JP2011025464A - トグル式型締装置の型厚調整方法 - Google Patents

トグル式型締装置の型厚調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 各種金型に対して精度の高い型厚調整を行うとともに、型厚調整モータにおける小型化,省エネルギ化及び低コスト化を図る。
【解決手段】 型締モータ4を駆動制御してトグルリンク機構5のクロスヘッド5hを金型閉鎖位置Xsよりも型開側の位置となる予め設定した予備位置Xrまで移動させる第一工程T1と、第一工程T1の終了後、型厚調整モータ2を駆動制御して金型Cが閉じる型閉位置Xcまで圧受盤3を前進移動させる第二工程T2と、第二工程T2の終了後、型締モータ4を駆動制御してクロスヘッド5hを前進移動させるとともに、型締モータ4のトルク制限を行うことにより金型Cを加圧し、かつ型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を移動させつつクロスヘッド5hを金型閉鎖位置Xsまで移動させる第三工程T3と、第三工程T3の終了後、所定の型締力に対応する金型Cの締め代Lpを設定する第四工程T4とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、型厚調整モータを駆動制御することにより圧受盤を所定の位置へ移動させて型厚調整を行う際に用いて好適なトグル式型締装置の型厚調整方法に関する。
一般に、射出成形機に備える金型を型締するトグル式型締装置は、可動型を支持する可動盤と圧受盤に支持される駆動部により進退移動するクロスヘッド間をトグルリンク機構により連結し、クロスヘッドの加圧力を増圧して可動盤に伝達する機能を有しており、トグルリンク機構がほぼ伸長しきった状態におけるタイバーの伸びに基づいて所定の型締力が発生する。このため、金型を交換した際には、所定の型締力が発生するように圧受盤の位置を設定する必要があり、通常、圧受盤の位置は、型厚調整装置により自動で設定される。
従来、この種の型厚調整装置を用いた型厚調整方法としては、既に本出願人が提案した特許文献1で開示される射出成形機の型厚調整方法が知られている。この型厚調整方法は、圧受盤を所定の位置へ移動させて型厚調整を行うに際し、トグルリンク機構を伸長させた状態で圧受盤を後退位置から高速となる第一速度で前進させ、圧受盤が金型閉鎖位置に達したなら所定の距離だけ後退させる第一工程と、この第一工程後、圧受盤を低速となる第二速度で前進させ、金型閉鎖位置に達したならトグルリンク機構を屈曲させて所定の距離だけ型開きを行うとともに、この後、目標の型締力を得る締め代分に相当する距離だけ圧受盤を前進させる第二工程と、この第二工程後、圧受盤を所定の距離(補正距離)だけ後退させて補正を行う第三工程とを設けたものであり、作業工数の削減及び生産効率の向上を図れるとともに、十分な正確性及び安定性を確保できる利点がある。
特開2007−98832号公報
しかし、上述した特許文献1で開示される型厚調整方法をはじめ、トグル式型締装置における従来の型厚調整方法は、次のような解決すべき課題も存在した。
第一に、型厚調整モータは、圧受盤を所定の位置まで低速で移動させることができればその機能を果たせるため、通常、コスト面や省スペース性を考慮してパワーの小さい比較的小型のモータを使用する場合が多い。したがって、固定型と可動型間にスプリングが介在するなどの特殊な金型の場合や金型構造から取付上の機差が生じやすく固定型と可動型間の平行度を確保しにくい金型の場合等では、金型を閉鎖させた際に正規の金型閉鎖位置まで達せず、型厚調整時の誤差要因になる虞れがあるなど、型厚調整モータが小型故の問題が生じる。しかも、この問題は型厚調整モータが小型化するほど大きくなるため、型厚調整モータの小型化,省エネルギ化及び低コスト化を図るにも限界があった。
第二に、型厚調整モータは、成形工程の工程内においてサーボ制御等により正確な位置制御が行われるわけではなく、一時的に使用する調整用のモータとして機能するため、締め代を設定する際の位置制御などはオープンループ制御により行われる場合が多い。したがって、重量の大きい金型が取付けられた場合等においては調整時(移動時)にイナーシャが大きくなり、調整位置の精度が確保されない虞れもある。結局、成形品に高い品質や精度が要求される場合には無視できないトラブル要因となる。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決したトグル式型締装置の型厚調整方法の提供を目的とするものである。
本発明に係るトグル式型締装置Mcの型厚調整方法は、上述した課題を解決するため、型厚調整モータ2を駆動制御することにより圧受盤3を所定の位置へ移動させて型厚調整を行うに際し、型締モータ4を駆動制御してトグルリンク機構5のクロスヘッド5hを金型閉鎖位置Xsよりも型開側の位置となる予め設定した予備位置Xrまで移動させる第一工程T1と、この第一工程T1の終了後、型厚調整モータ2を駆動制御して金型Cが閉じる型閉位置Xcまで圧受盤3を前進移動させる第二工程T2と、この第二工程T2の終了後、型締モータ4を駆動制御してクロスヘッド5hを前進移動させるとともに、型締モータ4のトルク制限を行うことにより金型Cを加圧し、かつ型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を移動させつつクロスヘッド5hを金型閉鎖位置Xsまで移動させる第三工程T3と、この第三工程T3の終了後、所定の型締力に対応する金型Cの締め代Lpを設定する第四工程T4とを備えることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、型厚調整モータ2には、減速ギア機構を内蔵するギアードモータ2sを用いることができる。また、型厚調整モータ2の駆動により移動させる圧受盤3の位置は、オープンループ制御により位置制御することができる。さらに、圧受盤3を後退移動させる速度は、当該圧受盤3を前進移動させる速度よりも高速に設定することができる。一方、第一工程T1では、型締モータ4の駆動制御によっても予備位置Xrに移動させることができないときに型厚調整モータ2により圧受盤3を移動させることができる。また、第三工程T3では、型締モータ4のトルク制限を行うに際し、高圧型締時の3〜20〔%〕で行うことができる。他方、第四工程T4では、第三工程T3の終了後、型締モータ4を駆動制御して可動盤13を所定の距離Lrだけ後退させ、この後、型厚調整モータ2を駆動制御して予め設定した締め代Lp分だけ圧受盤3を前進移動させることができる。さらに、第四工程T4では、圧受盤3の位置を型厚調整モータ2に付設したロータリエンコーダ2eにより検出し、圧受盤3の位置が締め代Lp分に対応する締め代設定位置Xpになるまで、型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を前進移動又は後退移動させることができる。また、型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を前進移動又は後退移動させる際には、型締モータ4を同時に駆動制御して金型Cにおける可動型を後退移動又は前進移動させ、金型Cにおける可動型と固定型の相対位置を一定に制御することができる。なお、締め代Lp分に対応する締め代設定位置Xpに対しては所定の許容範囲Xp±zpを設定することが望ましい。
このような手法による本発明に係るトグル式型締装置Mcの型厚調整方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 型厚調整を行う際に型締モータ4及びトグルリンク機構5を含む型締系の駆動力を利用して型閉を行うようにしたため、型厚調整モータ2にパワーの小さい比較的小型のモータを使用した場合であっても、固定型と可動型間にスプリングが介在するなどの特殊な金型或いは金型構造から取付上の機差が生じやすく固定型と可動型間の平行度を確保しにくい金型等に対する型厚調整時の誤差要因を排除できる。これにより、特殊な金型を含む各種構造の金型Cや様々な状態の金型Cに対しても精度の高い型厚調整を行うことができる。
(2) 型締系の駆動力を利用して型閉を行うことにより型厚調整時の誤差要因を排除するようにしたため、結果的に、型厚調整モータ2における更なる、小型化,省エネルギ化及び低コスト化を図ることができる。特に、好適な態様により、型厚調整モータ2に、減速ギア機構を内蔵するギアードモータ2sを用いれば、小型化,省エネルギ化及び低コスト化を図る観点からより大きなパフォーマンスを得ることができる。
(3) 好適な態様により、型厚調整モータ2の駆動により移動させる圧受盤3の位置を、オープンループ制御により位置制御すれば、型厚調整モータ2を含む型厚調整に係わる制御系の簡易化を図れるため、更なる小型化及び低コスト化に寄与できる。
(4) 好適な態様により、圧受盤3を後退移動させる速度を、当該圧受盤3を前進移動させる速度よりも高速に設定すれば、位置制御を行うに際し、前進移動時には低速による正確な位置制御が可能になるとともに、前進し過ぎた場合には、高速による後退移動により速やかに戻すことが可能になるため、位置制御時における全体の時間短縮を図ることができる。
(5) 好適な態様により、第一工程T1において、型締モータ4の駆動制御によっても予備位置Xrに移動させることができないときに型厚調整モータ2により圧受盤3を移動させるようにすれば、予備位置Xrへ確実に移動できるため、型厚調整の自動化を容易かつ確実に実現できる。
(6) 好適な態様により、第三工程T3において、型締モータ4のトルク制限を行うに際し、高圧型締時の3〜20〔%〕で行うようにすれば、金型Cに対する過大圧力の無用な印加を回避し、同時に、固定型と可動型間にスプリングが介在するなどの特殊な金型等に対する型厚調整時の誤差要因を有効に排除することができる。
(7) 好適な態様により、第四工程T4において、型締モータ4を駆動制御して可動盤13を所定の距離Lrだけ後退させ、この後、型厚調整モータ2を駆動制御して予め設定した締め代Lp分だけ圧受盤3を前進移動させるようにすれば、所定の型締力を発生させるための締め代Lpを容易かつ確実に設定することができる。
(8) 好適な態様により、圧受盤3の位置を型厚調整モータ2に付設したロータリエンコーダ2eにより検出し、圧受盤3の位置が締め代Lp分に対応する締め代設定位置Xpになるまで、型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を前進移動又は後退移動させるようにすれば、オープンループ制御により位置制御を行う場合であっても、調整時(移動時)にイナーシャが大きくなる重量の大きい金型Cが取付けられた場合等における位置精度を確保でき、成形品の高品質化及び高精度化に寄与できる。
(9) 好適な態様により、型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を前進移動又は後退移動させる際に、型締モータ4を同時に駆動制御して金型Cにおける可動型を後退移動又は前進移動させ、金型Cにおける可動型と固定型の相対位置を一定に制御するようにすれば、金型Cの落下防止を図れるなど、より安全性を高めることができる。
(10) 好適な態様により、第四工程T4において、締め代Lp分に対応する締め代設定位置Xpを所定の許容範囲Xp±zpにより設定するようにすれば、目標位置まで速やかに移動させることができるため、型厚調整の時間短縮及び安定化に寄与できる。
本発明の好適実施形態に係る型厚調整方法の前段における処理手順を示すフローチャート、 同型厚調整方法の後段における処理手順を示すフローチャート、 同型厚調整方法を実施できるトグル式型締装置の平面図、 同トグル式型締装置に備える型厚調整装置の主要部を示す側面構成図、 同型厚調整装置の主要部を示す背面構成図、 同型厚調整方法により型厚調整を行う際の処理工程を順を追って示す処理工程説明図、 同型厚調整方法により型厚調整を行う際の他の処理工程を順を追って示す処理工程説明図、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る型厚調整方法を実施できるトグル式型締装置Mcの構成について、図3〜図5を参照して説明する。
図3中、Mで示す射出成形機は、トグル式型締装置Mcと射出装置Miを備える。トグル式型締装置Mcは、離間して配した固定盤21と圧受盤3を備え、固定盤21は不図示の機台上に固定されるとともに、圧受盤3は当該機台上に進退移動可能に支持される。また、固定盤21と圧受盤3間には、四本のタイバー22…を架設する。この場合、各タイバー22…の前端は、固定盤21に固定するとともに、各タイバー22…の後端は、圧受盤3に対して挿通させる。
一方、タイバー22…には、可動盤13をスライド自在に装填する。この可動盤13は可動型Cmを支持するとともに、固定盤21は固定型Ccを支持し、可動型Cmと固定型Ccは金型Cを構成する。さらに、圧受盤3と可動盤13間にはトグルリンク機構5を配設する。トグルリンク機構5は、圧受盤3に軸支した一対の第一リンク5a,5aと、可動盤13に軸支した一対の出力リンク5c,5cと、第一リンク5a,5aと出力リンク5c,5cの支軸に結合した一対の第二リンク5b,5bを有し、この第二リンク5b,5bはクロスヘッド5hに軸支する。
また、圧受盤3とクロスヘッド5h間には型締用駆動部25を配設する。型締用駆動部25は、圧受盤3に回動自在に支持されたボールねじ部26と、このボールねじ部26に螺合し、かつクロスヘッド5hに一体に設けたボールナット部27を有するボールねじ機構28を備えるとともに、ボールねじ部26を回転駆動する回転駆動機構部29を備える。回転駆動機構部29は、サーボモータ4sを用いた型締モータ4と、この型締モータ4に付設して当該型締モータ4の回転数を検出するロータリエンコーダ4eと、型締モータ4のシャフトに取付けた駆動ギア32と、ボールねじ部26に取付けた被動ギア33と、この駆動ギア32と被動ギア33間に架け渡したタイミングベルト34を備えている。この場合、ロータリエンコーダ4eには、インクリメンタルエンコーダを利用し、基準位置に対するエンコーダパルスの発生数により絶対位置の検出を行うことができる。なお、ロータリエンコーダ4eには絶対位置を検出するアブソリュートタイプを用いてもよい。
これにより、型締モータ4を作動させれば、駆動ギア32が回転し、駆動ギア32の回転は、タイミングベルト34を介して被動ギア33に伝達され、ボールねじ部26が回転することによりボールナット部27が進退移動する。この結果、ボールナット部27と一体のクロスヘッド5hが進退移動し、トグルリンク機構5が屈曲又は伸長し、可動盤13が型開方向(後退方向)又は型閉方向(前進方向)へ進退移動する。
他方、圧受盤3には型厚調整装置1を付設する。型厚調整装置1は、四本のタイバー22…の後端側にねじ部36…を形成し、各ねじ部36…にそれぞれ調整ナット37…を螺合してなるねじ機構38…を備える。この場合、調整ナット37…は圧受盤3に対するストッパを兼ねている。これにより、各調整ナット37…を回転させれば、ねじ部36…に対して相対変位するため、圧受盤3を進退移動させることができる。
さらに、圧受盤3の側面には、圧受盤3を移動させる駆動源となる型厚調整モータ2を構成するギアードモータ2sを取付ける。ギアードモータ2sは、モータ本体部41を備え、このモータ本体部41は、後半部に設けた誘導モータによるモータ部と、前半部に設けることにより当該モータ部の回転が入力する減速ギア機構とを備え、モータ本体部41の前端面には、減速ギア機構の回転が出力する出力シャフト42が突出する。他方、モータ本体部41の後端面からはモータ部におけるモータシャフトが突出し、このモータシャフトに対して位置をロックし又はロック解除するモータブレーキ部43及びモータシャフトの回転数を検出するロータリエンコーダ2eを付設する。このように、型厚調整モータ2に、減速ギア機構を内蔵するギアードモータ2sを用いれば、本実施形態に係る型厚調整方法を実施することにより、全体の小型化,省エネルギ化及び低コスト化を図る観点からより大きなパフォーマンスを得ることができる。
また、ロータリエンコーダ2eは、インクリメンタルエンコーダを利用し、基準位置に対するエンコーダパルスの発生数により絶対位置の検出を行うことができる。なお、ロータリエンコーダ2eには絶対位置を検出するアブソリュートタイプを用いてもよい。このように構成するロータリエンコーダ2eとモータブレーキ部43は、モータ本体部41に対して一体に組付けるため、エンコーダ付サーボモータと同様に全体の小型コンパクト化に寄与できる利点がある。さらに、型厚調整モータ2に対しては、後述する成形機コントローラ61によりオープンループ制御が行われる。したがって、目標位置に対する位置制御は、オープンループ制御となり、目標位置に到達したなら型厚調整モータ2を停止させる制御が行われる。このような制御系を構成することにより、型厚調整モータ2を含む型厚調整に係わる制御系の簡易化を図れるため、更なる小型化及び低コスト化に寄与できる利点がある。
一方、図4及び図5に示すように、出力シャフト42の前端側には、駆動ギア51を取付けるとともに、各調整ナット37…には、それぞれスモールギア52…を一体に取付ける。この場合、各調整ナット37…とスモールギア52…はそれぞれ同軸上に位置する。また、各スモールギア52…及び駆動ギア51に噛合するラージギア53を配設する。ラージギア53は、リング形に形成し、内周面に沿って設けたレール部が圧受盤3に取付けた四つの支持ローラ54…により支持される。即ち、各スモールギア52…は、正方形の四隅位置にそれぞれ配され、かつラージギア53は各スモールギア52…に囲まれる位置に配されるため、各スモールギア52…はラージギア53に対して同時に噛合する。
よって、型厚調整モータ2(ギアードモータ2s)を作動させれば、駆動ギア51の回転によりラージギア53が回転するとともに、このラージギア53の回転により各スモールギア52…が同時に回転する。そして、各スモールギア52…と一体に回転する各調整ナット37…がタイバー22…のねじ部36…に沿って進退移動するため、圧受盤3も進退移動し、その前後方向位置が調整される。また、61は、成形機コントローラであり、型締モータ4,ロータリエンコーダ4e,型厚調整モータ2,モータブレーキ部43及びロータリエンコーダ2eを接続する。
次に、このような型厚調整装置1を用いた本実施形態に係る型厚調整方法について、図1〜図7を参照して具体的に説明する。
図1及び図2は、型厚調整方法の処理手順を示すフローチャートであり、図1は型厚調整前工程Sfを示すとともに、図2は型厚調整後工程Srを示している。なお、型厚調整は、通常、金型Cを交換した際に行われるとともに、型厚調整方法に基づく一連の動作及び処理は自動で行われる。このため、同型厚調整方法を実行するシーケンスプログラムが成形機コントローラ61に格納されており、このシーケンスプログラムに従って型締モータ4及び型厚調整モータ2等の動作がシーケンス制御されるとともに、各種処理が実行される。なお、成形機コントローラ61には、予め、予備位置Xr等の各種の設定値が設定されるが、各設定値については、以下に記載する具体的な処理手順の中で説明する。
まず、型厚調整前工程Sfについて、図1に示すフローチャートに従って説明する。最初に、型締モータ4を駆動制御してトグルリンク機構5のクロスヘッド5hを金型閉鎖位置Xsよりも型開側の位置となる予め設定した予備位置Xrまで移動させる第一工程T1を実行する。この場合、金型閉鎖位置Xsは、後述する締め代Lpを設定する前における正規の型厚読込位置となる。
第一工程T1では、工程の開始により、成形機コントローラ61は、型締モータ4(サーボモータ4s)に付設したロータリエンコーダ4eから得るエンコーダパルスの発生数によりトグルリンク機構5におけるクロスヘッド5hの位置を絶対位置として検出する。これにより検出位置Xdが得られる。したがって、成形機コントローラ61には、予め、金型閉鎖位置Xsよりも型開側の位置となる予備位置Xrが設定される。この場合、金型閉鎖位置Xsは、通常、トグルリンク機構5が最伸長した際におけるクロスヘッド5hの位置又はこの位置よりもやや手前の位置となるため、予備位置Xrはこの金型閉鎖位置Xsから型開方向へ5〜15〔mm〕程度離間した位置に設定することが望ましい。
初期段階におけるクロスヘッド5hは、型開側或いは型閉側の何処の位置にあるかは不明であるため、成形機コントローラ61は、最初に検出位置Xdと予備位置Xrを比較してクロスヘッド5hの位置を判断する(ステップS1)。この際、検出位置Xdと予備位置Xrが一致し、Xd=Xrの状態にあれば、クロスヘッド5hを移動させる必要はないが、検出位置Xdが予備位置Xrよりも大きい状態、即ち、検出位置Xdが予備位置Xrよりも型開側にあり、Xd>Xrの状態にあれば、トグルリンク機構5は、より屈曲した状態にあるため、型締モータ4を駆動制御し、クロスヘッド5hを前進移動させることにより検出位置Xdを予備位置Xrに一致させる(ステップS2,S3)。図6(a),(b)は第一工程T1の状態を示している。同図(a)は、初期状態であり、検出位置Xdは予備位置Xrよりも型開側にある。したがって、最初にこの状態のクロスヘッド5hの位置が検出位置Xdとして検出される。同図(b)は、トグルリンク機構5を伸長させることによりクロスヘッド5hを前進移動、即ち、図中、矢印Ffc方向へ移動させ、検出位置Xdを予備位置Xrに一致させた状態を示している。
一方、最初に検出位置Xdと予備位置Xrを比較した際に、検出位置Xdが予備位置Xrよりも小さい状態、即ち、検出位置Xdが予備位置Xrよりも型閉側にあり、Xd<Xrの状態にあれば、トグルリンク機構5は、より伸長した状態にあるため、型締モータ4を駆動制御し、クロスヘッド5hを後退移動させることにより検出位置Xdを予備位置Xrに一致させる(ステップS4,S5)。
なお、型締モータ4の駆動制御によっても予備位置Xrに移動させることができないときは、必要により型厚調整モータ2を駆動制御し、圧受盤3を後退移動又は前進移動させることにより、検出位置Xdが予備位置Xrに一致するまでトグルリンク機構5を伸長又は屈曲させる。このように、型締モータ4の駆動制御によっても予備位置Xrに移動させることができないときに型厚調整モータ2により圧受盤3を移動させるようにすれば、予備位置Xrへ確実に移動させることができるため、型厚調整の自動化を容易かつ確実に実現可能となる。そして、最終的に、検出位置Xdと予備位置Xrが一致し、Xd=Xrの状態になれば、第一工程T1は終了する。
第一工程T1が終了したなら、型厚調整モータ2を駆動制御して金型Cが閉じる型閉位置Xcまで圧受盤3を前進移動させる第二工程T2を実行する。なお、本実施形態では、型厚調整モータ2を駆動制御して金型Cが閉じる位置を型閉位置Xcとし、型締モータ4を駆動制御して金型Cが閉じる位置を金型閉鎖位置Xsとして使い分けている。
第二工程T2では、型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を前進移動させる(ステップS6)。この際、圧受盤3が予め設定したLa〔mm〕以上前進する場合には、可動型Cmが固定型Ccに接触して停止するまでそのまま前進移動させる(ステップS7)。この場合、停止位置が型閉位置Xcとなり、停止位置では型厚調整モータ2の作動を停止制御する。なお、La〔mm〕は、1〔mm〕前後に選定することが望ましい。図6(c)が第二工程T2の状態であり、第一工程T1の終了後、圧受盤3が矢印Fff方向へLa〔mm〕以上前進するとともに、可動型Cmが固定型Ccに接触した型閉位置Xcに停止した状態を示している。
これに対して、圧受盤3を前進移動させた際に、La〔mm〕に到達する手前で可動型Cmが固定型Ccに接触して停止した場合には次の制御を行う。即ち、この場合、停止したなら型締モータ4を駆動制御して可動型Cmを若干後退移動させ、この後、型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を予め設定したLb〔mm〕後退移動させる(ステップS7,S8)。なお、Lb〔mm〕は、数〔mm〕程度に選定することが望ましい。また、型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を後退移動させる際の速度は、圧受盤3を前進移動させる速度よりも高速に設定し、型厚調整全体の時間短縮を図ることが望ましい。そして、再度、型締モータ4を駆動制御してトグルリンク機構5を伸長させ、検出位置Xdが予備位置Xrに一致するまでクロスヘッド5hを前進移動させる(ステップS2,S3)。圧受盤3をLb〔mm〕後退させる理由は、圧受盤3の前進がLa〔mm〕に満たない場合、バックラッシュや機構の撓み等によって型締力が無用に増加してしまう弊害を回避するためである。以上の処理により、可動型Cmが固定型Ccに接触して型閉位置Xcに停止したなら第二工程T2が終了する。
第二工程T2が終了したなら、型締モータ4を駆動制御してクロスヘッド5hを前進移動させるとともに、型締モータ4のトルク制限を行うことにより金型Cを加圧し、かつ型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を移動させつつクロスヘッド5hを金型閉鎖位置Xsまで移動させる第三工程T3を実行する。
第三工程T3では、まず、型締モータ4を駆動制御してトグルリンク機構5を伸長させるとともに、可動型Cmが固定型Cmに接触したなら、型締モータ4のトルク制限を行うことにより金型Cを加圧する(ステップS9)。したがって、成形機コントローラ61には、予め、トルク制限の度合を設定する。具体的には、制限されるトルクが高圧型締時の3〜20〔%〕になるように設定することが望ましい。これにより、金型Cに対する過大圧力の無用な印加を回避し、同時に、固定型と可動型間にスプリングが介在するなどの特殊な金型或いは金型構造から取付上の機差が生じやすく固定型と可動型間の平行度を確保しにくい金型等に対する型厚調整時の誤差要因を有効に排除することができる。
そして、この状態において成形機コントローラ61は、ロータリエンコーダ4eから得るエンコーダパルスの発生数によりクロスヘッド5hの位置を絶対位置として検出する。これにより、検出位置Xdを得ることができる。一方、成形機コントローラ61には、予め、金型閉鎖位置Xsが設定されているため、成形機コントローラ61は、型締モータ4がトルク制限されている状態でのクロスヘッド5hの検出位置Xdが金型閉鎖位置Xsに一致するか否かを判定する(ステップS10)。この際、検出位置Xdが金型閉鎖位置Xsに一致し、Xd=Xsの状態にあれば、圧受盤3を、目的とする型厚読込位置に調整したことになる。
これに対して、検出位置Xdが金型閉鎖位置Xsよりも大きい状態、即ち、Xd>Xsの状態にあれば、トグルリンク機構5は、より屈曲した状態にあるため、圧受盤3を後退させる必要がある。したがって、この場合には、型締モータ4を駆動制御して可動型Cmを若干後退移動させた後、型厚調整モータ2を駆動制御し、検出位置Xdが金型閉鎖位置Xsに一致するまで圧受盤3を後退移動させる(ステップS11,S12,S13)。後退移動させる距離は、検出位置Xdと金型閉鎖位置Xsの偏差を考慮した距離であってもよいし、予め設定した一定距離であってもよい。一定距離を設定した場合には複数回繰り返される場合がある。なお、型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を後退移動させる際の速度は、圧受盤3を前進移動させる速度よりも高速に設定し、型厚調整全体の時間短縮を図ることが望ましい。
他方、検出位置Xdが金型閉鎖位置Xsよりも小さい状態、即ち、Xd<Xsの状態にあれば、トグルリンク機構5は、より伸長した状態にあるため、圧受盤3を前進させる必要がある。したがって、この場合には、型締モータ4を駆動制御して可動型Cmを若干後退移動させた後、型厚調整モータ2を駆動制御し、検出位置Xdが金型閉鎖位置Xsに一致するまで圧受盤3を前進移動させる(ステップS14,S15,S16)。図7(a)が第三工程T3の状態であり、第二工程T2の終了後、クロスヘッド5hを矢印Ffc方向へ若干前進移動させ、クロスヘッド5hの位置(検出位置Xd)を金型閉鎖位置Xsまで移動させるとともに、トルク制限された型締モータ4により発生する加圧力Pmにより金型Cを加圧する状態を示している。
なお、この場合、金型閉鎖位置Xsは、所定の許容範囲Xs±zsにより設定することが望ましい。したがって、Xs±zsの範囲を実質的な金型閉鎖位置Xsとして設定する。このような設定を行えば、目標位置まで速やかに移動させることができるため、型厚調整の時間短縮及び安定化に寄与できる利点がある。
以上、図1のフローチャートにより説明した工程が型厚調整前工程Sfとなる。続いて型厚調整後工程Srを行う。以下、型厚調整後工程Srについて、図2に示すフローチャートに従って説明する。第三工程T3が終了したなら、所定の型締力に対応する金型Cの締め代Lpを設定する第四工程T4を実行する。
第四工程T4では、まず、型締モータ4を駆動制御し、クロスヘッド5hを後退移動させることにより可動型Cmを所定の距離Lrだけ後退させて僅かな型開きを行う(ステップS17)。この場合、距離Lrは、後述する締め代Lp分を設定するための距離であり、少なくとも当該締め代Lp分を確保できる距離を選定する。距離Lrとしては、5〔mm〕前後に設定することが望ましい。次いで、締め代Lpの設定を行う。したがって、成形機コントローラ61には、予め、目標とする型締力を発生させる締め代Lpが設定される。締め代Lpを設けるに際しては、型厚調整モータ2を駆動制御することにより、設定された締め代Lp分だけ圧受盤3を前進移動させる。この際、型厚調整モータ2を駆動制御することにより、圧受盤3を前進移動させるとともに、同時に、型締モータ4を駆動制御して可動盤13を後退移動させ、金型Cにおける可動型Cmと固定型Ccの相対位置が一定になるように制御する。これにより、金型Cの落下防止を図れるなど、より安全性を高めることができる。そして、締め代Lpに対応する締め代設定位置Xpに到達したなら型厚調整モータ2の動作を停止させる制御を行う(ステップS18,S19)。図7(b),(c)は第四工程T4の状態であり、同図(b)は、クロスヘッド5hを矢印Ffo方向へ後退させ、さらに、可動型Cmを所定の距離Lrだけ後退させた状態を示すとともに、同図(c)は、圧受盤3を矢印Fff方向へ前進移動させることにより締め代Lpを設けた状態を示している。
前述したように、固定型と可動型間にスプリングが介在するなどの特殊な金型或いは金型構造から取付上の機差が生じやすく固定型と可動型間の平行度を確保しにくい金型等に対する型厚調整時の誤差要因は、第三工程T3において有効に除去されている。したがって、第四工程T4では、基本的な締め代設定処理で足りることになり、上述したように、型締モータ4を駆動制御し、可動盤13を所定の距離Lrだけ後退させた後、型厚調整モータ2を駆動制御して予め設定した締め代Lp分だけ圧受盤3を前進移動させることによって、目的の締め代Lpを容易かつ確実に設定することができる。
ところで、締め代Lpを設けるに際しては、型厚調整モータ2に対する位置制御がオープンループ制御により行われるため、例えば、重量の大きい金型Cが取付けられた場合等においては、圧受盤3を前進移動させた際にイナーシャが大きくなり、締め代Lpに対応して設定された締め代設定位置Xpに正確に停止しない場合も発生する。このため、成形機コントローラ61では、圧受盤3(可動型Cm)の位置を、型厚調整モータ2に付設したロータリエンコーダ2eから得るエンコーダパルスの発生数により検出し、締め代設定位置Xpに正確に停止させるための制御を行う。
まず、ロータリエンコーダ2eから実際の検出位置Xeが得られるため、成形機コントローラ61は、この検出位置Xeと締め代設定位置Xpを比較する(ステップS20)。この場合、締め代設定位置Xpは所定の許容範囲Xp±zpにより設定する。したがって、Xp±zpの範囲が実質的な締め代設定位置Xpとなる。このような設定を行えば、目標位置まで速やかに移動させることができるため、型厚調整の時間短縮及び安定化に寄与できる利点がある。
そして、この際、Xe=Xpであれば、圧受盤3を追加的に移動させる必要はないが、検出位置Xeが締め代設定位置Xpよりも大きい状態、即ち、Xe>Xpの状態にあれば、圧受盤3が進み過ぎた状態となるため、予め設定した一定距離Loだけ後退させるとともに、この後、再度、検出位置Xeと締め代設定位置Xpを比較する処理を行い、Xe=Xpになるまで繰り返す(ステップS21,S22,S20…)。一方、Xe<Xpの状態にあれば、圧受盤3が進み足りない状態となるため、一定距離Loだけ前進させるとともに、この後、再度、検出位置Xeと締め代設定位置Xpを比較する処理を行い、Xe=Xpになるまで繰り返す(ステップS23,S24,S20…)。したがって、一定距離Loだけ後退(又は前進)する動作は、後退方向(又は前進方向)において繰返し行われる場合もあれば、後退方向と前進方向が交互に行われる場合もある。このような処理を行うことにより、オープンループ制御により位置制御を行う場合であっても、調整時(移動時)にイナーシャが大きくなる重量の大きい金型Cが取付けられた場合等における位置精度を確保でき、成形品の高品質化及び高精度化に寄与できる利点がある。また、圧受盤3を後退移動させる速度は、当該圧受盤3を前進移動させる速度よりも高速に設定する。これにより、位置制御を行うに際して、前進移動時には低速による正確な位置制御が可能になるとともに、前進し過ぎた場合には、高速による後退移動により速やかに戻すことが可能になるため、位置制御時における全体の時間短縮を図ることができる利点がある。
そして、Xe=Xpになるまで追い込んだなら締め代Lpの設定は終了する。この後、成形機コントローラ61は型締モータ4を駆動制御し、トグルリンク機構5を伸長させることにより低速型締を行う(ステップS25)。さらに、高圧型締を行う場合には、型締モータ4を駆動制御することにより高圧型締を行う(ステップS26,S27)。これにより、本実施形態に係る型厚調整方法に基づく型厚調整処理が終了する。
よって、このような本実施形態に係る型厚調整方法によれば、型厚調整を行う際に型締モータ4及びトグルリンク機構5を含む型締系の駆動力を利用して型閉を行うようにしたため、型厚調整モータ2にパワーの小さい比較的小型のモータを使用した場合であっても、固定型と可動型間にスプリングが介在するなどの特殊な金型或いは金型構造から取付上の機差が生じやすく固定型と可動型間の平行度を確保しにくい金型等に対する型厚調整時の誤差要因を排除でき、特殊な金型を含む各種構造の金型Cや様々な状態の金型Cに対しても精度の高い型厚調整を行うことができる。また、型締系の駆動力を利用して型閉を行うことにより型厚調整時の誤差要因を排除するようにしたため、結果的に、型厚調整モータ2における更なる、小型化,省エネルギ化及び低コスト化を図ることができる。特に、本実施形態のように、型厚調整モータ2に、減速ギア機構を内蔵するギアードモータ2sを用いれば、小型化,省エネルギ化及び低コスト化を図る観点からより大きなパフォーマンスを得ることができる。
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の手法,構成,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、型厚調整モータ2として、減速ギア機構を内蔵するギアードモータ2sを用いた場合を示したが、別体に構成した減速ギア機構と駆動モータの組合わせであってもよい。また、型厚調整モータ2及び型締モータ4の作動原理は問わず、公知の各種モータを利用できる。なお、第一工程T1〜第四工程T4,型厚調整前工程Sf及び型厚調整後工程Srは理解を容易にするため、便宜上付したものであり、これらの区分けに拘束されるものではない。一方、型締モータ4のトルク制限は、高圧型締時の3〜20〔%〕で行う場合が好適であるが、3〔%〕未満或いは20〔%〕を越える場合を排除するものではない。また、金型閉鎖位置Xs対して所定の許容範囲Xs±zsを設定するとともに、締め代設定位置Xpに対して所定の許容範囲Xp±zpを設定する場合を示したが、必ずしも許容範囲を設定することを要しない。さらに、圧受盤3の位置を型厚調整モータ2に付設したロータリエンコーダ2eにより検出するとともに、クロスヘッド5hの位置を型締モータ4(サーボモータ4s)に付設したロータリエンコーダ4eにより検出する場合を示したが、それぞれ他の位置に設けた他の検出原理に基づく位置検出手段により検出する場合を排除するものではない。他方、圧受盤3を後退移動させる速度を、当該圧受盤3を前進移動させる速度よりも高速に設定した場合を示したが、この設定は対応する全ての動作に適用してもよいし、必要に応じた一部の動作にのみ適用してもよい。同様に、型厚調整モータ2を駆動制御して圧受盤3を前進移動又は後退移動させる際に、型締モータ4を同時に駆動制御して金型Cにおける可動型を後退移動又は前進移動させ、金型Cにおける可動型と固定型の相対位置を一定となるように制御する場合を示したが、この制御は対応する全ての動作に適用してもよいし、必要に応じた一部の動作にのみ適用してもよい。
本発明に係る型厚調整方法は、型厚調整モータを駆動制御することにより圧受盤を所定の位置へ移動させて型厚調整を行う型厚調整装置を備える各種トグル式型締装置に利用できる。したがって、トグル式型締装置自身は、電動式型締装置であってもよいし油圧式型締装置であってもよい。また、トグル式型締装置は、例示の射出成形機をはじめ、各種成形機に備えるトグル式型締装置に適用できる。
2:型厚調整モータ,2s:ギアードモータ,2e:ロータリエンコーダ,3:圧受盤,4:型締モータ,5:トグルリンク機構,5h:クロスヘッド,13:可動盤,Xs:金型閉鎖位置,Xr:予備位置,Xc:型閉位置,Xp:締め代設定位置,T1:第一工程,T2:第二工程,T3:第三工程,T4:第四工程,C:金型,Lp:締め代,Lr:所定の距離,Mc:トグル式型締装置

Claims (10)

  1. 型厚調整モータを駆動制御することにより圧受盤を所定の位置へ移動させて型厚調整を行うトグル式型締装置の型厚調整方法において、型締モータを駆動制御してトグルリンク機構のクロスヘッドを金型閉鎖位置よりも型開側の位置となる予め設定した予備位置まで移動させる第一工程と、この第一工程の終了後、前記型厚調整モータを駆動制御して金型が閉じる型閉位置まで前記圧受盤を前進移動させる第二工程と、この第二工程の終了後、前記型締モータを駆動制御して前記クロスヘッドを前進移動させるとともに、当該型締モータのトルク制限を行うことにより前記金型を加圧し、かつ前記型厚調整モータを駆動制御して前記圧受盤を移動させつつ前記クロスヘッドを前記金型閉鎖位置まで移動させる第三工程と、この第三工程の終了後、所定の型締力に対応する金型の締め代を設定する第四工程とを備えてなることを特徴とするトグル式型締装置の型厚調整方法。
  2. 前記型厚調整モータには、減速ギア機構を内蔵するギアードモータを用いることを特徴とする請求項1記載のトグル式型締装置の型厚調整方法。
  3. 前記型厚調整モータの駆動により移動させる前記圧受盤の位置は、オープンループ制御により位置制御することを特徴とする請求項1又は2記載のトグル式型締装置の型厚調整方法。
  4. 前記圧受盤を後退移動させる速度は、当該圧受盤を前進移動させる速度よりも高速に設定することを特徴とする請求項1,2又は3記載のトグル式型締装置の型厚調整方法。
  5. 前記第一工程では、前記型締モータの駆動制御によっても前記予備位置に移動させることができないときに前記型厚調整モータにより前記圧受盤を前進移動又は後退移動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトグル式型締装置の型厚調整方法。
  6. 前記第三工程では、前記型締モータのトルク制限を行うに際し、高圧型締時の3〜20〔%〕で行うことことを特徴とする請求項1記載のトグル式型締装置の型厚調整方法。
  7. 前記第四工程では、前記第三工程の終了後、前記型締モータを駆動制御して前記可動盤を所定の距離だけ後退させ、この後、前記型厚調整モータを駆動制御して予め設定した締め代分だけ圧受盤を前進移動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のトグル式型締装置の型厚調整方法。
  8. 前記第四工程では、前記圧受盤の位置を前記型厚調整モータに付設したロータリエンコーダにより検出し、前記圧受盤の位置が前記締め代分に対応する締め代設定位置になるまで、前記型厚調整モータを駆動制御して前記圧受盤を前進移動又は後退移動させることを特徴とする請求項7記載のトグル式型締装置の型厚調整方法。
  9. 前記型厚調整モータを駆動制御して前記圧受盤を前進移動又は後退移動させる際には、前記型締モータを同時に駆動制御して前記金型における可動型を後退移動又は前進移動させ、前記金型における可動型と固定型の相対位置を一定に制御することを特徴とする請求項7又は8記載のトグル式型締装置の型厚調整方法。
  10. 前記第四工程では、前記締め代分に対応する締め代設定位置を所定の許容範囲により設定することを特徴とする請求項7,8又は9記載のトグル式型締装置の型厚調整方法。
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