ右方に移動し、これに伴
い右移動用リミットスイッチ32が上記設定距離Bだけ
右方に移動すると、右移動用カム体34に干渉してON
側に切換る。一方、左移動用リミットスイッチ31は、
スプレーバー17が右端位置Rに位置しているときに
は、そのスイッチレバー31aが左移動用カム体33に
干渉していないことによりOFF状態となっているが、
スプレーバー17が右端位置Rから前記設定距離Bだけ
左方に移動することに伴い左移動用リミットスイッチ3
1も設定距離Bだけ左方に移動すると、左移動用カム体
33に干渉してON側に切換る。そして、これらリミッ
トスイッチ31、32がOFFからONに切換わるとき
の立上がり信号は、後述するように乳剤撒布停止信号と
して前記制御部30に入力されるようになっている。
【0016】次に、後側スプレー部12について説明す
ると、このものは、走行体2L、2Rの後方位置におい
て機体フレーム側に止着される前側ブラケット35と、
スクリュースプレッダ6の前方位置において機体フレー
ム側に止着される後側ブラケット36とのあいだに形成
されるスペースに配されている。そしてこの後側スプレ
ー部12は、後側ブラケット36に固着される左右方向
を向いた第一ガイドレール37、前側ブラケット35お
よび第一ガイドレール37およびに左右方向移動自在に
ガイドされる左右の第二ガイドレール38L、38R、
該左右の第二ガイドレール38L、38Rにそれぞれ左
右方向移動自在にガイドされる左右のスプレーバー39
L、39R、これらスプレーバー39L、39Rに取付
けられる複数のノズル18、各ノズル18の開閉をそれ
ぞれ行う複数のエアバルブ19等の部材を用いて構成さ
れている。
【0017】前記左右のスプレーバー39L、39R
は、前述した前側スプレー部11のスプレーバー17と
同様の構造のものであって、中空状の乳剤流入路39L
X、39RXと乳剤流出路39LY、39RYとが前後
に並列状に設けられており、そして乳剤流入路39L
X、39RXは乳剤供給用配管13Xに、また乳剤流出
路39LY、39RYは乳剤戻り用配管13LYにそれ
ぞれ接続されている。さらに、乳剤流入路39LX、3
9RXの下面には、前述した前側スプレー部11と等し
いピッチAを存して複数(本実施の形態では左右のスプ
レーバー39L、39Rにそれぞれ十三個づつ)のノズ
ル18が取り付けられており、各ノズル18は対応する
エアバルブ19の作動に基づいてそれぞれ開閉するが、
これらスプレーバー39L、39R、ノズル18、エア
バルブ19の詳細については、前述した前側スプレー部
11と同様のものであるため省略する。
【0018】また、左右の第二ガイドレール38L、3
8Rは、左用第二ガイドレール38Lが前側に位置し、
右用第二ガイドレール38Rが後側に位置する状態で前
後に並列状に配されているが、これら第二ガイドレール
38L、38R同志は、連結ブラケット40を介して一
体的に固定されている。一方、前記左右のスプレーバー
39L、39Rには、ブラケット41L、41Rを介し
て第三、第四、第五ガイドローラ42L、42R、43
L、43R、44L、44Rがそれぞれ取り付けられて
いる。そして、これら第三、第四、第五ガイドローラ4
2L、42R、43L、43R、44L、44Rは、上
記左右の第二ガイドレール38L、38Rに形成される
左右方向を向いたガイド溝38La、38Raにそれぞ
れ左右方向移動自在にガイドされるようになっている
が、この場合、第三ガイドローラ42L、42Rは、上
下一対のローラ体が上下方向の移動が規制された状態で
ガイド溝38La、38Raに嵌合されるものであり、
また第四ガイドローラ43L、43Rは前後方向の移動
が規制された状態でガイド溝38La、38Raに嵌合
されており、これによりスプレーバー39L、39R
は、上下前後方向に振れのない状態で第二ガイドレール
38L、38Rにそれぞれ左右方向移動自在にガイドさ
れるようになっている。
【0019】一方、45L、45Rは左右幅調節用の左
右の伸縮シリンダであって、該左右の伸縮シリンダ45
L、45Rのシリンダ筒の基端部は、前記左右の第二ガ
イドレール38L、38Rにそれぞれ止着され、また左
右の伸縮シリンダ45L、45Rのシリンダロッドの先
端部は、前記左右のスプレーバー39L、39Rに固定
ブラケット46L、46Rを介してそれぞれ止着されて
いる。そして、左右両方の伸縮シリンダ45L、45R
が最も縮小しているときには、左右のスプレーバー39
L、39Rは機体中央側に位置していて左右略全幅に亘
って前後に並列する状態となっているが、この状態から
左用伸縮シリンダ45Lが伸長すると、これに伴って左
用スプレーバー39Lが左方に移動し、また右用伸縮シ
リンダ45Rが伸長すると、これに伴って右用スプレー
バー39Rが右方に移動する構成になっている。而し
て、これら左右の伸縮シリンダ45L、45Rを所望の
長さに伸縮せしめることにより、左用スプレーバー39
Lの左端から右用スプレーバー39Rの右端までの距
離、つまり乳剤撒布の左右幅を調節できるようになって
いる。尚、本実施の形態では、左右二段のスプレーバー
により乳剤撒布の左右幅の調節を行う構成となっている
が、三段以上の複数段のスプレーバーを用いて乳剤撒布
左右幅の調節を行うように構成することも勿論できる。
【0020】さらに、47L、47Rは前記左右のスプ
レーバー39L、39Rの上部に左右方向所定間隔を存
して複数配される左右のリミットスイッチであって、各
リミットスイッチ47L、47Rは、左右の第二ガイド
レール38L、38Rに設けられた検知辺48L、48
Rに干渉−非干渉することによりON−OFFの切換え
がなされる。つまり、例えば、左用スプレーバー39L
が第二ガイドレール38Lに対して最も右側に位置して
いる状態では、全ての左用リミットスイッチ47Lが検
知辺48Lに干渉していてON状態になっているが、左
用スプレーバー39Lが左方に移動することに伴い、左
端側の左用リミットスイッチ47Lから順番に検知辺4
8Lとの干渉から外れてOFF側に切換り、さらに左用
スプレーバー39Lが最も左側まで移動すると、全ての
左用リミットスイッチ47LがOFF状態となるように
構成されている。そして、この左右のリミットスイッチ
47L、47RのON−OFF信号は、左右のスプレー
バー39L、39Rの伸縮位置検出信号として、前記制
御部30に入力されるようになっている。
【0021】また、前記左用第二ガイドレール38L
は、該左用第二ガイドレール38Lの前面から前方に向
けて突設されたガイド片49が前側ブラケット35に取
り付けられたガイドローラ50に左右方向移動自在にガ
イドされることにより、前側ブラケット35に左右方向
移動自在に支持されている。一方、右用第二ガイドレー
ル38Rの後面には、ブラケット51を介して第六、第
七ガイドローラ52、53が取り付けられている。そし
てこれらガイドローラ52、53は、第一ガイドレール
37に形成される左右方向を向いたガイド溝37aに左
右方向移動自在に嵌合されているが、この場合、第六ガ
イドローラ52は上下方向の移動が規制された状態でガ
イド溝37aに嵌合され、また第七ガイドローラ53は
前後方向の移動が規制された状態でガイド溝37aに嵌
合されており、これにより右用第二ガイドレール38R
は、上下前後方向に振れのない状態で第一ガイドレール
37に左右方向移動自在にガイドされるようになってい
る。さらに、第一ガイドレール37のガイド溝37aの
溝内には、前述した往復動用の油圧シリンダ26が内装
されていると共に、該油圧シリンダ26の左右のピスト
ンロッド26Lc、26Rcの先端部は、ブラケット5
1を介して右用第二ガイドレール38Rの左右両側部に
連結されている。而して、前述した切換えバルブ25の
切換え作動に基づいて往復動用油圧シリンダ26のピス
トンロッド26Lc、26Rcが左右移動することに伴
い、右用第二ガイドレール38Rが左右移動するように
なっているが、この場合、前述したように右用第二ガイ
ドレール38Rと左用第二ガイドレール38Lとは連結
ブラケット40により一体的に固定されているため、左
用第二ガイドレール38Lも右用第二ガイドレール38
Rと一体的に左右移動する。さらに、これら左右の第二
ガイドレール38L、38Rが左右移動することに伴
い、左右のスプレーバー39L、39Rも一体的に左右
移動する構成になっている。ここで、上記後側スプレー
部12の往復動用油圧シリンダ26は、前述したように
前側スプレー部11の往復動用油圧シリンダ24と同時
的に作動するため、前側スプレー部11のスプレーバー
17と後側スプレー部12の左右のスプレーバー39
L、39Rとは、同時的に同距離だけ左右移動するよう
になっている。
【0022】次に、前記制御部30における乳剤撒布制
御について説明する。該制御部30は、マイクロコンピ
ュータ等を用いて構成されるが、このものは、舗装用走
行機械1の操縦部54に設けられる後述の作業モード選
択スイッチ55、撒布左右幅調節器56、舗装用走行機
械1の走行速度を測定する速度メーター57、基盤上に
撒布する乳剤の密度を設定するための撒布密度設定器5
8、撒布作業開始スイッチ59、前記リミットスイッチ
31、32、47L、47R等からの信号を入力し、こ
れら入力信号に基づいて、開閉バルブ14、切換バルブ
25、エアバルブ19、左右の伸縮シリンダ45L、4
5Rの駆動手段60L、60R、乳剤ポンプ10の駆動
手段61等に制御指令を出力する。ここで、上記開閉バ
ルブ14、エアバルブ19は、図示しない電磁バルブの
作動に基づいて供給される圧縮空気により乳剤用配管1
3、ノズル18の開閉作動を行うものであって、制御部
30から各開閉バルブ14、エアバルブ19に対する制
御指令は、対応する電磁バルブを介してなされるように
構成されている。
【0023】前記作業モード選択スイッチ55は、舗装
用走行機械1で行う各種作業に対応して設定される複数
の作業モードのうちの何れかを選択するためのものであ
って、これら作業モードの一つとして「乳剤撒布作業モ
ード」が設定されており、乳剤撒布作業を行う場合に
は、この「乳剤撒布作業モード」を選択する。そして制
御部30は、上記「乳剤撒布作業モード」が選択されて
いる場合には、開閉バルブ14に対し、乳剤タンク8か
ら乳剤ポンプ10、乳剤供給用配管13Xを経由してス
プレーバー17、39L、39Rの乳剤流入路17X、
39LX、39RXに至る乳剤用配管13を開くように
制御指令を出力する。
【0024】また撒布左右幅調節器56は、後部スプレ
ー部12の乳剤撒布の左右幅を舗装幅に対応させて調節
するときに操作するものであって、制御部30は、撒布
左右幅調節器56からの入力信号に基づき、左右の伸縮
シリンダ45L、45Rの駆動手段60L、60Rに対
して作動指令を出力する。そして、上記撒布左右幅調節
器56で左右の伸縮シリンダ45L、47Rを任意の長
さに伸縮せしめることにより、前述したように、左用ス
プレーバー39Lの左端から右用スプレーバー39Rの
右端までの距離、つまり後部スプレー部12の乳剤撒布
の左右幅を調節できるようになっている。さらに制御部
30は、後部スプレー部12に設けられた左右のリミッ
トスイッチ47L、47Rから入力される左右のスプレ
ーバー39L、39Rの伸縮位置検出信号に基づいて、
後側スプレー部12の左右のスプレーバー39L、39
Rの左右方向の乳剤撒布範囲が重ならないように、また
前側スプレー部11と後側スプレー部12の左右方向の
乳剤撒布範囲が重ならないように、エアバルブ19に対
してノズル閉鎖指令を出力する。つまり、後側スプレー
部12の左右のスプレーバー39L、39Rのノズル1
8は、撒布左右幅を最大とした場合には前後にオーバー
ラップすることはないが、撒布左右幅を狭くするとオー
バーラップする部位が生じる。そこで、該オーバーラッ
プする部位については、左右何れか一方のスプレーバー
39Lまたは39Rのノズル18を常時閉鎖するように
制御する。これにより、左右のスプレーバー39L、3
9Rによる乳剤撒布範囲の重複が回避される。また同様
にして、前側スプレー部11と後側スプレー部12とが
前後にオーバーラップする部位については、後側スプレ
ー部12のノズル18を常時閉鎖制御して、前後のスプ
レー部11、12の乳剤撒布範囲の重複を回避するよう
にしている。
【0025】さらに撒布密度設定器58は、基盤上に撒
布する乳剤の密度を設定するためのものであって、例え
ば、0.1〜1.0リットル/mの範囲で乳剤撒布の
密度を任意に設定できるようになっている。
【0026】そして、前記「乳剤撒布作業モード」を選
択し、かつ撒布左右幅調節器56による乳剤撒布左右幅
の調節および撒布密度設定器58による乳剤撒布密度の
設定を行った後、撒布作業開始スイッチ59をON操作
することにより乳剤撒布作業が開始される。つまり、撒
布作業開始スイッチ59がON操作されると、制御部3
0は、乳剤ポンプ10の駆動手段61に対して駆動開始
指令を出力する一方、切換バルブ25のソレノイド25
aに対して後述する設定時間E毎に通電−非通電の電気
信号を出力する。この場合、前記切換バルブ25は、設
定時間E毎に制御部30から出力される通電−非通電の
電気信号により、設定時間E毎に第一位置Xと第二位置
Yとに切換る。そして該切換バルブ25の切換作動に伴
いスプレーバー17、39L、39Rは左端位置Lと右
端位置Rとのあいだを左右移動するが、例えば、スプレ
ーバー17、39L、39Rが左移動または右移動に要
する移動時間をFとすると、前記設定時間Eは時間F以
上に設定されていて、スプレーバー17、39L、39
Rは、図27に示す如く、左移動、休止、右移動、休止
を繰り返して行う。この場合、休止時間Gは、設定時間
Eから移動時間Fを減じた時間となる。さらに制御部3
0は、前記切換バルブ25への通電−非通電の電気信号
の出力と同時に、エアバルブ19に対してノズル開放指
令(該ノズル開放指令は、前述した常時閉制御されるノ
ズルを除外することは勿論である)、つまり乳剤撒布開
始指令を出力する。これにより、スプレーバー17、3
9L、39Rの移動と共にノズル18から乳剤が撒布さ
れる。一方、前記通電−非通電の電気信号の出力に基づ
いてスプレーバー17が左端位置Lまたは右端位置Rか
ら設定距離Bだけ移動すると、前述したように、左移動
用または右移動用リミットスイッチ31、32がOFF
からONに切換わり、その立上がり信号が制御部30に
入力される。そして制御部30は、該立上がり信号が入
力されると、エアバルブ19に対してノズル閉鎖指令、
つまり乳剤撒布停止指令を出力する。これにより乳剤撒
布は、スプレーバー17、39L、39Rの移動中にの
み行われるようになっている。
【0027】ここで、一つのノズル18による左右方向
の乳剤撒布幅は、左右方向に隣接するノズル18同志の
間隔A(即ち、前記ピッチA)と略等しくなるように設
定されている。この場合、前述したように、乳剤撒布開
始指令はスプレーバー17、39L、39Rの移動開始
指令と同時に出力されるが、実際の撒布開始は、エアバ
ルブ19の応答遅れ等により、スプレーバー17、39
L、39Rの移動開始から若干遅れる。つまり、一つの
ノズル18の撒布開始位置は、スプレーバー17、39
L、39Rの移動開始時におけるノズル位置よりも、上
記遅れの分だけ移動側にずれる。また、スプレーバー1
7が左端位置Lまたは右端位置Rから設定距離Bだけ移
動すると撒布停止指令が出力されるが、実際の撒布停止
は、エアバルブ19の応答遅れやスプレーバー17、3
9L、39Rの移動速度等により、撒布停止指令出力時
におけるノズル位置よりも移動側にずれる。そこで、こ
れらずれの分を考慮して、一つのノズル18による左右
方向の乳剤撒布幅がピッチAと略等しくなるように、つ
まり、実際の撒布開始から撒布停止までのスプレーバー
17、39L、39Rの移動距離がピッチAと略等しく
なるように、左移動用、右移動用のリミットスイッチ3
1、32に対するカム体33、34の位置を設定する。
そして、この様に一つのノズル18による左右方向の乳
剤撒布幅がピッチAと略等しくなるように設定すること
により、複数のノズル18から撒布される乳剤の軌跡が
左右方向に連続した状態となるように構成されている。
【0028】また、スプレーバー17、39L、39R
の左右移動距離(左端位置Lと右端位置Rとのあいだの
距離)Cは、スプレーバー17、39L、39Rが左移
動する場合と右移動する場合とで、一つのノズル18の
左右方向の乳剤撒布領域が略一致するように設定され
る。つまり、前述したように、実際の乳剤撒布は、スプ
レーバー17、39L、39Rの移動開始から若干遅れ
る。この遅れの間にスプレーバー17、39L、39R
が移動する距離をHとすると、実際の撒布停止後、さら
にこの距離H分だけスプレーバー17、39L、39R
を移動させれば、スプレーバー17、39L、39Rが
左右何れか一方向に移動したときの撒布停止位置と、次
に逆方向に移動するときの乳剤開始位置とが略一致す
る。そこで、スプレーバー17、39L、39Rの左右
移動距離Cは、前記ノズル18のピッチAに左右分の応
答遅れ距離Hを足した長さと略等しく(C≒A+2H)
なるように設定される。
【0029】さらに、前述したように、スプレーバー1
7、39L、39Rは、休止時間Gを存して左移動、右
移動を繰り返すと共に、該移動中に乳剤撒布を行うが、
上記設休止時間Gは、速度メーター57および撒布密度
設定器58から入力される信号に基づいて、制御部30
が設定する。つまり、前記スプレーバー17、39L、
39Rの移動速度は、舗装作業を行うときの舗装用走行
機械1の走行速度よりも充分に早く設定されており、こ
のため、スプレーバー17、39L、39Rの一移動に
伴う乳剤撒布軌跡は、舗装用走行機械1の略左右方向を
向く状態となる。そして、例えば舗装用走行機械1の走
行速度が一定の場合、前記休止時間Gを短く設定する
と、スプレーバー17、39L、39Rの前回の移動に
伴う乳剤撒布軌跡と今回の移動に伴う乳剤撒布軌跡との
前後に重なり合う部分が多くなって、乳剤撒布密度が高
くなる。また、休止時間Gを長くすると、前回の乳剤撒
布軌跡と今回の乳剤撒布軌跡との前後に重なり合う部分
が少なくなって、乳剤撒布密度が低くなる。この場合、
前回と今回の乳剤撒布軌跡とが前後に離間しない範囲で
休止時間Gを長くすることができるが、スプレーバー1
7、39L、39Rの一移動に伴う乳剤撒布軌跡の前後
縁部は乳剤撒布量が少なくなるため、乳剤撒布軌跡の前
後に重なり合う部分があまり少なくならないようにする
ことが望ましい。一方、休止時間Gが一定の場合、走行
速度が速くなると、前回の乳剤撒布軌跡と今回の乳剤撒
布軌跡との前後に重なり合う部分が少なくなって、乳剤
撒布密度が低くなる。また、走行速度が遅くなると、前
回の乳剤撒布軌跡と今回の乳剤撒布軌跡との前後に重な
り合う部分が多くなって、乳剤撒布密度が高くなる。そ
こで制御部30は、速度メーター57から入力される走
行速度に基づき、撒布密度設定器58で設定された乳剤
密度となるように、上記休止時間Gを求める。そして、
該休止時間Gとなるための設定時間Eを設定して、切換
バルブ25に出力するようになっている。これにより、
走行速度が変化しても、基盤上に撒布される乳剤の密度
が前記撒布密度設定器58で設定された密度となるよう
に制御される。尚、本実施の形態において、乳剤ポンプ
10の吐出圧およびスプレーバー17、39L、39R
の移動速度は一定となるように制御される。
【0030】叙述の如く構成されたものにおいて、舗装
用走行機械1は、乳剤撒布装置5により基盤上に乳剤を
撒布する一方、ホッパ3に投入されてバーコンベア4で
機体後方に搬送された合材を、上記乳剤が撒布された基
盤上にスクリューコンベア6により均一に撒き拡げてス
クリ−ド装置7で敷均すことになるが、このものにおい
て、乳剤撒布を行うあたり、スプレーバー17、39
L、39Rは、間欠的に、つまり休止時間Gを存する状
態で左右方向に往復移動する構成になっていると共に、
該スプレーバー17、39L、39Rの移動行程でのみ
ノズル18が開いて乳剤の撒布が行われることになる。
そして、前述したように、スプレーバー17、39L、
39Rの休止時間Gを設定することで、乳剤撒布密度を
任意の所望密度にすることができる。
【0031】この結果、乳剤撒布密度を変える場合に、
従来のように舗装用走行機械1の走行速度を変えたり、
あるいは撒布圧力やノズル径を変えたりする必要がな
く、而して剤撒布密度を低くしても、舗装精度が損なわ
れたり、あるいはノズルが目詰りして撒布が不均一にし
まうような不具合が生じてしまうことがない。しかもこ
のものは、スプレーバー17、39L、39Rが左右方
向に移動しながら撒布する構成であるため左右方向の撒
布ムラもなく、また、ノズル18の噴霧形状が前後方向
に長い楕円形状のものであるため、撒布密度を低くすべ
く休止時間Gを比較的長く設定しても撒布乳剤が前後に
離間してしまうことを回避できて、進行方向の撒布ムラ
もなくすことができる。
【0032】さらにこのものでは、一つのノズル18に
よる左右方向の乳剤撒布幅がノズル18のピッチAと略
等しくなるように設定されており、これにより左右方向
に連続する状態で均一な乳剤撒布が行われることになる
が、この場合、スプレーバー17の移動位置を検出して
撒布停止信号を出力するための左移動用、右移動用リミ
ットスイッチ31、32およびカム体33、34は、バ
ルブ応答遅れやスプレーバー17の移動速度を考慮して
位置設定されているため、精度の高いものとすることが
できる。
【0033】そのうえ、スプレーバー17、39L、3
9Rの左右移動距離Cは、スプレーバー17、39L、
39Rの移動開始に対する乳剤撒布開始の応答遅れを考
慮して、ノズル18のピッチAよりも上記応答遅れ分だ
け左右に長く設定されている。このため、スプレーバー
17、39L、39Rが左移動する場合と右移動する場
合とで、一つのノズル18の左右方向の乳剤撒布領域が
略一致することになって、上記応答遅れのために撒布乳
剤の左右両縁部の散布量が少なくなってしまうような不
具合を回避でき、より均一な乳剤撒布を行うことができ
る。
【0034】また、本実施の形態では前後のスプレー部
11、12が設けられており、そして両スプレー部1
1、12は、スプレーバー17、39L、39Rが略同
時に左右移動すると共に、略同時に乳剤撒布開始−撒布
停止を行うことになるが、この場合、スプレーバー1
7、39L、39Rを左右移動せしめるための往復動用
の油圧シリンダ24、26は、一つの切換バルブ25の
切換作動に基づいて同時的に作動する構成となってい
る。また、乳剤撒布停止指令を出力するための左移動
用、右移動用リミットスイッチ31、32およびカム体
33、34は前側スプレー部11のみに設けられてい
て、該前側スプレー部11からの信号に基づいて両スプ
レー部11、12が撒布停止する構成になっている。こ
の結果、前後両スプレー部11、12を精度良く同時に
作動させることができると共に、部材の兼用化が計れる
という利点がある。さらに、後部スプレー部12におい
て、左右のスプレーバー39L、39Rをそれぞれガイ
ドする左右の第二ガイドレール38L、38Rは連結ブ
ラケット40を介して一体的に固定されており、そして
右用第二ガイドレール38Rを往復動油圧シリンダ26
により左右移動させることで両第二ガイドレール38
L、38Rを一体的に左右移動させる構成になっている
から、左右のスプレーバー39L、39Rを、一つの往
復動油圧シリンダ26で同時に左右移動させることがで
きることになって、更なる部材の兼用化が計れる。
【0035】尚、本発明は、上記実施の形態に限定され
ないことは勿論であって、上記実施の形態では、スプレ
ーバーの移動速度を一定速度に設定したが、該速度を増
減変化させることでも乳剤撒布密度を調節することでき
る。つまり、スプレーバー17の移動速度を速くすれば
乳剤撒布密度は低くなり、また移動速度を遅くすれば撒
布密度は高くなる。さらに、このスプレーバーの移動速
度の調節と前記スプレーバー休止時間の調節とを組み合
せることで、より広範囲、特に低密度の乳剤撒布密度設
定を容易に行うことができる。また、上記実施の形態で
は、スプレーバーの左右両移動時において乳剤撒布が行
われる構成となっているが、左右何れか一方の移動時に
おいてのみ乳剤撒布を行う構成にすることもできる。さ
らに、左右両移動時に乳剤撒布を行うか、あるいは左右
何れか一方の移動時においてのみ乳剤撒布を行うかを、
任意に選択できる構成にしても良い。さらにまた、上記
実施の形態では、走行速度に対応させてスプレーバーの
休止時間を制御部が自動的に設定する構成となってい
て、走行速度が変化しても常に一定の撒布密度を自動的
に保持することができるが、例えば一定速度で走行する
ような場合に、タイマー等によりオペレーターが任意に
スプレーバーの休止時間を設定できるように構成しても
勿論良い。またさらに、上記実施の形態では、スプレー
バーを機体左右方向に移動させる構成になっているが、
機体前後方向に間欠的に移動させ、該移動中に乳剤撒布
を行う構成にすることもできる。この場合にノズルは、
噴射形状が舗装用走行機械の左右方向に長く前後方向に
短い楕円形状となるものを採用することが均一撒布をす
るうえで望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】舗装用走行機械の側面図である。
【図2】舗装用走行機械の平面図である。
【図3】乳剤撒布装置を示す平面図である。
【図4】乳剤撒布装置を示す側面図である。
【図5】前側スプレー部の正面図である。
【図6】前側スプレー部の平面図である。
【図7】前側スプレー部の背面図である。
【図8】図6のW−W断面図である。
【図9】図6のX−X断面図である。
【図10】図6のY−Y断面図である。
【図11】図6のZ−Z断面図である。
【図12】ノズル噴霧状態を示す概略斜視図である。
【図13】往復動用油圧シリンダの油圧回路図である。
【図14】往復動用油圧シリンダの正面図である。
【図15】往復動用油圧シリンダの一部拡大断面図であ
る。
【図16】後側スプレー部の平面図である。
【図17】右用スプレーバーが移動した状態を示す後側
スプレー部の平面図である。
【図18】後側スプレー部の背面図である。
【図19】右用スプレーバーが移動した状態を示す後側
スプレー部の背面図である。
【図20】図16のT−T矢視図である。
【図21】図16のV−V矢視図である。
【図22】図16のW−W断面図である。
【図23】図16のX−X断面図である。
【図24】図16のY−Y断面図である。
【図25】図16のZ断面図である。
【図26】制御部の入出力を示すブロック図である。
【図27】スプレーバーの移動のタイミングチャート図
である。
【図28】従来のノズル噴霧状態を示す概略斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 舗装用走行機械 4 バーフィーダ 7 スクリ−ド装置 17 スプレーバー 18 ノズル 19 エアバルブ 30 制御部 24 往復動用油圧シリンダ 26 往復動用油圧シリンダ 31 右移動用リミットスイッチ 32 左移動用リミットスイッチ 33 右移動用カム体 34 左移動用カム体 39L 左用スプレーバー 39R 右用スプレーバー 57 速度メーター 58 撒布密度設定器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳剤を撒布する撒布ノズルと、該撒布ノ
    ズルからの乳剤の撒布−撒布停止を行う撒布制御手段と
    を備えた舗装用走行機械において、前記撒布ノズルを機
    体左右または前後方向に移動させながら乳剤を撒布する
    ことを特徴とする舗装用走行機械における乳剤撒布方
    法。
  2. 【請求項2】 乳剤を噴射する撒布ノズルと、該撒布ノ
    ズルからの乳剤の撒布−撒布停止を行う撒布制御手段と
    を備えた舗装用走行機械において、前記撒布ノズルを機
    体左右または前後方向に移動させるための移動手段を設
    けると共に、撒布制御手段は、撒布ノズルを移動させな
    がら乳剤の撒布を行うよう制御する構成であることを特
    徴とする舗装用走行機械における乳剤撒布装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、さらに舗装用走行機
    械は、乳剤が撒布された基盤上に舗装用合材を供給する
    ためのコンベア装置と、該舗装用合材を敷均すための敷
    均し装置とを備えていることを特徴とする舗装用走行機
    械における乳剤撒布装置。
  4. 【請求項4】 請求項2乃至3において、撒布ノズルの
    左右または前後方向の移動は、間欠的に行われることを
    特徴とする舗装用走行機械における乳剤撒布装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、撒布ノズルの間欠的
    な移動を行うにあたり、移動休止時間を任意に設定でき
    る設定手段が設けられていることを特徴とする舗装用走
    行機械における乳剤撒布装置。
  6. 【請求項6】 請求項4乃至5において、撒布ノズルの
    間欠的な移動を行うにあたり、移動休止時間を、舗装用
    走行機械の走行速度に対応させて調節する調節手段が設
    けられていることを特徴とする舗装用走行機械における
    乳剤撒布装置。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至6において、撒布ノズル
    は、乳剤の噴霧形状がノズル移動方向に対して直交する
    方向に長く沿う方向に短いものであることを特徴とする
    舗装用走行機械における乳剤撒布装置。
  8. 【請求項8】 請求項2乃至7において、撒布ノズル
    は、機体左右方向を向くスプレーバーに所定間隔を介し
    て複数配されており、該スプレーバーを移動手段により
    機体左右または前後方向に移動せしめることで撒布ノズ
    ルの移動がなされる構成であることを特徴とする舗装用
    走行機械における乳剤撒布装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、スプレーバーが機体
    左右方向に移動するものである場合、少なくとも左右方
    向に隣接する撒布ノズルの間隔を左右移動する構成であ
    ることを特徴とする舗装用走行機械における乳剤撒布装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項8乃至9において、撒布制御手
    段は、スプレーバーの移動にタイミングを合わせて乳剤
    撒布開始−撒布停止を行う構成であることを特徴とする
    舗装用走行機械における乳剤撒布装置。
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