JP2011010632A - 酸性流動食用耐酸耐熱性向上剤 - Google Patents

酸性流動食用耐酸耐熱性向上剤 Download PDF

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Abstract

【課題】酸性流動食は、流動食の中でも特に低pHで製造されている流動食を示し、各種栄養素(蛋白質、糖質、脂質、ミネラル、ビタミン、水分等)がバランスよく配合されており、介護が必要な嚥下困難者から、カロリー制限や栄養管理目的で摂取する患者、寝たきり老人等の高齢者に必要な栄養補給の目的で使用されている。本発明は酸性域において蛋白質の凝集を抑制し、かつ有機酸モノグリセリドを使用しなくとも乳化が安定であって、かつゲル化剤などで増粘させなくとも乳化安定性に優れ、優れた流動性を有することを可能にする酸性流動食用の耐酸耐熱性向上剤を提供することを課題とする。
【解決手段】環状体含有量が25%以下であるポリグリセリンとステアリン酸とがエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステルを含有させることで課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は流動食において耐酸耐熱性を向上させる耐酸耐熱性向上剤に関するものである。
酸性流動食は、流動食の中でも特に低pHで製造されている流動食を示し、各種栄養素(蛋白質、糖質、脂質、ミネラル、ビタミン、水分等)がバランスよく配合されており、介護が必要な嚥下困難者から、カロリー制限や栄養管理目的で摂取する患者、寝たきり老人等の高齢者に必要な栄養補給の目的で使用されている。特に蛋白質は必須原料であり、各種総合栄養食品には必ず配合されている原料である。一般的な総合栄養流動食に使用されている蛋白質は、カゼインや大豆蛋白質等が使用されているが、蛋白質の多くは低pH側に等電点を有する。したがって、低pH域では蛋白質の凝集や沈殿などが生じやすいために製造が極めて困難であるだけでなく、乳化状態も不安定であり、安定な品質を保っているとは言い難い。そのため、現在、市場に出回っている総合栄養流動食の多くはpH6.0〜7.5程度の中性タイプのものが多い。このような従来からの中性タイプの流動食は、摂取後に胃酸と接触することにより凝集する傾向があり、経腸栄養流動食などはチューブ詰まりが生じやすく、蛋白質含有量も多くすることは困難であった。また中性域では、微生物が増殖しやすいことから、医療現場において細菌汚染のリスクも高く長期保存には不向きであった。さらには患者にとっては味のバリエーションが乏しく、また濃厚であるためにその飲み口は良いとはいい難く、十分な栄養を補給できるほど大量に摂取し難いものであった。これまでの流動食は上述するような問題点を有しており、市場では蛋白の凝集によるチューブ詰まりや、細菌汚染等が生じやすく、味や風味にバリエーションがあり、乳化状態も安定である摂取しやすい流動食が求められていた。
低pH域で蛋白を安定分散、安定乳化させることができれば、蛋白質が胃液と接触しても蛋白質凝集し難くなり、結果的にチューブ詰まりも抑制されるだけでなく、また果汁や酸味料などのさっぱりとした味付けも可能となる。さらには酸性域では微生物の増殖が抑制されることから医療現場での汚染リスクも低減できる。そこで最近では酸性タイプの流動食が検討されている。
蛋白質を含有するpH3.0〜4.2の酸性液状流動食において、1)酸性ホエー蛋白質分離物を含有する蛋白質原料と、2)有機酸モノグリセリドと、重合度4〜10のポリグリセリンとオレイン酸とのモノエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステルの混合溶液と、3)水とを混合して蛋白質濃度3.5〜10.0w/v%の乳化液または均質機を得て、この乳化液または均質液を加熱殺菌することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
カゼイン蛋白質、熱可逆性ゲル化剤、及び有機酸モノグリセリドを含有し、pHが3.5〜4.5である液状原料組成物と、水分含有固形物を容器内に充填した後、加熱処理を施し、しかる後に冷却処理してゲル化させることを特徴とする酸性ゲル状食品の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
油脂(A)20〜50重量%、ホエー蛋白質(B)0.5〜5.0重量%、有機酸モノグリ(C)1.0〜5.0重量%を主成分とする耐酸性水中油型乳化組成物。さらに増粘多糖類、ゼラチン等のゲル化剤を配合してなるゲル状食品において、前記の耐酸性水中油型乳化組成物をゲル状食品中5〜40重量%配合し、pHを3.0〜4.2に調整することを特徴とするゲル状食品が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
上記特許文献1〜3に開示されているように、蛋白質を含有する酸性タイプの飲食品には種々のものが知られているが、特許文献1では有機酸モノグリセリドが必要であり、これを溶解するためにポリグリセリン脂肪酸エステルを混合しているだけであって、ポリグリセリン脂肪酸エステルは蛋白質の分散安定性に関与しているものではなく、さらには有機酸モノグリセリドとポリグリセリン脂肪酸エステルの2種の乳化剤をよく加熱混合して用いなければならず余計な手間がかかるだけでなく、蛋白質そのものの酸性域での凝集を抑えたものではない。
特許文献2ではゲル化剤で固めることで保存安定性を高めている手法であって、酸性域での蛋白質の凝集を抑え、さらには耐熱性も付与しているものではない。
特許文献3は、有機酸モノグリセリドが必須原料であり、大量のゲル化剤を用いて固めることで増粘させて安定性を付与しているものであって、酸性域での蛋白質凝集そのものを抑制しているものではなく、安定性についても満足とはいい難い。
特願2005−319288 特願2005−238381 特願2003−89374
すなわち本発明は酸性域において蛋白質の凝集を抑制し、かつ有機酸モノグリセリドを使用しなくとも乳化が安定であって、かつゲル化剤などで増粘させなくとも乳化安定性に優れ、優れた流動性を有することを可能にする酸性流動食用の耐酸耐熱性向上剤を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究した結果、特定の分子構造を有するポリグリセリン脂肪酸エステルを用いることで、酸性域において蛋白質の凝集沈殿を抑制し、かつ乳化安定性にも優れることを見出し、優れた流動性を有する酸性流動食を製造することが可能となることを見出した。
すなわち本発明は、環状体含有量が25%以下であるポリグリセリンとステアリン酸とがエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする酸性流動食用の耐酸耐熱性向上剤に関するものである。
本発明の酸性流動食用の耐酸耐熱性向上剤は調合時に配合されることにより耐酸耐熱性が優れ、酸性領域においても乳化破壊や分離、蛋白質の凝集、沈殿が発生することのない酸性流動食を製造することができる。
以下、詳細に本発明を説明する。
本発明のポリグリセリンは、グリセリンを脱水縮合する等して得られるグリセリン骨格を基本単位として分子内に水酸基とエーテルを有する物質をいう。一般的に流通しているポリグリセリンの種類はテトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリンが例示される。
本発明に使用されるポリグリセリンとしては、流動食の耐酸性と耐熱性を向上させる観点から、ポリグリセリン中の環状体含有量が25%以下であり、好ましくは5〜20%、より好ましくは5〜10%である。本発明における環状体含有量は、液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)を用いて分析することができる。
本発明に使用されるステアリン酸としては、天然の動植物より抽出した油脂を加水分解し、分離してあるいは分離せずに精製して得られるカルボン酸を官能基として含む物質であれば特に限定するものではない。あるいは石油などを原料にして化学的に合成して得られる脂肪酸であってもよい。
ポリグリセリンとステアリン酸とのエステル化は、当該分野の公知の方法に従って行われる。例えば、アルカリ触媒、酸触媒、あるいは無触媒下にて常圧あるいは減圧下エステル化することができる。また、ポリグリセリンとステアリン酸の混合比を変更することにより種々の性質をもつポリグリセリン脂肪酸エステルを調製することができる。
本発明に使用されるポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、流動食の耐酸性と耐熱性を向上させる観点からモノエステル〜ジエステルが好ましく、より好ましくはジエステルである。なお、モノエステルを得る場合、ポリグリセリンと脂肪酸のモル数の計算により等モル付加すれば良く、ジエステルを得る場合、ポリグリセリンに対して脂肪酸を2モル付加すれば良い。
かかる特徴を有することにより、本発明の酸性流動食用の耐酸耐熱性向上剤は、蛋白質の凝集抑制効果に優れ、かつ酸性域でも乳化破壊を起こしにくく、蛋白質を含む酸性流動食に好適に使用することが可能となる。
本発明における酸性流動食用の耐酸耐熱性向上剤は酸性流動食の調合時に含有されればよく、酸性流動食を調製する上で使用する添加物は一般的に食品で使用されている添加物であれば特に制限を受けるものではないが、適宜乳化剤や安定剤、ゲル化剤、塩類、ミネラル、ビタミン、食物繊維等の栄養成分を使用してもよい。
乳化剤は本発明の耐酸耐熱性向上剤を含有していれば良く、前記のポリグリセリン脂肪酸エステル以外の乳化剤としてはグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、酵素分解レシチン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モノグリセリド、コハク酸モノグリやクエン酸モノグリ等の有機酸モノグリセリド等が併用されてもよい。
添加量は乳化剤総量として0.01%〜10%、好ましくは0.05%〜5%、より好ましくは0.1〜3%の範囲が好ましい。0.01%未満では耐熱性もしくは耐酸性の効果が見られず不十分であり、10%超過では風味が悪くなることがあり好ましくない。
蛋白質は例えば乳蛋白質、大豆蛋白質、小麦蛋白質、ゼラチン、卵白等があげられ、乳化安定を高めるために何を使用してもよいが、風味の点で乳由来であるカゼインナトリウム、カゼインカリウム、ホエープロテインコンセントレート、ホエープロテインアイソレート、トータルミルクプロテイン等の使用が好ましい。
塩類は酸性流動食のpHをpH2.0〜4.5の酸性域に保持する目的のほか、pHの変化を抑制する目的に使用され、緩衝作用のあるものであれば何を使用しても良いが、風味的、効果的にクエン酸塩類、リン酸塩類、重合リン酸塩類(ピロリン酸塩、ポリリン酸塩、メタリン酸塩等)の使用が好ましい。
本発明において使用される油脂は酸性流動食の調製が可能であれば何ら制限されるものではない。例示すると植物性油脂であればヤシ油、パーム油、パーム核油、オリーブ油、落花生油、コメ油、ナタネ油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、大豆油、サフラワー油等、動物性油脂であれば乳脂、魚油、ラード、牛脂、豚脂等、さらにこれらの油脂を化学処理した硬化油、エステル交換油、分別油等があげられ、これらの油脂を1種または2種以上併用して使用しても良い。また、連続相には通常水を用いるが、安定性を高める目的にグリセリン等の多価アルコールや糖類を配合したり、あるいは水の代わりに連続相として使用しても良い。その際使用される多価アルコール、糖類の例としてはグリセリン、ショ糖、果糖、麦芽糖、ブドウ糖、デキストリン異性化糖、水飴、還元水飴、トレハロース、マルチトール、エリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。
ゲル化剤としては、寒天、ゼラチン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、タマリンドシードガム、カラヤガム、ペクチン、カラーギーナン等の多糖類やゲル化剤を用いてもよい。
食物繊維としては、セルロース、ポリデキストロース、グアーガム酵素分解物、難消化性の多糖類等が挙げられる。またビタミン類、ミネラル類の種類と配合量等は、例えば第7版改訂「日本人の栄養所要量」に記載の摂取量にしたがって適宜決定することができる。
本発明における流動食を製造するに当たっては従来公知の方法に準じて製造すれば良く、その方法には何ら制限されるものではないが、使用に供する対象製品の性質上賞味期限が長いものが好ましく、物性的には乳化粒子が細かく、安定な乳化状態を保っていることが好ましい。
具体的には衛生面では微生物レベルを低くすることを目的に厳しい加熱殺菌処理がなされることが望ましい。乳化粒子を細かくするためには高圧ホモジナイザーを使用することが有利であり、可能であれば10MPa以上の高圧にて処理することが好ましい。

以下に実施例または比較例を挙げて詳細を説明する。
実施例1
温度計、ジムロートおよび撹拌装置を付けた3つ口フラスコに太陽化学社製のポリグリセリン200gおよびピリジン600mlを加えた。ここへ1級水酸基に選択的に反応する試薬であるクロロトリフェニルメチル(和光純薬社製)370gを加えて100℃で1時間撹拌後室温に戻し、24時間撹拌した。さらに反応液を減圧下でピリジンの大部分を除去した。得られた反応物に水800mlを加え、分液ロートに移して酢酸エチル400mlで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせて濃縮し、得られた残渣156gおよび酢酸300gを温度計、ジムロートおよび撹拌装置を付けた3つ口フラスコに加えて8時間加熱還流し、トリメチルフェニル基を脱離させた。上記工程を繰り返し、精製したポリグリセリンを混合し、一定量のポリグリセリンを得た。得られたポリグリセリンの環状体含有量は8.6%であった。
上記の精製したポリグリセリン126gとステアリン酸54gおよび水酸化ナトリウム0.06gを300mlの4つ口フラスコに入れ、窒素気流下で生成水を除去しながら250℃で反応し、反応後0.2mlのリン酸を加えて本発明品1を得た。
実施例2
実施例1で精製したポリグリセリン104gとステアリン酸76gおよび水酸化ナトリウム0.06gを300mlの4つ口フラスコに入れ、窒素気流下で生成水を除去しながら250℃で反応し、反応後0.2mlのリン酸を加えて本発明品2を得た。
比較例1
太陽化学社製ポリグリセリン126gとステアリン酸54gおよび水酸化ナトリウム0.06gを300mlの4つ口フラスコに入れ、窒素気流下で生成水を除去しながら250℃で反応し、反応後0.2mlのリン酸を加えて比較品1を得た。なお、太陽化学社製ポリグリセリンの環状体含有量は42.2%であった。
比較例2
太陽化学社製ポリグリセリン(デカグリセリン)104gとステアリン酸76gを用いた以外は比較例1と同様の方法で比較品2を得た。
試験例においては、表1に示す配合処方に従って各成分を秤量し、ミネラル類、及びビタミン類は表2に示す組成のものを用いたが、本発明は試験例に限定されるものではない。
Figure 2011010632
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試験例1(酸性流動食の調製)
酸性流動食は以下の通り調製した。
55℃に加温した溶解水にホモディスパーを用いて3000rpmで撹拌しながら、表1に記載する蛋白質、糖類および食物繊維を粉体混合した後に投入し、次いでミネラルを投入した。溶解水または脂質にて表3〜6に記載する乳化剤を加熱溶解した後に、水相に油相を添加した。さらに、ビタミン、酸味料、果汁を投入し、調合液を55℃に維持したまま、ホモミキサーを用いて8000rpm、10分間にて予備乳化した。予備乳化後、42メッシュにてろ過後、高圧ホモジナイザーを用いて、50MPaで均質化し、乳化液を得た。乳化液を透明サイダー瓶に充填し、レトルト殺菌により121℃、10分間の加熱殺菌処理を行い、表3〜7に記載する流動食1〜25を得た。
得られた流動食の評価は以下の基準で行った。
目視観察の評価基準
得られた流動食の目視観察により凝集と分離の状態をそれぞれ5点〜1点で評価し、各点数の合計点を10点〜2点まで9段階により耐酸耐熱性を評価した。
5:凝集または分離が全くなく極めて良好であった。
4:凝集または分離がなく良好であった。
3:凝集または分離がほとんどなかった。
2:凝集または分離が発生し、不良であった。
1:凝集または分離が非常に多く発生し、不良であった。
Figure 2011010632
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試験例2(官能検査)
試験例1記載の流動食の風味評価は20名のパネラーによる官能検査を実施し、以下の基準により評価した。
10:20名中、20名が乳化剤の風味を全く感じることなく、大変おいしいと評価した。
9:20名中、19名または18名が乳化剤の風味を感じることなく、大変おいしいと評価した。
8:20名中、17名または16名が乳化剤の風味を感じることなく、大変おいしいと評価した。
7:20名中、15名または14名が乳化剤の風味を感じることなく、大変おいしいと評価した。
6:20名中、13名または12名が乳化剤の風味を感じることなく、大変おいしいと評価した。
5:20名中、11名または10名が乳化剤の風味を感じることなく、大変おいしいと評価した。
4:20名中、9名または8名が乳化剤の風味を感じることなく、大変おいしいと評価した。
3:20名中、7名または6名が乳化剤の風味を感じることなく、大変おいしいと評価した。
2:20名中、5名または4名が乳化剤の風味を感じることなく、大変おいしいと評価した。
1:20名中、3名以下が乳化剤の風味を感じることなく、大変おいしいと評価した。
表3及び表4から明らかなように本発明品1または2を用いた酸性流動食は本発明品を単品で使用した流動食1および5またはその他の乳化剤と併用して使用した流動食2〜4または流動食6〜8は耐酸耐熱性に優れ、凝集や沈澱が全く発生せず、風味が良好であった。
一方、表7から明らかなように本発明品1または2の添加量が0.005%では風味は良好であったが、耐酸耐熱性の向上が見られず殺菌後、多くの凝集や沈澱が発生し流動食として調製することができなかった。また、本発明品1または2の添加量が12%では、耐酸耐熱性の向上は見られたが、乳化剤の風味を感じることからあまり好ましくなかった。
さらに、表5および6から明らかなように比較品1または2を用いた流動食は耐酸耐熱性の向上が見られず、添加量を2%まで増量またはその他の乳化剤と併用しても同様に耐酸耐熱性の向上は見られなかった。
また、表7から明らかなように一般的に用いられる公知の乳化剤を配合した流動食23〜25は乳化剤の種類に問わず、耐酸耐熱性の向上が見られず、多くの凝集および沈澱が発生し、酸性流動食の調製が不可能であった。
以上の結果から、本発明の酸性流動食用の耐酸耐熱性向上剤を用いることにより、低pH域にもかかわらず、酸性流動食に分離や凝集を発生させないことが可能となり、もって品質的にも安定な付加価値の高い酸性流動食を製造することが可能となった。

Claims (3)

  1. 環状体含有量が25%以下であるポリグリセリンとステアリン酸とがエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステルを含有することを特徴とする流動食用の耐酸耐熱性向上剤。
  2. 請求項1記載のポリグリセリン脂肪酸エステルがジエステルであることを特徴とする請求項1記載の流動食用の耐酸耐熱性向上剤。
  3. 請求項1または2記載の流動食用の耐酸耐熱性向上剤を含有することを特徴とする流動食。
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