JP2011021325A - 収納構造、建物、家具、及び開口閉鎖ユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上枠部28に形成された上溝34に耐震ラッチ26を取り付け、引き戸24Aの上端に凹部58を形成する。引き戸24Aが閉められた状態では、耐震ラッチ26のロックピン50が凹部58に挿入されている。地震の発生に伴って建物に揺れが発生すると、耐震ラッチ26の内部の鋼球が凹部58に挿入されているロックピン50の上昇を阻止する。上昇の阻止されたロックピン50が引き戸24Aの凹部58に挿入された状態であるため、建物が揺れても引き戸24Aが溝に沿って開くことはない。
【選択図】図2
Description
また、開口閉鎖手段の中でも、引き戸の転倒を防止することが第2の目的である。
収納部の開口部は、開口閉鎖手段を開口部に沿って移動することで開閉することができる。
予め設定された値よりも大きな揺れが入力すると、移動制限手段は、開口部を閉鎖している開口閉鎖手段の移動を制限し、開口部が開くことを制限する。このため、地震等の大きな揺れが発生した時に、収納部の収納物が外部に飛び出ることを防止することができる。
請求項2に記載の収納構造では、開口閉鎖手段と開口枠体との間に配置された移動制限手段によって開口閉鎖手段の移動が制限される。
開口閉鎖手段は、開口枠体に設けられた溝部によって支持され、スライド自在となっている。
予め設定された値よりも大きな揺れが入力すると、溝部に設けられた移動制限手段が、開口部を閉鎖している開口閉鎖手段の移動を制限し、開口部が開くことを制限する。
地震等の揺れが入力していない通常時においては、移動制限手段の係合部は開口閉鎖手段に接触しないため、開口閉鎖手段の動きを一切制限することは無い。
一方、予め設定された値よりも大きな揺れが入力した際には、移動制限手段の係合部が開口閉鎖手段に係合し、開口閉鎖手段の移動を制限する。
地震等の揺れが入力していない通常時においては、移動制限手段の係合部が開口閉鎖手段の移動時に摺動するので開口閉鎖手段の移動を制限しない。
一方、予め設定された値よりも大きな揺れが入力した際には、移動制限手段の係合部が開口閉鎖手段に係合し、開口閉鎖手段の移動を制限する。
請求項6に記載の収納構造では、下向きに突出する突起が、上方に開口する凹部に挿入されることで、開口閉鎖手段の移動を制限する。上方に開口する凹部に下向きに突出する突起を挿入するため、水平方向であれば、如何なる方向の移動でも制限可能である。
請求項7に記載の収納構造では、係合部が被係合部の上方を向く部分に接触し、開口閉鎖手段の上方への移動を阻止する。したがって、開口閉鎖手段が、例えば、引き戸等で、上側に移動すると転倒等して外れるような構成の場合、係合部が開口閉鎖手段の上方への移動を阻止することで、開口閉鎖手段が転倒して開口部が開放されてしまうことを防止できる。
請求項8に記載の建物では、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の収納構造を備えているため、建物が揺れた際に、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の収納構造の作用が得られる。
請求項9に記載の建物では、地震が発生した際に、地震通報手段が信号を出力する。
地震通報手段からの信号を受信すると、移動制限手段の駆動手段が開口閉鎖手段の移動を強制的に阻止する。
請求項10に記載の建物では、駆動手段は、地震通報手段からの信号を受信することで開口閉鎖手段の移動を強制的に阻止するが、強制的に移動を阻止してから予め設定した一定時間を経過した後、係合を解除する。このため、予め設定した一定時間経過後には、開口閉鎖手段を自由に開閉させることができる。
請求項11に記載の建物では、作動チェック手段で駆動信号を送信することで、地震に関係なく駆動手段を駆動させることができる。
例えば、通常時に、作動チェック手段で駆動信号を送信し、閉まっている開口閉鎖手段が動かなければ駆動手段は正常に作動しており、閉まっている開口閉鎖手段が動いてしまえば、駆動手段が正常に作動していない、または、他の部分に何らかの不具合があることが分かり、移動制限手段の作動チェックを行うことができる。
請求項12に記載の建物では、作動状況検出手段が、移動制限手段が開口閉鎖手段の動きを制限したか否かを検出する。
表示手段は、作動状況検出手段の係合検出結果に基いて、各収納構造の移動制限手段の作動状況、例えば、「作動中」、「不作動」等の表示を収納部構造毎に行う。
したがって、表示手段を見ることで、各収納部構造の開口閉鎖手段が、動きを制限されているか否かを把握確認することができる。
請求項13に記載の建物では、防犯手段によって緊急事態を知らしめるための防犯信号が出力され、駆動手段が防犯信号を受信すると、駆動手段は係合部を開口閉鎖手段に対して強制的に係合させ、開口閉鎖手段の移動が制限される。
即ち、緊急事態が発生した際に、開口部を閉じている開口閉鎖手段の移動が制限されるため、収納部の内部に収納された収納物が不審者等によって取り出されることを防止できる。
請求項14に記載の家具では、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の収納構造を備えているため、地震等で家具が揺れた際に、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の収納構造の作用が得られ、家具に収納した収納物が外へ飛び出ることを防止できる。
請求項15に記載の開口閉鎖ユニットは、開口枠体は、収納部の開口部に取り付けられる。開口閉鎖手段は、収納部の開口部に取り付けられた開口枠体に沿って移動することで、開口部の開閉を行う。
請求項16に記載の開口閉鎖ユニットでは、引き戸が、収納部の開口部に取り付けられた開口枠体に沿って移動することで、開口部の開閉を行う。そして、引き戸は、移動制限手段によって移動が制限される。
請求項17に記載の開口閉鎖ユニットでは、折れ戸が、収納部の開口部に取り付けられた開口枠体に沿って移動することで、開口部の開閉を行う。そして、折れ戸は、移動制限手段によって移動が制限される。
以下、図1〜図8を用いて、本発明に係る建物の第1の実施形態について説明する。
図1に示すように、建物10の収納部12に対応して設けられた矩形の開口部14には、引き戸ユニット16が取り付けられている。なお、図1において、符号18は収納部の天井、符号20は天井18から下方へ延びる壁である。
本実施形態の引き戸ユニット16は、開口部14に取り付けられる枠部22、引き戸24A、24B及び耐震ラッチ26等を含んで構成されている。
枠部22は、上枠部28、下枠部30、一対の縦枠部32によって矩形に形成されている。本実施形態では、壁20の下端に上枠部28が取り付けられている。
図2、3に示すように、下枠部30の上面には長手方向に沿って下溝36が形成されており、下溝36には、引き戸24Aの下部に取り付けられたコロ38、及引き戸24Bの下部に取り付けられたコロ38が挿入されている。
なお、ここでは、収納部12に設けられた矩形の開口部14に引き戸ユニット16を取り付けた例を示しているが、例えば、収納部12が和室の押入れの場合、上枠部28が鴨居、下枠部30が敷居、縦枠部32が柱に相当し、引き戸24A,Bが襖に相当する。襖の場合には、コロ38が設けられない場合がある。
なお、ロックピン50の下端は、半球形状とされている。
フランジ52の上面は、中心から周縁に向かって下がり傾斜になっており、地震に伴う揺れによってフランジ52上に移動した鋼球54は、地震の揺れがなくなると、ガイド体44Aに案内されながら、自然にフランジ52の周縁側に転動し、退避スペース42Cに退避することになる。
なお、凹部58、及び耐震ラッチ26は、本実施形態以外の位置に配置されていても良い。
図6には、閉まっている引き戸24A(図1参照)のロックピン50と凹部58との位置関係を示しており、この図6、及び図2に示すように、例えば、引き戸24Aに対応する凹部58は、引き戸24Aの開く方向(矢印O方向)とは反対方向側に、当接したロックピン50の下端を摺動させながらロックピン50を押し上げることができるように、水平方向に対して傾斜した傾斜面58Aを有している。図示は省略するが、引き戸24Bに対応する凹部58には、引き戸24Bの開く方向(図1の矢印P方向)とは反対方向側に傾斜面58Aを有している。
次に、本実施形態の作用を説明する。
以上のように構成された耐震ラッチ26は、通常時は、3個の鋼球54がケース本体42の各退避スペース42Cに退避した状態となっているので、ロックピン50の上端に連設されたフランジ52の上方に障害物がなく、図7に示すように、ロックピン50が自由に昇降することができる状態になっている。
以下、図9、及び図10を用いて、本発明に係る建物の第2の実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図9に示すように、本実施形態の引き戸ユニット16では、枠部22に耐震ラッチ26A、及び耐震ラッチ26Bが取り付けられている。
耐震ラッチ26Aは、第1の実施形態と同じ位置に配置されているものである。
一方、耐震ラッチ26Bは、耐震ラッチ26Aの側方に配置されているが、耐震ラッチ26Bの下方には凹部58は設けられていない。
次に、本実施形態の作用を説明する。
耐震ラッチ26Aは、地震時に第1の実施形態と全く同じに機能し、引き戸24の溝に沿う方向の移動を阻止する。
以下、図11を用いて、本発明に係る建物の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態は第1の実施形態の変形例であり、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
以下、図12、及び図13を用いて、本発明に係る建物の第4の実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図12に示すように、本実施形態では、建物10の収納部12に折れ戸ユニット60が取り付けられている。折れ戸ユニット60は、開口部14に取り付けられる枠部62、折れ戸64、及び耐震ラッチ26等を含んで構成されている。
戸板66Aの上端には、ロックピン50の挿入される凹部58が形成されている。
なお、戸板66Aの凹部58は、折れ戸64が開く際に、上枠部72の長手方向と交差する方向(略90度)で、収納部12と反対方向(矢印OUT方向)に移動するので、図13に示すように、凹部58の傾斜面58Aが折れ戸64の収納部側(矢印IN方向側)に形成されている。
また、折れ戸64の戸板66Aには、凹部58の収納部側の角部に、当接したロックピン50を押し上げることができるように、面取り状の傾斜面78が形成されている。
以下、図14を用いて、本発明に係る建物の第5の実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
前記第1実施形態では、耐震ラッチ26が上枠部28の上溝34の溝底に取り付けられていたが、図14に示すように、本実施形態では、耐震ラッチ26が上溝内では無く、上枠部28の下面に取り付けられている。
なお、本実施形態の構成としても第1の実施形態と同様の作用、効果が得られる。
なお、一つの枠部22に2枚の引き戸24が設けられている場合、引き戸24を開閉する際に、他の引き戸24と干渉しない位置にブロック状の部材80を設ける。例えば、一方の引き戸24では部材80を収納部側、他方の引き戸では部材80を室内側等に配置することもできる。
以下、図15を用いて、本発明に係る建物の第6の実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
前記第4実施形態では、耐震ラッチ26が折れ戸ユニット60の上枠部72の上溝74の溝底に取り付けられていたが、図15に示すように、本実施形態では、耐震ラッチ26が上溝74内では無く、上枠部72の下面に取り付けられている。
なお、本実施形態としても第4の実施形態と同様の作用、効果が得られる。
本実施形態の構成では、耐震ラッチ26を溝内に取り付けることが困難な場合、例えば、既存の折れ戸においても適用容易である。
以下、図16を用いて、本発明に係る建物の第7の実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
各収納部12A〜12Dの光センサー82、及び電磁ソレノイド84は制御装置86に接続されている。
制御装置86は、振動検出センサー88からの信号を受信し、建物10が予め設定した値よりも大きく揺れていると判断した際に、電磁ソレノイド84を駆動して可動シャフト84Aを凹部58に挿入する。これにより、引き戸24A及び引き戸24Bの開きが阻止される。なお、可動シャフト84Aの下端を凹部58に底部58Bに接触させれば、閉まっている引き戸24A及び引き戸24Bの転倒を阻止できる。
上記実施形態では、耐震ラッチ26を溝底に取り付けたり、上枠部の下面に取り付ける例を示したが、上枠部の内部に穴を加工して穴内部に埋設したり、上枠部の上部に配置して長く形成したロックピン50を上枠部を上下に貫通する孔に通過するようにしても良く、上枠部以外の場所に取り付けても良い。
なお、本発明の主旨を逸脱しない範囲で各構成は種々の変更が可能である。
12 収納部
14 開口部
16 引き戸ユニット(開口閉鎖ユニット)
22 枠部(開口枠体)
24 引き戸(開口閉鎖手段)
24Aa 上端
26 耐震ラッチ(移動制限手段)
34 上溝(溝部)
50 ロックピン(係合部、突起)
58 凹部(被係合部)
60 折れ戸ユニット(開口閉鎖ユニット)
62 枠部(開口枠体)
64 折れ戸
66 戸板(折れ戸)
74 上溝(溝部)
82 光センサー(係合検出手段)
84 電磁ソレノイド(駆動手段、移動制限手段)
84A 可動シャフト(係合部、突起)
86 制御装置(駆動手段)
88 振動検出センサー(地震通報手段)
90 作動チェック用スイッチ(作動チェック手段)
92 防犯手段
94 表示装置
Claims (17)
- 開口部を有する収納部と、
前記開口部に沿って移動することで前記開口部の開閉を行う開口閉鎖手段と、
予め設定された値よりも大きな揺れが入力した際に、前記開口部を閉鎖している前記開口閉鎖手段の移動を制限する移動制限手段と、
を有する収納構造。 - 前記移動制限手段は、前記開口閉鎖手段と、前記開口部に設けられる開口枠体との間に配置されている、請求項1に記載の収納構造。
- 前記開口枠体には前記開口閉鎖手段をスライド自在に支持する溝部が設けられ、
前記溝部に前記移動制限手段が設けられている、請求項2に記載の収納構造。 - 前記移動制限手段は、前記開口閉鎖手段の被係合部に係合して前記開口閉鎖手段の移動を制限する係合部を有し、
前記係合部は、通常時は前記開口閉鎖手段に接触せず、予め設定された値よりも大きな揺れが入力した際に前記開口閉鎖手段の移動を制限するように前記被係合部に係合する、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の収納構造。 - 前記移動制限手段は、前記開口閉鎖手段の被係合部に係合して前記開口閉鎖手段の移動を制限する係合部を有し、
前記係合部は、通常時は前記開口閉鎖手段の移動時に前記開口閉鎖手段に摺動して前記開口閉鎖手段の前記移動を制限せず、予め設定された値よりも大きな揺れが入力した際に前記開口閉鎖手段の移動を制限するように前記被係合部に係合する、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の収納構造。 - 前記係合部は、下向きに突出する突起であり、
前記被係合部は、上方に開口して前記突起が挿入される凹部である、請求項4または請求項5に記載の収納構造。 - 前記係合部は、前記開口閉鎖手段の上方を向く部分に接触し、前記開口閉鎖手段の上方への移動を阻止する、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の収納構造。
- 請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の収納構造を備えた建物。
- 地震発生時に信号を出力する地震通報手段を備え、
前記移動制限手段は、前記地震通報手段からの前記信号を受信することで前記開口閉鎖手段の移動を強制的に阻止する駆動手段を有する、
を有する請求項8に記載の建物。 - 前記駆動手段は、前記開口閉鎖手段の移動を強制的に阻止して予め設定した一定時間を経過した後、前記係合を解除する、請求項9に記載の建物。
- 前記駆動手段を駆動する駆動信号を送信する作動チェック手段を有する、請求項9または請求項10に記載の建物。
- 複数の前記収納構造を備え、
前記開口閉鎖手段の移動が強制的に阻止されたか否かを移動阻止状態検出手段と、
前記移動阻止状態検出手段の移動阻止状態検出結果に基いて各収納構造の移動制限手段の作動状況を表示する表示手段と、を有する請求項9〜請求項11の何れか1項に記載の建物。 - 緊急事態を知らしめるための防犯信号を出力する防犯手段を備え、
前記駆動手段は、前記防犯信号を受信した際に前記開口閉鎖手段の移動を強制的に阻止する、請求項9〜請求項12の何れか1項に記載の建物。 - 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の収納構造を備えた家具。
- 収納部の開口部に取り付けられる開口枠体と、
前記開口枠体に沿って移動することで前記開口部の開閉を行う開口閉鎖手段と、
予め設定された値よりも大きな揺れが入力した際に、前記開口部を閉鎖している前記開口閉鎖手段の移動を制限する移動制限手段と、
を有する開口閉鎖ユニット。 - 前記開口閉鎖手段は引き戸である、請求項15に記載の開口閉鎖ユニット。
- 前記開口閉鎖手段は折れ戸である、請求項15に記載の開口閉鎖ユニット。
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