JP2011014708A - 露光装置、クリーニング方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】露光不良の発生を抑制できる露光装置を提供する。
【解決手段】露光装置は、第1液体を介して露光光で基板を露光する。露光装置は、露光光を射出する射出面を有する光学部材と、所定部材と、所定部材の表面にクリーニング用の第2液体を供給可能な供給口と、所定部材の表面から第2液体を回収する回収口と、供給口からの第2液体の非供給時に、供給口と対向する位置に配置されるシャッタ部材とを備え、供給口と回収口とは異なる。
【選択図】図1
Description
本発明は、露光装置、クリーニング方法、及びデバイス製造方法に関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、例えば特許文献1に開示されているような、液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置が知られている。
液浸露光装置において、露光装置内の所定部材が汚染される可能性がある。例えば、その所定部材に異物が付着している状態を放置しておくと、その異物に起因して、基板に形成されるパターンに欠陥が生じる等、露光不良が発生する可能性がある。その結果、不良デバイスが製造される可能性がある。
本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できる露光装置、及びクリーニング方法を提供することを目的とする。また本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光を射出する射出面を有する光学部材と、所定部材と、所定部材の表面にクリーニング用の第2液体を供給する供給口と、所定部材の表面から第2液体を回収する回収口と、供給口からの第2液体の非供給時に、供給口と対向する位置に配置されるシャッタ部材と、を備え、供給口と回収口とは異なる露光装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様の露光装置を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、所定部材の表面に、供給口からクリーニング用の第2液体を供給することと、所定部材の表面から、供給口とは異なる回収口により第2液体を回収することと、供給口からの第2液体の非供給時に、供給口と対向する位置にシャッタ部材を配置することと、を含むクリーニング方法が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、第3の態様のクリーニング方法で所定部材の少なくとも一部をクリーニングすることと、第1液体を介して基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。また本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、第1液体LQ1を介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、露光光ELの光路の少なくとも一部が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LS1が形成される。液浸空間は、液体で満たされた部分(空間、領域)である。基板Pは、液浸空間LS1の第1液体LQ1を介して露光光ELで露光される。本実施形態においては、第1液体LQ1として、水(純水)を用いる。
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、第1液体LQ1を介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、露光光ELの光路の少なくとも一部が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LS1が形成される。液浸空間は、液体で満たされた部分(空間、領域)である。基板Pは、液浸空間LS1の第1液体LQ1を介して露光光ELで露光される。本実施形態においては、第1液体LQ1として、水(純水)を用いる。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材Cを保持して移動可能な計測ステージ3と、マスクステージ1を移動する駆動システム4と、基板ステージ2を移動する駆動システム5と、計測ステージ3を移動する駆動システム6と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光光ELの光路の少なくとも一部が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LS1を形成可能な液浸部材7と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置8とを備えている。
また、露光装置EXは、露光装置EX内の所定部材にクリーニング用の第2液体LQ2を供給して、その所定部材を第2液体LQ2を用いてクリーニングするクリーニング装置40を備えている。
また、本実施形態において、露光装置EXは、クリーニング装置40から供給される第2液体LQ2の状態を観察する観察装置60を備えている。観察装置60は、第2液体LQ2及び所定部材の光学像(画像)を取得可能な撮像素子を含み、所定部材の表面における第2液体LQ2の位置、及び第2液体LQ2の有無の少なくとも一方を観察可能である。以下の説明において、観察装置60を適宜、カメラ60、と称する。本実施形態において、カメラ60の位置は固定されている。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された感光膜とを含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pが、感光膜に加えて別の膜を含んでもよい。例えば、基板Pが、反射防止膜を含んでもよいし、感光膜を保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
照明系ILは、所定の照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を、均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、照明領域IRを含むベース部材9のガイド面9G上を移動可能である。駆動システム4は、ガイド面9G上でマスクステージ1を移動するための平面モータを含む。平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、マスクステージ1に配置された可動子と、ベース部材9に配置された固定子とを有する。本実施形態においては、マスクステージ1は、駆動システム4の作動により、ガイド面9G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影領域PRは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸は、Z軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ2は、基板Pを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。計測ステージ3は、計測部材Cを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。
基板ステージ2を移動するための駆動システム5は、ガイド面10G上で基板ステージ2を移動するための平面モータを含む。平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、基板ステージ2に配置された可動子と、ベース部材10に配置された固定子とを有する。同様に、計測ステージ3を移動するための駆動システム6は、平面モータを含み、計測ステージ3に配置された可動子と、ベース部材10に配置された固定子とを有する。
本実施形態において、マスクステージ1、基板ステージ2、及び計測ステージ3の位置は、レーザ干渉計ユニット11A、11Bを含む干渉計システム11によって計測される。レーザ干渉計ユニット11Aは、マスクステージ1に配置された計測ミラー1Rを用いて、マスクステージ1の位置を計測可能である。レーザ干渉計ユニット11Bは、基板ステージ2に配置された計測ミラー2R、及び計測ステージ3に配置された計測ミラー3Rを用いて、基板ステージ2及び計測ステージ3それぞれの位置を計測可能である。基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置8は、干渉計システム11の計測結果に基づいて、駆動システム4,5,6を作動し、マスクステージ1(マスクM)、基板ステージ2(基板P)、及び計測ステージ3(計測部材C)の位置制御を実行する。
液浸部材7は、露光光ELの光路の少なくとも一部が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LS1を形成可能である。液浸部材7は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子12の近傍に配置される。本実施形態において、液浸部材7は、環状の部材であり、露光光ELの光路の周囲に配置される。本実施形態においては、液浸部材7の少なくとも一部が、終端光学素子12の周囲に配置される。
終端光学素子12は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面13を有する。本実施形態において、液浸空間LS1は、終端光学素子12と、終端光学素子12から射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に配置される物体との間の露光光ELの光路が第1液体LQ1で満たされるように形成される。本実施形態において、投影領域PRに配置可能な物体は、投影光学系PLの像面側(終端光学素子12の射出面13側)で投影領域PRに対して移動可能な物体であり、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つを含む。もちろん、投影領域PRに配置可能な物体は、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つに限られない。
本実施形態において、液浸部材7は、投影領域PRに配置される物体と対向可能な下面14を有する。液浸部材7は、投影領域PRに配置される物体との間で第1液体LQ1を保持可能である。液浸部材7は、射出面13と物体の表面(上面)との間の光路を含む空間が第1液体LQ1で満たされるように、第1液体LQ1で液浸空間LS1を形成する。一方側の射出面13及び下面14と、他方側の物体の表面(上面)との間に第1液体LQ1が保持されることによって、終端光学素子12と物体との間の露光光ELの光路が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LS1が形成される。
本実施形態においては、基板Pに露光光ELが照射されているとき、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域が第1液体LQ1で覆われるように液浸空間LS1が形成される。第1液体LQ1の界面(メニスカス、エッジ)の少なくとも一部は、液浸部材7の下面14と基板Pの表面との間に形成される。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、局所液浸方式を採用する。
次に、基板ステージ2及び計測ステージ3について説明する。図2は、本実施形態に係る基板ステージ2の一例を示す側断面図、図3は、本実施形態に係る計測ステージ3の一例を示す側断面図、図4は、基板ステージ2及び計測ステージ3を上方から見た平面図である。
本実施形態において、基板ステージ2は、米国特許出願公開第2007/0177125号明細書、米国特許出願公開第2008/0049209号明細書等に開示されているような、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部31と、第1保持部31の周囲に配置され、プレート部材Tをリリース可能に保持する第2保持部32とを有する。第1,第2保持部31,32は、ピンチャック機構を有する。プレート部材Tは、第1保持部31に保持された基板Pの周囲に配置される。基板ステージ2が移動することによって、第1保持部31に保持された基板P、及び第2保持部32に保持されたプレート部材Tは、投影領域PRに移動可能である。なお、第1保持部31と第2保持部32の少なくとも一方で使用される保持機構はピンチャック機構に限られない。また、第1保持部31の周囲の部材(T)がリリース可能でなくてもよい。
本実施形態において、第1保持部31は、基板Pの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。第2保持部32は、プレート部材Tの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、プレート部材Tを保持する。本実施形態において、第1保持部31に保持された基板Pの表面と第2保持部32に保持されたプレート部材Tの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。また、第1保持部31に保持された基板Pの側面と、第2保持部32に保持されたプレート部材Tの内側面とは、所定のギャップG1を介して対向する。
本実施形態において、計測ステージ3は、計測部材Cをリリース可能に保持する第3保持部33と、第3保持部33の周囲に配置され、プレート部材Sをリリース可能に保持する第4保持部34とを有する。第3,第4保持部33,34は、ピンチャック機構を有する。プレート部材Sは、第3保持部33に保持された計測部材Cの周囲に配置される。計測ステージ3が移動することによって、第3保持部33に保持された計測部材C、及び第4保持部34に保持されたプレート部材Sは、投影領域PRに移動可能である。なお、第3保持部33と第4保持部34の少なくとも一方で使用される保持機構はピンチャック機構に限られない。なお、計測部材Cとプレート部材Sの少なくとも一方はリリース可能でなくてもよい。
本実施形態において、第3保持部33は、計測部材Cの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、計測部材Cを保持する。第4保持部34は、プレート部材Sの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、プレート部材Sを保持する。本実施形態において、第3保持部33に保持された計測部材Cの上面と第4保持部34に保持されたプレート部材Sの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。また、第3保持部33に保持された計測部材Cの側面と、第4保持部34に保持されたプレート部材Sの内側面とは、所定のギャップG2を介して対向する。
また、本実施形態において、計測ステージ3は、光センサ35を有する。本実施形態において、計測部材Cは、例えば石英など、露光光ELを透過可能な部材を含み、計測部材Cの少なくとも一部は、露光光ELを透過可能な透過部を含む。第3保持部33に保持された計測部材Cの上面に照射された露光光ELは、計測部材Cの透過部を介して、光センサ35に照射される。光センサ35は、終端光学素子12より射出され、計測部材Cを介した露光光ELを受光する。
本実施形態において、計測ステージ3は2つの第3保持部33を有し、一方の第3保持部33(33A)は、第1計測部材C(C1)を保持し、他方の第3保持部33(33B)は、第2計測部材C(C2)を保持する。第1計測部材C1は、例えば米国特許出願公開第2002/0041377号明細書に開示されているような、投影光学系PLによる空間像を計測可能な空間像計測システムの少なくとも一部を構成する。第2計測部材C2は、例えば米国特許第4465368号明細書に開示されているような、露光光ELの照度むらを計測可能な照度むら計測システムの少なくとも一部を構成する。なお、第1計測部材C1及び/又は第2計測部材C2の替わりに、あるいは第1,第2計測部材C1,C2に加えて他の計測システムの計測部材が計測ステージ3に配置されていてもよい。他の計測システムは、例えば米国特許第6721039号明細書に開示されているような、投影光学系PLの露光光ELの透過率の変動量を計測可能な計測システム、例えば米国特許出願公開第2002/0061469号明細書等に開示されているような、照射量計測システム(照度計測システム)、及び例えば欧州特許第1079223号明細書に開示されているような、波面収差計測システムの少なくとも1つを含む。計測ステージ3に、1つの計測部材C(第3保持部33)を設けるだけでもよい。なお、基板を保持して移動可能な基板ステージと、基板を保持せずに、露光光を計測する計測部材(計測器)を搭載して移動可能な計測ステージとを備えた露光装置の一例が、例えば米国特許第6897963号明細書、欧州特許出願公開第1713113号明細書等に開示されている。
ここで、以下の説明において、第2保持部32に保持されたプレート部材Tの上面を適宜、基板ステージ2の上面2U、と称し、第3保持部33に保持された計測部材Cの上面及び第4保持部34に保持されたプレート部材Sの上面を合わせて適宜、計測ステージ3の上面3U、と称する。
本実施形態において、基板ステージ2の上面2Uは、液体LQに対して撥液性の膜2Fの表面を含む。計測ステージ3の上面3Uは、液体LQに対して撥液性の膜3Fの表面を含む。液体LQに対する上面2U,3Uの接触角は、例えば90度以上である。本実施形態において、液体LQに対する上面2U,3Uの接触角は、100度以上である。
本実施形態において、膜2F,3Fを形成する材料は、フッ素を含むフッ素系材料である。本実施形態において、膜2F,3Fは、PFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)の膜である。なお、膜2F,3Fが、PTFE(Poly tetra fluoro ethylene)、PEEK(polyetheretherketone)、テフロン(登録商標)等の膜でもよい。また、膜2F,3Fが、旭硝子社製「サイトップ」、あるいは3M社製「Novec EGC」でもよい。また、膜2Fと膜3Fとが、異なる種類の材料で形成されてもよい。
本実施形態において、膜3Fは、プレート部材Sの表面(上面)を形成する膜3Faと、計測部材Cの表面(上面)を形成する膜3Fbとを含む。プレート部材Sの表面を形成する膜3Faと、計測部材Cの表面を形成する膜3Fbとは、異なる。本実施形態において、第2液体LQ2に対する計測部材Cの表面(膜3Fb)の耐性は、第2液体LQ2に対するプレート部材Sの表面(膜3Fa)の耐性より高い。
以下の説明において、計測ステージ3の上面3Fのうち、プレート部材Sの表面(上面)を適宜、第1領域3Fa、と称し、第2液体LQ2に対して第1領域3Faよりも耐性が高い計測部材Cの表面(上面)を適宜、第2領域3Fb、と称する。
本実施形態において、計測部材Cの表面は、例えばサイトップによって形成される。プレート部材Sの表面は、第2液体LQ2に対してサイトップよりも耐性が低い撥液性の膜によって形成される。
また、本実施形態においては、図4に示すように、計測ステージ3の上面3U(プレート部材Sの表面)に、カメラ60を用いる第2液体LQ2の状態の観察時に使用されるアライメントマークAMが配置されている。なお、アライメントマークAMが、プレート部材Sと異なる部材に配置されてもよい。
図5は、本実施形態に係る液浸部材7の一例を示す側断面図である。なお、図5を用いる説明においては、投影領域PR(終端光学素子12及び液浸部材7と対向する位置)に基板Pが配置される場合を例にして説明するが、上述のように、基板ステージ2(プレート部材T)、及び計測ステージ3(プレート部材S、計測部材C)を配置することもできる。
図5に示すように、液浸部材7は、射出面13と対向する位置に開口7Kを有する。射出面13から射出された露光光ELは、開口7Kを通過して、基板Pに照射可能である。
また、液浸部材7は、第1液体LQ1を供給可能な第1供給口15と、第1液体LQ1を回収可能な第1回収口16とを備えている。第1供給口15は、露光光ELの光路の近傍において、その光路に面するように配置されている。第1供給口15は、流路17を介して、第1液体供給装置18と接続されている。第1液体供給装置18は、清浄で温度調整された第1液体LQ1を送出可能である。流路17は、液浸部材7の内部に形成された供給流路、及びその供給流路と第1液体供給装置18とを接続する供給管で形成される流路を含む。第1液体供給装置18から送出された第1液体LQ1は、流路17を介して第1供給口15に供給される。
第1回収口16は、液浸部材7の下面14と対向する物体上の第1液体LQ1の少なくとも一部を回収可能である。本実施形態においては、第1回収口16は、露光光ELが通過する開口7Kの周囲に配置されている。第1回収口16は、物体の表面と対向する液浸部材7の所定位置に配置されている。第1回収口16には、複数の孔(openingsあるいはpores)を含むプレート状の多孔部材19が配置されている。なお、第1回収口16に、網目状に多数の小さい孔が形成された多孔部材であるメッシュフィルタが配置されてもよい。また、第1回収口16に多孔部材19が配置されていなくてもよい。本実施形態において、液浸部材7の下面14の少なくとも一部は、多孔部材19の下面を含む。第1回収口16は、流路20を介して、第1液体回収装置21と接続されている。第1液体回収装置21は、第1回収口16を真空システムに接続可能であり、第1回収口16を介して第1液体LQ1を吸引可能である。流路20は、液浸部材7の内部に形成された回収流路、及びその回収流路と第1液体回収装置21とを接続する回収管で形成される流路を含む。第1回収口16から回収された第1液体LQ1は、流路20を介して、第1液体回収装置21に回収される。
本実施形態においては、制御装置8は、第1供給口15からの第1液体LQ1の供給動作と並行して、第1回収口16からの第1液体LQ1の回収動作を実行することによって、一方側の終端光学素子12及び液浸部材7と、他方側の物体との間に第1液体LQ1で液浸空間LS1を形成可能である。
なお、液浸部材7として、例えば米国特許出願公開第2007/0132976号明細書、欧州特許出願公開第1768170号明細書に開示されているような液浸部材(ノズル部材)を用いることができる。
次に、本実施形態に係るクリーニング装置40の一例について説明する。図6は、本実施形態に係るクリーニング装置40の一例を示す模式図である。
クリーニング装置40は、露光装置EX内の所定部材の表面にクリーニング用の第2液体LQ2を供給して、その所定部材をクリーニングする。
本実施形態において、第2液体LQ2は、第1液体LQ1と異なる種類(物性)である。本実施形態においては、第2液体LQ2として、アルカリ性の洗浄液を用いる。第2液体LQ2として、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH:tetramethyl ammonium hydroxide)水溶液等、アルカリ性の水溶液を用いることができる。なお、第2液体LQ2が、アルコールでもよい。例えば、第2液体LQ2が、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、及びペンタノールの少なくとも一つでもよい。また、第2液体LQ2としては、アルコールを水に溶解させた水溶液でも構わない。
本実施形態において、第2液体LQ2を用いてクリーニングされる所定部材は、基板P以外の、終端光学素子12から射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に移動可能な物体を含む。所定部材は、終端光学素子12及び液浸部材7に対して移動可能である。
本実施形態において、第2液体LQ2を用いてクリーニングされる所定部材は、基板ステージ2(プレート部材T)、計測ステージ3(プレート部材S)、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つを含む。もちろん、第2液体LQ2を用いてクリーニングされる所定部材は、基板ステージ2、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材Cの少なくとも一つに限られない。
以下の説明において、第2液体LQ2を用いてクリーニングされる基板ステージ2(プレート部材T)、計測ステージ3(プレート部材S)、及び計測部材C等を含む所定部材を総称して適宜、所定部材100、と称する。
図6において、クリーニング装置40は、所定部材100の表面(上面)にクリーニング用の第2液体LQ2を供給可能な第2供給口41を備えている。また、クリーニング装置40は、所定部材100の表面に供給された第2液体LQ2を回収可能な第2回収口42を備えている。本実施形態において、第2回収口42は第2供給口41と異なる。
第2供給口41は、供給部材43に配置されている。第2供給口41は、所定部材100の表面と対向可能である。第2回収口42は、回収部材44に配置されている。第2回収口42は、所定部材100の表面と対向可能である。
第2供給口41は、流路45を介して、第2液体供給装置46と接続されている。第2液体供給装置46は、第2液体LQ2を送出可能である。流路45は、供給部材43の内部に形成され、第2供給口41に接続される供給流路45A、及びその供給流路45Aと第2液体供給装置46とを接続する供給管45Pで形成される流路45Bを含む。第2液体供給装置46から送出された第2液体LQ2は、流路45を介して第2供給口41に供給される。なお、第2液体供給装置46は、第2液体LQ2の温度を調整し、第2液体LQ2を送出しても構わない。また、第2液体供給装置46は、露光装置EXが備えていてもよいし、露光装置EXが設置される工場などの設備であっても構わない。
第2回収口42は、流路47を介して、第2液体回収装置48と接続されている。第2液体回収装置48は、第2回収口42を真空システムに接続可能であり、第2回収口42を介して第2液体LQ2を吸引可能である。流路47は、回収部材44の内部に形成され、第2回収口42に接続される回収流路47A、及びその回収流路47Aと第2回収供給装置48とを接続する回収管47Pで形成される流路47Bを含む。第2回収口42から回収された第2液体LQ2は、流路47を介して、第2液体回収装置48に回収される。
また、クリーニング装置40は、第2供給口41からの第2液体LQ2の非供給時に、第2供給口41と対向する位置に配置されるシャッタ部材49を備えている。本実施形態において、シャッタ部材49は、プレート状の部材であり、第2供給口41より大きい上面を有する。シャッタ部材49は、第2供給口41と所定部材100との間に配置可能である。本実施形態において、シャッタ部材49は、供給部材43及び所定部材100に接触しないように、第2供給口41と所定部材100との間に配置される。
シャッタ部材49は、駆動装置50の作動によって移動可能である。駆動装置50は、シャッタ部材49の位置を調整可能である。駆動装置50は、制御装置8に制御される。制御装置8は、第2供給口41からの第2液体LQ2の非供給時に、駆動装置50を制御して、第2供給口41と対向する位置にシャッタ部材49を配置する。また、制御装置8は、第2供給口41からの第2液体LQ2の供給時に、駆動装置50を制御して、第2供給口41と対向しない位置にシャッタ部材49を配置する。
本実施形態において、供給部材43と回収部材44とは、パイプ状の部材であり、隣接するように配置される。本実施形態おいて、第2供給口41と第2回収口42とは、XY平面内において隣接している。なお、第2供給口41と第2回収口42とが離れていてもよい。
本実施形態において、シャッタ部材49は、第2供給口41及び第2回収口42と対向可能である。
また、クリーニング装置40は、第2供給口41からの第2液体LQ2の非供給時に、流路45を負圧にする吸引装置51を備えている。吸引装置51は、流路45を真空システムに接続可能であり、流路45を負圧にすることができる。
本実施形態においては、流路45(45B)には、例えばバルブ機構を含む流路切替機構52が配置されている。吸引装置51は、流路切替機構52を介して、流路45に接続可能である。流路切替機構52は、制御装置8に制御される。本実施形態において、制御装置8は、第2液体供給装置46、吸引装置51、及び流路切替機構52を制御して、吸引装置51が流路45を吸引する(負圧にする)動作を停止した状態で、第2液体供給装置46から送出された第2液体LQ2を流路45を介して第2供給口41に供給する動作を実行することができ、第2液体供給装置46から流路45(第2供給口41)に対して第2液体LQ2を供給する動作を停止した状態で、吸引装置51を用いる流路45に対する吸引動作(流路45を負圧にする動作)を実行することができる。
なお、第2回収口42からの第2液LQ2の非回収時に流路47を負圧にしてもよいし、負圧にしなくても構わない。
なお、第2回収口42からの第2液LQ2の非回収時に流路47を負圧にしてもよいし、負圧にしなくても構わない。
次に、クリーニング装置40の動作の一例について、図6,図7,及び図8を参照して説明する。
所定部材100の表面に第2液体LQ2を供給するために、制御装置8は、駆動装置50を制御して、第2供給口41と対向しない位置にシャッタ部材49を配置(待避)する。制御装置8は、第2供給口41及び第2回収口42と所定部材100の表面とが所定のギャップGZで対向するように、クリーニング装置40と所定部材100の位置関係を調整する。すなわち、制御装置8は、駆動システム5,6及び駆動システム53の少なくとも一方を制御して、第2供給口41及び第2回収口42と所定部材100の表面との位置関係を調整する。その位置関係は、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向の位置関係を含む。
なお、本実施形態において、供給部材43及び回収部材44は、例えばテフロン(登録商標)等の合成樹脂製であり、可撓性である。これにより、駆動システム53は、供給部材43及び回収部材44を円滑に移動可能である。また、供給部材43及び回収部材44が可撓性なので、例えば所定部材100に接触してしまった場合でも、所定部材100の損傷が抑制される。
制御装置8は、第2液体供給装置46から第2液体LQ2を送出して、第2供給口41から所定部材100の表面に第2液体LQ2を供給する。図7に示すように、ギャップGZは、微小であり、第2供給口41から供給された第2液体LQ2は、供給部材43及び回収部材44と所定部材100との間に保持される。
本実施形態においては、第2供給口41からの第2液体LQ2の供給動作が実行されているとき、第2回収口42からの第2液体LQ2の回収動作は実行されない。本実施形態において、制御装置8は、第2供給口41と所定部材100とを接近させ、且つ、第2回収口42を用いる回収動作を停止した状態で、第2供給口41から所定量の第2液体LQ2を供給する。第2供給口41から供給された第2液体LQ2は、滴になる前に、供給部材43及び回収部材44と所定部材100との間に保持される。
制御装置8は、供給部材43及び回収部材44と所定部材100との間に所定量の第2液体LQ2が保持された後、第2供給口41からの第2液体LQ2の供給動作を停止する。
供給部材43及び回収部材44と所定部材100との間に保持された第2液体LQ2が、所定部材100の表面に所定時間接触し続けることで、その所定部材100の表面がクリーニングされる。
供給部材43及び回収部材44と所定部材100との間に保持された第2液体LQ2を、所定部材100の表面に所定時間接触させた後、制御装置8は、第2液体回収装置48を作動して、供給部材43及び回収部材44と所定部材100との間の第2液体LQ2を、第2回収口42から回収する。これにより、図8に示すように、供給部材43及び回収部材44と所定部材100との間から第2液体LQ2が無くなる。また、制御装置8は、吸引装置51を用いて、流路45を負圧にする。これにより、流路45の第2液体LQ2が吸引装置51に回収される。そのため、第2供給口41から、流路45の第2液体LQ2が滴り落ちたり、飛散したりすることが抑制される。
制御装置8は、供給部材43及び回収部材44と所定部材100との間の第2液体LQ2を回収した後、駆動装置50を制御して、第2供給口41及び第2回収口42と対向する位置に、シャッタ部材49を配置する。これにより、第2供給口41から流路45に残留していた第2液体LQ2が滴り落ちても、その第2液体LQ2がシャッタ部材49以外の部材に付着することが抑制される。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて、基板Pを露光する方法の一例について説明する。
制御装置8は、露光前の基板Pを第1保持部31に搬入(ロード)するために、液浸部材7から離れた基板ステージ2を基板交換位置に移動する。基板交換位置は、基板Pの交換処理が実行可能な位置である。基板Pの交換処理は、所定の搬送装置を用いて、第1保持部31に保持された露光後の基板Pを第1保持部31から搬出(アンロード)する処理、及び第1保持部31に露光前の基板Pを搬入(ロード)する処理の少なくとも一方を含む。制御装置8は、液浸部材7から離れた基板交換位置に基板ステージ2を移動して、基板Pの交換処理を実行する。
基板ステージ2が液浸部材7から離れている期間の少なくとも一部において、制御装置8は、計測ステージ3を液浸部材7に対して所定位置に配置して、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3の上面3Uの所定領域との間で第1液体LQ1を保持して、液浸空間LS1を形成する。
また、基板ステージ2が液浸部材7から離れた期間の少なくとも一部において、必要に応じて、計測部材Cを用いる計測処理が実行される。計測部材Cを用いる計測処理を実行するとき、制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3とを対向させ、終端光学素子12と計測部材Cとの間の光路が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LS1を形成する。制御装置8は、投影光学系PL及び第1液体LQ1を介して計測部材Cに露光光ELを照射して、計測部材Cを用いる計測処理を実行する。その計測処理の結果は、基板Pの露光処理に反映される。
露光前の基板Pが第1保持部31にロードされ、計測部材Cを用いる計測処理が終了した後、制御装置8は、基板ステージ2を投影領域PRに移動して、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2(基板P)との間に液浸空間LS1を形成する。本実施形態においては、例えば米国特許出願公開第2006/0023186号明細書、米国特許出願公開第2007/0127006号明細書等に開示されているように、制御装置8は、基板ステージ2及び計測ステージ3の少なくとも一方と終端光学素子12及び液浸部材7との間に第1液体LQ1を保持可能な空間を形成し続けるように、基板ステージ2の上面2Uと計測ステージ3の上面3Uとを接近又は接触させた状態で、基板ステージ2の上面2U及び計測ステージ3の上面3Uの少なくとも一方と終端光学素子12の射出面13及び液浸部材7の下面14とを対向させつつ、終端光学素子12及び液浸部材7に対して、基板ステージ2と計測ステージ3とをXY方向に同期移動させることができる。これにより、制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2との間に液浸空間LS1が形成可能な状態、及び終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3との間に液浸空間LS1が形成可能な状態の一方から他方へ変化させることができる。すなわち、制御装置8は、第1液体LQ1の漏出を抑制しつつ、液浸部材7の下面14側に形成された液浸空間LS1が基板ステージ2の上面2U上と計測ステージ3の上面3U上との間を移動するように、基板ステージ2及び計測ステージ3を液浸部材7に対して移動させることができる。
以下の説明において、基板ステージ2の上面2Uと計測ステージ3の上面3Uとを接近又は接触させた状態で、終端光学素子12及び液浸部材7に対して、基板ステージ2と計測ステージ3とをXY方向に同期移動させる動作を適宜、スクラム移動、と称する。
本実施形態においては、スクラム移動を実行するとき、制御装置8は、基板ステージ2の+Y側の側面と、その基板ステージ2と対向可能な計測ステージ3の−Y側の側面とを所定のギャップを介して対向させる。そして、制御装置8は、そのギャップを維持した状態で、基板ステージ2及び計測ステージ3を同時に移動(同期移動)させる。本実施形態においては、スクラム移動を実行するとき、制御装置8は、基板ステージ2の上面2Uと計測ステージ3の上面3Uとで実質的に一つの連続面が形成されるように、基板ステージ2の上面2Uと計測ステージ3の上面3Uとの位置関係を調整する。
スクラム移動を実行して、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2(基板P)との間に液浸空間LS1が形成された後、制御装置8は、基板Pの露光処理を開始する。基板Pの露光処理を実行するとき、制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2とを対向させ、終端光学素子12と基板Pとの間の光路が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LS1を形成する。制御装置8は、照明系ILにより露光光ELで照明されたマスクMからの露光光ELを投影光学系PL及び第1液体LQ1を介して基板Pに照射する。これにより、基板Pは露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が基板Pに投影される。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。制御装置8は、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LS1の第1液体LQ1とを介して基板Pに露光光ELを照射する。
基板Pの露光処理が終了した後、制御装置8は、スクラム移動を実行し、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3との間に液浸空間LS1を形成した後、基板ステージ2を基板交換位置に移動する。制御装置8は、基板交換位置に移動した基板ステージ2から露光後の基板Pを搬出し、露光前の基板Pを基板ステージ2に搬入する。
以下、制御装置8は、上述の処理を繰り返して、複数の基板Pを順次露光する。
ところで、基板Pの露光中、基板Pから発生(溶出)した物質(例えば感光材等の有機物)が、異物(汚染物、パーティクル)として液浸空間LS1の第1液体LQ1中に混入する可能性がある。また、基板Pから発生する物質のみならず、例えば空中を浮遊する異物が、液浸空間LS1の第1液体LQ1に混入する可能性もある。上述したように、基板Pの交換処理、計測部材Cを用いる計測処理、及び基板Pの露光処理を含む露光シーケンスの少なくとも一部の期間において、液浸空間LS1の第1液体LQ1は、プレート部材Sの上面の少なくとも一部の領域、計測部材Cの上面の少なくとも一部の領域、及びプレート部材Tの上面の少なくとも一部の領域と接触する。したがって、液浸空間LS1の第1液体LQ1中に異物が混入すると、第1保持部31に保持された基板Pの周囲に配置された基板ステージ2(プレート部材T)の上面2U、及び計測ステージ3(計測部材C、プレート部材S)の上面3Uに異物が付着する可能性がある。それら露光装置EXの部材の上面(第1液体LQ1と接触する液体接触面)に異物が付着している状態を放置しておくと、その異物が露光中に基板Pに付着したり、第1供給口15から供給された第1液体LQ1が汚染されたりする可能性がある。また、基板ステージ2の上面2U、計測ステージ3の上面3Uが汚染されると、例えば液浸空間LS1を良好に形成できなくなる可能性もある。その結果、露光不良が発生する可能性がある。
そこで、本実施形態においては、制御装置8は、所定のタイミングで、クリーニング装置40を用いるクリーニング処理を実行する。
次に、クリーニング装置40から供給される第2液体LQ2を用いて、所定部材100の表面(上面)をクリーニングするクリーニングシーケンスの一例について説明する。
図9は、本実施形態に係るクリーニングシーケンスの一例を示すフローチャートである。図9に示すように、本実施形態のクリーニングシーケンスは、クリーニング装置40の第2供給口41から供給される第2液体LQ2を観察する処理(ステップSP1)と、所定部材100の表面をクリーニングする処理(ステップSP2)と、第2供給口41と対向する位置にシャッタ部材49を配置する処理(ステップSP3)と、第2液体LQ2と接触した所定部材100の表面に液浸空間LS1の第1液体LQ1を接触させる処理(ステップSP4)とを含む。
以下の説明においては、クリーニング対象の所定部材100が、計測部材Cである場合を例にして説明する。
制御装置8は、カメラ60を用いて、第2供給口41から供給される第2液体LQ2を観察する処理を開始する(ステップSP1)。
制御装置8は、干渉計システム11(レーザ干渉計ユニット11B)を用いて、XY平面内における計測ステージ3の位置を計測しつつ、計測ステージ3の上面3Uに配置されているアライメントマークAMがカメラ60の検出領域(視野領域)に配置されるように、計測ステージ3を移動する。制御装置8は、カメラ60を用いて、アライメントマークAMを検出する。これにより、干渉計システム11によって規定される座標系内におけるアライメントマークAMの位置情報が取得される。
制御装置8は、第2供給口41と対向しない位置にシャッタ部材49を配置するとともに、第2供給口41と対向する位置に計測ステージ3を配置して、計測ステージ3の上面3Uに、第2供給口41から第2液体LQ2を供給する。
図10に示すように、制御装置8は、干渉計システム11(レーザ干渉計ユニット11B)を用いて、XY平面内における計測ステージ3の位置を計測しつつ、計測ステージ3の上面3Uに供給された第2液体LQ2の滴がカメラ60の検出領域(視野領域)に配置されるように、計測ステージ3を移動する。制御装置8は、カメラ60を用いて、第2液体LQ2の滴を検出する。これにより、干渉計システム11によって規定される座標系内における第2液体LQ2の滴の位置情報が取得される。制御装置8は、第2液体LQ2の滴の位置情報を取得した後、計測ステージ3の上面3Uに供給された第2液体LQ2を第2回収口42から回収するとともに、第2供給口41及び第2回収口42と所定部材100の表面とが対向するように、シャッタ部材49を移動する。
また、制御装置8は、カメラ60を用いて検出されたアライメントマークAMの位置情報と、第2液体LQ2の滴の位置情報とに基づいて、干渉計システム11によって規定される座標系内における上面3UのアライメントマークAMと第2供給口41から上面3Uに供給された第2液体LQ2の滴との位置関係を求める。すなわち、制御装置8は、計測ステージ3の上面3Uにおける、アライメントマークAMに対する第2液体LQ2の位置を求めることができる。
なお、制御装置8は、カメラ60の観察結果に基づいて、上面3Uにおける第2液体LQ2の状態を検出する。第2液体LQ2の状態は上面3Uと第2液体LQ2の滴の大きさなどを含む。また第2液体LQ2の状態は、上面3Uにおける第2液体LQ2の有無も含む。すなわち、制御装置8は、カメラ60の観察結果に基づいて、第2供給口41から第2液体LQ2が供給された否かを判断することができる。
このように、制御装置8は、カメラ60を用いて、第2供給口41から供給される計測ステージ3の上面3Uにおける第2液体LQ2の位置、及び第2液体LQ2の有無を含む、第2液体LQ2の状態を観察することができる。換言すれば、制御装置8は、カメラ60を用いて、第2供給口41から第2液体LQ2が正常に供給されたか否かを判断することができる。
制御装置8は、第2供給口41から供給される第2液体LQ2の観察を実行した後、第2液体LQ2を用いて計測部材Cの表面をクリーニングする動作を開始する(ステップSP2)。制御装置8は、ステップSP1の結果に基づいて、計測部材Cの第2領域3Fbが第2供給口41と対向するように計測ステージ3を移動する。アライメントマークAMと計測部材Cとの位置関係は既知であり、上述のステップSP1において、XY平面内における計測ステージ3の位置(座標)と、上面3Uにおける第2供給口41から第2液体LQ2が供給される位置との関係が確認されているので、制御装置8は、上面3U内の所望領域(第2領域3Fb)が第2供給口41と対向するように計測ステージ3を移動することができる。
また本実施形態において、制御装置8は、計測ステージ3の上面3Uのうち、計測部材Cの表面(第2領域3Fb)のみに第2液体LQ2が供給されるように、クリーニング装置40及び計測ステージ3の少なくとも一方を制御する。
例えば、制御装置8は、第2領域3Fbのみに第2液体LQ2が供給されるように、第2供給口41からの第2液体LQ2の供給条件を調整する。
供給条件は、第2供給口41から計測部材Cの表面(第2領域3Fb)に供給される第2液体LQ2の量、及び計測部材Cの表面における第2液体LQ2の位置の少なくとも一方を含む。なお、第2回収口42からの第2液体LQ2の回収条件を調整しても構わない。また、第2液体LQ2の供給条件および回収条件の両方を調整しても構わない。
図11は、計測ステージ3の上面3Uのうち、計測部材Cの表面のみに第2液体LQ2が供給されている状態を示す図である。本実施形態においては、計測ステージ3の上面3Uのうち、クリーニング対象領域である計測部材Cの表面のみに第2液体LQ2が接触されるので、そのクリーニング対象領域を効率良くクリーニングすることができる。
計測部材Cの表面に第2液体LQ2を供給するために、制御装置8は、駆動装置50を制御して、第2供給口41と対向しない位置にシャッタ部材49を配置する。制御装置8は、第2供給口41及び第2回収口42と計測部材Cの表面とが所定のギャップGZで対向するように、クリーニング装置40に対する計測ステージ3の位置を調整する。
制御装置8は、第2回収口42からの第2液体LQ2の回収を停止した状態で、第2供給口41から所定量の第2液体LQ2を計測部材Cの表面に供給する。これにより、図11に示すように、第2供給口41から供給された第2液体LQ2は、供給部材43及び回収部材44と計測部材Cとの間に保持される。第2液体LQ2が計測部材Cの表面に接触することによって、その計測部材Cの表面(第2領域3Fb)がクリーニングされる。
制御装置8は、第2供給口41からの第2液体LQ2の供給を停止した状態で、第2回収口42から第2液体LQ2を回収する。また、制御装置8は、吸引装置51を用いて、流路45を負圧にする。
本実施形態においては、第2回収口42からの第2液体LQ2の回収を停止した状態で、第2供給口41から所定量の第2液体LQ2を計測部材Cの表面に供給して、供給部材43及び回収部材44と計測部材Cとの間に保持された第2液体LQ2を、計測部材Cの表面に所定時間接触させる動作と、第2供給口41からの第2液体LQ2の供給を停止した状態で、第2回収口42から第2液体LQ2を回収するとともに流路45を負圧にする動作とが、交互に複数回繰り返される。これにより、計測部材Cの表面が良好にクリーニングされる。なお、複数回繰り返さなくてもよい。
第2液体LQ2を計測部材Cの表面に接触させて、第2液体LQ2を用いる計測部材Cのクリーニングが終了した後、制御装置8は、第2供給口41からの第2液体LQ2の供給を停止して、供給部材43及び回収部材44と計測部材Cとの間の第2液体LQ2を第2回収口42から回収した後、第2供給口41及び第2回収口42と対向する位置にシャッタ部材49を配置する(ステップSP3)。
次に、制御装置8は、第2液体LQ2と接触した計測部材Cの表面に液浸空間LS1の第1液体LQ1を接触させる動作を開始する(ステップSP4)。制御装置8は、計測ステージ3の上面3Uのうち、第2液体LQ2と接触した計測部材Cの表面と、液浸空間LS1の第1液体LQ1とが接触するように、計測ステージ3を移動する。
本実施形態においては、制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2との間に第1液体LQ1で液浸空間LS1が形成されている状態で、スクラム移動を実行する。制御装置8は、第1供給口15からの第1液体LQ1の供給動作と並行して、第1回収口16からの第1液体LQ1の回収動作を実行しつつ、スクラム移動を実行する。これにより、図12に示すように、終端光学素子12及び液浸部材7と計測部材Cとの間に第1液体LQ1で液浸空間LS1が形成され、第1液体LQ1が計測部材Cの表面に接触する。
制御装置8は、第1供給口15からの第1液体LQ1の供給動作と並行して、第1回収口16からの第1液体LQ1の回収動作を実行しつつ、終端光学素子12及び液浸部材7と上面3U(例えば計測部材C)との間に第1液体LQ1で液浸空間LS1を形成する。これにより、清浄で温度調整された第1供給口15からの第1液体LQ1が計測部材Cの表面に接触する。また、その計測部材Cの表面に接触した第1液体LQ1の少なくとも一部は、第1回収口16から回収される。これにより、上面3U(例えば計測部材Cの表面)に第2液体LQ2が残留していても、その残留している第2液体LQ2は、計測部材Cの表面から除去される。
以上により、本実施形態に係るクリーニングシーケンスが終了する。クリーニングシーケンスが終了した後、例えば通常の露光シーケンスが実行される。
以上説明したように、本実施形態によれば、第2液体LQ2を用いて、計測部材Cの表面を良好にクリーニングすることができる。したがって、計測不良の発生、露光不良の発生、及び不良デバイスの発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、クリーニング装置40は、第2供給口41から所定量の第2液体LQ2を供給可能であり、上面2U及び上面3Uのうち、例えば計測部材Cの表面の所望領域のみに第2液体LQ2を供給可能である。すなわち、第2供給口41は、上面2U及び上面3Uの少なくとも一方の局所的な領域に第2液体LQ2を供給することができる。このように、上面2U及び上面3Uの少なくとも一方の局所的な領域のみに第2液体LQ2を供給することができるので、そのクリーニング対象領域である局所的な領域を効率良くクリーニングすることができる。したがって、クリーニングシーケンスに要する時間を短くすることができ、露光装置EXの稼動率の低下を抑制することができる。また、使用される第2液体LQ2の量を抑制することもできる。
また、本実施形態においては、シャッタ部材49が設けられているので、例えば供給部材43から第2液体LQ2が基板ステージ2及び計測ステージ3の少なくとも一方に滴り落ちたり、飛散したりすることを抑制することができる。したがって、基板ステージ2及び計測ステージ3が汚染されることを抑制することができる。
また、本実施形態においては、局所的な領域のみに第2液体LQ2を供給することができるので、例えば上面2U及び上面3Uの少なくとも一方が、第2液体LQ2に対して耐性が低い領域と高い領域とを含む場合、耐性が高い領域のみに第2液体LQ2を供給することができる。したがって、耐性が低い領域が第2液体LQ2で劣化することを抑制しつつ、耐性が高い領域のみを第2液体LQ2で効率良くクリーニングすることができる。
なお、本実施形態においては、上面2U及び上面3Uのうち、計測部材Cの表面のみを第2液体LQ2でクリーニングすることとしたが、クリーニング対象領域は、計測部材Cの表面に限られない。例えば、プレート部材Tの表面のみを第2液体LQ2でクリーニングしてもよいし、プレート部材Tの表面の一部の領域のみを第2液体LQ2でクリーニングしてもよいし、プレート部材Sの表面のみを第2液体LQ2でクリーニングしてもよいし、プレート部材Sの表面の一部の領域のみを第2液体LQ2でクリーニングしてもよい。
なお、本実施形態においては、第2液体LQ2に対する計測部材Cの表面(膜3Fb)の耐性が、プレート部材Sの表面(膜3Fa)の耐性より高いこととしたが、第2液体LQ2に対するプレート部材Sの表面(膜3Fa)の耐性が、計測部材Cの表面(膜3Fb)の耐性より高くてもよい。また、例えばプレート部材Sの一部の領域の耐性が高く、別の一部の領域の耐性が低くてもよい。
なお、本実施形態においては、上面3Uが、第2液体LQ2に対して異なる耐性を有する複数の領域を含むこととしたが、耐性が均一でもよい。
また、上面3Uの一部だけに撥液性の膜3Fを設けても構わない。例えば、上面3Uのうち、計測部材Cとは異なる場所に撥液性の膜を設けても良い。
また、上面3Uの一部だけに撥液性の膜3Fを設けても構わない。例えば、上面3Uのうち、計測部材Cとは異なる場所に撥液性の膜を設けても良い。
なお、本実施形態においては、第2供給口41から供給された第2液体LQ2が滴になる前に、供給部材43及び回収部材44と所定部材100との間に保持されることとしたが、第2供給口41から供給され、滴になった後の第2液体LQ2を、所定部材100に供給してもよい。すなわち、所定部材100の表面に供給された第2液体LQ2が第2供給口41および第2回収口42と接触していなくてもよい。
なお、上述の実施形態では、シャッタ部材43は、供給部材43に接触しないように配置されたが、シャッタ部材49が、供給部材43と接触するように、第2供給口41と所定部材100との間に配置されてもよい。
また、第2供給口41からの第2液体LQ2の非供給時に、例えば、流路切替装置52と第2供給口41との間の流路45の全てを第2液体LQ2で満たしても構わない。
また、シャッタ部材49は、第2供給口41のみに対向するように配置されていても構わない。
また、第2供給口41からシャッタ部材49に第2液体LQ2を供給しても構わない。また、第2回収口42によりシャッタ部材49から第2液体LQ2を回収しても構わない。また、第2供給口41からシャッタ部材49に第2液体LQ2を所定のタイミング(例えば、上述のクリーニングシーケンス以外のタイミング)で供給しても構わない。例えば、第2供給口41からシャッタ部材49上に第2液体LQ2を供給し、第2回収口42からシャッタ部材49上の第2液体LQ2を回収する動作を行うことによって、不図示のタンク内の第2液体LQ2、あるいは流路45に溜まっていた第2液体LQ2を、新しい第2液体LQ2と交換することができる。
また、シャッタ部材49の表面から滑り落ちた第2液体LQ2を回収する液体回収部を有する液体回収部材を設けても構わない。この場合、液体回収部材は、例えば、供給部材43で支持することができる。
また、シャッタ部材49が液体回収口を備えていても構わない。
また、例えば、第2供給口41と第2回収口42とにそれぞれ異なるシャッタ部材を設けても構わない。
また、第2液体LQ2を供給する供給口と、第2液体LQ2を回収する回収口の少なくとも一方を複数設けても構わない。例えば、第2液体LQ2を供給する供給口を複数設け、複数の供給口の中から選択された供給口から第2液体LQ2を供給しても構わない。
また、シャッタ部材49に付着した液体を観察する装置(例えば、第2液体LQ2の有無を観察する装置)を設けても構わない。
なお、シャッタ部材49は供給部材43に支持されていても構わない。
なお、本実施形態においては、所定のタイミング(アイドリング中など)で、クリーニング装置40を用いるクリーニング処理を実行したが、制御装置8は、上述の露光処理を行っている最中にクリーニング装置40を用いるクリーニング処理を実行しても構わない。例えば、液浸空間LS1の第1液体LQ1を介して基板Pに露光光ELを照射している間に、クリーニング装置40から供給される第2液体LQ2を用いて、所定部材100の表面(上面)をクリーニングすることが可能である。
また、本実施形態のステップSP1において、上面3UのアライメントマークAMが形成された領域が第2液体LQ2に対して耐性がある場合には、アライメントマークAM上に第2液体LQ2を供給してもよい。
また、カメラ60を用いて、第2液体LQ2が回収されたか否かを判断しても構わない。また、本実施形態において、所定部材100のクリーニングを開始する前に第2液体LQの観察するステップSP1を省略してもよい。この場合、カメラ60を設けなくてもよい。
なお、露光装置EXは、クリーニング装置40を複数備えていても構わない。
なお、上述の実施形態では、シャッタ部材43は、供給部材43に接触しないように配置されたが、シャッタ部材49が、供給部材43と接触するように、第2供給口41と所定部材100との間に配置されてもよい。
また、第2供給口41からの第2液体LQ2の非供給時に、例えば、流路切替装置52と第2供給口41との間の流路45の全てを第2液体LQ2で満たしても構わない。
また、シャッタ部材49は、第2供給口41のみに対向するように配置されていても構わない。
また、第2供給口41からシャッタ部材49に第2液体LQ2を供給しても構わない。また、第2回収口42によりシャッタ部材49から第2液体LQ2を回収しても構わない。また、第2供給口41からシャッタ部材49に第2液体LQ2を所定のタイミング(例えば、上述のクリーニングシーケンス以外のタイミング)で供給しても構わない。例えば、第2供給口41からシャッタ部材49上に第2液体LQ2を供給し、第2回収口42からシャッタ部材49上の第2液体LQ2を回収する動作を行うことによって、不図示のタンク内の第2液体LQ2、あるいは流路45に溜まっていた第2液体LQ2を、新しい第2液体LQ2と交換することができる。
また、シャッタ部材49の表面から滑り落ちた第2液体LQ2を回収する液体回収部を有する液体回収部材を設けても構わない。この場合、液体回収部材は、例えば、供給部材43で支持することができる。
また、シャッタ部材49が液体回収口を備えていても構わない。
また、例えば、第2供給口41と第2回収口42とにそれぞれ異なるシャッタ部材を設けても構わない。
また、第2液体LQ2を供給する供給口と、第2液体LQ2を回収する回収口の少なくとも一方を複数設けても構わない。例えば、第2液体LQ2を供給する供給口を複数設け、複数の供給口の中から選択された供給口から第2液体LQ2を供給しても構わない。
また、シャッタ部材49に付着した液体を観察する装置(例えば、第2液体LQ2の有無を観察する装置)を設けても構わない。
なお、シャッタ部材49は供給部材43に支持されていても構わない。
なお、本実施形態においては、所定のタイミング(アイドリング中など)で、クリーニング装置40を用いるクリーニング処理を実行したが、制御装置8は、上述の露光処理を行っている最中にクリーニング装置40を用いるクリーニング処理を実行しても構わない。例えば、液浸空間LS1の第1液体LQ1を介して基板Pに露光光ELを照射している間に、クリーニング装置40から供給される第2液体LQ2を用いて、所定部材100の表面(上面)をクリーニングすることが可能である。
また、本実施形態のステップSP1において、上面3UのアライメントマークAMが形成された領域が第2液体LQ2に対して耐性がある場合には、アライメントマークAM上に第2液体LQ2を供給してもよい。
また、カメラ60を用いて、第2液体LQ2が回収されたか否かを判断しても構わない。また、本実施形態において、所定部材100のクリーニングを開始する前に第2液体LQの観察するステップSP1を省略してもよい。この場合、カメラ60を設けなくてもよい。
なお、露光装置EXは、クリーニング装置40を複数備えていても構わない。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図13は、第2実施形態に係るクリーニング装置40Bの一例を示す模式図である。図13において、クリーニング装置40Bは、供給部材43及び回収部材44の少なくとも一方が帯電することを抑制する帯電防止装置70を備えている。帯電防止装置70は、供給部材43及び回収部材44に接触するように配置され、接地(アース)された導電性部材71を含む。導電性部材71は、例えば金属製である。
例えば、供給部材43及び回収部材44がテフロン(登録商標)等の非導電性材料、あるいは導電性が低い材料で形成されている場合、その供給部材43及び回収部材44の少なくとも一方が帯電すると、クリーニングシーケンス等において供給部材43及び回収部材44の少なくとも一方に接近した所定部材100に影響を及ぼす可能性がある。
本実施形態によれば、帯電防止装置70によって供給部材43及び回収部材44が帯電することが抑制されるので、静電気に起因する所定部材100の劣化を抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図14は、第3実施形態に係るクリーニング装置40Cの一例を示す模式図である。図14において、クリーニング装置40Cは、所定部材100に接触した第2液体LQ2に超音波振動を付与する超音波発生装置72を備えている。本実施形態において、超音波発生装置72は、供給部材43及び回収部材44と所定部材100との間に保持された第2液体LQ2に超音波振動を付与する。
本実施形態において、超音波発生装置72は、供給部材43に配置され、超音波振動を発生可能な圧電素子等の超音波振動子73を有する。なお、超音波振動子73が、回収部材44に設けられていてもよいし、所定部材100に設けられてもよい。
所定部材100に接触した第2液体LQ2に超音波振動が付与されることによって、その第2液体LQ2に接触する所定部材100は、良好にクリーニングされる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図15は、第4実施形態に係るクリーニング装置40Dの一例を示す模式図である。図15において、クリーニング装置40Dは、第2液体LQ2を供給可能な第2供給口41を有する供給部材43と、第1液体LQ1を供給可能な第3供給口74を有する供給部材75と、第1液体LQ1及び第2液体LQ2の少なくとも一方を回収可能な第2回収口42を有する回収部材44とを備えている。
供給部材43、供給部材75、及び回収部材44は、隣接している。第2供給口41から供給された第2液体LQ2は、供給部材43、供給部材75、及び回収部材44と、所定部材100との間に保持される。第3供給口74から供給された第1液体LQ1は、供給部材43、供給部材75、及び回収部材44と、所定部材100との間に保持される。第2回収口42は、所定部材100上の第1液体LQ1及び第2液体LQ2の少なくとも一方を回収可能である。
例えば、制御装置8は、第2供給口41から第2液体LQ2を供給して、第2液体LQ2と所定部材100の表面とを接触させて、所定部材100の表面をクリーニングした後、第3供給口74から第1液体LQ1を供給することによって、所定部材100の表面に残留する第2液体LQ2を除去することができる。例えば、制御装置8は、第2供給口41から第2液体LQ2を供給して、第2液体LQ2を所定部材100の表面に接触させた後、その第2液体LQ2を第2回収口42から回収する。その後、制御装置8は、第3供給口74から第1液体QL1を供給する。第3供給口74から供給された第1液体LQ1は、供給部材43、供給部材75、及び回収部材44と所定部材100との間に保持される。制御装置8は、第3供給口74からの第1液体LQ1の供給動作と並行して、第2回収口42からの第1液体LQ1の回収動作を実行することによって、所定部材100の表面に残留する第2液体LQ2を良好に除去することができる。
なお、上述の第1〜第4実施形態においては、供給部材43と回収部材44とが隣接しているが、離れていてもよい。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図16は、第6実施形態に係るクリーニング装置40Eの一例を示す模式図である。図16において、クリーニング装置40Eは、第2液体LQ2を供給可能な第2供給口41を有する供給部材43と、供給部材43の下端に配置された多孔部材76とを備えている。第2供給口41から供給された第2液体LQ2は、多孔部材76の孔を介して、所定部材100に供給される。
本実施形態において、多孔部材76は、スポンジ状の部材であり、柔らかい。本実施形態においては、図16に示すように、多孔部材76と所定部材100の表面とが接触された状態で、第2供給口41から第2液体LQ2が供給される。これにより、所定部材100の表面がクリーニングされる。また、多孔部材76と所定部材100の表面とが接触された状態で、供給部材43及び多孔部材76と所定部材100とが相対的に移動されてもよい。これにより、第2液体LQ2を含んだ多孔部材76で所定部材100の表面が拭かれる。これにより、所定部材100の表面が良好にクリーニングされる。
また、本実施形態においては、少量の第2液体LQ2で所定部材100をクリーニングすることができる。そのため、回収部材44を省略することができる。なお、回収部材44を設けてもよい。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
第6実施形態の特徴的な部分は、第2供給口41から供給される第2液体LQ2を用いて、所定部材100の表面の状態を評価する点にある。
図17は、本実施形態に係る評価方法の一例を示す模式図である。本実施形態において、制御装置8は、第2供給口41から所定部材100の表面に供給された第2液体LQ2の状態をカメラ60で観察して、第2液体LQ2に対する所定部材100の表面の接触角を評価する。
図17に示すように、第2供給口41から所定部材100の表面に所定量の第2液体LQ2が供給される。第2供給口41から供給される第2液体LQ2の量が同じでも、第2液体LQ2に対する所定部材100の撥液性に応じて、所定部材100の表面における第2液体LQ2の大きさ(外形)が変化する。
すなわち、第2液体LQ2に対する所定部材100の表面の撥液性が高い場合、図17(A)に示すように、第2液体LQ2に対する所定部材100の表面の接触角は大きくなり、所定部材100の表面における第2液体LQ2の大きさ(所定部材100の表面と平行なXY平面内における大きさ)は、小さくなる。一方、第2液体LQ2に対する所定部材100の表面の撥液性が低い場合、図17(B)に示すように、第2液体LQ2に対する所定部材100の表面の接触角は小さくなり、所定部材100の表面における第2液体LQ2の大きさ(所定部材100の表面と平行なXY平面内における大きさ)は、大きくなる。
カメラ60は、所定部材100の表面における第2液体LQ2の大きさに関する情報を取得可能である。制御装置8は、カメラ60を用いて観察した、所定部材100の表面における第2液体LQ2の大きさに基づいて、第2液体LQ2に対する所定部材100の表面の撥液性を評価することができる。
また、評価の結果に基づいて、その所定部材100をメンテナンスすることができる。例えば、評価の結果に基づいて、所定部材100の表面の撥液性が低下していると判断された場合、その所定部材100の表面の撥液性を高める処理を実行したり、その所定部材100の表面をクリーニングする処理を実行したりすることができる。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
第7実施形態の特徴的な部分は、第2供給口41から供給される第2液体LQ2を用いて、ギャップを形成する所定部材の表面の状態を評価する点にある。
図18は、本実施形態に係る評価方法の一例を示す模式図である。図18において、所定部材100は、ギャップGAを形成する。ギャップGAは、例えばプレート部材Tと基板Pとの間に形成されるギャップG1、及び計測部材Cとプレート部材Sとの間に形成されるギャップG2の少なくとも一方を含む。
以下の説明において、ギャップGAが、計測部材Cとプレート部材Sとの間に形成されるギャップG2である場合を例にして説明する。
本実施形態において、制御装置8は、第2供給口41からギャップG2に供給された第2液体LQ2の状態をカメラ60で観察して、ギャップG2を形成する計測部材C及びプレート部材Sの表面の接触角を評価する。
図18に示すように、計測部材Cとプレート部材Sとの間に形成されるギャップG2に、第2供給口41から第2液体LQ2が供給される。ギャップG2を形成する計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の撥液性が高い場合、図18(A)に示すように、表面張力により、ギャップG2の内側に第2液体LQ2が浸入することが抑制される。一方、ギャップG2を形成する計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の少なくとも一方の撥液性が低い場合、図18(B)に示すように、第2液体LQ2の少なくとも一部がギャップG2の内側に浸入する可能性が高くなる。
第2供給口41から供給される第2液体LQ2の量が同じでも、第2液体LQ2に対する計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の撥液性に応じて、ギャップG2に供給された第2液体LQ2の大きさ(外形)が変化する。すなわち、第2液体LQ2に対する計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の撥液性が高い場合、ギャップG2に第2液体LQ2が浸入することが抑制されるので、図18(A)に示すように、上面3Uにおける第2液体LQ2の大きさ(上面3Uと平行なXY平面内における大きさ)は、大きくなる。一方、第2液体LQ2に対する計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の少なくとも一方の撥液性が低い場合、ギャップG2に第2液体LQ2が浸入する可能性が高くなるので、図18(B)に示すように、上面3Uにおける第2液体LQ2の大きさは、小さくなる。
カメラ60は、ギャップG2上の第2液体LQ2の大きさに関する情報を取得可能である。制御装置8は、カメラ60を用いて観察した、ギャップG2上の第2液体LQ2の大きさに基づいて、第2液体LQ2に対する計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の撥液性を評価することができる。
また、本実施形態においては、第2供給口41から所定量の第2液体LQ2を局所的な領域に、供給可能である。また、第2液体LQ2をギャップG2上に滴として供給することが可能である。この場合、ギャップG2に第2液体LQ2が浸入に伴い、上面3Uにおける第2液体LQ2の大きさは、大きく変化する。したがって、ギャップG2を形成する計測部材C及びプレート部材Sの表面の接触角を効率良く評価することができる。
また、本実施形態においては、第2供給口41から所定量の第2液体LQ2を局所的な領域に、供給可能である。また、第2液体LQ2をギャップG2上に滴として供給することが可能である。この場合、ギャップG2に第2液体LQ2が浸入に伴い、上面3Uにおける第2液体LQ2の大きさは、大きく変化する。したがって、ギャップG2を形成する計測部材C及びプレート部材Sの表面の接触角を効率良く評価することができる。
また、評価の結果に基づいて、その計測部材C及びプレート部材Sの少なくとも一方をメンテナンスすることができる。例えば、評価の結果に基づいて、計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の少なくとも一方の撥液性が低下していると判断された場合、その計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の少なくとも一方の撥液性を高める処理を実行したり、クリーニングする処理を実行したりすることができる。
なお、本実施形態においては、ギャップG2を形成する計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の撥液性を評価することとしたが、例えばギャップG1を形成するプレート部材Tの表面の撥液性を評価してもよい。
なお、本実施形態においては、ギャップG2を形成する計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の撥液性を評価することとしたが、撥液性以外も評価することが可能である。例えば、計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の少なくとも一方に異物(パーティクル、汚染物)が付着した場合、ギャップG2に第2液体LQ2が侵入する可能性が高くなる。したがって、計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の汚染状態を評価することが可能である。また、ギャップG2を形成する計測部材C及びプレート部材Sの少なくとも一方が変形(破損)した場合、ギャップG2に第2液体LQ2が侵入する可能性が高くなる。したがって、計測部材C及びプレート部材Sの変形状態を評価することが可能である。
なお、本実施形態においては、ギャップG2を形成する計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の撥液性を評価することとしたが、撥液性以外も評価することが可能である。例えば、計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の少なくとも一方に異物(パーティクル、汚染物)が付着した場合、ギャップG2に第2液体LQ2が侵入する可能性が高くなる。したがって、計測部材Cの表面及びプレート部材Sの表面の汚染状態を評価することが可能である。また、ギャップG2を形成する計測部材C及びプレート部材Sの少なくとも一方が変形(破損)した場合、ギャップG2に第2液体LQ2が侵入する可能性が高くなる。したがって、計測部材C及びプレート部材Sの変形状態を評価することが可能である。
なお、上述の第1〜第7実施形態においては、射出面13から射出される露光光ELが照射可能な位置に移動可能な所定部材100をクリーニングする場合を例にして説明したが、露光光ELが照射可能な位置に移動できない部材をクリーニングしてもよい。例えば、計測ステージ3の露光光が照射可能な位置に移動できない部材をクリーニングしてもよい。あるいは、液浸部材7の下面14を、第2液体LQ2を用いてクリーニングしてもよい。例えば、クリーニング用の第2液体LQ2を供給可能な供給部材の供給口を移動可能とし、液浸部材7の下面14をクリーニングするときに、その供給口を下面14と対向する位置に配置して、その下面14の一部の領域に第2液体LQ2を供給してもよい。
なお、上述の各実施形態においては、投影光学系PLの終端光学素子12の射出側(像面側)の光路が第1液体LQ1で満たされているが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、終端光学素子12の入射側(物体面側)の光路も第1液体LQ1で満たされる投影光学系PLを採用することができる。
なお、上述の各実施形態においては、第1液体LQ1として水を用いているが、水以外の液体であってもよい。第1液体LQ1としては、露光光ELに対して透過性であり、露光光ELに対して高い屈折率を有し、投影光学系PLあるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)などの膜に対して安定なものが好ましい。例えば、第1液体LQ1として、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等を用いることも可能である。また、第1液体LQ1として、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6611316号明細書に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許第6341007号明細書、米国特許第6208407号明細書、米国特許第6262796号明細書等に開示されているような、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の各実施形態においては、レーザ干渉計を含む干渉計システムを用いて各ステージの位置を計測するものとしたが、これに限らず、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。例えば、レンズ等の光学部材と基板との間に液浸空間を形成し、その光学部材を介して、基板に露光光を照射することができる。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
上述の実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図19に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンからの露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。基板処理ステップは、上述の実施形態に従って、所定部材をクリーニングする処理を含み、そのクリーニングされた所定部材を有する露光装置EXを用いて基板Pが露光光ELで露光される。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
2…基板ステージ、3…計測ステージ、3Fa…第1領域、3Fb…第2領域、7…液浸部材、8…制御装置、12…終端光学素子、13…射出面、41…第2供給口、42…第2回収口、49…シャッタ部材、51…吸引装置、60…観察装置、C(C1,C2)…計測部材、G1…ギャップ、G2…ギャップ、P…基板、S…プレート部材、T…プレート部材、EL…露光光、EX…露光装置、LQ1…第1液体、LQ2…第2液体、LS1…液浸空間
Claims (10)
- 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光を射出する射出面を有する光学部材と、
所定部材と、
前記所定部材の表面にクリーニング用の第2液体を供給する供給口と、
前記所定部材の表面から前記第2液体を回収する回収口と、
前記供給口からの前記第2液体の非供給時に、前記供給口と対向する位置に配置されるシャッタ部材と、を備え、
前記供給口と前記回収口とは異なる露光装置。 - 前記回収口及び前記回収口に接続される回収流路を有する供給部材と、
前記回収口からの前記第2液体の非回収時に、前記回収流路を負圧にする吸引装置と、を備える請求項1記載の露光装置。 - 前記射出面と前記所定部材の表面との間の空間が前記第1液体で満たされるように液浸空間を形成する液浸部材を備え、
前記所定部材は、前記第2液体と接触した前記所定部材の表面の一部の領域と前記液浸空間の前記第1液体とが接触するように移動する請求項1又は2記載の露光装置。 - 前記供給口から供給される前記所定部材の表面における前記第2液体の位置、及び前記第2液体の有無の少なくとも一方を観察する観察装置を備える請求項1〜3のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記所定部材の表面は、前記第1液体と接触する請求項1〜4のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記所定部材は、前記光学部材に対して移動可能である請求項1〜5のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記所定部材は、前記露光光を計測する請求項1〜6のいずれか一項記載の露光装置。
- 請求項1〜7のいずれか一項記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。 - 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、
前記所定部材の表面に、供給口からクリーニング用の第2液体を供給することと、
前記所定部材の表面から、前記供給口とは異なる回収口により前記第2液体を回収することと、
前記供給口からの前記第2液体の非供給時に、前記供給口と対向する位置にシャッタ部材を配置することと、
を含むクリーニング方法。 - 請求項9記載のクリーニング方法で前記所定部材の少なくとも一部をクリーニングすることと、
前記第1液体を介して前記基板を露光することと、
露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009157319A JP2011014708A (ja) | 2009-07-01 | 2009-07-01 | 露光装置、クリーニング方法、及びデバイス製造方法 |
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JP2009157319A JP2011014708A (ja) | 2009-07-01 | 2009-07-01 | 露光装置、クリーニング方法、及びデバイス製造方法 |
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JP2009157319A Pending JP2011014708A (ja) | 2009-07-01 | 2009-07-01 | 露光装置、クリーニング方法、及びデバイス製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021047911A1 (en) * | 2019-09-13 | 2021-03-18 | Asml Netherlands B.V. | Fluid handling system and lithographic apparatus |
-
2009
- 2009-07-01 JP JP2009157319A patent/JP2011014708A/ja active Pending
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