JP2011009508A - Led光源装置とその製造方法 - Google Patents

Led光源装置とその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011009508A
JP2011009508A JP2009152209A JP2009152209A JP2011009508A JP 2011009508 A JP2011009508 A JP 2011009508A JP 2009152209 A JP2009152209 A JP 2009152209A JP 2009152209 A JP2009152209 A JP 2009152209A JP 2011009508 A JP2011009508 A JP 2011009508A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
led element
led
light source
source device
phosphor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009152209A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5349167B2 (ja
Inventor
Masahiro Fukuda
福田  匡広
Nobuhiro Sato
信宏 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Electronics Co Ltd
Original Assignee
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Holdings Co Ltd, Citizen Electronics Co Ltd filed Critical Citizen Holdings Co Ltd
Priority to JP2009152209A priority Critical patent/JP5349167B2/ja
Publication of JP2011009508A publication Critical patent/JP2011009508A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5349167B2 publication Critical patent/JP5349167B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/80Methods for connecting semiconductor or other solid state bodies using means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected
    • H01L2224/85Methods for connecting semiconductor or other solid state bodies using means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected using a wire connector
    • H01L2224/85909Post-treatment of the connector or wire bonding area
    • H01L2224/8592Applying permanent coating, e.g. protective coating
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/181Encapsulation

Abstract

【課題】混色性が良好で色むらが少ないLED光源装置およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】LED素子4を被覆する樹脂層6を有するLED光源装置40において、樹脂層6を、蛍光体7が混入された熱硬化性材料でもって、LED素子4を発光させたときに発生する熱量により決定した厚みで、LED素子4の周りを被覆した形態とした。これにより、LED素子4の発光波長に限定されず、すべてのLED素子においてLED素子4の周りに、一様の厚みの樹脂層を、容易に形成することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光素子から発せられる光を受けて励起されることにより波長変換光を発する蛍光体を含有した樹脂層を備えたLED光源装置およびLED光源装置の製造方法に関する。
従来、化合物半導体である発光ダイオード(以下、LEDと略す)は、長寿命や小型化の特徴を生かして光源装置として幅広く利用されている。また、窒化ガリウム系化合物半導体(以下、GaN系半導体と略す)等による青色を発光するLEDが開発され製品化されたことにより、LED素子を封止する樹脂に黄色光を発する蛍光体を含有させ、青色光と黄色光との混合により疑似白色光を得るLED光源装置が実用化されている。また、GaN系半導体により紫外光〜近紫外光(例えば350〜410nm)にピーク波長を有するLEDが開発され、この紫外光〜近紫外光を受けて励起されることにより、赤色光、緑色光、青色光を発する三種類の蛍光体を用いて白色光を得るLED光源装置も開示されている。
このような白色LEDにおいて、光硬化性蛍光体含有組成物をLED素子に塗布した後、LED素子を発光させて光硬化性蛍光体含有組成物を硬化させる製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この白色LED光源装置の製造方法は、LED素子の表面に光硬化性蛍光体含有組成物層を形成する工程と、LED素子を発光させて光硬化性蛍光体含有組成物を硬化する工程と、硬化工程後に光硬化性蛍光体含有組成物の硬化物を残すように未硬化物を除去する工程とを備えている。そして、LED素子として紫外線LEDを使用する場合は、光硬化性蛍光体含有組成物の中に青色蛍光体、赤色蛍光体、緑色蛍光体をそれぞれ配合することが示されている。
そして、光硬化性蛍光体含有組成物に含有される蛍光体粒子の混合にむらが生じても、蛍光体粒子が多く存在する光路では、組成物の硬化が進まないので硬化領域が薄くなり、蛍光体粒子が少ない光路では、組成物の硬化が進むので硬化領域が厚くなることが示されている。これにより、蛍光体からの変換光が調整されて色むらや発光むらを抑制することが示されている。
特開2008―159756号公報(第4頁、第10頁)
しかしながら、特許文献1の白色LED光源装置の製造方法では、以下の課題を有する。
LED素子を自発光させて、光硬化性蛍光体含有組成物を硬化する製造方法においては、使用可能な樹脂がUV硬化性樹脂に限定される。つまり、紫外〜近紫外光より長波長の光で硬化する樹脂をLED光源装置に使用すると、封止樹脂が可視光領域に吸収帯を持ってしまい、LED素子からの発光を封止樹脂が吸収してしまうため、輝度の低下を招いてしまう。そのため、従来のLED光源装置では、UV硬化性樹脂以外の光硬化性樹脂を用いることが出来なかった。
また、特許文献1の白色LED光源装置の製造方法では、上記理由でUV硬化性樹脂を
使用して樹脂硬化させるために、使用可能なLED素子は、n−UV発光LEDに限定される。したがって、上述の青色LEDやその他の可視光発光のLEDは、本技術に適用することが出来ないという問題がある。
また、特許文献1の白色LED光源装置の製造方法では、LED素子を自発光させて光硬化性蛍光体含有組成物を硬化すると、硬化によって形成される蛍光体層が、LED素子の発光強度に依存して形成されるため、LED素子を中心にして略半円球状となるので、発光角度による色むら(色度ばらつき)が発生する問題がある。その理由について、以下に説明する。
図20は、上記の問題を説明する従来のLED光源装置の一例を示している。図20に示すように、100は特許文献1などで開示されている従来のLED光源装置の一例である。
LED光源装置100は、基板101にLED素子102が実装され、このLED素子102を被覆し、蛍光体を含有する蛍光体層110は、光硬化性蛍光体含有組成物がLED素子の自発光によって硬化した領域であり、LED素子102の発光強度に応じて略半円球状に形成される。
すなわち、LED素子102から垂直方向に出射される出射光120aは発光強度が強いので、LED素子102の出射面102aから遠い距離まで蛍光体層110の硬化が進む。また、LED素子102から図面上左側の斜め方向に出射される出射光120bは発光強度が弱いので、LED素子102の出射面102aから比較的近い距離で蛍光体層110の硬化が停止する。また、LED素子102から図面上右側の横方向に出射される出射光120cも発光強度が弱いので、LED素子102の出射面102aから比較的近い距離で蛍光体層110の硬化が停止する。このように、蛍光体層110の形状は、LED素子102から垂直方向の距離が長くなり、LED素子102から斜め方向、横方向は次第に短くなるので、LED素子102を中心として略半円球状に形成される。
ここで、LED光源装置100が駆動されると、LED素子102から垂直に出射される出射光120aは、蛍光体層110を通過して外部に出射されるが、LED素子102の出射面102aから蛍光体層110を通る長さを経路長121aとする。また、LED素子102から図面上左側の斜め方向に出射される出射光120bは、同様に蛍光体層110を斜めに通過して外部に出射されるが、LED素子102の出射面102aから蛍光体層110を通る長さを経路長121bとする。また、LED素子102から図面上右側の横方向に出射される出射光120cは、同様に蛍光体層110を横方向に通過して外部に出射されるが、LED素子102の出射面102aから蛍光体層110を通る長さを経路長121cとする。
ここで、垂直方向の経路長121aと斜め方向、横方向の経路長121b、121cは、前述したようにLED素子102の出射面102aから蛍光体層110が終わるまでの距離が方向によって異なるので、垂直方向の経路長121aが長く、斜め方向、横方向の経路長121b、121cが短くなることが理解できる。これにより、垂直方向の出射光120aは、経路長121aが長いので蛍光体層110の中の多くの蛍光体111に入射し吸収される。また、斜め方向、横方向の出射光120b、120cは、経路長121b、121cが短いので蛍光体層110の中の少ない蛍光体111に入射し吸収される。従って、LED素子102からの出射光の発光角度によって、出射光の波長変換の割合が異なることになる。
すなわち、LED素子102の垂直方向の出射光120aは、波長変換される割合が多いので変換光の光量が多くなるが、LED素子102の斜め方向、横方向の出射光120
b、120cは、波長変換される割合が少ないので変換光の光量が少ない。この結果、出射光の発光角度によって色むらが発生することになり問題である。
本発明の目的は上記課題を解決し、LED素子の発光波長に限定されず、また、色むらが少ないLED光源装置およびその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のLED光源装置およびその製造方法は、下記記載の手段を採用する。
本発明のLED光源装置は、LED素子を被覆する樹脂層を有するLED光源装置において、樹脂層は、蛍光体が混入された熱硬化性材料でもって、LED素子を発光させたときに発生する熱量により決定した厚みで、LED素子の周りを被覆して形成されていることを特徴とする。
また、本発明のLED光源装置におけるLED素子は、LED素子で発生する熱が伝わる熱伝導性パターンに実装されており、樹脂層は、熱伝導性パターンが形成された領域の全てを覆って、LED素子を被覆して形成されていることを特徴とする。
また、本発明のLED光源装置における熱伝導性パターンは、LED素子に電気的に接続される一対の電極の内の一方であることを特徴とする。
また、本発明のLED光源装置における熱伝導性パターンには、基板に形成されたスルーホールを介して、放熱板が接続されていることを特徴する。
また、本発明のLED光源装置は、樹脂層を被覆する透明性の封止部材を更に有することを特徴とする。
また、本発明のLED光源装置の製造方法は、LED素子を被覆する樹脂層を有するLED光源装置の製造方法において、熱硬化性樹脂からなる樹脂部材を、LED素子を被覆して塗布する樹脂塗布工程と、LED素子周りの樹脂部材を、LED素子を発光させたときに発生する熱により硬化させる部分硬化工程と、樹脂部材の内の未硬化部分を除去して、LED素子を被覆する樹脂層を形成する工程と、を有する
ことを特徴とする。
また、本発明のLED光源装置の製造方法は、LED素子を発光させたときに発生する熱を伝えるための熱伝導性パターンの表面にLED素子を実装するLED素子実装工程を、樹脂塗布工程の前に有し、部分硬化工程は、熱伝導性パターンの形状に沿って、LED素子周りの樹脂部材を、部分的に硬化させる工程であることを特徴とする。
また、本発明のLED光源装置の製造方法における樹脂層には、蛍光体が混入されていることを特徴とする。
また、本発明のLED光源装置の製造方法は、樹脂層を、更に透明性の封止部材で封止することを特徴とする。
また、本発明のLED光源装置の製造方法は、LED光源装置を集合基板に複数個並べ、多数個同時に自発光させることにより、個々のLED素子の周りに、決定した膜厚の樹脂層を形成することを特徴とする。
本発明のLED光源装置によれば、熱硬化性材料を用いることで、LED素子の発光波長に限定されず、すべてのLED素子においてLED素子の周りに樹脂層を形成することが可能となる。また、樹脂層はLED素子を発光させたときに発生する熱量によって硬化するため、LED素子の指向特性などに影響されず発光層に対してほぼ一様の厚みで形成させることが可能となる。このため、樹脂層に蛍光体を混入させた際にLED素子からの光線が蛍光体に入射する確率がどの方向においても同様となるため、色むらを低減することが可能となる。
また、LED素子を実装するパターンを熱伝導性パターンとすることで、LED素子を発光させた際の熱は熱伝導性パターンに伝わり、熱伝導性パターンからも樹脂に対して熱エネルギーが与えられるため、樹脂層はLED素子と熱伝導性パターンの表面から発せられる熱により硬化し、LED素子と熱伝導性パターンを覆った形状で形成される。このため、熱伝導性パターンのパターン形状を変化させることで、そのパターン形状に沿った形状の樹脂層を形成することが可能となる。
また、本発明のLED光源装置の製造方法によれば、樹脂層の厚みはLED素子を発光させたときに発生する熱量に依存するため、LED素子の発光時間や発光強度を変化させるなど、LED素子から発生する熱エネルギーの総量を変化させることで、容易に厚みを制御することが可能となる。
また、熱硬化型樹脂を被覆してLED素子を発光させた際の熱量によって樹脂を硬化させるため、LED素子と基板を電気的に接続するワイヤーに影響されずに樹脂層を形成できるので、ワイヤーボンディングによる実装に適した製造方法である。
また、LED素子を集合基板上に複数個実装し、多数個同時に発光させることにより、個々のLED素子の周りに、所定の膜厚の樹脂層を均一に形成することが出来るので、色むらが少なく特性が安定したLED光源装置を一括して大量に製造することが出来る。
本発明の実施例1に係わるLED光源装置を示す側面図である。 本発明の実施例1に係わるLED光源装置の製造方法の工程を示すフローチャートである。 本発明の実施例1に係わる集合基板の製造工程を説明する平面図および断面図である。 本発明の実施例1に係わるLED素子の実装工程を説明する平面図および拡大側面図である。 本発明の実施例1に係わる実装工程によって形成されるLED素子の接続を説明する回路図である。 本発明の実施例1に係わる樹脂部材を塗布するポッティング工程を説明する拡大側面図である。 本発明の実施例1に係わる樹脂部材の硬化工程を説明する平面図および拡大側面図である。 本発明の実施例1に係わる樹脂部材の洗浄工程を説明する模式的な側面図である。 本発明の実施例1に係わる乾燥工程を説明する拡大側面図である。 本発明の実施例1に係わる集合基板上に形成された樹脂層を説明する斜視図および拡大側面図である。 本発明の実施例1に係わる集合基板上のLED素子と樹脂層を封止する封止工程を説明する斜視図である。 本発明の実施例1に係わる集合基板上に完成した多数のLED光源装置を分離する切断工程と、切断工程によって完成した単個のLED光源装置とを示す斜視図である。 本発明の実施例2に係わるLED光源装置を示す側面図である。 本発明の実施例2に係わる集合基板の製造工程を説明する平面図および断面図である。 本発明の実施例2に係わるLED素子の実装工程を説明する平面図および拡大側面図である。 本発明の実施例2に係わる集合基板上に形成された樹脂層を説明する斜視図および拡大側面図である。 本発明の実施例2の変形例に係わるLED光源装置の製造方法を示す側面図である。 本発明の実施例3に係わるLED光源装置を示す側面図である。 本発明の実施例3に係わるLED光源装置の製造方法の工程を示すフローチャートである。 従来のLED光源装置の出射光の経路長を説明する側面図である。
以下図面に基づいて本発明のLED光源装置およびLED光源装置の製造方法の具体的な実施の形態、及びその変形例を詳述する。
[実施例1のLED光源装置の説明:図1]
本発明の実施例1のLED光源装置の構成を図1によって説明する。尚、本実施例のLED光源装置を製造する製造工程の詳細については後述する。図1において基板1上に電極2a、2bが配置されており、電極2aと2bはそれぞれスルーホール3a、3bを介して基板1の表面側と裏面側が接続されているものである。基板1はエポキシ等の絶縁性基板で形成され、電極2a、2bは、導電性の銅箔等によって成る。また、LED素子4は基板に実装され、ワイヤー5a、5bによって電極2a、2bと電気的に接続されている。なお、本実施例においてはLED素子4は電極2a上に実装されているものとする。また、LED素子4と電極2a、2bを電気的に接続する方法としては、ワイヤー5a、5bを用いず、フリップチップ実装を用いることも可能である。
また、LED素子4は、略均一に分散する蛍光体7を含む樹脂層6で被覆されている。樹脂層6の樹脂材料は熱硬化性樹脂であり、樹脂層6はLED素子4を発光させたときに発生する熱量により決定した厚みで、LED素子4の周りを被覆して形成されている。更に、この樹脂層6、ワイヤー5a、5b、電極2a、2bを覆う封止部材8を有する。この封止部材8は、透明性の樹脂材によって成り、電極2a、2bなどを物理的、化学的に保護し、経時変化による劣化を防ぐために設けた。
ここで、本実施例においてLED素子4は青色発光のLED素子であり、蛍光体7は例えばYAGなどの青色を吸収して黄色を発光する蛍光体であるとすると、LED素子4からの青色光の一部は樹脂層6内に分散した蛍光体7に入射し、黄色光に波長変換される。よって、LED光源装置40から発せられる光線は青色光10Bと黄色光10Yが混ざり合ったものとなり、LED光源装置40は擬似白色光10Wを出射するものとなる。
このとき、樹脂層6の厚みはLED素子4を発光させた際の熱量によって決定されるものであり、LED素子4の発光層に対してほぼ一様の厚みで形成されている。よって、LED素子4から出射される青色光はいずれの方向において、ほぼ同じ割合で黄色光に変換されるため、LED光源装置40から発せられる光線は、いずれの方向においても青色光
と黄色光の割合が等しくなり、LED光源装置40の色むらが非常に小さいものとなる。
次に、本実施例におけるLED光源装置40の製造工程の概略を図2によって説明する。図2は、本発明の実施例1の製造工程の全体概略を示すフローチャートである。尚、各製造工程の詳細は後述する。
図2に示すように、まず、複数のLED素子を実装するための集合基板を製造する集合基板製造工程を実施する(工程M1)。
次に、完成した集合基板上に複数のLED素子を固着し、各LED素子をワイヤーボンディングによって集合基板の電極部と電気的に接続するLED素子実装工程を実施する(工程M2)。
次に、蛍光体を含有する樹脂部材を集合基板上に実装した複数のLED素子に被覆するポッティング工程を実施する(工程M3)。尚、樹脂部材は熱硬化型樹脂である。
次に、実装したLED素子のそれぞれに所定の電流を流してLED素子を発熱させ、LED素子周辺の樹脂部材を部分的に硬化させる樹脂硬化工程を実施する(工程M4)。
次に、樹脂部材によって被覆された集合基板を有機溶剤に浸すなどして、未硬化部分の樹脂部材を除去する洗浄工程を実施する(工程M5)。
次に、洗浄した集合基板を加熱等によって乾燥させる乾燥工程を実施する(工程M6)。これにより、複数のLED素子の周辺に樹脂層が形成される。
次に、樹脂層や電極を覆う形で透明性の封止部材を充填し封止する封止工程を実施する(工程M7)。
次に、封止部材によって封止された集合基板を所定の切断位置で切断し、複数個のLED光源装置を完成させる(工程M8)。
[実施例1の集合基板製造工程(工程M1)の説明:図3]
次に、本発明の実施例1の集合基板の製造工程の詳細を図3によって説明する。図3は本発明によって製造されるLED光源装置の集合基板を示し、図3(a)は集合基板の平面図であり、図3(b)は図3(a)の切断線A−A’で切断した集合基板の断面図である。
図3(a)(b)に示すように、エポキシ材等の絶縁性材料からなる基板1上に電極2a〜2eが配置されており、電極2a〜2eはそれぞれスルーホール3a〜3eを介して基板1の表面側と裏面側が接続されているものである。ここで、電極2aは図示するように基板1上に所定の間隔で図面上縦に形成され、また、電極2bは電極2aに隣接し、電極2aと同様に基板1上に所定の間隔で図面上縦に形成される。また、電極2c〜2eも同様に基板1上に所定の間隔で図面上縦に形成される。
これにより、電極2a〜2eは、基板1上にマトリクス状に形成され、図3においては、図面上横方向で5列、図面上縦方向で6行、合計30個の電極2a〜2eが形成されるが、電極2a〜2eは、この個数に限定されるものではなく、基板1の大きさや電極形状等によって任意の数に形成して良い。尚、基板1の裏面においても、表面の電極2a〜2eと同様に電極2a〜2eが形成される。
また、3a〜3eは、基板1の表面と裏面の電極2a〜2eの領域内に形成されるスルーホールである。ここでスルーホール3aは、電極2aの領域内で図面上左側に寄った位置に形成され、基板1の表面の電極2aと裏面の電極2aを電気的に接続する。また、スルーホール3bは、電極2bの領域内で図面上左側に寄った位置に形成され、基板1の表面の電極2bと裏面の電極2bを電気的に接続する。同様に、スルーホール3c〜3eは、電極2c〜2eのそれぞれの領域内で図面上左側に寄った位置に形成され、基板1の表面の電極2c〜2eと裏面の電極2c〜2eをそれぞれ電気的に接続する。
また、11と12は電極端子であり、基板1上の図面上左右の端部に電極2aと電極2eにそれぞれ接してライン状に形成される。ここで、電極端子11は電極2aの端部に接して形成されるので、すべての電極2aは電極端子11によって電気的に接続する。また、電極端子12は電極2eの端部にそれぞれ接して形成されるので、すべての電極2eは電極端子12によって電気的に接続する。この電極端子11、12は、集合基板に実装されるLED素子に電流を供給する端子として用いられるが、詳細は後述する。尚、図3に示す集合基板の電極パターンは一例を示すものであり、電極パターンの構成は限定されるものではない。
[実施例1のLED素子の実装工程(工程M2)の説明:図4、図5]
次に、本発明の実施例1のLED素子の実装工程の詳細を図4及び図5によって説明する。図4は本発明の実施例1のLED素子の実装工程を示し、図4(a)はLED素子が実装された集合基板の平面図であり、図4(b)はLED素子が実装された集合基板の拡大側面図である。
図4(a)(b)に示すように、まず、LED素子の実装工程として、電極2a〜2dの図面上略右半分の領域(すなわち、スルーホール3a〜3d以外の領域)に、LED素子4を接着剤等(図示せず)によって固着し実装する。すなわち、電極2a〜2dは図示するようにそれぞれ縦に6個ずつ形成されているので、縦6行、横4列の合計24個のLED素子4が1枚の集合基板に実装される。尚、図面上右端の電極2eには、実装されない。ここで、LED素子4は実施例1においては、発光波長が一例として450nm程度の青色ダイオードである。
次に、実装されたLED素子4は、ワイヤーボンダ(図示せず)によってワイヤーボンディングされ、接続部材としての金細線によって成るワイヤー5aと5bで、電極2a〜2eに電気的に接続される。すなわち、図示するように、電極2aに実装されたLED素子4のアノード(図示せず)はワイヤー5aによって電極2aと電気的に接続され、LED素子4のカソード(図示せず)はワイヤー5bによって横隣りの電極2bと電気的に接続される。
また同様に、電極2bに実装されたLED素子4のアノード(図示せず)はワイヤー5aによって電極2bと電気的に接続され、LED素子4のカソード(図示せず)はワイヤー5bによって横隣りの電極2cと電気的に接続される。また同様に、電極2cに実装されたLED素子4と、電極2dに実装されたLED素子4も、ワイヤー5a、5bによってそれぞれの電極と電気的に接続される。
これにより、図面上横4列のLED素子4が、電極2a〜2eを介して電極端子11と12の間で直列に接続されることになる。また同様に、LED素子4は図面上縦方向の6行に実装されているので、6行すべてのLED素子4もワイヤー5a、5bで電極2a〜2eに接続される。この結果、電極端子11と12の間にある4個のLED素子4が直列接続された6つの並列接続のグループによって成る合計24個のLED素子4による回路が形成される。
図5は、集合基板1上に実装されるLED素子4の接続回路を示している。ここで前述したように、4個のLED素子4が一つのグループとして直列接続されており、更にこの6つのグループが並列に接続されているので、電極端子11に所定のプラス電圧を印加し、電極端子12にゼロ電圧を印加すれば、全てのLED素子4のアノードからカソードに駆動電流が流れて、全てのLED素子4を点灯させることが出来る。
尚、LED素子4の接続は、この実施例1に限定されず、電極端子11と12の接続パターンを工夫して、全てのLED素子4を直列接続にすることも出来る。ここで、全てのLED素子4を直列接続するならば、全てのLED素子4に流れる電流値を同一に出来るので、後述する樹脂の硬化工程において、個々のLED素子4に対する樹脂の硬化条件を合わせることが出来るが、実施例1のような直列−並列接続であっても、LED素子4の特性がグループ内で平均化されるので、ほぼ同一の硬化条件に合わせることが出来る。
[実施例1の樹脂部材のポッティング工程(工程M3)の説明:図6]
次に、本発明の実施例1のポッティング工程の詳細を図6によって説明する。図6は本発明の実施例1のポッティング工程を説明する拡大側面図である。図6に示すように、集合基板の表面に実装された全てのLED素子4を被覆する封止樹脂として、蛍光体7を含有する樹脂部材20をディスペンサ50によって塗布する。
ここで、蛍光体7は、LED素子4からの青色光を黄色光に波長変換する蛍光体であり、樹脂部材20は、熱エネルギーによって硬化する熱硬化型のシリコーン樹脂によって成る。尚、樹脂部材20が集合基板表面の全面に塗布され、全てのLED素子4を被覆するように、ディスペンサ50を集合基板に対して移動させながら、樹脂を吐出すると良い。これにより、集合基板上の全てのLED素子4を被覆することが出来る。
[実施例1の樹脂部材の樹脂硬化工程(工程M4)の説明:図7]
次に、本発明の実施例1の樹脂硬化工程の詳細を図7によって説明する。図7は本発明の実施例1の樹脂硬化工程を示し、図7(a)は樹脂部材が塗布された集合基板に直流電源を接続することを示す平面図であり、図7(b)は集合基板上のLED素子4が自発光して樹脂部材を硬化させることを模式的に示す拡大側面図である。
図7(a)に示すように、樹脂部材20が全面に塗布された集合基板の電極端子11と12に、所定の電圧を出力する直流電源15を接続する。すなわち、電極2aを介してLED素子4のアノードに接続する電極端子11に、直流電源15のプラスライン16aがスイッチSWを介して接続され、電極2eを介してLED素子4のカソードに接続する電極端子12に、直流電源15のマイナスライン16bが接続される。尚、スイッチSWは直流電源15からの電流をON/OFFする機能を有し、LED素子4に所定の時間だけ駆動電流を供給するように制御する。
次に、図7(b)において、前述のスイッチSWが所定の時間だけONすると、集合基板上のすべてのLED素子4にワイヤー5a、5bを介して駆動電流が供給されて、LED素子4は発光し、それに伴い熱エネルギー17を放射する。これにより、LED素子4を被覆する樹脂部材20は前述したように熱硬化型樹脂であるので、LED素子4近傍の樹脂部材20の領域が部分的に硬化を開始して、その熱エネルギー17の大きさに応じて、LED素子4周りに均一の厚みの樹脂層6が形成される。
この樹脂層6の厚さは、LED素子4からの発熱の熱量に依存し、LED素子4に供給される駆動電流の大きさと供給時間によって樹脂層6の膜厚を制御することが出来る。すなわち、樹脂層6の膜厚を厚く形成するには、LED素子4に供給される駆動電流の値を
大きくするか、駆動電流の供給時間を長くするか、または、その両方を実施すれば良く、また反対に、樹脂層6の膜厚を薄く形成するには、LED素子4に供給される駆動電流の値を小さくするか、駆動電流の供給時間を短くするか、または、その両方を実施すれば良い。
ここで、前述したように、樹脂部材20は黄色蛍光体である蛍光体7が含有されているので、黄色の光量を増加したい場合は、樹脂層6の膜厚を厚くして蛍光体7の粒量を多くすれば良く、反対に、黄色の光量を減らしたい場合は、樹脂層6の膜厚を薄くして蛍光体7の粒量を少なくすれば良い。このように、樹脂層6を形成するための駆動電流の値、または供給時間を制御することによって、黄色光の光量を任意に調整することが出来る。尚、図7は図面を見やすくするために、樹脂層6に含有する蛍光体7の図示を省略している。
[実施例1の樹脂部材の洗浄工程(工程M5)の説明:図8]
次に、本発明の実施例1の洗浄工程の詳細を図8によって説明する。図8は本発明の実施例1の洗浄工程を示す模式的な側面図である。
図8に示すように、樹脂部材20内に樹脂層6が形成された集合基板(図面上では集合基板の一部のみを記載)を有機溶剤51等に浸して、樹脂部材20内の未硬化部分を除去する。尚、未硬化部分とは、樹脂部材20内で樹脂層6以外の領域である。また、有機溶剤51としては、アセトン、トルエン、キシレン等が好ましく、超音波洗浄等によって洗浄することにより、未硬化部分を短時間で確実に除去することが出来る。尚、洗浄工程としてはこれに限るものではなく、樹脂部材20内の未硬化部分を除去できれば良い。
[実施例1の樹脂層の乾燥工程(工程M6)の説明:図9]
次に、本発明の実施例1の乾燥工程の詳細を図9によって説明する。図9は本発明の実施例1の乾燥工程を示す拡大側面図である。
図9に示すように、有機溶剤51によって樹脂部材20(図8参照)内の未硬化部分が除去された集合基板(図面上では集合基板の一部のみを記載)を、加熱炉等(図示せず)に入れて、図示するように熱52またはエアー等によって乾燥させる。
これにより、LED素子4の周辺には樹脂層6のみが残ることになる。ここで、樹脂層6は、前述したように樹脂部材20が硬化した領域であり、この樹脂部材20は黄色蛍光体である蛍光体7を含有している。従って、樹脂層6は蛍光体7を含有する蛍光体層として形成される。
[実施例1の樹脂層の説明:図10]
次に、本発明の実施例1のLED光源装置の製造方法によって形成された樹脂層6を図10によって説明する。図10は本発明の実施例1によって形成されたLED光源装置の樹脂層6を示し、図10(a)は集合基板上のLED素子を被覆する樹脂層6を示す斜視図であり、図10(b)は集合基板の拡大側面図であり、集合基板の側面の一部、すなわち、LED素子4の周辺部を示している。
ここで、樹脂層6は、LED素子4の直近に形成されてLED素子4を直接被覆し、LED素子4からの放射熱量17(図7(b)参照)の強度分布に応じて、LED素子4の周囲を均一な膜厚で覆うように略半円形状に形成されるので、樹脂層6内に分散している蛍光体7によってLED素子4からの出射光をほぼ均一に波長変換することが出来る。また、本発明のLED光源装置の製造方法は、集合基板上に多数のLED素子4を実装し、これらのLED素子4を同時に発光させることで、多数のLED素子4を均一の膜厚で被覆する樹脂層6を一括して形成することが出来るので、大量生産に好適な製造方法である
[実施例1の封止工程(工程M7)の説明:図11]
次に、本発明の実施例1の封止工程の詳細を図11によって説明する。図11は本発明の実施例1の封止工程を説明する斜視図である。
図11に示すように、集合基板上に樹脂層6が形成された後、透明性の封止部材8を充填し硬化させる封止工程を実施する。尚、封止部材8は熱硬化性樹脂、または、光硬化性樹脂のどちらかが好ましい。
この工程により、LED素子4とワイヤー5a、5bと樹脂層6、及び集合基板の表面全体が封止され、電気的機械的に保護されて、耐環境性に優れたLED光源装置を製造することが出来る。
[実施例1の切断工程(工程M8)の説明:図12]
次に、本発明の実施例1の切断工程を図12によって説明する。図12は本発明の実施例1の切断工程を示し、図12(a)は集合基板上に完成した多数のLED光源装置を分離する切断工程を説明する集合基板の一部を示す斜視図であり、図12(b)は切断工程によって完成した単個のLED光源装置の一例を示す斜視図である。
図12(a)に示すように、封止部材8によって封止された集合基板を所定の切断線X、Yに沿ってダイシング装置(図示せず)等によって切断分離し、複数個のLED光源装置が完成する。尚、切断線Xは基板1上の各電極2a〜2eの間に設定され、切断線Yは集合基板上の各スルーホール3a〜3eの中心を通るように設定される。
また、図12(b)に示すように、完成したLED光源装置40は、集合基板から切断分離された基板1に電極2a、2bが形成されている。この電極2a、2bは中心部で切断されたスルーホール3a、3bを備え、このスルーホール3a、3bによって、基板1の裏面の電極2a、2b(図示せず)に電気的に接続される。また、電極2aの表面には、LED素子4が実装され、このLED素子4は、前述したように2本のワイヤー5a、5bによって電極2a、2bと電気的に接続される。
この接続により、外部から電極2a、2bに駆動電圧が供給されると、LED素子4にワイヤー5a、5bを介して駆動電流が流れて、LED素子4は発光する。また、LED素子4は、前述のように蛍光体7を含有した樹脂層6によって被覆され、樹脂層6は、透明性の封止部材8で封止される。
尚、完成したLED光源装置40は、集合基板から分離された位置によって、電極2a、2bは、電極2b、2c、電極2c、2d、または電極2d、2eとなる。また、スルーホール3a、3bは、同様に集合基板から分離された位置によって、スルーホール3b、3c、スルーホール3c、3d、またはスルーホール3d、3eとなるが、集合基板のどの位置で切断分離されたとしても、同一のLED光源装置40であることはもちろんである。このように本発明は、多数のLED光源装置を一括して製造することが出来る。
また、本発明の実施例1のLED光源装置の製造方法に関しては、熱硬化樹脂を用いているために、LED素子4の発光波長によって限定されるものではない。本実施例においてはLED素子4として450nm付近の青色発光のものを用いたが、これに限るものではなく、いずれの発光波長のLED素子4においても製造可能である。また、蛍光体7を含有した樹脂層6の厚みが均一に出来ることから、LED素子4からの出射光が均一に蛍光体粒子に照射して波長変換が行われ、この結果、混色性が良好で色むらの少ない白色光を発光するLED光源装置を製造することが出来る。
また、LED素子4を被覆する樹脂層6の膜厚は、LED素子4を発光させた際の熱量に応じて決定されるので、膜厚を容易に制御でき、この結果、発光の色味調整が簡単で、色バランスが最適な白色のLED光源装置を製造することが出来る。また、樹脂層6はLED素子4に近い比較的狭い領域に形成されるので、LED光源装置の小型薄型化を容易に実現できる製造方法である。
また、熱硬化型樹脂を塗布してLED素子4の自発光によって樹脂を硬化させることにより、LED素子4と基板の電極2a、2bを電気的に接続するワイヤー5a、5bに影響されずに、ワイヤー5a、5bと基板1の隙間にまでも、膜厚が薄い樹脂層6を形状ひずみ等が生じること無く高精度に形成出来るので、出射する白色光の指向性や混色性に悪影響を及ぼすことがない。これにより、本発明はワイヤーボンディング実装のLED光源装置に好適である。
また本発明によれば、LED素子4を集合基板上に多数実装し、多数個同時に自発光させることにより、個々のLED素子の周りに所定の膜厚の樹脂層を一括して形成することが出来るので、色むら等の特性ばらつきが少ない複数のLED光源装置を一括して大量に製造することが出来る。
[実施例2のLED光源装置の説明:図13]
本発明の実施例2のLED光源装置の構成を図13によって説明する。尚、本実施例のLED光源装置を製造する製造工程の詳細については後述する。図13において基板1上に電極2a、2bが配置されており、電極2aと2bはそれぞれスルーホール3a、3bを介して基板1の表面側と裏面側が接続されているものである。基板1はエポキシ等の絶縁性基板で形成され、電極2a、2bは、導電性の銅箔等によって成る。また、本実施例においては熱伝導性パターン30aが基板1上に配置されており同様にフラットスルーホールなどを介して基板1の表面側と裏面側が接続されている。なお、この熱伝導性パターン30aは、熱伝導率の高い材質として例えば銀から成るものである。
また、LED素子4は熱伝導性パターン30a上に実装され、ワイヤー5a、5bによって電極2a、2bと電気的に接続されている。ここで、本実施例においては熱伝導性パターン30aと電極2a、2bは異なるものとしているが、これに限るものではなく、熱伝導性パターン30aが電極2aまたは2bのどちらか一方であっても良い。
また、LED素子4は、略均一に分散した状態の蛍光体7を有し、熱硬化性樹脂からなる樹脂層6’で被覆されている。この樹脂層6’は、LED素子4を発光させたときに発生する熱量により決定した厚みで、LED素子4および熱伝導性パターン30aを被覆して形成されている。また、樹脂層6’、ワイヤー5a、5b、電極2a、2bは、封止部材8で封止されている。封止部材8は透明性の樹脂材によって成り、電極2a、2bなどを物理的、化学的に保護し、経時変化による劣化を防ぐために設けた。
ここで、本実施例においてLED素子4は青色発光のLED素子であり、蛍光体7は例えばYAGなどの青色を吸収して黄色を発光する蛍光体であるとすると、LED素子4からの青色光の一部は樹脂層6’内に分散した蛍光体7に入射し、黄色光に波長変換される。よって、LED光源装置41から発せられる光線は青色光10Bと黄色光10Yが混ざり合ったものとなり、LED光源装置41は擬似白色光10Wを出射するものとなる。
このとき、樹脂層6’の厚みは、LED素子4を発光させた際の熱量によって決定されるものであり、また、樹脂層6’の形状はLED素子4と熱伝導性パターン30aの形状
に沿って形成されている。よって、LED素子下の熱伝導性パターン30aのパターン形状を変化させることで、そのパターン形状に沿った形状の樹脂層6’を、容易に形成することが可能となる。
仮に、LED素子4の水平方向の断面が正方形であれば、熱伝導性パターン30aを円形とし、LED素子4が水平方向の断面が長方形であれば、熱伝導性パターン30aをLED素子4と長軸をそろえた楕円とすることで、より樹脂層6’の厚みがLED素子4に対してほぼ一様の厚みで形成されることとなる。従って、LED素子4から出射される青色光は、いずれの方向においてもほぼ同じ割合で黄色光に変換されるため、LED光源装置41から発せられる光線は、いずれの方向においても青色光10Bと黄色光10Yの割合が等しくなり、LED光源装置41の色むらは非常に小さいものとなる。
[実施例2の集合基板製造工程(工程M1)の説明:図14]
次に、本発明の実施例2の集合基板の製造工程の詳細を図14によって説明する。図14は本発明によって製造されるLED光源装置の集合基板を示し、図14(a)は集合基板の平面図であり、図14(b)は図14(a)の切断線B−B’で切断した集合基板の断面図である。
図14(a)(b)に示すように、エポキシ材等の絶縁性材料からなる基板1上に電極2a〜2eが配置されており、電極2a〜2eはそれぞれスルーホール3a〜3eを介して基板1の表面側と裏面側が接続されているものである。また、本実施例においては電極2a〜2eのそれぞれの間に熱伝導性パターン30a〜30dが配置されている。本実施形態において、熱伝導性パターン30a〜30dは、フラットスルーホールなどで基板1の表面側と裏面側が接続されているものである。ここで、電極2aは図示するように基板1上に所定の間隔で図面上縦に形成される。また、熱伝導性パターン30aは電極2a、2bに隣接し、熱伝導性パターン30bは、電極2b、2cに隣接する形で、電極2aと同様に基板1上に所定の間隔で図面上縦に形成される。また、熱伝導性パターン30c〜30d、電極2c〜2eも同様に基板1上に所定の間隔で図面上縦に形成される。
これにより、電極2a〜2e、熱伝導性パターン30a〜30dは、基板1上にマトリクス状に形成され、図14においては、電極2a〜2eが図面上横方向で5列、図面上縦方向で6行の合計30個、熱伝導性パターン30a〜30dが図面上横方向で4列、図面上縦方向で6行の合計24個形成されるが、この個数に限定されるものではなく、基板1の大きさや電極形状等によって任意の数に形成して良い。
また、3a〜3eは、基板1の表面と裏面の電極2a〜2eの領域内に形成されるスルーホールである。ここでスルーホール3aは、電極2aの領域内に形成され、基板1の表面の電極2aと裏面の電極2aを電気的に接続する。また、スルーホール3bは、電極2bの領域内に形成され、基板1の表面の電極2bと裏面の電極2bを電気的に接続する。同様に、スルーホール3c〜3eは、電極2c〜2eのそれぞれの領域内に形成され、基板1の表面の電極2c〜2eと裏面の電極2c〜2eをそれぞれ電気的に接続する。
また、11と12は電極端子であり、基板1上の図面上左右の端部に電極2aと電極2eにそれぞれ接してライン状に形成される。ここで、電極端子11は電極2aの端部に接して形成されるので、すべての電極2aは電極端子11によって電気的に接続する。また、電極端子12は電極2eの端部にそれぞれ接して形成されるので、すべての電極2eは電極端子12によって電気的に接続する。この電極端子11、12は、集合基板に実装されるLED素子に電流を供給する端子として用いられるが、詳細は後述する。尚、図14に示す集合基板の電極パターンは一例を示すものであり、電極パターンの構成は限定されるものではない。
[実施例2のLED素子の実装工程(工程M2)の説明:図15]
次に、本発明の実施例2のLED素子の実装工程の詳細を図15によって説明する。図15は本発明の実施例2のLED素子の実装工程を示し、図15(a)はLED素子が実装された集合基板の平面図であり、図15(b)はLED素子が実装された集合基板の拡大側面図である。
図15(a)(b)に示すように、まず、LED素子の実装工程として、熱伝導性パターン30a〜30dに、LED素子4を接着剤等(図示せず)によって固着し実装する。すなわち、熱伝導性パターン30a〜30dは、図示するようにそれぞれ縦に6個ずつ形成されているので、縦6行、横4列の合計24個のLED素子4が1枚の集合基板に実装される。ここで、LED素子4は実施例2においては、発光波長が一例として450nm程度の青色ダイオードであるものとする。
次に、実装されたLED素子4は、ワイヤーボンダ(図示せず)によってワイヤーボンディングされ、接続部材としての金細線によって成るワイヤー5aと5bで、電極2a〜2eに電気的に接続される。すなわち、図示するように、熱伝導性パターン30aに実装されたLED素子4のアノード(図示せず)はワイヤー5aによって電極2aと電気的に接続され、LED素子4のカソード(図示せず)はワイヤー5bによって横隣りの電極2bと電気的に接続される。
また同様に、熱伝導性パターン30bに実装されたLED素子4のアノード(図示せず)はワイヤー5aによって電極2bと電気的に接続され、LED素子4のカソード(図示せず)はワイヤー5bによって横隣りの電極2cと電気的に接続される。また同様に、熱伝導性パターン30cに実装されたLED素子4と、熱伝導性パターン30dに実装されたLED素子4も、ワイヤー5a、5bによってそれぞれの電極と電気的に接続される。
これにより、図面上横4列のLED素子4が、電極2a〜2eを介して電極端子11と12の間で直列に接続されることになる。また同様に、LED素子4は図面上縦方向の6行に実装されているので、6行すべてのLED素子4もワイヤー5a、5bで電極2a〜2eに接続される。この結果、電極端子11と12の間にある4個のLED素子4が直列接続された6つの並列接続のグループによって成る、合計24個のLED素子4による回路が形成される。
次に、実施例1と同様にしてポッティング工程(図6参照)と、樹脂硬化工程(図7参照)行う。すると、本実施例における樹脂部材20は、LED素子4の外形と熱伝導性パターンのパターン形状に沿った形状で、部分的に硬化するものとなる。それは、実施例1では樹脂部材20に対し主にLED素子4から熱エネルギーが放射されるため、樹脂部材20はLED素子4の外形に沿った形状で部分的に硬化するが、本実施例においては、LED素子4から発せられた熱は、直下の熱導電性パターンに伝達し、樹脂部材20に対しては主にLED素子4と熱伝導性パターンの両方の熱エネルギーが放射されるからである。
次に、実施例1で示した図8と同様にして、溶剤の中に上記構成体を浸漬させて、不要の樹脂部材を除去する洗浄工程と、図9と同様にして、熱風等を当てて不要な部分が除去された樹脂部材を乾燥する乾燥工程を行う。
[実施例2の樹脂層の説明:図16]
次に、上記工程を経て形成された、構成体の樹脂層6’を図16によって説明する。図16は本発明の実施例2によって形成されたLED光源装置の樹脂層6’を示し、図16(a)は集合基板上のLED素子を被覆する樹脂層6’を示す斜視図であり、図16(b
)は集合基板の拡大側面図であり、集合基板の側面の一部、すなわち、LED素子4の周辺部を示している。
上記工程で掲載された構成体は、樹脂層6’が、LED素子4の直近に形成されてLED素子4を直接被覆し、LED素子4と熱導電性パターン30からの放射熱量の強度分布に応じて、LED素子4と熱導電性パターン30を覆うように略半円形状に形成される。これにより、樹脂層6’内に分散している蛍光体7によってLED素子4からの出射光を、ほぼ均一に波長変換することが出来る形態となる。また本形態によれば、熱伝導性パターン30のパターン形状を変化させることで、そのパターン形状に沿った形状の樹脂層6’を形成することが可能となる。
仮に、LED素子4の水平方向の断面が正方形であれば、熱伝導性パターン30を円形もしくは正方形とし、LED素子4が水平方向の断面が長方形であれば、熱伝導性パターン30をLED素子4と長軸をそろえた楕円もしくは長方形とすることで、より樹脂層6’の厚みはLED素子4に対してほぼ一様の厚みで形成されることとなる。従って、LED素子4から出射される青色光は、いずれの方向においてもほぼ同じ割合で黄色光に変換される。また、本発明のLED光源装置の製造方法は、集合基板上に多数のLED素子4を実装し、これらのLED素子4を同時に自発光させることで、多数のLED素子4を被覆する樹脂層6’を一括して形成することが出来るので、大量生産に好適な製造方法である。
次に、実施例1の図11と同様にして、LED素子4を封止部材8で封止する封止工程と、図12と同様にして、集合基板から単個のLED素子4毎に切断を行う切断工程を行うことで、図13に示したLED光源装置41が完成する。
この様に、本発明の実施例2のLED光源装置41の製造方法によれば、実施例1と同様に、LED素子4周りに均一の膜厚の樹脂層6’を、多数個同時に形成することができる。また、この樹脂層6’に熱硬化樹脂を用いているために、LED素子4の発光波長によって限定されることはない。また、本実施例においてはLED素子4として450nm付近の青色発光のものを用いたが、これに限るものではなく、いずれの発光波長のLED素子4においても製造可能である。また、蛍光体7を含有した樹脂層6’の厚みが均一に出来ることから、LED素子4からの出射光が均一に蛍光体粒子に照射して波長変換が行われ、この結果、混色性が良好で色むらの少ない白色光を発光するLED光源装置を製造することが出来る。
また、熱伝導性パターン30のパターン形状を変化させることで、そのパターン形状に沿った形状の樹脂層6’を形成することが可能となる。LED素子4の形状に合わせて熱伝導性パターン30のパターン形状を変化させることで、樹脂層6’の厚みをより均一にすることが可能となり、LED光源装置の色むらを非常に小さくすることが可能である。
また、実施例2によるLED光源装置およびLED光源装置の製造方法は、前述の実施例1によるLED光源装置およびLED光源装置の製造方法と同様である部分が多く、実施例2においても、実施例1と同様に多くの優れた効果や特徴を備えている。
[実施例2の変形例のLED光源装置の説明:図17]
次に、本発明の実施例2の変形例のLED光源装置42の概略について図17を用いて説明する。
図17に示す実施例2のLED光源装置42は、図13に示したと同様のLED光源装置41の構成に加えて、熱伝導性パターン30aに放熱板70が接続された形態となっている。そして、この熱伝導性パターン30aは、フラットスルーホールによって基板1の表側と裏側が接続され、LED素子4からの発熱が熱伝導性パターン30aを経由して放熱板70に伝達し、外部に放熱出来るようになっている。例えば、LED素子4に大電流を流す場合は、光源装置が非常に高温になるため、このような放熱機構を用いることで、LED素子4周辺の熱上昇を抑えることが可能となる。その結果、熱によるLED光源装置42の高輝度化、長寿命化の妨げを防ぐことが可能となる。
なお、この放熱板70は、実施例1の図7に示した、LED素子4を自発光させることにより、樹脂部材を部分的に硬化させる樹脂硬化工程以降に、基板1の裏面に接続するのが好ましい。それは、樹脂層6’は、LED素子4と熱伝導性パターン30aからの熱エネルギーによって硬化するため、樹脂硬化工程時に放熱板70が接続されていると、LED素子4からの発熱が放熱板70によって外部に放出されてしまい、樹脂部材を効率良く硬化できなくなってしまうためである。
[実施例3のLED光源装置の説明:図18]
次に、本発明の実施例3のLED光源装置の構成を図18を用い、製造方法を図19を用いて説明する。尚、実施例3の特徴は、LED素子がn−UV発光のLED素子であり、第1、第2、第3の蛍光体を含有する三つの蛍光体層によって白色光を発光するLED光源装置を製造することである。また、本実施例の構造において、上述の実施例と同様の箇所に関しては同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図18に示すように、本実施例のLED光源装置43は、基板1にLED素子81が実装され、このLED素子81を被覆して3層から成る蛍光体層が形成され、その蛍光体層を透明性の封止部材8で封止した構造である。ここで、LED素子81はn−UV発光のLED素子であり、蛍光体層はLED素子81の直近から、第1の蛍光体82を含有した第1の蛍光体層85、第2の蛍光体83を含有した第2の蛍光体層86、第3の蛍光体84を含有した第3の蛍光体層87の順で積層されている。ここで、本実施例においては第1の蛍光体82は赤色蛍光体、第2の蛍光体83は緑色蛍光体、第3の蛍光体84は青色蛍光体とする。
ここで、第1の蛍光体層85、第2の蛍光体層86、第3の蛍光体層87の樹脂材料は熱硬化性樹脂であり、第1の蛍光体層85、第2の蛍光体層86、第3の蛍光体層87それぞれは、LED素子81を発光させたときに発生する熱量により決定した厚みで、LED素子81の周りを被覆して形成されている。
ここで、LED素子81からの出射光が、第1の蛍光体層85に含有される赤色蛍光体である第1の蛍光体82に入射すると、第1の蛍光体82はLED素子81からの出射光を吸収して励起し、波長変換光である赤色光90Rを発光して第2の蛍光体層86と第3の蛍光体層87、及び透明な封止部材8を通過し外部に出射する。
また、第1の蛍光体82に入射せず第1の蛍光体層85を通過したLED素子81からの出射光が、第2の蛍光体層86に含有される緑色蛍光体である第2の蛍光体83に入射すると、第2の蛍光体83はLED素子81からの出射光を吸収して励起し、波長変換光である緑色光90Gを発光して第3の蛍光体層87、及び透明な封止部材8を通過し外部に出射する。
また、第2の蛍光体83に入射せず第2の蛍光体層86を通過したLED素子81からの出射光が、第3の蛍光体層87に含有される青色蛍光体である第3の蛍光体84に入射すると、第3の蛍光体84はLED素子81からの出射光を吸収して励起し、波長変換光である青色光90Bを発光して透明な封止部材8を通過し外部に出射する。これにより、
LED光源装置43からは、青色光90Bと緑色光90Gと赤色光90Rが発光し、それぞれの光が混合して白色光90Wとして出射される。
このとき、第1の蛍光体層85、第2の蛍光体層86、第3の蛍光体層87の厚みはLED素子81を発光させた際の熱量によって決定されるものであり、LED素子81の発光層に対していずれもほぼ一様の厚みで形成されている。よって、LED素子81から出射されるn−UV光は、いずれの方向においてもほぼ同じ割合で各蛍光体層において波長変換されるため、LED光源装置43から発せられる光線は、いずれの方向においても赤色光、緑色光、青色光の割合が等しくなり、LED光源装置43の色むらは非常に小さいものとなる。
またこのように、LED素子81に最も近い第1の蛍光体層85に長波長を発光する赤色蛍光体を含有し、その外側の第2の蛍光体層86に中間波長を発光する緑色蛍光体を含有し、最表面の第3の蛍光体層87に短波長を発光する青色蛍光体を含有することによって、各蛍光体による波長変換光の相互作用の影響を抑制出来るので、蛍光体の2次励起を抑えてLEDの発光効率を向上させることが出来る。これにより、輝度ばらつきが少なく高輝度高出力のLED光源装置を実現することが出来る。
また、RGBを発光するそれぞれ蛍光体が各蛍光体層毎に分離して含有されるので、それぞれの蛍光体層に含有する同一の蛍光体粒子が各層内で均一に分散される。すなわち、各蛍光体層には、比重や粒径が等しい同一の蛍光体粒子が含有されるので、蛍光体粒子が層内で偏ったりせず均一に分散される。これにより、蛍光体粒子が均一に分散した蛍光体層が積層されるので、LED素子81からの出射光が均一に各層の蛍光体粒子に照射して波長変換が行われ、この結果、混色性が良好で色むらの少ない白色光を発光するLED光源装置を実現することが出来る。
次に、本実施例におけるLED光源装置の製造工程の概略を図19によって説明する。図19は本発明の実施例3の製造工程の全体概略を示すフローチャートである。尚、実施例3の製造方法は、基本的に実施例1と同様であるので、前述の実施例1の製造工程を説明する図2と比較し、実施例1と異なる製造工程だけを説明する。
まず、集合基板製造工程(工程M1)とLED素子実装工程(工程M2)を行う。これら工程は、実施例1と同様であるので、ここでの説明は省略する。次に行うポッティング工程(工程M3)も、実施例1と同様であるが、本実施例においては赤色蛍光体である第1の蛍光体82を含有した熱硬化性樹脂をポッティングする。次に、実施例1と同様にして、樹脂硬化工程(工程M4)、洗浄工程(工程M5)、乾燥工程(工程M6)を行うことで、第1の実施例で示した(図10)と同様に、第1の蛍光体層が形成される。
次に、図19におけるループL1によって、乾燥工程(工程M6)からポッティング工程(工程M3)に戻り、第2の蛍光体層を形成する。すなわち、緑色蛍光体である第2の蛍光体83を含有した熱硬化性樹脂をポッティングし、樹脂硬化工程(工程M4)、洗浄工程(工程M5)、乾燥工程(工程M6)を行うことで、第2の蛍光体層を形成する。同様に、ループL1によって乾燥工程(工程M6)からポッティング工程(工程M3)に戻り、第3の蛍光体層を形成する。ここまでの工程により、3層の積層構造の蛍光体層が形成される。
次に行うのが、封止工程(工程M7)と切断工程(工程M8)であるが、実施例1と同様であるので、説明は省略する。以上の工程を経て、本実施例のLED光源装置は製造される。
このように、LED素子81に最も近い第1の蛍光体層85に長波長を発光する赤色蛍光体を含有し、その外側の第2の蛍光体層86に中間波長を発光する緑色蛍光体を含有し、最表面の第3の蛍光体層87に短波長を発光する青色蛍光体を含有することによって、各蛍光体による波長変換光の相互作用の影響を抑制出来るので、蛍光体の2次励起を抑えてLEDの発光効率を向上させることが出来る。これにより、輝度ばらつきが少なく高輝度高出力のLED光源装置を製造することが出来る。
また、RGBを発光するそれぞれ蛍光体が各蛍光体層毎に分離して含有されるので、それぞれの蛍光体層に含有する同一の蛍光体粒子が各層内で均一に分散される。すなわち、各蛍光体層には、比重や粒径が等しい同一の蛍光体粒子が含有されるので、蛍光体粒子が層内で偏ったりせず均一に分散される。これにより、蛍光体粒子が均一に分散した蛍光体層が積層されるので、LED素子81からの出射光が均一に各層の蛍光体粒子に照射して波長変換が行われ、この結果、混色性が良好で色むらの少ない白色光を発光するLED光源装置を製造することが出来る。
また、LED素子81を被覆する第1、第2、第3の蛍光体層85、86、87のそれぞれの膜厚は、LED素子81の発熱量に応じて決定されるので、各蛍光体層の膜厚を容易に制御でき、この結果、発光の色味調整が簡単で、色バランスが最適な白色のLED光源装置を製造することが出来る。また、蛍光体層はLED素子81に近い比較的狭い領域に形成されるので、LED光源装置の小型薄型化を容易に実現できる製造方法である。
また、実施例3によるLED光源装置およびLED光源装置の製造方法は、前述の実施例1によるLED光源装置およびLED光源装置の製造方法と同様である部分が多く、実施例3においても、実施例1と同様に多くの優れた効果や特徴を備えている。
本実施例の製造方法では、赤色蛍光体である第1の蛍光体を含む第1の蛍光体層、緑色蛍光体である第2の蛍光体を含む第2の蛍光体層、青色蛍光体である第3の蛍光体を含む第3の蛍光体層を順次積層した例を示したが、これら第1から第3の蛍光体層の積層順を代えた形態としても良い。その場合は、波長変換光の相互作用による問題の悪化することに留意する必要がある。
また、本発明によって製造されるLED光源装置は、実施例において白色光を発光することを前提に説明したが、本発明の製造方法によるLED光源装置の出射光は白色光に限定されるものではなく、他の色の光を発光するLED光源装置であっても良い。また、本発明によって製造されるLED光源装置は、ワイヤーボンディングによる実装に限定されず、例えば、フリップチップ実装等によるLED光源装置にも適用される。尚、本発明の実施例で示したフローチャートや正面図、側面図等は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を満たすものであれば、任意に変更してよい。
本発明のLED光源装置の製造方法は、混色性が良好で色むらが少ない白色LED光源装置を提供出来るため、液晶カラーテレビや携帯型電子機器等のバックライト用白色光源装置や、照明用の白色光源装置の製造方法として好適である。
1 基板
2a〜2e 電極
3a〜3e スルーホール
4 LED素子
5a、5b ワイヤー
6、6’ 樹脂層
7 蛍光体
8 封止部材
10B 青色光
10Y 黄色光
10W 白色光
11、12 電極端子
20 樹脂部材
30、30a〜30d 熱伝導性パターン
40、41、42、43 LED光源装置
50 ディスペンサ
51 有機溶剤
52 熱
70 放熱板
81 n−UVLED素子
82 第1の蛍光体
83 第2の蛍光体
84 第3の蛍光体
85 第1の蛍光体層
86 第2の蛍光体層
87 第3の蛍光体層
90R 赤色光
90G 緑色光
90B 青色光
90W 白色光

Claims (10)

  1. LED素子を被覆する樹脂層を有するLED光源装置において、
    前記樹脂層は、蛍光体が混入された熱硬化性材料でもって、前記LED素子を発光させたときに発生する熱量により決定した厚みで、前記LED素子の周りを被覆して形成されている
    ことを特徴とするLED光源装置。
  2. 前記LED素子は、前記LED素子で発生する熱が伝わる熱伝導性パターンに実装されており、
    前記樹脂層は、前記熱伝導性パターンが形成された領域の全てを覆って、前記LED素子を被覆して形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のLED光源装置。
  3. 前記熱伝導性パターンは、前記LED素子に電気的に接続される一対の電極の内の一方である
    ことを特徴とする請求項2に記載のLED光源装置。
  4. 前記熱伝導性パターンには、基板に形成されたスルーホールを介して、放熱板が接続されている
    ことを特徴する請求項2または3に記載のLED光源装置。
  5. 前記樹脂層を被覆する、透明性の封止部材を更に有する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のLED光源装置。
  6. LED素子を被覆する樹脂層を有するLED光源装置の製造方法において、
    熱硬化性樹脂からなる樹脂部材を、前記LED素子を被覆して塗布する樹脂塗布工程と、
    前記LED素子周りの前記樹脂部材を、前記LED素子を発光させたときに発生する熱により部分的に硬化させる部分硬化工程と、
    前記樹脂部材の内の未硬化部分を除去して、前記LED素子を被覆する樹脂層を形成する工程と、を有する
    ことを特徴とするLED光源装置の製造方法。
  7. 前記LED素子を発光させたときに発生する熱を伝えるための熱伝導性パターンの表面に前記LED素子を実装するLED素子実装工程を、前記樹脂塗布工程の前に有し、
    前記部分硬化工程は、前記熱伝導性パターンの形状に沿って、前記LED素子周りの前記樹脂部材を、部分的に硬化させる工程である
    ことを特徴とする請求項6に記載のLED光源装置の製造方法。
  8. 前記樹脂層には、蛍光体が混入されている
    ことを特徴とする請求項6または7に記載のLED光源装置の製造方法。
  9. 前記樹脂層を、更に透明性の封止部材で封止する
    ことを特徴とする請求項8に記載のLED光源装置の製造方法。
  10. 前記LED光源装置を集合基板に複数個並べ、多数個同時に自発光させることにより、個々のLED素子の周りに、前記決定した膜厚の前記樹脂層を形成する
    ことを特徴とする請求項6から9のいずれか一項に記載のLED光源装置の製造方法。
JP2009152209A 2009-06-26 2009-06-26 Led光源装置の製造方法 Active JP5349167B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009152209A JP5349167B2 (ja) 2009-06-26 2009-06-26 Led光源装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009152209A JP5349167B2 (ja) 2009-06-26 2009-06-26 Led光源装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011009508A true JP2011009508A (ja) 2011-01-13
JP5349167B2 JP5349167B2 (ja) 2013-11-20

Family

ID=43565815

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009152209A Active JP5349167B2 (ja) 2009-06-26 2009-06-26 Led光源装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5349167B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101486062B1 (ko) * 2013-07-25 2015-01-23 (주) 루켄테크놀러지스 형광체막 형성 시스템
KR101547626B1 (ko) * 2013-07-25 2015-08-27 (주) 루켄테크놀러지스 형광체막 형성용 전류인가장치
JP2016027620A (ja) * 2014-06-27 2016-02-18 日亜化学工業株式会社 発光装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05198608A (ja) * 1992-01-22 1993-08-06 Nippon Chemicon Corp 半導体素子の封止方法及びその装置
JP2000089212A (ja) * 1998-09-07 2000-03-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 遮光膜形成方法および液晶表示装置の製造方法
JP2006229054A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Nichia Chem Ind Ltd 発光装置
JP2007273763A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Sony Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2008159756A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Sekisui Chem Co Ltd 白色発光ダイオードの製造方法及び光硬化性蛍光体含有組成物
JP2008227139A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 静電気対策部品およびこれを用いた発光ダイオードモジュール
JP2008258264A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Citizen Electronics Co Ltd 光源ユニット用発光ダイオードモジュールの構造

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05198608A (ja) * 1992-01-22 1993-08-06 Nippon Chemicon Corp 半導体素子の封止方法及びその装置
JP2000089212A (ja) * 1998-09-07 2000-03-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 遮光膜形成方法および液晶表示装置の製造方法
JP2006229054A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Nichia Chem Ind Ltd 発光装置
JP2007273763A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Sony Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2008159756A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Sekisui Chem Co Ltd 白色発光ダイオードの製造方法及び光硬化性蛍光体含有組成物
JP2008227139A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 静電気対策部品およびこれを用いた発光ダイオードモジュール
JP2008258264A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Citizen Electronics Co Ltd 光源ユニット用発光ダイオードモジュールの構造

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101486062B1 (ko) * 2013-07-25 2015-01-23 (주) 루켄테크놀러지스 형광체막 형성 시스템
KR101547626B1 (ko) * 2013-07-25 2015-08-27 (주) 루켄테크놀러지스 형광체막 형성용 전류인가장치
JP2016027620A (ja) * 2014-06-27 2016-02-18 日亜化学工業株式会社 発光装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5349167B2 (ja) 2013-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8581291B2 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
US9859259B2 (en) Light emitting apparatus
US7795052B2 (en) Chip coated light emitting diode package and manufacturing method thereof
US8178894B2 (en) Light emitting device package and method of fabricating the same
US7997760B2 (en) Enamel substrate for mounting light emitting elements, light emitting element module, illumination apparatus, display apparatus, and traffic signal
JP2007517394A (ja) 二重モールドを含む白色発光led素子及びその製造方法
TW201145598A (en) A method to produce homogeneous light output by shaping the light conversion material in multichip module
KR20100030805A (ko) 멀티칩 발광 다이오드 패키지
JP2012142429A (ja) 発光装置および発光装置の製造方法
JP2001135861A (ja) 半導体発光装置及びその製造方法
JP6169829B2 (ja) 照明装置
JP5349167B2 (ja) Led光源装置の製造方法
JP5468349B2 (ja) Led光源装置の製造方法
JP2010267900A (ja) Led光源装置の製造方法
JP6941923B2 (ja) Ledモジュールの製造方法及びledモジュール
KR101142939B1 (ko) 발광 장치
JP2011009725A (ja) Led光源装置の製造方法
JP2011142255A (ja) Led光源装置の製造方法
KR20070032426A (ko) 발광 소자 및 이의 제조 방법
JP2017050345A (ja) 発光装置の製造方法
TW201403875A (zh) 白光發光二極體
KR20070088848A (ko) 발광장치 및 이를 구비하는 영상표시장치
JP2016201420A (ja) 発光装置、照明装置、及び発光装置の製造方法
KR100721962B1 (ko) 발광 소자 및 이의 제조 방법
JP2019096741A (ja) 発光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130820

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5349167

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250