JP2011026088A - シート処理装置及びそのカール補正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】専用のカール補正装置を別途設ける必要なく、シート束のカール量を軽減することができるシート処理装置を提供する。
【解決手段】糊付け製本装置500は、画像形成装置10から搬送されてきた用紙がカールしていた場合、カール量を基に束把持時間を算出する(S24)。そして、算出された束把持時間が経過するまで糊付けグリップ523で用紙束をその両面から把持し続ける。押さえつけられる力と冷却効果で、カール量が軽減される。
【選択図】図19
【解決手段】糊付け製本装置500は、画像形成装置10から搬送されてきた用紙がカールしていた場合、カール量を基に束把持時間を算出する(S24)。そして、算出された束把持時間が経過するまで糊付けグリップ523で用紙束をその両面から把持し続ける。押さえつけられる力と冷却効果で、カール量が軽減される。
【選択図】図19
Description
本発明は、シートを処理するシート処理装置及びそのカール補正方法に関する。
従来、この種のシート処理装置として、プリンタ、複写機、ファクシミリなどの画像形成装置から排出されたシートに対し、綴じ処理等の後処理を行う様々な後処理装置が広く知られている。
例えば、後処理装置である糊付け製本装置は、用紙処理装置が取り付けられるように構成されている(特許文献1参照)。この用紙処理装置は、画像形成装置から排出された用紙を積載トレイに積載する積載処理、この積載された複数枚の用紙からなる用紙束の片辺に糊付して表紙を取り付ける糊付処理、糊付面以外の面を断裁する断裁処理等の処理を選択的に行う。
また、画像形成装置の定着装置を通って排出される用紙に発生するカールを、定着装置の下流に設けたカール補正装置を用いて補正する事が行われている(特許文献2参照)。
しかしながら、上記従来のシート処理装置には、つぎのような問題があった。画像形成装置から排出された用紙は、用紙のマテリアル(材質)、トナーの載り量等によっては、カールした状態になることがある。しかし、従来の糊付け製本装置は、画像形成装置から排出された用紙に対し、カールの有無にかかわらず、糊付け等の製本動作を実行していた。このように、用紙積載後の用紙束に対してカールした状態で糊付けを行うと、糊付け側面の一部しか糊が塗布されず、糊付け品位が落ちることがあった。このため、製本束が完成した場合でも、製本束がカールしてしまい、製本束の品位が落ちることがあった。
このような品位低下を防止するために、特許文献2に記載されているようなカール補正装置を設けることはコストアップに繋がる。
そこで、本発明は、専用のカール補正装置を別途設けることなく、シート束のカール量を軽減することができるシート処理装置及びそのカール補正方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のシート処理装置は、複数のシートからなるシート束に製本処理を行うシート処理装置において、前記シートの束であるシート束を把持部材で把持する束把持手段と、前記シート束のカール量を取得するカール量取得手段と、前記カール量取得手段により取得されたカール量に基づいて、前記シート束が把持される束把持時間を決定する時間決定手段とを備え、前記束把持手段は、前記時間決定手段によって決定された束把持時間、前記シート束を把持することを特徴とする。
本発明のシート処理装置は、複数のシートからなるシート束に製本処理を行うシート処理装置において、前記シートの束であるシート束を把持部材で把持する束把持手段と、前記シートの材質を決定する材質決定手段と、前記材質決定手段によって決定された材質と前記シート束の量に基づいて、前記シート束が把持される束把持時間を決定する時間決定手段とを備え、前記束把持手段は、前記時間決定手段によって決定された束把持時間、前記シート束を把持することを特徴とする。
本発明によれば、取得されたカール量に基づいて、束把持手段がシート束を把持する束把持時間を決定するので、専用のカール補正装置を別途設ける必要なく、シート束のカール量を軽減することができる。
すなわち、製本装置での製本処理に使用する束把持手段を用いて、シート束の束把持時間をシート束のカール量(カール度合い)によって変更することで、押さえつけられる力と冷却効果でカールが軽減された状態となる。さらに、カールが軽減された状態となることで、糊付け製本装置に適用された場合、糊付け側面に塗布する面積が増え、糊付け品位が向上する。さらに、完成した製本束のカール度合いが軽減され、製本束の品位が向上する。また、フィニッシャ装置に適用された場合、カール度合いが軽減されたことで、シート束の全シートに対して整合された状態でステイプルを行うことができ、シート束の品位が向上する。
本発明のシート処理装置及びそのカール補正方法の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態のシート処理装置は後処理装置である糊付け製本装置に適用される。
(全体構成)
図1は実施の形態のシート処理装置である糊付け製本装置を付属する画像形成システムの構成を示す図である。
図1は実施の形態のシート処理装置である糊付け製本装置を付属する画像形成システムの構成を示す図である。
画像形成システムは、画像形成装置10、糊付け製本装置500およびフィニッシャ装置400から主に構成される。また、画像形成装置10は、原稿から画像を読み取るイメージリーダ200、および読み取った画像を用紙に形成するプリンタ350を備える。
原稿給送装置100は、原稿トレイ101に上向きにセットされた原稿を先頭頁から順に1枚ずつ、図中左方向へ給紙し、湾曲したパスを介してプラテンガラス102上を左から所定の流し読み取り位置を経て右へ搬送する。その後、原稿給送装置100は、原稿を外部の排紙トレイ112に向けて排出する。
ここで、流し読み取り位置は、イメージリーダ200に備えられたプラテンガラスの所定の読み取り位置であって、スキャナユニット104が固定された位置である。原稿がプラテンガラス102上の流し読み取り位置を左から右へ向けて通過するとき、原稿画像は、流し読み取り位置に対応する位置に保持されたスキャナユニット104により読み取られる。
原稿が流し読み取り位置を通過する際、原稿の読取面がスキャナユニット104のランプ103の光で照射され、その原稿からの反射光がミラー105、106、107を介してレンズ108に導かれる。このレンズ108を通過した光は、イメージセンサ109の撮像面に結像する。
このように、流し読み取り位置を左から右へ通過するように原稿を搬送することで、原稿の搬送方向に対して直交する方向を主走査方向とし、搬送方向を副走査方向とする原稿読み取り走査が行われる。即ち、イメージリーダ200は、原稿が流し読み取り位置を通過する際、主走査方向に原稿画像を1ライン毎にイメージセンサ109で読み取りながら、原稿を副走査方向に搬送することによって、原稿画像全体の読み取りを行う。
光学的に読み取られた画像は、イメージセンサ109によって画像データに変換され、画像データとして出力される。イメージセンサ109から出力された画像データは、プリンタ350の露光部110にビデオ信号として入力される。
なお、イメージリーダ200は、原稿給送装置100により原稿をプラテンガラス102上に搬送して所定位置に停止させ、この状態でスキャナユニット104を左から右へ走査させることにより原稿を読み取ることも可能である。この読み取り方法は、いわゆる原稿固定読みと呼ばれる方法である。
また、原稿給送装置100を使用しないで原稿を読み取る場合、まず、ユーザは原稿給送装置100を持ち上げてプラテンガラス102上に原稿を載置する。そして、イメージリーダ200は、スキャナユニット104を左から右へ走査させることにより、原稿の読み取りを行う。即ち、原稿給送装置100を使用しないで原稿を読み取る場合、原稿固定読みが行われる。
プリンタ350内の露光部110は、イメージリーダ200から入力されたビデオ信号に基づき、レーザ光を変調して出力する。このレーザ光は、ポリゴンミラー119により走査されながら感光ドラム111に照射される。感光ドラム111には、走査されたレーザ光に応じた静電潜像が形成される。この感光ドラム111上の静電潜像は、現像器113から供給される現像剤によって現像剤像として可視像化される。
一方、用紙は、プリンタ350内に装備されている上カセット114あるいは下カセット115からピックアップローラ127、128により給紙されると、給紙ローラ129あるいは給紙ローラ130によりレジストレーションローラ126まで搬送される。
プリンタ350は、用紙の先端がレジストレーションローラ126まで達したところで、レジストレーションローラ126を任意のタイミングで駆動し、かつ、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、用紙を感光ドラム111と転写部116との間に搬送する。
感光ドラム111に形成された現像剤像は、給紙された用紙上に転写部116により転写される。転写部116で現像剤像が転写された用紙は、定着部117に搬送される。定着部117は、用紙を加熱および加圧することによって現像剤像を用紙上に定着させる。定着部117を通過した用紙は、フラッパ121および排出ローラ118を経てプリンタ350から画像形成装置外部(糊付け製本装置500)に向けて排出される。
ここで、用紙をその画像形成面が下向きになる状態(フェイスダウン)で排出する場合、プリンタ350は、定着部117を通過した用紙をフラッパ121の切換動作により、一旦、反転パス122内に導く。そして、プリンタ350は、その用紙の後端がフラッパ121を通過した後、用紙をスイッチバックさせて排出ローラ118によりプリンタ350から外部に排出する。この排紙形態を反転排紙と呼ぶ。
この反転排紙は、原稿給送装置100を使用して読み取った画像を形成する場合、コンピュータから出力された画像を形成する場合など、先頭頁から順に画像形成する場合に行われる。そして、その排紙後の用紙順序は、正しい頁順になる。
また、手差給紙部125からOHP用紙などの硬い用紙が給紙され、この用紙に画像を形成する場合、プリンタ350は、用紙を反転パス122に導くことなく、画像形成面を上向きにした状態(フェイスアップ)で排出ローラ118により排出する。
また、用紙の両面に画像形成を行う両面記録が設定されている場合、プリンタ350は、フラッパ121の切換動作により用紙を反転パス122に導いた後、両面搬送パス124に搬送する。そして、両面搬送パス124に導かれた用紙を前述したタイミングで感光ドラム111と転写部116との間に再度給紙する制御が行われる。
画像形成装置10のプリンタ350から排出された用紙は、糊付け製本装置500に送られる。
(糊付け製本装置)
図2は糊付け製本装置500の内部構成を示す断面図である。糊付け製本装置500は、製本モードとして画像形成装置から排出された記録紙を積載して用紙束を作成する用紙積載部A、この積載された束に対して糊付けを行う糊付け部B、および糊付けされた積載束と表紙を接着する接着部Cを有する。さらに、糊付け製本装置500は、表紙の接着後に製本端面の整合を行うために糊付け面以外の3方向を断裁する断裁部D、および完成した製本を排出する製本排出部Eを有する。
図2は糊付け製本装置500の内部構成を示す断面図である。糊付け製本装置500は、製本モードとして画像形成装置から排出された記録紙を積載して用紙束を作成する用紙積載部A、この積載された束に対して糊付けを行う糊付け部B、および糊付けされた積載束と表紙を接着する接着部Cを有する。さらに、糊付け製本装置500は、表紙の接着後に製本端面の整合を行うために糊付け面以外の3方向を断裁する断裁部D、および完成した製本を排出する製本排出部Eを有する。
つぎに、一連の製本動作の流れについて説明する。用紙積載部Aは、製本モードにおいて、画像形成装置10から排出された記録紙を用紙積載トレイ520に積載して用紙束540を作成する部位である。また、用紙束540のカール量を検出するためのカール検出用センサ585が、用紙積載トレイ520の近傍に配置されている。
用紙積載部Aで作成された用紙束540は糊付け部Bに移動する。糊付け部Bでは、加圧部材519により用紙束540が整合された後、糊容器525、糊塗布ローラ524および糊塗布ローラ制御モータ522によって、用紙束540の下側の面に糊が塗布される。ここで、糊容器525、糊塗布ローラ524および糊塗布ローラ制御モータ522は、塗布手段の一例である。
接着部Cは、糊付けされた用紙束540を画像形成装置10から排出された表紙Pに接着し、冊子570としてトリムグリッパ512に受け渡す工程を担う。冊子570は、トリムグリッパ512により断裁部Dに搬送される。
断裁部Dは、カッタ制御モータ527によりカッタ528を水平方向に移動させ、冊子570の断裁を行う。断裁された断裁屑は、屑受け箱533の中に落下する。そして、一連の断裁動作が終了すると、屑受け箱533内の断裁屑は屑箱532に回収される。断裁部Dで断裁が終了した冊子570は、断裁部Dから製本排出部Eに搬送された後、排出される。
製本モードにおける一連の製本動作は、上述したとおりである。糊付け製本装置500は、この製本モードの他、製本を行わずにフィニッシャ400へシートを排出する排出モードを選択可能である。
具体的に、搬送ローラ対505の下流側には、切換フラッパ521が配置されている。切換フラッパ521は、搬送ローラ対505により送られてきた用紙を、用紙積載トレイ520あるいはフィニッシャ装置400に選択的に導くためのフラッパである。
画像形成装置10から排出された用紙Pは、通常モード時、搬送ローラ対505、510、511、513、514および排紙ローラ515によって、フィニッシャ装置400に排出される。フィニッシャ装置400は、後処理装置として、糊付け製本装置500の下流に接続され、例えば、束としての加工、つまり束排出処理、綴じ処理、折り処理、製本処理などの後処理を行う。
一方、製本モード時、画像形成装置10から排出された用紙Pは、搬送ローラ対506、507、508および搬送ローラ対509によって、用紙積載トレイ520に排紙され、整合されて用紙束540となる。ここで、搬送ローラ対506、507、508および搬送ローラ対509は、搬送手段の一例である。また、用紙積載トレイ520は集積手段の一例である。
(システム構成)
つぎに、画像形システム全体の制御を司るコントローラの構成について説明する。図3は画像形成システム全体の制御を司るコントローラ50の構成を示すブロック図である。
つぎに、画像形システム全体の制御を司るコントローラの構成について説明する。図3は画像形成システム全体の制御を司るコントローラ50の構成を示すブロック図である。
コントローラ50はCPU回路部150を有する。CPU回路部150は、CPU151、ROM152およびRAM153を内蔵する。CPU151は、画像形成システム全体の基本制御を行うものであり、制御プログラムが書き込まれたROM152および処理を行うためのRAM153と、アドレスバスおよびデータバスにより接続されている。
CPU151は、ROM152に格納されている制御プログラムに従って、各制御部を総括的に制御する。すなわち、CPU151は、原稿給送装置制御部131、イメージリーダ制御部201、画像信号制御部202、外部インタフェース(I/F)209、プリンタ制御部304、操作表示装置制御部601および製本装置制御部501を制御する。
RAM153は、制御データを一時的に保持し、また制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。
原稿給送装置制御部131は、CPU回路部150からの指示に従って、原稿給送装置100を制御する。イメージリーダ制御部201は、スキャナユニット104、イメージセンサ109などに対する制御を行い、イメージセンサ109から出力されたアナログ画像信号を画像信号制御部202に転送する。
画像信号制御部202は、イメージセンサ109からのアナログ画像信号をデジタル信号に変換した後、このデジタル信号に各種の処理を施し、このデジタル信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部304に出力する。また、画像信号制御部202は、コンピュータ210から外部I/F209を介して入力されたデジタル画像信号に各種の処理を施し、このデジタル画像信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部304に出力する。この画像信号制御部202の動作は、CPU回路部150により制御される。
プリンタ制御部304は、入力されたビデオ信号に基づき、前述した露光部110を制御する。
製本装置制御部501は、搬送グリッパ526を駆動する搬送グリッパ駆動モータ580、搬送グリッパ526を移動させる搬送グリッパ移動モータ581、および糊付けグリッパ523を駆動する糊付けグリッパ駆動モータ582を有する。ここで、搬送グリッパ526、搬送グリッパ駆動モータ580および搬送グリッパ移動モータ581は、束搬送手段の一例である。
また、製本装置制御部501は、糊付けグリッパ523(把持部材)を回転させる糊付けグリッパ回転モータ583、糊付けグリッパ523を移動させる糊付けグリッパ移動モータ584およびカール検出用センサ585を有する。製本装置制御部501は、CPU回路部150からの信号に基づき、制御を行う。ここで、糊付けグリッパ523、糊付けグリッパ駆動モータ582、糊付けグリッパ回転モータ583および糊付けグリッパ移動モータ584は、束把持手段の一例である。
操作表示装置制御部601は、操作表示装置600とCPU回路部150との間で情報のやり取りを行う。操作表示装置600は、画像形成に関する各種機能を設定する複数のキー、設定状態を示す情報を表示するための表示部などを有する。操作表示装置600は、各キーの操作に対応するキー信号をCPU回路部150に出力するとともに、CPU回路部150からの信号に基づき対応する情報を操作表示装置600に表示する。
(操作表示部)
図4は操作表示装置600の外観を示す正面図である。操作表示装置600には、画像形成動作を開始するためのスタートボタン602、画像形成動作を中断するためのストップキー603、および置数設定等を行うテンキー604〜612、614が配置されている。また、IDキー613、クリアキー615、リセットキー616などが配置されている。また、操作表示装置600の上部には、タッチパネルが形成された表示部620が配置されている。この表示部620の画面上には、ソフトキーが作成可能である。
図4は操作表示装置600の外観を示す正面図である。操作表示装置600には、画像形成動作を開始するためのスタートボタン602、画像形成動作を中断するためのストップキー603、および置数設定等を行うテンキー604〜612、614が配置されている。また、IDキー613、クリアキー615、リセットキー616などが配置されている。また、操作表示装置600の上部には、タッチパネルが形成された表示部620が配置されている。この表示部620の画面上には、ソフトキーが作成可能である。
例えば、画像形成装置10は、フィニッシャ装置400や糊付け製本装置500を用いた後処理モードとして、ノンソートやソート、製本モードなどの各処理モードを有する。このような処理モードを設定する場合、その設定は、操作表示装置600からの入力操作により行われる。
(紙の流れ)
つぎに、糊付け製本装置500の紙の流れについて説明する。図5及び図6は画像形成装置10から排出された用紙の流れを示す図である。図5(a)に示すように、糊付け製本装置500は、画像形成装置10から排出された用紙を搬送ローラ対505により内部に取り込み、搬送パスaに導く。用紙束が中紙である場合、搬送ローラ対505により内部に取り込まれた用紙は、切換フラッパ521により搬送パスbに導かれ、搬送ローラ対506、507、508、509により搬送される。用紙Pは、搬送ローラ対509から用紙積載トレイ520に排出される。
つぎに、糊付け製本装置500の紙の流れについて説明する。図5及び図6は画像形成装置10から排出された用紙の流れを示す図である。図5(a)に示すように、糊付け製本装置500は、画像形成装置10から排出された用紙を搬送ローラ対505により内部に取り込み、搬送パスaに導く。用紙束が中紙である場合、搬送ローラ対505により内部に取り込まれた用紙は、切換フラッパ521により搬送パスbに導かれ、搬送ローラ対506、507、508、509により搬送される。用紙Pは、搬送ローラ対509から用紙積載トレイ520に排出される。
中紙となる用紙全てが用紙積載トレイ520に排出されると、図5(b)に示すように、搬送グリッパ526により中紙となる用紙束540の先頭面と最終面のそれぞれ中央部分が把持され、用紙積載部Aから糊付け部Bに搬送される。このとき、用紙束のカール状態がセンサ585により測定される。
糊付け部Bに搬送された後、用紙束540は、糊付けグリッパ523により用紙束の先頭面と最終面の両方の面から把持される。また、搬送グリッパ526は、用紙束を離間し、用紙積載部Aに移動する。本実施形態では、糊付けグリッパ523の材質として、金属板が使用されている。なお、この材質としては、ある程度の硬さがあって熱伝導性の良い材質である限り、金属板に限定されない。
その後、糊付け部Bの上方に移動した中紙の束は、図6(a)に示すように、糊付けグリッパ523にグリップされた状態で垂直な方向になるまで回転させられ、用紙束の背表紙となる側面が糊付け部Bと対向する位置となる。
用紙束540のカール状態を基に事前に算出された束把持時間が経過するまで、糊付けグリッパ523の移動を停止した状態で、糊付けグリッパ523は、用紙束540をその先頭面と最終面の両方の面から把持し続ける。ここで、束把持時間とは、糊付けグリッパ523が搬送グリッパ526から用紙束を受け取って用紙束を把持し始めてから、糊付けのために移動を開始するまでの時間のことである。
そして、束把持時間が経過した後、糊付けグリッパ523が移動し、糊容器525および糊塗布ローラ524が用紙束に沿って移動することで、用紙束端部に糊付けが行われる。この間、図6(b)に示すように、表紙となる表紙Pcが、画像形成装置10から排出され、糊付け製本装置500に搬送される。搬送ローラ対505により糊付け製本装置500の内部に取り込まれた用紙Pcは、切換フラッパ521が切り換えられているので、搬送パスaから搬送パスcに導かれ、搬送ローラ対510、511、513、514により搬送される。搬送パスcにおける搬送ローラ対513の下流側には、センサ(図示せず)が設けられている。コントローラ50は、このセンサが用紙束の表紙となる表紙Pcの先端部を検知してから所定距離だけ表紙Pcを搬送した後、表紙Pcの搬送を停止する。
表紙Pcが搬送パスc内で停止した時点で、表紙Pcの後端が切換フラッパ521を抜けるように、糊付け製本装置500は構成されている。従って、連続して用紙束を作成する場合、表紙Pcが搬送パスcにある間でも、糊付け製本装置500は、切換フラッパ521を切り換え、次の用紙束に対する中紙を画像形成装置10から受け取る。そして、糊付け製本装置500は、受け取った中紙を、搬送パスaから搬送パスbを経由して用紙積載トレイ520に搬送する。
上記説明では、画像形成装置10から表紙を搬送する場合を示したが、本実施形態の糊付け製本装置500の上部には、インサータ300が設けられているので、表紙のみインサータ300から挿入することも可能である。
つぎに、インサータ300から表紙を挿入して製本を行う場合の紙の流れについて説明する。図7はインサータ300から表紙を挿入して製本を行う場合の用紙の流れを示す図である。中紙の流れは、図5及び図6を用いて前述したとおりである。
すなわち、糊付け製本装置500は、画像形成装置10から順次用紙を受け取り、用紙積載トレイ520で用紙束を作成し、搬送グリッパ526により束ごと用紙束540を糊付け部Bに移動させる。
インサータ300から表紙Pcを挿入する場合、図7(a)に示すように、中紙の束を糊付け部Bに移動している間、給紙ローラ301により給紙トレイ310上の最上紙から1枚給紙が行われる。給紙された表紙Pcは、搬送ローラ対303、503、504で搬送され、図7(b)に示すように、切換フラッパ521により搬送パスdから搬送パスcに導かれる。
つぎに、上記構成を有する画像形成システムの動作について説明する。
(製本モードの設定)
始めに、製本モード設定の流れを示す。図8は製本モード設定手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、CPU回路部150内のROM152に格納されており、CPU151によって所定のタイミングで実行される。
始めに、製本モード設定の流れを示す。図8は製本モード設定手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、CPU回路部150内のROM152に格納されており、CPU151によって所定のタイミングで実行される。
ユーザは表示部620(図4参照)から製本モードを設定する。図9(a)は表示部620の初期画面を示す図である。この初期画面で、ユーザがソフトキーである「応用モード」キー305を選択すると、CPU151は、応用モードの選択画面を表示部620に表示させる。図9(b)は応用モードの選択画面を示す図である。さらに、この応用モードの選択画面に表示されたメニューの中から、ユーザが「製本」のソフトキー311を選択すると、CPU151は、とじ方向の選択画面を表示部620に表示させる。図9(c)はとじ方向の選択画面を示す図である。そして、このとじ方向の選択画面で、ユーザが、成果物のとじ方向を「右開き」のソフトキー321あるいは「左開き」のソフトキー322のいずれかを選択すると、CPU151は、とじ方向を設定する(ステップS1)。ここで、「右開き」は、本を開いたときに右側のページから左側のページへとページが増えていくとじ方である。一方、「左開き」は、左側のページから右側のページへとページが増えていくとじ方である。
ユーザがとじ方向を選択した後、ユーザが「次へ」のソフトキー323を押下すると、CPU151は、くるみ製本の表紙となる用紙の給紙段を選択するための表紙給紙段選択画面を表示部620に表示させる。図10(a)はくるみ表紙給紙段選択画面を示す図である。ユーザは、表紙の給紙段を、くるみ表紙給紙段選択画面に表示された給紙カセットやインサータの中から選択する。ユーザがインサータ以外の給紙段を選択し、「次へ」のソフトキー331を押下すると、CPU151は、選択された給紙段を表紙給紙段に設定する(ステップS2)。さらに、CPU151は、くるみ製本の中紙となる用紙の給紙段を選択するための中紙給紙段選択画面を表示部620に表示させる。図10(b)は中紙給紙段選択画面を示す図である。ユーザは、中紙給紙段選択画面から、くるみ表紙で包まれる中紙用紙束を給紙する給紙段を選択する。ユーザが中紙給紙段を選択した後、「次へ」のソフトキー341を押下すると、CPU151は、選択された給紙段を中紙給紙段に設定する(ステップS3)。さらに、CPU151は、製本後の仕上がりサイズを選択するための仕上がりサイズ選択画面を表示部620に表示させる。図11(a)は仕上がりサイズ選択画面を示す図である。
ユーザが仕上がりサイズ選択画面から仕上がりサイズを指定した後、「次へ」のソフトキー352を押下すると、CPU151は、指定されたサイズを製本物の仕上がりサイズに設定する(ステップS4)。この仕上がりサイズ選択画面では、ユーザが断裁後のサイズを規定のサイズから選択することにより、サイズは指定される。あるいは、ユーザが「詳細設定」のソフトキー351を押下すると、CPU151は、仕上がりサイズの指定画面を表示部620に表示させる。図11(b)は仕上がりサイズの指定画面を示す図である。この仕上がりサイズの指定画面から、ユーザは任意のサイズを指定する。
さらに、CPU151は、カール補正有無の設定画面を表示部620に表示させる。図12(a)はカール補正有無の設定画面を示す図である。ユーザがカール補正有無の設定画面からカール補正の有無を選択した後、「次へ」のソフトキー371を押下すると、CPU151は、カール補正の有無を設定する(ステップS5)。
本実施形態では、カールを補正するモードとして、「センサを使用してカールを補正するモード」と「マテリアルの種類によってカールを補正するモード」の両方について説明する。なお、これらのモードの設定は、ユーザが操作表示装置600を介して入力することにより、その都度行われてもよいし、あるいは、いずれか一方のモードが選択されるように予め設定しておいてもよい。
始めに、センサを使用してカールを補正するモードを示す。前述したカール補正有無の設定画面(図12(a)参照)において、ユーザは、中紙となる用紙束に対してカール補正を行わない場合、「補正無し」のソフトキー372を選択する。一方、光学センサであるカール検出用センサ585を用いて、束把持時間を算出する場合、ユーザは、「補正有り」のソフトキー373を選択する。
前述したように、ユーザが「次へ」ソフトキー371を押下すると、CPU151は、ステップS5のカール補正の有無の設定を終了し、表紙給紙段がインサータ300のトレイ310であるか否かを判断する(ステップS6)。
また、マテリアルの種類に応じて、カールを補正する場合には、つぎのような処理が行われる。カール補正モードの設定画面(図12(a)参照)において、ユーザは、中紙となる用紙束に対してカール補正をしない場合、「補正無し」を選択する。一方、マテリアルによって束把持時間を算出する場合、「補正有り」を選択する。
CPU151は、ユーザが「補正無し」ソフトキー372を押下したと判断した場合、「次へ」ソフトキー371が押下されると、この設定を終了する。一方、CPU151は、ユーザが「補正有り」ソフトキー373を押下したと判断した場合、「マテリアルモード」としてマテリアル設定画面を表示させる。図12(b)はマテリアル設定画面を示す図である。ユーザが「マテリアルA」ソフトキー381、「マテリアルB」ソフトキー382、「マテリアルC」ソフトキー383、「マテリアルD」ソフトキー384の中から、任意のマテリアルを選択し、「設定」ソフトキー385を押下する。この押下により、CPU151は、再びカール補正モードの設定画面(図12(a)参照)を表示させる。これにより、シートの材質が決定される。このように、CPU151が、操作表示装置600の表示部620にマテリアル設定画面を表示させ、ユーザにより選択されたマテリアルを受け付ける処理は、材質決定手段の一例である。そして、ユーザが「次へ」ソフトキー371を押下すると、CPU151は、この設定を終了し、ステップS6における表紙給紙段がインサートであるか否かの判断処理に移行する。
ステップS6で表紙給紙段でインサータ300がのトレイ310選択されている場合、CPU151は、原稿セット画面を表示部620に表示させる。図13(a)は原稿セット画面を示す図である。ユーザが「設定終了」ソフトキー391を押下すると、CPU151は、中紙の原稿の読み込みを行い(ステップS10)、製本モードの設定を終了する。
一方、ステップS6で表紙給紙段でインサート以外が選択されている場合、CPU151は、ユーザによる原稿読み込みモードの設定画面を表示部620に表示させる(ステップS7)。図13(b)は原稿読込みモードの設定画面を示す図である。ユーザは、この原稿読込みモードの設定画面おいて、くるみ表紙となる用紙に複写すべき原稿と中紙となる用紙に複写すべき原稿が分けられている場合、「表紙モード」を選択する。一方、表紙/裏表紙と中紙の原稿が1つの束になっている場合、ユーザは「標準モード」を選択する。
CPU151は、原稿読み込みモードが標準モードであるか否かを判別する(ステップS8)。ユーザが「標準モード」ソフトキー401を選択し、「次」ソフトキー403を押下した場合、CPU151は、原稿セット画面(図13(a)参照)を表示部620に表示させる。そして、ユーザが「設定終了」ソフトキー391を押下すると、CPU151は、ステップS10で中紙の原稿の読み込みを行い、製本モードの設定を終了する。
一方、ステップS8でユーザが「表紙モード」ソフトキー402を選択し、「次」ソフトキー403を押下した場合、CPU151は、くるみ表紙の原稿読み込み画面を表示部620に表示させる。図14(a)はくるみ表紙の原稿読み込み画面を示す図である。そして、CPU151は、ユーザに対し、くるみ表紙の原稿を原稿給送装置100にセットし、スタートボタンを押下するように促す(ステップS9)。
ユーザが操作表示装置600(図4参照)のスタートボタン602を押下すると、CPU151は、この指令により表紙原稿の読み込みを開始する。そして、CPU151が表紙原稿の読み込みが完了したと判断した場合、CPU151は中紙原稿セット画面を表示部620に表示させる。図14(b)は中紙原稿セット画面を示す図である。ユーザが「設定終了」ソフトキー421を押下すると、CPU151は、ステップS10で中紙の原稿の読み込みを行い、製本モードの設定を終了する。
つぎに、用紙束作成後から糊付け動作が行われるまでの動作について説明する。
(束搬送制御)
用紙積載部Aで用紙束を作成した後、糊付け部Bに搬送する束搬送制御について説明する。図15は製本動作における束搬送制御手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、CPU回路部150内のROM152に格納されており、CPU151によって所定のタイミングで実行される。なお、本実施形態では、本制御を行うCPUは、CPU151であるが、製本装置制御部501内のCPUが実行するようにしてもよい。
用紙積載部Aで用紙束を作成した後、糊付け部Bに搬送する束搬送制御について説明する。図15は製本動作における束搬送制御手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、CPU回路部150内のROM152に格納されており、CPU151によって所定のタイミングで実行される。なお、本実施形態では、本制御を行うCPUは、CPU151であるが、製本装置制御部501内のCPUが実行するようにしてもよい。
CPU151は、画像形成装置10から搬送されてくる中紙となる用紙を搬送ローラ対506、507、508を駆動して搬送する(ステップS21)。CPU151は、搬送ローラ対509を駆動し、用紙積載トレイ520に用紙を搬送して積載する(ステップS22)。CPU151は、中紙となる用紙が全て用紙積載トレイ520に排出されているか否かを判別する(ステップS23)。中紙となる用紙が全て用紙積載トレイ520に排出されていないと判断した場合、CPU151は、ステップS21で再び中紙を搬送し、ステップS22で中紙の積載を行う。
一方、中紙となる用紙が全て用紙積載トレイ520に排出されたと判断した場合、CPU151は、用紙積載トレイ520に積載された用紙束540のカール情報から束把持時間を算出し、算出した束把持時間をRAM153に格納する(ステップS24)。その後、束搬送を開始する。この束把持時間の算出方法の詳細については後述する。なお、ステップS24の処理は時間決定手段の一例である。
CPU151は、搬送グリッパ駆動モータ580を動作させ(ステップS25)、搬送グリッパ526が用紙束540の両脇の中央部分を把持する。図16(a)及び(b)は側方から見た、中紙の用紙束540の搬送グリッパ526による把持動作を示す図である。同図(c)は側方から見た、把持される用紙束の回転動作を示す図である。ステップS25の処理後、CPU151は、図16(b)に示すように、搬送グリッパ移動モータ581を動作させ、搬送グリッパ526を糊付け部Bにおける糊付けグリッパ523の間に移動させる(ステップS26)。このとき、用紙束540の下流端が糊付けグリッパ523の端部(図16(c)の点線d)からはみ出さないようにする。そして、CPU151は、用紙束540が糊付けグリッパ523の間に移動したと判断した場合、糊付けグリッパ駆動モータ582を動作させる(ステップS27)。これにより、糊付けグリッパ523は用紙束540をほぼ全面に亘って両面から把持する。図16(d)は糊付けグリッパ523によって用紙束540が把持された状態を示す図である。
CPU151は、用紙束540が糊付けグリッパ523に把持されたと判断されたことに応じて、搬送グリッパ駆動モータ580を動作させる(ステップS28)。これにより、搬送グリッパ526は用紙束540から離間する。この後、CPU151は、搬送グリッパ移動モータ581を動作させ、搬送グリッパ526を用紙積載部Aへ移動させる。さらに、CPU151は、糊付けグリッパ回転モータ583を動作させる(ステップS29)。これにより、用紙束540は、図16(c)に示すように、糊付けグリッパ523に把持された状態で垂直な方向になるまで回転する。
(束把持時間変更制御)
つづいて、用紙束搬送後から糊付け動作開始までの束把持時間変更制御について説明する。図17は糊付け動作手順を示す図である。CPU151は、ステップS29で、図17(a)のように糊付けグリッパ523に把持された状態で垂直な方向になるまで用紙束540を回転させた後、糊付けグリッパ523の移動を停止し、把持時間のカウントを開始する(ステップS30)。
つづいて、用紙束搬送後から糊付け動作開始までの束把持時間変更制御について説明する。図17は糊付け動作手順を示す図である。CPU151は、ステップS29で、図17(a)のように糊付けグリッパ523に把持された状態で垂直な方向になるまで用紙束540を回転させた後、糊付けグリッパ523の移動を停止し、把持時間のカウントを開始する(ステップS30)。
CPU151は、把持時間がRAM153に格納されている束把持時間を経過するまで待つ(ステップS31)。把持時間が束把持時間を経過したと判断した場合、CPU151は、糊付けグリッパ移動モータ584を動作させ、糊付けグリッパ523を垂直方向に下降させ、図17(b)のように、加圧部材519に用紙束の背表紙となる側面を接触させる(ステップS32)。なお、ステップS31の処理においては、少なくとも束把持時間を経過するまで待てばよいので、それ以上の時間が経過するまで待ってもよいことは勿論である。あるいは、束把持時間は、ステップS24で算出された時間に対し、多少短いあるいは長い時間に設定されてもよい。
CPU151は、糊付けグリッパ駆動モータ582を動作させ、図17(c)のように、糊付けグリッパ523の把持を緩める(ステップS33)。CPU151は、糊付けグリッパ移動モータ584を動作させ、所定位置まで糊付けグリッパ523を上昇させる(ステップS34)。CPU151は、糊付けグリッパ駆動モータ582を動作させ、再び用紙束540に対して把持を行う(ステップS35)。その後、CPU151は、糊付けグリッパ移動モータ584を動作させ、糊付けグリッパ523を上昇させる。そして、CPU151は、糊付けグリッパ523が糊塗布ローラ524の高さを越えるまで待つ(ステップS37)。図17(d)にように、糊付けグリッパ523が糊塗布ローラ524の高さを越えたと判断した場合、CPU151は、糊付けグリッパ移動モータ584を停止させ、糊付けグリッパ523の上昇を停止させる(ステップS38)。この後、CPU151は本処理を終了する。なお、これ以降の、接着剤の塗布等の動作については、本発明と直接関係しないので、その説明を省略する。
つぎに、束把持時間の算出方法を示す。
(束把持時間算出制御)
用紙束540に対して糊付けグリッパ523で把持する時間を決定する束把持時間算出制御について説明する。図18はCPU151によって検出されたカール量と用紙積載トレイ520に積載された用紙束540の積載枚数をもとに、秒単位で算出される束把持時間を示すテーブルである。例えば、検出されたカール量が「11〜20mm」の範囲内であり、積載枚数が「51〜100枚」の範囲内である場合、束把持時間は80秒に決定される。なお、このテーブルは、あらかじめ実測等により求められ、CPU回路部150内のROM152に格納されている。
用紙束540に対して糊付けグリッパ523で把持する時間を決定する束把持時間算出制御について説明する。図18はCPU151によって検出されたカール量と用紙積載トレイ520に積載された用紙束540の積載枚数をもとに、秒単位で算出される束把持時間を示すテーブルである。例えば、検出されたカール量が「11〜20mm」の範囲内であり、積載枚数が「51〜100枚」の範囲内である場合、束把持時間は80秒に決定される。なお、このテーブルは、あらかじめ実測等により求められ、CPU回路部150内のROM152に格納されている。
前述したように、カールを補正するモードとして、「センサを使用してカールを補正するモード」と「マテリアルの種類によってカールを補正するモード」を用いる場合がある。始めに、「センサを使用してカールを補正するモード」の場合を説明する。
製本を行う場合、CPU151は、ユーザが操作表示装置600から設定したカール補正モードをもとに、把持する時間を決定する。図19は図15のステップS24における束把持時間算出手順を示すフローチャートである。
CPU151は、ユーザにより選択されたモードが「補正有り」であるか否かを判別する(ステップS41)。「補正無し」であると判断した場合、CPU151は束把持時間を0秒に算出し、この算出した束把持時間をRAM153に格納する(ステップS42)。この後、CPU151は本処理を終了する。一方、ステップS41でユーザにより選択されたモードが「補正有り」であると判断した場合、CPU151は、用紙積載トレイ520に積載された用紙束540に対し、カール検出用センサ585を用いて、センサから用紙束までの距離を検出する。
図20はカール検出用センサ585を用いてセンサから用紙束までの距離を検出する様子を示す図である。カール検出用センサ585は、発光部と受光部を有する。発光部が用紙積載トレイ520の搬送方向下流側の端部へ向け積載面に対して垂直方向に投光し、受光部はその反射光を受光する。これにより、センサから用紙束までの距離B1が算出される。
CPU151は、トレイからセンサまでの距離A1、算出されたセンサから用紙束までの距離B、用紙の厚さth、および用紙積載トレイ520に積載された用紙枚数mをもとに、数式(1)に従ってカール量Lを算出する(ステップS43)。
L = A1 − B1 −th×m …… (1)
ただし、トレイからセンサまでの距離A1は、用紙積載トレイ520の高さC1より長いものとする。このステップS43の処理は、カール量取得手段として、実際にカール量を測定する測定手段の一例である。
ただし、トレイからセンサまでの距離A1は、用紙積載トレイ520の高さC1より長いものとする。このステップS43の処理は、カール量取得手段として、実際にカール量を測定する測定手段の一例である。
CPU151は、検出したカール量Lと積載枚数mをもとに、前述した束把持時間のテーブル(図18参照)から束把持時間を算出し、この算出した束把持時間をRAM153に格納する(ステップS42)。この後、CPU151は本処理を終了する。
つぎに、「マテリアルの種類によってカールを補正するモード」の場合を示す。図21(a)はマテリアルをもとに算出されるカール量を示すテーブルである。例えば、使用した用紙の材質がマテリアルCである場合、その材質を有するシートのカール量は15mmに決定される。なお、このテーブルは、あらかじめ実測等により求められ、CPU回路部150内のROM152に格納されている。このカール量のテーブルを用いて束把持時間を算出する処理は、図19に示す処理と同様である。
すなわち、CPU151は、ステップS41で、ユーザにより選択されたモードが「補正有り」と判断した場合、ステップS43で、マテリアル設定画面(図12(b)参照)でユーザが指定したマテリアルのカール量を図21のテーブルからを検出する。そして、CPU151は、ステップS44で、検出したカール量と積載枚数をもとに、束把持時間テーブル(図18参照)から束把持時間を算出し、この算出した束把持時間をRAM153に格納する。
このように、本実施形態のシート処理装置は、製本処理で束搬送を行う際に、金属板である糊付けグリッパによりカールしている用紙束を全面に亘って両面から把持することで用紙束のカール補正を行っている。従って、従来のように専用のカール補正装置を別途設けることなくカール補正を行うことが出来る。そして、用紙束の束把持時間を用紙束のカールの度合いによって変更することで、押さえつけられる力と金属板による冷却効果で、用紙束のカール量を軽減することができる。また、用紙束の量(積載枚数)を考慮してカール量を軽減することができる。
さらに、カール量が軽減されたことで、糊付け製本装置では、糊付け側面に塗布する面積が増え、糊付け品位が向上する。また、完成した製本束のカール量が軽減され、製本束の品位が向上する。
また、カール検出用センサを用いてセンサから用紙束までの距離を検出し、実際にカール量を測定するので、正確にカール量を取得することができる。また、シートの材質とシート束の量に基づいて、束把持時間を決定する場合、簡便な方法でシート束のカール量を軽減することができる。
また、束把持時間の経過後、用紙束に対して接着剤を塗布するので、糊付け製本装置では、カール量が軽減されて糊付け側面に塗布する面積が増える。これにより、糊付け品位が向上する。また、テーブルを用いることで、束把持時間を簡単に決定することができる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
例えば、上記実施形態では、糊付け製本装置は、カール補正を行う場合、カール検出センサを用いてカール量を実際に測定して束把持時間を算出する機能と、シートの材質とシート束の量から束把持時間を算出する機能との両方を搭載する。しかし、どちらか一方の機能だけが搭載されたシート処理装置であってもよいことは勿論である。例えば、シートの材質とシート束の量から束把持時間を算出する機能だけが搭載されたシート処理装置である場合、カール検出用センサを設けることなく、カール量の取得が容易であり、コストの上昇を抑えることができる。
また、上記実施形態では、図21(a)に示すテーブル(第1のテーブル)と図18に示すテーブル(第2のテーブル)とは別々に用意されていたが、これらのテーブルは1つにまとめたテーブル構成であってもよい。図21(b)はマテリアルと用紙束の量(積載枚数)と束把持時間との関係を示すテーブルである。例えば、使用する用紙の材質がマテリアルCであって、積載枚数が「51〜100枚」の範囲内である場合、束把持時間は80秒に決定される。このように、マテリアルと用紙束の量(積載枚数)と束把持時間との関係を示すデータを記憶しておき、マテリアルと用紙束の量を入力とし、束把持時間を出力するテーブル構成であってもよい。
また、上記実施形態では、センサによりシート束のカール量を検出する場合と、マテリアルの種類に応じたシートのカール量を検出する場合とを、ユーザがその都度、操作表示装置600から選択可能に入力できるようにしてもよい。具体的に、図19のステップS41で「カール補正有り」のモードである場合、CPU151は、操作表示装置600から入力されたカール量の検出方法を選択するステップ処理をステップS43の前に設ける。そして、CPU151は、選択されたカール量の検出方法に従って、ステップS43でカール量を検出するようにしてもよい。
10 画像形成装置
150 CPU回路部
500 糊付け製本装置
520 用紙積載トレイ
523 糊付けグリッパ
540 用紙束
585 カール検出用センサ
150 CPU回路部
500 糊付け製本装置
520 用紙積載トレイ
523 糊付けグリッパ
540 用紙束
585 カール検出用センサ
Claims (12)
- 複数のシートからなるシート束に製本処理を行うシート処理装置において、
前記シート束を把持部材で把持する束把持手段と、
前記シート束のカール量を取得するカール量取得手段と、
前記カール量取得手段により取得されたカール量に基づいて、前記シート束が把持される束把持時間を決定する時間決定手段とを備え、
前記束把持手段は、前記時間決定手段によって決定された束把持時間、前記シート束を把持することを特徴とするシート処理装置。 - 前記カール量取得手段は、前記シート束のカール量を測定する測定手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
- 前記時間決定手段は、前記カール量取得手段により取得されたカール量と前記シート束の量に基づいて、前記束把持時間を決定することを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
- 複数のシートからなるシート束に製本処理を行うシート処理装置において、
前記シート束を把持部材で把持する束把持手段と、
前記シートの材質を決定する材質決定手段と、
前記材質決定手段によって決定された材質と前記シート束の量に基づいて、前記シート束が把持される束把持時間を決定する時間決定手段とを備え、
前記束把持手段は、前記時間決定手段によって決定された束把持時間、前記シート束を把持することを特徴とするシート処理装置。 - 前記材質を有するシートのカール量を取得するカール量取得手段を備え、
前記時間決定手段は、前記カール量取得手段により取得されたカール量と前記シート束の量に基づいて、前記シート束が把持される束把持時間を決定することを特徴とする請求項4記載のシート処理装置。 - 画像形成装置から排出されたシートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送されたシートを集積して前記シート束とする集積手段と、
前記集積手段から前記束把持手段に前記シート束を搬送する束搬送手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシート処理装置。 - 前記シート束に対して接着剤を塗布する塗布手段を備え、
前記塗布手段は、前記時間決定手段によって決定された束把持時間の経過後、前記シート束に対して接着剤を塗布することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシート処理装置。 - 前記時間決定手段は、前記シートの材質と前記シート束の量と前記束把持時間との関係を示すデータを記憶したテーブルを有し、前記テーブルを用いて前記束把持時間を決定することを特徴とする請求項4記載のシート処理装置。
- 前記テーブルは、前記シートの材質とカール量との関係を示すデータを記憶した第1のテーブルと、前記カール量と前記シート束の量と前記束把持時間との関係を示すデータを記憶した第2のテーブルとからなることを特徴とする請求項8記載のシート処理装置。
- 前記把持部材は、前記シート束を両面から把持する金属板であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のシート処理装置。
- 複数のシートからなるシート束を把持部材で把持し、製本処理を行うシート処理装置のカール補正方法において、
前記シート束のカール量を取得するカール量取得ステップと、
前記カール量取得ステップで取得されたカール量に基づいて、前記把持部材で前記シート束が把持される束把持時間を決定する時間決定ステップと、
前記時間決定ステップで決定された束把持時間、前記シート束を前記把持部材で把持する束把持ステップとを有することを特徴とするシート処理装置のカール補正方法。 - 複数のシートからなるシート束を把持部材で把持し、製本処理を行うシート処理装置のカール補正方法において、
前記シートの材質を決定する材質決定ステップと、
前記材質決定ステップで決定された材質と前記シートの束であるシート束の量に基づいて、前記把持部材で前記シート束が把持される束把持時間を決定する時間決定ステップと、
前記時間決定ステップで決定された束把持時間、前記シート束を前記把持部材で把持する束把持ステップとを有することを特徴とするシート処理装置のカール補正方法。
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